JP3106535B2 - 感熱情報記録媒体 - Google Patents

感熱情報記録媒体

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JP3106535B2
JP3106535B2 JP03092870A JP9287091A JP3106535B2 JP 3106535 B2 JP3106535 B2 JP 3106535B2 JP 03092870 A JP03092870 A JP 03092870A JP 9287091 A JP9287091 A JP 9287091A JP 3106535 B2 JP3106535 B2 JP 3106535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録が可能な情報記
録媒体に係り、とくに偽造を効果的に防止し、かつ真偽
判別が容易であるとともに、感熱記録部に固有データを
有する情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カード、証券、商品券、切符、伝
票類などの媒体上に情報を記録する手段として磁気記録
手段、半導体集積回路を用いた記録手段、光学的記録手
段などがある。カードを例として挙げると、磁気記録手
段ではキャッシュカード、クレジットカードやプリペイ
ドカードなどの磁気カード、半導体集積回路を用いた記
録手段ではICカード、ICメモリカード、光学的記録
手段では光カード、赤外光の反射または吸収を利用した
赤外線読み取りカードなどが開発され、多種多様なカー
ドが提供されている。
【0003】ところで、カードを利用するに当たり、そ
の用途に応じた機能を有する媒体が用いられ、例えば情
報の読み出し、書き込みを随時行うプリペイドカード、
キャッシュカード等の場合には経済性、利用性から磁気
カードが選択されている。しかしながら磁気記録手段に
よる磁気記録であるため、読み取り機を利用しなけれ
ば、カード所持者はカードに記憶されている情報を知る
ことができなかった。
【0004】そこで、カード所持者の便宜に供するため
に、情報の一部を目視可能(以下、可視情報とする)に
カード表面に記録するようになった。その手段としては
インキによる印字手段、或いはクリスタルバイオレット
ラクトン、フタリド誘導体、フルオラン化合物等の染料
とp−フェニルフェノール、没食子酸エステル、メチル
−ビス(ヒドロキシフェニル)アセテート、4,4’−
ジヒドロキシ−3,5’−ジアリルジフェニルスルホン
サン等の顕色剤からなる感熱発色材料による感熱発色記
録、Sn、Bi、Zn、Se、Te、In、Pb−Sn
等の低融点金属系材料による加熱溶融記録など感熱記録
層を形成し、加熱印字手段により情報記録することが行
われている。現在、磁気記録媒体に感熱記録層を形成し
たプリペイドカードが実用化されており、磁気記録層に
固定情報、識別情報、残額情報等を記録し、感熱記録層
に磁気記録層の情報に対応する、例えば最新の残額情報
等を追記していく方式がとられている。これらの感熱記
録層に記録された可視情報は記録部分と未記録部分との
反射率による視覚的な差異を可視光下で読み取ることに
より認識されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感熱発
色記録は記録の簡易性、経済性が高い反面、アルコー
ル、有機溶剤による記録情報の消去、或いは感熱ヘッド
により偽情報の書き込み、書き換えなど、偽造、変造、
改竄が容易に行うことができるなどの欠点を有してい
る。また、加熱溶融記録も記録の簡易性、耐侯性、安定
性が高いものの、記録情報の一部を削除あるいは加筆に
より容易に改竄することが可能である。さらに感熱記録
層を磁気記録媒体との組み合わせにおいても、磁気記録
自体も磁気カードリーダライタの普及により容易に手に
入れることが可能となり、記録情報の読み取り、消去、
書き換えがその分野の知識を有するものであれば、容易
に行うことができるため、偽造、変造、改竄が容易でき
ることは明らかである。偽造に対しては、情報記録媒体
自体の真偽を判定する手段として、その表面にホログラ
ムを形成またはホログラムを形成したシールを貼着する
ことが行われているが、ホログラムを機械により読み取
ることはできず、感熱記録層に表示された可視情報自体
