JP3051822B2 - 肉類含有食品の製造方法 - Google Patents

肉類含有食品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料として肉類を
含む肉類含有食品の製造方法に関するものであり、更に
詳しくは、原料として肉類を含むカレーソース、シチュ
ー、ハッシュドビーフ、肉じゃが、牛丼の具などの加工
食品であって、原料の肉類に起因する特有の臭いを確実
に消失させると同時に、肉の旨みを十分に引き出すこと
を可能とする品質の改善された肉類含有食品の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原料として肉類を含むカレーソース、シ
チュー、ハッシュドビーフ、肉じゃが、牛丼の具などの
加工食品は、簡便な調理を施すだけで手軽に喫食できる
ことから、食品素材として、あるいは主食製品として、
広く利用されているが、食生活の多様化と高級化が一段
と進む状況の中にあって、これらの製品についても、原
料素材、味、風味等を含めて、多品種の製品が求められ
る傾向となっており、それに対応した各種の製品開発が
活発化する中で、本格的に調理された加工食品と同等レ
ベルの品質を保持した製品を開発することが重要課題に
なってきた。
【0003】このような状況の中で、従来、この種の製
品についても種々の改善が試みられており、とりわけ、
原料として肉類を含むカレーソース、シチュー、ハッシ
ュドビーフ、肉じゃが、牛丼の具などの加工食品とし
て、原料を配合し、適宜加熱調理を施し、容器に充填密
閉した後、加熱殺菌処理してなる容器入り加工食品が種
々製品化されているが、加熱調理、および加熱殺菌処理
に伴い、加工食品が通常の加熱調理工程と比較して、か
なり厳しい高温かつ密閉条件下での加熱処理を余儀なく
されるために、とりわけ、肉類の種類、形態、分量にお
いてかなりの制約、制限を受け、その結果、加工食品に
おける具の種類、具の添加量、具の形態等を自由に設定
することができず、消費者ニーズに対応した多品種の製
品を開発することが技術的に困難な状況となっていた。
【0004】これらの点について、更に具体的に説明す
ると、原料として肉類を含むカレーソース、シチュー、
ハッシュドビーフ、肉じゃが、牛丼の具などの加工食品
の加熱殺菌処理は、通常、密閉状態でしかも高温下で行
われるが、この場合、原料の肉類から特有の臭みが発せ
られ、かつこれが増幅されて、これが加工食品全体に移
行して製品の風味等を著しく損なう原因となるという問
題があった。また、上記加熱殺菌処理に伴い、同時に、
旨味成分を含む肉汁が肉から過剰に出易く、その結果、
肉は食感的にパサパサとしたものとなるとともに、食味
的にも味気ないものとなり、品質的にみて、満足のでき
る製品を得ることは困難であった。
【0005】本発明者らの知見によると、上記のような
問題は、原料の肉類の形態として、肉類が薄切りされた
ものである場合に特に顕著となった。また、加熱殺菌処
理を100℃以下の条件で行うと、いわゆるレトルト殺
菌に比べて食品に与えるダメージが少なく、野菜等肉以
外の原料はその品質特性が比較的良好に保持される。し
かしながら、肉類については、依然として前記臭みが発
生し、低温殺菌による品質保持の目的が達せられないと
いう問題があった。更に、従来、肉類の品質保持を目的
として、肉類の味等を改善する方法が種々開発されてお
り、例えば、任意の食肉を適当な大きさに角切りした肉
塊の全面に焼き目を入れ、この肉塊を高圧釜によって約
20分間蒸し、この高圧処理によってまだ熱い状態下の
肉塊を約30℃のシャワー状にした熱湯によって洗浄
し、洗浄後直ちにこの肉塊を冷却乾燥することを特徴と
する角煮用肉の処理法(特公平2−62222号公
報)、等が提案されている。しかしながら、従来のもの
は、肉の旨味を逃がさないこと、肉に柔らかみを与える
こと、脂肪等を落とすこと、等を目的とするものがほと
んどであり、従来報告されている方法は、いずれも、本
発明のものと基本構成が異なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、原料として
肉類を含むカレーソース、シチュー、ハッシュドビー
フ、肉じゃが、牛丼の具などの加工食品の加熱殺菌処理
に際して見られる上記原料の肉類から特有の臭みが発せ
られる問題を確実に解消することを可能とする新しい上
記加工食品の製造方法を開発することを目標として鋭意
研究を積み重ねた結果、原料の肉類に加熱処理、ボイル
処理を施した後、肉類と液体成分とを分離し、かつ液体
成分から油分を除去し、該肉類と必要に応じて該液体成
分を容器に充填密閉する工程を採用することにより所期
の目的を達成し得ることを見い出し、本発明を完成する
に至った。
【0007】本発明は、原料として肉類を含むカレーソ
ース、シチュー、ハッシュドビーフ、肉じゃが、牛丼の
具などの加工食品であって、原料の肉類に起因する特有
の臭みの発生を抑制することを可能とする肉類含有食品
の製造方法を提供することを目的とするものである。ま
た、本発明は、原料の肉類の種類、形態、分量等の如何
にかかわらず、肉類からの特有の臭みの発生を防止する
ことを可能とする容器入り肉類含有食品の製造方法を提
供することを可能とするものである。更に、本発明は、
牛肉原料、とりわけ原料形態としてスライス状に薄切り
した薄切り肉を多量に用いても、従来製品にみられるよ
うな特有の臭みが発生することのない加工食品を得るこ
とができる肉類含有食品の製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明は、以下の(1)(5) の工程;(1) 原料
の肉類に油脂を加えて加熱処理する工程、(2) 次いでこ
れに水を加えてボイル処理する工程、(3) ボイル処理
後、肉類と液体成分とを分離する工程、(4) 上記液体成
分から油分を除去する工程、(5) 上記(3) の工程で得ら
れた肉類と、必要に応じて、上記(4) の工程で得られた
油分の除去された液体成分を容器に充填密閉した後、加
熱殺菌処理する工程、を含むことを特徴とする肉類含有
食品の製造方法、である。
【0009】また、本発明の他の態様は、上記(5) の工
程において、(3) の工程で得られた肉類と(4) の工程で
得られた油分の除去された液体成分と、その他の食品原
料を容器に充填密閉した後、加熱殺菌処理する上記の肉
類含有食品の製造方法、ボイル処理条件が90〜100
℃10分〜50分間である上記の肉類含有食品の製造方
法、上記(1) の工程において、肉の歩留りが80〜95
%のなるまで加熱処理する上記の肉類含有食品の製造方
法、上記(2) の工程において、肉の歩留りが55〜70
%になるまでボイル処理する上記の肉類含有食品の製造
方法、ボイル処理を開放下で行う上記の肉類含有食品の
製造方法、である。
【0010】更に、本発明の他の態様は、肉が薄切りさ
れたものである上記の肉類含有食品の製造方法、加熱殺
菌処理が100℃以下で行われる上記の肉類含有食品の
製造方法、上記(5) の工程において、油分の除去された
液体成分を容器に充填するに当たり、該液体成分に少な
くとも小麦粉、油脂からなる小麦粉ルーの主要原料を加
えて攪拌加熱する上記の肉類含有食品の製造方法、食品
がブラウン系ソースである上記の肉類含有食品の製造方
法、食品がハッシュドビーフである上記の肉類含有食品
の製造方法、上記(3) の工程で得られた肉類と上記(4)
の油分の除去された液体成分とをそれぞれ個別にストッ
クし、食品の種類に応じてこれらを適宜容器に充填密閉
した後、加熱殺菌処理する上記の肉類含有食品の製造方
法、である。
【0011】
【発明の実施の形態】続いて、本発明について更に詳細
に説明する。本発明は、まず第1に、肉類を油脂ととも
に加熱処理する。これにより肉類表面の蛋白質を変成さ
せ、以下の工程で行うボイル、殺菌などの加熱処理にお
いて肉類から過剰に旨味成分を含む肉汁が抜け出してし
まうことを防止する。
【0012】上記原料の肉類の加熱処理工程において
は、肉類を油の高温によりその表面を速やかに蛋白変性
させる程度に加熱するのがよく、好適には肉の歩留りが
80〜95%になるまで加熱処理するのがよい。これに
より食品に必要とされるエキスと臭みのもととなる油分
のみをボイル処理工程で分離し、肉類自体のジューシー
さと食感を良好に保つことができる。しかしながら、歩
留りが80%より低くなりすぎると食感がかたくなると
ともに焦げついてしまう傾向がで易くなる。反対に、9
5%より高すぎると後の工程でボイル処理を施した場合
に、肉類から過剰に旨味成分を含む肉汁が抜け出てしま
い、食味的にも味気ないものとなる傾向がある。
【0013】次に、上記肉類表面が蛋白変性した肉類に
水を加えてボイル処理し、食品にコクと深みを与える旨
味エキスを抽出する。該ボイル処理は、好適には開放下
で行うのがよく、これにより肉類の臭みをより効果的に
除去できる。そして肉類と該エキスが抽出された液体成
分とを分離した後、該液体成分に含まれる油分を濾過等
により分離してボイルされた肉類と油分の除去された液
体成分とを得る。上記油分が取り除かれた液体成分は、
食品にとって好適な成分のみを含んでおり、密閉下で加
熱処理しても肉特有の臭みが感じられない。上記肉類と
液体成分の分離は、例えば、シフティング等の方法を用
いて行えばよく、分離手段は特に限定されるものではな
い。
【0014】上記ボイル処理は、好適には、90〜10
0℃で10〜50分間行うことにより、肉類の歩留りを
55〜70%にすることができ、これによりソースにコ
クと深みを与えるに十分な量の旨味のエキス抽出し臭み
の原因である油分を分離できる。歩留りが55%より低
くなりすぎると肉類自体のうま味がなくなるとともに食
感がパサパサとなり、反対に70%より高くなるとうま
味のエキスと臭みの原因である油分を十分に抽出、分離
することができない。
【0015】本発明において、油分の除去方法は特に限
定されるものではないが、例えば、貯蔵用のタンク等に
静置して油分を上層に留め、使用時に該タンク等の下部
から必要量の油分を含まない液体成分をポンプ等を用い
て抽出する、目の細かいろ紙により分離する、放置した
液体成分を油分の融点以下に冷却し、液体成分上層で固
化した油分を取り除く、等の方法が好適なものとして例
示される。また、本発明では、上記のようにして好適に
処理された肉類と油分の除去された液体成分とをそれぞ
れ別個に貯蔵タンク等にストックし保存しておくことが
できる。これにより加工食品の種類、充填量等の製造用
途をいつでも適宜設定し、これに応じて該肉類、液体成
分とをそれぞれ適宜容器に充填することができるため、
多品種にわたる加工食品を効率よく製造することが可能
となる。上記肉類と液体成分の保存方法としては、例え
ば10℃以下に冷蔵しておいてもよい。また、液体成分
については、50〜75℃程度に保持しておき、可及的
速やかに使用することにより、爾後の加熱殺菌処理工程
を効率的に行うことができる。
【0016】本発明では、上記のようにして得られた肉
類、および必要により液体成分、ならびに必要に応じて
他の原料を密閉下で加熱殺菌処理して求める加工食品を
得る。尚、加熱処理の程度により適宜殺菌、調理等の目
的が達成される。このようにして得られる加工食品は、
加熱殺菌処理が施されているにもかかわらず、肉の旨味
のみが引き出された良好な食味を呈し、また、肉自体も
ジューシーで弾力性に富み具材として好適なものとな
る。上記肉類含有食品は、容器に充填する前あるいは同
時に他のすべて原料を添加混合して最終製品の形態とし
てもよく、あるいは、必要最低の原料のみを加えた中間
製品の形態として、家庭において適宜好みに応じた原料
を加えるものであってもよい。
【0017】本発明で使用することのできる肉として
は、牛肉、とり肉、豚肉などが例示できるが、牛肉、と
りわけ薄くスライスされた薄切り肉、具体的には、例え
ば、7mm以下の厚みにスライスされた薄切り肉である
場合に特に顕著な効果が達成できる。また、冷凍よりも
冷蔵の肉を用いたほうが、よりいっそう臭みが感じられ
ず、食感も柔らかくなる。
【0018】上記工程で得られた肉類と油分の除去され
た液体成分を容器に充填密閉した後、加熱殺菌処理を施
すが、この場合、上記肉類と液体成分と、その他の食品
原料を容易に充填することが可能であり、また、液体成
分を容器に充填するに当たり、該液体成分に少なくとも
小麦粉、油脂からなる小麦粉ルーの主要原料を加えて攪
拌加熱することも可能である。本発明は、加工食品がデ
ミグラスソースを主体とするブラウン系ソース、例え
ば、ハッシュドビーフ、ビーフシチュー等である場合
に、とりわけ顕著な効果が得られる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明は当該実施例により何ら限定されるも
のではない。 実施例1 (ハッシュドビーフ)厚みを約3mmに薄切りした冷蔵
の牛肉100重量部をラード3重量部とともに歩留りが
90%になるまで焙煎処理した。次いでこれに水250
重量部を加えて98℃で牛肉の歩留りが90%になるま
で30分間ボイル処理を施した後、牛肉と液体成分とを
分離した。次に、目の細かいろ紙を通して上記液体成分
から油分を除去し、該油分の除去された液体成分200
重量部に小麦粉ルウ80重量部、トマトペースト110
重量部、焙煎野菜150重量部、調味料60重量部、水
100重量部を加え98℃で60分間、攪拌しながら加
熱してソースを調製した。
【0020】更に、上記ボイル処理された牛肉とソース
を皿状の成型容器に充填し、蓋材を被せて密閉した後、
100℃、45分間の条件で熱水スプレー式加熱殺菌処
理を施してして本発明のハッシュドビーフ製品を得た。
このようにして得られたハッシュドビーフ製品は、優れ
た保存特性と優れた品質特性(臭い特性、風味特性)を
有しており、例えば、10℃で15日間保存しても全く
腐敗することがなく、また、電子レンジであたためて食
したところ、ソースに肉の旨味が十分にゆきわたり、牛
肉が臭みの感じられない、それでいてジューシーで良好
な食感を呈する高品質のハッシュドビーフ製品であっ
た。
【0021】比較評価試験 上記実施例1で製造した製品および牛肉の使用量、加熱
殺菌温度を変えて同様に製造した製品(本発明製品)に
ついて製品の品質評価試験を実施した。また、液体成分
から油分除去を行わない他は、実施例1およびそれらと
同様にして製造した製品(比較例製品)について同様に
品質評価試験を実施した。薄切りした冷蔵牛肉の使用
量、加熱殺菌温度、および液体成分から油分除去の有無
との関係および評価試験結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなとおり、油分除去有り、
すなわち本発明製品のハッシュドビーフは、優れた品質
特性(臭い特性、風味特性)を有しており、牛肉の使用
量が多くなっても臭みは感じられず、分量的にもいくら
でも使用することができ、牛肉のボリューム感、ジュー
シーで心地よい咀嚼感を楽しむことができる高品質のも
のであることが分かった。更に、肉類の種類、形態、分
量を変えて製造した各種加工食品について、同様に比較
評価試験を実施したところ、ほぼ同様の結果が得られ
た。
【0024】尚、肉類含有食品の臭い特性、風味特性
は、製品の牛肉独特の臭みの強弱、製品全体の風味バラ
ンス(野菜原料等の他の原料との風味バランス)を評価
項目として評価した。
【0025】実施例2 実施例1と同様にしてボイル処理した牛肉とソースを調
製した。この後、該牛肉を貯蔵タンクで10℃に冷蔵
し、また該ソースについては70℃を保持してこれらを
3時間ストックした後、再び実施例1と同様にして本発
明のハッシュドビーフ製品を得た。
【0026】このようにして得られたハッシュドビーフ
製品は、優れた保存特性と優れた品質特性(臭い特性、
風味特性)を有しており、実施例1と同様、10℃で1
5日間保存しても腐敗することがなく、また、電子レン
ジであたためて食したところ、ソースに肉のうま味が十
分にゆきわたり、牛肉の臭みの感じられない、それでい
てジューシーで良好な食感を呈する高品質のハッシュド
ビーフ製品であった。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、以下の
(1)(5) の工程;(1) 原料の肉類に油脂を加えて加熱
処理する工程、(2) 次いでこれに水を加えてボイル処理
する工程、(3) ボイル処理後、肉類と液体成分とを分離
する工程、(4) 上記液体成分から油分を除去する工程、
(5) 上記(3) の工程で得られた肉類と、必要に応じて、
上記(4) の工程で得られた油分の除去された液体成分を
容器に充填密閉した後、加熱殺菌処理する工程、を含む
ことを特徴とする肉類含有食品の製造方法に係るもので
あり、本発明によれば、次のような効果が得られる。 1)原料として肉類を含むカレーソース、シチュー、ハ
ッシュドビーフなどの肉類含有製品であって、原料の肉
類に起因する特有の臭みの発生することが確実に抑制さ
れた優れた品質特性(臭い特性、風味特性)を有する製
品を製造することができる。 2)原料として肉類を含む肉類含有食品であって、原料
の肉類の種類、形態、分量等の如何にかかわらず、肉類
からの特有の臭みの発生を防止することを可能とする高
品質の製品を製造することができる。 3)ハッシュドビーフ、ビーフシチュー等の肉類含有食
品において、牛肉原料、とりわけ原料形態としてスライ
ス状に薄切りした薄切り肉を多量に用いても、特有の臭
みが発生することのない品質特性(臭い特性、風味特
性)に優れた製品を製造する方法として有用である。

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(1)(5) の工程;(1) 原料の肉類に油脂を加えて加熱処理する工程、(2) 次いでこれに水を加えてボイル処理する工程、(3) ボイル処理後、肉類と液体成分とを分離する工程、(4) 上記液体成分から油分を除去する工程、(5) 上記(3) の工程で得られた肉類と、必要に応じて、
    上記(4) の工程で得られた油分の除去された液体成分を
    容器に充填密閉した後、加熱殺菌処理する工程、を含む
    ことを特徴とする肉類含有食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記(5) の工程において、(3) の工程で
    得られた肉類と(4)の工程で得られた油分の除去された
    液体成分と、その他の食品原料を容器に充填密閉した
    後、加熱殺菌処理する請求項1記載の肉類含有食品の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 ボイル処理条件が90〜100℃10分
    〜50分間である請求項1記載の肉類含有食品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記(1) 工程において、肉の歩留りが8
    0〜95%のなるまで加熱処理する請求項1記載の肉類
    含有食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記(2) の工程において、肉の歩留りが
    55〜70%になるまでボイル処理する請求項1記載の
    肉類含有食品の製造方法。
  6. 【請求項6】 ボイル処理を開放下で行う請求項1記載
    の肉類含有食品の製造方法。
  7. 【請求項7】 肉が薄切りされたものである請求項1記
    載の肉類含有食品の製造方法。
  8. 【請求項8】 加熱殺菌処理が100℃以下で行われる
    請求項1記載の肉類含有食品の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記(5) の工程において、油分の除去さ
    れた液体成分を容器に充填するに当たり、該液体成分に
    少なくとも小麦粉、油脂からなる小麦粉ルーの主要原料
    を加えて攪拌加熱する請求項1記載の肉類含有食品の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 食品がブラウン系ソースである請求項
    1記載の肉類含有食品の製造方法。
  11. 【請求項11】 食品がハッシュドビーフである請求項
    1記載の肉類含有食品の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記(3) の工程で得られた肉類と上記
    (4) の油分の除去された液体成分とをそれぞれ個別にス
    トックし、食品の種類に応じてこれらを適宜容器に充填
    密閉した後、加熱殺菌処理する請求項1記載の肉類含有
    食品の製造方法。
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