JPS62275001A - 塩素の工業的製造方法 - Google Patents

塩素の工業的製造方法

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JPS62275001A
JPS62275001A JP62034607A JP3460787A JPS62275001A JP S62275001 A JPS62275001 A JP S62275001A JP 62034607 A JP62034607 A JP 62034607A JP 3460787 A JP3460787 A JP 3460787A JP S62275001 A JPS62275001 A JP S62275001A
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洋之 伊藤
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片板 真文
Shinji Takenaka
竹中 慎司
Masanobu Ajioka
正伸 味岡
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明は、塩化水素ガスを含酸素ガスで酸化し塩素を製
造する方法、より詳細には、各種含塩素化合物の反応工
程で排出される塩化水素ガスを含酸素ガスで酸化し塩素
を製造する工業的製造方法に関するものである。
(発明の技術背景) 塩素は食塩電解により大規模に製造されており、塩素の
需要は年々増大するにもかかわらず、食塩電解の際に同
時に生成する苛性ソーダの需要は塩素のそれよりも少な
いために各々の不均衡をうまく調整するのは困難な状況
が生している。
一方、有機化合物の塩素化反応またはホスゲン化反応の
際に大量の塩化水素が副生じ、その世は、市場の需要量
より大巾に多いために、未利用のままで無駄に廃棄され
ている。また廃棄のための処理コスト大きい。
(従来の技術) 塩化水素を酸化して塩素を製造する反応は古くからDe
acon反応として知られている。 1868年ディー
コン(Deacon )の発明による銅系の触媒が、従
来量も優れた活性を示す触媒とされ、塩化銅と塩化カリ
に第三成分として種々な化合物を添加したいわゆるディ
ーコン触媒が多数提案されている。
しかしながら、これらの触媒で工業的に行なうには少な
(とも400°C以上の高温が必要であり、又触媒寿命
の問題があった。
また、Decon触媒を用いて塩素を製造する米国特許
4,394,367は、反応による生成ガスを、反応温
度より若干低い温度の硫酸吸収塔に導入し、これにより
脱水乾燥された生成ガスを加圧状態にして、多塩素化物
などの不純物を四塩化炭素により抽出除去した後、塩素
を液化して分離する方法を提案している。
しかしながら、この方法は、吸収温度が約200°C付
近の高温であるため、生成ガス中に含まれている多量の
生成水を除去するためには、多量の硫酸を循環使用せね
ばならず、動力費、装置を考慮すると必ずしも有利な方
法とはいえない。
また、ザ ケミカルエンジニア(T)IE C)IIM
、ENG、、1963年、GE 229頁)には同じく
ディーコンプロセスの改良法として、酸化剤に空気を用
いて反応を行った後、生成ガスを水洗して塩化水素を3
0%塩酸として回収した後、硫酸で脱水乾燥し、更に四
塩化炭素を塩素の抽出剤として使用し、塩素を分離する
方法も提案されている。
しかしながら、この方法では酸素源として空気を用いる
ので生成ガス中の塩素濃度が低く、塩素の液化分離のた
めの圧縮、冷却が必要であり、これらに大きな動力費を
要する。
また、これらの両者に共通する欠点は、反応後の分離工
程に四塩化炭素などの溶剤を使用していることであり、
そのため塩素と四塩化炭素との分離が煩雑となる。更に
、本発明方法のように酸化クロームを触媒として使用し
、塩素を分離した後の残ガスを循環する場合は、循環ガ
スにも溶剤が混入し酸化クロム触媒に悪影響を与える。
また、これらディーコン触媒以外に酸化クロムを触媒と
して用いる提案も種々なされているが、充分な活性を示
すものはない。
例えば、米国特許第676.667号は、Cr0iをア
ルミナに担持し焼成または水素還元して、三価のクロミ
ア触媒にして用いる方法を開示しているが、低い転化率
しか示されていない、更に、英国特許第846,832
号では、前記米国特許のように六価クロムを三価クロミ
アにした酸化クロム触媒は、初期転化率は高いが活性低
下が著しく大きいので、その改良法として高い転化率を
維持するため原料塩化水素にクロミルクロライドを混入
して反応させる方法も提案されている。しかし、このよ
うに酸化クロムを触媒として用いても新たな反応試薬を
加えない限り、反応温度も高く、空間速度も低いために
工業的な操作に耐えうるちのは見当らない。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のような塩素の工業的製造の実情と技術的背景を踏