の真偽を判断する手段は無かった。
【0006】そこで本発明は上述の問題点を解決すべく
なされたものであり、感熱記録層、とくに感熱発色記録
における記録情報の表示内容および情報記録媒体の偽
造、変造、改竄に対して、その判別を容易にかつ正確に
判別することのできる感熱情報記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべくな
された本発明は、基材上に赤外線反射層と、加熱による
発色部分は赤外線を吸収する光学特性を有し、かつ固有
データとしてバー、文字、数字、マーク等のパターン状
に形成してなる第1の感熱記録層と、加熱による発色部
分は赤外線を透過し、未発色部分は赤外線を反射する光
学特性を有し、かつ前記第1の感熱記録層の全面を被覆
してなる第2の感熱記録層とを順次積層してなることを
特徴とするものである。
【0008】また、前記基材上の少なくとも一部に磁気
記録層と、該磁気記録層を不可視とする隠蔽層を形成し
てなることを特徴とするものである。
【0009】さらに、前記基材が赤外線反射層を兼ねる
ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、基体上に、赤外線反射層と、
固有データを表す形状に形成されてなる第1の感熱記録
層と、感熱記録部の全面を被覆する第2の感熱記録層と
を順次積層してなるため、サーマルヘッド等の加熱印字
手段により、第2の感熱記録層に対して、第1の感熱記
録層の固有データを表す形状よりも大きいサイズでマー
ク、模様などのパターンを加熱印字すると、そのパター
ン形状に発色し、記録が行われ、同時に第1の感熱記録
層も同じ形状に加熱印字され、第1の感熱記録層の固有
データを表すパターンも同時に発色するため、第1の感
熱記録層の発色部分(固有データパターン形成部)は赤
外線を吸収し、第2の感熱記録層の発色部分は赤外線を
透過させるが赤外線は赤外線反射層3(15)で反射さ
、かつ可視光は不透過とするため、未発色部分(パタ
ーン未形成部)は赤外線を高率で反射し、この反射率の
差によりパターンを読み取ることができ、さらに第2の
感熱記録層の発色により可視光は遮断されるため第1の
感熱記録層の固有データの目視判読が困難となり、これ
により感熱情報記録媒体の真偽判別を行うことができ
る。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。図1乃至図3は本発明の第1の発明をカードに適用
した場合の第1の実施例を示すもので、図1はカード状
感熱情報記録媒体の平面図であり、図2は図1のX−
X’線における断面図であり、図3は図1のY−Y’線
における断面図である。また図4は感熱記録層を発色さ
せたカード状感熱情報記録媒体の平面図であり、図5は
図4のX−X’線における断面図であり、図6は図4の
Y−Y’線における断面図である。
【0012】図中1は本発明によるカード状感熱情報記
録媒体(以下、カードとする)であり、基材2上に、赤
外線反射層3、加熱による発色部分は赤外線を吸収する
光学特性を有し、かつ固有データとしてバー、文字、数
字、マーク等のパターン7(本実施例では数字を表して
いる)を形成してなる第1の感熱記録層4、加熱による
発色部分は赤外線を透過し、未発色部分は赤外線を反射
する光学特性を有し、かつ第1の感熱記録層4の全面を
被覆してなる第2の感熱記録層5を順次積層してなるこ
としている。また、6は第2の感熱記録層5の表面を傷
や擦れから保護する保護層であり、必要に応じて設けら
れる。
【0013】9はカード1をプリペイドカードに適用し
た場合に、第2の感熱記録層に予め加熱印字により発色
記録させた残額表示である。本実施例では残額表示9と
して、「10、20、30、40、50」が表示されて
いる。図4乃至図6に示されるようにプリペイドカード
を使用した時の使用残額を残額表示9の所定位置を示す
ように第2の感熱記録層5をマーク、模様などのパター
ン8として感熱発色させる。残額表示9の所定位置は5
つあり、5か所に第1の感熱記録層4のパターン7を設
け、それに対応するように第2の感熱記録層5を5か所
を四角状のパターン8に感熱発色させるようにしてもよ
い。第2の感熱記録層5の発色した四角状のパターン8
の下面には第1の感熱記録層4の固有データとしてパタ
