JPH0822518A - 情報記録媒体及び真偽判定方法 - Google Patents
情報記録媒体及び真偽判定方法Info
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- JPH0822518A JPH0822518A JP6158774A JP15877494A JPH0822518A JP H0822518 A JPH0822518 A JP H0822518A JP 6158774 A JP6158774 A JP 6158774A JP 15877494 A JP15877494 A JP 15877494A JP H0822518 A JPH0822518 A JP H0822518A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】低コストで生産可能で、加工性、ランダム性お
よびセキュリティ性が良好であり、かつ比較的簡単な装
置で読み取り可能で、その読み取り精度が高い情報記録
媒体を用い、真偽判定を行なう。 【構成】基体上1に、磁性粒子及び該磁性粒子よりも大
きい平均粒径を有する非磁性粒子を含む磁気インキを用
いて、アナログ磁気固有情報を提供するセキュリティ磁
気データ部3を形成する。尚、2は磁気パターン記録部
である。
よびセキュリティ性が良好であり、かつ比較的簡単な装
置で読み取り可能で、その読み取り精度が高い情報記録
媒体を用い、真偽判定を行なう。 【構成】基体上1に、磁性粒子及び該磁性粒子よりも大
きい平均粒径を有する非磁性粒子を含む磁気インキを用
いて、アナログ磁気固有情報を提供するセキュリティ磁
気データ部3を形成する。尚、2は磁気パターン記録部
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレジットカード、キ
ャッシュカード、プリペイドカード、磁気通帳、磁気切
符等の情報記録媒体の偽造、改竄防止技術に関し、詳し
くはこれらの情報記録媒体へのセキュリティ磁気データ
の付与に関する。さらに本発明は、磁気データや光学バ
ーコードデータもしくはICメモリ中のデジタル情報の
デッドコピーの防止対策のための真偽判定方法に関す
る。
ャッシュカード、プリペイドカード、磁気通帳、磁気切
符等の情報記録媒体の偽造、改竄防止技術に関し、詳し
くはこれらの情報記録媒体へのセキュリティ磁気データ
の付与に関する。さらに本発明は、磁気データや光学バ
ーコードデータもしくはICメモリ中のデジタル情報の
デッドコピーの防止対策のための真偽判定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、代金等の支払いをクレジットカー
ド、キャッシュカード、プリペイドカード等の磁気記録
層を有する有価証券類により行うことが一般化してきて
いる。これらカードの偽造防止対策として、高保磁力磁
気記録、ホログラム箔のカードへの貼着、特殊インキの
使用、磁気シールド等が実施されてきた。しかし、これ
ら従来のセキュリティ対策も現時点においては、その効
果が薄らいでいる。
ド、キャッシュカード、プリペイドカード等の磁気記録
層を有する有価証券類により行うことが一般化してきて
いる。これらカードの偽造防止対策として、高保磁力磁
気記録、ホログラム箔のカードへの貼着、特殊インキの
使用、磁気シールド等が実施されてきた。しかし、これ
ら従来のセキュリティ対策も現時点においては、その効
果が薄らいでいる。
【0003】このようなデータ改竄、不正使用を防止す
るため、例えば特開昭63−51250号公報に開示さ
れたように、そのチェック領域に微細なステンレスファ
イバをランダムに分布、埋設した情報記録媒体を使用し
た技術が知られている。この技術によれば、チェック領
域にマイクロ波を入射し、ステンレスファイバのランダ
ムパターンを読み取り、磁気ストライプ情報と照合する
ことにより、当該情報記録媒体の真正さをチェックする
ことができる。しかしながら、この技術では、導電性の
金属ファイバーを情報記録媒体に分散するための加工技
術が困難であるため、コストが高い。さらに、この情報
記録媒体の読み取りに用いるギガヘルツ帯のマイクロ波
は、制御が難しく、読み取りの誤差が大きい。詳しく
は、マイクロ波をステンレスファイバのランダムパター
ンに透過、反射させて、そのパターン固有のデータを得
て、このデータを相関係数に近似させ同一性を判断す
る。この場合、高精度の判断を可能とするには、相関係
数の設定がきわめて難しく、実用性に乏しいものであ
る。さらには、マイクロ波の読み取り装置自体も大型
化、複雑化するという欠点もあった。
るため、例えば特開昭63−51250号公報に開示さ
れたように、そのチェック領域に微細なステンレスファ
イバをランダムに分布、埋設した情報記録媒体を使用し
た技術が知られている。この技術によれば、チェック領
域にマイクロ波を入射し、ステンレスファイバのランダ
ムパターンを読み取り、磁気ストライプ情報と照合する
ことにより、当該情報記録媒体の真正さをチェックする
ことができる。しかしながら、この技術では、導電性の
金属ファイバーを情報記録媒体に分散するための加工技
術が困難であるため、コストが高い。さらに、この情報
記録媒体の読み取りに用いるギガヘルツ帯のマイクロ波
は、制御が難しく、読み取りの誤差が大きい。詳しく
は、マイクロ波をステンレスファイバのランダムパター
ンに透過、反射させて、そのパターン固有のデータを得
て、このデータを相関係数に近似させ同一性を判断す
る。この場合、高精度の判断を可能とするには、相関係
数の設定がきわめて難しく、実用性に乏しいものであ
る。さらには、マイクロ波の読み取り装置自体も大型
化、複雑化するという欠点もあった。
【0004】それに対して、磁気材料のランダムパター
ンを作って上記マクイロ波と同様のことを実現させよう
という考えもある。この磁気ランダムパターンを作る技
術として代表的な方法は、以下の3つである。
ンを作って上記マクイロ波と同様のことを実現させよう
という考えもある。この磁気ランダムパターンを作る技
