JPH1178326A - 記録層付き偽造防止用紙とそれを使用した乗車券 - Google Patents

記録層付き偽造防止用紙とそれを使用した乗車券

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JPH1178326A
JPH1178326A JP26919497A JP26919497A JPH1178326A JP H1178326 A JPH1178326 A JP H1178326A JP 26919497 A JP26919497 A JP 26919497A JP 26919497 A JP26919497 A JP 26919497A JP H1178326 A JPH1178326 A JP H1178326A
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thread
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glittering
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JP26919497A
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Mikihiko Sakakibara
幹彦 榊原
Hiroichi Maekawa
博一 前川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目視による真偽の判断が容易にでき、かつ磁
気記録により機械的な書き込み・認識ができる偽造防止
用紙とそれを使用した乗車券を提供する。 【解決手段】 本発明の偽造防止用紙は、基紙に光輝性
スレッドと磁気記録層を設けた偽造防止用紙であって、
上記基紙は、上記光輝性スレッドを間欠的に露出する表
出部と、該表出部間であって該光輝性スレッドを間欠的
に覆う被覆部とを備え、当該光輝性スレッドの表出部面
とは反対の面に磁気記録層を有することを特徴とする偽
造防止用紙、にある。また、上記構成において光輝性ス
レッドの表出部面の一部の領域に感熱記録層を設ければ
感熱記録をすることができる。本発明の乗車券は上記偽
造防止用紙を使用して所定の印字および磁気記録がされ
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気記録層、感
熱記録層を備えた偽造防止用紙、特に偽造防止のため光
輝性スレッドを備えた用紙に磁気記録層、感熱記録層を
持たせ、乗車券、商品券、ギフト券等の証券用紙等に使
用可能とした偽造防止用紙に関する。
【0002】
【従来技術】鉄道等の乗車券、定期券等には裏面に磁気
記録層を備えた磁気記録層付き用紙が一般に使用されて
いる。一方、視覚的に真偽を容易に判定することがで
き、かつ複製が困難な用紙として、紙層中の窓部に光輝
性スレッドを入れた偽造防止用紙も知られており(登録
実用新案第3028886号「偽造防止用紙」等)、当
該光輝性スレッドをホログラムパターンを有するものと
したものも本願出願人により出願されている(特願平9
−110417号)。
【0003】上記の磁気記録層を備えた用紙は磁気的に
データを記録できる利点はあるが、視覚的に真偽を容易
に判断することはできない。また、磁気記録層付き用紙
は、プリンタ印字の目的から感熱転写層、感熱発色イン
キ層を備えなければならないことの他、磁気エンコー
ド、磁気リードによる制約から印刷および加工によりそ
の他の偽造防止策を施すことが困難である。敢えてこれ
らの加工を施す場合には磁気に影響を与えない素材を使
用する必要がある等によりコスト高になってしまうとい
う問題がある。このような磁気記録付き用紙は、JR各
社および私鉄の乗車券において磁気ロール券として使用
されている。そのため自動改札化が進んでいるが、未だ
一部では目視による改札が実施されており、視覚による
間違いのない判断が困難な場合がある。
【0004】一方、光輝性スレッドを窓部から表出する
ように入れたウィンド付きスレッド用紙は、特殊な製紙
方法により光輝性スレッドまたはホログラム入りのスレ
ッドを用紙の窓部に漉き入れたもので、偽造防止効果が
高く証券用紙、商品券、保証書等に採用されている。し
かし、この用紙に磁気記録等の記録層を設けたものは未
だ提供されていないので用途的には限られたものとなっ
ている。
【0005】そこで本発明は、ウィンド付きスレッド用
紙に磁気記録層、感熱転写受像層あるいは感熱発色イン
キ層等の感熱記録層を設け、この用紙の幅広い用途を開
