JPS62226928A - 臓器機能改善剤 - Google Patents

臓器機能改善剤

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JPS62226928A
JPS62226928A JP61067232A JP6723286A JPS62226928A JP S62226928 A JPS62226928 A JP S62226928A JP 61067232 A JP61067232 A JP 61067232A JP 6723286 A JP6723286 A JP 6723286A JP S62226928 A JPS62226928 A JP S62226928A
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polypeptide
organ
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superoxide dismutase
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Norio Otsu
紀夫 大津
Ichiro Nakakoshi
中越 一郎
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は臓器機能改善剤に関する。さらに詳しくは、単
細胞微生物特にヒト銅、亜鉛型スーパーオキシドディス
ムターゼ構造遺伝子を有する組換えDNAで形質転換さ
れた単細胞微生物中で産生されたヒトスーパーオキシド
ディスムターゼと実質的に同一のアミノ酸配列を有する
ポリペプチドを活性成分とする臓器機能改善剤に関する
スーパーオキシドディスムターゼ(以下SODと略す)
は、次式に示す不均化反応により、スーパーオキシド(
・0□−)を消失させる酵素である。
・02−十・02−+2H+→02+H2O2スーパー
オキシドは、生体における酸素毒性の中で最も毒性の高
い分子種で、炎症、未熟児酸素網膜症、放射線障害、ガ
ンなどの疾病を引き起こすと言われている。
ところで、近年、心臓、腎臓、肝臓、膵臓などの臓器移
植が行なわれるようになっているが、これらの臓器の移
植においでは移植臓器の血流を一時的に遮断し、血液凝
固防止のためヘパリンがリンデル液などで潅流する必要
がある。
しかして、潅流された移植臓器は生体へ移植されるまで
血液の供給を受けることが出来ないので、酸素不足とな
り、この際に電子伝達系から自由電子が放出され、移植
臓器中に活性酸素がつくられることになるという不都合
が生じる。
また、生体へ移植された臓器は、移植手術終了後血流の
再開により血液供給を受けるので、その際に移植臓器は
急激に酸素加されて細胞内のPO□(酸素分圧)が上昇
し、活性酸素の産生が高まり組織障害を起こす問題もあ
る。臓器移植後に起こる拒絶反応もこの活性酸素に関係
しているとさえ云われている。
現在、臓器保存については保存剤というものはなく、ま
た拒絶反応については免疫抑制剤が使用されているが種
々の副作用が問題とされている。′一方、特開昭5°7
−141,288号公報には、ヒト細胞スーパーオキシ
ドディスムターゼの特異抗体結合担体を用いて、ヒト細
胞からスーパーオキシドディスムターゼを該担体に結合
させて単離する方法が開示されている。
特開昭57−155,991号公報には、ヒト・胎盤の
水抽出液から40〜50%飽和硫安沈殿画分を除去した
後の70〜80%飽和硫安上清から、硫安分画、陰イオ
ンクロマトグラフィー、ゲルろ過等によってスーパーオ
キシドディスムターゼを取得する方法が開示されている
また、特開昭59−91,881号公報には、不純な銅
亜鉛スーパーオキシドディスムターゼを含有する溶液を
、非極性ハイポーラスポリマー系樹脂と接触させ、次い
で該樹脂を洗浄し、さらに該樹脂に吸着した銅、亜鉛ス
ーパーオキシドディスムターゼを溶出して精製する方法
が開示されている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、前記した方法は原料を多量に人手するこ
とが困難であるし、また比較的入手し易い原料であるヒ
ト胎盤ではSOD含有量が低いなどの火照があり、工業
生産に適したものとは言い難い。
