JPS629831B2 - - Google Patents

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JPS629831B2
JPS629831B2 JP56109647A JP10964781A JPS629831B2 JP S629831 B2 JPS629831 B2 JP S629831B2 JP 56109647 A JP56109647 A JP 56109647A JP 10964781 A JP10964781 A JP 10964781A JP S629831 B2 JPS629831 B2 JP S629831B2
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JP
Japan
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freezing
cooling
refrigerant
evaporator
refrigeration
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JP56109647A
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JPS5811370A (ja
Inventor
Kenichi Fujiwara
Koji Ito
Hikari Sugi
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車室内の冷房と車室内等に装備される
車両用の小型冷凍冷蔵庫内の冷却の両方を行いう
る装置に関するもので、ワゴン車のようにレジヤ
ーカーとして多目的に使用される車両に装備とし
て有用なものである。
従来、車室内に配設された車両用の小型冷蔵庫
の冷却は、一般に冷房装置よりの冷風の一部を冷
蔵庫内に導いて行うようにしていた。しかしなが
ら、このようなものでは冷蔵庫を冷房装置の冷風
ダクト内もしくはその近傍にしか配設できず、冷
蔵庫の設置場所が限定されてしまうという不具合
があり、また冷房用の冷風を利用して庫内の冷却
を行なうため庫内の温度を十分下げることができ
ず、製氷することもできなかつた。また、庫内温
度は冷房状態に左右され温度を自由に設定するこ
とができなかつた。
このため、本出願人では先に特開昭56−61551
号公報において、車両冷房用の冷凍サイクルの冷
房用減圧装置および冷房用蒸発器に対して、冷蔵
用減圧装置、冷蔵用蒸発器および冷媒の逆流防止
用弁機構を有する冷蔵用冷媒回路を並列に設け、
電気制御式の弁装置により冷房用蒸発器と冷蔵用
蒸発器に冷媒を交互に流し、これにより冷蔵用蒸
発器において、冷房側とは無関係に十分な低温
(例えば−10℃)を得るようにしたものを提案し
ている。
この公報記載のものによれば、前述した不具合
を解消できるものの、冷蔵庫の具体的構成につい
ては何ら記載されておらず、それ故冷蔵室内で缶
ジユース類などを冷却する冷蔵機能と、冷凍室内
に収納された製氷皿を製氷可能な低温に冷却する
冷凍機能とを同時に良好に発揮し得るものではな
かつた。
本発明は上記点に鑑み、上記冷蔵機能と冷凍機
能とを同時に良好に発揮できる車両用冷房冷凍冷
蔵装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、冷凍冷蔵用
蒸発器の冷媒上流側部分を冷凍用蒸発器部として
構成し、かつ冷媒下流側部分を冷蔵用蒸発器部と
して構成し、一方、車両に装備される冷凍冷蔵庫
の箱体内には、冷蔵室と、この冷蔵室とは空間的
に別の場所に形成された冷凍室と、前記冷蔵室に
庫内空気を強制循環する送風機とを備え、前記冷
凍用蒸発器部は前記箱体内において前記冷凍室内
の製氷皿を冷却するように配置し、前記冷蔵用蒸
発器部は前記箱体内において前記送風機により強
制循環される庫内空気を冷却するように配置する