ーン7が発色した状態で存在する。この固有データはバ
ー、文字、数字、マーク等の単体或いはその組み合わせ
による特定の情報を示すようにしてもよい。なお、第2
の感熱記録層5は第1の感熱記録層として形成されたパ
ターンを覆うようにすればよいので、カード上に部分的
に形成してもよい。
【0014】基材2はシート状または板状のものであっ
て、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、エチレン
ビニルアセテート、ポリウレタン、アイオノマー等のプ
ラスチック類、紙、合浸紙、合成紙等の紙類、アルミニ
ウム、銅等の金属を単体、或いは組み合わせて複合体と
して用いることができる。基材に要求される物性は強
度、剛性、隠蔽性、光透過性など用途に応じて上記材料
から適宜選択される。
【0015】赤外線反射層3は赤外線の反射効率の高い
材料を用いるものであって、アルミニウム、クロム、セ
ンダスト、ニッケル、金、銀、インジウム、亜鉛、錫等
の真空蒸着、スパッタリング、メッキによる金属薄膜、
炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化バリウム等を主成分
とし、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、ポリメタクリル酸系樹脂、塩酢酸ビニル、スチレ
ン−マレイン酸共重合物、ABS樹脂、ニトロセルロー
ス等のバインダーに混入分散して得られた白色系のイン
キまたは塗料を周知のロールコート法、ナイフエッジ
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの塗布、印
刷技術を用いて赤外線反射層3を形成するものである。
また、基材2に赤外線反射層3を兼ねさせることも可能
であり、白色、乳白色系のポリ塩化ビニルが好ましい。
【0016】第1の感熱記録層4は加熱による発色部分
は赤外線を吸収する光学特性を有する感熱発色剤と高分
子結着剤を主成分とし、水または適当なトルエン、キシ
レン等の溶剤に溶かした塗液を周知のグラビア印刷法、
スクリーン印刷法などの印刷方法を用いて、所定の固有
データのパターン7を形成する。赤外波長領域に光吸収
を有する感熱発色剤は染料と顕色剤からなるものであ
り、ロイコ系染料とフェノール等の酸性物質とを組み合
わせたものを使用される。それぞれ例を挙げると、染料
としては、トリ(P−アミノフェニル)フルオレン、
3,3−ビス〔2−(4−ジメチルアミノフェニル)−
2−(4−メチオキシフェニル)エチニル〕−4,5,
6,7−テトラクロロ−1(3H)−イソビンゾフルア
ノン、3−〔4−(4−フェニルアミノフェニル)アミ
ノフェニル〕アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン等があり、顕色剤としては、2,4−ジヒドロキシ安
息香酸、2,2’−ヒドロキシジフェニル、2,2’−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン等がある。高分子結着剤としては、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、スチレン・マレイン酸共重合物、ポリ
メタクリル酸メチル等のメタクリル樹脂単体または共重
合物、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ニトロセルロー
ス等がある。なお、上記のもの以外の感熱発色剤で赤外
波長領域に光吸収を示すものがあれば同様に用いること
ができる。
【0017】第2の感熱記録層5は加熱による発色部分
は赤外線を透過し、未発色部分は赤外線を反射する光学
特性を有する感熱発色記録剤と高分子結着剤を主成分と
し、水または適当なトルエン、キシレン等の溶剤に溶か
した塗液を周知のロールコート法、ナイフエッジ法、グ
ラビア印刷法、スクリーン印刷法などの塗布、印刷技術
を用いて形成する。感熱発色記録剤は大別して金属化合
物タイプと染料タイプの2つがある。それぞれ例を挙げ
ると、金属化合物タイプでは、ステアリン酸第2鉄、ミ
リスチル酸第2鉄とタンニン酸、没食子酸との組み合わ
せ、蓚酸銀(Ag)、鉛(Pb)、水銀(Hg)、トリ
ウム(Th)塩とチオ硫酸ナトリウムとの組み合わせ、