この点を解決するため、本願出願人は、先に、=3− 遺伝子組換え法によるヒ)SODの製造法を提案した。
残された問題は、かくして製造されたヒトSODが実際
に酵素活性および薬理活性を持つか否かを明らかにする
ことであった。
それ故、本発明の目的は、上記残された問題を明らかに
することにある。
本発明の他の1」的は、ヒト・スーパーオキシドディス
ムターゼと実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペ
プチドを含有する臓器機能改善剤を提供することにある
本発明のさらに他の目的は、遺伝子組換え技術によって
製造した上記構造を持つポリペプチドを含有する臓器移
植改善剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明
らかとなろう。
〈問題、αを解決するための手段及び作用〉本発明によ
れば、本発明の一ヒ記目的及び利点はヒトスーパーオキ
シドディスムターゼと実質的に同一のアミノ酸配列を有
するポリペプチドを活性成分とする臓器機能改善剤によ
って達成される。
上記ポリペプチドは、例えばポジティブレギュレーショ
ンサイトを有する形質発現調節遺伝子の下流にヒト銅、
亜鉛型スーパーオキシドディスムターゼ構造遺伝子を有
する組換えDNAで形質転換された微生物を培養し、培
養物中に蓄積されたヒト銅、亜鉛型スーパーオキシドデ
ィスムターゼ(以下ヒ) Cu、Zn −S ODとい
う)を採取することによって製造される。
上記ヒトCu、Zn−3ODのcDNA合戒の鋳型とし
て用いられるmRNAは正常なヒト組織(肝臓、胎盤、
腎臓など)から分離される。組織からのDNAの分離は
、7エ7−ルークロロホルム法、グアニジニウム−熱フ
ェノール法、グアニジニウム−塩化セシウム法などの公
知の方法(Maniatis+゛r、ら+Mo1ecu
lar  Cloning+  187−198 tl
 982、Co1d  SpringHarbor  
Laboratory)が利用で鰺る。次いでオリゴ(
dT)セルロース、ポリ(U)セファロースなどを用い
てポリ(A)ティルをもつmRNAを分離する。
このようにして得られたmRNAは、ヒ)Cu。
Zn−8Zn−8OD17)を含んでいるmRNA混合
物であるが、これをそのままcDNA合成に用いる。ま
ず、逆転写酵素を用いmRNAを鋳型として一本頻cD
NAを合成し、次いで逆転写酵素またはDNAポリメラ
ーゼを用いて二本鎖cDNAを合成した後、適当なベク
ターに組込まれた形でcDNAを得る。これにはdG−
dCまたはdA−d1゛ホモポリマー結合法(Nels
on、T、 S、 、Mett+。
ds  in  Enzymology36B、41+
1979.Academic  P ress  I 
nc、  )やOkaya+na  B erg法(O
kayamatHoand  Berg+P、 +  
Mo1. Ce11.Biof、、2,161,1.9
82)が利用できる。
この場合のようにmRNA混合物中の目的mRNA含量
が低い場合は、効率の高イOkayama−B erg
法が好ましい。この方法に必要なりNAおよび宿主菌は
ファルマシアP、L、バイオケミカルズ社カタログNo
、27 4’750−01として人手できる。
このようにして得られる組換えDNAをたとえばエシェ
リヒア・コリ(Escherichia  coli)
X 1776株あるいはDH1株(Lou+、B、 t
Proc、 Natl、  Acad、  Sci、 
 、60,160,1968;Meselso+++M
、  and  Yuar+、Ro、Naturet2
17.11 1 0+1 968 ;Hanahar+
+D、+J、Mol、Biol。
166.557.1983)に導入して形質転換させる
。形質転換法は公知の方法(重定勝哉、細胞工学、Vo
l、 2.No、  3,616.1983)またはそ
れに準する方法で行うことができる。アンピシリン耐性
などの薬剤耐性によりまず形質転換体を選別したのち、
ヒ)Cu、Zn  SOD遺伝子に対応すると考えられ
る塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを化学合成しこ
れをff2pで標識してプローブとして用い、公知のコ
ロニーハイブリグイゼーション法(Hanahan、 
D 、  ら、Methods  in  Enzym