という技術的手段を採用する。
以下本発明の実施例を図に基いて説明する。第
1図は本発明をワゴン車用ツインクーラと組合せ
て実施した場合の冷凍サイクルを示しており、1
は冷媒の圧縮・吐出を行なう圧縮機で、図示しな
い車両走行用エンジンの駆動力を電磁クラツチ1
1を介して受けて作動するようになつている。2
はこの圧縮機1より吐出された高温高圧のガス冷
媒を冷却して凝縮する凝縮器、3は凝縮器2で凝
縮した冷媒を受けて液冷媒のみを導出する受液器
である。Aは車室内前部のインパネ下部に配置さ
れるフロント側冷房ユニツトであり、4は液冷媒
を低温低圧の霧状に減圧膨張させる冷房用減圧装
置、5は冷房用蒸発器である。ここで、減圧装置
4は冷房用蒸発器5の出口側に配設された感温筒
4′からの信号に応じて絞り量を可変とする膨張
弁よりなり、冷房用蒸発器5出口での冷媒過熱度
が一定となるように冷媒流量を制御する。フロト
側冷房ユニツトAは車室内もしくは車室外の空気
を冷房フアン16で吸入し、その吸入空気を蒸発
器5で冷却した後、車室内前面の中央及び左右に
設けた吹出口(図示せず)より前席の乗員に向け
て吹出すようになつている。6は電磁弁で、上記
減圧装置4、蒸発器5を有するフロント側冷房用
冷媒回路18の冷媒の流れを制御する。12は冷
房用蒸発器5を通過した冷風の温度を感知するサ
ーミスタからなる温度センサである。Bは車室内
の助手席後方の床下等に設置され、車室内後席の
乗員を冷房するリヤ側冷房ユニツトであり、フロ
ント側と同様の機器4a,4a′,5a,6a,1
2a,16a,18aを有している。フロント側
とリヤ側の冷房用冷媒回路18,18aは互いに
並列に接続されている。
15は両温度センサ12,12aの検出信号が
入力される電気制御装置で、フロント側の冷風温
度が設定温度以上に低下すると温度センサ12か
らの信号を受けて電磁弁6への通電を遮断して、
電磁弁6を閉弁し、またリヤ側の冷風温度が設定
温度以下に低下すると、温度センサ12aからの
信号を受けて電磁弁6aへの通電を遮断して電磁
弁6aを閉弁するように構成されている。つま
り、制御装置15は2つの冷房用冷媒回路18,
18aへの冷媒の流れを独立に制御して、冷房用
蒸発器5,5aへの霜付きを防止する。更に、制
御装置15は、2つの電磁弁6,6aへの通電を
同時に遮断したときには電磁クラツチ11への通
電を遮断して圧縮機1を停止するように構成され
ている。なお、13はフロント側冷房ユニツトA
の起動停止を行うクーラスイツチ、13aはリヤ
側冷房ユニツトBの起動停止を行うクーラスイツ
チ、14は車載の電源バツテリである。19は上
記の2つの冷房用冷媒回路18,18aと並列に
設けられた冷凍冷蔵用冷媒回路であり、この回路
19の途中には、冷媒の流れる方向に順次、定圧
膨張弁7、冷凍冷蔵用蒸発器8、逆止弁9が接続
されている。
定圧膨張弁7は冷凍冷蔵用減圧装置を構成する
ものであつて、低圧側の圧力が設定値以下となる
と開き、かつ低圧側を一定圧力に制御しうるタイ
プの膨張弁であり、本実施例では冷媒としてフロ
ンR−12が用いられ、定圧膨張弁7の設定開弁圧
力は0.5Kg/cm2G(蒸発温度−21℃)に選定され
ている。
上記の冷凍冷蔵庫用の蒸発器8は、後述するよ
うに冷媒上流側に位置する冷凍用蒸発器部8aと
冷媒下流側に位置する冷蔵用蒸発器部8bとに区
分されており、前者8aは冷凍室25内に設置さ
れ、後者8bは冷蔵室26内に設置されている。
この冷蔵室26内には、送風機24、サーミスタ
からなる温度センサ23が設置されている。この
温度センサ23は冷蔵室26内で送風空気流が直
接当たらないような位置(第3図参照)に設けて
ある。Cは本発明による冷凍冷蔵庫の全体を示
す。
第2図および第3図は、本発明の冷凍冷蔵庫C
の具体的構造を例示するものであり、本発明によ
る冷凍冷蔵庫Cの箱体100はポリエチレン又は
ポリプロレン等からなる2重の樹脂部材を用いた
いわゆる2重壁構造となつており、その2重壁間
