JPS6221714A - 高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法 - Google Patents
高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法Info
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- JPS6221714A JPS6221714A JP16122585A JP16122585A JPS6221714A JP S6221714 A JPS6221714 A JP S6221714A JP 16122585 A JP16122585 A JP 16122585A JP 16122585 A JP16122585 A JP 16122585A JP S6221714 A JPS6221714 A JP S6221714A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、ジルコン粉末から高純度の安定化ジルコニア
(酸化ジルコニウム:Zr0t)粉末を製造する方法に
かかり、この明細書で述べる技術内容は、ジルコン粉末
と炭素含有物と安定化剤とを混合し、減圧脱珪熱処理を
施すことにより、ジルコン粉末中のシリカ成分を気相中
に揮散除去させて高純度の安定化ジルコニア粉末を多量
に製造する有利な方法について提案するものである。
(酸化ジルコニウム:Zr0t)粉末を製造する方法に
かかり、この明細書で述べる技術内容は、ジルコン粉末
と炭素含有物と安定化剤とを混合し、減圧脱珪熱処理を
施すことにより、ジルコン粉末中のシリカ成分を気相中
に揮散除去させて高純度の安定化ジルコニア粉末を多量
に製造する有利な方法について提案するものである。
かかるジルコニア(ZrO□)は高融点(2700’l
l上)を有する酸化物で、各種耐火材料として汎用され
ている。さらに、近年では固体電解質として酸素センサ
ーや研磨材、電子セラミックス用等の分野における原料
としての用途に供されている。さらには、最近、部分的
に安定化したジルコニアの場合高強度、高靭性機能を有
するのでエンジニアリングセラミックスとしての用途も
注目されている。
l上)を有する酸化物で、各種耐火材料として汎用され
ている。さらに、近年では固体電解質として酸素センサ
ーや研磨材、電子セラミックス用等の分野における原料
としての用途に供されている。さらには、最近、部分的
に安定化したジルコニアの場合高強度、高靭性機能を有
するのでエンジニアリングセラミックスとしての用途も
注目されている。
(従来技術)
一般的なジルコニア粉末製造技術として現在知られてい
る主なものには、■炭素脱珪アーク炉溶融法、 ■アルカリ溶融法がある。
る主なものには、■炭素脱珪アーク炉溶融法、 ■アルカリ溶融法がある。
上記■の製造法は、ジルコンサンドにコークスや、Ca
Oなどの安定化剤、さらには鉄くずを添加してアーク炉
中で加熱して還元溶融することにより、ジルコン中の5
iOz分を気相中へ揮散させ、あるいは鉄と反応させて
フェロシリコンとすることによりZrO,成分と分離し
、同時にCaOなどの安定化剤をZrO□に固溶させて
安定化ジルコニアを得る方法である。この方法は、安価
なジルコニアが得られ、大規模な製造には向いているが
、高純度のジルコニア粉末を得ることができないという
問題点があった。さらに、アーク炉中で溶融させるため
に相当の高温を必要として時間がかかり、また、得られ
たジルコニアブロックを粉砕するためにもエネルギーが
必要となり、省エネルギーの観点からも問題点が残って
いた。
Oなどの安定化剤、さらには鉄くずを添加してアーク炉
中で加熱して還元溶融することにより、ジルコン中の5
iOz分を気相中へ揮散させ、あるいは鉄と反応させて
フェロシリコンとすることによりZrO,成分と分離し
、同時にCaOなどの安定化剤をZrO□に固溶させて
安定化ジルコニアを得る方法である。この方法は、安価
なジルコニアが得られ、大規模な製造には向いているが
、高純度のジルコニア粉末を得ることができないという
問題点があった。さらに、アーク炉中で溶融させるため
に相当の高温を必要として時間がかかり、また、得られ
たジルコニアブロックを粉砕するためにもエネルギーが