まえ、塩化水素を原料とする塩素の製造方法について鋭
意検討した。その結果、この反応で特定の酸化クロム触
媒が極めて有効な触媒効果を奏することを見出した。
すなわち、本発明者らは種々検討の結果、水酸化クロム
を焼成して得られた酸化クロム触媒または酸化珪素担体
上に酸化クロムを担持した浸漬触媒が高活性を有し、こ
れらの触媒を用いて塩化水素に対して酸素のモル比を0
.25〜10として、300〜500℃の温度で反応さ
せると高い空間速度で高い転化率で塩素を製造できる。
そこで、さらに、本発明者らは酸化クロム(Cr20、
)触媒を用い、且つ従来技術とは異なり分離回収工程に
おいて溶剤を使用しない塩素の工業的製造法について鋭
意検討を行った結果、酸化クロム触媒は、反応中クロム
が若干飛散するものの、反応条件によってはディーコン
触媒より優れていることを認めた。
すなわち、触媒を高活性に維持して反応させるためには
、触媒を常に酸素による酸化雰囲気下に維持する必要が
あり、このため酸素を塩化水素に対して理論当量以上、
すなわち、0□/HCNモル比0.25以上の比較的大
過剰で使用し、酸素の過剰量が多ければ多いほど触媒性
能を高活性に維持できることを認めた。
また、酸化反応に空気を用いると反応後の生成ガス中の
塩素濃度が希薄となり、塩素の分離、晴製に多くの費用
を要したり、更に大量の廃ガスを大気に放出する際の処
理費用も膨大となるので、酸化反応には酸素を用いるの
が好ましい。
したがって、塩化水素を酸化クロム触媒の存在、過剰量
の酸素を用いて酸化し塩素を製造する場合は、揮散する
触媒成分を有効に回収し、酸化に用いた過剰の酸素をを
効に再利用する必要がある。
特に、蒸気及び微粉末状で生成ガス中に同伴した触媒成
分のクロム分は、濃度としては僅かであるが製品である
塩素に混入し、その純度を低下させる。また、その塩素
を使用する場合に問題が生じることが予想され、更に塩
素回収後にガスを大気放出する際、有害なりロムを放出
することになり、安全衛生上でも大きな問題である。ま
た比較的高価であるので回収する必要がある。
本発明の課題は、特定の酸化クローム触媒を使用し、塩
化水素ガスを酸素で酸化して塩素を製造する工業的製造
方法を提供することであ。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上述の課題を解決すべく鋭意検討の結果
、酸化クロムを主成分とした触媒を用い、塩化水素1モ
ルに対し0,25モル以上の酸素を加えて300〜so
o’cで反応させて得られた塩素、水、未反応塩化水素
、酸素、及び飛散クロムや無機性ガスよりなる高温の生
成ガスを、まず、急冷、水洗し、生成ガス中のクロムを
まず高濃度の水溶液として回収した後、ついで、生成ガ
ス吸収塔へ送太し、ガス中の塩化水素を水に吸収させ塩
化水素水溶液として回収し、更に、生成ガスを硫酸にて
洗浄、脱水し、その後、生成ガスを圧縮、冷却し、該ガ
ス中の塩素ガスを液化し、該ガスより液化塩素を分離し
、塩素分離後の主に酸素よりなる残ガスの一部又は全部
を、循環ガスとして塩化水素の酸化工程へ戻す工程より
なる、塩素の工業的製造方法を見出し、本発明を完成し
た。
次に本発明による好ましい製法を一つの例として、第1
図のフローシートを参考に詳しく説明する。
原料の塩化水素を工業的に得る場合、塩化水素は有機化
合物の置換反応や縮合反応などの副生物として得られる
ために、かならずしも高純度ではない。不純物として、
例えばベンゼン、クロルベンゼンなどの有機化合物と窒
素、−酸化炭素などの無機性ガスが考えられる。有機化
合物は塩化水素と酸素との反応において塩素化され、高
沸点化される。例えばベンゼンはへキサクロルベンゼン
となる。このように高沸点化された有機化合物は、反応
器(6)の生成ガス出口部や塩酸ガス吸収塔(9)の生
成ガス入口部などでラインの閉塞などを起こし、プラン
トトラブルの原因となると共に、多塩素化有機化合物の
取り扱いが厄介であり、労働衛生上も好ましくはないの
で、通常反応前に除去されている。
本発明においても塩化水素(1)中の有機化合物は極力
除去するのが好ましい。また生成ガス中には通常炭酸ガ
ス等の無機性ガスが含有されているが、そのまま反応器
(6)へ入っても特に問題はない。
したがって、塩化水素(1)は活性炭充填塔に通し微量
の有機化合物を活性炭吸着によって除去される。その際
、場合によっては活性炭充填塔に通す前に、原料塩化水
素は冷却して有機物を凝縮、除去するのがさらに好まし
い。
使用する活性炭は、有機化合物を吸着できるものであれ
ば果実殻系、木材系、石油系など種類を問わない。また
使用条件も通常の活性炭使用条件でよい。活性炭の使用
量は、塩化水素(+)中に含まれる有機化合物量と活性
炭の再生回数によって決まる。活性炭の再生には熱再生
か減圧再生の方式が使用できるが、水蒸気による脱着、
不活性ガスによる熱風再生などが有効である。もちろん
活性炭の使用量が少なければ再生を行なわず廃棄するこ
ともできる。また第1図面には固定層型式の吸着方式を
