JPS6241522B2 - - Google Patents

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JPS6241522B2
JPS6241522B2 JP14704679A JP14704679A JPS6241522B2 JP S6241522 B2 JPS6241522 B2 JP S6241522B2 JP 14704679 A JP14704679 A JP 14704679A JP 14704679 A JP14704679 A JP 14704679A JP S6241522 B2 JPS6241522 B2 JP S6241522B2
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JP
Japan
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vinyl chloride
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mercaptoethanol
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JP14704679A
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Inventor
Hiroshi Okada
Seiichi Masuko
Naoyoshi Shinkai
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Publication of JPS6241522B2 publication Critical patent/JPS6241522B2/ja
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は多孔性に富み、かつ嵩比重および粒度
を低下させることなく作業性および加工性がすぐ
れた塩化ビニルポリマーの製造方法に係わる。 塩化ビニルポリマー(以下PVCと略称する)
は工業的にはそのほとんどが水性懸濁重合法によ
つて製造されるが、その際、重合用分散剤とし
て、水溶性高分子物質であるポリビニルアルコー
ル(以下PVAと略称する)メチルセルロース等
が用いられる。とくに水溶性PVAで、重合度
(JIS K―6726の方法に準じて求めた平均重合
度)700〜2600かつ鹸化度(JIS K―6726の方法
に準じて求めた鹸化度)70〜90モル%の中〜高重
合度・中〜高鹸化度のPVA、および/またはメ
トキシ基含有率20重量%以上で、ヒドロキシプロ
ポキシ基含有率4重量%以上の水溶性ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースを使用すると保護コロ
イド剤としての効果が大きいので、重合工程を通
じて原料モノマーの油滴及び生成PVCの凝集粒
子を生じることなく再現性良く150μ程度のPVC
の球形粒子がえられる事が知られている。 しかしこれらの公知の重合用分散剤を使用して
重合したPVCは多孔性が乏しいため未反応塩化
ビニルモノマーが抜けにくく、重合反応物のスラ
リーをPVCのガラス転移点以上の温度で減圧脱
気処理し更に脱水乾燥してもなおかつ無視できな
い量の未反応塩化ビニルモノマーが生成PVC中
に残存している。 本発明者はさきに、上記欠点を解消するため
に、特開昭53―43792号の方法を提供した。この
方法によれば、たしかに未反応塩化ビニルモノマ
ーがぬけやすいPVCを製造することができるの
であるが、えられたPVC粒子の多孔性と嵩比重
および粒度を、作業性および加工性に支障をきた
さないようにバランスさせることは必ずしも容易
でなかつた。特開昭53―43792号の方法は、油溶
性のポリビニルアルコールであつて重合度が500
以下で、かつ鹸化度が60モル%以下のものを重合
用助剤として使用する方法であるが、一般に、こ
のような特殊なPVAを使用すると、えられる
PVCの嵩比重が小さくなりまた粒度が細か目に