術として代表的な方法は、以下の3つである。
【0005】まず第1の方法として磁性金属ファイバー
を用いて、分散させる方法がある。この方法にかかる情
報記録媒体の一例の断面を表す模式図を図8に示す。例
えば図8に示すように、基板81上に磁性金属ファイバ
ー82が分散されて設けられている。
を用いて、分散させる方法がある。この方法にかかる情
報記録媒体の一例の断面を表す模式図を図8に示す。例
えば図8に示すように、基板81上に磁性金属ファイバ
ー82が分散されて設けられている。
【0006】第2の方法として、磁性材料を高分子繊維
中に充填し、高分子磁気ファイバーとして分散させる方
法がある。第3の方法として、不規則な磁性インキから
なるパターンを、印刷、転写、印字(インキジェット、
静電印刷)等の方法によって設ける方法がある。この方
法にかかる情報記録媒体の一例の断面を表す模式図を図
9に示す。例えば図9に示すように、この方法にかかる
情報記録媒体では、基板81上に磁性インキからなるパ
ターン83が印刷されている。
中に充填し、高分子磁気ファイバーとして分散させる方
法がある。第3の方法として、不規則な磁性インキから
なるパターンを、印刷、転写、印字(インキジェット、
静電印刷)等の方法によって設ける方法がある。この方
法にかかる情報記録媒体の一例の断面を表す模式図を図
9に示す。例えば図9に示すように、この方法にかかる
情報記録媒体では、基板81上に磁性インキからなるパ
ターン83が印刷されている。
【0007】しかしながら、何れの方法も以下のような
問題点がある。第1の方法の場合は、磁性金属繊維のコ
ストが高いこと以外に、加工性にも問題があり、金属フ
ァイバーを切断するのにカッターの歯を傷めたり、また
媒体に加工した場合、バリやヒゲが発生する可能性があ
る。
問題点がある。第1の方法の場合は、磁性金属繊維のコ
ストが高いこと以外に、加工性にも問題があり、金属フ
ァイバーを切断するのにカッターの歯を傷めたり、また
媒体に加工した場合、バリやヒゲが発生する可能性があ
る。
【0008】第2の方法の場合は、高分子磁気ファイバ
ーの生産から分散まで大ロットのものにしか対応でき
ず、小ロットのものには(1)と同様コスト高となり向
いていない。
ーの生産から分散まで大ロットのものにしか対応でき
ず、小ロットのものには(1)と同様コスト高となり向
いていない。
【0009】第3の方法の場合は、コスト的には比較的
安価ではあるが、磁気のパターンが盛り上がり、容易に
外部からパターンを判別される可能性がある。また人工
的な磁気のパターンのため、同じパターンができる可能
性が高く、ランダム性に欠ける面がある。
安価ではあるが、磁気のパターンが盛り上がり、容易に
外部からパターンを判別される可能性がある。また人工
的な磁気のパターンのため、同じパターンができる可能
性が高く、ランダム性に欠ける面がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、低コストで生産可能で、加工性、
ランダム性およびセキュリティ性が良好であり、かつ比
較的簡単な装置で読み取り可能で、その読み取り精度が
高い情報記録媒体を提供することを目的とする。また、
本発明の他の目的は、このような新規の情報記録媒体を
用いた真偽判定方法を提供することにある。
みてなされたもので、低コストで生産可能で、加工性、
ランダム性およびセキュリティ性が良好であり、かつ比
較的簡単な装置で読み取り可能で、その読み取り精度が
高い情報記録媒体を提供することを目的とする。また、
本発明の他の目的は、このような新規の情報記録媒体を
用いた真偽判定方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様にか
かる情報記録媒体は、基体と、該基体上の少なくとも一
方の面上に、磁性粒子及び該磁性粒子よりも大きい平均
粒径を有する非磁性粒子により形成される磁気固有情報
を有する磁気データ部とを具備してなることを特徴とす
る。
かる情報記録媒体は、基体と、該基体上の少なくとも一
方の面上に、磁性粒子及び該磁性粒子よりも大きい平均
粒径を有する非磁性粒子により形成される磁気固有情報
を有する磁気データ部とを具備してなることを特徴とす
る。
【0012】本発明の第2の態様にかかる情報記録媒体
は、基体と、該基体の少なくとも一方の面上に、磁性粒
子及び該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有する非磁性
粒子により形成される磁気固有情報を有する磁気データ
部とを具備し、該基体上の少なくとも一部に前記磁気固
有情報情報を表すデジタル情報を付与してなることを特
徴とする。
は、基体と、該基体の少なくとも一方の面上に、磁性粒
子及び該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有する非磁性
粒子により形成される磁気固有情報を有する磁気データ
部とを具備し、該基体上の少なくとも一部に前記磁気固
有情報情報を表すデジタル情報を付与してなることを特
徴とする。
【0013】また、本発明の第2の態様においては、前
記基体の少なくとも一部に磁気記録部を備えるととも
に、該磁気記録部に前記磁気固有情報を表すデジタル情
報を記録することが可能である。
記基体の少なくとも一部に磁気記録部を備えるととも
に、該磁気記録部に前記磁気固有情報を表すデジタル情
報を記録することが可能である。
【0014】本発明の第3の態様にかかる情報記録媒体
の真偽判定方法は、基体の少なくとも一方の面上に、磁
性粒子及び該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有する非
磁性粒子により形成される磁気固有情報を有する磁気デ
ータ部を有し、予め前記磁気固有情報から生成され、前
記基体の一部に付与されてなる前記磁気固有情報を表す
デジタル情報と、任意時点で読み取られる磁気固有情報
から生成されるデジタル情報との相関性を照合すること
を特徴とする。