必要となり、省エネルギーの観点からも問題点が残って
いた。
上記■の製造法は、ジルコンサンドとアルカリを溶融反
応させてジルコン中のSiO□分をアルカリけい酸塩と
して洗浄除去し、一方ZrO□成分はジルコン酸ソーダ
とした後、酸処理などのプロセスを経て、オキシ塩化ジ
ルコニウム(ZrOClz)にする。
応させてジルコン中のSiO□分をアルカリけい酸塩と
して洗浄除去し、一方ZrO□成分はジルコン酸ソーダ
とした後、酸処理などのプロセスを経て、オキシ塩化ジ
ルコニウム(ZrOClz)にする。
そしてこのオキシ塩化ジルコニウムは水に可溶であるか
ら、pHm整を行って水酸化ジルコニウムとし、熱処理
してジルコニアを得る方法である。この方法は上記■の
製造法と比べて純度99%以上の高純度のジルコニアが
得られるが、欠点は製造プロセスが複雑であるために生
産性が悪く、コストが非常に高くつ(ことである。
ら、pHm整を行って水酸化ジルコニウムとし、熱処理
してジルコニアを得る方法である。この方法は上記■の
製造法と比べて純度99%以上の高純度のジルコニアが
得られるが、欠点は製造プロセスが複雑であるために生
産性が悪く、コストが非常に高くつ(ことである。
その他のジルコニア粉末の製造技術としては、特開昭5
8−15021号公報として開示されたものがある。こ
の技術は、ジルコンサンドと炭素粉末、の混合物に対し
、さらにCaO,MgOおよびYtOiなどの安定化剤
をもを混合して造粒し、該粒状物の周囲に炭素粒状物を
付着させて非酸化性雰囲気中で加熱することにより、S
iO2分を気相中に出すと同時に炭素粒状物と反応させ
てジルコニアとSiCを同時に製造するという技術に関
するものである。
8−15021号公報として開示されたものがある。こ
の技術は、ジルコンサンドと炭素粉末、の混合物に対し
、さらにCaO,MgOおよびYtOiなどの安定化剤
をもを混合して造粒し、該粒状物の周囲に炭素粒状物を
付着させて非酸化性雰囲気中で加熱することにより、S
iO2分を気相中に出すと同時に炭素粒状物と反応させ
てジルコニアとSiCを同時に製造するという技術に関
するものである。
しかし、このジルコニア粉末を製造する既知技術も、Z
rO,中にSing成分がかなり残留したり、SiCが
ZrOを中に混入したりするおそれがあり、また、反応
させるのに高温度、長時間を必要とし、純度、生産性の
面で問題点があった。
rO,中にSing成分がかなり残留したり、SiCが
ZrOを中に混入したりするおそれがあり、また、反応
させるのに高温度、長時間を必要とし、純度、生産性の
面で問題点があった。
(発明が解決しようとする問題点)
本発明の目的は、ジルコン粉末から安定化ジルコニア粉
末を製造する方法に関しての従来技術のもつ上述のよう
な問題点、すなわち高純度の安定化ジルコニアが安価に
かつ効率良く製造できないという問題点を解決すること
にある。
末を製造する方法に関しての従来技術のもつ上述のよう
な問題点、すなわち高純度の安定化ジルコニアが安価に
かつ効率良く製造できないという問題点を解決すること
にある。
本発明者らの研究によると、ジルコン粉末からのジルコ
ニア粉末の製造に関する従来の炭素脱珪法について鋭意
検討を行った結果、ジルコン粉末の脱珪時にいかに効率
良くシリカ成分からのSiO蒸気を除去するかが製造上
非常に重要であることを見出し、そのために本発明者ら
は先に特願昭59−65130号あるいは特願昭59−
95756号、特願昭59−95757号として提案し
たように、減圧下で炭素脱珪するという新規技術に想到
した。要するに減圧下で炭素脱珪すれば、従来の炭素脱
珪法よりも低温、短時間の熱処理で効率良くジルコニア
粉末が製造できるが、製造条件(多量製造規模)によっ
てはSiO□が残留し、 高純度なジルコニア粉末が得られないこともあった。
ニア粉末の製造に関する従来の炭素脱珪法について鋭意
検討を行った結果、ジルコン粉末の脱珪時にいかに効率
良くシリカ成分からのSiO蒸気を除去するかが製造上
非常に重要であることを見出し、そのために本発明者ら
は先に特願昭59−65130号あるいは特願昭59−
95756号、特願昭59−95757号として提案し
たように、減圧下で炭素脱珪するという新規技術に想到
した。要するに減圧下で炭素脱珪すれば、従来の炭素脱
