JPH0532409A - ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法 - Google Patents
ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法Info
- Publication number
- JPH0532409A JPH0532409A JP2035544A JP3554490A JPH0532409A JP H0532409 A JPH0532409 A JP H0532409A JP 2035544 A JP2035544 A JP 2035544A JP 3554490 A JP3554490 A JP 3554490A JP H0532409 A JPH0532409 A JP H0532409A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boron
- silicon carbide
- powder
- carbon
- borosilicate glass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
電子出願以前の出願であるので
要約・選択図及び出願人の識別番号は存在しない。
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、焼結原料としてのほう素固溶炭化け い素粉末の製造方法に関する。
炭化けい素(SiC)は、難焼結性であり、焼結助 剤なしで緻密な焼結体を得ることができない。こ の焼結助剤としては、ほう素(B)あるいはほう素 化合物と炭素(C)あるいは炭素化合物との組み合 わせ、すなわちほう素−炭素系のものが有効であ ることがよく知られている。
一般に、炭化けい素の緻密な焼結体を得るに は、炭化けい素粉末に約1重量%の炭化ほう素 (B4C)粉末あるいは金属ほう素粉末とフェノール レジン等のほう素−炭素源を混合し、この混合物 を成形、焼成して得ている。
ところが、ほう素源は、粉末であるため、炭化 けい素粉末と完全に均質な混合をさせることが不 可能であり、焼結体内のほう素の分布が不均質と なって、焼結体組織の不均質化を招来している。
従来、上記問題に対処するため、炭化けい素中 にほう素を固溶させることが試みられている。
このほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法、 シリカ還元法による炭化けい素粉末の製造に際 し、シリカ(SiO2)と炭素(カーボン)の反応時 (SiO2+3C→SiC+2CO)に、炭化ほう素等のほう素源 を添加し、炭化けい素にほう素を固溶させる方法 である(特開昭59−223214号公報参照)。
しかしながら、上記従来のほう素固溶炭化けい 素粉末の製造方法においては、ほう素源を外部か ら添加するため、均質に固有させることが難し く、又、未反応の添加物がそのまま炭化けい素粉 末中に混入してしまう欠点がある。
そこで、本発明は、炭化けい素中にほう素を均 質に固溶させ、かつ未反応の残留を皆無とし得る ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法の提供を目 的とする。
前記課題を解決するため、本発明のほう素固溶 炭化けい素粉末の製造方法は、シリカ源に0.1〜 10重量%のほう素酸化物を加えてほうけい酸ガラ スを生成させ、このほうけい酸ガラスに炭素を添 加し1000〜2000℃、の温度で加熱して反応させる 方法である。
上記手段においては、ほう素固溶量を任意に制 御可能なほうけい酸ガラスのシリカ中に予めほう 素が固溶され、このほうけい酸ガラス粉末の炭素 との反応により、ほう素が均質に固溶した炭化け い素粉末が得られる。
上記手段において、シリカ源に添加するほう素 酸化物が0.1重量%未満では、炭化けい素粉末を 焼結する際に、焼結助剤として機能するほう素の 量が少なく、十分焼結させることができない。
又、シリカ源に添加するほう素酸化物が10重量% より多いと、炭素と反応させる温度(1000〜2000 ℃)になるまでに蒸発をはじめてしまう。
ほうけい酸ガラスに添加する炭素量は、モル比 でほうけい酸ガラス中のけい素1に対し炭素は3 以上添加することが好ましい。
この添加量は、次式 SiO2+3C→SiC+2CO により決定される。
すなわち、炭素量が少なければ、未反応のほう けい酸ガラスが多くなってしまうが、多い分に は、得られた炭化けい素粉末の残留カーボンを酸 化除去すればよいからである。
ほうけい酸ガラス粉末と炭素とを加熱して反応 させる温度が、1000℃未満では、十分に反応させ ることができず、2000℃を超えると、得られた炭 化けい素粉末が昇華してしまう。
又、炭化けい素中のほう素の固溶量は、シリカ 中のほう素の固溶量にほぼ比例する。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
シリカ源としての石英ガラス用けい石粉末とほ う素源としての酸化ほう素(B2O3)粉末との混合量 の異なる3種類の混合粉末を、それぞれモリブデ ン(Mo)製のルツボに入れ、水素ガス雰囲気中にお いて1500℃の温度で3時間溶融し、ほう素含有率 がそれぞれ0.6重量%、1.25重量%及び2.0重量 %のほうけい酸ガラスを得た。これらをそれぞれ 石英ガラス製ボールミルで粉砕し、平均粒径が約 20μmの粉末にした。
各ほうけい酸ガラス粉末7.5gと純化したカー ボンブラック(総不純物量 10ppm以下)5.0gとを アセトンと共に混合し、乾燥後、アルゴンガス雰 囲気中において1700℃の温度で1時間加熱を行っ たところ、ほう素を固溶したβ-SiCが生成され た。
得られた各炭化けい素粉末の残留カーボンを酸 化除去し、ふっ化水素(HF)処理した後、それぞれ の炭化けい素中のほう素の定量分析を行った。
分析は、炭化けい素を硝ふっ酸に溶解させて行っ た。
その結果、各炭化けい素粉末のほう素固溶量 は、0.5重量%、1.1重量%及び1.7重量%となり、 これらの値は、ほうけい酸ガラス中のほう素固溶 量のおよそ85%であった。
得られた粉末のうちほう素固溶量が1.1重量% のβ-SiC粉末に、約2重量%のカーボンブラック だけを加え、2010℃の温度で1時間焼成したとこ ろ、相対密度97%の緻密な炭化けい素焼結体が得 られた。
なお、上記実施例においては、石英ガラス用け い石粉と酸化ほう素とによりほうけい酸ガラスを 生成させたが、ほうけい酸ガラスの組成は、これ に限定されるものではなく、アルミニウム(A1)や アルカリ金属、アルカリ土類金属、リン(P)ある いはこれらの化合物を含む組成のものでもよい。
又、ほうけい酸ガラスと反応される炭素は、ほ う素の固溶量を性格に制御するため、ほう素含有 量の既知なものを用いることが望ましい。
