JPS6237631Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、平面研削装置におけるワークの装脱
機構に関するものである。

従来、ワークの片面加工は、第１図に示すよう
な片面ラツピングマシンや片面ポリツシングマシ
ン等の平面研削装置によつて行つている。これ
は、４つの加工軸ａの下端にワーク保持用ブロツ
クｂを配設し、該ブロツクｂに保持させたワーク
を加工軸ａによつて加圧しながら定盤ｃで加工す
るようにしたものであるが、この種加工において
特に重要なことは、加工終了と同時にワークをい
かに迅速に取出して洗浄するかにある。即ち、ワ
ークの取出しが迅速に行われない場合には、ラツ
ピング加工においてはワークの乾燥による砥粒の
固着が生じ、また、ポリツシング加工においては
エツチングによりワーク表面の品質低下を来し易
い。

しかしながら、上記従来の平面研削装置におい
ては、ワークの装脱及び洗浄を全て手作業で行つ
ていたため、同時に加工が終了する４つの加工軸
ａについてブロツクｂ即ちワークの取出し及び洗
浄を迅速に行うためには、どうしても多くの人手
に頼らざるを得ず、非能率的であると同時に非量
産的でもあり、しかも、作業者自身が汚染源とな
つたり、ワークを取外す際に加工面に接触してそ
の品質低下を招き易いなどの欠点があつた。

叙上に鑑み、本考案は、ブロツクの装填及び取
出しを機械的に行い得るようにすることを目的と
するもので、機台上に、係合用フランジ部を備え
たワークの取付用ブロツクを載置するための載置
台を設けると共に、上記フランジ部に係合する係
合縁を備えたブロツクの搬送アームを回動自在且
つ上下動自在に配設し、ワークの加工時には、載
置台上のブロツクを上記搬送アームで定盤上の所
定位置に装填し、加工終了時には、定盤上のブロ
ツクを搬送アームにより取出して載置台上に載置
させるように構成したことをその特徴とするもの
である。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明するに、第２図において、１は片面ポリツシ
ングマシンの機台であつて、該機台１の中央に
は、モータに連結された研磨加工用の定盤２を回
転自在に配設し、機台における定盤２の周囲に
は、加工位置へのワークの装填及び取出しを機械
的に行うための装脱機構３を複数組配設し、機台
１の上部には、第３図に示すように、ワーク５を
ブロツク６を介して定盤２上に圧接するための複
数のプレツシヤプレート４を上下動自在に配設し
ている。

上記装脱機構３は、ワーク５を取付けるための
ブロツク６と、該ブロツク６の載置台７及び搬送
アーム８から構成されるもので、上記ブロツク６
は、ワーク５の取付面１０を下面に備えた円板状
のブロツク本体９の上縁部に、係合用フランジ部
１２を外周に備えたリング枠１１をボルト１３に
より取付け、該リング枠１１内に上記プレツシヤ
プレート４が嵌合するように構成し、また、載置
台７は、上記ブロツク６のブロツク本体９より大
径の円筒状をなし、これを、その軸線を鉛直に向
けて機台１上に立設固定して、その上端に上記ブ
ロツク６の係合用フランジ部１２が係合する支持
縁７ａを形設すると共に、円周方向の複数ケ所に
その上端から切欠を切設し、該載置台７の内部に
は、ワーク５の洗浄用ノズル１５を設けている。

さらに、上記搬送アーム８は、腕杆１６の先端
に上記載置台７に外嵌可能なリング状の支持環１
７を一体に設け、該支持環１７の下端に上記載置
台７の切欠１４内に嵌合するローラ状の係止部材
１８を取付けると共に、該係止部材１８に上記ブ
ロツク６の係合用フランジ部１２に係合可能な係
合縁１８ａを形設したもので、該搬送アーム８
を、機台１上にモータやシリンダ等の駆動手段に
より水平方向に回動可能且つ上下動自在に取付け
ている。

次に、上述した装脱装置の作用について説明す
る。

ワーク５の非加工時には、搬送アーム８は、第
４図に実線で示すように支持環１７が載置台７に
嵌合した状態で待機している。

いま、取付面１０にワーク５を取付けたブロツ
ク６が載置台７上に載置されると、搬送アーム８
が上昇し、その係合縁１８ａがブロツク６の係合
用フランジ部１２に係合して該ブロツク６は第４
図の鎖線位置まで持ち上げられ、そのまま定盤２
の方向に回動せしめられる。搬送アーム８の回動
によつてブロツク６が第３図の鎖線位置まで来る
と、該搬送アーム８及びプレツシヤプレート４が
下降し、同図に実線で示すように、ブロツク６が
定盤２上に載置せしめられると共に、プレツシヤ
プレート４がブロツク６上面に当接してワーク５
が定盤２に圧接される。このとき、ブロツク６が
定盤２上に載置せしめられた後も搬送アーム８は
若干下降し、該ブロツク６から離間した位置に停
止して待機する。

この状態で定盤２の回転によつてワーク５が研
磨加工され、その加工が終了すると、搬送アーム
８及びプレツシヤプレート４が上昇し、搬送アー
ム８によりブロツク６が持ち上げられて第４図に
示すように載置台７上に搬送載置せしめられ、ノ
ズル１５から噴射される洗浄液によつてワーク５
の洗浄が行われる。

上記洗浄が終了すると、ブロツク６は載置台７
から取外され、該載置台７には加工すべきワーク
を取付けた新たなブロツク６が載置される。

なお、図示した実施例では、搬送アーム８の係
合縁１８ａをローラ状の係止部材１８に形設して
いるが、支持環１７の内壁に内方に突出するフラ
ンジや複数の突起を設け、これらによつて係合縁
を構成させることもできる。

以上に詳述したように、本考案によれば、機台
上にワーク取付用ブロツクの載置台を設けると共
に、該ブロツクを載置台上へ載置された交換位置
と定盤上に載置された加工位置とに搬送する搬送
アームを設けたので、ワークを貼着したブロツク
を上記載置台上に載置するだけで、その加工位置
への装填及び取り出しを上記搬送アームによつて
機械的に行うことができる。

また、上記搬送アームに、載置台及びブロツク
に外嵌可能な大きさを有し且つブロツクの係合用
フランジ部に係合する係合縁を備えたリング状の
支持環を設け、該支持環を上下動させることによ
り載置台または定盤上にあるブロツクを持ち上げ
たりまたは開放させるようにしたので、ブロツク
支持のための構成が非常に簡単であり、しかも、
交換位置及び加工位置において上記支持環を下降
させておくことにより、該支持環をブロツクの交
換やワークの加工の障害とならないように待機さ
せておくことができ、従つて、いちいち別の待機
位置を設ける必要がないため、搬送アームの駆動
や制御が非常に容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の正面図、第２図は本考案の一
実施例を示す部分平面図、第３図はそのＡ−Ａ線
での拡大断面図、第４図は異なる作動状態での第
３図と同様位置での断面図である。 １……機台、３……装脱機構、５……ワーク、
６……ブロツク、７……載置台、７ａ……支持
縁、８……搬送アーム、９……ブロツク本体、１
０……取付面、１２……係合用フランジ部、１６
……腕杆、１７……支持環、１８ａ……係合縁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下面にワークの取付面を備え、且つ周囲に係合
   用のフランジ部を備えたワーク取付用ブロツク
   と、 機台の側部に軸線を鉛直に向けて設置され、上
   記ブロツクを嵌合可能な大きさを有すると共に、
   上端に該ブロツクの係合用フランジ部に係合する
   支持縁を備えた円筒状のブロツク載置台と、 機台上に水平方向に回動自在且つ上下動自在に
   取付けられ、先端に上記載置台及びブロツクに外
   嵌可能なリング状の支持環を有すると共に、該支
   持環に上記ブロツクの係合用フランジ部に係合す
   る係合縁を有し、その上下動により載置台または
   定盤上にあるブロツクを持ち上げまたは開放する
   ブロツクの搬送アームと、 を備えてなることを特徴とする平面研削装置にお
   けるワークの装脱機構。