珪法よりも低温、短時間の熱処理で効率良くジルコニア
粉末が製造できるが、製造条件(多量製造規模)によっ
てはSiO□が残留し、 高純度なジルコニア粉末が得られないこともあった。
(問題点を解決するための手段)
そこで本発明者らは、大量処理の場合であっても常に高
純度な安定化ジルコニア粉末を安定して製造する方法に
ついて研究した。
純度な安定化ジルコニア粉末を安定して製造する方法に
ついて研究した。
ジルコン粉末と炭素含有物の混合物を減圧下で熱処理し
℃脱珪し、ジルコニアを製造する場合においては、得ら
れるジルコニアの純度に及ぼす製造上の主な因子として
、ジルコン粉末と炭素含有物の配合割合、圧力、熱処理
温度あるいは熱処理時間等が挙げられる。こうした因子
に関して本発明者らは種々検討を加えたところ、高純度
な多量の安定化ジルコニア粉末を安定して製造するため
には、ジルコン粉末、炭素含有物および各種安定化剤の
配合に関してそれらの配合割合の調整だけでなく、適切
な温度条件を選択して熱処理することが有効であるとい
う事実に到達した。
℃脱珪し、ジルコニアを製造する場合においては、得ら
れるジルコニアの純度に及ぼす製造上の主な因子として
、ジルコン粉末と炭素含有物の配合割合、圧力、熱処理
温度あるいは熱処理時間等が挙げられる。こうした因子
に関して本発明者らは種々検討を加えたところ、高純度
な多量の安定化ジルコニア粉末を安定して製造するため
には、ジルコン粉末、炭素含有物および各種安定化剤の
配合に関してそれらの配合割合の調整だけでなく、適切
な温度条件を選択して熱処理することが有効であるとい
う事実に到達した。
そこで本発明は、上記課題解決のために、ジルコン粉末
と炭素含有物の混合物を熱処理することにより脱珪して
ジルコニアを製造する際に、ジルコン粉末沖のSiO□
と炭素含有物中のCとのモル比(C/5i(h)が0.
4〜2.0の範囲内となるような配合割合に調整したか
かるジルコン粉末および炭素含有物に対し、そのジルコ
ン粉末中のZrO。
と炭素含有物の混合物を熱処理することにより脱珪して
ジルコニアを製造する際に、ジルコン粉末沖のSiO□
と炭素含有物中のCとのモル比(C/5i(h)が0.
4〜2.0の範囲内となるような配合割合に調整したか
かるジルコン粉末および炭素含有物に対し、そのジルコ
ン粉末中のZrO。
成分に対して0.5〜20モル%に当たる量のMgO,
Cab。
Cab。
Y、03およびCeO,の各酸化物または加熱によりか
かる酸化物となる化合物のうちから選ばれる1種以上の
安定化剤を加えてジルコン粉末、炭素含有物、安定化剤
からなる混合物あるいはその混合物の成形体を得、かか
る混合物もしくはその成形体を0.6気圧以下の減圧下
において、まず1200〜1550℃の温度に加熱保持
し、次いで1550〜2000℃の温度に加熱保持する
という、2段階に分けて焼成するという方法を採ること
により、高純なジルコニア粉末を安定して多量に製造で
きるようにするとともに、必要に応じて更に酸化処理し
てより高い純度のものを得ることとした。
かる酸化物となる化合物のうちから選ばれる1種以上の
安定化剤を加えてジルコン粉末、炭素含有物、安定化剤
からなる混合物あるいはその混合物の成形体を得、かか
る混合物もしくはその成形体を0.6気圧以下の減圧下
において、まず1200〜1550℃の温度に加熱保持
し、次いで1550〜2000℃の温度に加熱保持する
という、2段階に分けて焼成するという方法を採ること
により、高純なジルコニア粉末を安定して多量に製造で
きるようにするとともに、必要に応じて更に酸化処理し
てより高い純度のものを得ることとした。
(作 用)
本発明方法で使用するジルコン粉末は、純度の高いジル
コニア粉末製造のためには当然高純度原料の使用が不可
欠であり、ZrO2と5iOz以外の不純物成分はなる
べく少ない方が良く、例えばジルコンサンドを粉砕した
ものでよい。ただ炭素との反応を速やかに進行させるた
めには細かい方が望ましい。具体的な数値で示すと、Z
rO,+ Sin、が98.5%以上で44μm以下の
粒度のジルコン粉末が適切である。
コニア粉末製造のためには当然高純度原料の使用が不可
欠であり、ZrO2と5iOz以外の不純物成分はなる
べく少ない方が良く、例えばジルコンサンドを粉砕した
