JP2001331770A - 磁気情報転写箔およびそれを用いた磁気情報形成方法 - Google Patents

磁気情報転写箔およびそれを用いた磁気情報形成方法

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JP2001331770A JP2000149254A JP2000149254A JP2001331770A JP 2001331770 A JP2001331770 A JP 2001331770A JP 2000149254 A JP2000149254 A JP 2000149254A JP 2000149254 A JP2000149254 A JP 2000149254A JP 2001331770 A JP2001331770 A JP 2001331770A
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Yoji Iwamoto
要司 岩本
Osamu Nakamura
修 中村
Daisaku Haoto
大作 羽音
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偽造防止効果の高い磁気情報転写箔とそれを
用いた磁気情報形成方法を提供する。 【解決手段】 本発明の磁気情報転写箔10は、支持体
となる樹脂フィルム基材11上に必要により離型層17
を介して、保磁力が40〜4000A/mであって、か
つ、角型比が0.7〜1.0である強磁性材薄膜層15
を全面に設け、当該強磁性材薄膜層上の一部に磁性材を
含有してなる磁性インキ層12をパターン状に形成し
て、該強磁性材薄膜層に磁性インキパターンに応じた特
徴的な磁気情報特性を保持させ、さらに該強磁性材薄膜
層上および磁性インキ層上にヒートシール剤層または粘
着剤層18を形成したことを特徴とする。この他、3種
の実施形態が実施可能である。本発明の磁気情報形成方
法は、このような磁気情報転写箔を被転写媒体に転写す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気情報転写箔
およびそれを用いた磁気情報形成方法に関する。詳しく
は、樹脂フィルム基材上に必要により離型層を介して、
磁性インキ層を設けた後、当該樹脂フィルム基材上また
は離型層または磁性インキ層上に強磁性材薄膜層を設け
るか、樹脂フィルム基材上または離型層上に強磁性材薄
膜層を設けた後、磁性インキ層を設けたことを特徴とす
る磁気情報転写箔とそれらを用いた磁気情報形成方法に
関する。このような磁気情報転写箔は、塩化ビニルやP
ETのプラスチック基材に転写してクレジットカードや
プリペイドカードとして使用することができ、各種印刷
物に転写して商品券、ギフト券、証明書、パスポート、
チケット、投票券、切符、ラベル等の各種セキュリティ
媒体に使用することができる。
【0002】
【従来技術】各種セキュリティ媒体の偽造防止策とし
て、磁気情報を担持した情報記録媒体が従来から使用さ
れている。磁気情報記録媒体カードとして国内で最も多
く利用されているプリペイドカードには、テレホンカー
ドやパチンコ遊技カードなどがある。しかし、これらの
カードは変造、改ざんがされやすい問題がある。この変
造、改ざん防止対策として特開平6−286368号公
報が提案する技術は、通常では入手できない組成と、そ
の素材特有の磁気特性を利用することと、カードの第二
記録領域に書換えできないように予め書き込んであるセ
キュリティーコードを利用する方法が提案されている。
このセキュリティーコードを書き込むためには、磁気的
に読み取れる磁気パターンを形成する必要がある。この
磁気パターンを形成する方法としては、磁性体にレー
ザを照射して、磁性体を消失させるかまたは磁気特性を
変化させる。フォトリソグラフィー・印刷等を利用し
たエッチングで磁性体を除去する。強磁性膜からなる
転写箔を熱と圧力をかけてパターン状に転写する、等の
方法がとられているが、パターニングに長時間を要する
かまたはコスト高を招くという問題がある。
【0003】そのため、より高度の偽造防止構造を有す
るデータ記録担体として、強磁性体膜を応用した構造と
して、特開平10−55533号公報が挙げられる。本
発明はかかる特定の特性からなる強磁性体材料を磁気情
報転写箔に適用することで一層の偽造防止効果を図ろう
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の要旨の第1は、支持体となる樹脂フィルム基
材上に必要により離型層を介して、保磁力が40〜40
00A/m(0.5〜50Oe)であって、かつ、角型
比が0.7〜1.0である強磁性材薄膜層を全面に設
け、当該強磁性材薄膜層上の一部に磁性材を含有してな
る磁性インキ層をパターン状に形成して、該強磁性材薄
膜層に磁性インキパターンに応じた特徴的な磁気情報特
性を保持させ、さらに該強磁性材薄膜層上および磁性イ
ンキ層上にヒートシール剤層または粘着剤層を形成した
ことを特徴とする磁気情報転写箔、にある。かかる磁気
情報転写箔であるため被転写媒体に転写して高度の偽造
防止を図ることができる。
【0005】上記課題を解決するための本発明の要旨の
第2は、支持体となる樹脂フィルム基材上に必要により
離型層を介して、磁性材を含有してなる磁性インキ層を
パターン状に形成し、当該磁性インキ層上および樹脂フ
ィルム基材または離型層上に、保磁力が40〜4000
A/m(0.5〜50Oe)であって、かつ、角型比が
0.7〜1.0である強磁性材薄膜層を全面に設けて、
該強磁性材薄膜層に磁性インキパターンに応じた特徴的
な磁気情報特性を保持させ、さらに該強磁性材薄膜層上
にヒートシール剤層または粘着剤層を形成したことを特
徴とする磁気情報転写箔、にある。かかる磁気情報転写
箔であるため被転写媒体に転写して高度の偽造防止を図
ることができる。
【0006】上記課題を解決するための本発明の要旨の
第3は、支持体となる樹脂フィルム基材上に必要により
離型層を介して、磁性材を含有してなる磁性インキ層を
全面に設け、当該磁性インキ層上の一部に保磁力が40
〜4000A/m(0.5〜50Oe)であって、か
つ、角型比が0.7〜1.0である強磁性材薄膜層をパ
ターン状に形成して、該磁性インキ膜層に強磁性材薄膜
パターンに応じた特徴的な磁気情報特性を保持させ、さ
らに該強磁性材薄膜層上および磁性インキ層上にヒート
シール剤層または粘着剤層を形成したことを特徴とする
磁気情報転写箔、にある。かかる磁気情報転写箔である
ため被転写媒体に転写して高度の偽造防止を図ることが
できる。
【0007】上記課題を解決するための本発明の要旨の
第4は、支持体となる樹脂フィルム基材上に必要により
離型層を介して、保磁力が40〜4000A/m(0.
5〜50Oe)であって、かつ、角型比が0.7〜1.
0である強磁性材薄膜層をパターン状に設け、当該強磁
性材薄膜パターン上に、磁性材を含有してなる磁性イン
キ層を全面に設けて、該磁性インキ膜層に強磁性材薄膜
パターンに応じた特徴的な磁気情報特性を保持させ、さ
らに該磁性インキ層上にヒートシール剤層または粘着剤
層を形成したことを特徴とする磁気情報転写箔、にあ
る。かかる磁気情報転写箔であるため被転写媒体に転写
して高度の偽造防止を図ることができる。
【0008】このような磁気情報転写箔は、磁性インキ
層または強磁性材薄膜層の有る部分と無い部分とが一定
の読み出し信号を与えるように組み合わされた構成とす
ることができ、強磁性材薄膜層または磁性インキ層と樹
脂フィルム基材または離型層との間に光反射層を備えれ
ば、光輝性転写箔の効果を与えることができ、隠蔽層を
備えれば磁性層を隠蔽することができる。
【0009】上記課題を解決するための本発明の要旨の
第5は、上記磁気情報転写箔を被転写媒体に転写するこ
とを特徴とする磁気情報形成方法、にある。かかる磁気
情報形成方法であるため、偽造困難な磁気情報を容易に
形成できる。上記において、部分的に強磁性材薄膜層を
破壊するようにして磁気情報転写箔を転写すること、が
でき、この場合は一層偽造が困難な磁気情報を形成でき
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、樹脂フィルムからなる
基材上に必要により離型層を介して磁性インキ層または
強磁性材薄膜層を全面に設け、その表面に強磁性材薄膜
を形成するかまたは磁性インキ層をパターン状に印刷ま
たは転写してなる磁気情報転写箔であるか、あるいはま
た逆に最初に磁性インキ層または強磁性材薄膜層をパタ
ーン状に形成してから全面に磁気層を形成してなる磁気
情報転写箔と、それらを使用した磁気情報形成方法に関
する。
【0011】以下、本発明の実施形態を図面を参照して
説明する。本発明の実施形態は基本的には図1〜図4に
図示する4種の形態となるが、以下順次説明する。図1
は、本発明の磁気情報転写箔の第1の実施形態を示す断
面図であって、請求項1記載の磁気情報転写箔に該当す
る。この実施形態の場合、磁気情報転写箔10は、樹脂
フィルムからなる基材11上に必要により離型層17を
介して、保磁力が40〜4000A/m(0.5〜50
Oe)であって、かつ、角型比が0.7〜1.0である
強磁性材薄膜層15が全面に設けられている。当該強磁
性材薄膜層はスパッタ等の気相法、あるいはメッキ法、
蒸着法で形成することができる。当該強磁性材薄膜層1
5上の一部には、磁性材を含有してなる磁性インキによ
り印刷または転写した磁性インキ層12がパターン状に
