JPS6144752Y2

JPS6144752Y2 -

Info

Publication number: JPS6144752Y2
Application number: JP1980093527U
Authority: JP
Priority date: 1980-07-04
Filing date: 1980-07-04
Publication date: 1986-12-16
Also published as: JPS5718945U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は工作機械においてワーク取替えに用い
るパレツト交換装置の改良に関し、パレツトを旋
回できるようにしたものである。

マシニングセンタなどの各種工作機械におい
て、ワークの取付け・取外し等の段取り作業を能
率よく実施するために自動パレツト交換装置
（AWC）が用いられている。このパレツト交換装
置は、第１図および第２図に示すように、工作機
械に設けられ、未加工ワークが取付けらたパレツ
トと加工済ワークが取付けられたパレツトとを交
換するものであり、第１図のように一方側からパ
レツトを交換するものと、第２図のように両側か
らパレツトを交換するもの等がある。尚、図中、
１は工作機械、２はパレツト交換装置、３はパレ
ツト、４はワーク段取り位置、５は工作機械１上
のパレツト交換準備位置、６はパレツト交換装置
２上のパレツト交換準備位置、７はパレツト交換
用の搬送ロツドである。

このようなパレツト交換装置２でのパレツト３
へのワーク（図示せず）の段取り作業は、常にワ
ークを一定位置に取付けたり、取外したりするわ
けではなく、取付け位置によつては作業者の手が
届かず作業位置を移して作業しなければならな
い。例えば、ワークを複数個取付ける場合や作業
位置の反対側への取付けには作業者がその都度作
業可能な位置に移動しなければならず、移動しな
い場合には、作業位置の反対側となる図中の斜線
部への段取りが困難であつた。また、第３図にパ
レツト部分のみを示した多面付取付具８を用いる
場合は特に段取りに要する時間が長くなる。この
ため作業能率の低下とともに作業者の負担も大き
かつた。

本考案はかかる従来の欠点を解消し、作業者が
一箇所にとどまつたままパレツトの各部にワーク
を取付けたり、取外したりできるパレツト交換装
置の提供を目的とする。かかる目的を達成するた
めの本考案の構成は、工作機械に近接して配置さ
れるとともに該工作機械のパレツト交換準備位置
との間でパレツトの受渡しを行うパレツト交換装
置において、前記パレツトを載置可能なパレツト
受台を装置架台に略その中心を回転中心として全
周に亘つて回転自在に取付けるとともに該パレツ
ト受台を所定の一箇所で位置決めする位置決め機
構を設ける一方、前記パレツト受台と前記工作機
械のパレツト交換準備位置にある加工用テーブル
との間で前記パレツトを摺動させて移し代える搬
送手段を有することを特徴とする。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき詳細に
説明する。

第４図〜第６図は本考案のパレツト交換装置の
一実施例にかかり、第４図は平面図、第５図は正
面図、第６図ａ，ｂは旋回機構のみを抽出したも
ので、ａは平面図、ｂは中央断面図である。尚、
図面中、従来と同一部分には同一信号を記し、説
明は省略する。

パレツト交換装置２には、従来同様、ワーク段
取り位置４のパレツトとパレツト交換準備位置６
のパレツトとを交換するため旋回駆動する駆動装
置９が設けられ架台１０全体を回転することがで
きる。

一方、パレツト３自体を旋回させ、一箇所で作
業をできるようにするために設けられる旋回機構
１１は、第６図ｂに示すように、駆動装置９上部
に設けられ、架台１０に旋回軸１２が軸受１３を
介して回転可能に取付けてある。この旋回軸１２
の上部にはパレツト３が載置されるパレツト受台
１４が取付けてある。また、旋回軸１２の下部に
はウオームホイール１５が取付けてあり、架台１
０下部に取付けた駆動モータ１６先端のウオーム
１７と噛み合い、駆動モータ１６で旋回軸１２を
回転し、パレツト３を回転させることができる。
一方、回転可能なパレツト受台１４を工作機械１
に送給するための定位置に固定するため、パレツ
ト受台１４を所定の一箇所で位置決めする位置決
め機構として、架台１０に上下動自在なアクチユ
エータ１８を介してノツチ１９が設けてあり、パ
レツト受台１４にはこのノツチ１９が嵌挿される
凹部２０がまた、パレツト交換装置２には、従来
同様、パレツト交換装置２のパレツト交換準備位
置６にあるパレツト受台１４と工作機械１のパレ
ツト交換準備位置５にある加工用テーブルとの間
でパレツト３を摺動させて移し代える搬送手段と
しての搬送ロツド７が設けられている。