ものでよい。ただ炭素との反応を速やかに進行させるた
めには細かい方が望ましい。具体的な数値で示すと、Z
rO,+ Sin、が98.5%以上で44μm以下の
粒度のジルコン粉末が適切である。
次に本発明においてジルコン粉末と混合する炭素含有物
については、得られるジルコニア粉末の純度を高く保つ
ためには、灰分はなるべく少ない方が望ましい。例えば
本発明において好適に使用される炭素含有物としては、
天分の少ない石油コークスや石油あるいは、石炭ピッチ
、カーボンブラックなどが挙げられるが、さらに、フェ
ノール樹脂、ポリエチレンなどの加熱により炭素を生成
する有機樹脂なども使用することができる。
については、得られるジルコニア粉末の純度を高く保つ
ためには、灰分はなるべく少ない方が望ましい。例えば
本発明において好適に使用される炭素含有物としては、
天分の少ない石油コークスや石油あるいは、石炭ピッチ
、カーボンブラックなどが挙げられるが、さらに、フェ
ノール樹脂、ポリエチレンなどの加熱により炭素を生成
する有機樹脂なども使用することができる。
次に本発明にあっては、ジルコン粉末中のシリカと炭素
含有物中の炭素とのモル比(C/SiO□)が0.4〜
2.0となるようにジルコン粉末と炭素含有物とを配合
するが、この範囲内に限定される理由は、次のとおりで
ある。すなわち、ジルコンと炭素含有物との比(モル比
c、/5io2 )が0.4より小さいとジルコンを完
全に脱珪(SiO□をSiO蒸気として揮散)するのに
炭素が不足して脱珪処理後もジルコンが残留する。逆に
C/5iOz(モル比)が2より大きいと、ジルコン中
のSiO□を還元してSiO蒸気として除去するのに十
分な炭素量ではあるが、炭素が多いために還元性となり
過ぎ、Zr5f、 Zr5S4iといったジルコニウム
の珪化物が生成し、Si残留量が増加し、最終的(酸化
処理後)に得られるZrO□中の5iOt量が増加して
純度を悪くするので良くない。従って、ジルコニアの純
度を良好に保つためには、ジルコン粉末中のシリカと炭
素含有物中の炭素量をC/5i(h(モル比)で表して
0.4〜2.0の範囲内に限定する必要がある。本発明
において用いられる炭素含有物中の炭素とは1000℃
以下で揮発する成分を除去した高温で脱珪反応に関与す
る固定炭素である。
含有物中の炭素とのモル比(C/SiO□)が0.4〜
2.0となるようにジルコン粉末と炭素含有物とを配合
するが、この範囲内に限定される理由は、次のとおりで
ある。すなわち、ジルコンと炭素含有物との比(モル比
c、/5io2 )が0.4より小さいとジルコンを完
全に脱珪(SiO□をSiO蒸気として揮散)するのに
炭素が不足して脱珪処理後もジルコンが残留する。逆に
C/5iOz(モル比)が2より大きいと、ジルコン中
のSiO□を還元してSiO蒸気として除去するのに十
分な炭素量ではあるが、炭素が多いために還元性となり
過ぎ、Zr5f、 Zr5S4iといったジルコニウム
の珪化物が生成し、Si残留量が増加し、最終的(酸化
処理後)に得られるZrO□中の5iOt量が増加して
純度を悪くするので良くない。従って、ジルコニアの純
度を良好に保つためには、ジルコン粉末中のシリカと炭
素含有物中の炭素量をC/5i(h(モル比)で表して
0.4〜2.0の範囲内に限定する必要がある。本発明
において用いられる炭素含有物中の炭素とは1000℃
以下で揮発する成分を除去した高温で脱珪反応に関与す
る固定炭素である。
次に本発明においてはジルコン粉末と炭素含有物の混合
物、あるいはその成形体を0.6気圧以下で脱珪熱処理
を施すが、0.6気圧以下に限定する理由は0.6気圧
よりも圧力が大きいとSiO蒸気を効果的に揮散除去で
きず、得られたジルコニア中にSin、が残留して高純
度のジルコニア粉末が得られないからである。
物、あるいはその成形体を0.6気圧以下で脱珪熱処理
を施すが、0.6気圧以下に限定する理由は0.6気圧
よりも圧力が大きいとSiO蒸気を効果的に揮散除去で
きず、得られたジルコニア中にSin、が残留して高純
度のジルコニア粉末が得られないからである。
また、本発明の実施の際に用いられる減圧雰囲気として
は、炭素含有物の酸化による焼損を避けるために、Nt
、Ar+GOなどの非酸化性ガス雰囲気が好適である。
は、炭素含有物の酸化による焼損を避けるために、Nt