の真偽判定方法は、基体の少なくとも一方の面上に、磁
性粒子及び該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有する非
磁性粒子により形成される磁気固有情報を有する磁気デ
ータ部を有し、予め前記磁気固有情報から生成され、前
記基体の一部に付与されてなる前記磁気固有情報を表す
デジタル情報と、任意時点で読み取られる磁気固有情報
から生成されるデジタル情報との相関性を照合すること
を特徴とする。
【0015】
【作用】本発明にかかる磁気データ部は、例えば磁性粒
子と該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有する非磁性粒
子とバインダーとを含む磁気インキを用いて形成するこ
とができる。粒径の小さい磁性粒子は、磁気インキ中で
比較的均一に分散し得る。これに対し、粒径の大きい非
磁性粒子は、磁気インキ中で不均一に分散される。ここ
で粒径の大きい非磁性粒子とは、非磁性粒子単独、およ
びその凝集体を意味する。不均一に分散された非磁性粒
子の影響により、磁気インキを塗布して得られた層には
磁気ムラが発生する。このムラが本発明の情報記録媒体
のアナログ磁気固有情報となる。
子と該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有する非磁性粒
子とバインダーとを含む磁気インキを用いて形成するこ
とができる。粒径の小さい磁性粒子は、磁気インキ中で
比較的均一に分散し得る。これに対し、粒径の大きい非
磁性粒子は、磁気インキ中で不均一に分散される。ここ
で粒径の大きい非磁性粒子とは、非磁性粒子単独、およ
びその凝集体を意味する。不均一に分散された非磁性粒
子の影響により、磁気インキを塗布して得られた層には
磁気ムラが発生する。このムラが本発明の情報記録媒体
のアナログ磁気固有情報となる。
【0016】このようなアナログ磁気固有情報を有する
セキュリティ磁気データ部は、印刷法のように磁気パタ
ーンを故意に作らなくても、全面コーティングもしくは
ベタ印刷等によって、容易にランダムに作成することが
できる。
セキュリティ磁気データ部は、印刷法のように磁気パタ
ーンを故意に作らなくても、全面コーティングもしくは
ベタ印刷等によって、容易にランダムに作成することが
できる。
【0017】カード式の情報記録媒体の場合、磁気ムラ
は、約10〜50μmが好ましい。このようなアナログ
磁気固有情報を読み取るための磁気センサーの解像度は
一般的に約20μm以上であることから、磁気ムラは、
さらに好ましくは20μm以上であれば、磁気固有情報
(セキュリティ磁気データ)として読み取りが容易であ
る。
は、約10〜50μmが好ましい。このようなアナログ
磁気固有情報を読み取るための磁気センサーの解像度は
一般的に約20μm以上であることから、磁気ムラは、
さらに好ましくは20μm以上であれば、磁気固有情報
(セキュリティ磁気データ)として読み取りが容易であ
る。
【0018】このような20μm以上の磁気ムラを作る
ためには、使用される磁性粒子は、10μm以下の平均
粒径を有し、かつ前記非磁性粒子は、2μm以上の粒径
を有することが好ましい。磁性粒子が10μmを越える
と、均一な分散が困難となる傾向があり、非磁性粒子が
2μm未満であると、20μm以上の磁気ムラを作るこ
とが困難となる傾向がある。さらに好ましくは、磁性粒
子の平均粒径は、0.5〜10μmであり、非磁性粒子
の平均粒径は2〜40μmである。磁性粒子の平均粒径
が、0.5μm未満であると、粒子が凝集しやすく均一
な分散が困難であり、印刷塗工適性に乏しく、また磁性
塗膜としての物性も悪くなる傾向があり、非磁性粒子が
40μmを越えると、塗膜にしたときに突起になり、積
層性や走行性、滑り性といった媒体として機会適性が悪
くなる傾向がある。
ためには、使用される磁性粒子は、10μm以下の平均
粒径を有し、かつ前記非磁性粒子は、2μm以上の粒径
を有することが好ましい。磁性粒子が10μmを越える
と、均一な分散が困難となる傾向があり、非磁性粒子が
2μm未満であると、20μm以上の磁気ムラを作るこ
とが困難となる傾向がある。さらに好ましくは、磁性粒
子の平均粒径は、0.5〜10μmであり、非磁性粒子
の平均粒径は2〜40μmである。磁性粒子の平均粒径
が、0.5μm未満であると、粒子が凝集しやすく均一
な分散が困難であり、印刷塗工適性に乏しく、また磁性
塗膜としての物性も悪くなる傾向があり、非磁性粒子が
40μmを越えると、塗膜にしたときに突起になり、積
層性や走行性、滑り性といった媒体として機会適性が悪
くなる傾向がある。
【0019】また、非磁性粒子は、磁性粒子に対し、1
0μm以上大きいことが好ましい。10μm以上である
と、センサーとして読取り可能な磁気ムラを作り易いと
いう利点を有する。しかしながら10μm未満である
と、磁性粒子の均一性が劣り、と磁気ムラを作り難い傾
向がある。
0μm以上大きいことが好ましい。10μm以上である
と、センサーとして読取り可能な磁気ムラを作り易いと
いう利点を有する。しかしながら10μm未満である
と、磁性粒子の均一性が劣り、と磁気ムラを作り難い傾
向がある。
【0020】尚、非磁性材料として鱗片状の物を用いた
場合には、平均粒径が40μm以上であっても十分に利
用できるが、その厚さは、塗布層の膜厚を越えないこと
が好ましい。
場合には、平均粒径が40μm以上であっても十分に利
用できるが、その厚さは、塗布層の膜厚を越えないこと
が好ましい。
【0021】非磁性粉末の形状は、鱗片状(フレーク
状)の他、針状でも、球状でも、不定形でも、舟状でも
よく、形状は特に問わない。特に、厚さが薄く形状が大
きい鱗片状のものは、磁気データ部の厚さを薄くでき都
合がよいため、好ましく使用し得る。
状)の他、針状でも、球状でも、不定形でも、舟状でも
よく、形状は特に問わない。特に、厚さが薄く形状が大
きい鱗片状のものは、磁気データ部の厚さを薄くでき都
合がよいため、好ましく使用し得る。
【0022】非磁性材料を不均一に分散させる方法とし
