JPH0863741A - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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JPH0863741A
JPH0863741A JP6198687A JP19868794A JPH0863741A JP H0863741 A JPH0863741 A JP H0863741A JP 6198687 A JP6198687 A JP 6198687A JP 19868794 A JP19868794 A JP 19868794A JP H0863741 A JPH0863741 A JP H0863741A
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JP6198687A
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English (en)
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Toru Endo
徹 遠藤
Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
Shiyoutei Chiyou
松弟 張
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は固有情報を有し、その読み取りが容易
であり、かつ偽造・変造・改ざんなどの不正行為を容易
に判別可能な情報記録媒体を提供する。 【構成】基材に異なる磁気特性を有する磁性材料からな
る印刷マークを組み合わせ、かつ不規則な磁気パターン
として構成することにより、複数の異なる識別又は固有
情報を保持することができ、複数のバイアス磁界を用い
て、磁気パターンから複数の応答出力波形の信号処理に
より情報記録媒体の真偽判定が可能であり、また、予め
磁気パターンから得られる出力波形を信号処理したデー
タを同一基体上に設けられる磁気記録層に記録保持させ
ることにより、随時、同様にして磁気パターンから得ら
れるデータとの比較照合により、情報記録媒体の真偽判
定を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IDカード、クレジッ
トカード、キャッシュカード、プリペイドカード、切
符、定期券、入場券などの情報記録媒体に用いられる偽
造・改ざん防止技術にかかり、とくに情報記録媒体毎に
固有情報を付与してなる偽造・改ざんが困難な情報記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年普及しているカード等の情報記録媒
体は、機械的に情報の読み取り及び書き込みを行なうこ
とができる、磁気記録などの書換え可能な情報記録手段
を備えており、ここには利用対象に応じた様々な情報が
記録される。例えば情報記録媒体のID情報、情報記録
媒体の保持者情報、或いは金銭に関する情報などがあ
る。この情報記録媒体の使用に際して、上記の情報記録
媒体が正当なものであるか、またその利用者が正当(正
規の情報記録媒体所有者)であるかの両方を判別確認す
る必要である。そこで、この情報記録媒体の利便性を悪
用すること、とくに前者の情報記録媒体の正当性、すな
わち偽造・変造・改ざんなどの不正行為に対して、磁気
記録に高保磁力磁気記録、磁気シールドの採用;機械的
に読み取り可能なマーク(特殊波長光読み取り、磁気読
み取り)の形成;情報記録媒体自体ではホログラム、特
殊インキによるマークの形成などで、不正な行為を区別
しており、後者の情報記録媒体所有者の正当性は、暗証
番号・署名欄(サインパネルに記載の署名)の照合によ
り確認している。ところが情報記録媒体に記録された情
報を解読し、偽造又は使用済みの媒体に再入力する不正
行為を確実に防止する手段が求められている。
【0003】とくに前者のカードの偽造・変造・改ざん
などの不正行為、またその不正使用を防止する手段とし
て、例えば特表昭63−501250号公報に開示され
るようなチェック書類中にステンレスファイバをランダ
ムに分布させ、これをマイクロ波によりチェックする技
術がある。これは書類中にランダムに分布した微細なス
テンレスファイバにマイクロ波を入射し、応答マイクロ
波束を一定のルールにより決定されるデジタルマークを
書類上に記録するものである。そして書類の真正さを判
断する場合には、書類にマイクロ波を入射し、その応答
マイクロ波束に応じて決定されるデジタルマークを上述
のデジタルマークと比較照合し、両者が一致する場合を
