JPH0981929A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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JPH0981929A
JPH0981929A JP7262185A JP26218595A JPH0981929A JP H0981929 A JPH0981929 A JP H0981929A JP 7262185 A JP7262185 A JP 7262185A JP 26218595 A JP26218595 A JP 26218595A JP H0981929 A JPH0981929 A JP H0981929A
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recording layer
magnetic
layer
thin film
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JP7262185A
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English (en)
Inventor
Atsushi Umezawa
敦 梅沢
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偽造、変造が極めて困難であるとともに、仮
に偽造、変造を受けた場合でも、外観上容易に識別でき
る磁気記録媒体、およびこの磁気記録媒体の製造方法を
提供する。 【解決手段】 少なくとも低キュリー点および高保磁力
の磁性材料を含む磁気記録層と、上記キュリー点よりも
低い温度での加熱により不可逆的変化を生じる薄膜層と
を積層し、磁気記録層側から加熱しながら磁気記録を行
った後に、この磁気記録層上に基体を積層して磁気記録
媒体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低キュリー点、高
保磁力の磁性材料を含む磁性層を備え、偽造、変造が困
難な磁気記録媒体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基体の片面あるいは両面の全域またはス
トライプ状に磁気記録層が形成された磁気記録媒体は、
例えば、プリペイドカード、定期券、乗車券、入場券、
車券、馬券、商品券、株券、証書、通帳、磁気タグ等の
金券、証券類や、IDカード、キャッシュカード、クレ
ジットカード、会員カード等のカード類、磁気テープ、
磁気転写テープ、磁気ラベル等として幅広く使用されて
いる。従来、このような磁気記録媒体は、磁気記録層に
高い記録密度で情報を書込み、外部から簡単には記録情
報を読み出せないようにしたものである。
【0003】しかしながら、磁気記録層の特性上、記録
された情報の書換え、消去が自在であるため、偽造、変
造が可能であり、近年、大きな社会問題としてクローズ
アップされている。特に、現在は磁気ストライプの入手
が容易であるため、類似のカードを製造することも可能
であり、さらに、現在の仕様のように、磁気記録媒体の
表面に磁気記録層が露出している場合、磁気転写技術に
より磁気記録情報を他の磁気記録層に移すことが容易に
できてしまうという問題もある。
【0004】このような問題を解決するために、磁気ス
トライプに用いる磁性材料を保磁力の高いものとした磁
気記録媒体が開発されている。この磁気記録媒体は、磁
気ストライプを加熱することにより、入手容易な通常の
磁気ヘッドによる記録、再生が可能となり、常温状態で
は通常の磁気ヘッドによる記録、再生が困難であり、偽
造、変造ができないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような磁気記録媒体は、従来の磁気記録媒体と比較し
て、記録時に加熱を必要とすることが異なるのみであ
り、この事実が一旦判明してしまえば、何らかの加熱手
段を用いて偽造、変造を行うことは容易であるという問
題があった。
【0006】上記のように、磁気記録層に記録された情
報の偽造、変造を防止するための手段が種々開発されて
いるが、簡単かつ効果的な偽造、変造防止手段は未だ確
立されていない。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、偽造、変造が極めて困難であるととも
に、仮に偽造、変造を受けた場合でも、外観上容易に識
別できる磁気記録媒体と、このような磁気記録媒体の製
造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の磁気記録媒体は、基体と、該基体上
に設けられた磁気記録層と、該磁気記録層上に設けられ
た薄膜層とを備え、前記磁気記録層は少なくとも低キュ
リー点、高保磁力の磁性材料を含み、前記薄膜層は前記
