JPS6233323A - 感熱磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は乗車券購入用あるいはテレフォン用等のキヤ・
レシュレス回数券、定期券その他に使用される感熱磁気
記録媒体に関するものであり、とくに所定の操作を加え
なければ記録された所定の信号を読みとることのできな
い偽造防止にすぐれた感熱磁気記録媒体に関するもので
ある。

〈従来の技術〉 近年、キャッシュレス回数券、磁気回数券、道路通行券
、定期券等において磁気カード類の普及には目ざましい
ものがある。この場合、磁気記録層を施した支持体のも
う一方の面には顧客がカードを使用する毎に変動する残
金表示とか、あるいはカードの有効期間、発行日等を可
視情報として記録する必要がある。このような記録をお
こなう手段としては、単に加熱するだけで鮮明な画像を
得られる感熱記録が磁気カードの裏面を構成する記録層
として大いに着目されている。

このような感熱磁気記録媒体の利用の拡大にともない磁
気媒体に記録した信号を市販の再生装置を使用して容易
に読みとることができ、又書き換えが出来るようになっ
たため、従来の磁気記録媒体では偽造を有効に防止し得
ない。

一方感熱磁気記録媒体に施される感熱記録層は、通常の
ファクシミリ用と比べて、その用途から明らかなとおり
、顧客のカードに対する取扱い性、使用頻度等において
きわめて過酷な実用特性を要求されている。従って、従
来技術にあるロイコ染料系の感熱材料を、そのまま本発
明のごとき過酷な使用条件にさらされる磁気記録媒体の
記録層に適用すると保存安定性をはじめ耐水性、耐薬品
性等に重大な支障を生じ、実用上大きな問題をかかえる
ものであった。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、磁気
信号の偽造防止に有効で、かつ感熱記録層に要求される
きびしい保存安定性および耐水性、耐薬品性を有する感
熱磁気記録媒体を提供するものである。

く問題点を解決するための手段〉 本発明はポリエステルフィルム等の非磁性シートからな
る支持体の一方の面に高抗磁力磁気層を設け、その上に
抵抗磁力磁気層を積層した磁気記録媒体の高抗磁力層に
正規の信号を記録し、低抗磁力層にダミーの信号を記録
することにより偽造防止の目的は達成される。この場合
の高抗磁力磁気層は、抗磁力１５００〜５０００エルス
テッドのバリウムフェライト、ストロンチウムフェライ
トが使用され、又、低抗磁力層には酸化鉄磁性粉のごと
く２００〜１０００工ルステツド程度のものが本発明に
好適に使用され、これらはポリエステル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂等の結着剤とともに支持体上に塗布、乾燥され２
重の磁気層が形成される。又、該２重磁気層の上に必要
に応じて白色系の保護層を形成してもよい。

次、に添付図面に基づいて本発明の詳細な説明する。第
１図は本発明でいう感熱磁気記録媒体の一実施例の断面
図であり、基体１１、高抗磁力層１２、低抗磁力層１３
、保護印刷層１４、ロイコ染料系感熱発色層１５、バリ
ヤー層１６、保護層１７から構成される。

該感熱磁気記録媒体を使用して本発明の磁気記録を実施
するには、まず、高抗磁力層を磁化させるに十分な記録
電流を磁気ヘッドに流し、高抗磁力層を磁化させる。次
いで低抗磁力層にダミー信号を記録する。この時の記録
電流は磁気記録媒体の上層の低抗磁力層を磁化させるの
には十分な電流であるが下層の高抗磁力層を磁化させる
には不十分であるよう設定する。

なお、信号の入力は、先に低抗磁力層にダミー信号を記
録し、次いで高抗磁力層に正規の信号を記録してもよい
。この場合の高抗磁力層と抵抗磁力層の記録電流と再生
出力との定性的関係を第２図に示す。

このように記録された磁気媒体の記録を再生させると、
高抗磁力層の正規の記録の信号と低抗磁力層のダミーの
信号とが重畳した信号として感知され、どれが正規の信
号か感知できない。従って転写法、熱転写法によって、
正規の記録を複製するこ２が困難である。