ては、粒度分布の大きな非磁性粉末を用いること、平均
粒子径が10μm以下で粒度分布が小さい非磁性粉末の
場合は、一次粒子まで分散せずに分散を故意に甘くし
て、10μm以上の凝集体を残しておくこと、10μm
以上の大きな非磁性粒子を用いること等が考えられる。
ては、粒度分布の大きな非磁性粉末を用いること、平均
粒子径が10μm以下で粒度分布が小さい非磁性粉末の
場合は、一次粒子まで分散せずに分散を故意に甘くし
て、10μm以上の凝集体を残しておくこと、10μm
以上の大きな非磁性粒子を用いること等が考えられる。
【0023】磁性材料の材質は、各種酸化鉄、結晶質単
体金属、結晶質合金、非晶質合金等の何れでもよい。ま
た非磁性材料の材質も、酸化物、金属塩、金属石鹸、カ
ーボン、有機物等どんな粒子でも本発明に使用可能であ
る。
体金属、結晶質合金、非晶質合金等の何れでもよい。ま
た非磁性材料の材質も、酸化物、金属塩、金属石鹸、カ
ーボン、有機物等どんな粒子でも本発明に使用可能であ
る。
【0024】磁性材料の保磁力は、一般的にソフト材
(60 Oe以下)、セミハード材(60〜200 O
e)、ハード材(200 Oe以上)に分かれるが、ど
の保磁力でも本発明に使用可能である。
(60 Oe以下)、セミハード材(60〜200 O
e)、ハード材(200 Oe以上)に分かれるが、ど
の保磁力でも本発明に使用可能である。
【0025】この磁性粒子は、60 Oe以下の保磁力
を有すると、磁気パターンを見破られにくい。また、着
磁の必要性がなく、低いバイアス磁界にて認識可能とな
るという利点がある。
を有すると、磁気パターンを見破られにくい。また、着
磁の必要性がなく、低いバイアス磁界にて認識可能とな
るという利点がある。
【0026】一方、この磁性粒子は、60 Oeを越え
る保磁力を有すると、この磁性粒子を用いたセキュリテ
ィ磁気データ部は、さらに、デジタル磁気情報の記録が
可能となる。このため、この60 Oeを越える保磁力
を有する磁性粒子を用いたセキュリティ磁気データ部
は、セキュリティ磁気データ部兼デジタルデータ部とし
て使用し得るという利点がある。
る保磁力を有すると、この磁性粒子を用いたセキュリテ
ィ磁気データ部は、さらに、デジタル磁気情報の記録が
可能となる。このため、この60 Oeを越える保磁力
を有する磁性粒子を用いたセキュリティ磁気データ部
は、セキュリティ磁気データ部兼デジタルデータ部とし
て使用し得るという利点がある。
【0027】また、保磁力の異なる2種類以上の磁性粉
末を混合すると、特殊な材料系となり非常にセキュリテ
ィ性が増すという利点がある。非磁性材料の充填量は任
意でよく、磁性材のムラができればよいので高充填でも
低充填でもよい。しかしながら、非常に細かい粒子の非
磁性体を高充填で均一分散させてしまうと、非磁性材料
のムラを作りにくいので、好ましくない。
末を混合すると、特殊な材料系となり非常にセキュリテ
ィ性が増すという利点がある。非磁性材料の充填量は任
意でよく、磁性材のムラができればよいので高充填でも
低充填でもよい。しかしながら、非常に細かい粒子の非
磁性体を高充填で均一分散させてしまうと、非磁性材料
のムラを作りにくいので、好ましくない。
【0028】このような情報記録媒体は、磁気インキを
用いて基体に直接コーティングまたは印刷するか、ある
いは一旦、転写箔やシールのように他の機能性媒体に加
工した後に基材に移すか何れの方法でもよく、比較的安
価にしかも加工性にも優れ、容易には磁気のムラを認識
し難い、非常にランダム性に優れたものを提供できる。
用いて基体に直接コーティングまたは印刷するか、ある
いは一旦、転写箔やシールのように他の機能性媒体に加
工した後に基材に移すか何れの方法でもよく、比較的安
価にしかも加工性にも優れ、容易には磁気のムラを認識
し難い、非常にランダム性に優れたものを提供できる。
【0029】読み取り方法としては、公知の磁気センサ
ー(磁気ヘッド、磁気抵抗センサー)にて、ハード材で
あれば一旦着磁した後に磁性材料の残留磁化のムラを読
み取るかあるいは、セミハード材以下であれば、外部バ
イアス磁界を印加しながら磁束のムラを読み取ることに
よって、その媒体固有の情報を得ることができる。この
ようにして得られた媒体固有のアナログ情報をAD変換
することによって、デジタル情報化し媒体のデジタル情
報記録方式(磁気記録、光学バーコード、OCR、MI
CR、ICメモリ、光メモリ等)に記録しておき、媒体
の使用時には両方読み取って相関係数等にて真偽判定す
る。
ー(磁気ヘッド、磁気抵抗センサー)にて、ハード材で
あれば一旦着磁した後に磁性材料の残留磁化のムラを読
み取るかあるいは、セミハード材以下であれば、外部バ
イアス磁界を印加しながら磁束のムラを読み取ることに
よって、その媒体固有の情報を得ることができる。この
ようにして得られた媒体固有のアナログ情報をAD変換
することによって、デジタル情報化し媒体のデジタル情
報記録方式(磁気記録、光学バーコード、OCR、MI
CR、ICメモリ、光メモリ等)に記録しておき、媒体
の使用時には両方読み取って相関係数等にて真偽判定す
る。
【0030】図1に本発明にかかる情報記録媒体の一例
を表す図を示す。この情報記録媒体は、カード状の基体
1上に、リボン印字された光学バーコードからなるデジ
タルデータ記録層2とセキュリティ磁気データ層3とが
形成された構造を有する。セキュリティ磁気データ層3
は、目視では判別不可能な情報として不均一な磁性材分
布による固定磁気データを有する。磁気ヘッド等の磁気
センサーでキュリティ磁気データ層の出力波形を読み取
り、この固有情報を認識した後AD変換を行い、デジタ
ルデータ記録層として光学バーコード2を用いて記録す
る。ここでは光学バーコードを用いたが、他のデジタル
記録例えばOCR、MICR、ICメモリや光メモリに
よるデジタル情報記録も使用できる。
を表す図を示す。この情報記録媒体は、カード状の基体
1上に、リボン印字された光学バーコードからなるデジ
タルデータ記録層2とセキュリティ磁気データ層3とが
形成された構造を有する。セキュリティ磁気データ層3