形成され、これにより磁性インキパターンに応じた特徴
的な磁気情報が転写箔に保持されている。強磁性材薄膜
層15および磁性インキ層12上にはさらにヒートシー
ル剤層または粘着剤層18が形成されて転写箔としての
特性が与えられている。
【0012】磁性インキは、保磁力が小さく異方性の小
さな強磁性粒子とバインダーを混練してなるインキが使
用できる。このような磁性インキをシルクスクリーン印
刷法やグラビア印刷法で所望のパターンに印刷する。強
磁性材薄膜を気相法で形成する場合は1μm以下の薄膜
であるのに対し、印刷法で形成する場合の磁性インキの
膜厚は乾燥後で、3〜10μmとなるのが好ましい。
【0013】図2は、本発明の磁気情報転写箔の第2の
実施形態を示す断面図であって、請求項2記載の磁気情
報転写箔に該当する。この実施形態の場合は、第1の実
施形態の場合とは逆に、最初に、磁性インキ層12をパ
ターン状に形成し、次いで当該磁性インキ層上に強磁性
材薄膜層15が全面に設けられている。これは強磁性材
を気相法で形成するか強磁性材の全面の転写箔をあらか
じめ別に準備し、当該強磁性材からなる膜を磁性インキ
層上に転写することにより形成できる。それぞれの膜厚
は第1の実施形態の場合と同様である。
【0014】強磁性材薄膜層は磁性インキ層に追従して
形成されることが好ましい。これにより磁性インキパタ
ーンに応じた特徴的な磁気情報が転写箔に保持される。
強磁性材薄膜層および磁性インキ層上にはさらにヒート
シール剤層または粘着剤層18が形成されていることは
第1の実施形態と同様である。ここで「追従して」と
は、磁性インキ層上に強磁性材薄膜層を気相成膜したと
きに、当該薄膜表面が概ね前記磁性インキ層形状に平行
し、かつ近似した状態で断続することなく連続した膜面
を有する凹凸になることをいう。
【0015】図3は、本発明の磁気情報転写箔の第3の
実施形態を示す断面図であって、請求項4記載の磁気情
報転写箔に該当する。この実施形態の場合は、第1、第
2の実施形態の場合とは異なり最初に、磁性インキによ
る磁性インキ層12を全面に設け、次いで当該層上の一
部に強磁性材薄膜層15がパターン状に設けられてい
る。パターン状強磁性材薄膜層15は強磁性材膜からな
るパターン転写箔を転写して形成することもできるし、
スパッタ等の気相法で磁性材薄膜を全面形成した後、エ
ッチングやレーザー加工でパターニングすることにより
形成することもできる。これにより強磁性材薄膜パター
ンに応じた特徴的な磁気情報が転写箔に保持されてい
る。
【0016】図4は、本発明の磁気情報転写箔の第4の
実施形態を示す断面図であって、請求項5記載の磁気情
報転写箔に該当する。この実施形態の場合は、第3の実
施形態の場合とは逆に、最初に、強磁性材薄膜層15を
パターン状に転写して設けるか、転写箔基材上に形成し
た強磁性材薄膜層をエッチングやレーザー加工でパター
ニングして設ける。次いで当該パターン上に磁性インキ
を含有してなる磁性インキ層12が印刷法または転写法
により全面に設けられている。これにより強磁性材薄膜
パターンに応じた特徴的な磁気情報が転写箔に保持され
ている。
【0017】本発明の好ましい実施形態では、後述する
ようにパターン状に形成した磁性インキ層12または強
磁性材薄膜層15が、有る部分と無い部分とが組み合わ
された構成からなり、その固有パターン構成から読み出
し磁気特性に対してそれぞれ固有の識別情報を与えるこ
とにある。
【0018】以下、磁気情報転写箔の各構成要素につい
てさらに詳細に説明する。樹脂フィルム基材11として
は、耐溶剤性および耐熱性のある樹脂フィルムが使用で
き、一般的にはポリエチレンテレフタレート(PET)
樹脂フィルムをはじめとしてその他のポリエステル樹脂
フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フ
ィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリスチレン
樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリサル
ホン樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂フ
ィルム、セルロース系樹脂フィルム、等が挙げられる。
厚さは、5〜300μm程度、好ましくは、10〜50
μmの厚さが推奨できる。
【0019】離型層17は、磁性インキ層12や強磁性
材薄膜層15を基材11に剥離性を有して密着させるた
めのものであって、転写後には樹脂層をある程度保護す
る役割をもするものである。この層の材質としては、十
分な透明性があり、耐摩擦性、耐汚染性、耐溶剤性を有
する樹脂、例えば(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹
脂、メラニン系樹脂、ポリエステル系樹脂の単体、混合
物および共重合体が用いられる。また、ワックス類、シ
リコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の離
型剤から形成してもよい。離型層17の形成は、上記の
ような樹脂に必要な添加剤を加えたものを適当な溶剤に
溶解または分散して調整したインキを、基材上に公知の
手段により塗布、乾燥させて行うことができる。このよ
うな離型層17の厚さは、0.5〜5μm程度が好まし
く、さらに好ましくは、1〜3μmの範囲である。な
お、離型層17と磁性インキ層12との間に、両層の接
着性を高め、かつ、樹脂層の耐久性を高めるために、オ
ーバープリント層を形成してもよい。
【0020】一方、本発明に使用する強磁性材は、図5
(A)のような高角型比の磁気特性を示す材料が好まし
く、その角型比は0.7〜1.0のものが好ましい。ま
た、保磁力が40〜4000A/m(0.5〜50O
e)のものが好ましい。この磁性材からなる強磁性材薄
膜層15と磁性インキ層12とが重なった部分を有する
磁気情報転写箔の磁気特性を測定すると図5(A)と
(B)のような低角型比の特性を示す図形が合成された
ような特性が検出される。そして、磁性インキの場合
は、ある特定のパターンを容易に印刷形成できるので、
結果的にこの磁気パターンの情報を容易に得ることがで
きる。
【0021】次に、強磁性材薄膜層15は、結晶性ある
いはアモルファスのものであっても良く、鉄(Fe)、
コバルト(Co)、ニッケル(Ni)のいずれか1種ま
たは2種以上の組み合わせからなる磁性材料を主成分と
して、これに、ほう素(B)、炭素(C)、マグネシウ
ム(Mg)、アルミニウム(Al)、珪素(Si)、燐
(P)、硫黄(S)、チタン(Ti)、バナジウム
(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、銅(C
u)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、ジルコニウ
ム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブテン(Mo)、パ
ラジウム(Pd)、銀(Ag)、インジウム(In)、
錫(Sn)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、
イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、鉛
(Pb)から選ばれた数種の金属または非金属元素の添
加物から構成されている。
【0022】強磁性材薄膜層の形成は、主成分となる
鉄、コバルト、ニッケルからなる合金と添加元素からな
る材料あるいはこれらの混合物をターゲット材または蒸
着源として、スパッタリング、蒸着、イオンプレーティ
ングなどの真空プロセスを用いた手段で磁性インキ層上
に形成する。当該層をパターン状に形成する場合は、強
磁性材薄膜層を形成しない部分をマスクで覆って膜形成
する方法を行う。あるいは全面に形成した後に、レーザ
ー光線またはサーマルヘッド等によるドライプロセス、
あるいはウェットエッチング等のプロセスで部分的に除
去する方法を行う。強磁性材としては、コバルトCo−
ジルコニウムZr系あるいは鉄Fe−珪素Si系による
もので代表される。
【0023】強磁性材薄膜層の厚みは、0.05〜0.
5μm(500〜5000Å)が適切である。当該層の
下限値が0.05μm(500Å)以下となる理由は、
磁性体層の厚みが薄くなるため、磁性体の絶対量の減少
と共に飽和磁束が減少し、磁気信号が小さくなるためで
あり、真偽判定に用いる磁気信号を得るためには磁性体
の厚みは、0.05μm以上が必要となるためである。
また、0.5μmが上限値となる理由は、他の方法で作
製した磁性体膜(通常は厚さ1μm以上)と明確な区別
をつけるためであり、これ以上厚くすることは避けるこ
とが好ましいからである。さらに、これ以上の厚さとな
る場合は、膜の内部応力によるカール等で磁気情報転写
箔の特性が悪くなり、しわ、クラックが発生する場合が
あるからである。強磁性材薄膜層の生産性および磁気信
号の安定性から、好ましい当該層の厚さは、0.15〜
0.3μm(1500〜3000Å)の範囲である。
【0024】このような強磁性材薄膜層は、Hc(保磁
力)、Bm(飽和磁束密度)において特異な特性を示
し、その磁気特性から通常印加の磁界強度とその磁界に
よって磁化される磁性体の磁束密度とは非線形のB−H
特性(ヒステリシス曲線)を有するので、一般の磁性材
料とは明確に区別することができる。本発明に使用する
強磁性材薄膜層は、Hc(保磁力)が、40〜4000
