JPS6215851B2 - - Google Patents

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JPS6215851B2
JPS6215851B2 JP56084164A JP8416481A JPS6215851B2 JP S6215851 B2 JPS6215851 B2 JP S6215851B2 JP 56084164 A JP56084164 A JP 56084164A JP 8416481 A JP8416481 A JP 8416481A JP S6215851 B2 JPS6215851 B2 JP S6215851B2
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JP
Japan
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dye
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silver
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image
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JP56084164A
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English (en)
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JPS57198458A (en
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Hideki Naito
Hiroshi Hara
Toshiaki Aono
Kozo Sato
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP82104730A priority patent/EP0066282B2/en
Priority to DE8282104730T priority patent/DE3268254D1/de
Priority to CA000404184A priority patent/CA1191374A/en
Priority to US06/384,118 priority patent/US4478927A/en
Publication of JPS57198458A publication Critical patent/JPS57198458A/ja
Publication of JPS6215851B2 publication Critical patent/JPS6215851B2/ja
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
    • G03C8/40Development by heat ; Photo-thermographic processes
    • G03C8/4013Development by heat ; Photo-thermographic processes using photothermographic silver salt systems, e.g. dry silver
    • G03C8/4046Non-photosensitive layers
    • G03C8/4066Receiving layers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/494Silver salt compositions other than silver halide emulsions; Photothermographic systems ; Thermographic systems using noble metal compounds
    • G03C1/498Photothermographic systems, e.g. dry silver
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
    • G03C8/40Development by heat ; Photo-thermographic processes
    • G03C8/4013Development by heat ; Photo-thermographic processes using photothermographic silver salt systems, e.g. dry silver
    • G03C8/4033Transferable dyes or precursors

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱現像によつてカラー画像を形成せし
める熱現像カラー感光材料に関するものである。
本発明は特に、熱現像により拡散性色素を放出す
る色素供与性物質を含有する新しい熱現像カラー
感光材料に関するものである。本発明は特に、熱
現像により放出された色素を直接支持体に転写し
てカラー画像を得る新しい熱現像カラー感光材料
に関するものである。 ハロゲン化銀を用いる写真法は、他の写真法、
たとえば電子写真法やジアゾ写真法に比べて、感
度や階調調節などの写真特性にすぐれているの
で、従来から最も広範に用いられてきた。近年に
なつてハロゲン化銀を用いた感光材料の画像形成
処理法を従来の現像液等による湿式処理から、加
熱等による乾式処理にかえることにより簡易で迅
速に画像を得ることのできる技術が開発されてき
た。 熱現像感光材料は当該技術分野では公知であり
熱現像感光材料とそのプロセスについては、米国
特許3152904号、第3301678号、第3392020号、第
3457075号、米国特許第1131108号、第1167777号
および、リサーチデイスクロージヤー誌1978年6
月号9〜15ページ(RD―17029)に記載されてい
る。 色画像(カラー画像)を得る方法については、
多くの方法が提案されている。現像薬の酸化体と
カプラーとの結合により色画像を形成する方法に
ついては、米国特許第3531286号ではp―フエニ
レンジアミン類還元剤とフエノール性又は活性メ
チレンカプラーが、米国特許第3761270号では、
p―アミノフエノール系還元剤が、ベルギー特許
第802519号およびリサーチデイスクロージヤー誌
1975年9月号3132ページでは、スルホンアミドフ
エノール系還元剤が、また米国特許第4021240号
ではスルホンアミドフエノール系還元剤と4当量
カプラーとの組み合せが提案されている。しか
し、このような方法においては、熱現像後露光部
分に還元銀の像と色画像とが同時に生ずるため、
色画像が濁るという欠点があつた。この欠点を解
決する方法として、銀像を液体処理により取りの
ぞくか、色素のみを他の層、たとえば受像層を有
するシートに転写する方法があるが、未反応物と
色素とを区別して色素のみを転写することは容易
でないという欠点を有する。 また色素に含窒素ヘテロ環基を導入し銀塩を形
成させ、熱現像により色素を遊離させる方法が、