は、目視では判別不可能な情報として不均一な磁性材分
布による固定磁気データを有する。磁気ヘッド等の磁気
センサーでキュリティ磁気データ層の出力波形を読み取
り、この固有情報を認識した後AD変換を行い、デジタ
ルデータ記録層として光学バーコード2を用いて記録す
る。ここでは光学バーコードを用いたが、他のデジタル
記録例えばOCR、MICR、ICメモリや光メモリに
よるデジタル情報記録も使用できる。
【0031】取り引き時には、不均一な磁性材分布を有
するセキュリティ磁気データ部分の出力波形を読み取
り、光学バーコードによってデジタル記録されたエンコ
ード情報と比較、照合することによってカードの真偽判
定を行う。例えば図2に、図1の記録媒体の光学バーコ
ードを改竄した例を表す図を示す。この場合には、改竄
された光学バーコード22の情報と、セキュリティ磁気
データ層3の情報とが照合せず、取り引き停止となる。
また、図3に光学バーコードを他の基材にデッドコピー
した例を表す図を示す。この場合には、デッドコピーさ
れた光学バーコード2の情報と他の固有データ33の情
報とが照合せず、取り引き停止となる。
するセキュリティ磁気データ部分の出力波形を読み取
り、光学バーコードによってデジタル記録されたエンコ
ード情報と比較、照合することによってカードの真偽判
定を行う。例えば図2に、図1の記録媒体の光学バーコ
ードを改竄した例を表す図を示す。この場合には、改竄
された光学バーコード22の情報と、セキュリティ磁気
データ層3の情報とが照合せず、取り引き停止となる。
また、図3に光学バーコードを他の基材にデッドコピー
した例を表す図を示す。この場合には、デッドコピーさ
れた光学バーコード2の情報と他の固有データ33の情
報とが照合せず、取り引き停止となる。
【0032】このように本発明の真偽判定方法において
は、使用される情報記録媒体に、コピーされにくい媒体
固有のセキュリティ磁気データがあるため、改竄されに
くく、磁気ストライプ上のデータや目視可能な光学バー
コード、もしくはICメモリや光メモリ中のデータを改
竄してもカードの基材に存在する磁気固有データとの照
合を行うと、不真正なカードであることが容易に発見で
きる。
は、使用される情報記録媒体に、コピーされにくい媒体
固有のセキュリティ磁気データがあるため、改竄されに
くく、磁気ストライプ上のデータや目視可能な光学バー
コード、もしくはICメモリや光メモリ中のデータを改
竄してもカードの基材に存在する磁気固有データとの照
合を行うと、不真正なカードであることが容易に発見で
きる。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照し、本発明を具体的に説明
する。 実施例 1 図4は、本発明の第1の実施例にかかるPET(ポリエ
チレンテレフタレート)カードの断面を示す模式図であ
る。図4に示すように、このPETカードは、PET製
のカード基体41を用い、この一方の面にデジタルデー
タ記録部42、他方の面にセキュリティ磁気データ部が
設けられている。カード基体41は、ポリエチレンテレ
フタレート(商標 東レE24)を用いて製造され、寸
法5.4×8.6cm、厚さ約188μmの白色のカー
ドである。デジタルデータ記録部42は、2750 O
eの磁気粒子バリウムフェライト(BaO−6Fe2 O
3 )を、塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー/ウレタン系
バインダー中に分散したものを基体41上に、グラビア
全面コーティングで30g/m2 の塗布量で塗布して形
成した。セキュリティ磁気データ部43は、磁性粒子と
して、鱗片状、厚さ1μm、平均粒径5μm、保磁力5
0 OeのNi粒子(INCO社製Novamet H
CA−1)と、非磁性粒子として、鱗片状、厚さ0.5
μm、平均粒径10μmのAl粒子(東洋アルミ 社
製)とを、5:1の比率で用い、これらの粒子を、塩化
ビニル酢酸ビニルコポリマー/ウレタン系バインダー
に、3:1の比率で分散したものを基体41上に、グラ
ビア全面コーティングで30g/m2 の塗布量で塗布し
て形成した。得られた塗布層は、約15μmであった。
する。 実施例 1 図4は、本発明の第1の実施例にかかるPET(ポリエ
チレンテレフタレート)カードの断面を示す模式図であ
る。図4に示すように、このPETカードは、PET製
のカード基体41を用い、この一方の面にデジタルデー
タ記録部42、他方の面にセキュリティ磁気データ部が
設けられている。カード基体41は、ポリエチレンテレ
フタレート(商標 東レE24)を用いて製造され、寸
法5.4×8.6cm、厚さ約188μmの白色のカー
ドである。デジタルデータ記録部42は、2750 O
eの磁気粒子バリウムフェライト(BaO−6Fe2 O
3 )を、塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー/ウレタン系
バインダー中に分散したものを基体41上に、グラビア
全面コーティングで30g/m2 の塗布量で塗布して形
成した。セキュリティ磁気データ部43は、磁性粒子と
して、鱗片状、厚さ1μm、平均粒径5μm、保磁力5
0 OeのNi粒子(INCO社製Novamet H
CA−1)と、非磁性粒子として、鱗片状、厚さ0.5
μm、平均粒径10μmのAl粒子(東洋アルミ 社
製)とを、5:1の比率で用い、これらの粒子を、塩化
ビニル酢酸ビニルコポリマー/ウレタン系バインダー
に、3:1の比率で分散したものを基体41上に、グラ
ビア全面コーティングで30g/m2 の塗布量で塗布し
て形成した。得られた塗布層は、約15μmであった。
【0034】実施例 2 図5は、本発明の第2の実施例にかかる紙カードの断面
を示す模式図である。図5に示すように、この紙カード
は、紙製のカード基体51を用い、この一方の面にセキ
ュリティ磁気データ部兼デジタルデータ記録部52が設
けられている。カード基体51として、切符原紙(日本
加工製紙)を用いた。このカード基体51は、寸法5.
4×8.6cm、厚さ約180μmの白色の紙カードで
ある。セキュリティ磁気データ部兼デジタルデータ記録
部52は、磁性粒子として、針状、長軸1μm、保磁力
650 OeのCo−γ−酸化鉄(戸田工業社製)と、
非磁性粒子として、鱗片状、厚さ1μm、粒度分布1〜
20μmの珪酸マグネシウム(日本タルク 社製)と
を、4:1の比率で用い、これらの粒子を、アクリル/
ウレタン系バインダーに、5:1の比率で分散したもの
を基体51上に、グラビア全面コーティングで30g/
m2 の塗布量で塗布して形成した。得られた塗布層は、
約15μmであった。
を示す模式図である。図5に示すように、この紙カード
は、紙製のカード基体51を用い、この一方の面にセキ
ュリティ磁気データ部兼デジタルデータ記録部52が設
けられている。カード基体51として、切符原紙(日本
加工製紙)を用いた。このカード基体51は、寸法5.
4×8.6cm、厚さ約180μmの白色の紙カードで
ある。セキュリティ磁気データ部兼デジタルデータ記録
部52は、磁性粒子として、針状、長軸1μm、保磁力
650 OeのCo−γ−酸化鉄(戸田工業社製)と、
非磁性粒子として、鱗片状、厚さ1μm、粒度分布1〜
20μmの珪酸マグネシウム(日本タルク 社製)と
を、4:1の比率で用い、これらの粒子を、アクリル/
ウレタン系バインダーに、5:1の比率で分散したもの
を基体51上に、グラビア全面コーティングで30g/
m2 の塗布量で塗布して形成した。得られた塗布層は、
約15μmであった。
【0035】実施例 3 図6は、本発明の第3の実施例にかかる商品券の断面を
示す模式図である。図6に示すように、この商品券は、
OCR用紙(新王子製紙 社製)からなるカード基体6
1を用い、この一方の面に、セキュリティ磁気データ部
63とデジタルデータ記録部62とが設けられている。
この紙券基体61は、寸法7.6×16.0cm、厚さ
約90μmの紙券である。デジタルデータ記録部62
は、リボン印字により光学バーコードとして設けられて
いる。セキュリティ磁気データ部は、磁性粒子として、
不定形、平均粒子径1.5μm、保磁力30 OeのM
n−Znフェライト粉と、非磁性粒子として、鱗片状、
厚さ0.5μm、平均粒径10μmのAl粒子(東洋ア
ルミ 社製)とを、10:1の比率で用い、これらの粒
子を、紫外線硬化型アクリルバインダーに、1:1の比
率で分散したものを、基体61上に約4μmの厚さでオ
フセット印刷2回刷りにより部分印刷して形成した。
示す模式図である。図6に示すように、この商品券は、
OCR用紙(新王子製紙 社製)からなるカード基体6
1を用い、この一方の面に、セキュリティ磁気データ部
63とデジタルデータ記録部62とが設けられている。
この紙券基体61は、寸法7.6×16.0cm、厚さ
約90μmの紙券である。デジタルデータ記録部62
は、リボン印字により光学バーコードとして設けられて
いる。セキュリティ磁気データ部は、磁性粒子として、
不定形、平均粒子径1.5μm、保磁力30 OeのM
n−Znフェライト粉と、非磁性粒子として、鱗片状、
厚さ0.5μm、平均粒径10μmのAl粒子(東洋ア
ルミ 社製)とを、10:1の比率で用い、これらの粒
子を、紫外線硬化型アクリルバインダーに、1:1の比
率で分散したものを、基体61上に約4μmの厚さでオ
フセット印刷2回刷りにより部分印刷して形成した。
【0036】実施例 4 図7は、本発明の第4の実施例にかかるICカードの断
面を示す模式図である。図7に示すように、このICカ
ードは、硬質塩化ビニルからなるカード基体71を用
い、この一方の面に、セキュリティ磁気データ部73と
デジタルデータ記録部72とが設けられている。このカ
ード基体71は、寸法5.4×8.5cm、厚さ約0.
76mmのカードである。デジタルデータ記録部72
は、ICメモリとして設けられている。セキュリティ磁
気データ部73は、磁性粒子として、球形、平均粒子径
0.5μm、保磁力50 Oeのマグタイトと、非磁性
粒子として、扁平状、粒度分布10〜30μmのアクリ
ルビーズとを、7:1の比率で用い、これらの粒子を、
塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー/アクリル系バインダ
ーに、5:1の比率で分散したものを、基体61上に約
4μmの厚さでスクリーン印刷により部分印刷して形成
し、さらに平プレスにより面一加工している。
面を示す模式図である。図7に示すように、このICカ
ードは、硬質塩化ビニルからなるカード基体71を用
い、この一方の面に、セキュリティ磁気データ部73と
デジタルデータ記録部72とが設けられている。このカ
ード基体71は、寸法5.4×8.5cm、厚さ約0.