キュリー点よりも低い温度での加熱により不可逆的に変
化するような構成とした。
【0009】また、本発明の磁気記録媒体は、前記磁気
記録層が、異なるキュリー点および保磁力を有する2種
以上の磁性材料が混合して含まれる1つの層で構成され
ているもの、前記磁気記録層が、互いに異なった磁性材
料を含む複数の層が積層されて構成されているものとし
た。
【0010】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、少な
くとも低キュリー点、高保磁力の磁性材料を含む磁気記
録層と、前記キュリー点よりも低い温度での加熱により
不可逆的に変化する薄膜層とを積層して積層体を作成
し、該積層体の前記磁気記録層側から加熱しながら前記
磁気記録層に磁気記録を行い、その後、前記磁気記録層
上に基体を積層するような構成とした。
【0011】このような本発明では、薄膜層に積層され
た磁気記録層は、低キュリー点および高保磁力の磁性材
料を含むため、磁気記録層を加熱することにより磁気記
録層を構成する高保磁力の磁性材料の飽和書込み電流値
が低下し、通常の磁気記録装置による記録が可能となる
が、磁気記録層側から加熱しながら磁気記録が行われた
後に、この磁気記録層上に基体が積層された後は、基体
側からの磁気記録は不可能となり、一方、薄膜層側から
偽造、変造を目的として加熱による磁気記録が行われる
と、薄膜層は不可逆変化を生じて目視により偽造、変造
を容易に認識できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながら説明する。
【0013】図1は本発明の磁気記録媒体の一例を示す
概略断面図である。図1において、本発明の磁気記録媒
体1は、基体2と、この基体2上に設けられた磁気記録
層3および薄膜層4とを備えている。
【0014】本発明の磁気記録媒体1では、上記の磁気
記録層3は、低キュリー点および高保磁力の磁性材料を
含んでおり、薄膜層4は上記の磁性材料のキュリー点よ
りも低い温度での加熱により不可逆的に変化することを
特徴とする。すなわち、偽造等を目的として磁気記録媒
体1を加熱した際に、薄膜層4に不可逆的変化が生じて
使用不能となることにより偽造を未然に防止するもので
ある。
【0015】基体2は、基体として要求される耐熱性、
強度、剛性等を考慮して、ナイロン、セルロースジアセ
テート、セルローストリアセテート、塩化ビニル、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリイミド、ポリカーボネート等の樹脂、銅、アル
ミニウム等の金属、紙、含浸紙等の材料の中から適宜選
択した材料の単独あるいは組み合わせた複合体により構
成することができる。このような基体2の厚さは、0.
005mm〜5mm程度とすることができる。
【0016】磁気記録層3を構成する磁性材料は、上記
のように低キュリー点Tcと高保磁力を有するものであ
る。このような高保磁力、低キュリー点Tcを持つ磁性
材料としては、常温での保磁力が4000Oe以上の磁性
材料、例えば、CrO2 (Tc124℃)、CrTe
(Tc60℃)、Fe3 C(Tc202℃)、Mn2
b(Tc277℃)、Ni(Tc358℃)、Fe(T
c770℃)、Fe34 (Tc587℃)、Fe3
l(Tc423℃)、その他、γ−Fe23 、Co被
着γ−Fe23 、Fe−Cr、Fe−Co、Co−N
i、Baフェライト、Srフェライト、AO・n{(F
1-x-y Crx Zny23 }、AO・n{(Fe
1-x Crx23 }、AO・n{(Fe1-x Alx
23 }、AO・n{(Fe1-x Gax23 }、A
O・n{(Fe1-x-y-z Gax CryAlz2
3 }、AO・n{(Fe1-x-y Crx Gay23
(上記においてAはSrまたはBaのうちの1種または
2種、n=5〜6)で表されるようなSrフェライト、
Baフェライト類、Nd−Fe−B−Mn、Nd−Fe
−B−Mn−Al、Nd−Fe−B−Mn−Cr、Nd
−Fe−B−Mn−Al−Cr等のNd−Fe−B系合
金類等が挙げられ、そのキュリー点Tcは50〜800
℃程度である。そして、上記の磁性微粒子を適当な樹脂
あるいはインキビヒクル中に分散してなる分散物を、グ
ラビア法、ロール法、ナイフエッジ法等の公知の塗布方
法に従って塗布することにより磁気記録層を形成するこ
とができる。
【0017】上記の磁性微粒子が分散される樹脂あるい
はインキビヒクルとしては、ブチラール樹脂、塩化ビニ
ル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、セルロース樹脂、アクリル樹脂、スチレン/
マレイン酸共重合体樹脂等が用いられ、必要に応じてニ
トリルゴム等のゴム系樹脂あるいはウレタンエラストマ
ー等が添加される。また、耐熱性を考慮して、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルサルホン等のガラス転移
