JPH07278209A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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JPH07278209A
JPH07278209A JP7314294A JP7314294A JPH07278209A JP H07278209 A JPH07278209 A JP H07278209A JP 7314294 A JP7314294 A JP 7314294A JP 7314294 A JP7314294 A JP 7314294A JP H07278209 A JPH07278209 A JP H07278209A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride polymer
polymerization
acetalization
polyvinyl alcohol
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JP7314294A
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Tadashi Shinko
忠 新子
Hironobu Nakamura
裕信 中村
Manabu Okubo
学 大久保
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】成形加工時の初期着色性が改善された塩化ビニ
ル系重合体の製造方法を提供する。 【構成】塩化ビニル単量体単独、又は塩化ビニル単量体
及び該塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体の混合物
を水性媒体中で懸濁重合して塩化ビニル系重合体の製造
する際に、反応系に分散剤として下記(I)及び(II)を
構成単位とする、アセタール化度4〜70モル%のポリ
ビニルアルコールのアセタール化物を添加する。 (式中、Rは炭素数1〜11の直鎖又は分岐状のアルキ
ル基あるいは水素原子を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系重合体の
製造方法に関し、特に成形加工時の初期着色性の少ない
塩化ビニル系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単量体
単独又は塩化ビニル単量体を主体とする共重合可能な単
量体の混合物(以下、これらを総称して「塩化ビニル系
単量体」といい、この単量体を重合して得られる重合体
を「塩化ビニル系重合体」という)を、重合開始剤の存
在下に分散剤を含有する水性媒体中で懸濁重合させるこ
とにより得られる。
【0003】従来の技術では、この塩化ビニル系重合体
の製造に用いられる分散剤として、主にポリ酢酸ビニル
を部分ケン化して得られる部分ケン化ポリ酢酸ビニルが
用いられてきた(特開平5−295006号公報)。
【0004】しかしながら、部分ケン化ポリ酢酸ビニル
を分散剤として用いて重合された塩化ビニル系重合体
は、成形加工時に赤褐色等の着色が起こり無色透明の製
品を得ることが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、成形加工時の
初期着色性が改善された塩化ビニル系重合体を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法で用い
られる塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル単量体単独
又は塩化ビニル単量体及び該塩化ビニル単量体と共重合
可能な単量体の混合物をいう。
【0007】上記塩化ビニル単量体と共重合可能な単量
体としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン
等のオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等
のビニルエステル類;イソブチルエーテル、セチルビニ
ルエーテル、フェニルエーテル等のビニルエーテル類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸エステル類;塩化ビニデ
ン、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類などが挙げら
れる。これらの単量体は目的とする用途により二種以上
組み合わせて用いてもよい。
【0008】本発明の製造方法において、ポリビニルア
ルコールのアセタール化物は分散剤として用いられ、式
(I)及び(II)を構成単位とする。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】 式中、Rは直鎖又は分岐状のアルキル基あるいは水素原
子を示し、アルキル基の炭素数は、1〜11に限定され
る。
【0011】本発明で用いられるポリビニルアルコール
のアセタール化物は、ポリビニルアルコールとアルデヒ
ドとを酸触媒存在下で反応させるなど、公知のアセター
ル化方法で得ることができ、特にその製造方法は限定さ
れるものではない。
【0012】上記アルデヒドとしては特に限定されない
が、その炭素数1〜11のものが好ましく、例えば、ホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒ
ド、ヘキシルアルデヒド等が挙げられる。
【0013】上記ポリビニルアルコールのアセタール化
物の重合度は、特に限定されないが、余り大きくなって
も小さくなっても十分な分散性が得られないので、50
0〜3,500が好ましい。
【0014】上記ポリビニルアルコールのアセタール化
物のアセタール化度は、余り大きくなっても小さくなっ
ても分散剤としての効果が得られないので、4〜70モ
ル%に限定され、好ましくは7〜50モル%、さらに好
