JPS6226266Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車体フレームに対してダンプ荷台と
作業装置用昇降機構とを付け換え可能に構成して
ある運搬車に関する。

この種の運搬車では、作業の汎用化を高める上
で、荷台のみならず耕耘装置、モア、刈取装置等
の各種作業も自由に付替え装備することができる
ようにすることが要望されている。

このような要求を充足する手段として、従来
は、前記荷台を車体フレームに対して着脱自在に
構成するとともに、前記車体フレームの後部に、
作業装置用昇降機構及びこれの駆動用シリンダに
対する取付け部を設けていたのであるが、これに
よる場合は、前記作業装置用昇降機構を駆動する
ための専用のシリンダ及びこれの取付け部が必要
で汎用化に多くの設備、改造を要し全体としてコ
ストが非常に高く付き易い欠点があつた。

本考案は、かかる点に鑑み、作業の汎用化を経
済面で有利に高めることができるようにせんとす
る点に目的を有するものであつて、作業装置用昇
降機構の取付フレームを車体フレームのダンプ荷
台取付部に対して取付け可能に構成するととも
に、前記作業装置用昇降機構にダンプ荷台に対し
て取外されたダンプシリンダの遊端側を取付け可
能な突出長さを有する取付アームを設けて、前記
ダンプ荷台と作業装置用昇降機構とを付け換え可
能に構成してあることを特徴とする。

つまり、荷台を駆動ダンプさせるために本来装
備されているシリンダを、作業装置用昇降機構の
駆動源に利用することができるから、従来のよう
に専用の駆動シリンダのみならずそれの取付け部
も省略することができ、作業の汎用化を経済面で
有利な状態で高め得るに至つた。

しかも、荷台と作業装置用昇降機構の付け換え
は、荷台の取付部に対して作業装置用昇降機構の
取付フレームを取付け、そして、荷台から取外し
たシリンダの遊端部を昇降機構の取付アームに取
付けることによつて行うことができるので、車体
フレームに対するシリンダの取付け位置を変更す
る必要がなく、荷台と作業装置用昇降機構の付け
換えが容易に行える利点がある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

胴折れ式の乗用運搬車を構成するに、第１図、
第２図で示す如く、左右一対の駆動車輪１，１、
運転席２、エンジン３、ミツシヨンケース４を備
えた前部車体Ａの車体フレーム５と左右一対の駆
動車輪６，６及び荷台７を備えた後部車体Ｂの車
体フレーム８とを縦軸芯周りで左右に揺動自在に
連結するとともに、前記両車体フレーム５，８間
に、前部車体Ａに設けたステアリングハンドル９
の操向操作量に応じた量だけ両車体Ａ，Ｂを左右
に強制揺動させる操向用油圧シリンダ１０を架設
している。

前記荷台７を、前記車体フレーム８に対してそ
れの後部の横軸芯Ｐ周りで上下揺動ならびに着脱
自在に構成するとともに、この荷台７の下面に設
けた取付け部１１と車体フレーム８に設けた取付
け部１２との間に亘つて、荷台７をダンプ揺動さ
せるための油圧シリンダ１３を着脱自在に架設
し、かつ、前記車体フレーム８の後部に、第３図
で示す如く、前記ダンプ用シリンダ１３によつて
駆動可能な作業装置用昇降機構１４の取付け部ａ
を構成している。前記取付部ａは、前記荷台７を
横軸芯Ｐ周りで回動自在に連結するピンに対する
ピン孔１ａと、そのピン孔１ａの近傍に形成され
たピン孔１a′とによつて構成され、前記作業装置
用昇降機構１４を取付ける場合には、前記両ピン
孔１ａ，１a′にピンを差し込んで作業装置用昇降
機構１４の取付フレーム２１を固定連結するもの
である。

前記作業装置用昇降機構１４は、一本のトツプ
リンク１５と左右一対のロアーリンク１６，１６
ならびにこのロアーリンク１６，１６に夫々リフ
トロツド１７，１７を介して枢支連結される左右
一対のリフトアーム１８，１８とからなり、か
つ、前記リフトアーム１８，１８の共通回転支軸
１９に、前記ダンプシリンダ１３に枢支連結可能
なアーム２０を固着して構成されている。

また、前記前部車体Ａの車体フレーム５にエン
ジン３を塔載するに、このエンジン３を、前記荷
台７の前部で、機巾の中央部に配設している。こ
のように両車体Ａ，Ｂが左右に最大限揺動したと
きに荷台７の前端部にて形成されるＶ字状のデツ
ドスペースを利用してエンジン３を配置すること
により、運転席２の横側部にスペースを確保して
居住性の改善を図ることができる。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は運搬車の全体側面図と平面
図、第３図は作業装置用昇降機構装着時の全体側
面図である。 ７……荷台、８……車体フレーム、１３……シ
リンダ、１４……作業装置用昇降機構、１５……
トツプリンク、１６……ロアーリンク、１７……
リフトロツド、１８……リフトアーム、２０……
取付けアーム、２１……取付フレーム、ａ……取
付部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 車体フレーム８に対してダンプ荷台７と作業
   装置用昇降機構１４とを付け換え可能に構成し
   てある運搬車において、作業装置用昇降機構１
   ４の取付フレーム２１を車体フレーム８のダン
   プ荷台取付部ａに対して取付け可能に構成する
   とともに、前記作業装置用昇降機構１４にダン
   プ荷台７に対して取外されたダンプシリンダ１
   ３の遊端側を取付け可能な突出長さを有する取
   付けアーム２０を設けて、前記ダンプ荷台７と
   作業装置用昇降機構１４とを付け換え可能に構
   成してあることを特徴とする運搬車。 ２ 前記昇降機構１４が一本のトツプリンク１５
   と左右一対のロアーリンク１６，１６ならびに
   このロアーリンク１６，１６に夫々リフトロツ
   ド１７，１７を介して枢支連結される左右一対
   のリフトアーム１８，１８とから構成されてい
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載の運搬
   車。