真正物と判断するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のマ
イクロ波を用いるチェック手段に用いられる微細な導電
性ステンレスファイバは、基材に分散させる方式では読
み取りに必要な部分以外にも存在するため、無駄となる
問題や、その存在が明確に判るため、改ざんのおそれや
見栄えが悪くなるなど外観上の問題がある。また微細な
導電性ステンレスファイバは裁断などファイバに加工す
ることが難しい、また封入時に凝集しダマになりやくす
く、分散させることが難しいという問題がある。加えて
8μm程度の微細な導電性ステンレスファイバは読み取
りに用いるギガヘルツ帯のマイクロ波は制御が難しく、
外部ノイズの影響を受け易く、SN比が悪くなるため、
読み取り誤差が大きい。そのため読み取りデータと上述
のデジタルマークとの相関近似から同一性を判断するこ
とが困難であるから実用性に問題を有する。またマイク
ロ波の発信・受信装置も大型化、複雑化する問題もあ
る。
【0005】そこで、本発明は固有情報を有し、その読
み取りが容易であり、かつ偽造・変造・改ざんなどの不
正行為を容易に判別可能な情報記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた請求項1に記載の発明は、基材上
に、透磁率および/または保磁力が異なる磁性体からな
る印刷マークを組み合わせ、かつ前記印刷マークを不規
則に配置してなる磁気パターンを形成したことを特徴と
する情報記録媒体である。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載の情報
記録媒体において、基材上に前記磁気パターンと磁気記
録部とを併設してなることを特徴とする情報記録媒体で
ある。
【0008】請求項3の発明は、請求項1に記載の情報
記録媒体において、基材と前記磁気パターンとの間に磁
気記録層を設けてなることを特徴とする情報記録媒体で
ある。
【0009】請求項4の発明は、請求項1に記載の情報
記録媒体において、磁気パターンを構成する印刷マーク
が他の印刷マークと少なくとも一部が重なり合ってなる
ことを特徴とする情報記録媒体である。
【0010】請求項5の発明は、請求項1に記載の情報
記録媒体において、磁気パターン上に隠蔽層を設けてな
ることを特徴とする情報記録媒体である。
【0011】請求項6の発明は、請求項1または4に記
載の情報記録媒体において、磁性体が保磁力60Oe以
下の軟質磁性体であることを特徴とする情報記録媒体で
ある。
【0012】請求項7の発明は、請求項1または4に記
載の情報記録媒体において、磁性体が保磁力60〜30
0Oeの半硬質磁性体であることを特徴とする情報記録
媒体である。
【0013】請求項8の発明は、請求項1または4にに
記載の情報記録媒体において、磁性体が飽和型軟質磁性
体と不飽和型軟質磁性体の組み合わせであることを特徴
とする情報記録媒体である。
【0014】
【作用】本発明によれば、基材に異なる磁気特性を有す
る磁性材料からなる印刷マークを組み合わせ、かつ不規
則な磁気パターンとして構成することにより、複数の異
なる識別又は固有情報を保持することができ、複数のバ
イアス磁界を用いて、ランダムに形成された磁気パター
ンから磁気センサーによる複数の応答出力を得ることが
でき、この出力波形の信号処理により情報記録媒体の判
定が可能である。とくに情報記録媒体毎に異なる応答出
力波形であることから、その応答出力波形を特定するこ
とにより、情報記録媒体の真偽判定が可能となる。
【0015】また、予め磁気パターンから得られる出力
波形を信号処理したデータを同一基体上に設けられる磁
気記録層に記録保持し、随時、磁気センサーにより情報
記録媒体の磁気パターンの応答出力波形の信号処理から
得られるデータと磁気記録層に記録保持されてなるデー
タとの比較照合により、情報記録媒体の真偽判定を行な
うことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明の情報記録媒体の平面図であり、図2
は図1の情報記録媒体のX−X線における断面図であ
り、図3は本発明の他の実施例における情報記録媒体の
平面図であり、図4は図3の情報記録媒体のY−Y線に
おける断面図であり、図5は磁気センサーを用いて異な
るバイアス磁界により本発明の情報記録媒体の磁気パタ
ーンを読み取った時に得られる出力波形を示す出力波形
図である。
【0017】まず図1に示す情報記録媒体1は、基材2
上に印刷マーク3が形成されてなり、印刷マーク3は、
不規則に配列、若しくは配置され任意の磁気パターン4
を形成してなり、この磁気パターン4は、いくつかの異
なる透磁率および/または保磁力が異なる磁性体からな
る印刷マーク3a、3bにより構成される複数の磁気パ
