JPS62257840A - 防曇性複層フイルム - Google Patents

防曇性複層フイルム

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JPS62257840A
JPS62257840A JP10174186A JP10174186A JPS62257840A JP S62257840 A JPS62257840 A JP S62257840A JP 10174186 A JP10174186 A JP 10174186A JP 10174186 A JP10174186 A JP 10174186A JP S62257840 A JPS62257840 A JP S62257840A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば野菜、根菜、果実、草花、花木、きの
こ類など(以下木明細書ではこれらを広義の意味で青果
物と称する)、収頂後も生理作用を営む物の包装に好適
なフィルムに関し、殊に保存時の鮮度保持作用及び防曇
作用を効果的に発揮させることにより包装商品としての
商品価値を高めることのできる複層フィルムに関するも
のである。尚本発明の複層フィルムは包装用に特定され
ず、温室等の覆い用或は仕切用等広範な用途に利用され
るが、以下の説明では包装用として適用する場合を非限
定的に代表例示して述べることとする。
[従来の技術] 近年、生鮮野菜、果実、生花あるいはきのこ類等の青果
物は、露地栽培から園芸施設栽培による計画的な多重・
多角的栽培へと移行してきているものが多く、定められ
た期間内に大量の青果物を収穫し包装しなければならな
いことが多い。また露地栽培を主体とする青果物にして
も収穫時期が決まっているので、短期間内に大量の収穫
物を包装し出荷しなければならず、これら青果物の包装
物が一般消費者の手に渡るまでの流通過程で最も問題と
なるのは、収穫時の鮮度を如何にうまく保持するかとい
うことである。
こうした要望に答えるべく、鮮度保持に主眼を置いた包
装用フィルムの改良研究が盛んに進められており、本出
願人も改良された幾つかの包装用フィルムを提案してい
る。
ところで前述の様な青果物は収穫によって直ちに生理作
用を失なう訳ではなく、特に収穫後しばらくの間は収穫
前と殆んど変らない程の生理作用を発揮する。また適当
な保存状態に保たれておれば生理作用は更に長く持続さ
れ、且つ該生理作用を持続している限り青果物は良好な
鮮度を維持する。換言すれば保存状態が悪ければ生理作
用の持続が失われ、早期に腐食してしまう。
包装状態における青果物の生理作用としては、■蒸散作
用による水分の減少、 ■呼吸作用による霊囲気酸素の消費と炭酸ガスの発生、 ■炭酸ガスの発生、発熱にともなう昇温、が知られてお
り、密閉状態では酸素濃度が減少すると共に炭酸ガス濃
度が増加し、且つ熱が放散されない為包装体の内部温度
は上昇してくる。そして呼吸作用はある温度以上でより
活発となり、高温では蒸れ現象によって腐敗し易くなる
。また蒸散作用は、高温あるいは低湿度の:囲気でより
大きくなり、その結果形成される高温・高湿度中では一
層腐敗し易くなる。
そこで上記の様な生理作用を考慮して保存時の鮮度保持
効果を高めるため、包装用袋に適当な大きざの開孔を設
けたり或は袋の底部をカットする等の手段で通気性を高
め、酸素濃度の低下を防止し、炭酸ガス濃度の増加を防
止し、また昇温を抑制することが試みられている。しか
しながらこれらはあくまでも応急処置的なものであって
、包装袋内部の温度分布やガス組成を必ずしも均一にな
し得る訳ではなく、局部的な腐食、特に外部から見えな
い部分での腐食が進行し、消費者をあざむくという予期
しない結果を招くことがある。しかも青果物の包装時或
は流通過程で、前記開孔やカット部が起点となって包装
袋が破れることがあるという致命的な欠陥もある。しか
も青果物の種類によっては、開孔フィルムを使用すると
虫が侵入したり流通過程で水が入って品質が著しく劣化
するものもあり、孔をあけることが好ましくない場合も
ある。
この様なところから、包装用袋に開孔やカット処理等を
施すことなく、しかも包装体内部を当該青果物の生理作
用に好適な温度およびガス組成に保ち得る様な包装用フ
ィルムの開発が望まれているが、現在のところこうした
目的にかなう包装用フィルムは提案されておらない。し