温度(Tg)の高い樹脂、あるいは硬化反応によりTg
が上昇する系を用いることができる。上記のような樹脂
あるいはインキビヒクル中に磁性微粒子が分散されてな
る分散物中に、必要に応じて界面活性剤、シランカップ
リング剤、可塑剤、ワックス、シリコーンオイル、ガー
ボン等の顔料を添加してもよい。
【0018】上記のような磁性材料、樹脂あるいはイン
キビヒクルを用いて形成される磁気記録層3の厚さは、
塗布方法により形成される場合には1〜100μm、好
ましくは5〜20μm程度である。また、真空蒸着法、
スパッタ法、メッキ法等により形成される場合には10
0Å〜1μm、好ましくは500〜2000Å程度であ
る。
【0019】本発明の磁気記録媒体1を構成する薄膜層
4は、磁性材料のキュリー点よりも低い温度、好ましく
は40℃乃至キュリー点の範囲での加熱により不可逆的
に変化するものである。薄膜層4の不可逆的変化の形態
としては、加熱による破壊(変形)、発色、消色等が可
能である。このような薄膜層4を形成するための材料と
しては下記のものが挙げられる。 (加熱により破壊(変形)される材料)Te、Sn、I
n、Al、Bi、Pb、Zn等の金属、あるいは、これ
らの合金、Te−カーバイド等の上記金属の化合物 (加熱により発色する材料) ロイコ化合物・・・クリスタルバイオレットラクトン等
のラクトン系化合物;スピロピラン系化合物;フルオラ
ン系化合物等の電子供与性ロイコ化合物とロイコ化合物
を発色させる電子受容性の顕色剤(フェノール類) 金属化合物系・・・ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸
鉛、ステアリン酸カドミウム等の金属化合物と、タンニ
ン酸、ジフェニルカルバジド、ジフェニルカルバゾン等
の還元剤の組合せ その他の材料・・・一般の感熱複写紙、記録紙に利用さ
れている熱発色性物質 (加熱により消色する材料) ヨウ素吸着ポリマー 上記のような材料を用いて薄膜層4を形成するには、塗
布法、メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法等の公
知の方法を用いることができる。このような薄膜層4の
厚みは0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5μ
m程度とすることができる。
【0020】上記の本発明の磁気記録媒体1は、磁気記
録層3のキュリー点Tcよりも低い温度、例えば(Tc
−30℃)〜Tcの範囲、あるいは1/2Tc〜Tcの
範囲内における加熱温度で磁気記録層3を加熱すること
により、磁気記録層3の保磁力を下げ飽和書込み電流値
を低下させることができる。しかし、偽造を目的として
通常の磁気ヘッド(低保磁力磁性材料を用いた磁気記録
層の記録、再生用の磁気ヘッド)による加熱記録を行っ
た場合、薄膜層4に不可逆的な変化が生じて偽造が容易
に判別される。一方、薄膜層4側から常温で磁気ヘッド
による読み取りを行った場合、磁気記録層3に記録され
ている磁気情報を良好に読み取ることができ、磁気記録
媒体としての所定の機能が発揮される。
【0021】尚、上記の本発明の磁気記録媒体1では、
磁気記録層3および薄膜層4が基体2の一方の面の全面
に形成された構成となっているが、図2に示されるよう
に、基体2の一部にストライプ状に磁気記録層3および
薄膜層4を形成したものであってもよい。
【0022】図3は本発明の磁気記録媒体の他の例を示
す概略断面図である。図3において、本発明の磁気記録
媒体11は、基体12と、この基体12上に設けられた
磁気記録層13、薄膜層14とを備えている。上記の磁
気記録層13は、基体12側に位置する第1磁気記録層
13aと、この第1磁気記録層13a上に設けられた第
2磁気記録層13bとの2層構成を有している。そし
て、第1磁気記録層13aおよび第2磁気記録層13b
に含まれる磁性材料は、互いに異なるキュリー点および
保磁力を有している。
【0023】基体12は上述の例で示したような基体を
用いることができる。
【0024】また、薄膜層14も上述の例で示したよう
な材料により形成することができる。ただし、薄膜層1
4は下記のように第1磁気記録層13aおよび第2磁気
記録層13bのうち高い保磁力と低いキュリー点Tcを
有する方の磁気記録層のキュリー点Tcよりも低い温度
での加熱により不可逆的変化を生じるものを選択する必
要がある。
【0025】磁気記録層13を構成する第1磁気記録層
13aが含有する磁性材料、および第2磁気記録層13
bが含有する磁性材料は、一方が他方よりも高い保磁力
と低いキュリー点Tcを有するものである。したがっ
て、第1磁気記録層13aが高保磁力、低キュリー点を
有する磁気記録層であり、第2磁気記録層13bが低保
磁力、高キュリー点を有する磁気記録層とすることがで