リサーチデイスクロージヤー誌1978年5月号54〜
58ページRD―16966に記載されている。この方法
では光のあたつていない部分での色素の遊離を抑
制することが困難で鮮明な画像を得ることができ
ず、一般的な方法でない。 また感熱銀色素漂白法によりポジの色画像を形
成する方法については、たとえば、リサーチデイ
スクロージヤー誌1976年4月号30〜32ページ
(RD―14433)、同誌1976年12月号14〜15ページ
(RD―15227)、米国特許第4235957号などに有用
な色素と漂白の方法が記載されている。 しかし、この方法においては、色素の漂白を早
めるための活性化剤シートを重ねて加熱するなど
の余分な工程と材料が必要であり、また得られた
色素像が長期の保存中に、共存する遊離銀などに
より徐々に還元漂白されるという欠点を有してい
た。 またロイコ色素を利用して色画像を形成する方
法については、たとえば米国特許第3985565号、
第4022617号に記載されている。しかし、この方
法ではロイコ色素を安定に写真材料を内蔵するこ
とは困難で、保存時に徐々に着色するという欠点
を有していた。 ポリエステルをアゾ色素で染色することは繊維
業界において公知である。写真技術分野に於い
て、ポリエステル染色を応用する方法が試みられ
ているが満足する結果は得られていない。たとえ
ば米国特許第4235957号には、ポリエステルフイ
ルムを受像層として用いる方法が記載されてい
る。しかしこの方法では、銀色素漂白法によりポ
ジ画像を形成するため、ポリエステルへの色素の
拡散と、色素の漂白とが並行して起り、S/Nの
よい画像を作るのは困難である。 また、英国特許第2056103号には、ヒドラゾン
現像薬とカプラーとのカプリング反応により生成
する色素をポリエステル支持体に転写する方法が
実施例中に記載されているが、このカプリング反
応での色素生成効率は低く、また支持体への転写
性も低く充分な画像は得られない。 本発明は熱現像カラー感光材料における新しい
カラー画像形成方法を提供するものであり、かつ
これまで公知の材料が有していた欠点を解決した
ものである。 本発明の目的は色素供与性物質を用いて容易に
カラー画像を形成する方法を提供するものであ
る。 本発明の目的は簡単な操作により鮮明なカラー
画像を得る方法を提供するものである。 本発明の目的は長期間にわたり安定なカラー画
像を得る方法を提供するものである。 かかる諸目的は本発明の支持体上に少くとも感
光性ハロゲン化銀、有機銀塩酸化剤、色素放出助
剤、バインダーおよび熱現像により拡散性色素を
放出する有機銀塩酸化剤に対し還元性である色素
供与性物質を含有する熱現像カラー感光材料にお
いて放出された色素を支持体に拡散転写して色画
像を形成することによつて達成される。本発明の
熱現像カラー感光材料は、画像露光後、熱現像を
行うだけで、オリジナルに対してネガーポジ関係
を有する銀画像と銀画像に対応する部分に於て拡
散性色素とを同時に与えることができる。即ち、
本発明の熱現像カラー感光材料を画像露光し、加
熱現像すると露光された感光性ハロゲン化銀を触
媒として有機銀塩酸化剤と還元性色素供与性物質
の間で酸化還元反応が起こり、露光部に銀画像が
生ずる。このステツプにおいて色素供与性物質
は、有機銀塩酸化剤により酸化され、酸化体とな
る。この酸化体は色素放出助剤の存在化で開裂
し、その結果拡散性色素が放出される。 この拡散性色素は、バインダー中を拡散し、更
に支持体中に拡散する。従つて支持体には、ネガ
の色素像が得られるのである。この方法では未反
応の色素供与性物質は、主として分子の大きさの
ため支持体中へは拡散せず、放出された色素のみ
が支持体中へ拡散するため、極めて鮮明な画像が
得られるのが特徴である。 またこの方法では、色素はあらかじめ色素供与
性物質中にくみこまれているため、熱現像中にカ
プリング生成させたり漂白したりするための制約
条件が必要でなく、支持体へ拡散容易な色素が自
由に選べるという長所を有している。 本発明に使われる感光性ハロゲン銀は、有機銀
塩酸化剤1モルに対して0.005モルから5モルの
範囲であり、好ましくは0.005モルから1.0モルの
範囲である。 ハロゲン化銀としては塩化銀、塩臭化銀、塩沃
化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀、沃化銀な
どがある。 ハロゲン化銀の粒子サイズは0.001μmから2
μmであり、好ましくは0.001μmから1μmで
ある。 本発明で使用されるハロゲン化銀はそのまま使
用されてもよいが更に硫黄、セレン、テルル等の
化合物、金、白金、パラジウム、ロジウムやイリ
ジウムなどの化合物のような化学増感剤ハロゲン
化錫などの還元剤またはこれらの組合せの使用に
よつて化学増感されてもよい。詳しくは“The
Theory of the Photographic Process”4版、
T.H.James著の第5章149頁〜169頁に記載され
ている。 本発明に用いられる有機銀塩酸化剤は、光に対
して比較的安定な銀塩であり、感光したハロゲン
化銀の存在下で温度80℃以上、好ましくは100℃
以上に加熱されたときに、上記画像形成物質また
は必要に応じて画像形成物質と共存させる還元剤
と反応して銀像を形成するものである。 このような有機銀塩酸化剤の例としては以下の
ようなものがある。 カルボキシ基を有する有機化合物の銀塩であ
り、この中には代表的なものとして脂肪族カルボ
ン酸の銀塩や芳香族カルボン酸の銀塩などがあ
る。 脂肪族カルボン酸の例としてはベヘン酸の銀
塩、ステアリン酸の銀塩、オレイン酸の銀塩、ラ
ウリン酸の銀塩、カプリン酸の銀塩、ミリスチン
酸の銀塩、パルミチン酸の銀塩、マレイン酸の銀
塩、フマル酸の銀塩、酒石酸の銀塩、フロイン酸
の銀塩、リノール酸の銀塩、リノール酸の銀塩、
オレイン酸の銀塩、アジピン酸の銀塩、セバシン
酸の銀塩、こはく酸の銀塩、酢酸の銀塩、酪酸の
銀塩、樟脳酸の銀塩などがある。またこれらの銀
塩のハロゲン原子やヒドロキシル基で置換された
ものも有効である。 芳香族カルボン酸およびその他のカルボキシル
基含有化合物の銀塩としては安息香酸の銀塩、
3,5―ジヒドロキシ安息酸の銀塩、o―メチル
安息香酸の銀塩、m―メチル安息香酸の銀塩、p
―メチル安息香酸の銀塩、2,4―ジクロル安息
香酸の銀塩、アセトアミド安息香酸の銀塩、p―
フエニル安息香酸の銀塩などの置換安息香酸の銀
塩、没食子酸の銀塩、タンニン酸の銀塩、フタル
酸の銀塩、テレフタル酸の銀塩、サリチル酸の銀
塩、フエニル酢酸の銀塩、ピロメリツト酸の銀
塩、米国特許第3785830号明細書記載の3―カル
ボキシメチル―4―メチル―4―チアゾリン―2
―チオンなどの銀塩、米国特許第3330663号明細
書に記載されているチオエーテル基を有する脂肪
族カルボン酸の銀塩などがある。 その他にメルカプト基またはチオン基を有する
化合物およびその誘導体の銀塩がある。 例えば3―メルカプト―4―フエニル―1,
2,4―トリアゾールの銀塩、2―メルカプトベ
ンゾイミダゾールの銀塩、2―メルカプト―5―
アミノチアジアゾールの銀塩、2―メルカプトベ
ンツチアゾールの銀塩、2―(s―エチルグリコ
ールアミド)ベンズチアゾールの銀塩、s―アル
キル(炭素数12〜22のアルキル基)チオグリコー
