JPS622424B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカートリツジ式フユーズ用コネクタに
関するものである。

導線内にカートリツジ式のフユーズを挿入しな
ければならない場合はよくあり、そのためのコネ
クタも多数知られている。

例えば米国特許第3356806号および第3417359号
には、カートリツジ式フユーズを内部に収容して
螺着するようにした２つの円筒状ハウジング部材
のそれぞれにそのフユーズの一端と電気的に接触
せしめられるフユーズ接点部と導線に接続され
る、結線部とを備えた電気端子を配してなるカー
トリツジ式フユーズ用コネクタが知られている。

このようなコネクタにおいては、一方のハウジ
ング部材内に装着される前記端子のフユーズ接点
部はソケツト状をなし、その中にフユーズの一端
が挿入されるようになつており、他方のハウジン
グ部材内の端子のフユーズ接点部は平らな接点部
材であり、圧縮スプリングによつてフユーズの他
端に押圧されるようになつている。またソケツト
状フユーズ接点部を有する方の端子の結線部はハ
ウジング部材の外側に突出する圧着フエルールに
なつており、他方の端子の結線部は同様な圧着フ
エルールになつており、その結線部と前記平らな
接点部材の間は前記圧縮スプリングを通つて延
び、両端を接点部材と結線部にそれぞれハンダ付
けされた線によつて接続されている。

しかしながらこのようなコネクタはそのコネク
タに導線を結線するのに工具が必要であるばかり
でなく、構造が複雑なために組立に時間を要しコ
スト高になるという欠点がある。

近年では、導電部材内に設けられたスロツト内
に、導線をその絶縁被覆のまま押し込むとそのス
ロツトの両側縁が絶縁被覆を貫通して線心と接触
するようにした結線部を備えたコネクタが広く使
用されるようになつて来た。

例えば英国特許第1006621号には他の導線と接
続される接点部に一体に形成された管状部（ある
いはその管状部そのものが接点部であつてもよ
い。）の壁に軸方向に延び、前記接点部と隣接し
た開放端とその反対側の閉鎖とを備えたスロツト
を形成してなる結線部が開示されている。

使用に際しては、絶縁被覆を被せたままの導線
の先端をその管状部の内端からその管状部内へ挿
入し、その導線をスロツトの開口端を通つてその
管状部の外面に沿つて折り返した後スロツトに平
行な方向に引張ると、その導線がスロツト内に圧
入され、スロツトの両側縁が絶縁被覆を貫通して
その導線の線心と接触するようになつている。

この結線部は端部の開放したワンピースの絶縁
ハウジング内に収容され、導線がそのハウジング
の側壁に近い位置からハウジング外へ突出するよ
うになつている。

このような結線部は工具を使わずに容易に導線
を結線できるという利点がある。

しかしながら、このような結線部を上述のよう
なカートリツジ式フユーズ用コネクタに使用した
場合には、端子とフユーズを内部に保持するため
にハウジング部材が閉鎖端を備えている必要があ
り、またそのため、一方の端子に接続される導線
がそのハウジングの端壁を貫通して外方に突出し
なければならず、さらに両ハウジング部材がワン
ピースである場合には（コストおよび組立の容易
性からしてワンピースであるのが望ましい。）そ
の両ハウジング部材を螺着のために互いに回転さ
せなければならないが、その際前述のように導線
がハウジング部材の側壁に隣接した位置から出て
いると、ハウジング部材をその中心軸の周囲に回
転させた場合に導線がその中心軸の周囲に円を描
いて回転することになり、したがつてその導線が
ねじれたり、端子やフユーズが回転したりすると
いう問題がある。そのような回転は、ハウジング
部材の端壁に中心軸上に設けた孔から導線を出す
ようにすれば防止し得る可能性もあるが、その場
合には、結線部の自由端とハウジング部材の端壁
の間に導線が挾まれてしまう恐れがあり、そうな
ればその導線はやはりハウジング部材とともに回
転してしまう。