、Ar+GOなどの非酸化性ガス雰囲気が好適である。
さて上述した説明では、単にジルコンサンドと炭素との
混合物を減圧下で脱珪する本発明方法について説明した
が、この脱珪処理により高純度のジルコニア粉末が製造
される。しかしながらこうして得られたジルコニア粉末
は、未安定化ジルコニアとも呼ばれるもので、この粉末
の主たる用途は、圧電素子、セラミックコンテンサーな
どの電子材料、光学ガラスなどの製造のための原料粉末
などである。
混合物を減圧下で脱珪する本発明方法について説明した
が、この脱珪処理により高純度のジルコニア粉末が製造
される。しかしながらこうして得られたジルコニア粉末
は、未安定化ジルコニアとも呼ばれるもので、この粉末
の主たる用途は、圧電素子、セラミックコンテンサーな
どの電子材料、光学ガラスなどの製造のための原料粉末
などである。
かかる未安定ジルコニアは、単斜晶型の結晶に属し、1
100℃前後で正方品型の結晶に転移し、この時大きな
体積変化が起きる。この体積変化のために、未安定化ジ
ルコニア粉末単味をそのまま成形焼結して焼結体を得て
も常温で必要な強度のあるものが得られない。そこで本
発明はこの未安定化ジルコニアの単斜結髪−−正方晶型
転移に伴う体積変化をなくすために、ジルコン粉末・炭
素含有物の他に、さらに、ジルコニアの構造中に固溶し
て安定化させる酸化物成分をも添加した混合物につき、
減圧下の熱処理を行い、炭素還元による脱珪を促進し、
同時に安定化ジルコニアを製造することとした。
100℃前後で正方品型の結晶に転移し、この時大きな
体積変化が起きる。この体積変化のために、未安定化ジ
ルコニア粉末単味をそのまま成形焼結して焼結体を得て
も常温で必要な強度のあるものが得られない。そこで本
発明はこの未安定化ジルコニアの単斜結髪−−正方晶型
転移に伴う体積変化をなくすために、ジルコン粉末・炭
素含有物の他に、さらに、ジルコニアの構造中に固溶し
て安定化させる酸化物成分をも添加した混合物につき、
減圧下の熱処理を行い、炭素還元による脱珪を促進し、
同時に安定化ジルコニアを製造することとした。
上記、安定化成分として本発明は、MgO,CaO。
Y2O,およびCe0gまたはMgC0:+、Ca(O
H) ttcacO*+YCit 3 ・6HzO,C
e(NO3) s ・68zOのように加熱によりこれ
らの酸化物となる化合物のうちから選ばれる1坪すたは
、2種以上をジルコン粉末中のZrO2成分に対して酸
化物換算で0.5〜20モル%、上記ジルコン粉末と炭
素含有物とに加え、かかる混合粉末、あるいはその成形
体に上述の減圧下における炭素還元による脱珪処理を施
すことにより、ジルコニアの安定化を図る。
H) ttcacO*+YCit 3 ・6HzO,C
e(NO3) s ・68zOのように加熱によりこれ
らの酸化物となる化合物のうちから選ばれる1坪すたは
、2種以上をジルコン粉末中のZrO2成分に対して酸
化物換算で0.5〜20モル%、上記ジルコン粉末と炭
素含有物とに加え、かかる混合粉末、あるいはその成形
体に上述の減圧下における炭素還元による脱珪処理を施
すことにより、ジルコニアの安定化を図る。
安定化剤の添加量を酸化物としてジルコニア粉末中のZ
rO成分に対して0.5〜20モル%の範囲に限定する
理由は、0.5モル%よりも少ないとZr01を安定さ
せるのに量的に不足し、逆に20モル%よりも多いとジ
ルコニア単−相ばかりでなく、第2相例えば、CaZr
40c+Zr5Y40+tといった結晶相が析ゴし、結
晶体の強度を低下させるからである。
rO成分に対して0.5〜20モル%の範囲に限定する
理由は、0.5モル%よりも少ないとZr01を安定さ
せるのに量的に不足し、逆に20モル%よりも多いとジ
ルコニア単−相ばかりでなく、第2相例えば、CaZr
40c+Zr5Y40+tといった結晶相が析ゴし、結
晶体の強度を低下させるからである。
純度の高いジルコニア粉末は、上述したような原料の選
択および適切なそれらの配合によって得られる混合物あ
るいはその成形体を、適当に脱珪熱処理することによっ
ても製造できる。しかし、それも従来のように100g
以下の少量生産の場合に限られ例えば本発明のように、
多量生産となると様子は異なる。即ち、多量になると、
ジルコン粉末と炭素含有物の混合物の場所によっては、
