JPH0228308B2 - Aokudamononohozonhoho - Google Patents

Aokudamononohozonhoho

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JPH0228308B2
JPH0228308B2 JP25336985A JP25336985A JPH0228308B2 JP H0228308 B2 JPH0228308 B2 JP H0228308B2 JP 25336985 A JP25336985 A JP 25336985A JP 25336985 A JP25336985 A JP 25336985A JP H0228308 B2 JPH0228308 B2 JP H0228308B2
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Do Isaka
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は青果物の保存方法に関し、殊に青果物
の単体もしくは集合体を良好な鮮度および商品外
観のもとで長期間に亘り保存することのできる方
法に関するものである。 [従来の技術] 輸送中あるいは貯蔵中の青果物に見られる一般
的生理作用については、蒸散作用による水分の
減少、呼吸作用による酸素の消費、炭酸ガス
の発生、発熱にともなう温度の上昇が知られてお
り、密閉された上記包装体においては、輸送中あ
るいは貯蔵中に酸素濃度が減少すると共に炭酸ガ
ス濃度は逆に増加し、且つ、雰囲気温度は上昇し
てくる。また青果物の呼吸作用はある温度以上で
より活発となり、高温では、蒸れ現象によつて腐
敗し易くなる。一方蒸散作用は、高温あるいは低
湿中でより大となるが、高湿度中では青果物は腐
敗し易くなる。 [発明が解決しようとする問題点] 上記の様な保存特性を有する青果物の包装に
は、従来より外装あるいは内装材としてダンボー
ル箱、紙箱、ポリ袋などが用いられて来た。しか
しながらこれらの外装或は内装材は透明性に劣る
ほか、低温貯蔵中或は輸送中に青果物から発生す
る水蒸気が凝縮し、包装物の内面に曇り現象を生
じ、青果物の外観的商品イメージを著しく損ねる
という欠点があつた。 また上記以外の包装形態としてネツトも知られ
ているが、この種の包装体では青果物の蒸散作用
によるしおれを抑制することが出来ないため、満
足のいく鮮度保持効果を得ることができない。 本発明はこうした青果物包装体の問題点に鑑み
てなされたものであつて、その目的は、青果物の
鮮度保持性、外観の見ばえを良好に保つことので
きる方法を提供しようとするものである。 [問題点を解決する為の手段] 上記の目的を達成することのできた本発明の鮮
度保持方法の構成は、最内層構成樹脂中に防曇剤
が存在し且つヒートシール性を示す最内層を有す
る複合フイルム製袋中に、青果物の単体あるいは
集合体を包装して保存するところに要旨を有する
ものである。 [作用及び実施例] 本発明に用いられる複合フイルムは、二層以上
の多層複合層からなり、少なくとも最内層は構成
樹脂中に防曇剤が存在し、且つ該最内層がヒート
シール性を有していることが必要である。このよ
うな複合フイルムは共押出しあるいはインライン
ラミネーート法等によつて製造するのが好ましい
が、製造方法自体は本発明を限定するものではな
い。最内層のフイルムはヒートシール性を有する
熱可塑性樹脂、例えばポリオレフイン、ポリエス
テル、ポリアミドなどにより構成されるが、特に
好ましいのはポリオレフイン系樹脂を主体とする
フイルムであり、例えば次の如き組成のオレフイ
ン系共重合体を主成分とするフイルム素材を用い
ることによつて、フイルムの外観特性を損なうこ
となく製膜することができる。 エチレン・プロピレン共重合体(エチレン含有
量2〜5wt%) プロピレン・ブテン−1共重合体(ブテン−1
含有量5〜30wt%) エチレン・ブテン−1共重合体(エチレン含有
量1〜10wt%) エチレン・プロピレン・ブテン・1共重合体 エチレン・アクリル酸共重合体 エチレン・アクリル酸系共重合体を金属化した
アイオノマー また、ポリエチレンにこれらのオレフイン系共
重合体を1種または2種以上混合してもよく、あ
るいは2種以上のオレフイン共重合体を混合した
ものであつてもよい。更に、ポリブテン−1を上
記オレフイン共重合体の1種または2種以上と混
合使用してもよい。最内層を構成する樹脂中には