き、また、その逆の構成としてもよい。
【0026】このような構成の磁気記録層13は、低い
キュリー点Tcを有する磁気記録層のキュリー点Tcよ
りも低い温度で加熱することにより、第1磁気記録層1
3aと第2磁気記録層13bの飽和書込み電流値を略同
一にできる。
【0027】例えば、第1磁気記録層13aが高保磁
力、低キュリー点Tcを有する磁気記録層であり、第2
磁気記録層13bが低保磁力、高キュリー点を有する磁
気記録層である場合、キュリー点Tcよりも低い温度で
加熱して高保磁力磁気記録層である第1磁気記録層13
aの保磁力を下げ、飽和書込み電流値を第2磁気記録層
13bの飽和書込み電流値と略同一とすることができ
る。この際、加熱温度が低すぎると、高保磁力磁気記録
層である第1磁気記録層13aの飽和書込み電流値が第
2磁気記録層13bの飽和書込み電流値と同一のレベル
にならないため、加熱条件の下限を1/2Tc乃至(T
c−30℃)の温度範囲に設定することが好ましい。ま
た、両磁気記録層13a,13bのキュリー点が近いと
低保磁力磁気記録層である第2磁気記録層13bの保磁
力も低下を来すことになる。このため、両磁気記録層1
3a,13bのキュリー点の差を100℃以上に設定し
て、低保磁力磁気記録層の保磁力低下を防止することが
好ましい。さらに、第1磁気記録層13aと第2磁気記
録層13bへの磁気記録が互いに影響を受けないように
するため、両磁気記録層13a,13bの保磁力の差を
2倍以上に設定することが好ましい。
【0028】高保磁力、低キュリー点Tcを持つ磁気記
録層を構成する磁性材料としては、上述の例で示した磁
性材料が挙げられる。
【0029】また、低保磁力、高キュリー点を持つ磁気
記録層を構成する磁性材料としては、常温での保磁力が
250〜3000Oeの範囲にある磁性材料、例えば、γ
−Fe23 、Co被着γ−Fe23 、Fe34
Fe、Fe−Cr、Fe−Co、Co−Cr、Co−N
i、Baフェライト、Srフェライト、CrO2 等の磁
性微粒子が挙げられる。そして、上記の磁性微粒子が適
当な樹脂あるいはインキビヒクル中に分散されてなる分
散物を、グラビア法、ロール法、ナイフエッジ法等の公
知の塗布方法に従って塗布することにより磁気記録層を
形成することができる。また、Fe、Fe−Cr、Fe
−Co、Co−Cr等の金属または合金、あるいはその
酸化物を用いて、真空蒸着法、スパッタ法、メッキ法等
により形成することもできる。
【0030】このように、磁気記録層13は、その第1
磁気記録層13aおよび第2磁気記録層13bが上述の
ような特性を備えているため、後述する本発明の製造方
法において、磁気記録層13と薄膜層14との積層状態
で低キュリー点Tcよりも低い加熱温度、例えば(Tc
−30℃)〜Tcの範囲、あるいは1/2Tc〜Tcの
範囲内における加熱温度で磁気記録層13側から加熱し
て両磁気記録層の飽和書込み電流値を略同一とすること
により第1磁気記録層13a、第2磁気記録層13b同
時の書込みが可能となる。
【0031】しかし、上記のような基体12を備えた構
成の磁気記録媒体11では、薄膜層14側から偽造を目
的として磁気記録媒体全体を加熱した場合、薄膜層14
の不可逆的変化温度が、磁気記録層13の低いキュリー
点Tcを有する磁気記録層のキュリー点Tcよりも低い
ため、薄膜層14に変形が生じて偽造が容易に判別され
る。一方、薄膜層14側から常温で磁気ヘッドによる読
み取りを行った場合、磁気記録層13に記録されている
磁気情報を良好に読み取ることができ、磁気記録媒体と
しての所定の機能が発揮される。
【0032】また、例えば、第1磁気記録層13aが高
保磁力、低キュリー点Tcを有する磁気記録層であり、
第2磁気記録層13bが低保磁力、高キュリー点を有す
る磁気記録層である場合、キュリー点Tcよりも低い温
度で加熱したときに、高保磁力磁気記録層である第1磁
気記録層13aの保磁力が低下して、第2磁気記録層1
3bの保磁力と同等となる点(クロスポイント)が存在
する。本発明では、薄膜層14を構成する材料の不可逆
的変化温度を、このクロスポイントよりも低いように設
定することができる。これにより、偽造を目的とした磁
気記録媒体全体の加熱により、薄膜層14がより容易に
変化することになる。
【0033】一方、上記のような加熱を行うことなく通
常の磁気記録装置により第1磁気記録層13aおよび第
2磁気記録層13bの磁気情報を同時に書換えることは
困難である。すなわち、例えば第1磁気記録層13aが
高保磁力磁気記録層であり、第2磁気記録層13bが低
保磁力磁気記録層であるとした場合、通常の磁気記録装
置により第2磁気記録層13bの書換えが可能であって
も、この第2磁気記録層13bの不正に書換えられた情
報と、第1磁気記録層13aに記録されている情報とが
混在することになり、情報の読み出しが不可能となっ
て、偽造が容易に判別される。
【0034】また、磁気記録装置による第1磁気記録層