76mmのカードである。デジタルデータ記録部72
は、ICメモリとして設けられている。セキュリティ磁
気データ部73は、磁性粒子として、球形、平均粒子径
0.5μm、保磁力50 Oeのマグタイトと、非磁性
粒子として、扁平状、粒度分布10〜30μmのアクリ
ルビーズとを、7:1の比率で用い、これらの粒子を、
塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー/アクリル系バインダ
ーに、5:1の比率で分散したものを、基体61上に約
4μmの厚さでスクリーン印刷により部分印刷して形成
し、さらに平プレスにより面一加工している。
【0037】上述の実施例1ないし4について、各々セ
キュリティデータ部のアナログ情報をAD変換によりデ
ィジタル情報化してデジタルデータ記録部に記録し、そ
の後照合を行なったところ、いずれの例についても良好
な結果がえられた。
キュリティデータ部のアナログ情報をAD変換によりデ
ィジタル情報化してデジタルデータ記録部に記録し、そ
の後照合を行なったところ、いずれの例についても良好
な結果がえられた。
【0038】実施例 5 本発明に使用される非磁性材料の粒径と相関係数との挙
動について調べるため基板として厚さ188μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムを用いて、2種類の非
磁性材料を分散させた磁性インキをグラビアコーティン
グ法により各々厚さ10μm、20μmで塗布し、サン
プルカードを各々2枚ずつ計4枚作成した。使用したイ
ンキは以下の通りである。
動について調べるため基板として厚さ188μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムを用いて、2種類の非
磁性材料を分散させた磁性インキをグラビアコーティン
グ法により各々厚さ10μm、20μmで塗布し、サン
プルカードを各々2枚ずつ計4枚作成した。使用したイ
ンキは以下の通りである。
【0039】(1)珪酸マグネシウム粉末分散インキ 磁性材料 マグネタイト(平均粒径0.5μm、保磁力
30 Oe) 非磁性材料 珪酸マグネシウム(平均粒径20μm) バインダー 塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー 磁性材料:非磁性材料の重量比=4:1 顔料成分:バインダーの重量比=6:1 (2)シリカ粉末分散インキ 磁性材料 マグネタイト(平均粒径0.5μm、保磁力
30 Oe) 非磁性材料 シリカ(平均粒径0.2μm) バインダー 塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー 磁性材料:非磁性材料の重量比=4:1 顔料成分:バインダーの重量比=6:1 これらのカードについて自己相関係数及び相互相関係数
を測定した。得られた結果を表1に示す。また自己相関
係数及び相互相関係数を示すグラフを図10に示す。表
1において、登録データとは、セキュリティ磁気データ
部から読み取ったアナログ固有情報をデジタルデータに
変換したもので、何らかの記録方法で媒体にデジタル記
録されたものである。読取りデータとはカード照合の際
にセキュリティ磁気データ部から読み取ったデータを再
度A/D変換したものである。この登録データと読取り
データとを照合し、例えば90%以上と相関係数が高け
れば真と判定し、90%以下のように相関関係が低けれ
ば偽と判定する。
30 Oe) 非磁性材料 珪酸マグネシウム(平均粒径20μm) バインダー 塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー 磁性材料:非磁性材料の重量比=4:1 顔料成分:バインダーの重量比=6:1 (2)シリカ粉末分散インキ 磁性材料 マグネタイト(平均粒径0.5μm、保磁力
30 Oe) 非磁性材料 シリカ(平均粒径0.2μm) バインダー 塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー 磁性材料:非磁性材料の重量比=4:1 顔料成分:バインダーの重量比=6:1 これらのカードについて自己相関係数及び相互相関係数
を測定した。得られた結果を表1に示す。また自己相関
係数及び相互相関係数を示すグラフを図10に示す。表
1において、登録データとは、セキュリティ磁気データ
部から読み取ったアナログ固有情報をデジタルデータに
変換したもので、何らかの記録方法で媒体にデジタル記
録されたものである。読取りデータとはカード照合の際
にセキュリティ磁気データ部から読み取ったデータを再
度A/D変換したものである。この登録データと読取り
データとを照合し、例えば90%以上と相関係数が高け
れば真と判定し、90%以下のように相関関係が低けれ
ば偽と判定する。
【0040】
【表1】
【0041】なお、上記表1中、珪酸マグネシウム1
は、上記(1)珪酸マグネシウム粉末分散インキを塗布
したもので、塗布厚10μm、珪酸マグネシウム2は、
塗布厚20μm、シリカ粉末1は、上記(2)シリカ粉
末分散インキを塗布したもので、塗布厚10μm、シリ
カ粉末2は、塗布厚20μmのものを指す。
は、上記(1)珪酸マグネシウム粉末分散インキを塗布
したもので、塗布厚10μm、珪酸マグネシウム2は、
塗布厚20μm、シリカ粉末1は、上記(2)シリカ粉
末分散インキを塗布したもので、塗布厚10μm、シリ
カ粉末2は、塗布厚20μmのものを指す。
【0042】表1及び図10に示すように、非磁性粒子
の大きさが磁性粒子よりも大きいインキで形成されたセ
キュリティー磁気データ部は、自己相関係数が高く、相
互相関係数が低く、真偽判定に都合が良いことがわか
る。
の大きさが磁性粒子よりも大きいインキで形成されたセ
キュリティー磁気データ部は、自己相関係数が高く、相
互相関係数が低く、真偽判定に都合が良いことがわか
る。
【0043】実施例 6 本発明にかかる情報記録媒体を用いて真偽判定を行なっ
た。その真偽判定の様子の一例を表す図を図11及び図
12に示す。図11は、真と判定された場合の様子を表
す図、図12は偽と判定された場合の様子を表す図であ
る。
た。その真偽判定の様子の一例を表す図を図11及び図
12に示す。図11は、真と判定された場合の様子を表
す図、図12は偽と判定された場合の様子を表す図であ
る。
【0044】この真偽判定方法では、図11及び図12
に示すように、まず、登録時の読取り波形及び取り引き
時の読取り波形(アナログ情報)を、各々通常のA/D
変換により、8byteデジタル処理する。次に、得ら
れた各デジタル情報の相関性を比較演算する。図11に
示すように相関係数の数値が高い場合は真正物、図12
示すように数値が低い場合は偽物と判定される。
に示すように、まず、登録時の読取り波形及び取り引き
時の読取り波形(アナログ情報)を、各々通常のA/D
変換により、8byteデジタル処理する。次に、得ら
れた各デジタル情報の相関性を比較演算する。図11に
示すように相関係数の数値が高い場合は真正物、図12
示すように数値が低い場合は偽物と判定される。
【0045】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体は、微少な磁気ム
ラを故意に設けることによって、従来のような長い磁気
ファイバーを分散させたり、パターンを印刷したりする
方法と異なり以下のように有利になる。
ラを故意に設けることによって、従来のような長い磁気
ファイバーを分散させたり、パターンを印刷したりする
方法と異なり以下のように有利になる。
【0046】まず第1に、少量生産にも対応でき、コス
ト的に有利になる。第2に、非磁性材のムラ(=磁気の
ムラ)によるパターンのため磁気のランダムデータを見
破られにくく、セキュリティ性が高い。第3に、磁気パ
ターンの印刷による方法に比べてランダム性が高い。第
4に、従来の磁気ファイバーを分散させる方法に比べ
