JP2002017288A - 即席いなり寿司用油揚げ及び即席いなり寿司の製法 - Google Patents

即席いなり寿司用油揚げ及び即席いなり寿司の製法

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伸二 北野
Yasumatsu Nakai
康松 中井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 即席いなり寿司用油揚げ及びそれを用いた即
席いなり寿司の製法を提供する。 【解決手段】 本発明の即席いなり寿司用油揚げは、酢
を含有する調味液で味付けされた油揚げからなり、好ま
しくは包装容器に収容された形態からなる。また、本発
明の即席いなり寿司の製法は、上記の包装容器に収容さ
れた即席いなり寿司用油揚げを利用するもので、当該容
器を開封し、容器内の調味液を暖かいご飯にふりかけ、
混合することにより寿司飯とし、この寿司飯を味付け油
揚げに充填することにより、即席いなり寿司を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は即席いなり寿司用油
揚げ及び即席いなり寿司の製法に関する。より詳細に
は、簡便にいなり寿司を調理することができる即席いな
り寿司用油揚げ及びそれを用いた即席いなり寿司の製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】いなり寿司は、味付け油揚げの中に寿司
飯が充填された食品であり、よく知られた食品である。
従来、いなり寿司を調理するには、暖かいご飯に、寿司
酢(通常、酢180mlに対して砂糖100g及び塩2
5gを加えたもの)を振りかけ、必要に応じて具(例え
ば、椎茸、人参、胡麻等)を加えた後、混合・冷却して
寿司飯を調製する。一方、油揚げを2つ切りにし、切り
口より指を入れ、中を剥がして袋状にし、これを調味液
で煮ることにより味付けをして味付け油揚げを調製し、
この味付け油揚げに前記の寿司飯を詰めることにより調
理されてきた。上記のように、いなり寿司を調理するに
は、寿司飯と味付け油揚げを調製する必要があり、時間
と手間を要し、昨今の食の簡便化の趨勢から家庭内でい
なり寿司を調理することは少なくなり、市販品を購入す
るの一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点に鑑み、
本発明者らは、簡便にいなり寿司を調理する方法を鋭意
研究した結果、味付け油揚げを改善することにより所期
の目的を達成できることを見出した。即ち、味付け油揚
げを調製する際、調味液に酢を加えておき、この酢を含
有する調味液で油揚げを味付けし、得られた味付け油揚
げに含まれている調味液(酢を含有)を用いてご飯を寿
司飯とすることにより、簡便にいなり寿司を調製できる
ことを見出した。本発明は係る知見に基づくもので、即
席いなり寿司の調製に好適ないなり寿司用油揚げ及びそ
れを用いた即席いなり寿司の製法を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の要旨は、 酢を含有する調味液で味付けされた油揚げからなる即
席いなり寿司用油揚げ; 酢を含有する調味液が具を含有する上記記載の即席
いなり寿司用油揚げ; 包装容器に収容されていることからなる上記又は
記載の即席いなり寿司用油揚げ; 上記記載の包装容器を開封し、容器内の酢を含有す
る調味液をご飯に加え、混合して寿司飯とし、当該寿司
飯を油揚げに充填することからなる即席いなり寿司の製
法;である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の即席いなり寿司用油揚げ
は、酢を含有する調味液で味付けされた油揚げからな
る。本発明で使用される油揚げは、常法に準じて調製さ
れた油揚げを使用することができる。油揚げの種類は特
に限定されず、例えば、通常の油揚げの他、寿司揚げ、
手揚げ、大判揚げ、機械揚げ、うす揚げなどと称されて
いる揚げであってもよい。また、上記の油揚げは、酢を
含有する調味液で味付けされている。調味液としては、
いなり寿司用油揚げを調製する際に使用される調味液で
あれば特に限定されず、例えば、醤油、出し汁、味噌、
砂糖、食塩、味醂、酵母エキス、グルタミン酸ソーダ、
イノシン酸調味料、蛋白加水分解物などを配合した調味
液が例示される。上記の調味液は、酢を含有している。
酢としては、通常の食用酢を単独で使用することもでき
るが、好ましくは寿司酢を使用するのが好ましい。寿司
酢としては、例えば、酢180mlに、砂糖100g程
度及び塩25g程度を添加したものが使用されるが、こ
の割合に限定されるものではなく、好みに応じて調整で
きる。前述の酢を含有する調味液は、上記の調味液と酢
を混合することにより調製できるが、好ましくは調味液
と寿司酢を混合して調製する。調味液と寿司酢との混合
割合は、嗜好に応じて適宜調整できるが、調味液:寿司
酢=1〜5:1(容量比。以下同様)、好ましくは2〜
4:1、より好ましくは3:1の割合に調整される。
【0006】油揚げの味付けは、上述の酢(好ましくは
寿司酢)を含有する調味液に、油揚げを漬け、加熱(6
5〜75℃程度で15〜45分間程度)して味付けする
ことにより行うことができる。かくして本発明の即席い
なり寿司用油揚げが調製される。この際、油揚げは、前
述のように、2つ切りし、その中を剥がし、袋状にして
おくのが好ましく、また味のしみ込みをよくするため、
予め湯通しなどにより油抜きをしておいてもよい。な
お、上記の味付けに際して、所望に応じて、例えば、椎
茸、人参、竹の子等の細片、胡麻などを具として調味液
に添加してもよい。
【0007】上記で調製された即席いなり寿司用油揚げ
は、そのまま保存し、用時に、当該油揚げに含まれてい
る調味液(酢を含有する)を暖かいご飯に加え、混合し
て寿司飯とし、その寿司飯を元の油揚げに充填していな
り寿司とすることができる。即席いなり寿司用油揚げと
して市販する場合には、上記で得られた味付け油揚げを
包装容器に収容して密封した形態とされ、好ましくは殺
菌することにより商品化される。上記の包装容器として
は、食品用包装容器として使用されている慣用の包装容
器が利用できるが、好ましくは殺菌できる容器が使用さ
れ、例えば、レトルト食品用包装容器、プラスチック包
装容器などが使用され、より好ましくはレトルト食品用
包装容器が使用される。より具体的には、レトルト食品
用包装容器を用いた場合、前記で得られた味付け油揚げ
を、調味液を含浸した状態で、レトルト食品用包装容器
に入れ、密封した後、常法に準じ、加圧下(例えば、1
〜2気圧下)、100℃以上の温度で殺菌することによ
り、包装容器に収容され且つ殺菌されたいなり寿司用油
揚げを調製することができる。また、他の態様として、
レトルト食品用包装容器に、前述の酢を含有する調味液
と油揚げを入れ、密封後、湯浴で加熱(例えば、70〜
90℃程度、15〜45分間程度)して油揚げの味付け
を行い、その後上記と同様にして加熱殺菌することによ
り、包装容器に収容され且つ殺菌されたいなり寿司用油
揚げを調製することもできる。
【0008】本発明の即席いなり寿司の製法は、上記の
包装容器に収容された即席いなり寿司用油揚げを使用す
るものである。より具体的には、まずご飯を用意する。
ご飯は暖かいものが好ましく、暖かいご飯がない場合は
電子レンジなどで暖めておく方が好ましい。次いで、上
記の包装容器に収容された即席いなり寿司用油揚げを開
封し、容器内の酢を含有する調味液を上記のご飯に加え
て混合し、放置などにより冷却して寿司飯とする。な
お、この際、包装容器を押圧して、容器内に残った油揚
げから含浸された調味液を搾り出してもよい。その後、
包装容器内に残った油揚げを取り出し、その中に上記の
寿司飯を充填することにより、いなり寿司を得ることが
できる。
【0009】
【発明の効果】本発明の即席いなり寿司用油揚げ及びそ
れを用いた即席いなり寿司の製法によれば、当該揚げに
含浸された、酢を含有する調味液を利用して寿司飯を得
ることができ、この寿司飯を油揚げに充填することによ
り、簡便且つ迅速にいなり寿司を得ることができる。従
って、本発明によれば、家庭内で容易にいなり寿司を調
理することができ、通常の食事の他、おやつ、夜食、不
意の来客の食事などとしても利用することができる。更
に、外食産業において、客のオーダーがあってからでも
迅速にいなり寿司を提供することができるので、外食産
業の食品素材として利用することができる。
【0010】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。 実施例1味付け油揚げの調製(1) 常法に準じて調製した油揚げ(寿司揚げ、20g/枚)
50枚を、2つに切り、その中を剥がし、袋状にした。
一方、砂糖47kg、醤油25リッター、味醂0.6リ
ッター、市販だしの素0.2kg、食塩0.3kg及び
水26.6kgからなる調味液と、酢180ml、砂糖
100g及び塩25gからなる寿司酢を調製し、この調
味液と寿司酢を3:1で混合した混合液を調製した。こ
の混合液900mlに、上記の油揚げを漬し、約70℃
で、約30分間加熱して、味付け油揚げ(本発明の即席
いなり寿司用油揚げ)を調製した。
【0011】実施例2味付け油揚げの調製(2) 酢を含有する調味液として、醤油10リッター、出し汁
10リッター、味醂2kg、砂糖5kg、グルタミン酸
ソーダ200g、酵母エキス500g及び酢20リッタ
ーからなる混合液を使用する以外は、実施例1と同様に
して味付け油揚げを調製した。
【0012】実施例3包装容器に収容された味付け油揚げの調製(1) 実施例1で得られた味付け油揚げを、レトルト食品用包
装容器に充填し、密封した後、常法に準じ、1.5気
圧、115℃で殺菌して、レトルト包装容器に収容され
たいなり寿司用油揚げを得た。かくして得られたレトル
ト包装容器を開封し、容器内の調味液(酢を含有)を暖
かいご飯にふりかけ、混合した後、団扇であおいで冷却
し寿司飯とした。次いで、容器内に残った油揚げを取り
出し、その油揚げに上記の寿司飯を充填することによ
り、いなり寿司を得た。この間は約5分間であり、極め
て迅速且つ簡便にいなり寿司を調理ことができた。
【0013】実施例4包装容器に収容された味付け油揚げの調製(2) レトルト食品用包装容器に、実施例1で得られた混合液
90mlと油揚げ5枚を入れ、密封したものを複数調製
した。この包装物を、約90℃の湯浴に入れ、30分間
加熱して油揚げの味付けを行った。次いで、実施例3と
同様な条件で殺菌を行い、レトルト包装容器に収容され
たいなり寿司用油揚げを得た。
フロントページの続き (72)発明者 中井 康松 兵庫県伊丹市池尻7丁目139番地 但馬屋 食品株式会社内 Fターム(参考) 4B020 LB06 LC06 LK20 LP27 4B023 LC07 LE16 LK20 LL01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢を含有する調味液で味付けされた油
    揚げからなることを特徴とする即席いなり寿司用油揚
    げ。
  2. 【請求項2】 酢を含有する調味液が具を含有する請
    求項1記載の即席いなり寿司用油揚げ。
  3. 【請求項3】 包装容器に収容されていることからな
    る請求項1又は2記載の即席いなり寿司用油揚げ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の包装容器を開封し、容
    器内の酢を含有する調味液をご飯に加え、混合して寿司
    飯とし、当該寿司飯を油揚げに充填することからなる即
    席いなり寿司の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103828936A (zh) * 2012-11-27 2014-06-04 朱殿康 五香豆腐干的制作方法
CN103828938A (zh) * 2012-11-27 2014-06-04 朱殿康 豆腐干的制作方法
CN103828937A (zh) * 2012-11-27 2014-06-04 朱殿康 话梅豆腐干的制作方法

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