には硬質ポリウレタン等の断熱材22を注入して
断熱性の向上を図つてある。箱体100にはこれ
と同様に2重壁構造と硬質ポリウレタン等の断熱
材とを組合せたドア101がヒンジ102により
開閉自在に連結され、このドア101によつて冷
蔵室26が外部へ開口するようになつている。箱
体100の底部は段付形状に成形され、その段部
上に空気吸入用の格子103を固定する形状とな
つており、更にこの格子103から吸入された空
気が流れる冷風通路104が形成されている。蒸
発器収納用ケース105はポリエチレン又はポリ
プロピレンの2重壁構造となつており、箱体1の
溝部(図示せず)にさし込み固定されるようにな
つている。このケース105は略コの状形状に成
形されており、このケース105の前面には冷凍
室25の開口部105aがあけられ、冷凍庫ドア
106で開閉される。この冷凍庫ドア106はヒ
ンジにてケース105と連結されている。なお、
ケース105の前面上部は冷蔵用蒸発器部8bの
前方まで延びて格子105bが形成されており、
送風機112からの風を通過できる様になつてい
る。
上記ケース105内に収納される蒸発器8は前
述のごとく冷凍室25を冷却する冷凍用蒸発器部
8aと、冷蔵室26に連通する冷蔵用蒸発器部8
bとから構成されており、そしてこの両蒸発器部
8a,8bは、蛇行状に屈曲形成された一連の断
面偏平状の多穴メインチユーブで構成され、その
両端には冷媒入口パイプ8cと冷媒出口パイプ8
dが接合されている。また、冷蔵用蒸発器部8b
には送風機24からの空気を効率よく冷却するよ
うにコルゲートフイン8eが設けられている。冷
凍室25内に位置する冷凍用蒸発器部8aはその
メインチユーブ内を通過する冷媒を0.5Kg/cm2
度の低圧にすることで冷媒(R−12)の蒸発温度
が−21℃となり、メインチユーブの上に直接載置
される製氷皿107、製氷蓋108内の水等を製
氷可能とする。蒸発器8の冷媒入口パイプ8cに
つながる定圧膨張弁7、または冷媒出口パイプ8
dにつながる逆止弁9等もすべて箱体100内に
収納されている。逆止弁9は圧縮機サクシヨン側
の冷媒配管より冷凍冷蔵側冷媒回路19へ冷媒が
逆流するのを阻止する構造となつている。送風機
24のケース24aは箱体100にビス等で固定
されている。送風機24のフアン24bはモータ
24cのシヤフトに固定されており、モータ24
cも箱体100に固定されている。ケース24a
の側面の吸入口は冷風通路104に連通し、吐出
口は冷蔵用蒸発器部8bの空気通路(コルゲート
フイン8e部)に連通している。
なお、箱体100は車室内の適宜位置、例えば
ワゴン車の車室前部の計器盤下部の位置、あるい
は後部座席の下部位置等に設置するとよい。
一方、第1図において冷蔵室26の冷却状態を
検出する温度センサ23と直列に温度設定用の可
変抵抗22を接続し、この直列回路を電気制御装
置21に接続し、温度センサ23の検出信号に応
じて制御装置21により送風機24の作動を断続
することにより冷蔵室26内の温度を設定温度
(例えば5℃)に保つようになつている。可変抵
抗22の操作を行う温度調節つまみは車室内に設
けられ、車室内で冷蔵室26の設定温度を自由に
調節できるようになつている。
また、冷凍用蒸発器部8aにはその表面温度を
検出するサーミスタからなる温度センサ10が設
けられており、この温度センサ10は電気制御装
置20に接続されている。そして、温度センサ1
0の検出温度が高温側設定温度(本例では−10℃
以下)になると、電気制御装置20が出力を出し
リレー40に通電することにより常閉式リレー接
点を開き、電磁弁6,6aへの通電を電気制御装
置15の出力の有無に関係なく強制的に遮断し、
この弁6,6aを閉じることにより冷房用蒸発器
5,5aへの冷媒通路を遮断すると共に、電気制
御装置20の出力によつて電磁クラツチ11への
通電を強制的に行なう。温度センサ10の検出温
度が低温側設定温度(本例では−17℃)以下とな