ターン4a、4bを有している。印刷マーク3の形状
は、バーコード、模様、数字、文字等、どの様な形状で
あってもよい。さらに印刷マーク3は、2種以上の異な
る透磁率および/または保磁力を有する磁性体により、
それぞれ磁気パターンを構成することができ、この磁性
体を任意に選択することにより、異なる磁気パターンを
組み合わせることができる。また図2に示すように本発
明の情報記録媒体1には、その他の構成として磁気記録
層5、磁気パターン4を隠蔽する隠蔽層6と隠蔽層6上
に保護層7をそれぞれ必要に応じて形成することができ
る。
【0018】さらに情報記録媒体1の各構成について説
明する。まず、基材2は熱可塑性樹脂であり、具体的に
は硬質塩化ビニル、軟質塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、アクリル、ポリエステル、ABS(アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、セルロース、
ポリプロピレン、ポリエチレンなどであり、これらはフ
ィルム状またはシート状で用いられる。熱可塑性樹脂で
あれば、熱プレス等の加工による熱融着しやすく、また
エンボスなどの後加工が施し易いという特徴を有する。
これらの基材は印刷加工などの目的に応じて多層構成と
することができ、さらに基材の色も白色、黒色、透明な
ど任意の色相を用いることができる。
【0019】磁気パターン4は、各磁気パターン4a、
4bを構成する印刷マーク3a、3bにより、不規則な
パターン、すなわち情報記録媒体毎に異なるようにラン
ダムに形成されており、この印刷マーク3a、3bはそ
れぞれ異なる透磁率および/または保磁力を有する磁性
体で構成されている。例えば保磁力30Oeの飽和型磁
性体で構成される印刷マーク3aと保磁力30Oeの不
飽和型磁性体で構成される印刷マーク3bをそれぞれラ
ンダムな配列となるように配置し、それぞれ磁気パター
ン4a、4bが形成される。さらに透磁率が異なる磁性
体や透磁率および保磁力が異なる磁性体、或いは3種以
上の磁性体によりそれぞれ磁気パターンを形成すること
によって、よりランダム性に優れた磁気パターンとする
ことができる。このように複数の磁気パターンがそれぞ
れランダムに形成されるため、同じパターンの存在する
可能性を最小とすることができる。この磁気パターン4
は、基材2上に形成されるパターン形状が情報記録媒体
1の固有情報を表しており、これを以下に述べるような
磁気的な検知手段により、その波形出力から固有情報を
確認することができる。
【0020】この磁気パターン4を形成する磁性体とし
てはFe、Ni、Mn、Zn、Co、パーマロイ、セン
ダスト、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライ
ト、Mnフェライト、Znフェライト、FeS、マグネ
タイト、γ−酸化鉄、Co被着γ−酸化鉄、バリウムフ
ェライト、ストロンチウムフェライト、二酸化クロムな
どの金属・合金、金属化合物の粉末をインキ化させたも
の、ファイバー状に形成したもの、上記粉末を樹脂など
に分散しファイバー状に形成したものがある。これらは
形成手段に応じて適宜選択される。磁性材料は保磁力が
60Oe以下の軟磁性材料を用いることが好ましく、保
磁力が60Oe以下の軟磁性体であれば、300ガウス
以下の弱い外部バイアス磁場においても磁性体が応答し
パターンを読み取ることができ、さらに読み取りの際の
バイアス磁場による残留磁化が極めて少ないため、マグ
ネットビュアー、磁性流体等による磁気パターンの存在
が確認しにくい構成とすることができる。
【0021】また磁気パターン4は上述したように不規
則なパターンとして形成するものであるので、作製数量
や使用する磁性材料の形態を考慮して選択される。基材
2に磁気インキ、磁性体を含む繊維状、或いはファイバ
ー状に加工したものを溶媒に分散してなる溶液などで設
ける場合は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフ
セット印刷法、グラビアコート、ナイフコート、コンマ
コートなどの公知の印刷・塗布手段、感熱転写などの転
写手段、インクジェット方式、ドットマトリックス方式
などの印字手段等の印刷方式、金属類の磁性材料のみで
設ける場合は、公知の真空蒸着手段による蒸着方式と各
種方法を用いることができる。好ましい層厚は前者の印
刷方式で50〜1000ガウスの約3〜20μm、後者
の蒸着方式で50〜1000ガウスの約300〜100
00Åである。
【0022】磁気パターン3の形成位置は基材2の全面
に渡り形成してもよく、また特定の位置を設定して磁気