ステアリン酸ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、銅
(Cu)塩と硫化カルシウム(CaS)、硫化ストロン
チウム(SrS)、硫化バリウム(BaS)との組み合
わせ、蓚酸銀、蓚酸水銀とグリセリン、ポリヒドロキシ
アルコールとの組み合わせ、ベヘン酸銀、ステアリン酸
銀とハイドロキノン、スピロインダインとの組み合わ
せ、ラウリン酸第2鉄、ペラルゴン酸第2鉄とチオセシ
ルカルバジド類との組み合わせたものがある。
【0018】一方、染色タイプでは、無色のロイコ染料
と顕色剤、とくにフェノール性水酸基を有するものと組
み合わせて用いられ、ロイコ染料としては、クリスタル
バイオレットラクトン、3−インドリノ−3−P−ジメ
チルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3
−ジメチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−
フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシン
フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−t
−ブチルオラン等があげられ、顕色剤として4,4’−
イソプロピリデンフェノール、ベンジル−P−ヒドロキ
シベンゾエート、4,4’−ジヒドロキシ−3,5’−
ジアリルジフェニルスルフォン、メチル−ビス(ヒドロ
キシフェニル)アセテート、没食子酸エステル、P−フ
ェニルフェノール等が挙げられる。なお、上記のもの以
外の感熱発色剤で上記条件を満たすものであれば同様に
用いることができる。
【0019】保護層6は外部からの擦れや傷に対する保
護効果を得るもので、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポリエステル樹脂、ニトロセルロース、上記した高分子
結着剤などの樹脂を主成分としをトルエン、キシレンな
どの溶剤に溶かした塗液をロールコート法、ナイフエッ
ジ法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの塗布、
印刷方法を用いて形成する。その他に公知の熱硬化型樹
脂、紫外線硬化型樹脂を用いることも可能である。さら
に感熱記録時のサーマルヘッド適性を改善する目的でス
テアリン酸銅、ポリエチレンワックス、パラフィンワッ
クス等の滑剤を添加してもよい。
【0020】以上のように構成したカード1において、
第1及び第2の感熱記録層への記録及び読み取りは次の
ように行っている。第1及び第2の感熱記録層への記録
は従来公知のサーマルヘッド等の加熱印字手段により加
熱印字を行う。第1の感熱記録層の固有データを表す形
状よりも大きいサイズでマーク、模様などのパターンを
加熱印字すると、第2の感熱記録層はパターンが発色
し、それと同時に第1の感熱記録層に形成された固有デ
ータのバー、文字、数字、マークなどのパターン(パタ
ーン情報)7も発色する。
【0021】ここで第1の感熱記録層4の発色前後の反
射率−照射光波長曲線を図7に示す。第2の感熱記録層
5の発色後の反射率−照射光波長曲線を図8に示し、ま
た第2の感熱記録層5の発色後の透過率−照射光波長曲
線を図9に示す。これらの図から判るように第2の感熱
記録層5の発色後は第1の感熱記録層の可視光をほとん
ど透過しないが、赤外線を透過し、下層にある第1の感
熱記録層4の発色記録されたパターン7に赤外線は吸収
され、赤外線を反射することなく、一方、第2の感熱記
録層5の未発色部分と第1の感熱記録層4のパターン7
以外の部分では赤外線を反射するため、下層にある第1
の感熱記録層4の発色記録されたパターン7は、不可視
であるが、例えば700μm以上に波長の赤外線の照射
から反射量の差から第1の感熱記録層4のパターン7を
読み取ることができる。
【0022】したがって、本実施例のカードの利用残額
の表示位置が発色し、可視状態となるように第2の感熱
記録層5を加熱印字すると、第1の感熱記録層4のパタ
ーン7も発色する。これに赤外線を照射すると第1の感
熱記録層4のパターン7は赤外線を吸収し、第2の感熱
記録層5の未発色部分と第1の感熱記録層4のパターン
7以外の部分では赤外線を反射するため、パターン7が
読み取ることができ、これの有無または整合性により、
真偽判別を行うことができる。
【0023】本実施例のカードの利用残額の表示位置を
発色させる部分以外の第2の感熱記録層5は他の情報等
を任意に記録するに利用できる。
【0024】上記したような本発明の感熱記録媒体は、
他の記録媒体である磁気記録媒体と組み合わせ、図10
の部分拡大断面図に示すような感熱磁気情報記録媒体1
1とすることも可能である。感熱磁気情報記録媒体11
は基材12、磁気記録層13、隠蔽層14、赤外線反射
層15、加熱による発色部分は赤外線を吸収する光学特
性を有し、かつ固有データとしてバー、文字、数字、マ
ーク等のパターン7(本実施例では数字を表している)
を形成してなる第1の感熱記録層16、加熱による発色
部分は赤外線を透過し、未発色部分は赤外線を反射する
光学特性を有し、かつ第1の感熱記録層16の全面を被
覆してなる第2の感熱記録層17、保護層18からな
る。磁気記録層13はγ−Fe2 Co3 、Co被着γ−
Fe2 Co3 、Fe3 O4、CrO2、Fe、Fe−C
r、Fe−Co、Co−Cr、Co−Ni、MnAl、
Baフェライト、Srフェライト等の磁性粉を適当な樹
脂或いはインキビヒクル中に分散させた塗液をロールコ
ート法、ナイフエッジ法、グラビア印刷法、スクリーン
印刷法などの塗布、印刷方法を用いて塗布・乾燥し、形
成したものである。一般的にプリペイドカード等の磁気
記録媒体に用いる磁気記録層の保磁力は、300〜30
00(Oe)、残留磁束は1.0〜2.0(Maxwe
ll/cm)である。
【0025】隠蔽層14は磁気層13を隠蔽、すなわち
磁気層13の色の外面に対する影響を無くすために形成
されるものでAg、Cr、Al、Sn等の鱗片状にした
非磁性金属粉末をポリビニルアルコール、ポリメタクリ
ル酸樹脂等のバインダー溶液に分散した塗液をロールコ
ート法、ナイフエッジ法、グラビア印刷法、スクリーン
印刷法などの塗布、印刷方法を用いて塗布、乾燥し、形
成したものである。なお、隠蔽層14が赤外線反射層1
5を兼ねることが可能であれば赤外線反射層15を省略
することもできる。
【0026】以上のような構成の本発明の感熱磁気情報
記録媒体のさらに具体的な実施例を挙げ、説明する。 <実施例> (a)磁気記録層の塗液組成 BaO−6Fe2 O3 40部 塩酢酸ビニル系樹脂 (積水化学(株)製 商品名「エスレックA」 10部 飽和ポリエステル樹脂 (東洋紡(株)製 商品名「バイロン103」 5部 ポリウレタンエラストマー (日本ポリウレタン(株)製 商品名「N−2304」 7部 オレイン酸 5部 トルエン 30部 イソシアネート硬化剤 3部 トリエチレンジアミン 0.5部 (b)隠蔽層の塗液組成 塩化ビニル/アクリル共重合体 (積水化学(株)製 商品名「エスレックA」 10部 Al粉末 5部 MEK 90部 (c)第1の感熱記録層の組成 染料 1部 顕色剤(ビスフェノールS) 2部 塩化ビニル/アクリル共重合体 (積水化学(株)製 商品名「エスレックA」 10部 キシレン 20部 (d)第2の感熱記録層の組成 ミリスチル酸第2鉄 5部 タンニン酸 1.5部 メタクリル樹脂 (三菱レーヨン(株)製 商品名「BR−56」 10部 (e)保護層の組成 ステアリン酸亜鉛 1部 メタクリル樹脂 (ローム&ハース製 商品名「パラロイドA−11」 8部 トルエン 9部
【0027】上記(a)の磁気記録層塗液の材料のうち
イソシアネート硬化剤を除いた材料を予めサンドミルに
より2時間均一に分散し、塗工時にイソシアネート硬化
剤を添加し、その塗液を厚さ188μmの白色ポリエス
テル上に乾燥膜厚が約15μmになるように配向器を取
り付けたロールコーターを用いて塗工し、さらに順次、
(b)の隠蔽層塗液を乾燥膜厚が5μmになるように塗
工し、(c)の第1の感熱記録層塗液を所定のパターン
を形成するために乾燥膜厚が約5μmになるようにスク
リーン印刷し、(d)の第2の感熱記録層塗液を乾燥膜
厚が約7μmになるように塗工し、形成する。最後に
(e)の保護層塗液を乾燥膜厚が約2μmになるように
グラビア印刷して、感熱情報磁気記録媒体を作製した。
この感熱情報磁気記録媒体は公知のサーマルヘッドによ
り、印化電圧0.45W/dot、パルス幅2.5ms
の印字条件により感熱情報磁気記録媒体の第1及び第2
の感熱記録層に加熱記録し、発色させたところ、第1の