くべくなされたものである。すなわち、磁気記録等の記
録層付き用紙の真偽を目視で判断可能とすることと光輝
性スレッド用紙に磁気記録層等を設けて機械書き込み・
認識手段の両方を兼ね備えさせることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の要旨は以下のとおりである。本発明の偽造防
止用紙の第1の実施形態は、基紙(2)に光輝性スレッ
ド(3)と磁気記録層(4)を設けた偽造防止用紙であ
って、上記基紙(2)は、該光輝性スレッド(3)を間
欠的に露出する表出部(6)と、該表出部間であって、
該光輝性スレッド(3)を間欠的に覆う被覆部(7)と
を備え、該光輝性スレッドの表出部(6)面とは反対の
面に磁気記録層(3)を有することを特徴とする偽造防
止用紙、にある。かかる偽造防止用紙であるため、目視
による用紙の真偽判断と機械的なデータの書き込み・認
識の双方が可能となる。
【0007】本発明の偽造防止用紙の第2の実施形態
は、基紙(2)に光輝性スレッド(3)と磁気記録層
(4)および感熱記録層(5)を設けた偽造防止用紙で
あって、上記基紙(2)は、該光輝性スレッド(3)を
間欠的に露出する表出部(6)と、該表出部間であっ
て、該光輝性スレッド(3)を間欠的に覆う被覆部
(7)とを備え、該光輝性スレッドの表出部(6)面と
は反対の面に磁気記録層(4)を有し、該表出部(6)
面の一部の領域に感熱記録層(5)を有することを特徴
とする偽造防止用紙、にある。かかる偽造防止用紙であ
るため、目視による用紙の真偽判断と機械的なデータの
書き込み・認識の双方が可能となる。
【0008】本発明の乗車券の第1の実施形態は、第1
の実施形態の偽造防止用紙を使用した乗車券であって、
上記光輝性スレッド(3)が表出する面には、乗車区間
等の所定事項の印字(11)がなされ、当該印字面と反
対面の磁気記録層(4)には、少なくとも印字事項に対
応する事項の一部が磁気記録されていることを特徴とす
る乗車券、にある。かかる乗車券であるため、目視によ
る真偽判断と機械的なデータの書き込み・認識の双方が
可能となる。
【0009】本発明の乗車券の第2の実施形態は、第2
の実施形態の偽造防止用紙を使用した乗車券であって、
上記光輝性スレッド(3)が表出する面には、乗車区間
等の所定事項が感熱記録印字(11)がされ、当該印字
面と反対面の磁気記録層(4)には、少なくとも感熱記
録印字事項に対応する事項の一部が磁気記録されている
ことを特徴とする乗車券、にある。かかる乗車券である
ため、目視による真偽判断と機械的なデータの書き込み
・認識の双方が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】光輝性スレッドを窓部に表出する
ように入れた用紙は、基紙に光輝性スレッドをすき込ん
だタイプの偽造防止用紙であって、基紙が光輝性スレッ
ドを間欠的に露出する表出部と、表出部間で光輝性スレ
ッドを間欠的に覆う被覆部7とを備えたことを特徴とし
ている。この構成の偽造防止用紙は、多筒式抄紙機の一
つのすき網部上に、スレッドと同じ幅かそれより広幅の
小さな凸部を設け、この凸部の上にスレッドを載せた状
態で紙料液を供給することによって製造できる。つま
り、このようにすれば、凸部のない位置ではスレッドが
紙料液で挟まれるので被覆部が形成され、凸部の位置で
はスレッドが紙料液の下面側から露出するので表出部が
形成される。
【0011】上記の構成のようなウィンド付きスレッド
用紙においては、光輝性スレッドが表出部において間欠
的に露出しているので、コピーした場合でも金属色が再
現されないことから偽造防止できる。また、偽造品かど
うかを見るために用紙の端面を確認する必要がなく、し
かも、光輝性スレッドが基紙からはがれてしまうのを防
止できる。
【0012】上記の構成のようなウィンド付きスレッド
用紙にさらに磁気記録層を設けることにより、機械的な
データの記録および認識が可能となり、乗車券のように
大量に使用される発行券の処理が可能となる。一方、乗
車券の用紙が真正なものではないが、磁気データ的には
正しい記録がされている場合には機械では見逃がしてし
まうが、上記の構成のようなウィンド付きスレッド用紙
であれば目視による判断が容易になる。
【0013】以下、本発明の実施形態を図面を参照して
説明することにする。図1は、本発明の偽造防止用紙の
第1の実施形態を示す図である。図1(A)はその平面
図であり、図1(B)は、図1(A)のa−a線におけ
る断面を示している。図1のように、本発明の偽造防止
用紙の第1の実施形態では、基紙2に光輝性スレッド3
を抄き込んだ構成であって、基紙2は、光輝性スレッド