記載しであるが、通常よく行われる移動層吸収方式や流
動層吸収方式を採用しても何ら問題はない。
無機性ガスは活性炭にほとんど吸着されないのでそのま
ま反応器(6)へ入る。無機性ガスは塩素化されること
はなく一酸化炭素のように酸素で酸化され、二酸化炭素
になることはあるが、特に反応性に問題はない。
しかし、無機性ガスが多く塩化水素の濃度が極端に低い
場合には、系全体の容積が増加し、また投入するエネル
ギーも多くなるために好ましくなく、実用上無機性ガス
の濃度は20%以下にして実施するのが好ましい。
本発明に用いる酸化クロム触媒は、主成分がクロミア(
CrzOi)であり、沈澱法または浸漬法で調整するこ
とができる。
沈澱法による場合は、例えば三価クロム塩として硝酸ク
ロムまたは塩化クロムを用い、その沈澱触媒を得るため
の中和剤としてはアンモニアを用い、得られた水酸化ク
ロムを800℃に満たない温度で焼成し、このようにし
て得られた酸化クロムを主成分とし、酸化珪素をバイン
ダーとして用いて成型する。
また浸漬法による場合は、例えば、好ましくは細孔容積
が0.3〜1.5cc/gである酸化珪素を担体とし、
水溶性クロム塩、または無水クロム酸(Cr03)の水
溶液に浸漬する方法により担持させ、これを乾燥した後
、300〜400″Cにて1〜2時間焼成する操作を数
回繰り返し、20〜6帽1%のクロミア担持量とした後
、更に400〜600 ℃で数時間焼成して調整すれば
よい。
本発明において、反応器(6)の圧力は0.1〜5kg
 / d Gの範囲、好ましくは3〜4 kg/ctl
Gである。また反応温度は300〜500°C1好まし
くは350〜450°Cである0反応温度が高い程塩化
水素の転化速度は速くなるが、それに伴い触媒から蒸気
状で揮散したクロムクロム量が大きく なる。
塩化水素と酸素との反応は次式(1)の反応式に示され
る。
4HCj! + Ox −2CIlz + 2HzO(
1)反応式に示される通り、塩化水素4モルに対し、酸
素1モルが理論当量である。使用する酸化クロム触媒は
反応時、常に酸化雰囲気下にしておく必要があるので、
反応器(6)に入る混合ガス流路(5)での塩化水素と
酸素の比率は、塩化水素1モルに対し、酸素0.25モ
ル以上でなければならず、0.25〜10モルの範囲が
好ましい、更に好ましくは0.3〜2モルの範囲になる
ように酸素流路(4)および循環ガス流路(35)の流
量を調整する。
酸素のモル比が0.25以下では、塩化水素の転化率が
低く、未反応の塩化水素ガスの分離装置が過大となり、
原料費が増加し、又触媒活性が短期に低下するので不利
である。
酸素のモル比が10モル以上となる場合には、反応ガス
中の生成塩素濃度が低く、反応ガスからの塩素の分離が
困難となる。
反応器(6)を出た生成ガスは水、塩素、未反応塩化水
素、酸素及び触媒成分から由来する揮散・飛散クロムや
微量の無機性ガスを含む約300〜500℃の高温ガス
である。
生成ガスは次にクロム回収塔(8)に入り、急冷、水洗
される0本発明では触媒として酸化クロムを用いるので
、クロムの酸化塩化物が微量生成し、それが揮散クロム
として反応生成ガスに同伴される。そのため揮散クロム
を生成ガスより除去し、回収することが掻めて重要であ
る。
すなわち、本発明では生成ガス中に微量であるが、触媒
由来の蒸気状揮散クロムや微粉末化状態の飛散クロム化
合物が存在しているため、通常の塩化水素の回収、除去
を目的とした水洗では塩酸水に微量のクロムが混入し、
通常の塩酸の用途には使用できない。また塩酸からクロ
ム分を回収するのが困難である。そのため、本発明では
、最初の水洗工程でクロム分を洗液中に高濃度で分離回
収される。
具体的には、まず水を循環させたクロム回収塔(8)に
生成ガスを送り、生成ガスを急冷し揮散・飛散クロムは
水側へ回収される。その際定常の状態では循環水は、そ
の温度と圧力における飽和塩酸水となっており、また回
収塔内では生成水の凝縮により水量が増加するのでクロ
ムの濃縮はできない。
したがって、本発明では、塩酸水量の増加を防ぐため、
塔内では塩酸水の共沸温度付近で実施することが好まし
く、通常の3〜4kg/c+flG付近で反応を実施し
た場合は、90〜130°Cで運転するのが好ましい。
この条件下で生成ガス中に揮散・飛散しているクロム化
合物は、循環される飽和塩酸水に洗浄、濃縮され、高濃
度のクロム化合物を含む塩酸水の一部を回収塔から定常
的に抜き出すことにより、クロム化合物を完全に除去し
ながらクロム化合物の回収製炭を一定値に保つことがで
きる。また、その際の循環水量は、操作温度をコントロ
ールして、生成水の凝縮量および共沸による塩酸水の蒸
発量ならびにクロム含を塩酸水の抜き出し量とのバラン
スにより決められる。しかし、必要であれば適宜水補給
口(13)より水を追加して塔内のコントロールを容易
にすることもできる。クロム回収塔で循環される塩酸水
中のクロム濃度は高いほど、抜き出されるクロム含有塩
酸水としてロスする塩化水素の計が少なくなり、またク
ロムを回収するための中和剤量も少なくてすむ。
