JP2835864B2 - ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法 - Google Patents

ほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、焼結原料としてのほう素固溶炭化けい素粉
末の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
炭化けい素(SiC)は、難焼結性であり、焼結助剤な
しで緻密な焼結体を得ることができない。この焼結助剤
としては、ほう素(B)あるいはほう素化合物と炭素
(C)あるいは炭素化合物との組み合わせ、すなわちほ
う素−炭素系のものが有効であることがよく知られてい
る。
一般に、炭化けい素の緻密な焼結体を得るには、炭化
けい素粉末に約1重量%の炭化ほう素(B4C)粉末ある
いは金属ほう素粉末とフェノールレジン等のほう素−炭
素源を混合し、この混合物を成形、焼成して得ている。
ところが、ほう素源は、粉末であるため、炭化けい素
粉末と完全に均質な混合をさせることが不可能であり、
焼結体内のほう素の分布が不均質となって、焼結体組織
の不均質化を招来している。
従来、上記問題に対処するため、炭化けい素中にほう
素を固溶させることが試みられている。
このほう素固溶炭化けい素粉末の製造方法、シリカ還
元法による炭化けい素粉末の製造に際し、シリカ(Si
O2)と炭素(カーボン)の反応時(SiO2+3C→SiC+2C
O)に、炭化ほう素等のほう素源を添加し、炭化けい素
にほう素を固溶させる方法である(特開昭59−223214号
公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来のほう素固溶炭化けい素粉末
の製造方法においては、ほう素源を外部から添加するた
め、均質に固有させることが難しく、又、未反応の添加
物がそのまま炭化けい素粉末中に混入してしまう欠点が
ある。
そこで、本発明は、炭化けい素中にほう素を均質に固
溶させ、かつ未反応の残留を皆無とし得るほう素固溶炭
化けい素粉末の製造方法の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するため、本発明のほう素固溶炭化け
い素粉末の製造方法は、シリカ源に0.1〜10重量%のほ
う素酸化物を加えてほうけい酸ガラスを生成させ、この
ほうけい酸ガラスに炭素を添加し1000〜2000℃、の温度
で加熱して反応させる方法である。
〔作 用〕
上記手段においては、ほう素固溶量を任意に制御可能
なほうけい酸ガラスのシリカ中に予めほう素が固溶さ
れ、このほうけい酸ガラス粉末の炭素との反応により、
ほう素が均質が固溶した炭化けい素粉末が得られる。
上記手段において、シリカ源に添加するほう素酸化物
が0.1重量%未満では、炭化けい素粉末を焼結する際
に、焼結助剤として機能するほう素の量が少なく、十分
焼結させることができない。又、シリカ源に添加するほ
う素酸化物が10重量%より多いと、炭素と反応させる温
度(1000〜2000℃)になるまでに蒸発をはじめてしま
う。
ほうけい酸ガラスに添加する炭素量は、モル比でほう
けい酸ガラス中のけい素1に対し炭素は3以上添加する
ことが好ましい。
この添加量は、次式 SiO2+3C→SiC+2CO により決定される。
すなわち、炭素量が少なければ、未反応のほうけい酸
ガラスが多くなってしまうが、多い分には、得られた炭
化けい素粉末の残留カーボンを酸化除去すればよいから
である。
ほうけい酸ガラス粉末と炭素とを加熱して反応させる
温度が、1000℃未満では、十分に反応させることができ
ず、2000℃を超えると、得られた炭化けい素粉末が昇華
してしまう。
又、炭化けい素中のほう素の固溶量は、シリカ中のほ
う素の固溶量にほぼ比例する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
シリカ源としての石英ガラス用けい石粉末とほう素源
としての酸化ほう素(B2O3)粉末との混合量の異なる3
種類の混合粉末を、それぞれモリブデン(Mo)製のルツ
ボに入れ、水素ガス雰囲気中において1500℃の温度で3
時間溶融し、ほう素含有率がそれぞれ0.6重量%、1.25
重量%及び2.0重量%のほうけい酸ガラスを得た。これ
らをそれぞれ石英ガラス製ボールミルで粉砕し、平均粒
径が約20μmの粉末にした。
各ほうけい酸ガラス粉末7.5gと純化したカーボンブラ
ック(総不純物量10ppm以下)5.0gとをアセトンと共に
混合し、乾燥後、アルゴンガス雰囲気中において1700℃
の温度で1時間加熱を行ったところ、ほう素を固溶した
β−SiCが生成された。
得られた各炭化けい素粉末の残留カーボンを酸化除去
し、ふっ化水素(HF)処理した後、それぞれの炭化けい
素中のほう素の定量分析を行った。分析は、炭化けい素
を硝ふっ酸に溶解させて行った。
その結果、各炭化けい素粉末のほう素固溶量は、0.5
重量%、1.1重量%及び1.7重量%となり、これらの値
は、ほうけい酸ガラスのほう素固溶量のおよそ85%であ
った。
得られた粉末のうちほう素固溶量が1.1重量%のβ−S
iC粉末に、約2重量%のカーボンブラックだけを加え、
2010℃の温度で1時間焼成したところ、相対密度97%の
緻密な炭化けい素焼結体が得られた。
なお、上記実施例においては、石英ガラス用けい石粉
と酸化ほう素とによりほうけい酸ガラスを生成させた
が、ほうけい酸ガラスの組成は、これに限定されるもの
ではなく、アルミニウム(Al)やアルカリ金属、アルカ
リ土類金属、リン(P)あるいはこれらの化合物を含む
組成のものでもよい。
又、ほうけい酸ガラスと反応される炭素は、ほう素の
固溶量を性格に制御するため、ほう素含有量の既知なも
のを用いることが望ましい。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、ほう素固溶量を任意に
制御可能なほうけい酸ガラスのシリカ中に予めほう素が
固溶され、このほうけい酸ガラス粉末と炭素との反応に
より、ほう素が固溶した炭化けい素粉末が得られるの
で、炭化けい素中にほう素を均質に固溶させることがで
きると共に、従来のような未反応物の残留を皆無とする
ことができ、ひいては緻密質炭化けい素焼結体の製造、
特に焼結助剤混合プロセスを大幅に簡略化することがで
きる。
又、炭化けい素中のほう素の固溶量が、シリカ中のほ
う素の固溶量にほぼ比例するので、ほう素固溶量を任意
に制御可能な上記ほうけい酸ガラスの性質と相俟って炭
化けい素中のほう素固溶量をほぼ正確に制御することが
できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカ源に0.1〜10重量%のほう素酸化物
    を加えてほうけい酸ガラスを生成させ、このほうけい酸
    ガラスに炭素を添加し、1000〜2000℃の温度で加熱して
    反応させることを特徴とするほう素固溶炭化けい素粉末
    の製造方法。
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CN114890795B (zh) * 2022-06-01 2023-04-28 湖南博翔新材料有限公司 一种碳化硅纤维增强玻璃陶瓷复合材料及其制备方法

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