ル酸銀などの特開昭48―28221号に記載のチオグ
リコール酸の銀塩、ジチオ酢酸の銀塩のようなジ
チオカルボン酸の銀塩、チオアミドの銀塩、5―
カルボキシ―1―メチル―2―フエニル―4―チ
オピリジンの銀塩、メルカプトトリアジンの銀
塩、2―メルカプトベンゾオキサゾールの銀塩、
メルカプトオキサジアゾールの銀塩、米国特許
4123274号明細書記載の銀塩、たとえば1,2,
4―メルカプトトリアゾール誘導体である3―ア
ミノ―5―ベンジルチオ1,2,4―トリアゾー
ルの銀塩、米国特許3301678号明細書記載の3―
(2カルボキシエチル)―4―メチル―4―チア
ゾリン―2チオンの銀塩などのチオン化合物の銀
塩である。 その他に、イミノ基を有する化合物の銀塩があ
る。例えば特公昭44―30270、同45―18416公報記
載のベンゾトリアゾールおよびその誘導体の銀
塩、例えばベンゾトリアゾールの銀塩、メチルベ
ンゾトリアゾールの銀塩などのアルキル置換ベン
ゾトリアゾールの銀塩、5―クロロベンゾトリア
ゾールの銀塩のようなハロゲン置換ベンゾトリア
ゾールの銀塩、ブチルカルボイミドベンゾトリア
ゾールの銀塩のようなカルボイミドベンゾトリア
ゾールの銀塩、米国特許4220709号明細書記載の
1,2,4―トリアゾールや1―H―テトラゾー
ルの銀塩、カルバゾールの銀塩、サツカリンの銀
塩、イミダゾールやイミダゾール誘導体の銀塩な
どである。 またリサーチデイスクロージヤーVol170、
1978年6月のNo.17029号に記載されている銀塩や
ステアリン酸銅などの有機金属塩も本発明に使用
できる有機金属塩酸化剤である。 本発明の加熱中での熱現像過程は十分明らかに
なつていないが以下のように考えることができ
る。 感光材料に光を照射すると感光性を持つハロゲ
ン化銀に潜像が形成される。これについては、
T.H.James著の“The Theory of the
Photographic Process”3rd Editionの105頁〜
148頁に記載されている。 感光材料を加熱することにより、還元剤、本発
明の場合は色素供与性物質が、加熱より放出され
るアルカリ剤の助けにより、潜像核を触媒とし
て、有機金属塩酸化剤またはハロゲン銀と有機金
属酸化剤を還元し、銀または金属を生成し、それ
自身は酸化される。この酸化された色素供与性物
質に、求核性の試薬(アルカリ剤であつてもよ
い)が攻撃し、染料が放出される。 現像の開始点となるハロゲン化銀と有機銀塩酸
化剤は、実質的に、有効な距離に存在することが
必要である。 そのためハロゲン化銀と有機銀塩酸化剤は同一
層中に存在することが望ましい。 別々に疎水性のバインダー中で形成されたハロ
ゲン化銀と有機金属酸化剤を、使用前に混合する
ことにより塗布液を調液することも可能であるが
両者を混合し長時間ボールミルで混合することも
有効である。また調製された有機銀塩酸化剤にハ
ロゲン含有化合物を添加し、有機銀塩酸化剤より
の銀とによりハロゲン銀を形成する方法も有効で
ある。 これらのハロゲン化銀や有機銀塩酸化剤の作り
方や両方の混合のし方などについては、リサーチ
デイスクロージヤ17029号や特開昭50―32928、特
開昭51―42529、米国特許3700458号、特開昭49―
13224号、特開昭50―17216号に記載されている。 本発明において感光ハロゲン化銀および有機銀
塩酸化剤の塗布量は銀に換算して合計で50mg〜10
g/m2が適当である。 本発明に用いられる拡散性色素を放出する還元
性色素供与性物質は次の一般式 R―SO2―D () で表わされる。 ここでRは、有機銀塩酸化剤により酸化されう
る還元性基質をあらわし、Dは画像形成用色素部
をあらわす。 色素供与性物質R―SO2―D中の還元性基質
は、アセトニトリルを溶媒とし、支持電解質とし
て過塩素酸ソーダを用いたポーラログラフ半波電
位測定において飽和カロメル電極に対する酸化還
元電位が1.2V以下であるものが好ましい。好ま
しい還元性基質は次の一般式()〜()であ
る。 ここでR1,R2は各々水素原子、アルキル基、
ミクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アラルキル基、アシル基、ア
シルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、ア
リールスルホニルアミノ基、アリールオキシアル
キル基、アルコキシアルキル基、N―置換カルバ
モイル基、又はN―置換スルフアモイル基の中か
ら選ばれた置換基を表わし、これらの置換基はさ
らに水酸基、カルボキシル基、スルホ基、シアノ
基、スルフアモイル基、カルバモイル基、アシル
アミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリー
ルスルホニルアミノ基、ウレイド基、又は置換ウ
レイド基で置換されていてもよい。 還元性基質Rに要求される特性としては次のも
のがあげられる。 1 有機銀塩酸化剤により速やかに酸化され、色
素放出助剤の作用によつて効率よく画像形成用
の拡散性色素を放出すること。 2 色素供与性物質はバインダー中で不動化され
ていることが必要である。このため還元性基質
Rは、疎水性バインダー中で用いる際には親水
性基を、親水性バインダー中で用いる際には、
油溶性基を有すること。 3 熱および色素放出助剤に対する安定性がすぐ
れ、酸化されるまでは画像形成用色素を放出し
ないこと。 4 合成が容易なこと。 などが挙げられる。 次に還元性基質Rの好ましい具体例を示す。 以上に於いて、NH―は色素部との連結部
(SO2)との結合をあらわす。 画像形成色素に利用できる色素には、アゾ色
素、アゾメチン色素、アントラキノン色素、ナフ
トキノン色素、スチリル色素、キノフタロン色
素、フタロシアニン色素などがありその代表例を
色相別に示す。 上式においてR1〜R6は、水素原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アリール基、アシルア
ミノ基、アシル基、シアノ基、水酸基、アルキル
スルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ
基、アルキルスルホニル基、ヒドロキシアルキル
基、シアノアルキル基、アルコキシカルボニルア
ルキル基、アルコキシアルキル基、アリールオキ
シアルキル基、ニトロ基、ハロゲン、スルフアモ
イル基、N―置換スルフアモイル基、カルバモイ
ル基、N―置換カルバモイル基、アシールオキシ
アルキル基、アミノ基、置換アミノ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、の中から選ばれた置換
基を表わす。 画像形成用色素に要求される特性は(1)カルボキ
シル基、スルホ基などの親水性基を持たず、受像
層としての支持体中への効率良く熱拡散するこ
と、(2)色再現に適した色相を有すること、(3)分子
吸光係数が大きいこと、(4)光、熱および系中に含
まれる色素放出助剤その他の添加剤に対して安定
なこと、(5)合成が容易なこと、などが挙げられ
る。これらの諸条件を満たす好ましい画像形成用
色素の具体例を次に示す。ここでH2NSO2は還元
性基質と結合部を表わす。 次に好ましい色素供与性物質の具体例を示す。 次に色素供与性物質の合成法について述べる。 一般に本発明の色素供与性物質は還元性基質R
のアミノ基と画像形成用色素部のクロロスルホニ
ル基を縮合させることによつて得られる。 還元性基質Rのアミノ基は基質の種類に応じて
ニトロ、ニトロソ、アゾ基の還元もしくはベンゾ
オキサゾールの開環によつて導入することがで
き、遊離塩基としても、無機酸の塩としても使用
できる。一方、画像形成用色素部のクロロスルホ
ニル基は該色素のスルホン酸ないしスルホン酸塩
から常法すなわち、オキシ塩化リン、五塩化リ
ン、塩化チオニル等のクロロ化剤の作用により誘
導できる。 還元性基質Rと画像形成用色素部Dとの縮合反
応は、一般にジメチルホルムアミド、ジメチルア
ミド、ジメチルスルホキシド、N―メチルピロリ
ドン、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒
中、ピリジン、ピコリン、ルチジン、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩
基の存在下、0〜50℃の温度で行うことができ、
通常、極めて収率良く目的とする色素供与性物質
を得ることができる。以下にその合成例を示す。 1 色素供与性物質〔1〕の合成 1―a 2―アミノ―4―t―ブチル―5―ヘキ
サデシルオキシフエノール塩酸塩〔1―a〕 2―メチル―6―ヒドロキシベンゾオキサゾー
ルとヘキサデシルブロミドとの反応によつて得ら
れた2―メチル―6―ヘキサデシルオキシベンゾ
オキサゾール37.3g(0.1モル)を塩酸30mlおよ
びエタノール300mlの混合物に加え、40〜50℃で
1時間撹拌した。 放冷後、結晶を取、エタノールで洗浄して2
―アセチルアミノ―5―ヘキサデシルオキシフエ
ノール35.8gを得た。 2―アセチルアミノ―5―ヘキサデシルオキシ
フエノール19.6g(0.05モル)、t―ブチルクロ
リド20g、無水塩化亜鉛6gおよび1,1,1―
トリクロロエタン60mlの混合物を70〜75℃で5時
間加熱撹拌した。放冷後、過剰のt―ブチルクロ
リドおよび溶媒を減圧留去し、残渣を水洗した
後、アセトニトリルから再結晶して、2―アセチ
ルアミノ―4―t―ブチル―5―ヘキサデシルオ
キシフエノール18.2gを得た。 2―アセチルアミノ―4―t―ブチル―5―ヘ
キサデシルオキシフエノール22.4g(0.05モル)
を塩酸50mlおよびエタノール150mlの混合物に加
え、80℃で2時間加熱撹拌した。放冷後、析出し
た結晶を取、エタノールで洗浄して2―アミノ
―4―t―ブチル―5―ヘキサデシルオキシフエ
ノール塩酸塩〔1―a〕17.9gを得た。 1―b 2―ニトロジフエニルアミン―4―スル
ホニルクロリド〔1―b〕 4―クロロ―3―ニトロベンゼンスルホン酸ナ
トリウム26g(0.1モル)とアニリン93gの混合
物を100℃で3時間加熱した。過剰のアニリンを
減圧留去した後、冷希塩酸を加え、生成した黄色
結晶を取した。得られた2―ニトロジフエニル
アミン―4―スルホン酸29.4g(0.1モル)をア
セトニトリル100mlおよびジメチルアセトアミド
50mlに加え、次いで50mlのオキシ塩化リンを20〜
25℃で滴下した。室温で2時間撹拌した後、反応
液を氷水に注ぎ、生成した黄色沈澱を取、水洗
して2―ニトロジフエニルアミン―4―スルホニ
ルクロリド〔1―b〕29.2gを得た。 1―c 色素供与性物質〔1〕 〔1―a〕4.26g(0.01モル)をジメチルアセ
トアミド20mlおよびピリジン5mlに溶かし、次い
で〔1―b〕3.13g(0.01モル〕を氷冷下に少量
ずつ加えた。室温で30分間撹拌した後、反応液を
冷希塩酸に注ぎ、生成した黄色沈澱を取した。
アセトニトリルから再結晶して精製品を得た。 2 色素供与性物質〔2〕の合成 2―b 5―(3―クロロスルホニル―4―メト
キシフエニルアゾ)―1,4―ジメチル―3―
シアノ―6―ヒドロキシ―2―ピリドン〔2―
b〕 3―アミノ―6―メトキシベンゼンスルホン酸
ナトリウム4.5g(0.02モル)を1.38gの亜硝酸ナ
トリウムおよび塩酸10mlにより常法に従つてジア
ゾ化した。1,4―ジメチル―3―シアノ―6―
ヒドロキシ―2―ピリドン3.28g(0.02モル)を
水酸化ナトリウム1.0g、酢酸ナトリウム15gお
よび水40mlの混合物に溶かし、次いで上記ジアゾ
液を2〜5℃で加えた。 5℃で1時間撹拌後、黄色結晶を取、食塩水
で洗浄した。 この結晶を乾燥後、1―bと同様にオキシ塩化
リンによりクロロ化して5―(3―クロロスルホ
ニル―4―メトキシフエニルアゾ)―1,4―ジ
メチル―3―シアノ―6―ヒドロキシ―2―ピリ
ドン〔2―b〕を得た。 2―c 色素供与性物質〔2〕 〔1―a〕4.26g(0.01モル)をジメチルアセ
トアミド20mlおよびピリジン5mlに溶かし、次い
で〔2―b〕3.97g(0.01モル)を氷冷下に少量
ずつ加えた。室温で30分間撹拌した後、反応液を
冷希塩酸に注ぎ、生成した黄色沈澱を取、水洗
した。酢酸エチルから再結晶して精製品を得た。 3 色素供与性物質〔3〕の合成 3―b 2―(5―クロロスルホニル―2―メト
キシフエニルアゾ)―4―メトキシ―1―ナフ
トール〔3―b〕 3―アミノ―4―メトキシベンゼンスルホン酸
ナトリウム4.5g(0.02モル)を1.38gの亜硝酸ナ
トリウムにより常法に従つてジアゾ化した。4―
メトキシ―1―ナフトール3.48g(0.02モル)を
15%水酸化ナトリウム50mlに溶かし、次いで上記
ジアゾ液を0〜5℃で加えた。5℃で1時間撹拌
した後、塩酸で中和し、飽和食塩水で塩析した。
析出した暗赤色結晶を取、乾燥した。 得られた結晶を1―bと同様の方法でクロロ化
して2―(5―クロロスルホニル―2―メトキシ
フエニルアゾ)―4―メトキシ―1―ナフトール
〔3―b〕を得た。 3―c 色素供与性物質〔3〕 〔1―a〕4.26g(0.01モル)をジメチルアセ
トアミド20mlおよびピリジン5mlに溶かし、次い
で〔3―b〕4.07g(0.01モル)を少量ずつ氷冷
下に加えた。室温で20分間撹拌した後、反応液を
冷希塩酸に注ぎ、生成した暗赤色沈澱を取し
た。メチルセロソルブから再結晶して〔3〕の精
製品を得た。 4 色素供与性物質〔4〕の合成 4―b 3(3―クロロスルホニルベンゾイルア
ミノ)―4―(2―メトキシ―4―ニトロフエ
ニルアゾ)―N,N―ジエチルアニリン〔4―
b〕 2―メトキシ―4―ニトロアニリン16.8g
(0.1モル)を7.0gの亜硝酸ナトリウムにより10
〜15℃でジアゾ化した。3―アセチルアミノ―
N,N―ジエチルアニリン22.7g(0.11モル)お
よび酢酸ナトリウム40g水100mlとメチルセロソ
ルブ150mlの混合物に溶かし、次いで上記ジアゾ
液を10〜15℃で加えた。室温で20分間撹拌した
後、結晶を取、水洗して暗赤色結晶36gを得
た。 上記結晶19.3gを塩酸25mlとメチルセロソルブ
70mlの混合物に加え、100℃で2時間、加熱撹拌
した。放冷後、水酸化ナトリウム水溶液により中
和し、暗赤色結晶を取、エタノールから再結晶
して、3―アミノ―4―(2―メトキシ―4―ニ
トロフエニルアゾ)―N,N―ジエチルアニリン
14.8gを得た。 次に、この結晶13.8gおよび3―クロロスルホ
ニルベンゾイルクロリド9.6gをアセトニトリル
100mlに加え、2時間還流加熱した。放冷後、ア
セトニトリルを減圧留去し、残渣に冷希塩酸を加
えて結晶させた。結晶を取、水洗後、50℃以下
で乾燥して3―(3―クロロスルホニルベンゾイ
ルアミノ)―4―(2―メトキシ―4―ニトロフ
エニルアゾ)―N,N―ジエチルアニリン〔4―
b〕18.5gを得た。 4―c 色素供与物質〔4〕 〔1―a〕4.26g(0.01モル)と〔4―b〕
5.46g(0.01モル)を1―cと同様の条件で反応
させ、粗製品をメチルセロソルブから再結晶して
色素供与性物質〔4〕を得た。 5 色素供与性物質〔5〕の合成 5―b 3―(3―クロロスルホニルベンゾイル
アミノ)―4―(3,5―ジニトロ―2―チエ
ニルアゾ)―N,N―ジエチルアニリン〔5―
b〕 2―アミノ―3,5―ジニトロチオフエン18.9
g(0.1モル)を亜硝酸ナトリウム7.3gと硫酸50
mlから調製したニトロシル硫酸により20〜25℃で
ジアゾ化した。 3―アセチルアミノ―N,N―ジエチルアニリ
ン22.7g(0.11モル)および酢酸ナトリウム200
gを水300mlとメチルセロソルブ200mlの混合物に
溶かし、次いで上記ジアゾ液を10〜15℃で加え
た。室温で20分間撹拌した後、水300mlを加え、
結晶を取した。 上記結晶20.3gを塩酸25mlとメチルセロソルブ
70mlの混合物に加え、80〜85℃で2時間、加熱撹
拌した。放冷後、水酸化ナトリウム水溶液で中和
し、結晶を取、エタノールから再結晶して、3
―アミノ―4―(3,5―ジニトロ―2―チエニ
ルアゾ)―N,N―ジエチルアニリンの暗青色結
晶を得た。次にこの結晶14.6gおよび3―クロロ
スルホニルベンゾイルクロリド9.6gをアセトニ
トリル100mlに加え、2時間還流加熱した。放冷
後、アセトニトリルを減圧留去し、残渣に冷希塩
酸を加え、暗青色沈澱を取、水洗、風乾して3
―(3―クロロスルホニルベンゾイルアミノ)―
4―(3,5―ジニトロ―2―チエニルアゾ)―
N,N―ジエチルアニリン〔5―b〕20.8gを得
た。 5―c 色素供与性物質〔5〕 〔1―a〕4.26g(0.01モル)と〔5―b〕
5.67g(0.01モル〕を1―cと同様の条件で反応
させ、得られた粗製品をアセトニトリルから再結
晶して色素供与性物質〔5〕を得た。 本発明の拡散性色素を放出する還元性色素供与
性物質は一定の濃度範囲で用いることができる。
一般に有用な濃度範囲は、有機銀塩酸化剤1モル
につき、色素供与性物質約0.01モル〜約4モルで
ある。本発明において特に有用な濃度について言
えば、有機銀塩酸化剤1モルに対し約0.05モル〜
約1モルである。 本発明において、必要に応じて還元剤を用いる
ことができる。この場合の還元剤とは言わゆる補
助現像薬であり、銀塩酸化剤によつて酸化されそ
の酸化体が、色素供与性物質中の還元性基質Rを
酸化する能力を有するものである。 有用な補助現像薬にはハイドロキノン、ターシ
ヤリーブチルハイドロキノンや2,5―ジメチル
ハイドロキノンなどのアルキル置換ハイドロキノ
ン類、カテコール類、ピロガロール類、クロロハ
イドロキノンやジクロロハイドロキノンなどのハ
ロゲン置換ハイドロキノン類、メトキシハイドロ
キノンなどのアルコキシ置換ハイドロキノン類、
メチルヒドロキシナフタレンなどのポリヒドロキ
シベンゼン誘導体がある。更に、メチルガレー
ト、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体類、
N,N―ジ―(2―エトキシエチル)ヒドロキシ
ルアミンなどのヒドロキシルアミン類、1―フエ
ニル―3―ピラゾリドン、4―メチル―4―ヒド
ロキシメチル―1―フエニル―3―ピラゾリドン
などのピラゾリン類、レダクトン類、ヒドロキシ
テトロン酸類が有用である。 補助現像薬は一定の濃度範囲で用いることがで
きる。有用な濃度範囲は有機銀塩酸化剤に対し
0.01倍モル〜20倍モル、特に有用な濃度範囲とし
ては、0.1倍モル〜4倍モルである。 本発明の熱現像カラー感光材料には種々の色素
放出助剤を用いることができる。色素放出助剤と
は、有機銀塩酸化剤によつて酸化された色素供与
性物質に求核的に攻撃し、拡散性色素を放出させ
ることのできるもので、塩基、塩基放出剤または
水放出化合物が用いられる。これらの色素放出助
剤の中で塩基又は塩基放出剤は色素放出を促進す
るだけでなく、有機銀塩酸化剤と色素供与性物質
との間の酸化還元反応をも促進するため特に有用
である。 好ましい塩基の例としては、アミン類をあげる
ことができ、トリアルキルアミン類、ヒドロキシ
ルアミン類、脂肪族ポリアミン類、N―アルキル
置換芳香族アミン類、N―ヒドロキシアルキル置
換芳香族アミン類およびビス〔p―(ジアルキル
アミノ)フエニル〕メタン類をあげることができ
る。また米国特許第2410644号には、ベタインヨ
ウ化テトラメチルアンモニウム、ジアミノブタン
ジヒドロクロライドが、米国特許第3506444号に
はウレア、6―アミノカプロン酸のようなアミノ
酸を含む有機化合物が記載され有用である。塩基
放出剤は、加熱により塩基性成分を放出するもの
である。典型的な塩基放出剤の例は英国特許第
998949号に記載されている。好ましい塩基放出剤
は、カルボン酸と有機塩基の塩であり有用なカル
ボン酸としてはトリクロロ酢酸、トリフロロ酢
酸、有用な塩基としてはグアニジン、ピペリジ
ン、モルホリン、p―トルイジン、2―ピコリン
などがある。米国特許第3220846号記載のグアニ
ジントリクロロ酢酸は特に有用である。また特開
昭50―22625号公報に記載されているアルドンア
ミド類は高温で分解し塩基を生成するもので好ま
しく用いられる。 水放出化合物とは、熱現像中に分解して水を放
出し、100〜200℃の温度で10-5トル以上の蒸気圧
を持つ化合物にかわる化合物のことである。これ
らの化合物は特に繊維の転写捺染において知ら
れ、日本特許昭50―88386号公開公報記載の
NH4Fe(SO42・12H2Oなどが有用である。 これらの色素放出助剤は広い範囲で用いること
ができる。銀に対してモル比で1/100〜10倍、特
に1/20〜2倍の範囲で用いられるのが好ましい。 また本発明の熱現像カラー感光材料には現像の
活性化と同時に画像の安定化をはかる化合物を用
いることができる。その中で米国特許第3301678
号記載の2―ヒドロキシエチルイソチウロニウ
ム、トリクロロアセテートに代表されるイソチウ
ロニウム類、米国特許第3669670号記載の1,8
―(3,6―ジオキサオクタン)ビス(イソチウ
ロニウム・トリフロロアセテート)などのビスイ
ソチウムロウム類、西独特許第2162714号公開記
載のチオール化合物類、米国特許第4012260号記
載の2―アミノ―2―チアゾリウム・トリクロロ
アセテート、2―アミノ―5―ブロモエチル―2
―チアゾリウム・トリクロロアセテートなどのチ
アゾリウム化合物類、米国特許第4060420号記載
のビス(2―アミノ―2―チアゾリウム)メチレ
ンビス(スルホニルアセテート)、2―アミノ―
チアゾリウムフエニルスルホニルアセテートなど
のように酸性部としてα―スルホニルアセテート
を有する化合物類、米国特許第4088496号記載
の、酸性部として2―カルボキシカルボキシアミ
ドをもつ化合物類などが好ましく用いられる。 これらの化合物もしくは混合物は広い範囲で用
いることができる。銀に対してモル比で1/100〜
10倍、特に1/20〜2倍の範囲で用いられるのが好
ましい。 本発明の熱現像カラー感光材料には拡散助剤を
含有することができる。ここで拡散助剤とは、周
囲温度では固体であるが、使用される熱処理温度
以下で融点を示す非加水分解性の有機化合物であ
り、熱処理中に支持体中に入り込むことのできる
ものである。好ましい拡散助剤には、ジフエニ
ル、o―フエニルフエノール、フエノール、レゾ
ルシノール、ピロガロールがある。拡散助剤に
は、熱溶剤として用いられている化合物を使用す
ることができる。 ここで“熱溶剤”とは、周囲温度において固体
であるが、使用される熱処理温度またはそれ以下
の温度において他の成分と一緒になつて混合融点
を示す非加水分解性の有機材料である。熱溶剤に
は、現像薬の溶媒となりうる化合物、高誘電率の
物質で銀塩の物理現像を促進することが知られて
いる化合物などが有用である。有用な熱溶剤とし
ては、米国特許第3347675号記載のポリグリコー
ル類たとえば平均分子量1500〜20000のポリエチ
レングリコール、ポリエチレンオキサイドのオレ
イン酸エステルなどの誘導体、みつろう、モノス
テアリン、―SO2―、―CO―基を有する高誘電
率の化合物、たとえば、アセトアミド、サクシン
イミド、エチルカルバメート、ウレア、メチルス
ルホンアミド、エチレンカーボネート、米国特許
第3667959号記載の極性物質、4―ヒドロキシブ
タン酸のラクトン、メチルスルフイニルメタン、
テトラヒドロチオフエン―1,1―ジオキサド、
リサーチデイスクロージヤ―誌1976年12月号26〜
28ページ記載の1,10―デカンジオール、アニス
酸メチル、スベリン酸ビフエニルなどが好ましく
用いられる。 本発明の感光性ハロゲン化銀、有機銀塩酸化剤
は下記のバインダー中で調整される。また色素供
与物質も下記バインダー中に分散される。 本発明に用いられるバインダーは、単独で、あ
るいは組み合せて含有することができる。本発明
のバインダーには、親水性のもの、疎水性ポリマ
ーのいずれでも用いることができる。親水性バイ
ンダーとしては、透明か半透明の親水性コロイド
が代表的であり、例えばゼラチン、ゼラチン誘導
体、セルロース誘導体等のタンパク質やデンプ
ン、アラビアゴム等の多糖類のような天然物質
と、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合
体等の水溶性ポリビニル化合物のような合成重合
物を含む。他の合成重合化合物には、ラテツクス
の形で、特に写真材料の寸度安定性を増加させる
分散状ビニル化合物がある。 本発明に用いられる疎水性ポリマーバインダー
は、透明な合成ポリマーであり、米国特許
3142586号、同第3193386号、同第3062674号、同
第3220844号、同第3287289号、同第3411911号に
記載されているものを挙げることができる。有効
なポリマーとしては、アルキルアクリレート、ア
ルキルメタクリレート、アクリル酸、スルホアル
キルアクリレート又はスルホアルキルメタクリレ
ート等を単量体とする水不溶性ポリマーや、カナ
ダ国特許第774054号に記載されている如き循環ス
ルホベタイン単位を有するもの等が挙げられる。
好ましいポリマーとしては、ポリビニルブチラー
ル、ポリアクリルアミド、セルロースアセテート
ブチレート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルピロ
リドン、ポリスチレン、エチルセルロース、ポリ
ビニルクロライド、塩素化ゴム、ポリイソブチレ
ン、ブタジエンスチレンコポリマー、塩化ビニル
―酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル―酢酸ビニ
ル―マレイン酸の共重合体、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル、ベンジルセルロース、酢酸
セルロース、セルロースプロピオネート、セルロ
ースアセテートフタレートがあげられる。これら
のポリマーのうち、特にポリビニルブチラール、
ポリ酢酸ビニル、エチルセルロース、ポリメチル
メタクリレート、セルロースアセテートブチレー
トが好ましい。必要ならば2種以上を混合使用し
てもよい。疎水性ポリマーバインダーの量は有機
銀塩酸化剤に対して重量比で約1/10〜10倍、好ま
しくは1/4〜4倍である。 本発明で用いられる色素を受容しうる支持体ま
たは支持体上の色素受容性の有機高分子物質は、
写真感光層を保持すると同時に、熱現像処理中に
色素供与性物質より放出される色素を受容しうる
ものである。この目的に適合する支持体及び前述
の有機高分子物質は各々、ガラス転位温度が40℃
以上、250℃以下の耐熱性の有機高分子物質より
成り、フイルム状または樹脂板状で用いられる。
色素供与性物質から放出された色素が支持体中に
入り込む機構については、明らかになつていない
点が多い。一般的には、ガラス転位点以上の処理
温度に於いては、高分子鎖の熱運動が大きくな
り、その結果生ずる鎖状分子間隙に色素が入り込
むことができると考えられている。このため、ガ
ラス転位温度が40℃以上、250℃以下の有機高分
子物質より成る支持体を用いることにより、色素
供与性物質と色素とを区別し、色素のみが支持体
中に入り込む鮮明な画像を形成することができ
る。 本発明に用いられる有機高分子物質の例として
は以下のものがある。それを列挙すると、分子量
2000〜85000のポリスチレン、炭素数4以下の置
換基をもつポリスチレン誘導体、ポリビニルシク
ロヘキサン、ポリジビニルベンゼン、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルカルバゾル、ポリアリル
ベンゼン、ポリビニルアルコール、ポリビニルホ
ルマールおよびポリビニルブチラールなどのポリ
アセタール類、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチ
レン、ポリ三塩化ふつ化エチレン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリ―N,N―ジメチルアリルアミ
ド、p―シアノフエニル基、ペンタクロロフエニ
ル基および2,4ジクロロフエニル基をもつポリ
アクリレート、ポリアクリルクロロアクリレー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタ
クリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリ
イソプロピルメタクリレート、ポリイソブチルメ
タクリレート、ポリターシヤリーブチルメタクリ
レート、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポ
リエチレングリコールジメタクリレート、ポリ―
2―シアノ―エチルメタクリレート、ポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリエステル類、ポリス
ルホン、ビスフエノールAポリカーボネート、ポ
リカーボネート類、ポリアンヒドライド、ポリア
ミド類並びにセルロースアセテート類、が挙げら
れる。また、Polymer Handbook 2nded(J.
Brandrup,E.H.Immergut編)John Wiley &
Sons 出版に記載されているガラス転位温度
40℃以上、250℃以下の合成ポリマも有用であ
る。これらの高分子物質は、単独で用いられて
も、また複数以上を組み合せて共重合体として用
いてもよい。 特に有用な支持体としては、トリアセテート、
ジアセテートなどのセルロースアセテートフイル
ム、ヘプタメチレンジアミンとテレフタル酸、フ
ルオレンジプロピルアミンとアジピン酸、ヘキサ
メチレンジアミンとジフエン酸、ヘキサメチレン
ジアミンとイソフタル酸などの組み合せによるポ
リアミドフイルム、ジエチレングリコールとジフ
エニルカルボン酸、ビス―p―カルボキシフエノ
キシブタンとエチレングリコールなどの組み合せ
によるポリエステルフイルム、ポリエチレンテレ
フタレートフイルム、ポリカーボネートフイルム
が挙げられる。これらのフイルムは改質されたも
のであつてもよい。たとえば、シクロヘキサンジ
メタノール、イソフタル酸、メトキシポリエチレ
ングリコール、1,2―ジカルボメトキシ―4―
ベンゼンスルホン酸などを改質剤として用いたポ
リエチレンテレフタレートフイルムが有効であ
る。 支持体は、単一の層から形成されていてもよい
し、また多数の層により形成されていてもよい。
更に支持体は、支持体中又はその外側にチタンホ
ワイトを含有する部分又は層を有し、白色反射層
を形成していてもよい。また本発明の支持体は、
ガラス、紙、金属などの上に前述の有機高分子物
質を塗布したものであつてもよい。 本発明の場合は、色素供与性物質が着色してお
り更に、イラジエーシヨン防止やハレーシヨン防
止物質や染料を感光材料中に含有させることはそ
れ程必要ではない。 すなわちハレーシヨン防止には、乳剤に感じる
光を吸収するような染料を含有する層を、その乳
剤を含む感光層と支持体との間に設ける必要があ
るが(化学大辞典「ハレーシヨンどめ」の項や写
真用語辞典「ハレーシヨン防止層」の項参照)、
本発明では色素供与性物質が着色しており、感光
層と支持体の間にその感光層に感じる光を吸収す
る色素供与性物質を含む別の感光層を設ける場合
に、着色した色素供与性物質によるハレーシヨン
防止が可能となりハレーシヨン防止物質や染料を
感光材料中に含有させることはそれ程必要でない
のである。例えばマゼンタ色素供与性物質含有感
光層は緑感感光層と支持体との間に設け、シアン
色素供与性物質含有感光層は赤感感光層と支持体
の間に設ける場合にハレーシヨン防止が可能であ
る。更に鮮鋭度を良化させるために特公昭48―
3692号公報や米国特許第3253921号、同2527583
号、同2956879号などの各明細書に記載されてい
る、フイルター染料や吸収性物質を含有させるこ
とができる。また好ましくはこれらの染料として
は熱脱色性のものが好ましく、例えば米国特許第
3769019号、同第3745009号、同第3615432号に記
載されているような染料が好ましい。 本発明による感光材料は、必要に応じて熱現感
光材料として知られている各種添加剤や感光層以
下の層たとえば静電防止層、電導層、保護層、中
間層、AH層、はくり層などを含有することがで
きる。各種添加剤としては“Research
Disclosure”Vel70 6月1978年の17029号に記載
されている添加剤たとえば加塑剤、鮮鋭度改良用
染料、AH染料、増感色素、マツト剤、界面活性
剤、螢光増白剤、退色防止剤などがある。 本発明による熱現感光層と同様、保護層、中間
層、下塗層、バツク層その他の層についても、そ
れぞれの塗布液を調液し、浸漬法、エアーナイフ
法、カーテン塗布法または米国特許第3681294号
明細書記載のホツパー塗布法などの種々の塗布法
で支持体上に順次塗布し乾燥することにより感光
材料を作ることができる。 更に必要ならば米国特許第2761791号明細書及
び英国特許第837095号明細書に記載されている方
法によつて2層またはそれ以上を同時に塗布する
こともできる。 本発明による熱現感光材料には種々の露光手段
を用いることができる。潜像は、可視光を含む輻
射線の画像状露光によつて得られる。一般には、
通常のカラープリントに使われる光源例えばタン
グステンランプ、水銀灯、ヨードランプなどのハ
ロゲンランプ、キセノンランプ、レーザー光源、
およびCRT光源、螢光管、発光ダイオードなど
を光源として使うことができる。 原図としては、製図などの線画像はもちろんの
こと、階調を有した写真画像でもよい。またカメ
ラを用いて人物像や風景像を撮影することも可能
である。原図からの焼付は、原図と重ねて密着焼
付をしても、反射焼付をしてもよくまた引伸し焼
付をしてもよい。 またビデオカメラなどにより撮映された画像や
テレビ局より送られてくる画像情報を、直接
CRTやFOTに出し、この像を密着やレンズによ
り熱現感材上に結像させて、焼付ることも可能で
ある。 また最近大巾な進歩が見られるLED(発光ダ
イオード)は、各種の機器において、露光手段と
してまたは表示手段として用いられつつある。こ
のLEDは、青光を有効に出すものを作ることが
困難である。この場合カラー画像を再生するに
は、LEDとして緑光、赤光、赤外光を発する3
種を使い、これらの光に感光する感材部分が
各々、イエローマゼンタ、シアンの染料を放出す
るように設計すればよい。 すなわち緑感光部分(層)がイエロー色素供与
性物質を含み、赤感光部分(層)がマゼンタ色素
供与性物質を、赤外感光部分(層)がシアン色素
供与性物質を含むようにしておけばよい。これ以
外の必要に応じて異つた組合せも可能である。 上記の原図を直接に密着または投影する方法以
外に、光源により照射された原図を光電管や
CCDなどの受光素子により、読みとりコンピユ
ーターなどのメモリーに入れ、この情報を必要に
応じて加工するいわゆる画像処理をほどこした
後、この画像情報をCRTに再生させ、これを画
像状光源として利用したり、処理された情報にも
とづいて、直接3種LEDを発光させて露光する
方法もある。 熱現像カラー写真要素の露光の後、得られた潜
像は、例えば、約80℃〜約250℃で約0.5秒から約
120秒のように適度に上昇した温度で該要素を全
体的に加熱することにより現像することができ
る。上記範囲に含まれる温度であれば、加熱時間
の増大又は短縮によつて高温、低温のいずれも使
用可能である。特に約110℃〜約160℃の温度範囲
が有用である。該加熱手段は、単なる熱板、アイ
ロン、熱ローラー又はその類似物であつてよい。 本発明では、色画像は、支持体中に拡散した色
素によつて形成される。このため、視覚像は、○イ
支持体上部の乳剤層を熱現像後ひきはがす又は○ロ
支持体と乳剤層との間に二酸化チタンを分散させ
た白色反射層をもうけることによつて得られる。 乳剤層をひきはがすためには種々の方法が用い
られる。粘着性のテープを用いて物理的にひきは
がしてもよいし、エチルアルコールなどの溶剤に
乳剤層を溶かして除去してもよい。また乳剤層と
支持体の間にハクリ層をもうける方法も有用であ
る。ハクリ層は、乳剤層を形成するバインダーと
支持体を形成する合成ポリマーの両者又はいずれ
か一方と親和性が小さい有機の材料により形成さ
れる。 実施例 1 感光性の臭化銀を含むベンゾトリアゾール銀乳
剤は以下のようにして作つた。 A ベンゾトルアゾール 12g イソプロピルアルコール 200mg B AgNO3 17g H2O 50ml C LiBr 2.1g エタノール 20ml 40℃でA液を撹拌しながらB液を添加する。A
液は白く濁り、ベンゾトリアゾールの銀塩ができ
る。 この液にCを加えるとベンゾトリアゾール銀よ
り銀が供給され、ベンゾトリアゾール銀の一部が
臭化銀にかわる。 このようにしてできた粉末結晶をろ取し、ポリ
ビニルブチラール20gをイソプロピルアルコール
200mlに溶解したポリマー溶液中に加え、ホモジ
ナイザーで30分間分散する。 上記の感光性臭化銀を含むベンゾトリアゾール
銀乳剤10gに、色素供与性物質(9) 0.40g、グアニジントリクロロ酢酸0.22gをエ
チルアルコール4ml、N,N―ジメチルホルムア
ミド2mlに溶かした溶液を加え、撹拌した。その
後、上記溶液を180μmの厚みのポリエチレンテ
レフタレートフイルム上に100μmのウエツト膜
厚に塗布した。この感光材料を乾燥した後、タン
グステン電球を用い2000ルツクスで10秒間像状に
照射した。この像状露光した試料を160℃に加熱
したヒートブロツク上で60秒間均一に加熱した。
試料を室温に冷却した後、粘着性のテープを用い
て塗布した乳剤層をポリエチレンテレフタレート
フイルム上から物理的にひきはがした。ポリエチ
レンテレフタレートフイルムにマゼンタの鮮明な
転写のネガ像が得られた。マゼンタのネガ像濃度
は、マクベス透過濃度計(TD―504)を用いて測
定したところ、グリーン光に対する濃度で最大
1.30、最小0.18であつた。またセンシトメトリー
曲線の階調は、直線部分で、露光量差10倍に対し
て、濃度差0.65であつた。 実施例 2 ポリエチレンテレフタレートフイルム上に二酢
酸セルロースを乾膜の厚みで1μmに塗布したフ
イルムを支持体として用いる以外は実施例1と全
く同様の操作を行つた。 乳剤層を物理的にポリエチレンテレフタレート
フイルムからひきはがした後、濃度測定をしたと
ころ、グリーン光に対する透過濃度で最大1.24、
最小0.08の鮮明なマゼンタのネガ像が得られた。 実施例 3 ポリエチレンテレフタレートフイルムの一方の
側に、二酸化チタンを含有する白色層を有するフ
イルムを支持体として用いた。このフイルムの白
色層と反対側に乳剤を塗布すること以外は実施例
1と全く同様の操作を行つた。その結果、乳剤層
をひきはがした後、鮮明なマゼンタの反射色像が
ポリエチレンテレフタレート中に得られた。 実施例 4 実施例1の色素供与性物質9を下記の物質に変
更し、その他は実施例1と全く同じ方法で処理し
た。その結果を下記の表に示した。
【表】 実施例 5 実施例1の感光性臭化銀を含むベンゾトリアゾ
ール銀乳剤のかわりに感光性臭化銀を含むベヘン
酸銀乳剤を用いた。 感光性の臭化銀を含むベヘン酸銀乳剤は以下の
ようにして作る。ベヘン酸340gを水500mlに加
え、85℃に加熱し、撹拌しながら溶融させた。こ
の液に、水酸化ナトリウム20gを水500mlに溶か
した水溶液を1分間に100mlの割合いで加えた。 この液を30℃に冷却し、硝酸銀85gを水500ml
にとかした溶液を1分間に100mlの割合で加え
た。30℃で撹拌しながら90分間放置した。この液
に、ポリビニルブチラール40gを酢酸ブチル500
mlとイソプロピルアルコール500mlとに溶かした
液を加え、静置する。静置後、液相部分を除去
し、固相部分のみを、3000rpmで30分間遠心分離
した。 この固相部分にイソプロピルアルコールを400
ml加え、10分間撹拌後、ポリビニルブチラール
270gをイソプロピルアルコール800mlに溶かした
液と混合し、ホモジナイザーを用いて、8000rpm
で30分間分散する。この液を50℃に保ちながら、
N―ブロモコハク酸イミド4.2重量%アセント溶
液160mlを加え、60分間反応させ、ベヘン酸銀の
1部に臭化銀を形成させた。 上記の感光性臭化銀を含むベヘン酸銀乳剤10g
を用いる以外は実施例1と全く同様な方法で感光
材料を形成し、操作を行つた。その結果、ポリエ
チレンテレフタレート中にマゼンタの転写画像が
得られた。このマゼンタネガ像は、グリーン光に
対する透過濃度で最大0.80、最小0.35であつた。 実施例 6 拡散助剤としてo―フエニルエノール0.5gを
添加すること以外は実施例1と全く同様の操作を
行つた。 ポリエチレンテレフタレートフイルム中に得ら
れたマゼンタの転写色像濃度はグリーン光に対し
て最大で1.80、最小濃度が0.38であつた。 実施例 7 ベンゾトリアゾール6.5gとゼラチン10gを水
1000mlに溶解する。この溶液を50℃に保ち撹拌す
る。次に硝酸銀8.5gを水100mlに溶かした液を2
分間で上記溶液に加える。 次に臭化カリウム1.2gを水50mlに溶かした液
を2分間で加える。調整された乳剤をPH調整によ
り沈降させ過剰の塩を除去する。その後乳剤のPH
を6.0に合わせた。収量は200gであつた。 次に色素供与性物質のゼラチン分散物の作り方
について述べる。 色素供与性物質9を15g、界面活性剤としてコ
ハク酸―2―エチル―ヘキシルエステルスルホン
酸ソーダ0.5gを酢酸エチル20mlとN,N―ジメ
チルホルムアミド4mlに溶かした溶液と、10%ゼ
ラチン水溶液100gとを撹拌混合した後、ホモジ
ナイザーで10000rpm10分間分散する。この分散
液を色素供与性物質の分散物と言う。 次に塗布物の調整法について述べる。 a 感光性臭化銀を含むベンゾトリアゾール銀乳
剤 10g b 色素供与性物質の分散物 3g c グアニジントリクロロ酢酸の5重量%メタノ
ール溶液 2ml 以上のa〜cの撹拌混合後、厚さ180μmのポ
リエチレンテレフタレートフイルム上に100μm
のウエツト膜厚で塗布した。この塗布試料を乾燥
後、タングステン電球を用い、2000ルクスで10秒
間像状に露光した。その後この試料を160℃に加
熱したヒートブロツク上で60秒間均一に加熱し
た。室温に冷却した後、乳剤層を除去するとポリ
エチレンテレフタレートフイルム上にマゼンタの
ネガの転写像が得られた。 この転写像の濃度は、グリーン光に対して最大
で1.25、最小濃度が0.30であつた。 実施例 8 実施例1の支持体を下記の支持体に変更し、そ
の他は実施例1と全く同じ方法で処理した。その
結果を下記に示した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 支持体上に、少なくとも感光性ハロゲン化
    銀、有機銀塩酸化剤、バインダー、塩基放出剤お
    よび拡散性色素を放出する下記一般式()で表
    される還元性色素供与性物質を有することを特徴
    とする熱現像カラー感光材料において、支持体が
    放出された色素を受容しうるものであること、ま
    たは支持体が、支持体上に放出された色素を受容
    しうる有機高分子物質よりなる層を有するもので
    あることを特徴とする熱現像カラー感光材料。 R―SO2―D () ここでRは有機銀塩酸化剤により酸化されうる
    還元性基質を表し、Dは画像形成色素部を表す。 2 特許請求の範囲第1項記載の感光材料が、支
    持体上に赤外感光層、赤感光層および緑感光層を
    有することを特徴とする熱現像カラー感光材料。 3 特許請求の範囲第2項記載の感光材料におい
    て、赤外感光層、赤感光層および緑感光層が、そ
    れぞれ、シアン色素供与性物質、マゼンタ色素供
    与性物質およびイエロー色素供与性物質を含有す
    ることを特徴とする熱現像カラー感光材料。 4 特許請求の範囲第3項記載の感光材料におい
    て、色素供与性物質を含む2つ以上の感光層の配
    列がハレーシヨン防止効果が生じるようになされ
    ていることを特徴とする熱現像カラー感光材料。 5 支持体上に、少なくとも感光性ハロゲン化
    銀、有機銀塩酸化剤、バインダー、塩基放出剤お
    よび拡散性色素を放出する下記一般式()で表
    される還元性色素供与性物質を有してなり、かつ
    前記支持体が放出された色素を受容しうるもので
    あるか、または前記支持体が支持体上に放出され
    た色素を受容しうる有機高分子物質よりなる層を
    有するものである熱現像カラー感光材料を画像露
    光後あるいは画像露光と同時に熱現像し、放出さ
    れた拡散性色素を前記支持体または前記有機高分
    子物質よりなる層に転写することを特徴とするカ
    ラー画像形成方法。 R―SO2―D () ここでRは有機銀塩酸化剤により酸化されうる
    還元性基質を表し、Dは画像形成色素部を表す。
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