なつて作業性および加工性に支障をきたす傾向が
ある。 本発明者の目的は、多孔性に富み嵩比重および
粒度が正常な塩化ビニルポリマーの製造方法を提
供することにある。 本発明の特徴は、塩化ビニルまたは塩化ビニル
を主体とするビニルモノマー混合物を水性媒体中
で懸濁重合するにあたり、 (i)重合用分散剤として、重合度が700〜2600か
つ鹸化度70〜90モル%の水溶性ポリビニルアルコ
ールおよび/またはメトキシ基含有率20重量%以
上でヒドロキシプロポキシ基含有率4重量%以上
の水溶性ヒドロキシプロピルメチルセルロースを
使用し、(ii)該分散剤に対し、アセトン可溶分を20
重量%以上含有するポリビニルアルコールであつ
て、重合度が100〜400で、かつ鹸化度が25〜55モ
ル%のものを重合用助剤として重量比で0.1〜10
倍使用し、(iii)重合触媒としてアゾ触媒を使用し、
(iv)連鎖移動剤として2―メルカプトエタノールを
前記塩化ビニルまたは塩化ビニルを主体とするビ
ニルモノマー混合物100重量部に対して0.001〜
0.5重量部使用し、かつ(v)重合温度を、2―メル
カプトエタノールを使用することなく重合した場
合に目的とする塩化ビニルポリマーの平均重合度
を与える温度よりも3〜15℃低くする、ことにあ
る。 一般にPVCの平均重合度はその重合温度によ
つてほぼ一義的に定まることが知られている。た
とえば、塩化ビニル単量体の水性懸濁重合を、連
鎖移動剤を使用しないで行う場合には、重合温度
50℃ではえられるPVCの平均重合度は約1450、
57℃では約1100、63℃では、約800である。 本発明者らは、特定の重合用分散剤、重合用助
剤及び触媒を組合せて使用し、並びに連鎖移動剤
として2―メルカプトエタノールを使用し、且
つ、目的とするPVCの平均重合度を与える重合
温度よりも低い温度で重合するならば、えられる
PVCの多孔性を改良しかつ嵩比重および粒度を
正常な値に維持できる事実を見出したのである。 重合用助剤として使用する前記特定のPVA
は、塩化ビニルモノマーに対する装入量が多くな
ればなるほど多孔性が増すのであるが、一方嵩比
重および粒度が低下するのである。PVCの多孔
性を表わす尺度として後記する方法に基づく可塑
剤吸収量をとるならば、前記特定のPVAを使用
することのみによつて可塑剤吸収量を25Phr以上
にするため前記特定のPVAの装入量を増した場
合、えられたPVCの嵩比重は0.48g/ml未満およ
び平均粒度は100μ未満であつた。また前記特定
のPVAは保護コロイド性が乏しいため装入量の
微妙な変化により重合分散液の安定性が失われ急
激にブロツク化したりあるいは集合粒子を生じた
りする性質があり、とくに重合温度が高くなると
その傾向が強い。 しかし、本発明の方法のように、目的とする
PVCの平均重合度を与える重合温度よりも低い
温度で重合を行うならば前記特定のPVAを重合
助剤として使用することにより、可塑剤吸収量
25Phr以上で、嵩比重0.48g/ml以上および平均
粒度100μ以上のPVCをうることができる。この
ようなPVCは未反応モノマーがぬけ易くまた安
定剤や可塑剤の配合作業が容易であり、さらに混
練ロールや押出機での溶融性・加工性がすぐれて
いる。 本発明に使用される前記特定のPVAは、アセ
トン、メチルエチルケトン等ケトン類に可溶な油
溶性成分を含有するものであつて、重合度100〜
400、かつ鹸化度25〜55モル%の低重合度かつ低
鹸化度のPVAである。本発明で使用される前記
特定のPVAは、下記アセトン可溶分を20重量%
以上含有するものである。アセトン可溶分は、試
料5gを三角フラスコに入れアセトン100gを加
えて50℃で2hrs加熱撹拌し溶液を過して紙上
に残つた不溶物を秤量(Agとする)することに
より、次式により求められる。 5−A/5×100 (%) 低重合度かつ低鹸化度の、油溶性成分を含有す
るPVAは保護コロイド性が乏しいので塩化ビニ
ルの水性懸濁重合においては単独で用いるより、
他のすでに公知の分散剤と組み合せて使用するこ
とが好ましい。そのような分散剤として、重合度
700〜2600かつ鹸化度70〜90モル%の水溶性
PVA、メトキシ基含有率20重量%以上でヒドロ
キシプロポキシ基含有率4重量%以上の水溶性ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースの如き水溶性
高分子物質であつて、塩化ビニルの懸濁重合に使
用できる保護コロイド剤を使用する。また本発明
の特定のPVAとの組み合せ比率は水性懸濁重合
系の分散状態を損なわぬ範囲で任意に選択でき、
一般には公知保護コロイド剤:本発明の重合用助
剤=10:1〜1:10(重量比)が好ましい。 本発明は、塩化ビニル系モノマーの重合、すな
わち塩化ビニル単独の重合のみならず、塩化ビニ
ルと共重合しうる他のモノマーを含有するモノマ
ー混合物の水性懸濁重合にも適用される。これら
の他のモノマーとしては、エチレン、プロピレン
等のオレフイン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等のビニルエステル類、アクリル酸もしくは
メタクリル酸さらにそのエステル類、マレイン酸
もしくはフマル酸、さらにそのエステル類及びア
ルキルビニルエーテル類が包含される。 本発明はまた、2―メルカプトエタノールを使
用することなく重合した場合に目的とする塩化ビ
ニルポリマーの平均重合度を与える重合温度より
も低い温度で重合を行うことを特徴とする。 ここで云う低い温度とは、目的とするPVCの
平均重合度を与える重合温度よりも、3〜15℃低
い温度である。その差が3℃未満では本発明の効
果が大きくなく、また15℃をこえると生産性に悪
い影響を与える。 このように、目的とするPVCの平均重合度を
与える重合温度よりも低い温度で重合するため
に、本発明においては、連鎖移動剤として2―メ
ルカプトエタノールが使用される。塩化ビニルの
重合に使用される連鎖移動剤には、アルデヒド
類、ハロゲン化炭化水素、含硫化合物等がある。
含硫化合物の中で、2―メルカプトエタノール、
チオプロピレングリコール、2―メルカプトプロ
パノール、チオグリコール酸等が知られている
が、本発明においては連鎖移動効果がすぐれてい
ること、えられるPVCの多孔性がすぐれている
こと等の理由で2―メルカプトエタノールが使用
される。他の連鎖移動剤を使用すると本発明の効
果は大きくない。 連鎖移動剤として2―メルカプトエタノールを
使用する本発明の方法の他の利点は2―メルカプ
トエタノールが水にも溶解する性質をもつている
ために塩化ビニル重合体中に残存しにくいという
ことである。従来使用されてきたトリクロルエチ
レン、ドデシルメルカブタン、チオグリコール酸
アルキルエステル等の連鎖移動剤は油溶性物質で
あるので添加された量のほとんどが何らかの形で
塩化ビニル重合体中に残在している。しかるに本
発明で使用される2―メルカプトエタノールは油
溶性と同時に水溶性もかねそなえているので、重
合反応終了後の脱水工程で大半が排水中に移行
し、余分の2―メルカプトエタノールが塩化ビニ
ル重合体に残在する量は少ない。しかも2―メル
カプトエタノールの使用量は少量でよいので本発
明の方法によつて製造された塩化ビニル重合体の
揮発分は他の連鎖移動剤を使用して作られた重合
体よりはるかに少ない。 以上のように本発明においては連鎖移動剤とし
て次のような化学式で示される2―メルカプトエ
タノールが使用される。 HSCH2CH2OH 2―メルカプトエタノールは強力な連鎖移動剤
であるが、化学反応性が強いため有機過酸化物を
触媒とする一般の塩化ビニルの懸濁重合に用いる
と、2―メルカプトエタノールによる阻害反応の
ため重合反応が円滑に進行しない。すなわち、重
合反応の著しい遅延、重合収率の低下、重合体粒
子の粗大化等の悪影響が現われる。 本発明者らは2―メルカプトエタノールを連鎖
移動剤として使用する塩化ビニルの懸濁重合を
種々検討した結果、重合触媒としてアゾ触媒を用
いれば2―メルカプトエタノールによる阻害を実
質的にほとんど受けないで重合反応が円滑に進行
することを見出した。 2―メルカプトエタノールは強力な連鎖移動効
果を有するのでその使用量は塩化ビニルまたは塩
化ビニルを主体とするビニル系単量体混合物100