本発明は前記のようなコネクタをこのような点
に鑑みて改良したカートリツジ式フユーズ用コネ
クタを提供することを目的とするものである。

本発明のコネクタは前述のようなコネクタにお
いて、各端子の結線部が管状部を備えており、そ
の管状部の壁にその端子の前記フユーズ接点部側
に開口端を、その反対側に閉鎖端を有する軸方向
に延びるスロツトが設けられており、さらにその
結線部の自由端に、ハウジング部材の端壁と係合
し、その自由端をその端壁から浮かせるタブ部が
設けられていることを特徴とするものである。

本発明のコネクタにおいては、両ハウジング部
材を螺着する際に結線部に接続された導線がその
結線部の自由端とハウジング部材の端壁の間に捕
えられるのが前記タブによつて防止されるから、
ハウジング部材を端子に対して回転させても導線
やその導線と端子の間の接続部に応力がかかるこ
とがない。

さらに本発明のコネクタは２つのハウジング部
材と全く同じ２個の端子の４つの部品のみから構
成することができ、しかも工具を使用せずに導線
に装着することができるという利点がある。

以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本発明の一実施例のコネクタに導線を
接続した状態の斜視図、第２図はその断面図、第
３図はそのコネクタの分解斜視図である。第１，
２，３図において本実施例のコネクタは第１、第
２のハウジング部材１，２を備えている。第１の
ハウジング部材１は内側に螺条を有する大径部３
とその大径部３と軸方向に整列した小径部４から
なつている。その小径部４は端壁５を備えてお
り、その端壁５に中心軸上に延びる貫通孔６が形
成されている。第２のハウジング部材２は第１の
ハウジング１の前記螺条と噛合する螺条を外面に
刻設した大径部７とその大径部７と軸方向に整列
した小径部８からなつている。その小径部４は中
心軸上に延びる貫通孔１０を備えた端壁９を有し
ている。両ハウジング部材１，２は第２図に示す
ように内部にカートリツジフユーズ１００を収容
して螺着することができる。両ハウジング部材
１，２は絶縁性プラスチツク材料で成型されるが
内部のフユーズ１００の状態を外部から見ること
ができるように透明であるのが望ましい。

各ハウジング部材１，２は金属シートから打ち
抜いて成形した端子１１（第４，５図も参照）も
備えている。端子１１は合わせ目の開いた管状ソ
ケツト式の接点部１２を備えており、その接点部
１２内にフユーズ１００の端部が挿入されるよう
になつている。その接点部１２の合わせ目は軸方
向に食い違つた位置において互いに対向する一対
のタブによつて形成されており、これによつてフ
ユーズ１００と接点部１２間の接続の信頼性が高
められている。

さらに、端子１１は管状の結線部１４を備えて
いる。この結線部１４は接点部１２の一側面から
その一側面と水平に延びているが、接点部１２よ
り径が小さい。その管状の結線部１４はその軸方
向に延びるスロツト１５を備えている。そのスロ
ツト１５は前記接点部１２側に入口が拡開した開
口端１６を備え、その反対側に閉鎖端１７を備え
ている。その閉鎖端１７においては第５図に示す
ように結線部１４の壁の縁部が重なつている。

第５図において、絶縁被覆を有する導線２００
が端子１１に接続される。この接続は導線２００
の一端を前記結線部１４の内端からその結線部１
４内に挿入し、それを前記スロツト１５の開口端
１６内を通つてスロツト１５に沿つて延びるよう
に折り返し第５図に矢印で示す方向に引張ること
によつてなされる。それによつて、その導線２０
０がスロツト１５内に圧入され、スロツト１５の
両縁部が絶縁被覆を貫通して線心と接触する。

実際には、導線２００はまずハウジング部１，
２の前記貫通孔６，１０を通つて各ハウジング部
材１，２内に挿入され、次に上述のようにして端
子１１に接続される。次にフユーズ１００をハウ
ジング部材１，２の内の一方の端子１１の接点部
１２内に挿入し、両ハウジング部材１，２を螺着
する。