13aの書換えが可能である場合、一般に高保磁力磁気
記録層の飽和書込み電流値が大きいため、低保磁力磁気
記録層である第2磁気記録層13bには、その出力飽和
値以上の書込み電流が与えられることになる。したがっ
て、第2磁気記録層13bの出力低下が生じて書込み不
十分となり、両磁気記録層同時の書換えは不可能とな
り、偽造が有効に防止される。
【0035】また、飽和書込み電流値は、磁気記録層の
保磁力、厚さ、磁材充填率、磁気記録層と磁気ヘッドと
の距離等により変動するため、同一の飽和書込み電流値
を有する磁気記録層・薄膜層からなる積層体を偽造する
こと自体が困難であり、さらに、上記の加熱条件と飽和
書込み電流値を見出だすことが極めて困難である。例え
ば、加熱温度が5℃ずれることにより、飽和書込み電流
値に10%以上の変動が生じる。
【0036】図3に示される例では、磁気記録層13は
第1磁気記録層13aおよび第2磁気記録層13bの2
層構成であるが、3層以上の積層構造であってもよい。
また、磁気記録層13は、保磁力およびキュリー点の異
なる3種以上の磁性材料により構成されていてもよい。
3層構造の磁気記録層としては、例えば(高保磁力・低
キュリー点)/(低保磁力・高キュリー点)/(高保磁
力・低キュリー点)とすることにより、高保磁力層と低
保磁力層の書込み波形をより同一のものとすることがで
きる。また、保磁力を3段階として中間保磁力層に更に
別の磁気データを書込んだり、キュリー点を3段階とし
て加熱温度を2段階に設定したりすることにより、記録
・再生をより高度なものとし、偽造、変造をより困難な
ものとするこができる。
【0037】さらに、磁気記録層が積層構造ではなく、
図1あるいは図2に示されるような単一の磁気記録層で
あって、かつ保磁力およびキュリー点の異なる2種以上
の磁性材料を混合して含有するものでもよい。この場合
も、多層構造の場合と同じ効果が得られ、さらに、構成
層が少ないため、薄膜層側に位置する磁気ヘッドと磁気
記録層の最下部との距離を小さくできるという利点があ
る。
【0038】尚、本発明では、磁気記録媒体1の磁気記
録層3上に、あるいは磁気記録媒体11の磁気記録層1
3上に、隠蔽・装飾効果をもたせるための着色層や絵柄
を設けてもよい。
【0039】着色層や絵柄はエチルセルロース、硝酸セ
ルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルロ
ースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチ
レン等のスチレン樹脂、あるいはスチレン共重合樹脂、
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリ
ル樹脂またはメタクリル樹脂の単独あるいは共重合樹
脂、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フ
ェノール樹脂、重合ロジン等のロジンエステル樹脂、ポ
リ酢酸ビニル樹脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹
脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、ブチラール樹脂等のバインダーに、着色すべき色
に応じて各種の顔料を添加し、さらに必要に応じて、可
塑剤、安定剤、ワックス、グリース、乾燥剤、乾燥補助
剤、硬化剤、増粘剤、分散剤を添加した後、溶剤あるい
は希釈剤で充分に混練してなる着色塗料あるいはインキ
を用いて、通常のグラビア法、ロール法、ナイフエッジ
法、オフセット法等の塗布方法あるいは印刷方法によ
り、所望部分に形成できる。
【0040】次に、本発明の磁気記録媒体の製造方法に
ついて説明する。
【0041】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、上述
のような磁気記録層と薄膜層とからなる積層体の磁気記
録層側から磁気記録層を加熱しながら所望の磁気記録を
行い、その後、磁気記録層に基体を積層して磁気記録媒
体とするものである。
【0042】すなわち、図4(A)に示されるように、
まず、磁気記録層3と薄膜層4とからなる積層体を作成
し、この積層体の磁気記録層3側から磁気記録層3を加
熱しながら所望の磁気記録を行う。磁気記録層3の加熱
を行うための加熱手段としては、遠赤外線ランプ、レー
ザー加熱、磁気ヘッドによる加熱等が用いられる。
【0043】遠赤外線ランプによる加熱は、例えば15
0Wハロゲンランプを磁気記録層3側から磁気記録幅に
集光して照射し、書込み領域の磁気記録層を50〜30
0℃の範囲で任意に加熱することにより行える。この遠
赤外線ランプによる加熱によれば、薄膜層4に不可逆的
変化を生じさせることなく磁気記録層のみを加熱するこ
とができる。さらに、集光時に焦点を磁気記録層に設定