るまで上記状態を保ち、低温側設定温度に達した
らリレー40の通電を停止してリレー接点を閉じ
るとともに、電磁クラツチ11への強制通電を停
止するので、通常通り冷房側の制御装置15の出
力に基づいて電磁弁6,6aと電磁クラツチ11
の作動が制御される状態に復帰する。17は冷凍
冷蔵庫Cの作動を起動・停止させる冷凍冷蔵スイ
ツチである。
次に、上記構成において本実施例装置の作動を
説明する。
まず、夏季等で車室内の冷房が望まれる時はク
ーラスイツチ3,13aのいずれか一方または両
方を投入して電気制御装置15を介して電磁クラ
ツチ11に通電し、エンジンの回転力を圧縮機1
に伝える。これによつて、圧縮機1が運転され、
液冷媒が冷房用蒸発器5で蒸発する際に空気より
気化熱を奪い、気化熱を奪われて冷却された空気
が冷房フアン16,16aによつて車室内に吹き
出される。この際、蒸発器5,5a内の蒸発圧力
は通常2〜3Kg/cm2程度であり、従つて冷凍冷蔵
用冷媒回路19の圧縮機吸入側部に作用する圧力
も同程度であるので、定圧膨張弁7は閉じたまま
で、冷媒回路19内に冷媒は流れない。そして、
温度センサ12,12aの検出温度に応じて制御
装置15の出力により電磁弁6,6aの開閉が制
御されることにより蒸発器5,5aの霜付きが防
止される。
次に、この冷房運転状態で更に冷凍冷蔵庫Cを
作用させようとする時には冷凍冷蔵スイツチ17
を投入する。このスイツチ投入時には当然冷凍用
蒸発器部8aの表面温度は−10℃以上であるか
ら、この状態が温度センサ10により検出され、
電気制御装置20の出力によりリレー40に通電
してリレー40の接点が開き、電磁弁6,6aへ
の通電が遮断されると同時に、電気制御装置20
の出力によつて電磁クラツチ11へ強制通電され
る。この強制通電は冷房側蒸発器5,5aが共に
冷えすぎの状態であると、冷房側制御装置15に
より電磁クラツチ11への通電が遮断されるた
め、必要となるのである。
上記のごとく電磁弁6,6aへの通電が遮断さ
れ、この両弁6,6aが閉じられると、冷房用蒸
発器5,5aへの冷媒の流れが止るため、圧縮機
1の吸入圧力が急激に低下して、1〜2秒で0.5
Kg/cm2Gに達する。このため、冷凍冷蔵用冷媒回
路19の定圧膨張弁7が開き、冷媒回路19に冷媒
が流れるようになる。この時、前記したように定
圧膨張弁7は低圧側圧力を設定圧力(0.5Kg/cm2
G)に制御するため、冷凍冷蔵用蒸発器8内は
0.5Kg/cm2Gの圧力となり、冷媒蒸発温度は−21
℃となつている。十数秒経過すると、冷蔵用蒸発
器8の表面温度が下がり、−17℃まで低下するの
で、この状態が温度センサ10により検出され、
電気制御装置20の出力によりリレー40への通
電が遮断され、リレー40の接点が閉状態に復帰
するため、冷房用制御装置15の出力に従つて電
磁弁6,6aは開閉されるようになる。また、こ
のとき制御装置20の出力による電磁クラツチ1
1への強制通電も遮断されるが、冷房用制御装置
15の出力により電磁クラツチ11が通電されて
おれば、圧縮機1が作動を継続する。この時、冷
房用蒸発器5,5aの冷却状態が温度センサ1
2,12aの設定温度より高い状態であれば、電
磁弁6,6aは開くことになり、そしてこの電磁
弁6,6aが一方または両方開くと、冷媒が再び
冷房用蒸発器5,5aに供給され、蒸発器5,5
a内圧力及び圧縮機吸入側圧力が2〜3Kg/cm2
に戻る。この圧力は冷凍冷蔵用蒸発器8内の圧力
(0.5Kg/cm2G)よりもはるかに高いが、蒸発器8
の下流に逆止弁9が配設されているので、冷房用
蒸発器5,5aを通つた冷媒ガスが冷凍冷蔵用蒸
発器8内に逆流して蒸発器8内の圧力を急激に上
昇させるという不具合は生じない。一方、定圧膨
張弁7は低圧側が設定圧力0.5Kg/cm2Gを越える
と自動的に閉じるので冷媒の供給を止める。その
後、冷凍冷蔵用蒸発器8の熱容量及び内部の液冷
媒の顕熱、潜熱により冷凍冷蔵庫C内の冷却を続