かも現在実用化されている包装用フィルムを用いた青果
物の包装袋は、青果物の前記蒸散作用或は付着水分の蒸
発によって生じる水分が包装用袋の内面に付着して曇り
を生じ、内容物が外部から見えにくくなるといった問題
も有している。
例えばポリエチレンフィルムは、適度の水蒸気透過度は
有しているものの、酸素及び炭酸ガスの透過度が不足す
る為青果物が短期間の保存で窒息状態となって鮮度低下
を来たし、またポリスチレンフィルムは適度の酸素及び
炭酸ガス透過性を有し青果物の呼吸作用は長期間持続せ
しめ得るものの、水蒸気透過率が大きすぎる為水分の蒸
散作用が著しくなり、青果物が短期間のうちに変色また
は萎凋現象を生じ、良好な鮮度を長期的に維持すること
はできておらない。
しかも上記の様なフィルムは何れも防曇性が乏しく、外
部において商品価値を低下させるばかりでなく、曇り部
に凝縮した水分に青果物が直接触れると、いわゆる水腐
れの原因となる。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであっ
て、その目的は、あらゆる青果物の包装或はその他の被
覆や仕切用途等に適合させることのできる好適な水蒸気
透過性、酸素及び炭酸ガス透過性を備え、且つ包装用袋
として使用した場合は青果物に接する側の表面層に曇り
現象等を生じることのない様な複層フィルム及びその製
造方法を1是イ共しようとするものである。
[問題点を解決する為の手段] 上記の目的を達成する為の要件として規定される本発明
包装用フィルムの構成は、 水蒸気透過度が15〜200g/m2・24hr−at
m ・40℃、 酸素透過度が3000〜35000 cc/m2・24
hr−atm ・20℃・90%RH。
炭酸ガス透過度が12(lOct −130000cc
/ m’ −24hr−atm  −20℃・90%R
H。
であると共に、少なくとも片面側表面層には防曇剤が存
在し、且つ該表面層は270℃で溶断シールしたときに
3.0 Kg  cm/15mm以上の溶断シール強度
を示すものであるところに要旨を有するものである。
[作用] 本発明に係る複層フィルムは水蒸気透過度、酸素透過度
、炭酸ガス透過度を特定すると共に、包装用途等で用い
たときの青果物に接する側の表面層に防曇剤を存在せし
めると共に、該表面の溶断シール強度を特定したところ
に特徴を有するものであるから、以下上記各特性を定め
た理由について説明する。
水蒸気透過度: 15〜200 g/m2・24hr−
atm ・40℃ 水蒸気透過度は、青果物に付着している水分の蒸発及び
蒸散作用により放出される水分による袋内湿度を適正に
保ち、湿度過剰によるむれ現象を防止して腐敗を抑制す
ると共に、湿度不足による青果物の萎凋、変色(黄変又
は褐変)、軟化、弾力性喪失等を防止するうえで重要な
特性であり、水蒸気透過度が15 g/m2−24hr
−atm −40℃未満では湿度過剰によるむれ現象に
よって青果物が腐敗し易く、一方200 g/m2・2
4hr・atm ・40℃を超える場合は包装袋内部が
湿度不足となって青果物が萎凋、変色等を起こし易く、
何れの場合も満足のいく鮮度保持効果を得ることができ
ない。良好な鮮度保持効果を確保するうえでより好まし
い水蒸気透過度は20〜150g/m” 24hr−a
rm ・40℃の範囲である。
酸素透過度: 3,000〜35,0OOcc/m” 
−24hr ・atm−20℃・90%FtH 酸素透過度は、呼吸作用による酸素濃度の低下を外部空
気の透過侵入によって補い、生理作用を持続させるうえ
で極めて重要な特性であり、該透過度が3,000 c
c/m’−24hr−atm −20℃・90%RH未
溝の場合は特に呼吸作用の著しい(酸素消費量の多い)
青果物を包装したときの内部酸素量が欠乏し、窒息状態
となって十分な鮮度保持効果が発揮されない。一方35
,0OOcc /m”・24hr−atm −20℃・
90%RHを超えた場合、酸素欠乏現象を生じる恐れは
ないが、外部からの細菌類の侵入が著しくなってかび等
が生じ易くなり、鮮度保持効果はかえって低下する。
酸素透過度のより好ましい範囲は4,000〜20.0
OOCC/In2・24hr−atm ・20℃・90
%RHである。
炭酸ガス透過度: 12,00(1〜130;000c
c /m2・24hr−atm ・20℃・90 %RH 炭酸ガス透過度は、包装袋内のガス組成を適正に保ち、