することにより、より効率的に磁気記録層を加熱するこ
とができる。
【0044】レーザー加熱は、気体レーザー装置、固体
レーザー装置、半導体レーザー装置等を使用して行うこ
とができる。この中でも、特にヘリウム−ネオンレーザ
ー、アルゴンガスレーザー、炭酸ガスレーザー等の気体
レーザー、YAGレーザー等の固体レーザーが好まし
く、レーザーパワーは10〜1000W程度とする。
【0045】磁気ヘッドによる加熱は、磁気ヘッドを5
0〜120℃程度まで加熱して行うことができる。磁気
ヘッドの加熱には、例えば磁気ヘッドを構成するリング
ヘッドに巻着したニクロム線に通電するか、あるいは赤
外線ランプを用いて磁気ヘッドを加熱する等の方法があ
る。
【0046】上述のようにして磁気記録層3への加熱に
よる磁気記録が終了した後、磁気記録層3上に基体2を
積層する(図4(B))。これにより、磁気記録層への
磁気記録は基体2側からは不可能となる。一方、偽造を
目的として薄膜層4側から磁気記録層3を加熱すると、
上述にように薄膜層4が加熱により不可逆的に変化を生
じることになる。
【0047】また、図5に示されるように、積層体が、
第1磁気記録層13a、第2磁気記録層13bからなる
磁気記録層13と、薄膜層14とで構成されている場
合、第1磁気記録層13aおよび第2磁気記録層13b
の両層に加熱による磁気記録が行われる。その後、磁気
記録層13に基体を積層することは上述の例と同様であ
り、これにより、磁気記録層13への磁気記録は基体側
からは不可能となる。
【0048】
【実施例】次に、具体的実施例を示して本発明を更に詳
細に説明する。 (実施例1)厚さ25μmのポリエステルフィルムの片
面に、下記の組成を有する各塗工液をグラビアリバース
法により塗布して、剥離層(厚さ1μm)、薄膜層(感
熱発色層、厚さ2μm、発色色相:黒色、発色温度:1
05℃)、磁気記録層(厚さ10μm)をこの順序で積
層し、これを7mm幅にスリットして転写シートを作製
した。
【0049】 (剥離層形成用の塗工液) ・酢酸セルロース樹脂 … 5重量部 ・メタノール … 25重量部 ・メチルエチルケトン … 45重量部 ・トルエン … 25重量部 ・メチロール化メラミン樹脂 … 0.5重量部 ・パラトルエンスルフォン酸 … 0.05重量部 (薄膜層形成用の塗工液) 以下のA液とB液を等量混合したものを使用 A液 ・2−{N−(3´−トリフルオロメチルフェニル)アミノ}−6− ジエチルアミノフルオラン … 9重量部 ・ポリビニルアルコール … 4重量部 ・水 … 87重量部 B液 ・ビスフェノールA … 36重量部 ・ポリビニルアルコール … 4重量部 ・水 … 60重量部 (磁気記録層形成用の塗工液) ・Srフェライト(保磁力=6000Oe、キュリー点=140℃) … 36重量部 ・ウレタン樹脂 … 12重量部 ・トルエン … 20重量部 ・メチルエチルケトン … 15重量部 ・メチルイソブチルケトン … 15重量部 ・イソシアネート系硬化剤 … 2重量部 次に、このようにして作製した転写テープを、磁気記録
層側から遠赤外ランプにより磁気記録層の最表面の温度
が110℃となるように加熱し、磁気記録層の飽和書込
み電流値を約60mAとした。この状態で、薄膜層(感
熱発色層)が発色温度(105℃)に達する前に書込み
電流80mAで磁気情報を記録し、その後、素早く冷風
により転写テープを冷却した。
【0050】次に、上記のように磁気記録層に磁気情報
を記録した転写テープを、予め接着剤層を形成した厚さ
100μmの塩化ビニルシートに磁気記録層が接するよ
うに重ね、90℃、25kg/cm2 の条件で1秒間熱
圧着し、転写テープのポリエステルフィルムを剥離し
て、磁気記録層と薄膜層(感熱発色層)を転写して磁気
ストライプを設けた。
【0051】次いで、厚さ560μmの塩化ビニルコア
を、上記のように磁気ストライプを設けた塩化ビニルシ
ートと、別の厚さ100μmの塩化ビニルシートとで挟
んだ状態で熱圧着(90℃、100kg/cm2 で30
分間)して一体化し、磁気記録媒体(磁気カード)を得
た。
【0052】上述のように作製した磁気カードの磁気情
報の読み取りを行ったところ、約500mVの出力で磁
気情報を良好に読み取ることができた。
【0053】次に、上記の磁気情報が記録された磁気カ
ードの磁気ストライプに、室温において書込電流80m
Aで別の磁気情報を記録し、その後、読み取りを行った
ところ、約400〜600mVの出力が得られたもの
の、2種の磁気情報が混在しており、磁気情報の読み取
りは不可能であった。
【0054】一方、上記の磁気情報が記録された磁気カ
ードの磁気ストライプに、100℃あるいは110℃で
加熱して書込電流80mAで別の磁気情報を記録し、そ
の後、読み取りを行った。その結果、加熱条件100℃
の場合、読み取り出力は約300mVと低く、最初に記
録された磁気情報が若干残存しているために出力波形に