パターンを形成することも可能である。基材2上の他の
情報記録手段の形成位置や読み取り装置の構造などを考
慮し紙基材2上の任意の位置に形成することができる。
これらは上記形成方法により、容易に実施することがで
きる。
【0023】隠蔽層5は、磁気パターン4の存在、その
色相が上面から目視不可能とするために設けられるもの
であり、隠蔽性があり、かつ磁気パターン及び磁気記録
層の磁気読み取りに影響を与えない非磁性体であること
が必要である。例えばアルミニウム、スズ、銅、金など
の非磁性金属を通常の真空蒸着法、スパッタリング等の
物理的気相析出法やCVD法のような化学的気相析出法
により金属薄膜として設けることができる。またアルミ
ニウム、パーマロイ、真鍮などの鱗片状の金属粉末を合
成樹脂等の高分子材料(バインダー)中に分散させた塗
液を公知の塗布・印刷手段により塗膜として設けること
もできる。これらの金属は他に酸化物、窒化物、炭化物
など金属化合物でもよい。
【0024】また硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム
など白色度の高い隠蔽性顔料を、或いはカーボンブラッ
ク、酸化鉄などの黒色または茶褐色系の濃い色相を有す
る隠蔽性顔料を同様にバインダー中に分散させた塗液を
公知の塗布・印刷手段により塗膜として設けることもで
きる。なお、これら各種顔料も同様に磁気パターン及び
磁気記録層の磁気読み取りに影響を与えない非磁性体で
あることが望ましい。隠蔽層5は、上記材料に限定され
ることなく上記の条件を満たすものであれば用いること
ができる。
【0025】さらに情報記録媒体1の磁気記録層5は、
通常の磁気記録媒体に用いられる、例えばマグネタイト
などの保磁力200Oe以上の磁気記録材料と、例えば
ポリ塩化酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂などのバインダーからなる分散混合塗料により形成
される。
【0026】磁気パターン4、隠蔽層6を保護し、耐久
性を向上させることを目的として設けられる保護層7
は、例えばポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、ポリウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂などの高分子樹脂を単体或いは共重合体、を使用
することができ、これらの素材を溶剤に溶解または分散
して塗布乾燥して成形することができる。この他に保護
層の素材としては、例えば熱硬化型樹脂、紫外線硬化型
樹脂、電子線硬化型樹脂等の硬化型樹脂を使用すること
もできる。
【0027】なお、その厚さとしては、1〜5μm程度
が適当であるが、磁気パターン4及び磁気記録層5の磁
気的な読み取りに支障がない範囲で設けることができ
る。またこれらの樹脂中にマット剤、スリップ剤等の添
加剤を加えることも可能である。
【0028】このような情報記録媒体1の固有情報を表
す磁気パターン4は、磁気ヘッドなど磁気検知可能な磁
気センサーにより読み取り、この読み取り磁気出力波形
(アナログ信号)をA−D変換によりデジタル信号化、
一定のルールによるコード化したのち、他に設けられる
情報記録手段、例えば図1では磁気記録手段である磁気
記録層5にその情報記録媒体1の固有情報として記録さ
れる。照合時には磁気パターンの領域を同様に磁気ヘッ
ドなど磁気センサーにより走査し下層の磁気パターン4
を読み取り、この読み取り磁気出力波形(アナログ信
号)をA−D変換によりデジタル信号化、一定のルール
によるコード化した情報を、予め磁気記録層6に記録さ
れてなる固有情報と比較照合され、一致又は極めて近似
するものなのか、そのデータの相関が演算され、その結
果得られる相関係数(基準に対して相関がある場合を
1、相関が無い場合を0とした時の相関の度合(%))
により真偽が判定されるものである。この固有情報は上
記したような情報記録手段に記録しておくことができ、
これに限定されるものではなく、とくに機械的に読み取
り可能な情報記録手段であれば用いることができる。
【0029】本発明の情報記録媒体1の固有情報を表す
磁気パターン4は、異なる磁性体で構成された磁気パタ
ーン4a、4bにより形成されているため、バイアス電
流値によって異なる波形が得られるものであり、図5の
出力波形図に示すように1回目と2回目とを異なるバイ
アス電流により磁気センサーで読み取られる出力波形が
異なる。この異なる出力波形を上記のようにコード化
し、磁気記録層5にそれぞれ記録保持しておくことによ
り、随時、磁気パターン4を各バイアス電流値に基づい
て読み取り、作成したデータとの比較に利用することが
できる。複数回の照合が可能となり、照合時にデータの