このようにして揮散・飛散クロムを除去した生成ガスは
、塩酸ガス吸収塔(9)に入る。この吸収塔(9)は2
0〜100°C1望ましくは60°C以下の水を循環し
、生成ガスは水にて急速に冷却される0反応で生成した
生成ガス中の水の大部分を凝縮させ、また生成ガス中の
大部分の塩化水素ガスが分離される。
生成ガス中の塩化水素は、他のガス成分に比較し水に対
する溶解度が極めて大きいので、循環使用する洗浄水は
塩化水素濃度が増大し、生成ガス中の塩化水素の吸収が
不充分となる。よって水補給口(18)より水の追加、
又塩酸水溶液抜出口(19)より抜出す塩酸水溶液量を
調節し、循環する洗浄水の塩化水素濃度の増加を防止し
、生成ガス中の塩化水素濃度をほぼトレース程度とする
ことができる。塩酸水溶液抜出口(19)より抜出され
た塩酸水溶液はそのまま塩酸水として一部に使用できる
ほか、加熱して塩酸水より塩化水素を発生させ、本反応
の原料塩化水素として再使用することもできる。循環す
る塩酸水溶液は冷却器(17)により冷却され、一定温
度に調節される。塩酸ガス吸収塔(9)は充填塔、段塔
、スプレー塩などが使用でき、又これらの組合せや吸収
をより完全に行うために、多段にしても良い。
又、前工程のクロム回収塔(8)と塩酸ガス吸収塔(9
)は一つの塔でなく、それぞれ別々の塔として設けても
良い。
生成ガスは塩素、微量の水、塩化水素および無機性ガス
を含み水洗後の生成ガス流路(20)を経て、硫酸洗浄
塔(21)へ入る。
硫酸洗浄塔(21)は20〜80°C1好ましくは60
°C以下の硫酸を硫酸ポンプ(23)にて循環しており
、生成ガスは硫酸と接触し生成ガス中の残存水分が完全
に硫酸に吸収される。
硫酸循環系(24)の硫酸濃度を適度に保つように硫酸
補給口(22)の硫酸と希硫酸抜出口(26)の希硫酸
の流量を調節する。硫酸は冷却器(25)にて冷却し、
所定温度に調節する。
希硫酸は常圧下、又は減圧下に加熱することにより濃縮
でき、再利用することができる0g酸洗浄塔は充填塔、
段塔、スプレー塩などが使用でき、またこれらの組合せ
や吸収をより完全に行うために、多段にしてもよい。
硫酸洗浄塔(21)を出た生成ガスは(27)を経て、
圧縮機(2日)で圧縮し、その後(29)を経て冷却器
(30)で冷却する。
塩素の液化については、圧力と温度にて規定される液化
範囲が存在する。その範囲で低温にすればする程圧縮圧
力は低くてよい。工業的には設備費等の問題もあり、圧
縮圧力や冷却する温度はこの範囲内の最適な経済条件を
考慮して決められる。
通常の運転においては、圧縮圧力10〜25kg/cn
tG 。
温度−15〜−30゛Cで実施するのがよい。
所望の最適圧力に圧縮された生成ガスは蒸留塔(32)
に送入する。生成ガスは蒸留塔(32)上部の冷凍機に
て冷却される冷却器(37)により冷却、液化し、遺留
される。
冷却器(37)内では液化塩素と、酸素ガス、無機性ガ
ス、微量の塩化水素ガス、未凝縮の塩素を含むガス相に
分かれ、塔底より液化塩素(33)として取り出す、蒸
留塔は特殊な構造は必要なく、通常の加圧、又は常圧操
作での段塔や、充填塔などの型式でよい。
蒸留塔(32)内で分離された過剰の酸素ガス、無機性
ガス、微量の塩化水素ガス、及び未凝縮の塩素を含むガ
スは残ガスとして(34)を経て流出する。
この残ガス中の酸素は、原料の塩化水素の酸化に再使用
するため、循環ガス流路(35)を経て原料塩化水素、
及び酸素の混合ガスに混入される。
その際、継続運転中に原料塩化水素、及び酸素に含まれ
る無機性ガスが逐次増加してくるため、常時その一部を
廃ガスとして系外へ放出するのがよい、廃棄する残ガス
(36)の量は原料として使用した原料排ガス(1)と
酸素(4)に含まれる無機性ガス量によって決まる。即
ち、無機性ガス量が多ければ多い程流路(36)のガス
相は増してい(必要がある。したがって、系外へ排出さ
れる残ガス量は上記の条件を考慮して適宜法められる。
脱水生成ガス流路(27)の生成ガスの圧縮圧力を高く
すればするほど、冷却温度を下げれば下げるほど残ガス
流路(34)中のガス相に含まれる塩素濃度が低下し、
その分、残ガスの1部を循環ガスとして循環ガス流路(
35)を経て反応器(6)にもどす場合の塩素含有量は
少なくなる。
また、塩化水素を酸素で酸化して塩素を生成す〜 る反応は前記(1)式に示されるすように平衡反応であ
る。このため循環ガス(35)中の塩素量が多ければ、
平衡は(1)式の左辺側に片寄り、供給する塩化水素量
に対して生成する塩素量が低下し、塩素の生産量が低下
する。この観点からするならば、圧縮圧力をより高く、
また冷却温厚をより低くする方が得策である。しかしな
がら、投入するエネルギー量や使用する機器のコストを
考えるならば、圧縮圧力はより低く、また冷却温度はよ
り高くする方が良い。
すなわち、圧縮圧力や冷却温度は反応条件のほかに、こ
のように経済上の条件によっても決まる性質のものであ
る。
従って、残ガス相(36)に塩素が無視できない量残存
させる場合には、残ガス相(36)は初めの圧縮圧力よ