乱れが生じ、磁気記録層への別の磁気情報の記録が完全
には行えないことが確認された。また、加熱条件110
℃の場合、読み取り出力は約450mVで良好であった
が、薄膜層(感熱発色層)の発色が生じ、加熱による磁
気記録が行われた痕跡を目視により確認できた。 (実施例2)厚さ25μmのポリエステルフィルムの片
面に、実施例1と同様の塗工液を用いて剥離層(厚さ1
μm)、薄膜層(感熱発色層、厚さ2μm、発色色相:
黒色、発色温度:105℃)をこの順序で積層した後、
下記の組成の塗工液を用いて第2磁気記録層(厚さ10
μm)を薄膜層(感熱発色層)上に形成し、さらに、こ
の第2磁気記録層上に実施例1と同様の塗工液を用いて
第1磁気記録層を積層し、これを3mm幅にスリットし
て転写シートを作製した。
【0055】 (第2磁気記録層形成用の塗工液) ・γ−Fe23 (保磁力=300Oe、キュリー点=575℃) … 36重量部 ・ウレタン樹脂 … 12重量部 ・トルエン … 20重量部 ・メチルエチルケトン … 15重量部 ・メチルイソブチルケトン … 15重量部 ・イソシアネート系硬化剤 … 2重量部 次に、このようにして作製した転写テープを、第1磁気
記録層側から遠赤外ランプにより磁気記録層の最表面の
温度が110℃となるように加熱し、第1磁気記録層と
第2磁気記録層の層飽和書込み電流値を約60mAとし
た。この状態で、薄膜層(感熱発色層)が発色温度(1
05℃)に達する前に書込み電流80mAで磁気情報を
記録し、その後、素早く冷風により転写テープを冷却し
た。
【0056】次に、この転写テープを用いて実施例1と
同様にして、第1磁気記録層、第2磁気記録層、および
薄膜層(感熱発色層)からなる磁気ストライプを備えた
磁気記録媒体(磁気カード)を得た。
【0057】上述のように作製した磁気カードの磁気情
報の読み取りを行ったところ、約800mVの出力で磁
気情報を良好に読み取ることができた。
【0058】次に、上記の磁気情報が記録された磁気カ
ードの磁気ストライプに、室温において書込電流80m
Aで別の磁気情報を記録し、その後、読み取りを行った
ところ、約400〜600mVの出力が得られたもの
の、2種の磁気情報が混在しており、磁気情報の読み取
りは不可能であった。
【0059】また、最初の磁気情報が記録された磁気カ
ードの磁気ストライプに、100℃で加熱して書込電流
80mAで別の磁気情報を記録し、その後、読み取りを
行ったところ、読み取り出力は約500mVであり、高
保磁力磁気記録層である第1磁気記録層への別の磁気情
報の記録が不十分であることが確認された。
【0060】一方、最初の磁気情報が記録された磁気カ
ードの磁気ストライプに、110℃で加熱して書込電流
80mAで別の磁気情報を記録し、その後、読み取りを
行ったところ、読み取り出力は約800mVであり十分
な飽和記録が行われたことが確認されたが、薄膜層(感
熱発色層)の発色が生じ、加熱による磁気記録が行われ
た痕跡を目視により確認できた。 (実施例3)厚さ25μmのポリエステルフィルムの片
面に、実施例1と同様の塗工液を用いて剥離層(厚さ1
μm)を形成し、この剥離層上に真空蒸着法によりイン
ジウム金属薄膜層(厚さ2μm、融点156.4℃)を
形成し、さらに、このインジウム金属薄膜層上に下記の
組成の塗工液を用いて磁気記録層を積層し、これを7m
m幅にスリットして転写シートを作製した。
【0061】 (磁気記録層形成用の塗工液) ・Srフェライト(保磁力=7000Oe、キュリー点=180℃) … 36重量部 ・ウレタン樹脂 … 12重量部 ・トルエン … 20重量部 ・メチルエチルケトン … 15重量部 ・メチルイソブチルケトン … 15重量部 ・イソシアネート系硬化剤 … 2重量部 次に、このようにして作製した転写テープを、磁気記録
層側から遠赤外ランプにより磁気記録層の最表面の温度
が170℃となるように加熱し、磁気記録層の飽和書込
み電流値を約60mAとした。この状態で、インジウム
金属薄膜層の融点(156.4℃)に達する前に書込み
電流80mAで磁気情報を記録し、その後、素早く冷風
により転写テープを冷却した。
【0062】次に、この転写テープを用いて実施例1と
同様にして、磁気記録層、およびインジウム金属薄膜層
を備えた磁気記録媒体(磁気カード)を得た。
【0063】上述のように作製した磁気カードの磁気情
報の読み取りを行ったところ、約500mVの出力で磁
気情報を良好に読み取ることができた。
【0064】次に、上記の磁気情報が記録された磁気カ
ードの磁気ストライプに、室温において書込電流80m
Aで別の磁気情報を記録し、その後、読み取りを行った
ところ、約400〜600mVの出力が得られたもの
の、2種の磁気情報が混在しており、磁気情報の読み取
りは不可能であった。
【0065】また、最初の磁気情報が記録された磁気カ
ードの磁気ストライプに、160℃で加熱して書込電流