相関が演算された際に極めて近似するもの(すなわち完
全に一致ではない)と判定された場合に、再度異なるデ
ータを用いて同様な照合を行なうことができる。これに
より一致又は極めて近似するものか否かが判定でき、少
なくとも磁気パターン4の読み取り・コード化における
誤差などの影響によるデータ作成精度の低下により、照
合するデータの完全一致が得られなくとも、高い近似性
が連続して得られれば、真正物と判定することができ
る。このように予め作成され記録保持してなるデータ
と、照合時に随時読み取り作成されるデータとの間で生
じる誤差を有していても、そのデータ間の相関係数が近
似性を示すか否かを判定することにより真偽判定が可能
となる。
【0030】これによれば、単一の磁性体からなる情報
記録媒体の使用、或いは単一のバイアス磁界による読み
取りにより、真正物と偽物との判別において設定される
相関係数の閾値は、真偽判定精度から低くすることがで
きないため、磁気パターン4を読み取る際に生じるデー
タの誤差から相関係数の閾値を下回ることがあると偽物
と誤判定される可能ことがあったが、本発明では、連続
して得られた相関係数が高いものであれば、真正物の可
能性が高いと判定することができる。すなわち真正物と
偽物との判別において設定される閾値を高くしておく必
要がないため、実用上の読み取り誤差による真偽判定の
エラーを防止することができる。なお、3種以上の磁性
体を用いても、同様の照合を繰り返すことが可能であ
り、より高い判定精度が得られる。
【0031】さらに例を挙げると、複数の磁性体からな
る磁気パターンを複数のバイアス磁界によりそれぞれ読
み取りを行なうことにより、この照合操作は2回以上行
なわれることになる。したがって正当な情報記録媒体で
あっても磁気読み取りに用いた読み取り装置の精度のバ
ラツキや情報記録媒体の変形等により読み取りデータに
バラツキが生じるような場合に、相関係数の照合基準を
恣意的に低くすることでNGとされる可能性を抑えると
ともに、異なるバイアス磁界での二重照合により相関係
数の照合基準を低くした場合の照合精度の低下を抑える
ことができ、不正な情報記録媒体の誤判定を防止でき
る。
【0032】また磁気記録手段は、図3の情報記録媒体
11におけるストライプ状の磁気記録層11のように基
材12の上面、或いは図示しないが磁気パターン4上に
必要に応じて設けられる保護層や隠蔽層の上面、又は磁
気パターン4と隠蔽層との間、又は隠蔽層と保護層との
間等に設けることができ、その形成領域も情報記録媒体
の全面又はその一部(例えばストライプ状など)と任意
に設定することができる。
【0033】さらに情報記録媒体には磁気パターン4を
読み取り、この読み取り磁気出力波形(アナログ信号)
をA−D変換によりデジタル信号化、一定のルールによ
るコード化を行なって得られた固有情報を記録する他の
情報記録手段として、磁気バーコード、MICRなどの
磁気記録手段、或いはバーコード、二次元バーコードな
どの可視光・赤外線等の光学的に読み取り可能な光学記
録手段とマイクロプロセッサやメモリなどのIC記録手
段を設けることできる。前者は情報記録媒体に固定情報
として予め発行時などにおいて形成されるものであり、
後者は随時データの記録が可能である。これらの情報記
録手段に固有情報を記録し、上記の如く本発明の情報記
録媒体の真偽判定に用いることができる。
【0034】以下に、本発明の具体的な実施例を挙げ、
詳細に説明する。
【0035】<実施例1>厚さ188μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)シート上に以下の組成から
なる磁性インキAを用いてナイフコータ法により残留磁
束密度1000ガウスで塗布膜厚12μmに磁気記録層
5を印刷形成し、次に磁気記録層5上に下記組成からな
る2種類の磁性インキB、磁性インキCをそれぞれスク
リーン印刷法により、飽和磁束密度300ガウス(5k
Oe印加時)で塗布膜厚6μmに不規則な磁気パターン
4a、4bを印刷形成し磁気パターン4とし、次に磁気
パターン4上に以下の組成からなる隠蔽インキをグラビ
アコータにより乾燥後層厚3μmの隠蔽層6を塗布形成
し、さらに隠蔽層6上に以下の組成からなる保護層用塗
料をグラビアコータにより乾燥後層厚1μmの保護層7