ology、10 ;−,333+ 1.9.83 )
によりポジティブなシグナルを示した形質転換体を選択
する。
これらの形質転換体より常法に従ってプラスミドDNA
を単離し、cDNA部分の塩基配列をMaxa+a −
G i Ibert法(MBBH,AoM、 and 
 G11bert。
W、  、Proc、  Natl、  Acad、 
 Sci、  、 ’74−、−560 。
1977)またはジデオキシ法(M essing+ 
J 、  ら。
Nucleic  Ac1ds  Res、 、旦−,
309,1981)によって決定し、ヒトCu、Zn 
−S OD cD N Aの存在を確認する。確認には
、ヒト赤血球より単離されたCu、Zn−8ODのアミ
ノ酸配列(J abuseh+J、 R,yBioch
emistry+Y影y2310wl 980)または
ダウン症候群患者に由来する樹立細胞株より分離された
+aRNAから得られたcDNAの塩基配列(S he
rman、 L 、ら、Proc、 Natl、 Ac
ad、Sci、、80,5465,1983)を参考に
することかできる。
次に、得られたヒトCu、Zn−3OD+7)cDNA
を適当な形質発現調節遺伝子の下流に連結する。
これにはトリプトファンオペロンプロモーター(trp
プロモーター)、ラクトースオペロンプロモーター(l
acプロモーター)、λ7アージのP プロモー9−1
tacフロモーターなどの公知のプロモーターが利用で
きる。
しかし、ここで注目すべきことは、生体内にはG2 を
必要とする酵素の存在が知られており(大柳善彦、スー
パーオキサイドと医学、58.1981、共立出版)、
従って、02 を消去する作用を持つSODを過剰生産
させることにより宿主菌の生理障害をひき起す可能性が
充分に考えられることである。これを避けるためには、
遺伝子の発現を抑制した状態で細胞を成をさせたのち、
適当な条件下にこの抑制を解除させて遺伝子を発現させ
SODを多量に産生させることが好ましい。
エシェリヒア・コリから分離されたプラスミドCol 
 El  上に存在するコリシンE1遺伝子はコリシン
E1タンパクの産生を支配している遺伝子であり、通常
の状態においてはリプレッサータンパクがオペレーター
に結合することにより遺伝子の発現は抑制されているが
、DNAに損傷を与えるような処理、たとえば紫外線照
射、マイトマイシンC処理、ナリジキシン酸処理などに
よりこの抑制が解除されて誘発が起り、。コリシンE1
タンパクが多量につくられる。これはいわゆる負の制御
と呼ばれる調節機構である。これに加えて、フリシンE
1遺伝子には正の制御も存在しており(調恒明ら、生化
学、Vol、56 、No、  8.1.082.19
84)、ユニークな形質発現調節機構を持つ遺伝子であ
って、誘発時には正の制御の効果も加わってきわめて多
量のコリシン上1タンパクが産生される。さらにコリシ
ン上1タンパクはエシェリヒア・コリに対する抗菌性を
機能とするタンパクであって、通常時の細胞の成育には
必要ないタンパクと見なし得るものであり、その性質上
、通常時のコリシンE1遺伝子の発現が厳密に抑制され
ていることからも、コリシンE1遺伝子の形質発現調節
遺伝子の利用は本発明にとってきわめて有利である。
Col  EI  DNAはたとえばファルマシアP。
L、バイオケミカルズ社のカタログNo、27−491
4−01として入手することが可能である。
また、正の制御に関与する領域、プロモーター・オペレ
ーター領域、リポソーム結合領域からなるコリシンE1
遺伝子の形質発現調節遺伝子の塩基配列は既に報告され
ている(Ebinn、Y、ら、 G ene。
LL、119.1981.)。なお、本発明におけるコ
リシンE1遺伝子の形質発現調節遺伝子とは、第1図の
−140から78番目までの塩基配列の存在を必須とす
るものである。
コリシンE1遺伝子の形質発現調節遺伝子の下流にヒト
Cu、Zn−3OD  cDNAを連結する際に、いわ
ゆる融合タンパクを産生するような形での連結は、適当
な制限酵素の切断部位を利用することにより比較的容易
に行うことができる。しかし、コリシン上1タンパクに
白米する部分がある程度以上の長すを持っている場合、
この融合タンパクを人体に投与した際に免疫原性(抗原
性)を発揮する危険性が充分に考えられる。従って、コ
リシンE1遺伝子の翻訳開始コドン(ATG)の直後!