て、基本的に磁気インキを使用するためバインダー成分
が多く、断裁や抜き等の加工が容易である。第5に、比
較的簡単な装置で読み取り可能で、その読み取り精度が
高い。
ト的に有利になる。第2に、非磁性材のムラ(=磁気の
ムラ)によるパターンのため磁気のランダムデータを見
破られにくく、セキュリティ性が高い。第3に、磁気パ
ターンの印刷による方法に比べてランダム性が高い。第
4に、従来の磁気ファイバーを分散させる方法に比べ
て、基本的に磁気インキを使用するためバインダー成分
が多く、断裁や抜き等の加工が容易である。第5に、比
較的簡単な装置で読み取り可能で、その読み取り精度が
高い。
【0047】以上のように、本発明の情報記録媒体及び
真偽判定方法を、IDカードや有価証券等に用いると、
媒体固有の磁気材料によるIDデータを容易に付与する
ことが可能で、上述のような利点が得られる。
真偽判定方法を、IDカードや有価証券等に用いると、
媒体固有の磁気材料によるIDデータを容易に付与する
ことが可能で、上述のような利点が得られる。
【図1】 本発明にかかる情報記録媒体の一例を表す図
【図2】 図1の記録媒体の光学バーコードを改竄した
例を表す図
例を表す図
【図3】 図1の記録媒体の光学バーコードを他の基材
にデッドコピーした例を表す図
にデッドコピーした例を表す図
【図4】 本発明の第1の実施例にかかる情報記録媒体
の断面を示す模式図
の断面を示す模式図
【図5】 本発明の第2の実施例にかかる情報記録媒体
の断面を示す模式図
の断面を示す模式図
【図6】 本発明の第3の実施例にかかる情報記録媒体
の断面を示す模式図
の断面を示す模式図
【図7】 本発明の第4の実施例にかかる情報記録媒体
の断面を示す模式図
の断面を示す模式図
【図8】 従来の情報記録媒体の一例の断面を示す模式
図
図
【図9】 従来の情報記録媒体の他の一例の断面を示す
模式図
模式図
【図10】 登録データと読取りデータとの相関係数を
表すグラフ図
表すグラフ図
【図11】 本発明にかかる真偽判定の様子の一例を示
す図
す図
【図12】 本発明にかかる真偽判定の様子の他の例を
示す図
示す図
1,41,51,61,71,81…基体 2,42,52,62,72,…磁気パターン記録部 3,43,53,63,73,82,83…セキュリテ
ィ磁気データ部
ィ磁気データ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/02 Z 8841−5D 5/80 (72)発明者 新井 美江 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 基体と、該基体上の少なくとも一方の面
上に、磁性粒子及び該磁性粒子よりも大きい平均粒径を
有する非磁性粒子により形成される磁気固有情報を有す
る磁気データ部とを具備してなることを特徴とする情報
記録媒体。 - 【請求項2】 基体と、該基体の少なくとも一方の面上
に、磁性粒子及び該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有
する非磁性粒子により形成される磁気固有情報を有する
磁気データ部とを具備し、該基体上の少なくとも一部に
前記磁気固有情報情報を表すデジタル情報を付与してな
ることを特徴とする情報記録媒体。 - 【請求項3】 前記基体の少なくとも一部に磁気記録部
を備えるとともに、該磁気記録部に前記磁気固有情報を
表すデジタル情報を記録してなることを特徴とする請求
項2に記載の情報記録媒体。 - 【請求項4】 前記磁性粒子は、10μm以下の平均粒
径を有し、かつ前記非磁性粒子は、2μm以上の粒径を
有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情報記
録媒体。 - 【請求項5】 前記磁性粒子は、60 Oe以下の保磁
力を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情
報記録媒体。 - 【請求項6】 基体の少なくとも一方の面上に、磁性粒
子及び該磁性粒子よりも大きい平均粒径を有する非磁性
粒子により形成される磁気固有情報を有する磁気データ
部を有し、予め前記磁気固有情報から生成され前記基体
の一部に付与されてなる前記磁気固有情報を表すデジタ
ル情報と、任意時点で読み取られる磁気固有情報から生
成されるデジタル情報との相関性を照合することを特徴
とする情報記録媒体の真偽判定方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6158774A JPH0822518A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 情報記録媒体及び真偽判定方法 |
EP95110747A EP0696779B1 (en) | 1994-07-11 | 1995-07-10 | Data recording medium |
DE1995628422 DE69528422T2 (de) | 1994-07-11 | 1995-07-10 | Medium zum Datenaufzeichnen |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6158774A JPH0822518A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 情報記録媒体及び真偽判定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0822518A true JPH0822518A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15679053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6158774A Pending JPH0822518A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 情報記録媒体及び真偽判定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822518A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10326334A (ja) * | 1997-05-23 | 1998-12-08 | Nisetsuto Kk | Icカードおよびその認証装置 |
KR19990046658A (ko) * | 1999-04-12 | 1999-07-05 | 최규용 | 자기카드카오스스트림암호화방법 |
JP2019043986A (ja) * | 2017-08-30 | 2019-03-22 | 株式会社ダイセル | 人工物メトリクス用構造体、及びそれを用いた人工物メトリック・システム |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP6158774A patent/JPH0822518A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10326334A (ja) * | 1997-05-23 | 1998-12-08 | Nisetsuto Kk | Icカードおよびその認証装置 |
KR19990046658A (ko) * | 1999-04-12 | 1999-07-05 | 최규용 | 자기카드카오스스트림암호화방법 |
JP2019043986A (ja) * | 2017-08-30 | 2019-03-22 | 株式会社ダイセル | 人工物メトリクス用構造体、及びそれを用いた人工物メトリック・システム |
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