次に実際に本発明でいう感熱磁気記録媒体を使用する場
合の読取方法は、例えば第３図に示すように３台の磁気
ヘッドを有する読取装置で行う。

すなわち、まず「行き」の工程２４において、第１磁気
ヘツド２１で記録されている正規信号とダミー信号とを
同時に読みとる。次いで第２磁気ヘツド２２でダミー信
号を消磁する。そして第３磁気ヘツド２３で正規信号を
読みとる。

次に「もどり」の工程２５において、第３磁気ヘツドで
新たに正規信号を書き再び第２磁気ヘツドを通る時に新
データのチェックをおこない最後に第１磁気ヘツドで低
抗磁力層にダミー信号を記録して装置外に搬出され、装
置に入れる前と同様に複製を防止できる感熱磁気記録媒
体にもどすことを特徴としている。

一方、支持体のもう一方の面に形成する感熱記録層は、
スルホン酸塩基含有ポリエステル樹脂を結着剤とするロ
イコ染料系感熱発色層であって、該スルホン酸塩基含有
ポリエステル樹脂は例えば次のようにして合成される。

すなわち、スルホン酸塩基含有ポリエステル樹脂の合成
は、蓚酸、マロン酸、こはく酸等のジカルボン酸とエチ
レングリコール、プロピレングリコール等のアルキレン
グリコールとスルホナトリウムフタル酸、スルホカリウ
ムフタル酸等のスルホン酸塩基含有ジカルボン酸とを、
ジブチルチンオキサイド、二酸化アンチモン等のエステ
ル化触媒の存在下で１７０〜２８０℃の温度でエステル
化反応したのち、重縮合触媒存在下に０．５〜１．Ｏｎ
ｗｎＨｇの真空下で２４０〜２８０℃の温度で重縮合反
応させることにより得ることができる。

このような結着剤に分散するロイコ染料としては、通常
無色又は淡色のトリフェニルメタン系、フルオラン系、
フェノチオジン系、オーラミン系、スピロピラン系等の
ロイコ体が適用され、又、前記ロイコ体と熱時発色反応
を起こし、該ロイコ体を発色せしめるα−ナフトール、
β−ナフトール、ビスフェノールＡ１安息香酸、サリチ
ル酸等の酸性物質が本発明でいつロイコ染料系感熱発色
層に配合される。以上のごとき結着剤樹脂、ロイコ染料
および酸性物質からなる感熱発色塗液を磁気記録層を一
方の面に有する支持体のもう一方の面に塗布、乾燥して
ロイコ染料系感熱発色層を設ける。

以上のロイコ染料系感熱発色層上に更にバリヤー層を介
してポリウレタン樹脂を主成分とする保護層を設ける。

この場合におけるバリヤー層は溶剤系塗料からなる保護
層と感熱発色層とを隔離するためのものでその材料とし
ては一般に知られている水溶性樹脂が使用されるが本発
明においては、耐水性、耐溶剤性およびロイコ染料系感
熱発色層との親和性からして前述のスルホン酸塩基含有
ポリエステル樹脂を主成分とすることが好ましい。なお
本発明でいうバリヤー層には、必要に応じて樹脂の硬化
剤、塗工性調整剤等の添加剤が配合されて使用される。

又、保護層の主成分をなすポリウレタン樹脂は例えば次
のような合成法で得られる。すなわち反応容器中にトル
エン１２８重量部、メチルイソブチルケトン８５重量部
、ポリエステルポリオール１００重量部、ジフェニルメ
タンジイソシアネート１Ｓｉｔ量部、ジブチル錫シラウ
リレート０．１重量部を加え、７０〜９０℃で４時間反
応させることにより、末端がイソシアネート基である本
発明の保護層に適用可能なポリウレタン樹脂を得ること
ができる。