80mAで別の磁気情報を記録し、その後、読み取りを
行ったところ、読み取り出力は約300mVと低く、最
初に記録された磁気情報が若干残存しているために出力
波形に乱れが生じ、磁気記録層への別の磁気情報の記録
が完全には行えないことが確認された。さらに、インジ
ウム金属薄膜層が破壊されて金属光沢が失われ、加熱に
よる磁気記録が行われた痕跡を目視により確認できた。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば薄
膜層に積層された磁気記録層を構成する低キュリー点、
高保磁力の磁性材料を、キュリー点よりも低い温度で加
熱することにより、飽和書込み電流値を低下させた状態
で磁気情報の記録を行い、その後、磁気記録層に基体を
積層して磁気記録媒体とするので、通常の磁気記録装置
により加熱を行わないで磁気記録層の磁気情報を書換え
ることは困難であり、また、飽和書込み電流値は、磁気
記録層を構成する磁性材料の保磁力、磁気記録層の厚
さ、磁性材料の充填率、磁気記録層と磁気ヘッドとの距
離等により変動するため、同一の飽和書込み電流値を有
する磁気記録層を偽造すること自体が困難であり、さら
に、上記の加熱条件と飽和書込み電流値を見出すことが
困難であり、また、上記の薄膜層は上記キュリー点より
も低い温度での加熱により不可逆的変化を生じるため、
偽造を目的として磁気記録層を加熱すると薄膜層に変形
が生じて使用不可能となり、偽造、変造が極めて困難で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一例を示す概略断面図
である。
【図2】本発明の磁気記録媒体の他の例を示す概略断面
図である。
【図3】本発明の磁気記録媒体の他の例を示す概略断面
図である。
【図4】本発明の磁気記録媒体の製造方法を説明するた
めの図である。
【図5】本発明の磁気記録媒体の製造方法を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1,11…磁気記録媒体 2,12…基体 3,13…磁気記録層 13a…第1磁気記録層 13b…第2磁気記録層 4,14…薄膜層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、該基体上に設けられた磁気記録
    層と、該磁気記録層上に設けられた薄膜層とを備え、前
    記磁気記録層は少なくとも低キュリー点、高保磁力の磁
    性材料を含み、前記薄膜層は前記キュリー点よりも低い
    温度での加熱により不可逆的に変化することを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記磁気記録層は、異なるキュリー点お
    よび保磁力を有する2種以上の磁性材料が混合して含ま
    れる1つの層で構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記磁気記録層は、互いに異なった磁性
    材料を含む複数の層が積層されて構成されていることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 少なくとも低キュリー点、高保磁力の磁
    性材料を含む磁気記録層と、前記キュリー点よりも低い
    温度での加熱により不可逆的に変化する薄膜層とを積層
    して積層体を作成し、該積層体の前記磁気記録層側から
    加熱しながら前記磁気記録層に磁気記録を行い、その
    後、前記磁気記録層上に基体を積層することを特徴とす
    る磁気記録媒体の製造方法。
JP7262185A 1995-09-14 1995-09-14 磁気記録媒体およびその製造方法 Pending JPH0981929A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266290A (ja) * 2001-03-15 2002-09-18 Dainippon Printing Co Ltd 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙及び真偽判定方法
GB2586360A (en) * 2018-02-14 2021-02-17 Garnet Gmbh Magnetic information label and use thereof

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JP2002266290A (ja) * 2001-03-15 2002-09-18 Dainippon Printing Co Ltd 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙及び真偽判定方法
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