青果物の呼吸作用を保証すると共に炭酸ガス障害を回避
し、更には菌体の侵入・繁殖による腐敗を防止するうえ
でも有効な特性であり、該透過度が12,0OQCc/
m2・24 hr−atm ・20℃・90%RH未満
では包装袋内の炭酸ガス濃度が高くなり過ぎて青果物の
呼吸作用が阻害され、鮮度及び味覚が急速に低下してく
る。
一方130,000cc /m2・24 hr−atm
 −20℃・90%RHを超えると、包装袋内部のCO
□濃度が低くなりすぎて腐敗防止効果及び劣化抑制効果
が有効に発揮されなくなる。
炭酸ガス透過度のより好ましい範囲は15.OQO〜1
00、O[1Occ /m2・24hr−atm ・2
0℃・90%RHである。
本発明においては上記水蒸気、酸素及び炭酸ガスの各透
過度がすべて規定範囲内に収まるものでなければならず
、何れか1つの透過度が規定範囲を外れたときでも本発
明の目的を果たすことはできない。
更に本発明の包装用フィルムにおける青果物に接する側
の表面層には保存乃至流通期間中防曇性を示す様な防曇
剤が存在し、且つ270℃で溶断シールしたときの溶断
シール強度が3.0 Kg−am/15LQm以上であ
るものでなければならない。即ち本発明では、包装袋内
面の曇り現象を防止して商品価値を高めるばかりでなく
、曇りの進行によって形成される水滴による内容物の本
腐れを防止するうえでも防曇作用は極めて1要な特性で
あり、且つ流通過程で長期的に優れた防曇性を持続させ
る為には、保存乃至流通時の気温変化を考慮して、20
■40℃の間で温度変化を繰り返す経過中継続して防曇
性を示す様な防曇剤が表面層に存在するものであること
が望まれる。本発明は前述の如く収穫後も生理作用を持
続する青果物を包装対象とするものであり、冷凍保存よ
りもむしろ室温雰囲気での保存が望まれるところから、
本発明における防曇特性の設定に当たっては、たとえば
次に示す様な方法によって求められる、20■40℃の
間で温度変化を繰り返したときの防曇持続性により定め
るのがよく、本発明では下記の測定法で1日以上防曇性
を持続するものであることが望まれる。
(防曇性評価方法) 200ccビーカーに150ccの40℃温水を入れ、
試料の防曇面を内側にしてビーカーにかぶせる。その後
、6Hr、20℃に保ち、そして次に40℃に68rに
保つ。この温度変化を繰り返し、フィルム面を通して容
器内容物が明瞭に観察できるか否かによって判定する。
表層部に存在させる防曇剤の種類は特に限定されるもの
ではなく、従来から知られた防曇剤の他、帯電防止剤や
滑性剤の如く防曇特性を発揮し得るすべてのものを使用
することができ、必要によっては2種以上を併用するこ
ともできる。これらの防曇剤は表面層構成材中に直接混
入し得る他、基層構成材中にのみ混入させておき、積層
後表面層へ拡散径行させることによって表面層に防曇性
を与えることも可能である。表面層における防曇剤の存
在量は、防曇剤の種類によっても変わってくるので一律
に規定することは適当でないが、好ましいのは0.3〜
3重量%の範囲である。
しかして0.3重量%未満では防曇性能が不十分である
為本発明の要求特性が満たされ難く、一方3重量%を超
える場合は表面層が白化現象を生じて透明性が低下する
ばかりでなく、青果物の蒸散によって袋の内面に付着し
た水分が白濁現象を起こし、商品価値が著しく低下する
という問題も生じてくる。
尚製袋前のフィルムの状態で防曇性を評価する簡便法と
して表面層の表面張力で評価することも可能であり、本
発明者らが確認したところによると、該表面張力が38
ダイン/am以上となる様に防曇剤の存在量を調整する
ことによフて、目的にかなう防曇持続性を確保し得るこ
とが明らかとなった。
次に本発明の複層フィルム層は製袋時或は青果物充填後
必要によって行なうことのある密封時に溶断シールされ
るものであり、青果物の充填時或は流通時等にシール部
が剥離して開封される現象を阻止する為には、270℃
で溶断′シールしたときの溶断シール強度が3.0 K
g  cm/ 15mm以上でなければならず、該溶断
シール強度が不足する場合は、青果物の充填時或は取扱
い時にシール部が創部する。尚溶断シール温度は現在実
用化されている一般的な溶断シール温度を基準にして定
めたが、上記溶断シール条件のもとて上記設定値以上の
溶断シール強度を示し得るものである限り、前述の範囲
を外れる溶断シール温度を採用することを排除するもの
ではない。
以上の様な諸特性を有する複層フィルムは、夫夫の要求
特性に合致し得る合成樹脂の共押出しあるいはインライ
ンラミネート法等によフて製造することができるが、前
述の要求特性との関係を考慮して最も好ましい基層構成
材及び表面層構成材について説明すると次の通りである
まず基層は、フィルムに要求される最低限の機域的強度
を確保すると共に、水蒸気、酸素及び炭酸ガスの各透過
性にも最も大きい影響を及ぼすものであり、次の様な素
材を使用することによって前述の目的にかなう基層を得
ることができる。即ち基層構成材としては、■炭素数が
2〜10であるα−オレフィン系の共重合体の1種以上
と、■酢酸ビニル、アクリル酸及びスチレンよりなる1
種以上のモノマー単位が全構成々分中の5〜80重量%
を占める共重合体の1種以上、との混合物で、且つその
混合比率が前者■:30〜90重量%、後者■:10〜
70重二%である混合物が好ましい。上記■を構成する
炭素数2〜10のα−オレフィンの具体例としてはエチ
レン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、ヘプテン等が挙
げられるが、より一般的なのはエチレン、プロピレン、
ブテンである。これらα−オレフィンの単独重合体は、
前述の要求特性殊に水蒸気、酸素及び炭酸ガスのすべて
の透過度を満足させるうえで必ずしも十分なものとは言
えないが、上記α−オレフィンの2種以上の共重合体を
使用すると前記透過度のすべてを満たす基層が容易に得
られる。この場合の共重合比は、組合されるα−オレフ
ィンの種類に応じて任意に決定すればよい。また上記■
を構成する共重合体としては、酢酸ビニル、アクリル酸
及びスチレンよりなるモノマー単位を該共重合体全構成
4分中に5〜80重量%含有する共重合体が好ましく、
これらのモノマーと組合される千ツマ−としてはエチレ
ン、プロピレン等のα−オレフィン、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、ブタジェン等が例示される
。該共重合体中に占める酢酸ビニル、アクリル酸及びス
チレンよりなるモノマー単位の重量が5%未満あるいは
80%超である場合は、前記各透過度のすべてを満足す
ることが困難になる他、80%超の場合は基層フィルム
のヘイズが悪化する傾向が見られ、また溶断シール性の
低下あるいは溶断部にひげ状物ができる等の難点が生じ
易くなる。
上記■及び■の混合比率は前者30〜90重量%に対し
て後者10〜70重量%の範囲とするのがよく、この様
な配合率範囲を特定することによって、強度等の機械的
特性はもとより透明性や溶断シール性及び前記各透過度
のすべてにおいてバランスのとれた性能を確保すること
ができる。
ちなみに■共重合体の配合率が30重量%未満である場
合は、基層フィルムの透明度が低くなって内容物の透視
が困難となり包装体としての商品価値が低下するという
欠点に加えて、保存温度が30℃を超える高温となった
場合、複合フィルムとしての防曇性が短時間のうちに喪
失される様になるという重大な問題が生じてくる。一方
■共重合体が90重量%を超える場合は、ガス透過性能
に問題が生じてくる。たとえば、酸素透過度及び炭酸ガ
ス透過度が前記設定範囲に入ったとしても水蒸気透過度
が設定範囲から外れるといった問題が生じ、青果物の生
理作用に好適な包装7囲気が得られ難くなるため、期待
されるほどの鮮度保持効果が得られない。
尚上記■、■を配合するに当たっては、230℃におけ
る該配合物のメルトインデックスが1〜100/10m
1n、より好ましくは2〜50g/10m1nとなる様
に上記■、■の配合物の選定するのが好ましい。
次に表面層構成材は、防曇剤の存在によって長期に亘り
優れた防曇性を持続し得る他、優れた溶断シール性を有
することが必要であり、こうした要求を満たす為の表面
層構成材としては、炭素数が2〜10であるα−オレフ
ィン系モノマー(エチレン、プロピレン、ブテン、ペン
テン、ヘキセン、オクテン、デセン等)から選ばれる2
f!4以上によって得られる共重合体が好ましく、この
共重合体は単独或は混合して使用される。該表面層構成
フィルム中に防曇剤を存在させる方法としては、該表面
層構成材自体の中に防曇剤を混入させておく方法の他、
基層フィルム中に適量の防曇剤を含有させておき、積層
後の拡散によって表面層構成フィルム中に防曇剤を移行
させる方法を採用することもできる。この場合、基層フ
ィルム内へ混入させる防曇剤の量は0.3〜3M量%、
より好ましくは0.4〜2.2 ii五%が好適であり
、0.3重量%未満では表面層フィルム方向への拡散穆
行量が不十分となる為表面層に十分な防曇性能を与える
ことができず、一方3重量%を超えると、表面層部側の
防曇性は十分に高められるものの、表面層フィルムが白
化現象を生じて商品価値が劣悪になる。ところが基層フ
ィルム中に0.3〜3重量%の防曇剤を含有させておい
て表面層フィルムと積層すると、基層フィルム中の防曇
剤が表面層フィルム方向へ徐々に拡散8行していく結果
、長期間に亘って良好な防曇特性を持続することとなる
前述の基層構成材及び表面層構成材から複合フィルムを
成形する為の手段は特に限定されず、共押出し法やイン
ラインラミネート法の如き周知の方法によフて行なわれ
ることは先に述べた通りであり、また基層及び表面層の
肉厚も格別の制約はないが、経済性や物性等を加味して
最も一般的ttのは、基層:4〜200μm程度、表面
層二0.3〜8μm程度である。尚本発明フィルムの最
も基本的な複合形態は、表面層と基層を1層ずつ積層し
た形態のものであるが、この基層の両面に表面層を積層
して両面に防曇性とヒートシール性を持たせたり、或は
基層の片側(表面層積層面とは反対側、但し両表面層に
防曇性やヒートシール性をもたせている場合は該表面層
のうちいずれか一方)に印刷等の加工を施すことも勿論
可能であり、これらはすべて本発明の技術的範囲に含ま
れる。
また基層及び表面層を構成するフィルム中には更に必要
に応じて滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤等を配合することもで
き、更に該複層フィルムは所望により1軸延伸若しくは
2軸延伸を施して物性を改善することもできる。
この様にして得られる発明の複層フィルムは、製袋後前
果物を充填し密封又は密封しないで市場に供するのが最
も一般的であるが、場合によっては青果物を該フィルム
でくるみ込んでテープ止めしたり或は青果物の巻き付は
包装に使用することもでき、場合によっては全面に小さ
な孔をあけたり製袋後一部をカットして通気性を高めて
使用する方法等を適用することも可能である。
次に実施例を挙げて本発明を一層明確にするが、本発明
はもとより下記の実施例によって制限を受けるものでは
ない。尚下記実施例において1%」とあるのは特記しな
い限り「重量%」を意味する。
[実施例〕 実施例1 エチレン・プロピレン共重合体(エチレン含有量=5%
)と、酢酸ビニル含有量が28%であるエチレン・酢酸
ビニル共重合体とを、前者65%、後者35%の比率で
混合してなる基層構成材と、プロピレン・ブテン−1共
重合体(ブテン−1含有量=18%)とブテン・エチレ
ン共重合体(エチレン含有量:3,5%)とを1:1の
重量比率で配合してなる混合組成物からなる表面層構成
材(但し該表面層構成材中には防曇剤として6%の高級
脂肪酸エステルモノグリセライドを混入させた)を使用
し、共押出し法によって、基層の両面に表面層の積層さ
れた複層フィルムを作製しく押出温度:260℃、冷却
:20℃)、引き続いて縦延伸倍率3倍、横延伸倍率8
倍の2軸延伸を施し、更に両面にコロナ放電処理を行な
って、基層16μm、表面層2μm×2(両面)の合計
20μmの3層フィルムを得た。このフィルムの片面(
A)側の表面張力は42ダイン/cm、他方面(B)側
の表面張力は38ダイン/Cmであった。該複層フィル
ムの諸特性を第1表に示す。
第1表 村:該フィルムを製袋して内部に生シイタケを封入し、
20:40℃の温度変化(2回/日)を繰り返し、1日
後における曇り発生の有無で判断した。
◆2:温度270℃、シール速度60回/分で溶断シー
ルした時の強度 この複合フィルムの(A)面側を内側にして包装用袋を
作製し、これに収穫直後のなすを封入して保存時の鮮度
変化を調べた。尚なすの呼吸量は15℃において20C
O2mg/にg−h「、25℃において110 C02
mg/Kg−hrである。
結果は後記第4表に一括して示す。
実施例2 プロピレン・ブテン−1共重合体(ブテン−1含有量:
20%)とエチレン・スチレン共重合体(スチレン含有
量=40%)とを、前者90%、後者10%の比率で配