ジルコンが残留したりして高純度(〉98%)なジルコ
ニア粉末が安定的に得られないという問題が残る。
択および適切なそれらの配合によって得られる混合物あ
るいはその成形体を、適当に脱珪熱処理することによっ
ても製造できる。しかし、それも従来のように100g
以下の少量生産の場合に限られ例えば本発明のように、
多量生産となると様子は異なる。即ち、多量になると、
ジルコン粉末と炭素含有物の混合物の場所によっては、
ジルコンが残留したりして高純度(〉98%)なジルコ
ニア粉末が安定的に得られないという問題が残る。
こうした問題点を解決するために、本発明者らは減圧脱
熱処理条件についてさらに検討したところ、1200〜
1550℃の温度範囲と1550〜2000℃の温度範
囲との2段焼成を行うことにより、1kg以上の多量で
も99%以上の高純度のジルコニア粉末が得られること
を知見したのである。
熱処理条件についてさらに検討したところ、1200〜
1550℃の温度範囲と1550〜2000℃の温度範
囲との2段焼成を行うことにより、1kg以上の多量で
も99%以上の高純度のジルコニア粉末が得られること
を知見したのである。
本発明の減圧脱珪熱処理特有の上記2段焼成に関しての
本発明者らの知見は次のとおりである。
本発明者らの知見は次のとおりである。
すなわち、最初から1550℃以上の高温度にした場合
、ジルコンのZrO2とSiO□への急速な解離が起こ
ると共にMgO,CaO+YtO*およびCeO,とい
った安定化剤がSingと反応し、その反応生成物がS
iO蒸気の発生を妨げる。そこで高純度化のためには、
まず1550℃以下の温度で徐々に脱珪することが必要
である。はぼ脱珪を完了してから、さらに第2段階の焼
成として1550℃以上に温度を上げると、残っている
Sing成分がSiO蒸気として完全に揮散され、さら
に安定化剤のZrO,中へめ拡散速度の増大により固溶
促進が起こるのである。
、ジルコンのZrO2とSiO□への急速な解離が起こ
ると共にMgO,CaO+YtO*およびCeO,とい
った安定化剤がSingと反応し、その反応生成物がS
iO蒸気の発生を妨げる。そこで高純度化のためには、
まず1550℃以下の温度で徐々に脱珪することが必要
である。はぼ脱珪を完了してから、さらに第2段階の焼
成として1550℃以上に温度を上げると、残っている
Sing成分がSiO蒸気として完全に揮散され、さら
に安定化剤のZrO,中へめ拡散速度の増大により固溶
促進が起こるのである。
なお、上記熱処理温度の上限・下限については、120
0℃よりも低いと脱珪に長時間を要して生産性が悪くな
るからであり、また2000℃よりも高いと熱処理のた
めへエネルギーコストが高くなるから、上述の如き範囲
とする。
0℃よりも低いと脱珪に長時間を要して生産性が悪くな
るからであり、また2000℃よりも高いと熱処理のた
めへエネルギーコストが高くなるから、上述の如き範囲
とする。
本発明では、減圧熱処理によって生成する結晶はほとん
どがZrO□で、ジルコンと炭素の混合割合によっては
第2表に示すように一部ZrO,ZrCなどが生成する
。そうした場合、脱珪のための熱処理後において酸化処
理を行いZrO,ZrCなどをZrO2にして、さらに
、高純度化が達成される。
どがZrO□で、ジルコンと炭素の混合割合によっては
第2表に示すように一部ZrO,ZrCなどが生成する
。そうした場合、脱珪のための熱処理後において酸化処
理を行いZrO,ZrCなどをZrO2にして、さらに
、高純度化が達成される。
本発明においては、ジルコン中のシリカ粉末全完全に脱
珪させるために、ジルコン中のシリカに相当するモル比
よりも炭素量が若干過剰になるように炭素含有物を配合
する場合もある。そうした場合、脱珪の熱処理条件によ
っては、ZrO+ ZrCさらにはこれらの固溶体が生
成する。要するに本発明における酸化処理とは、ZrO
やZrCを酸化してZr0zにするために行う処理であ
る。同時に熱処理後残留している炭素があれば、それも
酸化して気相中に揮散させて除去する。酸化処理時の温
度は、600〜900℃の範囲が適当である。
珪させるために、ジルコン中のシリカに相当するモル比
よりも炭素量が若干過剰になるように炭素含有物を配合
する場合もある。そうした場合、脱珪の熱処理条件によ