け、蒸発器8内での蒸発圧力及び温度は徐々に上
昇する。冷凍冷蔵用蒸発器8の表面温度が徐々に
上昇して−10℃になれば、再び温度センサ10と
制御装置20により電磁弁6,6aを閉じ、圧縮
機吸入圧力を下げる。そのため、冷凍冷蔵用蒸発
器8内の圧力は再び0.5Kg/cm2Gに下げられる。
以下、同様の動作が繰り返される。ここで、電磁
弁6,6aを閉じて、冷凍冷蔵用蒸発器8内の圧
力を下げるに要する時間は1〜2秒程度であり、
また蒸発器8の表面温度を低温側設定温度の−17
℃に下げるのに要する時間も10秒程度でよいが、
電磁弁6,6aを開き冷房用蒸発器5,5aを作
動させている時間、即ち、冷凍冷蔵用蒸発器8内
の圧力が徐々に上昇して制御装置20を作動させ
るまでの時間は、蒸発器8が冷媒供給停止後も前
述のごとく庫内冷却作用を継続するとともに、冷
凍冷蔵庫Cが断熱されていて侵入する熱量が少い
ため、比較的長く1分〜2分である。従つて、10
〜15秒程度、電磁弁6,6aを閉じ、冷房用蒸発
器5,5aへの冷媒の供給を止めても、この程度
の短時間では冷房用蒸発器5,5aの温度は上昇
せず、車室内へは常に良好な冷風が吹き出すこと
になり、冷房運転には何ら支障はない。一方、冷
凍冷蔵用蒸発器8において、冷媒はまず最初に上
流側の冷凍用蒸発器部8aに流入し、ここで製氷
作用を行つた後、次に下流側の冷蔵用蒸発器部8
bに流入し、ここでコルゲートフイン8cを介し
て送風空気を冷却する。この送風空気すなわち冷
風は、冷蔵室26→格子103→冷風通路104
→送風機ケース24a→冷蔵用蒸発器部8b→冷
蔵室26の経路で循環する。従つて、冷蔵室26
内の缶飲料水Z等は強制循環する冷風により良好
に冷却される。
冷蔵室26内の冷却温度は温度センサ23の検
出信号に応じて制御装置21により送風機24の
作動を断続することにより設定温度が制御され
る。すなわち、冷蔵室26内の温度が可変抵抗2
2により設定された設定温度より高い時は送風機
24を作動させ、冷蔵室26内の温度が前記設定
温度より低下すると、送風機24の作動を停止す
ることにより、冷蔵室26の温度を設定温度(例
えば5℃程度)に制御する。
以上の如く、上記実施例では冷房運転にほとん
ど支障を起さずに製氷可能な冷凍冷蔵運転が可能
である。また、冷凍冷蔵庫Cに専用の蒸発器8を
備えたため、庫内の温度を冷房用の冷風の温度と
は無関係に設定することが可能となる。特に温度
設定用可変抵抗22を可変することにより、冷蔵
室26内の温度を−10℃から10℃程度まで選択で
きることに加え、冷凍室25の温度も温度センサ
10に直列に可変抵抗を設ければ、同様に温度の
選択が可能となり、冷凍冷蔵庫Cを更に実用的な
ものとすることができる。
従来より冷蔵と冷房の独立運転は知られていた
が、冷凍車等と異なり、車両用の冷凍冷蔵庫Cは
その蒸発器8が小さいため通常の独立運転では蒸
発圧力が下がりすぎてしまい。圧縮機1の故障に
つながるため難しいとされていたが、本発明では
冷房運転と冷凍冷蔵運転とを交互に繰り返し、1
回の冷蔵運転は極めて短時間(10〜15秒)であ
り、かつ冷凍冷蔵用減圧装置として定圧膨張弁7
を使用しているので、蒸発圧力が0.5Kg/cm2Gに
制御され、この設定値以下に低下することはな
い。それ故、圧縮機1の吸入圧力が下がりすぎ
て、圧縮機1へのオイル戻りが悪化するといつた
不具合が発生せず、そのため圧縮機1の耐久性に
悪影響を与えることなく、冷凍冷蔵運転を行うこ
とができる。
更に、冷凍冷蔵スイツチ17の投入時には前述
したごとくこのスイツチ17および制御装置20
を介して電磁クラツチ11に強制通電することに
より、冷房側とは無関係に圧縮機1を作動させる
ことができるので、冷凍冷蔵庫側のみを連続使用
することも可能となつた。また電磁弁6,6aは
すでに冷房冷凍装置に装備されているものを利用
できるというコスト上の長所もある。
第4図は本発明の他の実施例を示すもので、冷
房用蒸発器として前席用の蒸発器5のみを有する