を塗布形成し、図1に示す情報記録媒体1を作製した。 ○磁性インキA Co被着γ−酸化鉄(保磁力650Oe) 50重量部 塩酢ビ樹脂 20重量部 ポリエステル系分散剤 2重量部 シクロヘキサノン 10重量部 トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部 ○磁性インキB 鉄粉(保磁力30Oe) 40重量部 塩酢ビ樹脂 20重量部 ポリエステル系分散剤 2重量部 シクロヘキサノン 10重量部 トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部 ○磁性インキC フェライト(保磁力30Oe) 40重量部 塩酢ビ樹脂 20重量部 ポリエステル系分散剤 2重量部 シクロヘキサノン 10重量部 トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部 ○隠蔽性インキ 酸化チタン 30重量部 ポリエステル 40重量部 ポリエステル系分散剤 2重量部 トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部 ○保護層用塗料 アクリル樹脂 30重量部 ポリエチレンワックス 1重量部 トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部
【0036】<実施例2>厚さ560μmの骨白塩化ビ
ニル樹脂材8と、この両面に厚さ100μm透明塩化ビ
ニル樹脂材9を貼り合わせてなる基材12(5.4cm
×8.6cm)に、上記実施例1の磁性インキB及び磁
性インキCをそれぞれスクリーン印刷法により、飽和磁
束密度300ガウス(5kOe印加時)で塗布膜厚6μ
mに印刷マーク3a、3bからなる不規則な磁気パター
ン4a、磁気パターン4bを印刷形成し磁気パターン4
とした図3、図4に示す情報記録媒体11を作製した。
この情報記録媒体11にはさらに図示しない磁気転写箔
を用いて基材12に熱転写、熱圧着により磁気記録層1
5を形成し、さらにカード保持者の署名を記入するサイ
ンパネル18を設けることができる。また必要に応じて
隠蔽層、保護層を設けることもできる。
【0037】情報記録媒体は、磁気パターンが情報記録
媒体毎にランダムに形成されているため固有情報であ
り、かつその偽造又は改ざんが困難である。図示しない
読み取り装置の磁気センサーの所定バイアス電流値に応
じて磁気パターンの読み取りを行ない、読み取られた情
報からデータを作成し、予め同様にして得られたデータ
を磁気記録部など他の各種記録手段に記録してなる固有
情報との相関を演算し、その結果得られた相関係数値か
ら情報の一致或いは類似性が高い場合に正当とする情報
記録媒体の真偽判定を行うことができる。さらに磁気パ
ターンを構成する磁性体に応じて設定されたバイアス磁
界を用いて、照合を複数回行なうことにより、相関係数
値を読み取り誤差による判定ミスを生じさせない許容範
囲を設定でき、判定精度を向上させることができる。す
なわち上述の方法により、従来相関係数値の設定如何に
よっては、読み取り誤差を生じる可能性を有していた問
題を複工程による照合を行なうことで誤判定を解決する
ことができ、安定性に優れた真偽判定手段を提供するこ
とができる。また人手を煩わすことなく随時簡単な操作
により正確な真偽判定を行なうことが可能である。
【0038】なお上記した方法・材料以外によっても本
発明の特性を示すランダムな磁気パターンを形成するこ
とが可能である。またこの磁気パターンは、情報記録媒
体の少なくとも一部に形成すればよく、磁気パターンの
読み取り位置が一定していれば、少なくともその位置を
含む領域に磁気パターンを設けることができる。
【0039】また情報記録媒体は、利用分野に応じて様
々な形態とすることができる。例えばチケット、証書
類、封筒、タグ等とすることが可能である。本発明の磁
性パターンは内面側に形成されるため、情報記録媒体の
表面は、とくに制限されることなく、利用分野に応じて
任意に利用することが可能である。
【0040】この情報記録媒体は、磁気パターンに軟質
磁性体を用いることにより磁性流体などの磁気現像剤、
マグネットビュアーなどによっても磁気パターンの判別
は困難である。また隠蔽層により外見からはランダム形
成された磁性パターンが完全に隠蔽され目視不可能とす
ることができる。
【0041】この情報記録媒体は記録手段に記録してな
る固有情報を改竄すると情報記録媒体に固有の磁気パタ
ーンから作成されるデータとの情報の一致或いは類似せ
ず、極めて高い率で真正物ではないと判定することがで
き、不正を発見することが可能となる。
【0042】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体によれば、複数の
異なる磁性体からなるランダムな磁気パターンをそれぞ
れ形成することにより、偽造を困難とすることができ、
かつ磁気パターンの読み取りの際に磁気センサーにより
特定のバイアス磁界を印加することにより、それぞれ磁
気応答出力が得られ、この出力波形を信号処理すること
により得られる情報と予め記録されてなる固有情報との