更に防曇剤が存在することが必要であり、使用さ
れる防曇剤としては、例えば多価アルコールの脂
肪酸エステル類、高級脂肪酸のアミン類、高級脂
肪酸のアマイド類、高級脂肪酸のアミンやアマイ
ドのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
その存在量は全層換算で0.1〜10重量%、好まし
くは0.2〜5重量%、更に好ましくは0.4〜3重量
%であり、最内層構成々分中で50重量%以下が好
ましい。 この様にして防曇剤の含有された最内層は、防
曇剤を示す様になるばかりでなく、制電性や滑り
性も改質される。尚防曇剤の種類は特に限定され
るものではない。また最内層構成樹脂中には防曇
剤の他、耐候剤、すべり剤など種々の添加剤を含
有させることもできる。上記最内層フイルムは未
延伸、1軸延伸あるいは2軸延伸されたフイルム
として用いられる。 基層(2層の場合は外層になる)フイルムの構
成素材としては、最内層を構成する熱可塑性樹脂
より高融点の重合体を主体とする樹脂、例えば、
ポリオレフイン、ポリエステル、ポリアミドなど
が使用されるが、特に、ポリプロピレン系樹脂が
好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、アイ
ソタクチツクポリプロピレンのほか、プロピレ
ン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1
共重合体などが有効に使用される。また、2種以
上の重合体の混合物あるいはさらに各種添加剤を
添加した組成物を基層フイルムの素材とすること
もできる。 この基層にも前述の様な防曇剤、耐候剤、すべ
り剤などの添加剤を配合し、フイルム特性を更に
高めることもできる。3層以上の複合フイルムと
する場合、最内層および基層の構成素材は上記で
説明したものと同一であり、基層の外面に位置す
る層は最内層と同一の組成・厚みであつてもよ
く、或は組成・厚みの異なるものであつてもよ
い。上記基層フイルムは未延伸、1軸延伸あるい
は2軸延伸されたフイルムとして用いられるが、
特に好ましいのは2軸延伸フイルムである。 本発明で使用する複合フイルムの厚みは特に限
定されないが、最も一般的なのは15〜60μm、よ
り好ましくは20〜30μmである。最内層の全フイ
ルム厚みに対する比率は0.1%〜30%にするのが
好適であり、より好ましい比率は0.3%〜15%で
ある。複合フイルム中の最内層の占める厚み比率
を上記の如く小さくすれば、該複合フイルムは光
沢および透明性の非常に良好なものとなる。ま
た、該複合フイルムは、基層のフイルムが2軸延
伸されている場合は、縦横方向に分子鎖が配向し
ているため、未配向フイルムに比較して腰があ
り、制電性および包装時の作業性にすぐれたもの
となり、省力化が推進される。また、同じ厚みの
フイルムとして比較した場合、外層が2軸延伸ポ
リプロピレンフイルムである場合は、光沢や透明
性にすぐれ、青果物包装体の見ばえが非常に良好
となる。 本発明を実施するに当たつては、上記複合フイ
ルムの片面または両面に適宜コロナ放電処理等の
表面処理を施すこともできる。 尚参考のために、ポリプロピレン系2軸延伸フ
イルムと未延伸低密度ポリエチレンフイルムの物
性を第1表に対比して示す。
【表】 以上の様に本発明で使用する複合フイルムは防
曇剤とヒートシール性を有していることが必須で
あるが、更に該複合フイルムに適当な小孔を開口
しておけば、包装体内・外のガスの流通が促進さ
れて青果物の生理作用に一層好適な内部雰囲気が
確保され、鮮度保持効果が更に高められる。この
様な小孔として最も好ましいのは直径が0.5〜15
mm、より好ましくは2〜8mm程度のものを、総開
口面積がフイルム全表面積に対し0.05〜2.0%、
より好ましくは1〜0.2%となる様に形成するの
がよい。この小孔は1個だけでもよいが、複合個
の小孔をフイルム全表面に適当に分散して開口し
ておくのが最も好ましい。 青果物としては、なす、しようが、ピーマン、
きゆうり、ぶどう、にら、オクラ、枝豆、リん
ご、梨などあらゆる種類の青果物が対象となり、
青果物の包装は、自動包装あるいは製袋後充填に
より行なわれる。前記の複合フイルムは、通常の
熱シールによる自動包装が可能であり、また、溶
断シールにより、強力なシール強度を有する製袋
品となるので、製袋後青果物を充填することも可
能である。 ちなみに下記第2表及び第3表は、高級脂肪酸
アマイド系防曇剤を1%含有するエチレン・プロ
ピレン系共重合体(エチレン含有量4wt%)層と
ポリプロピレン層との積層2軸延伸フイルム(厚
み:最内層/基層=2/23μm)である構成の複
合フイルムを用いた場合の自動包装機によるシー
ル面(防曇面)同士のシール強度と製袋機におけ
る溶断シールによるシール強度を調べた結果を示
したものである。
【表】
【表】 また第4表は、上記例に準じて両表面に共重合
体層を配した3層フイルム(厚み:最内層/基
層/外層=2/21/2μm)および2軸延伸ポリ
プロピレン(OPP)フイルム(25μm)を用いて
同様に製袋機で溶断シールした結果を示したもの
である。
【表】 自動包装は、前記複合フイルムのヒートシール
性の効果が特にすぐれていることと相まつて生産
性および作業性の面で特に有効である。しかし、
製袋後に青果物の充填包装を行なう場合でも、2
軸延伸された複合フイルムを使用すると、腰を有
する袋を得ることができるので、充填作業性が極
めて容易となる。青果物充填後の開口部を密封す
るときは粘着剤による粘着やヒートシール或は絞
り込みによるテープ止め更にはひもや針金などに
よる結束等、それぞれの内容物とデイスプレー効
果に応じて適宜選択すればよい。 このようにして包装された青果物の包装体は、
従来の汎用フイルム、汎用フイルムに孔を設けた
フイルムあるいは最内層に防曇剤をコートしたフ
イルム等を用いて得た袋により包装された青果物
の包装体に比して防曇効果の持続性が著しく優れ
ており、内容物の透視性がよいので優れたデイス
プレー効果を発揮する。さらに青果物の鮮度保持
特性に著しい効果を発揮するため青果物を産地で
包装した後流通過程における時間の経過あるいは
販売展示中における時間の経過による品いたみが
少なく、その品質維持期間を大巾に延長し得るも
のであり、これにより得られる経済的効果は極め
て大きい。これらの具体的効果については、後述
する各種青果物包装体の保存実験によつて確認す
ることができる。 以下実施例を挙げて本発明の構成及び作用効果
を一層明確にする。 [実施例] 後記第5〜8表は各種青果物を対象とする本発
明包装体の保存例を示したもので、第5表は温度
約10℃、湿度85%RHにおけるなすびの保存例、
第6表は温度約8℃、湿度90%RHにおけるピー
マンの保存例、第7表は温度10℃、湿度85%RH
における枝豆の保存例、第8表は断載されたフイ
ルムで包んだにらの保存例を夫々示している。い
ずれの場合も、縦×横が25×20cmの袋を用いてい
る。包装材はそれぞれ高級脂肪酸アマイド系防曇
剤を1.2%含有するエチレン・プロピレン系共重
合体(エチレン含有量4wt%)層とポリプロピレ
ン層との積層2軸延伸フイルム(厚み:最内層/
基層=2/23μm)である構成の複合フイルムを
用いた。 尚、比較例として従来のポリエチレンフイルム
によつて包装された包装体についても保存例を併
記した。また参考の為、本発明の規定要件を満た
す複合フイルムに複数の小孔(直径6mm)を形成
した用いた場合の効果も併記した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 第5表〜第8表からも明らかなように、本発明
の包装体の場合、包装体の外観の透視性、形態保
持性にすぐれ、内容物の鮮度保持期間が長くな
る。これは、青果物の水滴付着による内容物の濡
れ現象が防曇性により防止され、蒸れ現象による
内容物の腐敗が抑制されるためである。更に、複
合フイルムが2軸延伸されていると、袋自体に腰
が生じるため、内容物を固定して保護する効果も
加わり、包装品の外観的見ばえを一層引き立たせ
ている。また、青果物の包装体は一般に呼吸作用
を抑えるため低温で保管されているので、従来よ
り一般に使用されているフイルムによつて包装さ
れた包装体は外気温と保存温度の温度差により包
装体のフイルム内面に水滴による曇り現象が生
じ、袋体を透かしても内容物が見えなくなり、外
観上デイスプレイ効果が損なわれるが、本願発明
の包装体は、最内層がヒートシール性および防曇
性を有する2層以上の複合フイルム製袋で包装さ
れているので、包装体のフイルム内面に水滴によ
る曇り現象が現われず、包装体の外部から内容物
を鮮明に見ることができる。また複合フイルムに
適当数の小孔を穿設したものを使用すると、包装
体内外へのガスの流通が促進される結果、袋内を
好適な生理雰囲気に保つことができ、鮮度保持効
果を一段と高め得ることが分かる。 表中、鮮度は色、光沢、しおれの程度で判定