っては、ZrO+ ZrCさらにはこれらの固溶体が生
成する。要するに本発明における酸化処理とは、ZrO
やZrCを酸化してZr0zにするために行う処理であ
る。同時に熱処理後残留している炭素があれば、それも
酸化して気相中に揮散させて除去する。酸化処理時の温
度は、600〜900℃の範囲が適当である。
(実施例)
ZrOzとSiO2の合計含有量が99.0%になる平
均粒径1,5μmのジルコン粉末と平均粒径560人の
カーボンブラック (固定炭素99%、灰分0.1%)
とを、ジルコン粉末中の5iO1とカーボンブラック中
の固定炭素とのモル比(C/SiO+、)が1.2とな
るように多量に配合し、さらに第1表中に示すような安
定化剤を混合し、十分に混合した後に金型成形機を用い
て1011+IlφX20mm lの同筒状の試料を多
数成形した。これらの成形体を用いて第1表に示す熱処
理条件で減圧脱珪処理を行った。1回当りの処理量はジ
ルコン粉末とカーボンブラックとの混合物量にして5k
gとした。
均粒径1,5μmのジルコン粉末と平均粒径560人の
カーボンブラック (固定炭素99%、灰分0.1%)
とを、ジルコン粉末中の5iO1とカーボンブラック中
の固定炭素とのモル比(C/SiO+、)が1.2とな
るように多量に配合し、さらに第1表中に示すような安
定化剤を混合し、十分に混合した後に金型成形機を用い
て1011+IlφX20mm lの同筒状の試料を多
数成形した。これらの成形体を用いて第1表に示す熱処
理条件で減圧脱珪処理を行った。1回当りの処理量はジ
ルコン粉末とカーボンブラックとの混合物量にして5k
gとした。
熱処理後、粉末X線回折で存在結晶相の同定を行い、さ
らに、800℃の酸化処理後については、SiO□残留
量、ZrO□純度分析を行った。その結果を同じく第1
表に示す。
らに、800℃の酸化処理後については、SiO□残留
量、ZrO□純度分析を行った。その結果を同じく第1
表に示す。
第1表から明らかなように、1550℃以下の低温度の
焼成と1550℃よりも高温度での焼成という2段にわ
たる減圧脱珪熱処理を採用することによって、Sin、
残留量の少ない高純度な安定化ジルコニア粉末が量産規
模でも製造可能となった。しかも、酸化処理をしたもの
では、99%以上の高純度のものが得られた。
焼成と1550℃よりも高温度での焼成という2段にわ
たる減圧脱珪熱処理を採用することによって、Sin、
残留量の少ない高純度な安定化ジルコニア粉末が量産規
模でも製造可能となった。しかも、酸化処理をしたもの
では、99%以上の高純度のものが得られた。
(発明の効果)
以上述べたように本発明によれば、安価で高純度な安定
化状態のジルコニア粉末が量産規模であっても確実に効
率良く製造できる。
化状態のジルコニア粉末が量産規模であっても確実に効
率良く製造できる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、ジルコン粉末と炭素含有物の混合物を所定の時間熱
処理することにより脱珪してジルコニア粉末を製造する
際に、 ジルコン粉末中のSiO_2と炭素含有物中のCとのモ
ル比(C/SiO_2)が0.4〜2.0の範囲内とな
るような配合割合にかかる該ジルコン粉末および炭素含
有物に対し、そのジルコン粉末中のZrO_2成分に対
して0.5〜20モル%に当たる量のMgO、CaO、
Y_2O_3およびCeO_2の各酸化物または加熱に
よりかかる酸化物となる化合物のうちから選ばれる1種
以上の安定化剤を加えて調整した混合物あるいはその混
合物の成形体を得、かかる混合物もしくはその成形体を
0.6気圧以下の減圧下において、まず1200〜15
50℃の温度に加熱保持し、次いで1550〜2000
℃の温度に加熱保持する熱処理を行うことを特徴とする
高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法。 2、ジルコン粉末と炭素含有物の混合物を所定の時間熱
処理することにより脱珪してジルコニア粉末を製造する
際に、 ジルコン粉末中のSiO_2と炭素含有物中のCとのモ
ル比(C/SiO_2)が0.4〜2.0の範囲内とな
るような配合割合にかかる該ジルコン粉末および炭素含
有物に対し、そのジルコン粉末中のZrO_2成分に対