3を間欠的に露出する複数の表出部6と、各表出部間で
光輝性スレッド3を間欠的に覆う被覆部7とを備えてい
る。表出部6は光輝性スレッドと同幅でもよいが、それ
より広幅として光輝性スレッド3の両サイドを透かし部
8となるようにすることで、抄造時に発生するスレッド
の公差(ブレ)を透かしにより吸収することができる。
基紙2は、光輝性スレッド3の両端部分が被覆部7とし
て構成されていることが好ましい。光輝性スレッドの端
部が露出しているとスレッドの剥離が生じるからであ
る。使用するスレッドの幅は用紙の使用目的にもより特
に制限されないが、0.2mm〜5mm程度のものが通
常使用される。
【0014】基紙2の光輝性スレッドの表出部とは反対
の面(以下、「裏面」とする。)には磁気記録層4を裏
面の全面または一部の領域に備えている。この偽造防止
用紙によれば表面に印刷等の手段により一定の固定また
は可変情報を可視的に記録することができ、裏面には固
定または可変情報を磁気記録により不可視的に記録する
ことができる。本発明の偽造防止用紙が定期券、プリペ
イドカード等に使用される場合は、磁気記録層上に更に
注意文の印刷や、シルバー着色層、印字層あるいはさら
に透明な保護皮膜を設ける場合もある。
【0015】図2は、本発明の偽造防止用紙の第2の実
施形態を示す図である。図2(A)はその平面図であ
り、図2(B)は、図2(A)のb−b線における断面
を示している。図2のように、本発明の偽造防止用紙
は、基紙2に光輝性スレッド3を抄き込んだ構成であっ
て、基紙2は、光輝性スレッド3を間欠的に露出する複
数の表出部6と、各表出部間で光輝性スレッド3を間欠
的に覆う被覆部7とを備えている。基紙2の光輝性スレ
ッド3の表出面の光輝性スレッドの領域以外の部分に
は、感熱記録層5を備えている。感熱記録層は、ロイコ
方式等による感熱発色や熱破壊記録あるいは熱溶融転写
または昇華転写の受像層とすることできる。基紙2の裏
面には磁気記録層4を基紙2の裏面全面または一部の領
域に備えている。光輝性スレッド表出部の断面は、図1
(B)と同一に現れる。感熱記録層は感熱発色層や熱転
写のための受像層を設けることを意味する。この偽造防
止用紙によれば、表面に感熱記録の手段により一定の固
定または可変情報を可視的に記録することができ、裏面
には固定または可変情報を磁気記録により不可視的に記
録することができる。
【0016】図3は、本発明の乗車券の実施形態を示す
図である。図3のように、本発明の乗車券10の第1の
実施形態では、基紙2に光輝性スレッド3を抄き込んだ
構成であって、基紙2は、光輝性スレッド3を間欠的に
露出する複数の表出部6と、各表出部間で光輝性スレッ
ド3を間欠的に覆う被覆部7とを備えている。乗車券1
0の表面には、光輝性スレッド部を避けて乗車する区間
又は金額、発行日、発行場所等の印字11が凸版、平
版、グラビア等の印刷の他、捺印、タイプ印字、インキ
ジェット記録等の記録方法で記録されている。これら特
定の印字事項の他、地紋等の印刷を予め施して置くのも
自由である。乗車券10の裏面には磁気記録層4を基紙
2の裏面全面または一部の領域に備えている。この磁気
記録層に上記特定の印字事項の全部または一部が磁気記
録されており磁気読み取り装置により認識することがで
きる。磁気記録層には使用回数、使用料金等の追加のデ
ータを記録することができる。
【0017】本発明の乗車券の第2の実施形態は外観的
には、図3と同様に現れる。ただし、光輝性スレッド表
出面に特定事項の印字が感熱記録されていることで相違
している。感熱記録層塗布面には記録層塗布前に予め地
紋等の印刷を施しておくことは自由であり、そうするこ
とにより複製はより困難となる。感熱記録層が、ロイコ
方式等による感熱発色や熱破壊記録である場合はそれら
の目的のプリンターで印字することができ、熱溶融転写
または昇華転写の受像層である場合は専用の転写リボン
を使用した熱転写プリンターで印字することができる。
【0018】次に、本発明の偽造防止用紙および乗車券
の製造状態を説明する。図4は、光輝性スレッド入りの
用紙を抄き込む状態を示す図である。図4(A)はスレ
ッドに平行な断面、図4(B)は、図4(A)において
スレッドに直角なc−c線における断面、図4(C)
は、同様d−d線における断面を示している。図示のよ
うに、この光輝性スレッド入り用紙は、光輝性スレッド
3と同幅あるいはそれよりも広幅のすき網部の凸部9a
を抄紙機のすき網部9に適宜な間隔で設け、この凸部9
aの上に光輝性スレッド3を載せた状態で紙料液2aを
供給することによって製造できる。つまり、このように