合してなる基層構成材(防曇剤として高級脂肪酸エステ
ルモノグリセライドを0.8%配合)と、プロピレン・
ブテン−1共重合体(ブテン−1含有量:18%)とプ
ロピレン・ブテン−1共重合体(ブテン−1含有量:3
0%)とを前者70%、後者30%の比率で配合してな
る表面層構成材とを用い、実施例1と同様にして3層構
造の複合フィルムを作製した(押出温度:250℃、冷
却:25℃)、その後引き続いて縦延伸倍率2.5倍、
横延伸倍率7.8倍の2@延伸を行ない、基層20μm
の両面に表面層各1.5μmの積層された合計肉厚23
μmの3層フィルムを得た。このフィルムの片面(A)
側の表面張力は41ダイン/cm、反対面(B)側の表
面張力は38ダイン/cmであり、何れの面も基層から
拡散してきた防曇剤の良好な防曇性を示した。
該フィルムの諸特性を第2表に示す。
第2表 り:該フィルムを製袋して内部に生シイタケを封入し、
20:40℃の温度変化(2回/日)を繰り返し、1日
後における曇り発生の有無で判断した。
*2:温度140℃、圧力1にg/cm’で1秒間圧接
した時の強度 このフィルムの(A)面側を内側にして包装用袋を作製
し、これに収穫直後の枝豆を封入して保存時の鮮度変化
を調べた。
尚枝豆の呼吸量は、15℃において170CO2mg/
Kg−hr、  25℃において380 C02mg/
 Kg−hrである。
結果は後記第4表に一括して示す。
実施例3 実施例1で得た包装用袋にぎゅうり2本を封入し、同様
にして保存時の鮮度変化を調べた。尚きゅうりの呼吸量
は、15℃において20CO2mg/ Kg−hr、 
25℃において130COzmg/Kg−hrである。
結果は第4表に一括して示す。
尚第4表には比較の為無包装の場合及びOPPフィルム
(2軸延伸ポリプロピレンフイルム)、PEフィルム(
ポリエチレンフィルム)で密封包装した場合の実験結果
も併記した。
尚、第4表に示す鮮度保持試験の評価基準は第5表に示
す通りとした。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、水蒸気、酸素及び
炭酸ガスの各透過度が適正に調整されているので、青果
物は密封包装後も生理作用を持続することができ、鮮度
保持期間を大幅に延長することができる。しかもこの複
層フィルムは優れた防曇性及び防曇持続性を有している
ので、流通過程で内容物が見え難くなって商品価値が低
下したり、或は曇り部に凝集した水分によって青果物の
腐敗が促進される様な恐れもなく、青果物の外観点商品
イメージの低下を防止すると共に、消費者の手元に新鮮
な状態で供給することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)水蒸気透過度が15〜200g/m^2・24h
    r・atm・40℃、 酸素透過度が3000〜35000cc/m^2・24
    hr・atm・20℃・90%RH、 炭酸ガス透過度が12000〜130000cc/m^
    2・24hr・atm・20℃・90%RH、 であると共に、少なくとも片面側表面層には防曇剤が存
    在し、且つ該表面層は270℃で溶断シールしたときに
    3.0Kg−cm/15mm以上の溶断シール強度を示
    すものであることを特徴とする防曇性複層フィルム。
  2. (2)少なくとも片面側表面が、20■40℃の間で温
    度変化を繰り返す経過中防曇性を示すものである特許請
    求の範囲第1項に記載の複層フィルム。
  3. (3)複層フィルムの基層構成材が、炭素数2〜10の
    α−オレフィン系共重合体の1種以上:30〜90重量
    %と酢酸ビニル、アクリル酸及びスチレンよりなる1種
    以上のモノマー単位が全構成々分中の5〜80重量%を
    占める共重合体の1種以上:10〜70重量%との混合
    物である特許請求の範囲第1項に記載の防曇性複層フィ
    ルム。
  4. (4)複層フィルムの表面層構成材が、炭素数2〜10
    のα−オレフィン系共重合体である特許請求の範囲第1
    又は2項に記載の防曇性複層フィルム。
  5. (5)青果物の包装に使用されるものである特許請求の
    範囲第1〜3項のいずれかに記載の防曇性複層フィルム
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