り更に高い圧力に圧縮し、その後冷却し、塩素を凝縮し
、別途蒸留塔にて蒸留し、塩素として分離してもよい。
(実施例) 以下、実施例で本発明の詳細な説明する。
実施例−1 圧力4Kg/cd G、 II!度30℃の塩化水素ガ
ス50.6Kg/h (1,41Kgモル、塩化水素:
93.70wt%、酸素:1.33wt%、窒素: 2
.02wt%、−酸化炭素: 2.8ht%、オルソ 
ジ クロール ベンゼン: 0.04i+t%)を熱交
換器(活性炭塔出口の冷塩化水素ガスと熱交換する。)
で−2℃に冷却した。更に、ブライン冷却器で一12°
Cに冷却し、塩化水素ガス中の凝縮成分を除去し、次に
ヤシガラを乾留した活性炭(4X 6mmの粒状)充填
塔(2)に通して、塩化水素ガス中の有機化合物を除去
し、熱交換器に導入し、原料の塩化水素ガスと熱交換し
25°Cとした。
酸素ガス10.2Kg/h (0,3にg mol酸素
: 99.6wt%窒素:  0.4wt%)、含酸素
循環ガス24.5Kg/h (0,1Kg mol、塩
化水素 トレース、酸素: 40.8wt%、水分 ト
レース、塩素: 9.7wt%、窒素: 16.3@L
%、炭酸ガス: 33.2wt%)を加えて(原料塩化
水素1モルに酸素0.5モルの割合)、加熱器に送入し
、加熱蒸気で200℃に加熱し流動床反応器(6)に送
入した。
反応器内に装着している触媒の製造は別途に次のように
行なった。
即ち、硝酸クロム9水塩3.OKgを脱イオン水301
に溶解させ、よく撹拌しながら28%のアンモニア水2
9Kgを30分間を要して滴下注入した。生じた沈澱ス
ラリーをデカンチーシランで洗浄後、焼成後の全重量の
10%にあたるコロイダルシリカを加えた。この混合ス
ラリーをスプレードライヤーで乾燥して得られた粒状粉
末を、空気雰囲気中600°Cで3時間焼成し、平均粒
径50〜60μの触媒を得た1以上の操作を繰返して合
計39.5Kgの触媒を得た。
流動床反応器(6)は直径約0.3m 、高さ約31)
1、Nt内張り製の円筒状反応器であり、この中に前述
の触媒39.5Kgを装着した。
原料の塩化水素ガスと酸素ガスおよび含酸素循環ガスを
、触媒の存在下400°Cで酸化反応を行った。
酸化による生成ガス(塩化水素: 17.6wt%、酸
素: 15.1−t%、水:9.4wt%、塩素: 3
9.8何t%、窒素:5.9wt%、炭酸ガス: 12
.2wt%)は85.3Kg/h (2,2Kg a+
ol)の流量にてクロム回収塔(8)へ送入した。
クロム回収塔(8)は上部に塩酸ガス吸収塔(9)を併
せもち、内部に充填物を有する直径約0.3m、高さ約
61)+の塔である。下部のクロム回収塔はクロム回収
の塔で、該回収塔の上部より散水し、塔底より水を抜き
、その水は常時循環しており、循環水は50°Cに冷却
器で調節した。
生成ガス中の塩化水素、及び触媒の主成分のクロムが連
敗飛散したものは水で水洗し、それぞれ水溶液となるが
循環使用のため、クロム濃度を一定水溶液として取り出
すため、循環系内に常時一定量の水を補給し、連続的に
約0.15重量%クロム水溶液の取出しを行った。
クロム分を溶解した塩酸水溶液はその後、アルカリで中
和し回収した。
クロム回収塔の充填物上に設けられているミストセパレ
ーターを出た生成ガスは上部の塩酸ガス吸収塔(9)に
送入した。該吸収塔内には1インチのラフシリングを充
填し、上部より25°Cの水を38.5Kg/hの流量
で送入して向流式に洗浄を行った。洗浄後の70°Cの
水は、冷却器で50°Cに冷却し、循環洗浄した。
循環洗浄中は、循環ポンプ出口より70℃の洗浄水(塩
酸水溶液)約60Kg/h (塩化水素: 24.7w
t%、水分: 74.6wt%、塩素:0.7wt%)
の流量で抜出した。
塩酸ガス吸収塔(9)で水洗され、ガス中の塩化水素ガ
スが僅かとなった60°Cの生成ガスは冷却器にて20
℃に冷却し、硫酸洗浄塔(21)に送入した。
硫酸洗浄塔(21)は、内部に充填物を存し、PVCラ
イニングの上部、下部の2段に分かれた直径約0.3m
、高さ約71)1の塔である。
上段の洗浄塔上部には、50〜60°Cの、90〜95
%硫酸を送入し、向流式に生成ガスを洗浄し、ガス中の
脱水を行った。
ガス洗浄後の塔底の硫酸は、一部は抜き出し冷却器にて
50〜60°Cに冷却し、V&環ポンプで硫酸洗浄塔の
洗浄に循環使用した。この循環系には硫酸濃度を90〜
95%に保つため98%硫酸3.0Kg/hを常時補給
した。
上段の硫酸洗浄塔底に流下した硫酸の残部は、下段の硫
酸洗浄塔上部に流下し、更に生成ガスの間流洗浄、脱水
を行った。
下段の硫酸洗浄塔底に流下した硫酸は、抜き出され冷却
器で、50〜60°Cに調節して70%硫酸として循環
ポンプで下段硫酸洗浄塔上部へ送液、循環して生成ガス
の洗浄、脱水を行った。
この循環系の循環ポンプ出口からは約70%硫酸4.2
Kg/hを抜き出した。
硫酸洗浄塔を出た50゛Cの生成ガス(塩化水素トレー
ス、酸素: 20.8wt%、水 トレース、塩素;5
4.2wt%、窒素=8.24%、炭酸ガス: 16.
