JP4802693B2 - 包装用フィルム及び包装体 - Google Patents
包装用フィルム及び包装体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4802693B2 JP4802693B2 JP2005356161A JP2005356161A JP4802693B2 JP 4802693 B2 JP4802693 B2 JP 4802693B2 JP 2005356161 A JP2005356161 A JP 2005356161A JP 2005356161 A JP2005356161 A JP 2005356161A JP 4802693 B2 JP4802693 B2 JP 4802693B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- film
- heat
- base material
- material layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Packages (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
また、生鮮品等の包装に用いられる防曇フイルムでは、防曇性を安定かつ長期間維持する為、フイルムを構成する樹脂に防曇剤を練りこむ等の手法が採られてきた。しかしながら、菌茸類を中心に自動包装化が進むにつれ、密封状態での防曇性が求められる様になり、高湿度下での袋内側の水滴付着防止性が要求される様になってきた。
また、特開平8−197671号には、二軸延伸フイルムの二軸延伸完了前に防曇剤を塗布する方法が開示されているが、防曇剤が表面にしか存在しない為、持続性に劣るものであった。
(1)結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる基材層を中心に3層以上の積層体からなり、最外層が両側とも150℃以下の熱融着層よりなる延伸ポリプロピレン系樹脂フイルムであって、基材層の両側には、それぞれ冷キシレン可溶分の異なる樹脂よりなる層が形成され、全層に防曇剤が存在するフィルム。
(2)前記フィルムの全層に防曇剤が存在するフィルム。
(3)冷キシレン可溶分の多い樹脂を用いた層を熱融着層とし、熱融着層表面の水洗後の濡れ張力が34mN/m以上である(1)または(2)記載のフィルム。
(4)フィルムが2軸延伸されてなることを特徴とした(1)または(2)記載のフィルム。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の包装用フィルムからなり、冷キシレン可溶分の多い樹脂を用いた熱融着層が袋の内側となることを特徴とした包装体。
また、基材層を挟む各層の好ましいCXSの差としては、1重量%以上であり、差が1重量%未満の場合は、結晶性の差が出来ず、防曇性を発揮させたい面への防曇剤の選択的移行が、困難となるので、好ましくない。又各層の好ましいCXSとしては、熱融着層が5〜50重量%であり、5重量%未満の場合は、結晶性が高くなり、熱接着性が不十分となる場合があり、50重量%を超える場合は、表面がベタついてフイルム同士がブロッキングする等の問題が発生する事があり好ましくない。一方、もう片方の表面層の好ましいCXSの範囲としては1〜4重量%であり、1重量%未満の場合は、樹脂が硬く製膜が困難となる場合があり、4重量%を超える場合は、防曇剤が表面層に若干なりとも移行する現象が起こり、熱融着層への防曇剤の移行が完全とは言えなくなる事があり、好ましくない。
本発明のフイルムは、必要に応じて本発明の特性を阻害しない範囲で、表面処理を行う事ができる。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理等が例示でき、特に制限はない。連続処理が可能であり、このフイルムの製造過程の巻き取り工程前に容易に実施できるコロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理を行うのが好ましく、熱融着層表面の濡れ張力を向上する手段としてはコロナ放電処理が特に好ましい。また、用途に応じて本発明の特性を阻害しない範囲で、フイルムに穴あけ加工等の特殊加工を行う事が出来る。1〜5000μmの穴あけ加工を施して、青果物の鮮度保持包装等にも使用する事が出来る。
(1)500ccの上部開口容器に30℃の温水を300cc入れる。
(2)フィルムの防曇性測定面を内側にしてフィルムで容器開口部を密閉する。
(3)5℃の冷室中に放置する。
(4)5℃の冷室に放置12時間後、30℃の環境に移し、12時間放置する。
(5)(4)の操作を2日間繰り返した後、5℃の冷室に12時間放置後フィルム測定面の露付着状況を6段階で評価する。
評価6級:全面露なし(付着面積O)
評価5級:若干の露付着(付着面積1/5まで)
評価4級:多少の露付着(付着面積1/4まで)
評価3級:約1/2の露付着(付着面積2/4まで)
評価2級:ほとんど露付着(付着面積3/4まで)
評価1級:全面露付着(付着面積3/4以上)
下記製造例で得られたフイルムの熱融着層表面を蒸留水で40〜50秒間、室温で洗い流した後、JIS−K−6768法に準じて、フイルムの濡れ張力を評価した。
NISHIBE KIKAI社製シーラー(LotNo.A56430)により、シール温度140℃、圧力2kg/cm2、ヒートシール時間2秒の条件にて、シール幅10mm、袋サイズ200mm×210mmの袋を作成した。
ブナシメジ100gを入れ、再び、NISHIBE KIKAI社製シーラー(LotNo.A56430)により、シール温度140℃、圧力2kg/cm2、ヒートシール時間2秒の条件にて、シール幅10mmのシールをして密封包装した。
包装品を冷蔵庫(5〜10℃)に入れ、保存6日後の袋内側の水滴の付き具合を5段階評価した。
評価5級:全面水滴なし(付着面積O)
評価4級:多少の水滴付着(付着面積1/4まで)
評価3級:約1/2の水滴付着(付着面積2/4まで)
評価2級:ほとんど水滴付着(付着面積3/4まで)
評価1級:全面水滴付着(付着面積3/4以上)