重量部に対して0.001〜0.5重量部で充分目的が達
せられる。その量は、目的とするPVCの平均重
合度を考慮して定められるべきであることは云う
までもない。 上記2―メルカプトエタノールは重合の初期に
全量加えてもよくまた重合反応中に分割してもし
くは連続的に加えてもよい。保護コロイド性の小
さい前記特殊PVAを使用する本発明において
は、2―メルカプトエタノールは分割してもしく
は連続的に加えると、重合分散液の安定性が保持
されるので、分割もしくは連続装入法をとること
が好ましい。 本発明に使用される重合触媒はアゾ触媒に限定
される。 前述したように触媒として有機過酸化物を用い
ると2―メルカプトエタノールの阻害反応が強く
現われる。これは2―メルカプトエタノールと有
機過酸化物とが一部反応するのではないかと考え
られる。本発明に用いられるアゾ触媒としては
2,2―アゾビスイソブチロニトリル、2,2′―
アゾビス―2,4―ジメチルバレロニトリル、
2,2′―アゾビス―4―メトキシ―2,4―ジメ
チルバレロニトリル等があげられ、その使用量は
塩化ビニルまたは塩化ビニルを主体とするビニル
系単量体混合物100重量部に対して0.01〜0.2重量
部である。 本発明の方法は公知の水性懸濁重合法に適用さ
れる。水と単量体全量の比率は0.5〜2.5対1であ
る。本発明においてはアゾ触媒が使用されるので
あるが、アゾ触媒と共に有機過酸化物を補助的に
使用することをさまたげるものではない。そのよ
うな有機過酸化物として、ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネート、ジオクチルパーオキシジカ
ーボネート、ジターシヤリブチルシクロヘキシル
パーオキシジカーボネート、アセチルシクロヘキ
シルスルホニルパーオキサイド、イソブチリルパ
ーオキサイド、ターシヤリブチルピバレート等が
あげられる。 以上詳述した本発明の方法により、可塑剤吸収
量25phr以上で、かつ嵩比重が0.48g/ml以上、
および平均粒度が100μ以上の未反応モノマーが
ぬけ易く作業性および加工性がすぐれた塩化ビニ
ルポリマーを製造することができる。 本発明の方法によつて製造される塩化ビニルポ
リマーは一般の押出成型、射出成型、カレンダー
成型等あらゆる分野に使用することができる。以
下実施例によつて本発明を説明するが、例中示さ
れた部は重量部である。 実施例1および比較例1〜5: 内容積200のオートクレープに、脱イオン水
200部、アセトン可溶分75重量%を含有し重合度
250かつ鹸化度46モル%のPVA0.025部、重合度
2000かつ鹸化度80モル%の水溶性PVA0.075部、
重合触媒として2,2′―アゾビス―2,4―ジメ
チルバレロニトリル0.025部、を装入し、空間部
の空気を真空ポンプで排除した後塩化ビニル100
部を装入した。内容物をはげしく撹拌しながら57
℃まで15分で昇温し、昇温後30分の時点から反応
圧が下降しはじめるまでの間合計量が0.03部にな
るように2―メルカプトエタノールを連続的に装
入した。重合反応は57℃で継続し、反応圧が5
Kg/cm2ゲーヂ圧になつた時重合を停止し、えられ
たPVCを過乾燥した。 また比較のために比較例1では連鎖移動剤を用
いないで実施例1よりは6℃高い63℃で重合を行
なつた。 比較例2では連鎖移動剤としては実施例1と同
じく2―メルカプトエタノール0.03部を用いたが
重合触媒としてターシヤリブチルパーオキシピバ
レート0.025部を用い、他は実施例1と同じよう
に重合した。 さらに比較例3では、本発明のアセトン可溶分
75重量%を含有し重合度250かつ鹸化度46モル%
のPVAを用いないで、重合度2000かつ鹸化度80
モル%水溶性PVAのみを分散剤として0.100部用
いたほかはすべて実施例1と同じようにして重合
した。 さらに、連鎖移動剤を比較例4ではトリクロロ
エチレン1.00部に、また比較例5ではチオグリコ
ール酸0.15部に代えたほかは実施例1と同じよう
にして重合した。以上の結果をとりまとめて第1
表に示した。 尚第1表においては、物性の測定は次の方法に