: ヒ) Cu、 Z n  S ODのN末端アミノ
酸コドンが連結される形が好ましい。しかし、これを満
足させてくれるような適当な制限酵素の切断部位はどち
らの遺伝子にも存在しない。そこで、制限酵素を用いて
両方のDNA断片を必要部分が欠失した形で切り出し、
欠失した部分は合成りNA断片により補間することがで
きる。
合成りNA断片は、たとえば固相トリエステル法(Mi
yoshi、に、ら、Nucl、  Ac1ds  R
es、、L。
5507.1980)によりオリゴヌクレオチドを化学
合成し、これらをたとえばT4DNAす〃−ゼでつなぎ
合せることにより得られる。合成りNA断片は、もとの
塩基配列を再現するものである必要は必ずしもない。ア
ミノ酸コドンには縮重が存在し、かつ生物の種によって
コドンの使用頻度が異なることは良く知られている。従
って、アミノ酸の配列を変えない限りにおいては、合成
りNA断片の作製時にどのようなコドンを選んでも自由
であるが、宿主菌中で使用頻度の高いコドンを選択する
と、遺伝子の発現量の増大が期待できる。
コドンE1遺伝子の形質発現調節遺伝子領域に関しては
、もとの塩基配列を再現する方が好ましいが、結果とし
て遺伝子の発現量の増加につながるような塩基配列の変
更は採用できる。
自律複製できるベクターに、コリシンE1遺伝子の形質
発現調節遺伝子を含むDNA断片、合成DNA断片、ヒ
トCu、Zn−8OD構造遺伝子断片を正しく組込むこ
とにより目的の組換えDNAが得られる。これらのDN
A断片は、たとえばT4DNAリガーゼにより連結する
ことができ、最終的に得られる組換えDNAの構造が目
的するものである限り、DNA断片の連結順序に制限は
ない。使用するベクターは宿主微生物内で複製可能なも
のであれば特に制限はなく、宿主がエシェリヒア・コリ
の場合はpBR322が良く用いられている。
得られた組換えDNAをベクターの宿主微生物内に導入
し形質転換させる。本発明では宿主微生物としてエシェ
リヒア・コリを使用しているが、形質発現調節遺伝子、
特にコリシンE1遺伝子の形質発現調節遺伝子が機能す
る限りにおいては、バチルス・ズブチリス(Bacil
lus  5ubti!is)、サツカロミセス◆セレ
ビシェ(S accharomyees  cerev
isiae)等の他の微生物も使用できる。エシェリヒ
ア・コリの場合はW3110株、20SO株、C600
S株などの名前があげられる。特にW311、0株が好
ましい。W3110株はニジエリア・フリK 1.2株
の野性味(λ−、F+ )から誘導されたλ−1F−株
であり、栄養要求性などその他の点では野性味と同一で
ある( B acl++oanny B 。
J 、 tBacteriological  Rev
ieu+s+−36t525 t1972)。
テトラサイクリン耐性などによりまず形質転換体を選択
したのち、常法に従いプラスミドDNAを分離し、制限
酵素地図の解析により第2次のスクリーニングを行う。
さらに誘発時のヒ)Cu、Zn −S ODの産生能に
よって目的の形質転換体を選択する。
SOD活性の測定法としては、チトクロームC−キサン
チン−キサンチンオキシダーゼを用いる方法(McCo
rd、J、 M、and  Fr1dovicl+、1
.。
J 、 B iol、CI+em、 、−礼44,60
49.1969)、ニトロブルーテトラゾリウム(NB
T)−リボフラビンを用いる方法(Beaucha+n
p、C,and  Fr1dovich、1. tAn
al、 Biochem、 、34,276.1971
)等が利用できる。NBT−リボフラビン法は簡便であ
り、電気泳動後のタンパクの活性染色にも利用できるた
め便利である。エシェリヒア・コリの場合について言う
と、組換えDNAがら産生されるヒ) Cu、Zn −
S ODに加えて、宿主染色体から産生されるMn−8
ODおよびFe−8ODが混在している。これらのSO