なお本発明でいう保護層には塗膜の硬さ等物性をコント
ロールするためにアクリル系樹脂や、滑剤等各種の添加
剤を配合してもよい。

〈実施例〉 以下本発明を実施例により説明する。

実施例１ 厚さ１８８μｍを有する酸化チタン練込みポリエステル
フィルムからなる支持体の上に下記に示す配合１からな
る高抗磁力の磁気塗料を塗布厚１３μｍになるよう塗工
し、その上に配合２からなる低抗磁力の磁気塗料を塗布
厚１０ｕｎ＋になるよう塗工して積層し、さらにその上
に白色のグラビアインキでグラビア塗工してその表面に
所定のパターンを印刷した保護印刷層を設けた。

配合１ 配合２ 一方、支持体のもう一方の面にロイコ染料系発色層、バ
リヤー層、保護層を下記の配合処方に従って順次塗工積
層して本発明の感熱磁気記録カードを作製した。

〔ロイコ染料系感熱発色層〕

まず結着剤とするスルホン酸塩基含有ポリエステル樹脂
を以下のようにして合成した。

撹拌機、温度計、窒素吹込装置、充填塔付５００■フラ
スコにテレフタル酸１１６．３ｇ、アジピン９２１．９
ｇ、５−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステ
ル４４　、４　ｇ　Ｎエチレングリコール５５．５ｇ１
ネオペンチルグリコール７５．０ｇ、トリエチレングリ
コール２７　、　Ｏｇ　Ｎ酢酸亜鉛０　、２　ｇ　ｚ三
酸化アンチモン０．４ｇを仕込み１９０〜２２０℃、４
時間エステル化反応をした後、２３０〜２５０℃、１ｗ
ｗＨｇ下で縮合反応を行い、溶融粘度２０００ボイズ（
１９０℃、高化式フローテスターで測定）のスルホン酸
塩基含有ポリエステル樹脂を得た。この樹脂を９０℃の
熱水で２０％スルホン酸塩基含有ポリエステル水溶液を
調製した。

次に感熱塗料を得るために下記の処方から成る混合物を
各々ボールミルで１日粉砕・分散してＡ〜Ｃ液を調製し
た。

Ａ液 Ｂ液 Ｃ液 上記のＡ液１０部、Ｂ液３３．３部、Ｃ液４９部、スル
ホン酸塩基含有ポリエステル水溶液１５部、水４６部を
混合して感熱記録用塗料を得た。

該塗料を前記磁気記録層を有する支持体のもう一方の面
に乾燥後の塗布量が６ｇ／ｌになるように塗布、乾燥し
てロイコ染料系感熱発色層を設けた。

〔バリヤー層〕

上記感熱発色層に使用したポリエステル樹脂を使用し下
記配合のバリヤー層塗液を調製し、感熱発色層の上に塗
布、乾燥してバリヤー層を形成した。

〔保護層〕

下記配合からなる保護層塗液を調製し、バリヤー層上に
塗布、乾燥して保護層を形成し、本発明の感熱磁気カー
ドを作製した。

この磁気カードにギャップ３０ｐｒａ、トラック中４Ｍ
の磁気ヘッドにより記録電流６００ｍＡでＦＭ方式記録
密度２１０８ＰＩで正規信号を記録した。更に上記ヘッ
ドにより１００ｍＡで同じ＜ＦＭ方式記録密度２１０８
ＰＩでダミー信号を記録した。この場合において得られ
た磁気カードの記録電流と再生出力との関係は第４図に
示すとおり、再生出力ピークが二つあるグラフが得られ
た。

この記録済みの磁気カードを通常の読取装置で再生した
結果、正規信号はダミー信号に重畳され正規信号を読取
ることが出来なかった。この磁気カードを本発明による
読取装置で読んだところ、第１、の磁気ヘッドでは正規
信号とダミー信号の重畳した記録信号が読み出され、第
３の磁気ヘッドでは正規信号を読取ることができた。