よつた。 1 平均重合度 JIS K6721 2 嵩比重 JIS K6721 3 平均粒度 ASTM D1921 4 可塑剤吸収量 内径25mm、深さ75mmのNo.2フイルター付のガラ
スフイルターにPVC5gを採取する。これに
DOP8mlを加え15分放置してDOPをPVCに充分滲
透せしめる。しかる後2000Cの加速度下で過剰の
DOPを遠心分離し、PVCに吸収されたDOPの量
を対PVC100部当りの値で求める。 単位:Per hundred resin (Phr) 5 未反応モノマー量 乾燥直後のPVCをテトラヒドロフランに溶解
し、ガスクロマトグラフ法により未反応モノマー
を定量する。 第1表から明らかであるように、本発明の方法
による実施例1の場合のみ可塑剤吸収量が25phr
以上(実施例1では28phr)で、嵩比重0.53g/
ml、平均粒度140μ、未反応モノマー検出不能の
平均重合度800のPVCがえられた。 比較例1では本発明のアセトン可溶分75重量%
を含有し重合度250かつ鹸化度46モル%のPVAを
併用したが、実施例1と異なり連鎖移動剤を用い
ないで平均重合度800のPVCをえるために63℃で
重合を行つた、可塑剤吸収量は22phrであつた。
未反応モノマー量は10ppmと多かつた。 比較例2は触媒としてアゾ触媒でないターシヤ
リブチルパーオキシピバレートを使用した例であ
るが、重合開始後15時間でも圧降下を示さずここ
で反応を中断した。 比較例3は、本発明のアセトン可溶分75重量%
を含有し重合度250かつ鹸化度46モル%のPVAを
併用しないで従来の水溶性PVAのみを使用した
例であるが、重合温度を下げて重合を行うだけで
は可塑剤吸収量は増加せず19phrであつた。未反
応モノマー量は25ppmであつた。 比較例4および5は2―メルカプトエタノール
の代りに他の連鎖移動剤を用いた例であるが、目
的とするPVCの重合度を800とするためにはかな
り量の添加を必要とし、可塑剤吸収量は大きくな
かつた。また未反応モノマーの量も多かつた。
【表】
【表】 比較例 6〜7: 比較例1において、アセトン可溶分75重量%を
含有し重合度250かつ鹸化度46モル%のPVAと重
合度2000かつ鹸化度80モル%の水溶性PVAの比
率および合計量を変えることにより可塑剤吸収量
の増加を試みた。 比較例6では前者PVAを0.05部、後者PVAを
0.05部(すなわち前者PVA:後者PVA=1:
1)用いたほかはすべて比較例1と同じ方法で重
合を行なつた。えられたPVCの可塑剤吸収量は
25phrであつたが、嵩比重は0.47g/mlと低くま
た平均粒度は95μときわめて小さかつた。 比較例7では、比率は比較例6と同じく1:1
とし合計量を0.08部に減じた。すなわち前者PVA
を0.04部、後者PVAを0.04部用いたほかはすべて
比較例1と同じ方法で重合を行なつた。えられた
PVCは粗粒化、集合粒子化しており実用に供し
うるものではなかつた。 実施例 2: 内容積200のオートクレーブに、脱イオン水
200部、アセトン可溶分50重量%を含有し重合度
300かつ鹸化度52モル%のPVA0.035部、重合度
700かつ鹸化度72モル%の水溶性PVA0.035部、メ
トキシ基含有率28重量%でヒドロキシプロポキシ
基含有率7%の水溶性ヒドロキシプロピルメチル
セルロース0.035部、重合触媒として2,2′―ア
ゾビス2,4―ジメチルバレロニトリル0.020
部、2,2′―アゾビス―4―メトキシ―2,4―
ジメチルバレロニトリル0.005部を装入し、空間
部の空気を真空ポンプで除去した後塩化ビニル
100部を装入した。内容物をはげしく撹拌しなが
ら57℃まで15分で昇温し、昇温後30分の時点から
反応圧が下降しはじめるまでの間合計量が0.03部
になるように2―メルカプトエタノールを連続的
に装任した。重合反応は57℃で継続し、反応圧が
5Kg/cm2ゲージ圧になつた時重合を停止し、えら
れたPVCを過乾燥した。このPVCの可塑剤吸
収量は30phrであり、嵩比重は0.52g/ml、平均
粒度は135μであつた。また平均重合度は800であ