して0.5〜20モル%に当たる量のMgO、CaO、
Y_2O_3およびCeO_2の各酸化物または加熱に
よりかかる酸化物となる化合物のうちから選ばれる1種
以上の安定化剤を加えて調整した混合物あるいはその成
形体を得、かかる混合物もしくはその成形体を0.6気
圧以下の減圧下において、まず1200〜1550℃の
温度に加熱保持し、次いで1550〜2000℃の温度
に加熱保持する熱処理を行い、引き続いて酸化処理を施
すことを特徴とする高純度安定化ジルコニア粉末の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16122585A JPH0623041B2 (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 | 高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16122585A JPH0623041B2 (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 | 高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6221714A true JPS6221714A (ja) | 1987-01-30 |
JPH0623041B2 JPH0623041B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=15731004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16122585A Expired - Lifetime JPH0623041B2 (ja) | 1985-07-23 | 1985-07-23 | 高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623041B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01226669A (ja) * | 1988-03-01 | 1989-09-11 | Toray Du Pont Kk | 紙おむつ用弾性糸巻糸体 |
US6086004A (en) * | 1995-05-24 | 2000-07-11 | Dupont-Torav Company, Ltd. | Process for making a spandex supply package |
CN111204801A (zh) * | 2020-01-21 | 2020-05-29 | 绵竹市金坤化工有限公司 | 一种高硅含锆废弃物的氧化锆粉磷酸法生产工艺 |
-
1985
- 1985-07-23 JP JP16122585A patent/JPH0623041B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01226669A (ja) * | 1988-03-01 | 1989-09-11 | Toray Du Pont Kk | 紙おむつ用弾性糸巻糸体 |
JPH0550429B2 (ja) * | 1988-03-01 | 1993-07-29 | Toray Du Pont Kk | |
US6086004A (en) * | 1995-05-24 | 2000-07-11 | Dupont-Torav Company, Ltd. | Process for making a spandex supply package |
CN111204801A (zh) * | 2020-01-21 | 2020-05-29 | 绵竹市金坤化工有限公司 | 一种高硅含锆废弃物的氧化锆粉磷酸法生产工艺 |
CN111204801B (zh) * | 2020-01-21 | 2022-04-01 | 绵竹市金坤化工有限公司 | 一种高硅含锆废弃物的氧化锆粉磷酸法生产工艺 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0623041B2 (ja) | 1994-03-30 |
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