第２図に示すように各導線２００はハウジング
部材１，２の貫通孔６，１０からハウジング部材
１，２の外へ出る。その導線２００が端子１１の
結線部１４の自由端とハウジング部材１，２の端
壁５，９の間に引掛かるのを防止するために、結
線部１４の自由端に端壁５，９と係合して結線部
１４の自由端をその端壁５，９から浮かせ、導線
２００のための自由空間を形成するタブ１８が設
けられている。そのタブ１８は横断面で見て滑ら
かに湾曲せしめられており、ハウジング部材１，
２を螺着するときに各ハウジング部材１，２がそ
れぞれの端子１１の周囲に回転することができる
ようになつており、それによつて導線２００や、
導線２００と端子１１の接続部にねじり等の力が
作用するのが防止されるようになつている。

第６，７，８図に示すように、第２のハウジン
グ部材２の大径部７上の螺条には突起１９が設け
られており、第１のハウジング部材１の大径部３
には開口２０が設けられており、両ハウジング部
材１，２が螺着されたときにその突起１９と開口
２０が係合するようになつている。その突起１９
の前縁２１（両ハウジング１，２を螺着するとき
に回転方向前方になる側の縁）は緩く傾斜してお
り、螺着の時に前記開口１０の側縁と引掛からな
いようになつており、またその前縁２１は第２の
ハウジング２を第１のハウジング１内に一杯にね
じ込んだときに第８図に示すような位置に持ち来
たされるようになつている。また突起１９の後縁
２２は前縁２１より傾斜がきつくなつている。振
動等によつて両ハウジング１，２の螺着が緩む
と、突起１９が第７図に示すように開口２０内に
落ち込み、後縁２２がその開口２０の側縁と係合
し、それ以上螺着が緩むのが防止される。しかし
ながら突起１９と開口２０の係合は例えばフユー
ズ１００を交換する場合のようにハウジング部材
１，２を手で緩める場合には容易に外れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のコネクタに導線を
接続した状態を示す斜視図、第２図はその断面
図、第３図はその分解斜視図、第４図は端子の側
面図、第５図はその端子の斜視図、第６図は第１
図のコネクタの一部の拡大図、第７図および第８
図はそれぞれ異なる状態における第６図の−
線断面図である。 １，２……第１、第２のハウジング部材、３，
７……大径部、１１……端子、１２……接点部、
１４……結線部、１５……スロツト、１８……タ
ブ、２００……導線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ カートリツジ式フユーズを内部に収容して螺
   着するようにした２つの円筒状ハウジング部材の
   それぞれにそのフユーズの一端と電気的に接触せ
   しめられるフユーズ接点部と導線に接続される結
   線部とを備えた電気端子を配してなるカートリツ
   ジ式フユーズ用コネクタにおいて、各端子１１の
   結線部１４が管状部を備えており、その管状部の
   壁にその端子１１の前記フユーズ接点部１２側に
   開口端１６を、その反対側に閉鎖端１７を有する
   軸方向に延びるスロツト１５が設けられており、
   さらにその結線部１４の自由端に、ハウジング部
   材１，２の端壁５，９と係合し、その自由端をそ
   の端壁５，９から浮かせるタブ部１８が設けられ
   ていることを特徴とするコネクタ。 ２ 前記タブ部１８がその側断面で見て湾曲して
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   のコネクタ。 ３ 前記端子１１の前記フユーズ接点部１２が合
   わせ目の開いた管状ソケツトをなしており、その
   合わせ目が軸方向に食い違つた一対の相対向する
   タブ１３によつて形成されていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項または第２項記載のコネ
   クタ。 ４ 前記ハウジング部材の一方１が内面に螺条を
   有する部分３を備えており、他方のハウジング部
   材２がその部分３と噛合する螺条を備えた部分７
   を備えており、その部分７の螺条に突起１９が設
   けられており、さらに前記部分３上の両ハウジン
   グ部材１，２が螺着されたときに前記突起１９と
   係合する位置に開口２０が設けられていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項から第３項のい
   ずれか１項記載のコネクタ。 ５ 前記突起１９の前記ハウジング部材１，２を
   螺着するときに回転方向前方となる前縁２１がそ
   の突起１９が前記開口２０を乗り越し得るように
   傾斜しており、さらにその突起１９の後縁２２が
   その前縁２１より傾斜がきつくなつており、両ハ
   ウジング１，２間の螺着が不必要なときに緩まな
   いようにその後縁２２と前記開口２０が係合する
   ようになつていることを特徴とする特許請求の範
   囲第４項記載のコネクタ。