し、外観特性は内容物の透視性、袋の形態で判断
した。 尚、本発明で述べている防曇性とは次により定
義されるものである。 200c.c.の上部開口容器に50℃の温湯を150c.c.入
れ、フイルムの防曇処理面を内側にして容器開口
部を密閉し、5℃の冷室中に放置した場合、容器
内温湯が完全に雰囲気温度まで冷却された状態で
容器内容物が明瞭に観察できる状態を区分する。 例えば、従来の市販のフイルムと本発明で使用
されるフイルムを比較すると、次のようになる。
【表】 また基層にポリプロピレン(エチレン0.8wt%
共重合)を配し両外層にプロピレン・ブテン−1
共重合体(ブテン含有量wt18%)とプロピレ
ン・エチレン共重合体(エチレン含有量5wt%)
とを96/4(重量)比で混合しさらに高級脂肪酸
アマイド0.1wt%、高級脂肪酸エステルモノグリ
セライド0.6wt%、二酸化珪素0.4wt%配合した混
合物層を配した3層(厚み:最内層/基層/外層
=2/21/2μm)2軸延伸フイルムの表面をコ
ロナ放電処理し表面濡れ強力40ダイン/cmである
もの(小孔なし、小孔ありの2種)を用い製袋機
により巾10cm長さ70cmの袋を溶断シール法により
得た。また比較フイルムを用いて同型の袋を製造
した。この袋に収穫直後のネギを入れて保存テス
トを行なつた。 その結果を第10表に示す。評価法は前述のもの
と同じである。
【表】 ネギの保存テストの結果、エチレン・ビニルア
ルコール共重合体フイルムやポリスチレンフイル
ムでは重量減少率が水分蒸散により著しく大きく
なつて葉先の萎凋や乾部の軟化を生じ、葉の色調
が黄味を帯び、良い結果を示さなかつた。 又ポリエチレンフイルムにおいても、程度は若
干優れるものの鮮度保持時間は短かかつた。 本発明の規定要件を満たすフイルム及びこれに
小孔を設けたフイルムを用いたものは水分蒸散の
防止と炭酸ガスの増加、酸素の減少による呼吸作
用の減少抑制により良い結果を示した。 又外観は本発明以外のフイルムでは防曇性が悪
い為、ネギから蒸散する水分で袋の中は結露し曇
つてしまつた。 また、上記と同一の3層複合フイルムを用いて
製袋機により13cm×25cmの袋を溶断シール法によ
り製造した。また比較フイルムを用いて同型の袋
を製造した。収穫直後のぶどうをこれらの袋に入
れて密封し保存テスト行なつた。 その結果を第11表に示す。評価法は前述のもの
と同じとした。
【表】 本発明の規定要件を満たす複合フイルム及び該
フイルムに小孔を形成したフイルムで包装したも
のは好結果を得たが、無包装では水分蒸散により
果肉軟化が著しく、又色調変化を生じた。またエ
チレンビニルアルコール共重合体フイルムを用い
たものでは、包装初期における果肉硬度低下防止
効果は得られたものの、長期保存に耐えるもので
はなく、また酸素濃度は約2日目で0%、炭酸ガ
ス濃度は約12%に達し、無気呼吸状態となつて鮮
度が低下し、実の脱落を示した。 最終8日時点での炭酸ガス濃度は約16%、酸素
濃度は約4%を示した。 本発明で用いる複合フイルムでは酸素約5%、
炭酸ガス約4%となり理想状態に近い結果を示し
た。 また、前記と同一の3層複合フイルムを用い
て、製袋機により13cm×15cmの袋を溶断シール法
により製造した。また比較フイルムを用いて同型
の袋を製造した。 収穫直後の生シイタケをこれらの袋に入れて密
封し保存テストを行なつた。 その結果を第12表に示す。評価法は前述のもの
と同じとした。なお、比較フイルムとして示した
防曇剤コートフイルムは、厚さ16μmの2軸延伸
ポリプロピレンフイルムにコート剤(ソルビタン
エステル3%と塩素化度40%の塩素化アイソタク
チツクポリプロピレン97%とのトルエン溶液)を
固型分0.5g/m2になるようコートして得たフイル
ムである。
【表】 防曇剤コートOPPフイルムは初期は防曇性を
示したが、保存期間の経過と共に防曇性は急激に
低下している。これは、ヒートサイクルの繰返し
による蒸散水分の付着、凝縮の繰返しにより防曇
剤が流れて脱落したものと考えられる。 また、次の各々のフイルムを用い製袋機により
巾10cm長さ28.5cmの袋を溶断シール法により得
た。この袋の収穫直後のグリーンアスパラガスを
入れて密封し温度15℃、湿度65%RHの雰囲気下
で保存テストを行なつた。その結果を第13表に示
す。 フイルムA:基層にポリプロピレン(エチレン
0.8wt%共重合)に高級脂肪酸アマイド0.2wt
%、ステアリン酸モノグリセライド0.5wt%、