3wL%)は61.9Kg/h(1,3Kg mol)
の流量で圧縮a (28) ニ送大圧縮し、4Kg/c
+JGより25Kg /c+flGまで圧縮し、−2,
5°Cに冷却した。
−2,5°Cの冷却された圧縮生成ガスは、生成ガス中
の塩素を完全に液化して分離するため、蒸留塔(32)
に送入した。蒸留塔は内径約0.15m 、高さ約6m
の塔で、その内部には充填物を有し、上部には冷凍機に
より冷却する冷却器(37)が設けられてあり、蒸留塔
(32)中段に送入された圧縮生成ガスは、上部の冷却
器で冷却され、約−17°Cで生成ガス中の塩素は液化
、凝縮され、塔内充填物間を流下し塔底に至る。
その間、液化塩素は蒸留され、液化塩素中の不純物は酸
素などの残ガスと共に塔頂へ排出され、塔底の液化塩素
は液体塩素(33)として分離した。
この塩素組成は(塩化水素 トレース、酸素二〇、6w
t%、水分 トレース、塩素: 99.0wt%、窒素
トレース、炭酸ガス二〇、4−t%)で30.8Kg/
h(0,4にg mol)の流量にて得ることができた
一方、蒸留塔頂へ排出された未液化ガスは、主に酸素か
らなり、その他に無機性ガスを含む残ガス(34) (
塩化水素 トレース、酸素: 40.81%、水 トレ
ース、塩素:  9.7wt%、窒素: 16.3wt
%、炭酸ガス: 33.2wt%)は24.5Kg/h
の流量で循環ガス流路(35)を経て反応器入口ガスに
混合し、塩化水素の酸化に再利用した。
また、一部の残ガス(36)は6.6Kgへの流量で除
害塔で水洗後、大気へ廃棄した。
実施例−2 圧力4Kg/aiG、温度28°Cの塩化水素ガス39
.7Kg/h(1,1Kgモル、塩化水素: 93.8
wt%、酸素:1.3wt%、窒素:  2.0wt%
、−酸化炭素: 2.9wt%)を熱交換器(活性炭塔
出口の冷塩化水素ガスと熱交換する。)で−2℃に冷却
した。さらに、プライン冷却器で一12°Cに冷却し、
塩化水素ガス中の凝縮成分を除去し、つぎに、ヤシガラ
を乾留した活性炭(4X5mmの粒状)充填塔(2)に
通して塩化水素ガス中の有機化合物を除去し、熱交換器
に導入し、原料の塩化水素ガスと熱交換し、25゛Cと
した。
酸素ガス8゜OKg/hc 0.25Kg a+ol 
、酸素: 99.6wt%、窒素:0.4賀t%)、含
酸素循環ガス38.0Kg/h(1、IKg mol 
、塩化水素 トレース、酸素:42.1wt%、水分 
トレース、塩素:  9.8wt%、窒素=15゜9w
t%、炭酸ガス:32.2wt%)を加えて(原料塩化
水素1モルに酸素0.75モルの割合)、加熱器に送入
し、加熱蒸気で200℃に加熱し流動床反応器(6)に
送入した。
反応器内に装着している触媒の製造は別途に次のように
行った。
即ち、硝酸クロム9水塩3.OKgを脱イオン水301
に溶解させて良く撹拌しながら、28%のアンモニア水
29Kgを30分間を要して滴下注入した。生じた沈澱
スラリーをデカンテーションで洗浄後、焼成後の全重量
の10%にあたるコロイダルシリカを加えた。この混合
スラリーをスプレードライヤーで乾燥して得られた粒状
粉末を、空気雰囲気中600℃で3時間焼成し、平均粒
径50〜60μの触媒を得た0以上の操作を繰返して、
合計30.9Kgの触媒を得た。
流動床反応器(6)は直径約0.3Il、高さ約3a+
、Ni内張り製の円筒状反応器であり、この中に前述の
触媒30.9Kgを装着した。
原料の塩化水素ガスと酸素ガスおよび含酸素循環ガスは
、触媒の存在下400°Cで酸化反応を行った。
酸化による生成ガス(塩化水素: 14.4wt%、酸
素: 21.4wt%、水: 7.2wt%、塩素: 
32.6wt%、窒素:8.0匈t%、炭酸ガス: 1
6.4wt%)は85.6Kg/h (2,2Kg 5
ol)の流量でクロム回収塔(8)へ送入した。
クロム回収塔(8)は上部に塩酸ガス吸収塔(9)を併
せもち、内部に充填物を有する直径約0.3m 、高さ
約601の塔である。下部のクロム回収塔はクロム回収
の塔で、該回収塔の上部より散水し、塔底より水を抜き
、その水は常時循環しており、循環水は50″Cに冷却
器で調節した。
生成ガス中の塩化水素、及び触媒の主成分のクロムが連
敗飛散したものは水で水洗し、それぞれ水溶液となるが
、循環使用のためクロム濃度を一定水溶液として取り出
すため循環系内に常時一定量の水を補給し、連続的に約
0.15重量%クロム水溶液の取出しを行った。
クロム分を溶解した塩酸水溶液は、その後アルカリにて
中和し回収した。
クロム回収塔の充填物上に設けられているミストセパレ
ータを出た生成ガスは上部の塩酸ガス吸収塔(9)に送
入した。該吸収塔内には1インチのラツシリングを充填
し、上部より25°Cの水を32.5Kg/hの流量で
送入し向流式に洗浄を行った。洗浄後の70°Cの水は
冷却器で50℃に冷却し、循環洗浄した。
循環洗浄中は、循環ポンプ出口より70℃の洗浄水(塩
酸水溶液)約491[g/h (塩化水素: 24.7
wt%、水分: 74.ht%、塩素: Q、7wt%
)の流量にて抜出した。
塩酸ガス吸収塔(9)で水洗され、ガス中の塩化水素ガ
スが僅かとなった60°Cの生成ガスは、冷却器で20
°Cに冷却し、硫酸洗浄塔(21)に送入した。
硫酸洗浄塔(21)は、内部に充填物を有し、PVCラ
イニングの上部、下部の2段に分かれた、直径約0.3
m 、高さ約71)1の塔である。
上段の洗浄塔上部には、50〜60°Cの90〜95%
硫酸を送入し、向流式に生成ガスを洗浄し、ガス中の脱
水を行った。
ガス洗浄後の塔底の硫酸は、一部は抜き出し冷却器にて
50〜60″Cに冷却し、循環ポンプで硫酸洗浄塔の洗
浄に循環使用した。この循環系には硫酸濃度を90〜9
5%に保つため98%硫酸231Kg/hを常時補給し
た。
上段の硫酸洗浄塔底に流下した硫酸の残部は、下段の硫
酸洗浄塔上部に流下し、更に生成ガスの向流洗浄、脱水
を行った。
下段の硫酸洗浄塔底に流下した硫酸は抜き出され、冷却
器で50〜60℃に調節して70%硫酸として循環ポン
プで下部硫酸洗浄塔上部へ送液循環して、生成ガスの洗
浄、脱水を行った。
この循環系の循環ポンプ出口からは約70%硫酸5、0
Kg/hを抜き出した。
硫酸洗浄塔を出た50″Cの生成ガス(塩化水素 トレ
ース、酸素: 27.4wt%、水 トレース、塩素=
41.2wL%、窒素: LQ、3wt%、炭酸ガス:
 21.l@L%)は66.8Kg/h (1,5Kg
 mol)の流量で圧縮機(28)に送入圧縮し、4K
g/c4Gより25Kg/cfflGまで圧縮し、−2
,5°Cに冷却した。
−2,5°Cの冷却された圧縮生成ガスは、生成ガス中
の塩素を完全に液化して分離するため、蒸留塔(32)
に送入した。蒸留塔は内径約0.15n+、高さ約6I
lの塔で、その内部には充填物を有し、上部には冷凍機
により冷却する冷却器(37)が設けられてあり、蒸留
塔(32)中段に送入された圧縮生成ガスは、上部の冷
却器で冷却され約−17°Cで生成ガス中の塩素は液化
、凝縮され、塔内充填物間を流下し塔底に至る。
その間に、液化塩素は蒸留され、液化塩素中の不純物は
酸素などの残ガスと共に塔頂へ排出され、塔底の液化塩
素は、液体塩素(33)として分離した。
この塩素組成は(塩化水素 トレース、酸素:0.6w
%、水分 トレース、塩素:9!ht%、窒素ニドレー
ス、炭酸ガス:  0.4wt%)で23.6Kg/h
(0,34Kg mol)の流量で得ることができた。
一方、蒸留塔頂へ排出された未液化ガスは、主に酸素か
らなり、その他に無機性ガスを含む残ガス(34) (
塩化水素 トレース、酸素: 42.1wt%、水 ト
レース、塩素:  9.8wt%、窒素: 15.9w
t%炭酸ガス: 32.2wt%)は38.0Kg/h
の流量で循環ガス流路(35)を経て反応器入口ガスに
混合し、塩化水素の酸化に再利用した。また一部の残ガ
スは(36) 5.3Kg/hの流量で除害塔で水洗後
、大気へ廃棄した。
実施例−3 圧力4Kg/adG、温度30”Cの塩化水素ガス48
.8Kg/h(1,36Kgモル、塩化水素: 93.
70讐t%、酸素: 1.33wt%、窒素: 2.0
2wt%、−酸化炭素=2.88wt%、オルソ ジ 
クロール ベンゼン: 0.04wt%)を熱交換器(
活性炭塔出口の冷塩化水素ガスと熱交換する。)で−2
°Cに冷却した。更に、プライン冷却器で一12°Cに
冷却し、塩化水素ガス中の凝縮成分を除去し、次にヤシ
ガラを乾留した活性炭(4X6mmの粒状)充填塔(2
)に通して塩化水素ガス中の有機化合物を除去し、熱交
換器に導入し、原料の塩化水素ガスと熱交換して25°
Cとした。酸素ガス9.8Kg/h(0,31Kg n
ot 、酸素: 99.6−t%、窒素:  0.4w
t%)、含酸素循環ガス26.9Kg/h(0,73K
g mol、塩化水素 トレース、酸素:35゜9wt
%、水分 トレース、塩素:  9.IIIL%、窒素
:1B、Oht%、炭酸ガス:36.5wt%)を加え
て(原料塩化水素1モルに酸素0.5モルの割合)、加
熱器に送入し、加熱蒸気で200°Cに加熱し流動床反
応器(6)に送入した。
反応器内に装着している触媒の製造は別途に次のように
行った。
20重景%の無水クロム酸を?8解させた水溶液を粒径
80〜250メツシユの微細なシリカゲル(細孔容積0
.75cc/gr)に浸漬させ、120°Cで乾燥後、
350〜400°Cで2時間空気中で焼成した。この操
作を3回繰返し最終的にsoo’cで、3時間焼成し平
均流径50〜60μの触媒38.1Kgを得た。
触媒の組成はクロミア(crzoi) 48重量%、シ
リカ52重量%であった。
流動床反応器(6)は直径約0.31)1、高さ約3c
asNi内張り製の円筒状反応器であり、この中に前述
の触媒38.1Kgを装着した。
原料の塩化水素ガスと酸素ガスおよび含酸素循環ガスを
、触媒の存在下430°Cで酸化反応を行った。
酸化による生成ガス(塩化水素: 14.2wt%、酸
素: 13.9wt%、水:9.7讐t%、塩素: 4
1.3wt%、窒素: 6.9wt%、炭酸ガス: 1
4.0wt%)は85.5Kg/h (2,1Kg m
ol)の流量にてクロム回収塔(8)へ送入した。
クロム回収塔(8)は上部に塩酸ガス吸収塔(9)を併
せもち、内部に充填物を有する直径約0.3m、高さ約
6mの塔である。下部のクロム回収塔はクロム回収の塔
で、該回収塔の上部より散水し、塔底より水を抜き、そ
の水は常時循環しており、循環水は50℃に冷却器にて
il1節した。
生成ガス中の塩化水素、及び触媒の主成分のクロムが揮
散飛散したものは水で水洗し、それぞれ水溶液となるが