場合であり、そして本例では冷凍用蒸発器部8a
の表面温度を検出する温度センサ10の代わり
に、蒸発圧力を検出する圧力スイツチ10aを用
いるようにしている。すなわち、この圧力スイツ
チ10aは設定圧力1.5Kg/cm2(蒸発温度−7
℃)以上になると閉じるもので、この圧力スイツ
チ10aが一度閉じると、第1のタイマー回路2
7はその常開接点27aを一定時間例えば10秒間
閉成し続け、リレー40,28を作動させるよう
にしている。また、第2のタイマー回路29は圧
力スイツチ10aが一度閉成した後開放すると、
一定時間例えば70秒間常閉接点29aの開放を維
持するものである。ここで、回路19側の蒸発圧
力は電磁弁6の閉弁によつて急激に低下するの
で、圧力スイツチ10aは一度閉成した後、極め
て短時間で再度開放される。いま、クーラスイツ
チ13の投入状態において更に冷凍冷蔵スイツチ
17を入れると、最初は冷凍冷蔵用蒸発器8の圧
力は1.5Kg/cm2以上あるから、圧力スイツチ10
aは閉じているため、第1のタイマー回路27の
常開接点27aが閉じ、リレー40に通電され、
リレー40の接点が開き、電磁弁6の通電が遮断
され、電磁弁6が閉弁する。このとき、リレー2
8の接点は閉じ、電磁クラツチ11に通電され
る。これにより、圧縮機1が作動して冷凍冷蔵用
蒸発器8の圧力は急激に低下し、圧力スイツチ1
0aは1〜2秒で開いてしまうが、第1タイマー
27の接点27aは一定時間(10秒間)閉成し続
け、冷凍冷蔵側回路19に冷媒が流れ続け、冷凍
冷蔵庫Cの冷却が行われる。その後、上記一定時
間(10秒間)が経過して、第1のタイマー27が
復帰し、その常開接点27aが開くと、リレー4
0の通電が遮断され、その常閉接点が閉状態に復
帰し、電磁弁6に通電され、この弁6が開くの
で、再び冷房側冷媒回路18へ冷媒が流れる。こ
のとき、リレー28の通電も遮断され、その常開
接点は開状態となるが、冷房用制御装置15によ
り電磁クラツチ11に通電され、圧縮機1の作動
が継続される。冷凍冷蔵用蒸発器8の蒸発圧力は
逆止弁9により遮断されているため最初0.5Kg/
cm2Gより冷凍冷蔵庫内の熱負荷でもつて徐々に上
昇していき、1.5Kg/cm2Gになると再び圧力スイ
ツチ10aが閉じるというパターンをくり返すこ
とになるが、装置の始動直後は庫内の熱負荷が高
いため、1.5Kg/cm2Gに上昇する時間も早く頻繁
に圧力スイツチ10aが入つてしまうため、この
圧力スイツチ10aの頻繁な開閉により上記作動
が頻繁に繰返されることを防ぐために第2のタイ
マー29が設けてある。すなわち、圧力スイツチ
10aが一度閉じた後開くと、70秒間は第2のタ
イマー29の接点29aが開放され続けるため、
スタート直後においては結果的に電磁弁6は10秒
間閉じ、60秒間開くというパターンを交互に繰返
すことになる。これにより、庫内熱負荷の大きい
始動直後でも車室内の冷房効果が大きく損なわれ
ることはない。また、必要に応じて急速冷凍スイ
ツチ30を用いても良い。急速冷凍スイツチ30
は、そのつまみ位置がaのとき第1タイマー27
の遅動時間が10秒であり、bの位置にすると20秒
となり、急速冷凍が可能となる。第1のタイマー
27の設定時間に関してはエンジン回転数が高く
なり、圧縮機1の回転数が高くなれば冷却能力も
大きくなるので、その分設定時間を短くするよう
な補正回路を追加しても良い。更に、冷凍冷蔵用
蒸発器8の温度・圧力等を検出して電磁弁6,6
aを開閉する代わりに電磁弁6,6aの開時間を
1〜3分、閉時間を約10秒とタイマーによりあら
かじめ設定しておき、このタイマーの出力に従つ
て所定の時間間隔で自動的に電磁弁6,6aの開
閉動作を繰り返すようにしてもよい。この場合、
庫内の冷却状態を検出し、その値に応じて弁の開
時間を補正する補正回路をタイマーに組合せても
よい。
更に、また上述の例では冷媒が冷房側蒸発器
5,5aへ流れる時に蒸発器5,5aを通つた冷