A/m(0.5〜50Oe)、Rsq(角型比)が、
0.7〜1.0であることが好ましい。
【0025】図5は、強磁性材薄膜層のヒステリシス曲
線を示すもので、平滑で凹凸のない基材面では、図5
(A)のように、強磁性材薄膜層15は、保磁力Hcが
小さく、かつ高角型比(0.8〜1.0)のB−Hヒス
テリシス曲線が得られる。一方、凹凸のある基材面上で
は、図5(B)のように、飽和磁束密度Bmが減少し低
角型比(0.5以下)のヒステリシス特性が得られる。
なお、角型比Rsqは、 Rsq=Br(残留磁束密度)/Bm(飽和磁束密度) で表される。
【0026】磁性インキ(軟磁性インキ)は、前記のよ
うに、保磁力が小さく異方性の小さな磁性粒子とバイン
ダーを混練したインキが使用できる。磁性粒子として
は、粒径0.01〜5μm、好ましくは0.5〜3μm
の粒径のものが使用できる。保磁力は4000A/m
(50エルステッド)以下、角型比は0.5以下のもの
が好ましい。このような磁性インキの磁気特性は例え
ば、図5(B)のヒステリシス曲線のようになる。
【0027】軟磁性インキの材料には、Al、Si、F
e等からなる磁性合金やパーマロイ、センダスト、Fe
粉、カルボニルFe粉、Ni粉、Mn−Znフェライ
ト、Co−Znフェライト、Ni−Znフェライト等の
フェライト、金属アモルファス材料等を使用することが
できる。これらに軟磁性体以外の磁性材料を含んでもよ
い。たとえば、γ−Fe2 3、Co被着Fe2 3
Fe3 4 、Fe粉、Fe−Cr、Fe−Co、Co−
Cr、Co−Ni、Baフェライト、Srフェライト、
CrO2 等である。使用するバインダーとしては、塩酢
ビ/ウレタン系や塩酢ビ系、ポリウレタン系、アクリル
系、硝化綿系、エポキシ系、ゴム系等、何でも使用可能
である。
【0028】強磁性材薄膜層15または磁性インキ層1
2と樹脂フィルム基材11または離型層17との間に
は、光反射層(不図示)として非磁性金属膜を設けるこ
とができる。すなわち、離型層を設けた場合は当該層上
に、設けない場合は基材11上に直接、強磁性材薄膜層
15または磁性インキ層12を設ける前に、それらの上
に光反射層を全面に設ける。このようにする場合には転
写後に強磁性体膜の色に影響されることなしに、非磁性
金属の光沢色が反射光として外部から観測されるように
なり、外見上は一般の光輝性転写箔と変わらない磁気情
報転写箔が与えられる。このような光反射層は反射性の
非磁性金属材料が使用され、金、銀、アルミニウム、ク
ロム、ニッケル等が使われる。一般的にはコストとよび
技術上の問題からアルミニウムが好ましく採用され、そ
の厚さは、0.01〜0.2μm程度の厚みに形成でき
るが、好ましくは0.02〜0.1μm程度の厚みであ
る。
【0029】光反射層と同様に、強磁性材薄膜層15ま
たは磁性インキ層12と樹脂フィルム基材11または離
型層17との間には、隠蔽層を設けることができる。一
般に磁性材は茶色や黒色を呈するので、被転写媒体に転
写した場合に外観を損なう場合もある。そこで、磁性材
層を隠蔽するための層を予め磁気情報転写箔に設けてお
くことが望まれる場合がある。この隠蔽層は隠蔽効果の
高い酸化チタンによる白色インキを印刷したり、絵柄を
同時に印刷したり、あるいはアルミ粉、酸化珪素などの
隠蔽性顔料を含む印刷インキで印刷したり、アルミ蒸着
を施した上で白色インキの印刷をグラビア印刷等の方法
で隠蔽層を形成することが行われる。隠蔽層の厚みは、
磁性材層を隠蔽する厚みが得られればよく、1〜数μm
の範囲である。
【0030】図6は、磁気情報転写箔の磁性インキ層ま
たは強磁性材薄膜層パターンの例を示す図である。強磁
性材薄膜をパターンとする場合も同様である。前記のよ
うに特定の磁気特性を与えるように組み合わされた構成
のパターンを示すものであり、磁性インキ層12と磁性
インキ層の「無い」部分12nが、磁気ヘッドの走査方
向または転写箔の長さ方向に対して異なる読み取り磁気
特性を与えるようにされている。図6(A)では、磁性
インキ層の「有る」部分12と「無い」部分12nとが
転写箔の長さ方向に対して交互に繰り返す周期的パター
ンに形成されている。磁性インキ層が有る部分は磁気信
号が弱くなるか消失するので、この磁性インキ層の「有
る」部分を「0」、「無い」部分を「1」とすれば、
0,1,0,1の繰り返し信号が得られることになる。
図6(B)では、磁性インキ層の「有る」部分12と
「無い」部分12nとが転写箔の長さ方向に対して2
個、1個の順で繰り返す周期的パターンに形成されてい
る。この磁性インキ層の「有る」部分を「0」、「無
い」部分を「1」とすれば、0,0,1,0,0,1の
繰り返し信号が得られることになる。
【0031】ヒートシール剤層または粘着剤層18は、