、循環使用のためクロム濃度を一定水溶液として取り出
すため、循環系内に常時一定量の水を補給し、連続的に
約0.15重量%クロム水溶液の取出しを行づた。
クロム分を溶解した塩酸水溶液はその後、アルカリにて
中和し回収した。
クロム回収塔の充填物上に設けられているミストセパレ
ーターを出た生成ガスは上部の塩酸ガス吸収塔(9)に
送入した。該吸収塔内には1インチのラッシリングを充
填し、上部より25°Cの水を29.6Kg/hの流量
で送入し向流式に洗浄を行った。洗浄後の70℃の水は
、冷却器で50℃に冷却し、循環洗浄した。
循環洗浄中は、循環ポンプ出口より70“Cの洗浄水(
塩酸水溶液)約49Kg/h (塩化水素: 24.7
wt%、水分: 74.6wt%、塩素: Q、7wt
%)の流量にて抜出した。
塩酸ガス吸収塔(9)で水洗され、ガス中の塩化水素ガ
スが僅かとなった60℃の生成ガスは、冷却器で20″
Cに冷却し、硫酸洗浄塔(21)に送入した。
硫酸洗浄塔(21)は、内部に充填物を有し、PVCラ
イニングの上部、下部の2段に分かれた直径約0.3慣
、高さ約1mの塔である。
上段の洗浄塔上部には、50〜60°Cの、90〜95
%硫酸を送入し、向流式に生成ガスを洗浄し、ガス中の
脱水を行った。
ガス洗浄後の上段塔底の硫酸は、一部は抜き出し冷却器
にて50〜60°Cに冷却し、循環ポンプで硫酸洗浄塔
の洗浄に循環使用した。この循環系には硫酸濃度を90
〜95%に保つため98%硫酸3.2Kg/hを常時補
給した。
上段の硫酸洗浄塔底に流下した硫酸の残部は、下段の硫
酸洗浄塔上部に流下し、更に生成ガスの向流洗浄、脱水
を行った。
下段の硫酸洗浄塔底に流下した硫酸は抜き出され冷却器
で50〜60°Cに調節して、70%硫酸として循環ポ
ンプにて下部硫酸洗浄塔上部へ送液、循環して生成ガス
の洗浄、脱水を行った。
この循環系の循環ポンプ出口からは約70%硫酸4.4
Kg/hを抜き出した。
硫酸洗浄塔を出た50℃の生成ガス(塩化水素 トレー
ス、酸素: 18.3何t%、水 トレース、塩素:5
4、OwtX 、窒素: 9.1wt%、炭酸1fス:
 18.5iit%)は64.8Kg/h(1,3Kg
 s+ol)の流量で圧縮81)(28)ニ送大圧縮し
、4Kg/cnIGより25Kg/cdGまで圧縮し、
−2,5℃に冷却した。
−2,5℃の冷却された圧縮生成ガスは、生成ガス中の
塩素を完全に液化して分離するため蒸留塔(32)に送
入した。蒸留塔は内部的0.15a+、高さ約6Ill
の塔で、その内部には充填物を有し、上部には冷凍機に
より冷却する冷却器(37)が設けられてあり、蒸留塔
(32)中段に送入された圧縮生成ガスは、上部の冷却
器で冷却され、約−17°Cで生成ガス中の塩素は液化
、凝縮され、塔内充填物間を流下し塔底に至る。
その間、液化塩素は蒸留され、液化塩素中の不純物は酸
素などの残ガスと共に塔頂へ排出され、塔底の液化塩素
は液体塩素(33)として分離した。
この塩素組成は(塩化水素 トレース、酸素二〇、61
)t%、水分トレース、塩素:99.0wt%、窒素ト
レース、炭酸ガス:  0.4wt%)で32.2Kg
/h (0,46Kg mol)の流量で得ることがで
きた。
一方、蒸留塔頂へ排出された未液化ガスは、主に酸素か
らなり、その他に無機性ガスを含む残ガス(34) (
塩化水素 トレース、酸素: 35.8阿t%、水 ト
レース、塩素:  9.7wt%、窒素: 1B、0w
t%、炭酸ガス: 36.5wt%)は26.9Kg/
hの流量で循環ガス流路(35)を経て反応器入口ガス
に混合し、塩化水素の酸化に再利用した。
また一部の残ガス(36)は5.7にg/hの流量にて
除害塔で水洗後、大気へ廃棄した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法を実施する場合の好ましいフロー
シートの一例である。 図中

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)塩化水素を含むガスを原料ガスとし、これを酸化さ
    せて塩素を製造する方法において、 (1)原料排ガス中に含まれる塩化水素1モルに対して
    、0.25モル以上の酸素を用い、反応温度300〜5
    00℃で酸化クロム触媒の存在下、塩化水素の酸化反応
    を行ない、 (2)主として塩素、水、未反応塩化水素、酸素、及び
    揮散・飛散クロムを含有する生成ガスを急冷、水洗して
    該クロムを水溶液として回収した後、(3)生成ガスを
    さらに水洗浄し、未反応塩化水素を水に吸収させて塩化
    水素水溶液として回収し、(4)生成ガスをさらに硫酸
    で洗浄、脱水し、(5)得られた未反応酸素を含む主と
    して塩素よりなる生成ガスは圧縮、冷却し、塩素は液化
    塩素にして生成ガスより分離し、 (6)分離後の主として酸素よりなる残ガスの一部、又
    は全部を循環ガスとして前記工程(1)の酸化工程へ戻
    す、工程よりなる塩素の工業的製造方法。
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JPH053405B2 (ja) 1993-01-14

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