媒が冷凍冷蔵用蒸発器8へ逆流することがないよ
う、冷凍冷蔵用の冷媒回路19を閉じる弁機構と
して逆止弁9を用いたが、逆止弁9の代りに電磁
弁を用い、この電磁弁を電磁弁6,6aと同期さ
せて電磁弁6,6aを開いている時には上記電磁
弁が閉じられているように構成してもよい。
電磁弁6,6aは閉位置のとき膨張弁4,4a
側へ流れる冷媒を完全に遮断しうるものとして説
明されているが、閉位置のときにおいても少量の
冷媒が膨張弁4,4aに流れるようにしてもよ
い。ただし、この時の流量は、圧縮機の吸入圧力
を設定圧力例えば0.5Kg/cm2G以下になし得る程
度のものでなければならない。電磁弁6,6aの
取付位置は図示の位置に限定されるものでなく、
冷房用冷媒回路18,18aのどの位置に取り付
けてもよい。また、電磁弁6,6aは開閉弁であ
れば何でもよい。
また、上述の実施例では冷房側サイクルの蒸発
器5,5aのフロスト防止制御をサーミスタ1
2,12aによる電磁クラツチ11の断続制御で
行なうようにしていたが、フロスト防止の制御は
この一例に限られるべきでなく、例えば冷房用蒸
発器5,5aの下流側で、冷凍冷蔵用冷媒回路1
9の合流点よりも上流の位置に蒸発圧力調整装置
を配設して、この蒸発圧力調節装置によつて冷房
用蒸発器5,5a下流の冷媒流量を制御すること
によつて、フロスト防止の制御を行なうようにし
てもよい。
上述したように本発明では、冷媒を冷房用冷媒
回路18,18aと冷凍冷蔵用冷媒回路19に交
互に流すことにより、冷房作用と冷凍冷蔵作用を
得るものにおいて、冷凍冷蔵用冷媒回路19に設
けた冷凍冷蔵用蒸発器8の冷媒上流側部分を冷凍
用蒸発器部8aとして構成し、かつ冷媒下流側部
分を冷蔵用蒸発器部8bとして構成し、一方車両
に装備される冷凍冷蔵庫の箱体100内には、冷
蔵室26と、この冷蔵室26とは空間的に別の場
所に形成された冷凍室25と、前記冷蔵室26に
庫内空気を強制循環する送風機24とを備え、前
記冷凍用蒸発器部8aは前記箱体100内におい
て前記冷凍室25内の製氷皿107を冷却するよ
うに配置し、前記冷蔵用蒸発器部8bは前記箱体
100内において前記送風機24により強制循環
される庫内空気を冷却するように配置しているか
ら、冷房用冷凍サイクルを利用して、冷房能力低
下を抑制しつつ、冷凍(製氷)作用および冷蔵作
用の両機能を同時に良好に発揮できるという効果
が大である。
すなわち、本発明装置においては冷房能力への
影響を極力小さくするため、冷凍冷蔵用冷媒回路
19に冷媒を流す時間を10〜15秒程度の短時間と
なるように設計するのであるが、その際冷凍冷蔵
用蒸発器8の冷媒上流側部分を冷凍用蒸発器部8
aとして構成しているから、冷媒はまず最初に冷
凍用蒸発器部8aに流入して、冷媒の蒸発潜熱に
より冷凍用蒸発器部8aを十分製氷可能な低温に
することができ、そのため庫内熱負荷(冷蔵側熱
負荷)が高い時でも製氷機能を良好に発揮するこ
とができ、一方冷媒下流側に位置する冷蔵用蒸発
器部8bにおいては送風機24による強制対流式
の熱交換でもつて、冷媒が過熱ガスとなる状態ま
で有効利用して、送風空気を効果的に冷却し、冷
蔵室26内を数度程度の温度に良好に冷却できる
ものである。ちなみに、冷蔵用蒸発器部を冷媒上
流側に設けた場合には冷蔵熱負荷が大きいと、冷
蔵用蒸発器部で冷媒の蒸発が完了してしまい、冷
凍用蒸発器部には過熱冷媒ガスが流入し、製氷作
用が得られなくなるが、本発明ではこのような不
具合は全く生じない。
このように、本発明によれば、冷凍冷蔵用冷媒
回路19に短時間だけ冷媒を間欠的に流すという
条件下のもとで、冷凍(製氷)機能および冷蔵機
能をともに良好に発揮できるという効果が大であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すもので、電気
回路を含む冷凍サイクル図、第2図は本発明にお
ける冷凍冷蔵庫の透視斜視図、第3図は第2図の
X−X矢視断面図、第4図は本発明の他の実施例