磁気情報転写箔10を所定の被転写媒体に転写した際
に、十分な接着強度を得るためのものであり、用途に合
わせて従来より公知の感熱接着剤や粘着剤が用いられ
る。感熱接着剤としては、アクリル系樹脂、ビニル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹
脂、エポキシ系樹脂があげられ、また、粘着剤として
は、アクリル系、ゴム系のものがあげられる。その塗布
厚みは、1〜数μm以内のものであってよい。通常、当
該層が粘着剤層である場合は、転写箔媒体上に設ける保
護用剥離紙に粘着剤を付与してから、この保護用剥離紙
と転写箔を一体にし、転写箔を使用する際に、剥離紙を
除去すると強磁性材薄膜層上に粘着剤が転移して使用で
きる状態になる。従って、強磁性材薄膜層上に直接、粘
着剤を塗布する工程を行うことは少ない。
【0032】図7は、磁気情報転写箔を被転写媒体に転
写する状態を示す断面図である。磁気情報転写箔10を
被転写媒体30に転写する際は、接着剤層がヒートシー
ル剤である場合は、熱ロール等で加熱加圧しながらある
いはホットスタンプ箔を転写する状態で箔押しするよう
にして被転写媒体30に転写する。接着剤層が粘着剤で
ある場合は、保護用剥離紙(不図示)を剥離して粘着剤
層を直接、被転写媒体30に加圧して接触させることに
より転写できる。この際、基材11は離型層17から剥
離して除去されるので、磁気情報転写箔の薄層の部分だ
けを転写することができる。離型層17は、前記のよう
に被転写媒体30側に残るようにして保護被覆の機能を
持たせることが好ましい。
【0033】磁気情報転写箔は、レーザー光線またはサ
ーマルヘッド等によるドライプロセスで部分的に磁性層
を破壊するようにして磁気情報転写箔を転写することが
できる。例えば、照射エネルギー数ワット、ビーム径5
0μmのYAGレーザー(波長1064nm)を用いて
速度100mm/secでスキャンする場合にはライン
アンドスペース0.2mmのパターニングを容易に行う
ことができる。多くの場合、磁性層をバーコードの形状
にパターニングすることにより、有用な偽造防止効果を
果たすことができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例1〜4を図面を参照し
て説明する。なお、実施例2以下において使用する基
材、離型層の形成、磁性インキの印刷条件、強磁性材薄
膜層の形成、ヒートシール剤層の形成条件は実施例1と
同条件である。 (実施例1) <磁気情報転写箔(第1の実施形態)の作製>磁気情報
転写箔の樹脂フィルム基材11として、平滑性が良く透
明なポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会
社製「ルミラー25T60」)〔厚み;25μm〕に、
剥離性を与えるため、メチルメタクリレート系アクリル
樹脂をトルエンに希釈してグラビア印刷法により薄層の
離型層17として塗工した。
【0035】続いて、この離型層17上全面に、鉄Fe
−珪素Si系からなる強磁性材薄膜層15をスパッタリ
ング法で、膜厚0.2μmになるように成膜した。さら
に、この強磁性材薄膜層上に下記組成の磁性インキによ
り、幅2mmのストライプ状のパターンをグラビア印刷
法により印刷し乾燥した。乾燥後の磁性インキ層の厚み
は、7μmとなるようにした。なお、磁性インキ層は、
転写箔に切断した際に図6(A)のように、磁性インキ
層の「無い」部分12nと、磁性インキ層12の「有
る」部分とが転写箔の長さ方向に対して繰り返されるよ
うに印刷した。 〔インキ組成〕 バインダー;塩酢ビ/ウレタン系樹脂 100重量部 粒状物 ;Fe−Ni(15%)を平均粒径2μmに粉砕した粒子 10重量部
【0036】(実施例2) <磁気情報転写箔(第2の実施形態)の作製>実施例1
と同一の基材に同一条件で離型層17を塗工した後、ま
ず、最初に実施例1と同一組成の磁性インキにより、幅
2mmのストライプ状のパターンをグラビア印刷法によ
り印刷し乾燥した。乾燥後の磁性インキ層の厚みは、7
μmとなるようにした。続いて、実施例1と同一の基材
上に、鉄Fe−珪素Si系からなる強磁性材薄膜層15
をスパッタリング法で、膜厚0.2μmになるように全
面に成膜した転写箔を準備し、当該転写箔を、上記の磁
性インキパターン上に転写して磁気情報転写箔を形成し
た。
【0037】(実施例3) <磁気情報転写箔(第3の実施形態)の作製>実施例1
と同様に、同一の基材に同一条件で離型層17を塗工し
た後、実施例1と同一組成の磁性インキにより、磁性イ
ンキ層を厚みが、7μmとなるように全面に設けた。続
いて、実施例1と同一の基材上に、鉄Fe−珪素Si系
からなる強磁性材薄膜層15をスパッタリング法で、膜
厚0.2μmになるように全面に形成した後、エッチン