感熱記録層の発色パターンは第2の感熱記録層の発色に
より可視光では不可視であるが、赤外線では、第2の感
熱記録層を透過し、パターンとその周囲との反射率の差
から読み取ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、基体
上に、赤外線反射層と、固有データを表す形状に形成さ
れてなる第1の感熱記録層と、感熱記録部の全面を被覆
する第2の感熱記録層とを順次積層したことにより、サ
ーマルヘッド等の加熱印字手段により、第2の感熱記録
層に対して、第1の感熱記録層の固有データを表す形状
よりも大きいサイズでマーク、模様などのパターンを加
熱印字すると、そのパターンの形状に発色し、記録が行
われ、同時に第1の感熱記録層も同じ形状に加熱印字さ
れ、第1の感熱記録層の固有データを表すパターンも同
時に発色するため、第1の感熱記録層の発色部分(固有
データパターン形成部)は赤外線を吸収し、第2の感熱
記録層の発色部分は赤外線を透過させるが赤外線は赤外
線反射層3(15)で反射され、かつ可視光は不透過と
するので、未発色部分(パターン未形成部)は赤外線を
高率で反射し、この反射率の差によりパターンを読み取
ることができ、さらに第2の感熱記録層の発色により可
視光は遮断されるため第1の感熱記録層の固有データの
目視判断が困難となり、これにより感熱情報記録媒体の
真偽判別を行うことができる。さらに、第1の感熱記録
層のパターンに相当する位置以外の第2の感熱記録層の
部分については任意の情報を通常の感熱記録として使用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による感熱情報記録媒体
の正面図である。
【図2】図1の感熱情報記録媒体のX−X’線における
断面図である。
【図3】図1の感熱情報記録媒体のY−Y’線における
断面図である。
【図4】図1の感熱情報記録媒体の第2の感熱記録層を
発色させた後の平面図である。
【図5】図4の感熱情報記録媒体のX−X’線における
断面図である。
【図6】図4の感熱情報記録媒体のY−Y’線における
断面図である。
【図7】第1の感熱記録層4の発色前後の反射率−照射
光波長曲線である。
【図8】第2の感熱記録層5の発色後の反射率−照射光
波長曲線である。
【図9】第2の感熱記録層5の発色後の透過率−照射光
波長曲線である。
【図10】本発明の第2の実施例による感熱磁気情報記
録媒体の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 カード状感熱情報記録媒体 2、12 基体 3、15 赤外線反射層 4、16 第1の感熱記録層 5、17 第2の感熱記録層 6、18 保護層 7 第1の感熱記録層4、16の固有デー
タを表すパターン 8 第2の感熱記録層5の発色したパター
ン 9 残額表示 11 第2の実施例による感熱磁気情報記
録媒体 13 磁気記録層 14 隠蔽層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/36 B42D 15/02 B42D 15/10 G06K 19/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に赤外線反射層と、加熱による発色
    部分は赤外線を吸収する光学特性を有し、かつ固有デー
    タとしてバー、文字、数字、マーク等のパターン状に形
    成してなる第1の感熱記録層と、加熱による発色部分は
    赤外線を透過し、未発色部分は赤外線を反射する光学特
    性を有し、かつ前記第1の感熱記録層の全面を被覆して
    なる第2の感熱記録層とを順次積層したことを特徴とす
    る感熱情報記録媒体。
  2. 【請求項2】前記基材上の少なくとも一部に磁気記録層
    と、該磁気記録層を不可視とする隠蔽層を形成してなる
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の
    感熱情報記録媒体。
  3. 【請求項3】前記基材が赤外線反射層を兼ねることを特
    徴とする請求項1または2のいずれかに記載の情報記録
    媒体。
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