照合により情報記録媒体の真偽判定を行なうことができ
る。これにより真偽判定を行なう際の演算される相関係
数の閾値の設定を誤差を生じない範囲で行なうことが可
能となり、複数回の異なるバイアス磁界の印加による判
定を行なうことで、判定精度を向上させることができ
る。また隠蔽層により、磁気パターンが外部から目視不
可能となり、かつマグネットビュアーや磁性流体などの
磁気現像剤による磁気パターンの読み取りも不可能とす
ることができ、高い秘密保持性を有する。
【0043】以上より、本発明の情報記録媒体は、それ
自体に固有の判別情報を保持することができ、しかもそ
の改ざんが困難であるなど、極めてセキュティ性の高い
ものであり、さらに固有の判別情報を他の記録手段に記
録し、これらを読み取り照合することにより、不正の有
無を判別することが可能なすぐれた真偽判定処理システ
ムに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の情報記録媒体の平面図である。
【図2】図1の情報記録媒体のX−X線における断面図
である。
【図3】本発明の他の実施例の情報記録媒体の平面図で
ある。
【図4】図2の情報記録媒体のY−Y線における断面図
である。
【図5】磁気センサーを用いて異なるバイアス電流によ
り本発明の情報記録媒体の磁気パターンを読み取った時
に得られる出力波形を示す出力波形図である。
【符号の説明】
1、11 情報記録媒体 2、12 基材 3 印刷マーク 3a 第1印刷マーク 3b 第2印刷マーク 4 磁気パターン 4a 第1磁気パターン 4b 第2磁気パターン 5 磁気記録層 6 隠蔽層 7 保護層 8 骨白塩化ビニル樹脂材 9 透明塩化ビニル樹脂材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B42D 15/10 541 D G06K 19/10 19/06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、透磁率および/または保磁力が
    異なる磁性体からなる印刷マークを組み合わせ、かつ前
    記印刷マークを不規則に配置してなる磁気パターンを形
    成したことを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】前記基材上に前記磁気パターンと磁気記録
    部とを併設してなることを特徴とする請求項1記載の情
    報記録媒体。
  3. 【請求項3】前記基材と前記磁気パターンとの間に磁気
    記録層を設けてなることを特徴とする請求項1記載の情
    報記録媒体。
  4. 【請求項4】前記磁気パターンを構成する印刷マークが
    他の印刷マークと少なくとも一部が重なり合ってなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】前記磁気パターン上に隠蔽層を設けてなる
    ことを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】前記磁性体が保磁力60Oe以下の軟質磁
    性体であることを特徴とする請求項1または4記載の情
    報記録媒体。
  7. 【請求項7】前記磁性体が保磁力60〜300Oeの半
    硬質磁性体であることを特徴とする請求項1または4記
    載の情報記録媒体。
  8. 【請求項8】前記磁性体が飽和型軟質磁性体と不飽和型
    軟質磁性体の組み合わせであることを特徴とする請求項
    1または4記載の情報記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001331770A (ja) * 2000-05-22 2001-11-30 Dainippon Printing Co Ltd 磁気情報転写箔およびそれを用いた磁気情報形成方法
JP2002279369A (ja) * 2001-03-15 2002-09-27 Dainippon Printing Co Ltd 偽造防止用磁気転写箔及び真偽判定方法
JP2002279370A (ja) * 2001-03-15 2002-09-27 Dainippon Printing Co Ltd 偽造防止用磁気転写箔及び真偽判定方法

Cited By (4)

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JP4686041B2 (ja) * 2001-03-15 2011-05-18 大日本印刷株式会社 偽造防止用磁気転写箔

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