すれば、凸部9aと凸部9aの間の位置ではスレッド3
が紙料液2aで挟まれるので被覆部7が形成され、凸部
9aの位置ではスレッド3が最下面となるので、抄紙機
のすき網から用紙を剥離した際には、光輝性スレッド3
が表面に現れて表出部6が形成される。すき網部の凸部
9aを図4(D)のように、光輝性スレッド3と同幅に
する場合は光輝性スレッド3の両側に透かしが入らない
ことになる。また、光輝性スレッドをまたぐような広幅
とする場合は装飾的効果を高め、前記のようにスレッド
のブレを吸収することができる。
【0019】この光輝性スレッド入り用紙においては、
光輝性スレッド3が表出部6において間欠的に露出して
いるので、コピーした場合には金属色が出ないことから
偽造を防止でき、かつ、偽造品かどうかを見るために用
紙の端面を確認する必要がない。しかも、光輝性スレッ
ド3を基紙2の被覆部7で間欠的に覆うようにしている
ので光輝性スレッド3が基紙から剥がれてしまうのを防
止できる上に、光輝性スレッド3の両端を被覆部7によ
って基紙2の中に保持しているので光輝性スレッド3の
剥がれをより確実に防止できる。
【0020】本発明の偽造防止用紙は、基紙2の裏面
に、磁気記録層を有することを特徴とする。このような
磁気記録層は、磁性材料を塗工することによって設ける
ことができる。図5は、磁気記録層を塗布する工程を示
す図である。まず、スレッド入り用紙を塗工装置の給紙
部12から供給して磁気塗料をコーティングヘッド部1
3でスレッド入り用紙の裏面全面または部分的に塗布す
る。磁気塗料の乾燥前に塗布面に磁界をかけて磁性材料
を一定の方向に配向させるため磁場配向装置14を通過
させる。配向は、一般に塗布方向に対して45度傾けて
される場合が多い。その後、乾燥炉15を通して塗工後
の磁気ロール紙を巻き上げ部16で巻き取る。磁気塗料
の塗布方法としては、ロータリースクリーン印刷法、グ
ラビア印刷法、ロールコート法、ダイコート法等の塗布
方法を採用することができ、これらの方法により基紙2
の裏面に10μm前後の厚さになるように塗布、乾燥し
て磁気層を形成する。
【0021】次に、感熱記録層5を設ける場合は、光輝
性スレッド入り用紙の表面側に感熱記録層を塗布する。
感熱記録層が感熱発色層である場合は、電子供与性物質
と電子受容性物質による2成分の化学反応によるものや
通電感熱記録なども適用することができる。感熱記録層
が感熱転写の受像層である場合は、熱溶融転写の受像
層、感熱昇華転写の受像層、などがある。これらの層を
厚さ10〜200μmで設ける場合は良好な感熱転写イ
ンクの受容がなされる。
【0022】上述した感熱発色層、感熱転写受像層の形
成はインク材料または樹脂材料を従来公知の種々の方法
で塗布することでよく、例えば、グラビアコート、グラ
ビアリバースコート、ロールコート、ワイヤーバーコー
ト、ブレードコート、ナイフコート等の方法が採用でき
る。感熱発色層、感熱転写受像層は、光輝性スレッドの
部分を避けて形成することが好ましい。光輝性スレッド
上に塗膜層が形成されると光輝性を損なうことになるか
らである。従って、光輝性スレッドに対して塗膜の形成
位置が一定の位置になるような塗工上の注意が必要とな
る。基紙2の表面には、これらの感熱記録層を形成する
前に、偽造防止用印刷図柄(微細な地模様等)を施して
おいてもよい。また、偽造防止用印刷図柄は感熱記録層
の形成後に設けてもよい。この場合は、感熱印字された
文字等の改ざんを一層困難なものとすることができる。
当該図柄は光輝性スレッドにかかる部分に設けてもよ
い。偽造防止用印刷図柄は、上述したように微細な点や
線で構成されるので、光輝性スレッド3の少なくとも一
部は露出したままとなる。従って、光輝性スレッド3に
よる偽造防止効果だけでなく、印刷図柄による偽造防止
効果も得られるので、偽造をより確実に防止できる。
【0023】偽造防止用紙1が乗車券用紙として提供さ
れる場合は、券紙としての一定の幅、例えば、エドモン
ソン券(30mm×57.5mm)の場合は、30mm
または57.5mmの幅にスリット加工されて供給され
る。偽造防止用紙1から乗車券を作製する場合は、乗車
する区間または金額、経由する区間または駅、券種別金
額、発行日、発行場所、有効期限等の所定事項を印字
し、また同時に裏面の磁気記録層に上記所定事項の全部
または一部を磁気記録した後、発行される。印字は、前
記のように光輝性スレッドにかからない部分に行うこと
になる。
【0024】本発明の乗車券は、自動改札機、券売機、
精算機、定期券発行機等の適用を受ける乗車券の全般を
含み、エドモンソン券に代表される乗車券紙に限らず、
大型券紙、定期券、プリペイドカード、SFカード等に