一方、本発明の感熱磁気カードの感熱記録層に対して、
ライントッド型薄膜熱ヘッドを用い、０．４５Ｗ　（１
ｍＪ／ｄａｔ）のエネルギーテ画像記録を行い、その黒
へ夕部分をマクベス濃度計で測定したところ、１．１８
の鮮明な発色画像をか得られた。次に耐水性試験として
上記発色直後のサンプルを２０℃の水に３日間浸漬後の
濃度低下をマクベス濃度計でみたところ１．１４を示し
十分な耐水性が確認された。又、温湿度保存安定性をみ
るため、温度４０℃、相対湿度９０％の恒温槽中に１週
間放置後の発色特性をみたところ、マクベス濃度計で１
．１６が得られすぐれた保存安定性が確認された。さら
に又、発色記録面を可塑剤含有プラスチック消ゴムと重
ね合わせて２　ｋｇ　／　ｃｒ＆の圧力で圧着し２４時
間放置後、消ゴムをはがして記録面を調べたところ全く
変化が認められずすぐれた耐可塑剤性が確認された。

さらにこの感熱磁気カードを感熱記録機構を有する金券
用券売機に適用し、前述のごとき所定の磁気情報の書き
込み、読み取りおよび残金表示額を感熱記録面に施した
ところ実装上、全く支障のないことが確認された。

実施例２ 厚さ１８８νｍを有する酸化チタン練込みポリエステル
フィルムからなる支持体の一方の面」二に下記に示す配
合１からなる高抗磁力の磁気塗料を塗布厚１５＋＋＋ｎ
になるよう塗工し、その上に配合２からなる低抗磁力の
磁気塗料を塗布厚１０ｕｍになるよう塗工して積層し２
重の磁気層を設けた以外は全て実施例１と同様にして本
発明の感熱磁気カードを作製した。

配合１ 配合２ 得られた感熱磁気カードに対し、実施例１と同要領にて
磁気記録を施し、記録電流と再生出力との関係を示すと
、第４図に示すとおり、やはり再生出力が二つ観察され
た。

この記録済みの磁気媒体を通常の読取装置で再生した結
果、正規信号はダミー信号に重畳され読みとることがで
きなかったが、本発明による読取装置により読とること
ができた。又、感熱発色特性、耐水性、保存安定性、耐
可塑剤性等の実用特性は実施例１と同様にすぐれたもの
であった。

〈発明の効果〉 本発明は上記の構成からなるので感熱磁気記録媒体に記
録された正規の磁気信号を容易に感知することが不可能
となり、熱転写や接触転写法による偽造が防止できる。

又、感熱記録層は顧客の過酷の使用条件下において使用
されても、耐水性、温湿度依存性、耐可塑剤性等の実用
特性においてきわめてすぐれた耐用性が確認された。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の感熱磁気記録媒体の一例を示す拡大断
面図、第２図は本発明でいう高抗磁力層と低抗磁力層の
記録電流と再生出力との定性的関係を示す図、第３図は
本発明の感熱磁気記録媒体の磁気情報の読取機構の略図
であり、第４図は本発明の実施例により得られた記録電
流と再生出力との関係を示すものである。 １１・・・・・・支持体　　　　　２１・・・・・・第
１磁気ヘツド１２・・・・・・高抗磁力層　　　２２・
・・・・・第２磁気ヘツド１３・・・・・・低抗磁力層
　　　２３・・・・・・第３磁気ヘツド１４・・・・・
・保護印刷層　　　２４・・・・・・「行き」の工程１
５・・・・・・感熱発色層　　　２５・・・・・・Ｃ帰
り」の工程１６・・・・・・バリヤー層 １７・・・・・・保護層 簗１図 記録電流 第３図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　支持体の一方の面に高抗磁力の磁気層を設け、その
   上に直接低抗磁力の磁気層を順次積層して２層の磁気層
   を設け、同支持体のもう一方の面に、スルホン酸塩基含
   有ポリエステル樹脂を結着剤とするロイコ染料系感熱発
   色層を設け、その上にバリヤー層を介してポリウレタン
   樹脂を主成分とする保護層を設けたことを特徴とする感
   熱磁気記録媒体。 ２　高抗磁力の磁気層の抗磁力が１５００〜５０００エ
   ルステッドである特許請求の範囲第１項記載の感熱磁気
   記録媒体。 ３　バリヤー層がスルホン酸塩基含有ポリエステル樹脂
   を主成分とする特許請求の範囲第１項記載の感熱磁気記
   録媒体。