Dの酵素としての作用は同一であるが、Cu、Zn  
SODは1〜2IIIMのON−イオンによって活性が
阻害されるのに対し、Mn−8OD、Fe  SODは
同条件下での阻害を受けないことがら区別できる。また
、これら3種のSODは分子量や等電点が互いに異なる
ため、電気泳動、イオン交換またはデル口過カラムクロ
マトグラフィーによって分離することができる。
このようにして得られた、形質発現調節遺伝子特にはコ
リシンE1遺伝子の形質発現調節遺伝子に下流にヒ) 
Cu、Zn −S OD構造遺伝子を有する組換えDN
Aで形質転換された微生物を、その宿主微生物の増殖に
適した条件下で所定の時間培養し、その後に誘発合成を
行わせてヒ)Cu、Zn7SODを大量に産生させる。
エシェリヒア・コリの場合、たとえばL培地、グルコー
スおよびカザミノ酸を含むM9培地などの公知の培地に
より培養を行う。培養は通常15〜43℃の温度で2〜
24時間行う。必要により通気、攪拌を加えることがで
きる。対数増殖期にある培養物にマイトマイシンC、ナ
リジキシン酸などの薬剤を添加したり、紫外線を照射す
ることにより誘発合成を行わせることができる。
培養後、公知の方法で菌体を集め破砕したのち、通常知
られているタンパクの精製法に従ってヒトCu、Zn−
8OD活性を持つタンパクを単離することによりヒトC
u、Zn−8ODが製造できる。
精製は、たとえば熱処理、塩析、濃縮、透析、イオン交
換クロマトグラフィー、ゲル口過クロマトグラフィー、
クロマトフオーカシング、電気泳動、高速液体クロマト
グラフィー、アフイニテイクロマトグラフイーなどの操
作を適宜組合せて行うことができる。
かくして製造されたヒトスーパーオキシドディスムター
ゼと実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチド
は、例えば腸管、肝臓、腎臓、心臓等の臓器の機能を改
善する活性を示す。
本発明のポリペプチドは、通常の方法に従って注射剤、
錠剤、軟膏剤、カプセル剤、リポソーム製剤などの製剤
とすることができる。
本発明のポリペプチドは、生体から取出した臓器を生き
たまま保存するためにあるいは生体に投与して臓器機能
を改善するために使用される。臓器の保存には、例えば
1〜10mgの量が好適に用いられ、あるいは1日0.
O’17〜0.1’7mH/kg・体重の投与量で1回
〜数回に分けて例えば各種腎疾患の治療を目的として、
経口的また非経口的に投与し得る。
以下に実施例および参考例を示す。
参考例1 ヒトCu、Zn  SODのcDNAを組込
んだプラスミドpsOD2の作Si!:正常分娩によっ
て得られたヒト胎盤からグアニジウム−塩化セシウム法
によってRNAを分離し、ついでオリゴ(dT)セルロ
ースを用いてポリ(A)テイルをもった+nRNAを分
離した。
得られたmRNAより、岡山−バーブ法に従って、cl
)NAライブラリーを作成した。宿主菌として大腸菌D
H1株を用いた。
コロニーハイブリグイゼーション法にて、ヒトCu、Z
n−8ODのcDNAfJ’m込まれたプラスミt’ 
ps OD 2 全保持L タ大B’に菌DHI(ps
OD2)株を得た。この菌株より常法に従ってプラスミ
ドpsOD2を単離した。
参考例2 ヒトCu、Zn−8OD産生用組換えDNA
の作製: コリシン上1遺伝子の形質発現調節遺伝子の下流にヒ)
Cu、Zn  SOD構造遺伝子を連結して、ヒトCu
、Zn  5ol)を産生させるためのプラスミドは、
第3図に示すストラテジーに従って作製した。
(1) フリシンE1遺伝子の形質発現調節遺伝子断片
を組込んだプラスミドpAOK1の作製:コリシンEI
DNAをI−)ralで切断し、ついで、S tu I
で切断した後、5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
で340bpの5tuI−Dral断片を得た。この断
片をプラスミドpBR322のDra■サイトに挿入し
、プラスミドpAOK1を作製した。
(2) ヒトCu、Zn−3OD構造遺伝子断片の作製
ニ プラスミドpsOD2をAIuIで切断し、ついでTa
qlで切断した後、5%ポリアクリルアミドデル電気泳
動法で440bp断片を得た。
(3)合成りNAの作製: コリシン上1遺伝子の形質発現調節遺伝子の下流にヒ)
Cu、Zn  SOD構造遺伝子を連結するために、コ
リシンEl  340b、断片およびs。
D構造遺伝子の440 bplIII片で欠失している
部分84bpを第4図に示すように12個のオリゴペプ
チドに分割して合成した。
(4) ヒトCu、Zn  SOD産生産生用比DNA
の作gJ= プラスミドpAOK1のD ra Iサイトに、84b
pノftD N A ト、440bpのSOD構造遺伝
子断片を挿入し、コリシン上1遺伝子の形質発現調節遺
伝子の下流に、ヒトCu、Zn −S ODvt造遺伝
子が連結したヒ) Cu、Zn −S OD産生用組換
えDNApUBE2を得た。
参考例3 ヒ) Cu、Zn −S ODを産生する組
換え大腸菌545πHR(pUBE2)株の作製: SOB培地でOD 55o= 0 、 55まで培養し
た大腸@545 ffHR株ヲTfbI ライt’Tf
bTl t’処理したのち、処理液にプラスミドpu 
B E 2を加え、0℃で30分間、ついで42°Cで
90秒間熱処理して、プラスミドpU B E 2を保
持する大腸菌545πHR(pUBE2)株を得た。
参考例4 ヒトCu、Zn−3ODと実質上同一のアミ
ノ酸配列を有するポリペプチドの 製造: カザミノ酸300g、グルコース400g、テトラサイ
クリン1 g、 Na2HPO4600g、 KH2P
O4300g%NaCl30g、 NH,C1100g
、 CuCl2・2H300,5g、Zn5O,・7H
200,9gを含む培地1001に大腸菌545πHR
(pUBE2)を接種し、クレット116まで37℃で
攪拌(2000rpm)培養後、培養液にNa2HPO
4600g。
KH2PO<300g、NaCl30g5NH<CIl
 OOgを含む水21.グルコース450gを含む水1
!とマイトマイシンC200mgを含む水500m1を
加えて誘発合成を37℃、2時間行わせた。
シャープレス型遠心分離機での遠心(200Orpm。
3時間)により344gの温菌体を得た。
集菌した菌体を32の101011Iリエタノールアミ
ン緩衝液(pH7,0)に懸濁して、グイノミルで破砕
した。破砕液を遠心(9000rpmy60分)し、得
られた粗抽出液の全量を3.51とした。粗抽出液に1
M塩化第2銅水溶液0.35m1を加え、−晩攪拌した
のち60°Cで5分間加熱処理した。生じた沈殿を90
00rpm、20分の遠心により除去した。上清から硫
安沈殿によって70〜95%飽和画分を回収し、透析後
イオン交換セルロースDE52カラムクロマトグラフイ
ーにかけて、20+nM  NaCl21i度(10m
M)リエタノールアミン緩衝液)で溶出しSOD活性画
分を得た。この両分から100%飽和硫安で分離した硫
安沈殿を遠心(1,5000rpm、  10分)で得
、透析後、凍結乾燥してヒ) Cu、Zn −S OD
と実質上同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを得
た(990mg)。
実施例1(腸管保存試験) モルモットを撲殺し、放血させたのち、回腸を摘出し、
マグヌス試験装置を用いて腸管収縮能を測定した(コン
トロール値) その後、生理食塩液50mAを入れたシャーレ(コント
ロール群)と本物質10mgを生理食塩液50IIll
の入ったシャーレ(本物質投与群)にそれぞれ収縮能測
定後の腸管を入れ、室温で2時間保存した。
保存後、再び腸管の収縮能を測定した結果、コントロー
ル群では2時間の保存により、収縮能の低下率は92.