二酸化珪素0.16wt%を配合した層を配し、両外
層にブテン−エチレン共重合体(エチレン
3.5wt%)とプロピレン・エチレン共重合体
(エチレン5wt%)とを50/50重量比で混合し、
さらに高級脂肪酸アマイド0.4wt%、ステアリ
ン酸モノグリセライド0.5wt%、二酸化珪素
0.4wt%を配合した混合物を配した3層(厚
み:最内層/基層/外層=2/21/2μm)2
軸延伸フイルムの表面をコロナ放電処理をして
表面濡れ張力を40ダイン/cmとしたもの。 フイルムA′:上記フイルムAに孔径3mmの小孔
を開孔面積率が0.25%となる様、分散して形成
したもの。 フイルムB:フイルムAと同一組成で未延伸の3
層(厚み 最内層/基層/外層=3/34/3μ
m)複合フイルムの表面をコロナ放電処理して
表面濡れ張力を38ダイン/cmにしたもの。 フイルムB′:上記フイルムBに孔径3mmの小孔
を開孔面積率が0.25%となる様、分散して形成
したもの。 フイルムC:ポリプロピレンに二酸化珪素0.1wt
%を配合した2軸延伸フイルム(厚み25μm)。 フイルムD:フイルムCと同一組成の未延伸フイ
ルム(厚み40μm)。 フイルムE:フイルムCに前記の第11表の比較フ
イルムと同じ防曇剤コートをした2軸延伸ポリ
プロピレンフイルム。 フイルムF:フイルムDに前記の第11表の比較フ
イルムと同じ防曇剤コートをした未延伸ポリプ
ロピレンフイルム。 フイルムG:ポリプロピレンに高級脂肪酸アマイ
ド0.1wt%、高級脂肪酸エステルモノグリセラ
イド0.6wt%、二酸化珪素0.1wt%を配合した2
軸延伸フイルム(厚み25μm)の表面にコロナ
放電処理をして表面濡れ張力を40ダイン/cmに
したもの。 フイルムH:フイルムGと同一組成の未延伸フイ
ルム(厚み40μm)の表面にコロナ放電処理を
して表面濡れ張力を38ダイン/cmにしたもの。
【表】 グリーンアスパラガスの保存テストの結果、防
曇剤を添加していないフイルム、防曇剤コートフ
イルム、防曇剤を練込んだ単層フイルムによるも
のは、いずれも、本発明で用いる複合フイルムに
よるものよりも、防曇性及び鮮度保持性に劣つて
いることが確認された。すなわち、本発明で用い
る複合フイルム袋は青果物の包装用に適した包装
体であると言える。また本発明で規定する要件に
加えて該複合フイルムに小孔を設けると青果物の
鮮度保持効果は一段と改善される。 このように複合フイルムの内面に複合フイルム
層の防曇剤を含有する面を持つてくると長時間に
亘る防曇性の安定性がよくなる事を見出し、且つ
結露水が凝集しないのでズルケ現象も発生し難く
鮮度保持性も向上する事がわかる。 [発明の効果] 本発明は以上の様に構成されるが、包装用袋と
して最内層が防曇性を示す複合フイルムを用いて
青果物を包装することにより、青果物の生理作
用、即ち水分の蒸散作用、呼吸作用による酸素の
消費と炭酸ガスの発生及びそれに伴う昇温等によ
つて生ずる包装物内面の曇り現象を長期保存期間
に亘つて効果的に防止することができ、青果物包
装体の外観的商品イメージの低下を防止すると共
に、青果物を優れた鮮度のもとで長期間保存し得
ることになつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 最内層構成樹脂中に防曇剤が存在し且つヒー
    トシール性を示す最内層を有する複合フイルム製
    袋中に、青果物の単体あるいは集合体を包装して
    保存することを特徴とする青果物の保存方法。 2 複合フイルムを構成する各々の層が、ポリオ
    レフイン系樹脂を主体とするものである特許請求
    の範囲第1項に記載の青果物の保存方法。 3 複合フイルム面に直径が0.5mm〜15mmの小孔
    を全表面積に対し、2〜0.05%の開孔面積率とな
    る様に均一に分布させて開孔した袋を用いる特許
    請求の範囲第1または2項に記載の青果物の保存
    方法。
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JP3346002B2 (ja) * 1993-12-17 2002-11-18 住友化学工業株式会社 青果物の鮮度保持方法
JP2004016134A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd 青果物入り包装体

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