尚、図面中、ａ，ｂ，ｃは作業位置である。

次に、パレツト交換装置の作用について説明す
る。

まず、作業者がａ，ｂ，ｃいづれか１箇所の作
業位置に立ち、段取りを開始し、作業位置から手
の届く範囲の段取りを行なう。こののち、ノツチ
１９をアクチユエータ１８を操作して抜き、パレ
ツト３を載せたパレツト受台１４を旋回可能と
し、駆動モータ１６を回転してパレツト３を回転
させる。このように、順次回転させパレツト３に
ワークを取付ける。そして、段取りが終了した
ら、工作機械１に送給する位置であるノツチ１９
が入る位置にパレツト受台１４を旋回させて固定
する。一方、工作機械１にあつてはパレツト３上
のワークの加工が終了するとNC等の指令により
パレツト３がパレツト交換準備位置５に位置決め
され、搬送ロツド７でパレツト交換装置２内に運
び入れ、パレツト交換準備位置６に位置決めす
る。このようにしたのち、再びNC等の指令によ
り架台１０を駆動装置９で180゜旋回し、段取り
の終了したパレツト３をパレツト交換準備位置６
に位置決めし、搬送ロツド７で工作機械内に運び
入れ、一連のパレツト交換作業が完了する。

尚、本実施例ではパレツト自体の旋回制御につ
いては説明を省いたが、手動でも自動でも良く、
パレツト交換装置の使用条件等により適宜選択す
れば良い。

以上、実施例とともに具体的に説明したように
本考案装置によれば、簡単な機構を設けるだけで
作業者が一箇所にとどまつたままパレツトの各部
に必要なワークを取付けたり、取外したりでき段
取り作業を能率よく実施できるとともに作業者の
負担も軽減できる。特に、大型工作機械にあつて
はその効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来のパレツト交換装置
の平面図、第３図は従来の多面付取付具を有する
パレツト部分の平面図、第４図〜第６図は本考案
のパレツト交換装置の一実施例にかかり、第４図
は平面図、第５図は正面図、第６図ａ，ｂは旋回
機構を抽出したものでａは平面図、ｂは中央断面
図である。図面中、１は工作機械、２はパレツト交換装
置、３はパレツト、４はワーク段取り位置、５は
工作機械上のパレツト交換準備位置、６はパレツ
ト交換装置上のパレツト交換準備位置、７は搬送
ロツド、９は駆動装置、１０は架台、１１は旋回
機構、１２は旋回軸、１３は軸受、１４はパレツ
ト受台、１５はウオームホイール、１６は駆動モ
ータ、１７はウオーム、１８はアクチユエータ、
１９はノツチ、２０は凹部、ａ，ｂ，ｃは作業位
置である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

工作機械に近接して配置されるとともに該工作
機械のパレツト交換準備位置との間でパレツトの
受渡しを行うパレツト交換装置において、前記パ
レツトを載置可能なパレツト受台を装置架台に略
その中心を回転中心として全周に亘つて回転自在
に取付けるとともに該パレツト受台を所定の一箇
所で位置決めする位置決め機構を設ける一方、前
記パレツト受台と前記工作機械のパレツト交換準
備位置にある加工用テーブルとの間で前記パレツ
トを摺動させて移し代える搬送手段を有すること
を特徴とするパレツト交換装置。