ましくは10〜30モル%である。
【0015】上記ポリビニルアルコールのアセタール化
物の添加量は、使用される単量体の総量に対して0.0
3〜10重量%が好ましい。
【0016】上記ポリビニルアルコールのアセタール化
物の添加方法としては、重合開始前に一括して仕込んで
もよいし、該アセタール化物の一部を重合開始前に仕込
み、残部を重合開始後に連続的又は断続的に仕込んでも
よい。
【0017】上記分散剤以外に、公知の分散剤、例え
ば、一般の部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セルロース誘導
体、ゼラチン、ノニオン界面活性剤など、通常塩化ビニ
ルの懸濁重合に用いられる分散剤を併用してもよい。
【0018】上記重合開始剤としては、一般に塩化ビニ
ルの懸濁重合に用いられる油溶性重合開始剤、例えば、
過酸化ベンゾイル、ラウロイルペルオキシド、t−ブチ
ルペルオキシピパレート、ジオクチルペルオキシジカー
ボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、
t−ブチルペルオキシネオデカノエート、α−クミルペ
ルオキシネオデカノエート等の有機過酸化物;アゾビス
(イソブチロニトリル)、アゾビス(ジメチルバレロニ
トリル)等のアゾ化合物が挙げられ、これらの一種又は
二種以上が用いられる。
【0019】上記重合開始剤には、一般に知られている
重合助剤として、例えば、トリクロルエチレン、ドデシ
ルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、プロピオ
ンアルデヒド等の連鎖移動剤;酸化防止剤が併用されて
もよい。
【0020】本発明の製造方法では、塩化ビニル単量体
単独、又は塩化ビニル単量体及び該塩化ビニル単量体と
共重合可能な単量体の混合物を、重合開始前に一括して
仕込んでもよいし、塩化ビニル単量体の一部を重合開始
前に仕込み、残部を重合開始後に連続的又は断続的に仕
込んでもよい。
【0021】また、重合温度は、用いられる重合開始剤
の種類、重合方法、目標とする重合度によって異なる
が、一般に0〜90℃が好ましく、より好ましくは40
〜70℃である。重合に際しては、通常の定温重合法を
採ってもよいし、連続昇温重合法を採ってもよい。
【0022】本発明の製造方法で得られた塩化ビニル系
重合体スラリーの脱水、乾燥には、従来から行われてい
る遠心脱水して流動乾燥する方法を採用することによ
り、容易に含水率1重量%以下の塩化ビニル系重合体を
得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)ポリビニルアルコールのアセタタール化物の調製 平均重合度700のポリビニルアルコールとアセトアル
デヒドの水溶液を硫酸存在下で煮沸してアセタール化
し、アセタール化度13モル%(以下「アセタール化物
A」という)、アセタール化度32モル%(以下「アセ
タール化物B」という)、アセタール化度2モル%(以
下「アセタール化物C」という)及びアセタール化度7
6モル%(以下「アセタール化物D」という)の4種類
のポリビニルアルコールのアセタール化物を得た。
【0024】(実施例1、2及び比較例1〜3)内容積
4,000リットルのステンレス製重合器に、脱イオン
水2,000kg、塩化ビニル単量体(以下「VCM」
という)1,700kg、表1に示した所定量の分散剤
水溶液及びt−ブチルペルオキシピパレート0.03重
量%(VCMに対しての使用量)を仕込み、攪拌下、重
合温度58℃で転化率85%まで重合を行った。重合終
了後、未反応のVCMを回収し、系内を真空置換した
後、スラリーを重合器から取り出し、脱水、乾燥して、
塩化ビニル系重合体を得た。
【0025】塩化ビニル系重合体の初期着色性評価 上記実施例及び比較例で得られた塩化ビニル系重合体1
00重量部、メルカプト錫系安定剤(三共有機合成社製
「ONZ−6F」)1重量部及び滑剤(三井石油化学社
製「ハイワックス220MP」)0.5重量部をヘンシ
ェルミキサーに供給し、5分間混合して配合組成物を得
た。上記配合組成物を8インチミキシングロールにて、
190℃で巻きつき後2分間混練し、厚さ1mmのシー
トを得た。このシートを190℃で3分間予熱した後、
圧力150kg/cm2 で3分間プレス成形して厚さ3
mmのプレートを得た。
【0026】塩化ビニル系重合体成形時の初期着色性の
指標として、上記プレートの裏に標準白板(L* =9
6.6、a* =−0.3、b * =0.7:CIE 19
76L * * b * )を当てがい、イエローネスインデッ
クス(YI値)を測定し、その結果を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系重合体の製造方法
は、上述の構成であり、成形加工時の初期着色性の少な
い塩化ビニル系重合体を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体単独、又は塩化ビニル単
    量体及び該塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体の混
    合物を水性媒体中で懸濁重合して塩化ビニル系重合体の
    製造する際に、反応系に分散剤として下記(I)及び(I
    I)を構成単位とする、アセタール化度4〜70モル%の
    ポリビニルアルコールのアセタール化物を添加すること
    を特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。 【化1】 【化2】 (式中、Rは炭素数1〜11の直鎖又は分岐状のアルキ
    ル基あるいは水素原子を示す)
JP7314294A 1994-04-12 1994-04-12 塩化ビニル系重合体の製造方法 Pending JPH07278209A (ja)

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