つた。未反応モノマーは検出できなかつた。 実施例 3: 内容積200のオートクレーブに、脱イオン水
200部、アセトンに全量可溶で重合度250かつ鹸化
度48モル%のPVA0.03部、重合度2000かつ鹸化度
80モル%の水溶性PVA0.03部、メトキシ基含有率
28重量%でヒドロキシプロポキシ基含有率7%の
水溶性ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.03
部、重合触媒として2,2′―アゾビス―2.4―ジ
メチルバレロニトリル0.020部、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート0.0075部を装入し、空
間部の空気を真空ポンプで除去した後塩化ビニル
100部を装入した。内容物をはげしく撹拌しなが
ら57℃まで15分で昇温し、昇温後1時間30分の時
点から反応圧が下降しはじめるまでの間合計量が
0.03部になるように2―メルカプトエタノールを
連続的に装入した。重合反応は57℃で継続し、反
応圧が5Kg/cm2ゲージ圧になつた時重合を停止
し、えられたPVCを過乾燥した。このPVCの
可塑剤吸収量は29phrであり、嵩比重は0.53g/
ml、平均粒度は145μであつた。また平均重合度
は780であつた。未反応モノマーは検出できなか
つた。 比較例 8 実施例1においてアセトン可溶分75重量%を含
有し重合度250かつ鹸化度46モル%のPVA0.27
部、重合度2000かつ鹸化度80モル%の水溶性
PVA0.02部を用いたほかはすべて実施例1と同じ
方法で重合を行なつた。 重合は不良で得られたPVCは粗粒化、集合粒
子化しており実用に供しうるものではなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニルまたは塩化ビニルを主体とするビ
    ニルモノマー混合物を水性媒体中で懸濁重合する
    にあたり、 (i) 重合用分散剤として、重合度が700〜2600か
    つ鹸化度70〜90モル%の水溶性ポリビニルアル
    コールおよび/またはメトキシ基含有率20重量
    %以上でヒドロキシプロポキシ基含有率4重量
    %以上の水溶性ヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースを使用し、 (ii) 該分散剤に対し、アセトン可溶分を20重量%
    以上含有するポリビニルアルコールであつて、
    重合度が100〜400で、かつ鹸化度が25〜55モル
    %のものを重合用助剤として重量比で0.1〜10
    倍使用し、 (iii) 重合触媒としてアゾ触媒を使用し、 (vi) 連鎖移動剤として2―メルカプトエタノール
    を前記塩化ビニルまたは塩化ビニルを主体とす
    るビニルモノマー混合物100重量部に対して
    0.001〜0.5重量部使用し、かつ (v) 重合温度を、2―メルカプトエタノールを使
    用することなく重合した場合に目的とする塩化
    ビニルポリマーの平均重合度を与える温度より
    も3〜15℃低くする、 ことを特徴とする塩化ビニルポリマーの製造方
    法。 2 前記2―メルカプトエタノールの装入を分割
    あるいは連続装入することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の塩化ビニルポリマーの製造方
    法。 3 得られる塩化ビニルポリマーの可塑剤吸収量
    が25phr以上で、かつ嵩比重が0.48g/m1以上、
    および平均粒度が100μ以上であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の塩化ビニルポリ
    マーの製造方法。
JP14704679A 1979-11-15 1979-11-15 Production of vinyl chloride polymer Granted JPS5672003A (en)

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