グ法により幅2mmのストライプ状にパターン化してパ
ターン状の転写箔を形成し、当該転写箔を上記の磁性イ
ンキ層上に転写して磁気情報転写箔を形成した。
【0038】(実施例4) <磁気情報転写箔(第4の実施形態)の作製>実施例1
と同様に、同一の基材に同一条件で離型層17を塗工し
た後、鉄Fe−珪素Si系からなる強磁性材薄膜層15
をスパッタリング法で、膜厚0.2μmになるように全
面に成膜した後、エッチング法により幅2mmのストラ
イプ状にパターン化してパターン状の転写箔を形成し
た。続いて、上記、パターン状の転写箔面に実施例1と
同一組成の磁性インキにより、磁性インキ層を厚みが、
7μmとなるように全面に設けた。
【0039】実施例1〜実施例4の磁気情報転写箔のヒ
ートシール剤塗布前の磁気特性(角型比、保磁力)の測
定を行った。その結果は、下表のようになった。 実施例1 実施例2 強磁性材薄膜部のみの部分の角型比 0.9 0.9 強磁性材薄膜部のみの部分の保磁力 800A/m 800A/m 強磁性材薄膜、インキ部重複部角型比 0.5 0.5 強磁性材薄膜、インキ部重複部保磁力 2000A/m 2000A/m
【0040】 実施例3 実施例4 インキ部のみの部分の角型比 0.5 0.5 インキ部のみの部分の保磁力 650A/m 650A/m 強磁性材薄膜、インキ部重複部角型比 0.5 0.5 強磁性材薄膜、インキ部重複部保磁力 2000A/m 2000A/m なお、角型比の測定は、VSM(試料振動型磁束計)の
直流磁場による計測であるが、交流磁場による計測でも
同じ結果となった。また、保磁力はB−Hアナライザー
(岩崎通信機株式会社製)による計測である。保磁力の
単位は、A/mである。
【0041】〈被転写媒体への転写〉実施例1〜4の磁
性層表面に、塩酢ビ系ホットメルト型ヒートシール剤を
厚み1μmとなるように塗布した後、スリッタ機を使用
して、磁性インキ層のストライプに直交するように幅1
0mmにスリッタして、本発明の磁気情報転写箔を完成
した。その後、実施例1〜4の磁気情報転写箔を図7の
ように、塩化ビニル製のカード基材に加熱ローラを使用
して135°C、0.7秒に加熱して転写した。その
際、基材11を離型層17から剥離して除去した。
【0042】以上の結果、磁性インキ層のパターン部分
では、一般に低角型比化することが認められ、磁気読取
り性が低下することが認められた。また、強磁性材薄膜
層がパターン化された部分では、磁性インキ層のパター
ン部分よりは低角型比化は小さいか有意な差を生じ、偽
造防止効果が得られることが認められた。
【0043】また、上記の転写箔を、交流励磁による磁
束密度測定を行った結果、軟磁性インキ部での信号
は、図8(A)のようにブロードなデータが得られ、強
磁性材薄膜部での信号は、図8(B)のようにシャープ
なデータが得られた。また、軟磁性インキ部、強磁性材
薄膜部の重複部では、図8(C)のように、(A)
(B)の重ね合わせの信号が得られた。この信号の変化
は、有意な差を持ち、磁気データを作成するとともに偽
造防止効果が得られることが認められた。
【0044】
【発明の効果】本発明の磁気情報転写箔は、上述のよう
な構成を有するので特有の磁気特性を与えることがで
き、通常の磁気転写箔や光輝性転写箔では得られない偽
造防止効果を有する。また、本発明の磁気情報形成方法
によれば、本発明の磁気情報転写箔を利用して偽造、改
ざん困難な磁気情報を各種媒体に容易に形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気情報転写箔の第1の実施形態を
示す断面図である。
【図2】 本発明の磁気情報転写箔の第2の実施形態を
示す断面図である。
【図3】 本発明の磁気情報転写箔の第3の実施形態を
示す断面図である。
【図4】 本発明の磁気情報転写箔の第4の実施形態を
示す断面図である。
【図5】 強磁性材薄膜層のヒステリシス曲線を示すも
のである。
【図6】 磁気情報転写箔の磁性インキ層または強磁性
材薄膜層パターンの例を示す図である。
【図7】 磁気情報転写箔を被転写媒体に転写する状態
を示す断面図である。
【図8】 転写箔の磁束密度を測定した結果を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 磁気情報転写箔 11 基材 12 磁性インキ層 15 強磁性材薄膜層 17 離型層 18 ヒートシール剤層または粘着剤層 30 被転写媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽音 大作 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2C005 HA02 HB02 HB10 HB11 HB13 JA01 JA03 JB23 KA08 KA15 KA37 KA48 LA20 LA25 LA30 3B005 EA20 EC30 FA01 FB22 FB42 FB53 FF04 5B035 AA06 AA13 BA03 BA05 BB02 BC00 BC02 5D006 AA01 AA05 BB07 CA01 CA05 DA01 DA06 FA00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体となる樹脂フィルム基材上に必要