も適用されるのは当業者に明らかである。本発明の乗車
券は、上記の各目的に使用して印字技術や磁気記録技術
の目的を満たす他、機器適性、保存適性においても問題
がない。
【0025】(材質に関する実施形態) <光輝性スレッド>光輝性スレッド3としては、アルミ
箔を用いたり、ホログラムパターンを有するスレッドを
用いたりすることができる。アルミ箔を用いた場合、カ
ラーコピーすると光輝性スレッド3の部分が黒く複写さ
れ、ホログラムパターンを用いた場合、光輝性スレッド
3の部分が虹色に写るので、それぞれ偽造を防止でき
る。なお、ホログラムパターンを有する光輝性スレッド
3はアルミ箔よりも入手が困難であるため、偽造防止効
果がより高いと言える。
【0026】さらに、ホログラムパターンを有する光輝
性スレッド3は、フィルム基材上に、ポリプロピレン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、またはエチレン−ビニルアルコール共重合体
等の透明性を有する樹脂からなるホログラムパターンを
形成し、その上にアルミニウム蒸着層を形成したもの
や、基材フィルムにホログラムパターンをエンボスして
アルミニウム蒸着したものなどを細幅にスリットして用
いることができる。上記のような基材とアルミ蒸着を使
用する限り磁気層への影響がなく本発明には好ましい。
【0027】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施することができ
る。例えば、光輝性スレッド3は、熱溶解温度60〜8
0°Cの水可溶性バインダー等からなる接着層を裏面に
備えたものを用いることができる。このように構成すれ
ば、偽造防止用紙1が完成した状態で光輝性スレッド3
が基紙2に接着するので、基紙2と光輝性スレッド3の
密着性が向上する。
【0028】<磁性材料>磁性材料は外部から磁界を与
えられると磁化され、磁界を取り除いても磁化された状
態を維持する性質、つまり保持力の高い磁性体である。
乗車券に使用される磁気材料としては、低保磁力のもの
と高保磁力のものとが使用されている。低保磁力のもの
は保磁力は200〜1000エルステッド程度であり、
高保磁力のものの保磁力は1000以上〜2750エル
ステッド程度となる。保磁力とは、磁気層の磁化の容易
性を表す尺度であり、低保磁力の場合は、記録の際は比
較的小さな磁界で記録ができるが、記録された情報が比
較的小さな磁界で消去されてしまうという問題がある。
これに対し、高保磁力の場合は、記録の際は大きな磁界
をかけて記録する必要があるが、記録された情報は外部
磁界の影響を受け難いとう利点がある。最近は、ハンド
バッグの留め金等による損傷耐性を高めるため、高保磁
力の磁性材料が多く使用されてきている。
【0029】高保磁力材料としては、BaFe1 2
1 3 、γ−Fe2 3 、Co−γ−Fe2 3 、Fe3
4 等があり、低保磁力材料としては、センダスト合
金、Ni−Znフェライト、Mn−Znフェライト、M
o−パーマロイ粉等がある。これらの磁性体の粒径が、
数十nm〜数μmのものを、ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂等の高分子樹脂バインダー中に溶解分散して使用
することができる。
【0030】<感熱発色層材料>感熱記録層が感熱発色
層である場合は、電子供与性物質と電子受容性物質によ
る2成分の化学反応によるもので、ステアリン酸第2
鉄、ミリスチン酸第2鉄などの有機酸金属塩(電子受容
体)と没食子酸、タンニン酸などのフェノール類還元剤
(電子供与体)とをポリビニルブチラールなどのバイン
ダ中に分散した金属塩型感熱発色、無色のロイコ染料
(電子供与体)とフェノール類その他の電子受容体との
発色反応を利用したもの等があり、また、感熱記録層
に導電性を持たせる通電感熱記録などを適用することも
できる。
【0031】<感熱転写受像層材料>熱溶融転写の場合
は特別な層を設けない普通紙であっても熱溶融転写がさ
れるが、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂
等の層を厚さ10〜200μmで設ける場合は良好な熱
溶融転写インクの受容がなされる。また、感熱昇華転写
の場合は、色材を染着し易い樹脂を主成分とするワニス
に、必要に応じて離型剤等の各種添加剤を加えて構成す
る。染着し易い樹脂は、塩酢ビ樹脂、ポリエステル樹
脂、スチレンアクリルニトリル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、スチレン樹脂等等の単
独または共重合体、アニオン、カチオン変性物として用
いられる。また、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリ
アミド樹脂、アイオノマー、セルロース誘導体等があ
る。
【0032】
【発明の効果】以上に詳述のように本発明の偽造防止用
紙は、表面側には光輝性スレッドが用紙の中に入ってい
て目視で真偽の判定が容易にでき、裏面側には磁気記録
層が設けられているので、機械的な記録および認識が可
能となるため幅広い用途で利用することができる。この
光輝性スレッドをホログラムパターンを有するものとす
る場合は偽造防止効果を一層高めることができる。ま
た、本発明の乗車券では、鉄道等の磁気ロール券に用い
て、自動ゲートでのチェック機能と、人の目視による改
札、検札の双方に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の偽造防止用紙の第1の実施形態を示
す図である。
【図2】 本発明の偽造防止用紙の第2の実施形態を示
す図である。
【図3】 本発明の乗車券の実施形態を示す図である。
【図4】 光輝性スレッド入りの用紙を抄き込む状態を
示す図である。
【図5】 磁気記録層を塗布する工程を示す図である。
【符号の説明】
1 偽造防止用紙 2 基紙 2a 紙料液 12 給紙部 3 光輝性スレッド 13 コーティン
グヘッド部 4 磁気記録層 14 磁場配向装
置 5 感熱記録層 15 乾燥炉 6 表出部 16 巻き上げ部 7 被覆部 8 透かし部 9 すき網部 9a すき網部の凸部 10 乗車券 11 印字

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基紙(2)に光輝性スレッド(3)と磁
    気記録層(4)を設けた偽造防止用紙であって、上記基
    紙(2)は、該光輝性スレッド(3)を間欠的に露出す
    る表出部(6)と、該表出部間であって、該光輝性スレ
    ッド(3)を間欠的に覆う被覆部(7)とを備え、該光
    輝性スレッドの表出部(6)面とは反対の面に磁気記録
    層(4)を有することを特徴とする偽造防止用紙。
  2. 【請求項2】 基紙(2)に光輝性スレッド(3)と磁
    気記録層(4)および感熱記録層(5)を設けた偽造防
    止用紙であって、上記基紙(2)は、該光輝性スレッド
    (3)を間欠的に露出する表出部(6)と、該表出部間
    であって、該光輝性スレッド(3)を間欠的に覆う被覆
    部(7)とを備え、該光輝性スレッドの表出部(6)面
    とは反対の面に磁気記録層(4)を有し、該表出部
    (6)面の一部の領域に感熱記録層(5)を有すること
    を特徴とする偽造防止用紙。
  3. 【請求項3】 上記基紙(2)は、光輝性スレッド
    (3)をし部として構成されたことを特徴とする請求項
    1から請求項2記載の偽造防止用紙。
  4. 【請求項4】 上記光輝性スレッド(3)がホログラム
    パターンを有することを特徴とする請求項1から請求項
    3記載の偽造防止用紙。
  5. 【請求項5】 上記光輝性スレッド(3)が、紙料と接
    する部分に接着層を備えたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項4記載の偽造防止用紙。
  6. 【請求項6】 感熱記録層の表面に偽造防止用印刷図柄
    が設けられていることを特徴とする請求項2記載の偽造
    防止用紙。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の偽造防止用紙を使用した
    乗車券であって、上記光輝性スレッド(3)が表出する
    面には、乗車区間等の所定事項の印字(11)がなさ
    れ、当該印字面と反対面の磁気記録層(4)には、少な
    くとも印字事項に対応する事項の一部が磁気記録されて
    いることを特徴とする乗車券。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の偽造防止用紙を使用した
    乗車券であって、上記光輝性スレッド(3)が表出する
    面には、乗車区間等の所定事項が感熱記録印字(11)
    がされ、当該印字面と反対面の磁気記録層(4)には、
    少なくとも感熱記録印字事項に対応する事項の一部が磁
    気記録されていることを特徴とする乗車券。
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