を示す冷凍サイクル図である。 1……圧縮機、2……凝縮器、4,4a……冷
房用減圧装置をなす膨張弁、5,5a……冷房用
蒸発器、6,6a……弁装置をなす電磁弁、7…
…冷凍冷蔵用減圧装置をなす定圧膨張弁、8……
冷凍冷蔵用蒸発器、8a……冷凍用蒸発器部、8
b……冷蔵用蒸発器部、9……弁機構をなす逆止
弁、10,23……温度センサ、15,20,2
1……電気制御装置、18……冷房用冷媒回路、
19……冷凍冷蔵用冷媒回路、C……冷凍冷蔵
庫、24……送風機、25……冷凍室、26……
冷蔵室、100……箱体、107……製氷皿。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 冷媒の圧縮吐出を行なう圧縮機と、 (b) この圧縮機の吐出側に接続され、圧縮機から
    吐出されたガス冷媒を凝縮する凝縮器と、 (c) この凝縮器の出口側に接続され、凝縮器で凝
    縮した液冷媒を減圧させる冷房用減圧装置と、 (d) この冷房用減圧装置の出口側と前記圧縮機の
    吸入側との間に接続され、前記冷房用減圧装置
    で減圧した冷媒を蒸発させて車室内への送風空
    気を冷却する冷房用蒸発器と、 (e) 前記冷房用減圧装置および前記冷房用蒸発器
    を包含する冷房用冷媒回路と並列に設けられた
    冷凍冷蔵用冷媒回路と、 (f) この冷凍冷蔵用冷媒回路に設けられ、前記凝
    縮器で凝縮した液冷媒を減圧させる冷凍冷蔵用
    減圧装置と、 (g) 前記冷凍冷蔵用冷媒回路において、前記冷凍
    冷蔵用減圧装置の出口側に設けられ、この減圧
    装置で減圧した冷媒を蒸発させる冷凍冷蔵用蒸
    発器と、 (h) 前記冷凍冷蔵用冷媒回路において、前記冷凍
    冷蔵用蒸発器の出口側に設けられ、前記冷凍冷
    蔵用蒸発器への冷媒の逆流を防止する弁機構
    と、 (i) 前記冷房用冷媒回路に設けられ、冷房用冷媒
    回路への冷媒流れを遮断若しくは減少する電気
    制御式の弁装置と、 (j) この電気制御式弁装置と電気的に接続され、
    この弁装置に開閉作動を断続的に行わせる信号
    を出力する電気制御装置とを備え、 (k) 前記冷凍冷蔵用蒸発器は、その冷媒上流側部
    分を冷凍用蒸発器部として構成し、かつ冷媒下
    流側部分を冷蔵用蒸発器部として構成し、 (l) 車両に装備される冷凍冷蔵庫の箱体内には、
    冷蔵室と、この冷蔵室とは空間的に別の場所に
    形成された冷凍室と、前記冷蔵室に庫内空気を
    強制循環する送風機とを備え、 (m) 前記冷凍用蒸発器部は前記箱体内において
    前記冷凍室内の製氷皿を冷却するように配置さ
    れ、 (n) 前記冷蔵用蒸発器部は前記箱体内において
    前記送風機により強制循環される庫内空気を冷
    却するように配置されていることを特徴とする
    車両用冷房冷凍冷蔵装置。 2 前記送風機は、前記冷蔵室内の温度が設定温
    度以上のときに作動し、設定温度以下のとき作動
    を停止するように自動制御されることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の車両用冷房冷凍
    冷蔵装置。 3 前記冷蔵用蒸発器部には空気との熱交換を促
    進するフインが備えられていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の車両用
    冷房冷凍冷蔵装置。 4 前記冷凍用蒸発器部および前記冷蔵用蒸発器
    部が一連の断面偏平状のチユーブで構成されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第
    3項のいずれかに記載の車両用冷房冷凍冷蔵装
    置。
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