    により離型層を介して、保磁力が40〜4000A/m
    (0.5〜50Oe)であって、かつ、角型比が0.7
    〜1.0である強磁性材薄膜層を全面に設け、当該強磁
    性材薄膜層上の一部に磁性材を含有してなる磁性インキ
    層をパターン状に形成して、該強磁性材薄膜層に磁性イ
    ンキパターンに応じた特徴的な磁気情報特性を保持さ
    せ、さらに該強磁性材薄膜層上および磁性インキ層上に
    ヒートシール剤層または粘着剤層を形成したことを特徴
    とする磁気情報転写箔。
  2. 【請求項2】 支持体となる樹脂フィルム基材上に必要
    により離型層を介して、磁性材を含有してなる磁性イン
    キ層をパターン状に形成し、当該磁性インキ層上および
    樹脂フィルム基材または離型層上に、保磁力が40〜4
    000A/m(0.5〜50Oe)であって、かつ、角
    型比が0.7〜1.0である強磁性材薄膜層を全面に設
    けて、該強磁性材薄膜層に磁性インキパターンに応じた
    特徴的な磁気情報特性を保持させ、さらに該強磁性材薄
    膜層上にヒートシール剤層または粘着剤層を形成したこ
    とを特徴とする磁気情報転写箔。
  3. 【請求項3】 磁性インキ層の有る部分と無い部分とが
    一定の読み出し信号を与えるように組み合わされた構成
    とされていることを特徴とする請求項1および請求項2
    記載の磁気情報転写箔。
  4. 【請求項4】 支持体となる樹脂フィルム基材上に必要
    により離型層を介して、磁性材を含有してなる磁性イン
    キ層を全面に設け、当該磁性インキ層上の一部に保磁力
    が40〜4000A/m(0.5〜50Oe)であっ
    て、かつ、角型比が0.7〜1.0である強磁性材薄膜
    層をパターン状に形成して、該磁性インキ膜層に強磁性
    材薄膜パターンに応じた特徴的な磁気情報特性を保持さ
    せ、さらに該強磁性材薄膜層上および磁性インキ層上に
    ヒートシール剤層または粘着剤層を形成したことを特徴
    とする磁気情報転写箔。
  5. 【請求項5】 支持体となる樹脂フィルム基材上に必要
    により離型層を介して、保磁力が40〜4000A/m
    (0.5〜50Oe)であって、かつ、角型比が0.7
    〜1.0である強磁性材薄膜層をパターン状に設け、当
    該強磁性材薄膜パターン上に、磁性材を含有してなる磁
    性インキ層を全面に設けて、該磁性インキ膜層に強磁性
    材薄膜パターンに応じた特徴的な磁気情報特性を保持さ
    せ、さらに該磁性インキ層上にヒートシール剤層または
    粘着剤層を形成したことを特徴とする磁気情報転写箔。
  6. 【請求項6】 強磁性材薄膜層の有る部分と無い部分と
    が一定の読み出し信号を与えるように組み合わされた構
    成とされていることを特徴とする請求項4および請求項
    5記載の磁気情報転写箔。
  7. 【請求項7】 強磁性材薄膜層または磁性インキ層と樹
    脂フィルム基材または離型層との間に光反射層を備えて
    いることを特徴とする請求項1から請求項6記載の磁気
    情報転写箔。
  8. 【請求項8】 強磁性材薄膜層または磁性インキ層と樹
    脂フィルム基材または離型層との間に隠蔽層を備えてい
    ることを特徴とする請求項1から請求項6記載の磁気情
    報転写箔。
  9. 【請求項9】 前記強磁性材薄膜層がアモルファス強磁
    性材料により形成されていることを特徴とする請求項1
    から請求項8記載の磁気情報転写箔。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9記載の磁気情
    報転写箔を被転写媒体に転写することを特徴とする磁気
    情報形成方法。
  11. 【請求項11】 部分的に強磁性材薄膜層を破壊するよ
    うにして磁気情報転写箔を転写することを特徴とする請
    求項10記載の磁気情報形成方法。
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