3台の溶融押出機を用い、第1の押出機にてプロピレン単独重合体FS2011DG3(住友化学(株)製、MFR2.5g/10分、融点158℃、CXS3.3重量%)にポリオキシエチレンステアリルアミンモノステアリン酸エステル0.64重量%、ポリオキシエチレンステアリルアミン0.16重量%、ステアリン酸モノグリセリンエステル0.10重量%、ステアリン酸ジグリセリンエステル0.05重量%を配合して基材層Aとし、第2の押出機にて、プロピレン・エチレン・ブテン共重合体FSX66E8(住友化学(株)製 エチレン含有量2.5モル%、ブテン含有量7モル%、MFR3.1g/10分、融点133℃、CXS2.5重量%)100重量%に不活性微粒子(サイリシア350:富士シリシア化学(株)製、粒子径1.8μm)を3000ppm添加して基材層を挟む表面層Bとし、第3の押出機にて、プロピレン・ブテン共重合体BH180EL−3(住友化学(株)製 ブテン含有量25モル%、MFR8.5g/10分、融点128℃、CXS14.0重量%)100重量%に不活性微粒子(サイリシア350:富士シリシア化学(株)製、粒子径1.8μm)を1500ppm添加して基材層を挟む熱融着層Cとして、ダイス内にて表面層B/基材層A/熱融着層Cとなるように、表面層B、基材層A、熱融着層Cの順にTダイ方式にて溶融共押出し後、25℃のチルロールにて冷却固化し、縦方向に4.5倍、横方向に8倍延伸し、表面層B0.8μm、基材層A 22.7μm、熱融着層C1.5μmの合計25μmの3層の包装用フィルムを得た。得られたフィルムの熱融着層C表面にコロナ放電処理を行い、コロナ放電処理面を水洗した後の濡れ張力が35mN/mとなるにした。
得られた包装用フイルムは本発明の要件を満足するものであり、十分な防曇性を有するものであった。
実施例2に於いて、熱融着層表面の水洗後の濡れ張力が表1に示す通りとなる様にコロナ処理度を調整して実施例2のフイルムを得た。
得られた包装用フイルムは本発明の要件を満足するものであり、十分な防曇性を有するものであった。
実施例1に於いて、基材層を挟む表面層Bに、熱融着層Cに用いた樹脂と同じプロピレン・ブテン共重合体BH180EL−3を使用した以外は実施例1と同様にして、比較例1のフイルムを得た。
実施例1に於いて、表1に示す通り、層構成の順番を基材層A、基材層を挟む層として中間層B、熱融着層Cの順番に積層した以外は、実施例1と同様にして、比較例2のフイルムを得た。
実施例1に於いて、表1に示す通り、基材層Aと熱融着層Cの間に基材層を挟む層として中間層Bを入れた以外は、実施例1と同様にして、比較例3のフイルムを得た。
Claims (5)
- 結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる基材層を中心に3層の積層体からなり、基材層を挟む融点が150℃以下の表面層及び熱融着層を有し、かつ基材層にのみ防曇剤を含有させた積層シートを2軸延伸する製造方法により得られる延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムであって、表面層の冷キシレン可溶分が1〜4重量%であり、熱融着層の冷キシレン可溶分が5〜50重量%であり、表面層の冷キシレン可溶分と熱融着層の冷キシレン可溶分との差が1重量%以上であることを特徴としたフィルム。
- 請求項1記載のフィルムであって、前記表面層がプロピレン・エチレン・ブテン−1共重合体からなることを特徴としたフィルム。
- 請求項1または2記載のフィルムであって、前記熱融着層がプロピレン・ブテン−1共重合体からなることを特徴としたフィルム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のフィルムであって、前記基材層がプロピレン単独重合体からなることを特徴としたフィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムからなり、冷キシレン可溶分の多い樹脂を用いた熱融着層が袋の内側となることを特徴とした包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005356161A JP4802693B2 (ja) | 2005-12-09 | 2005-12-09 | 包装用フィルム及び包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005356161A JP4802693B2 (ja) | 2005-12-09 | 2005-12-09 | 包装用フィルム及び包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007160530A JP2007160530A (ja) | 2007-06-28 |
JP4802693B2 true JP4802693B2 (ja) | 2011-10-26 |
Family
ID=38243989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005356161A Active JP4802693B2 (ja) | 2005-12-09 | 2005-12-09 | 包装用フィルム及び包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4802693B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5167625B2 (ja) * | 2006-11-07 | 2013-03-21 | 東洋紡株式会社 | 包装用フィルム及び包装体 |
JP4609464B2 (ja) * | 2007-08-28 | 2011-01-12 | 東洋紡績株式会社 | ポリプロピレン系樹脂積層フィルム、およびその製造方法 |
WO2018181011A1 (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-04 | 東洋紡株式会社 | 二軸配向ポリプロピレン系樹脂フィルム |
JP7186973B2 (ja) * | 2019-05-31 | 2022-12-12 | 株式会社ヒューリンク | 食品包装用フィルム及び食品包装用袋 |
JP7320234B2 (ja) * | 2019-05-31 | 2023-08-03 | 株式会社ヒューリンク | 食品包装用フィルム及び食品包装用袋 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6244447A (ja) * | 1985-08-23 | 1987-02-26 | 三菱油化株式会社 | 防曇性プロピレン系樹脂フイルム |
JP3396389B2 (ja) * | 1996-03-19 | 2003-04-14 | 三井化学株式会社 | ポリプロピレンフィルム |
JP4385443B2 (ja) * | 1999-08-11 | 2009-12-16 | 東洋紡績株式会社 | 包装用フィルム及び包装体 |
JP2001145987A (ja) * | 1999-09-07 | 2001-05-29 | Ube Ind Ltd | 包装用多層フィルム |
JP2001232731A (ja) * | 2000-02-21 | 2001-08-28 | Toyobo Co Ltd | 包装用フィルム及び包装体 |
JP4613571B2 (ja) * | 2004-03-26 | 2011-01-19 | 東洋紡績株式会社 | ヒートシール性ポリプロピレン系樹脂積層フィルム及び包装体 |
-
2005
- 2005-12-09 JP JP2005356161A patent/JP4802693B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007160530A (ja) | 2007-06-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101096846B1 (ko) | 열 밀봉성 폴리프로필렌계 수지 적층 필름 및 포장체 | |
JP6984593B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂多層フィルム及びそれを用いた包装体 | |
JP5753746B2 (ja) | ポリエチレン系多層フィルム | |
KR102526027B1 (ko) | 폴리에틸렌계 필름 | |
CN113365824B (zh) | 聚丙烯系树脂多层膜 | |
JP4802693B2 (ja) | 包装用フィルム及び包装体 | |
KR102413979B1 (ko) | 폴리에틸렌계 필름 | |
JP2008284827A (ja) | 包装用フィルム及び包装体 | |
EP2683772B1 (en) | Sealable, antifog composition for heat sealable films and easy-open packages obtained therefrom | |
TW201731740A (zh) | 包裝容器、及使用該包裝容器之包裝體 | |
JP4613571B2 (ja) | ヒートシール性ポリプロピレン系樹脂積層フィルム及び包装体 | |
JP2014210366A (ja) | ポリエチレン系多層フィルム | |
KR20230105683A (ko) | 폴리올레핀계 수지 필름 및 그것을 사용한 적층체 | |
KR20230109154A (ko) | 폴리올레핀계 수지 필름 및 그것을 사용한 적층체 | |
WO2021241274A1 (ja) | 二軸配向ポリプロピレン系樹脂フィルム及びそれを用いた包装体 | |
JP2003291282A (ja) | 青果物包装用フィルム及び包装体 | |
JP2008030425A (ja) | ポリプロピレン系樹脂積層フィルム、およびその製造方法 | |
JP2023158008A (ja) | 二軸配向ポリプロピレン系樹脂フィルム及びそれを用いた包装体 | |
JP4240076B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂積層フィルム、およびその製造方法 | |
JP5167625B2 (ja) | 包装用フィルム及び包装体 | |
JP4893084B2 (ja) | 積層ポリプロピレン系樹脂フィルム | |
JP2018193503A (ja) | フィルムおよび包装体 | |
JP4385443B2 (ja) | 包装用フィルム及び包装体 | |
JP4867857B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂積層フィルム、およびその製造方法 | |
JP4465580B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂多層フイルム及びそれを用いた包装体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081204 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110118 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110315 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20110315 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110712 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110725 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4802693 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140819 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |