JPS6158152B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、貯蔵性のある安定したすつぽんの姿
煮に関する。

従来、すつぽん料理は高級料理の代表的なもの
であつて、特定の料亭に行かなければ食すること
はできないとされていた。そこで、すつぽんの食
肉を刻んで調味した製品が市販されるが、需要者
の要望を満足するものではなく、更に工夫が必要
とされていた。

本発明は、食し易く、しかも見ばえの良いすつ
ぽんの姿煮を提供する。

本発明の製品は、すつぽんの首と甲羅と胴を分
離し、それぞれ分離した状態で煮き上げ、その後
上記首、甲羅及び胴を活きている形状に配置し、
調味し、煮含め、冷却したものである。

本発明では、すつぽんの首（頭）、胴、甲羅を
分離し、煮き上げたものであるため、すつぽんの
食肉は口当りより煮含められ、また首、胴、甲羅
は活きている状態に形よく配置し、高温処理さ
れ、その後冷却されるため、すつぽん自身のゼラ
チン分により、首、胴、甲羅は安定して接合さ
れ、最初から一体にして煮き上げたような外観を
呈するものである。

従つて、本発明の製品は視覚的にも味覚的にも
需要者を満足させうることとなる。また、冷却
後、上記形状に保つた状態で調味したすつぽんを
真空包装することで、輸送、貯蔵の可能な扱い易
い製品となる。

すつぽんの調理方法は特に限定されないが、す
つぽんの首、胴、甲羅を活きている形状に配置し
た後、その形状を保ちながら調味液中、沸点近く
で煮含め、少なくとも50℃以下、常温近くに冷却
し、冷却後に移動、真空包装などの取扱いをする
ことが大切である。

次に、本発明の一実施例を示すが、本発明の製
法はこれに限られるものではない。

実施例 すつぽんの首を切り、甲羅をはずし、胴から内
蔵を除去した、その後、首、甲羅及び胴を水洗い
し、80℃前後の湯中で霜ふりにし、薄皮を剥い
だ。

次いで、首、甲羅、胴をそれぞれ水に入れて煮
き、煮き上げた後、水を切つた。

別の錫に酒、味淋、しようゆ、タマリ、砂糖を
調味料として出汁を作り、その中で、先に煮き上
げた首、甲羅、胴をすつぽんが活きている形状に
配置して、生姜を入れて、最初沸騰させ、中火、
弱火を段々に火を弱くして十分煮含めた。

静置し、放冷後、煮含めた製品をそのままの形
状で真空包装し、更に脱酵素剤を入れて２重真空
包装した。

製品は、すつぽんをそのまま煮含めたような、
豪華な外観を有し、長期保存に耐え、輸送によつ
ても形くずれのないものであつた。

該製品は、真空包装のまま加温し、袋から取り
出して大皿に盛りつけ、甲羅をはずして、そのま
ま季節の野菜などをあしらつて食することができ
るものであり、どこででも居ながらにして料亭の
風味に接することができ、また甲羅、骨などは出
し汁として煮物、スープなどに利用できた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ すつぽんの首と胴と甲羅を分離し、それぞれ
   分離した状態で煮上げ、その後上記首、胴及び甲
   羅を活きている形状に配置し、調味し、煮含め、
   冷却して、上記首、胴及び甲羅を一体化してなる
   ことを特徴とするすつぽんの姿煮。 ２ 上記冷却後、上記形状に保つた状態ですつぽ
   んが真空包装されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載のすつぽんの姿煮。