4%であったのに対し、投与群では29.7%の低下率
しか示さなかった(第1表参照)。
第1表 実施例2(ウサギの腎虚血に対する効果)体重2.3〜
3.6kgのニューシーラント白ウサギ(雄)をコント
ロール群10例、ヒ)Cu、Zn−8OD投与群10例
用いた。
ウサギをベンドパルビタールNaの静脈内投与により麻
酔し、正中切開により開腹した。右および左腎臓を周囲
組織から遊離したのち、ヘパリンNa1OOU/kgを
静脈内投与した。次いで生理食塩液で1%に溶解したヒ
) Cu、Zn −S OD溶液を5B/kg静脈内投
与したのち、左腎臓、静脈、尿管を遮断し1時間放置し
た。遮断解除(血流再開)2分前に再びヒトCu、Zn
−3ODを5B/kg静脈内投与し、その後、経日的に
血液を採取し血清クレアチニン値を測定した。
その結果、クレアチニンの上昇はコントロール群に比較
し、ヒ) Cu、Zn −S OD投与群では有意に低
いことが認められた(第2表および第5図参照)。
なお、第2表の値(平均信士標準偏差)および第5図の
縦軸の値は血清中のクレアチニンの濃度(■/drt 
)である。また第5図の黒丸はll−8OD投与群(n
=10)であり、白丸はコントロール群(n=10)で
ある。
実施例3(マウスにおける急性毒性試験)ddY系雄マ
ウス(体重32±2g)1群8匹を用いて、本物質を生
理食塩液に溶解し、静脈内(i。
v、 )投与した。投与量は30 mg/ kg、  
100 B/kg、300 B/ kHの3群である。
投与後2週間中毒症状について観察したが、各群ともに
異常なく生存した。屠殺後の解剖所見においても、生理
食塩液のみを投与したコントロール群と何ら変わるとこ
ろがなかった。従って、マウスにおける本物質の静脈内
投与におけるLD5o値は300 B/ kg以上であ
る(第3表参照)。
第3表
【図面の簡単な説明】
第1図はコリシンE1遺伝子の形質発現調節遺伝子領域
の塩基配列を示したものである。PBはRNAポリメラ
ーゼの結合部位、R8はRNAポリメラーゼの認a部位
である。太い矢印は転写の開始点と転写方向を示してい
る。破線による下線部はリポソーム結合部位を示し、M
etが翻訳開始コドンの位置を示している。2カ所存在
する実線下線部は正の制御に関与する領域である。また
制限酵素DraIの切断位置を示した。 第2図は胎盤のmRNAから得られたヒ)Cu。 Zn−8OD  cDNAの構造遺伝子領域の塩基配列
と、塩基配列から決定されるアミノ酸配列を示した。2
カ所の下線部はコロニーノへイブリダイゼーションに用
いた2種類の合成りNAが/)イブリグイズする領域で
ある。 第3図は組換えDNA  pUBE2が作glされるま
での経過の概略を図示したものである。 第4図は合成りNA断片の塩基配列と、化学合成したオ
リゴヌクレオチドの塩基配列を示したものであり、オリ
ゴヌクレオチドを結合しで得られる今成りNA断片は、
5′端はDraI断端、3′端はTaqI切断端となっ
ている。木部は第2図の塩基配列を変更した個所で2カ
所存在して(する。 但しアミノ酸配列は変わっていない。 第5図は本発明のポリペプチドの臓器機能改善活性を示
す図である。 第3図 Ll    lA                 
 の手続補正書 昭和62年3月24日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ヒトスーパーオキシドディスムターゼと実質的に同
    一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを活性成分とす
    る臓器機能改善剤。 2、上記ポリペプチドが単細胞微生物中で産生されたも
    のである特許請求の範囲第1項に記載の臓器機能改善剤
    。 3、上記単細胞微生物がポジテイブレギユレーシヨンサ
    イトを有する形質発現調節遺伝子の下流にヒト銅、亜鉛
    型スーパーオキシドデイスムターゼ構造遺伝子を有する
    組換えDNAで形質転換されたものである特許請求の範
    囲第2項に記載の臓器機能改善剤。 4、対象とする臓器が腸管、腎臓又は心臓である特許請
    求の範囲第1項に記載の臓器機能改善剤。
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