以上のように本発明によれば、ほう素固溶量を 任意に制御可能なほうけい酸ガラスのシリカ中に 予めほう素が固溶され、このほうけい酸ガラス粉 末と炭素との反応により、ほう素が固溶した炭化 けい素粉末が得られるので、炭化けい素中にほう 素を均質に固溶させることができると共に、従来 のような未反応物の残留を皆無とすることがで き、ひいては緻密質炭化けい素焼結体の製造、特 に焼結助剤混合プロセスを大幅に簡略化すること ができる。
又、炭化けい素中のほう素の固溶量が、シリカ 中のほう素の固溶量にほぼ比例するので、ほう素 固溶量を任意に制御可能な上記ほうけい酸ガラス の性質と相俟って炭化けい素中のほう素固溶量を ほぼ正確に制御することができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリカ源に0.1〜10重量%のほう素酸化
物を 加えてほうけい酸ガラスを生成させ、このほう けい酸ガラスに炭素を添加し、1000〜2000℃の 温度で加熱して反応させることを特徴とするほ う素固溶炭化けい素粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2035544A JP2835864B2 (ja) | 1990-02-16 | 1990-02-16 | ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2035544A JP2835864B2 (ja) | 1990-02-16 | 1990-02-16 | ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532409A true JPH0532409A (ja) | 1993-02-09 |
JP2835864B2 JP2835864B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=12444673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2035544A Expired - Fee Related JP2835864B2 (ja) | 1990-02-16 | 1990-02-16 | ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2835864B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014192454A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Hitachi Metals Ltd | 複合被覆軟磁性金属粉末の製造方法および複合被覆軟磁性金属粉末、並びにこれを用いた圧粉磁心 |
CN114890795A (zh) * | 2022-06-01 | 2022-08-12 | 湖南博翔新材料有限公司 | 一种碳化硅纤维增强玻璃陶瓷复合材料及其制备方法 |
-
1990
- 1990-02-16 JP JP2035544A patent/JP2835864B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014192454A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Hitachi Metals Ltd | 複合被覆軟磁性金属粉末の製造方法および複合被覆軟磁性金属粉末、並びにこれを用いた圧粉磁心 |
CN114890795A (zh) * | 2022-06-01 | 2022-08-12 | 湖南博翔新材料有限公司 | 一种碳化硅纤维增强玻璃陶瓷复合材料及其制备方法 |
CN114890795B (zh) * | 2022-06-01 | 2023-04-28 | 湖南博翔新材料有限公司 | 一种碳化硅纤维增强玻璃陶瓷复合材料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2835864B2 (ja) | 1998-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5589116A (en) | Process for preparing a silicon carbide sintered body for use in semiconductor equipment | |
JPS6121567B2 (ja) | ||
JPS5850929B2 (ja) | 炭化ケイ素粉末の製造方法 | |
US4224073A (en) | Active silicon carbide powder containing a boron component and process for producing the same | |
JPH0532409A (ja) | ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法 | |
US3975308A (en) | Preparation of pyrophosphates | |
JPH0662286B2 (ja) | 炭化珪素の製造方法 | |
JPS61132509A (ja) | 炭化珪素の製造方法 | |
JPH02180710A (ja) | 微粉状αまたはβ炭化ケイ素の製造方法 | |
JPS61242905A (ja) | α型窒化ケイ素粉末の製造方法 | |
JP2683397B2 (ja) | SiCウィスカーの製造方法 | |
JPS6221714A (ja) | 高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法 | |
JPH0621040B2 (ja) | 高純度ジルコニア粉末の製造方法 | |
JPH01215719A (ja) | 高純度なジルコニア紛末の製造方法 | |
JPS5950006A (ja) | α型窒化珪素粉末の製造方法 | |
JPH0218310A (ja) | ジルコニウム系セラミック粉末の製造方法 | |
JPS6350320A (ja) | ジルコニア粉末の製造方法 | |
JP2681843B2 (ja) | β型窒化珪素ウイスカーの製法 | |
JPS6278112A (ja) | ジルコニア微粉末の製造方法 | |
JPS61132518A (ja) | 高純度安定化ジルコニア粉末の製造方法 | |
JPS6395105A (ja) | 炭化珪素の製造方法 | |
JPS60210530A (ja) | 酸化ジルコニウム粉末の製造方法 | |
JPS6278111A (ja) | 安定化ジルコニア微粉末の製造方法 | |
JPH0244768B2 (ja) | ||
JPH0761900B2 (ja) | 炭化珪素焼結体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |