JPS6146496B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6146496B2
JPS6146496B2 JP54029444A JP2944479A JPS6146496B2 JP S6146496 B2 JPS6146496 B2 JP S6146496B2 JP 54029444 A JP54029444 A JP 54029444A JP 2944479 A JP2944479 A JP 2944479A JP S6146496 B2 JPS6146496 B2 JP S6146496B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
vinyl
platinum
emulsion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54029444A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54139658A (en
Inventor
Jon Toreibaa Furanku
Josefu Shiitetsuku Teimoshii
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JPS54139658A publication Critical patent/JPS54139658A/ja
Publication of JPS6146496B2 publication Critical patent/JPS6146496B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H27/00Special paper not otherwise provided for, e.g. made by multi-step processes
    • D21H27/001Release paper
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H19/00Coated paper; Coating material
    • D21H19/10Coatings without pigments
    • D21H19/14Coatings without pigments applied in a form other than the aqueous solution defined in group D21H19/12
    • D21H19/24Coatings without pigments applied in a form other than the aqueous solution defined in group D21H19/12 comprising macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D21H19/32Coatings without pigments applied in a form other than the aqueous solution defined in group D21H19/12 comprising macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds obtained by reactions forming a linkage containing silicon in the main chain of the macromolecule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/12Polysiloxanes containing silicon bound to hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/14Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups
    • C08G77/16Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups to hydroxyl groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は紙剥離用のシリコーンエマルジヨン被
覆用組成物に係わり、この紙剥離シリコーンエマ
ルジヨン被覆用組成物はスズ触媒か白金触媒によ
つて硬化しうる。
シリコーンの紙被覆組成物は周知である。
伝統的には、こうした被覆組成物系はシラノー
ル末端ジオルガノポリシロキサン重合体、水素化
物ポリシロキサン架橋剤及び触媒としてカルボン
酸のスズ塩を含んでなる。他の添加剤をこれ等の
諸成分に加え、それから全成分を適当な乳化剤に
よつて水中に乳化して紙処理用のシリコーンエマ
ルジヨンを調製する。こうして得られたエマルジ
ヨンは次いで種々の装置によつて紙に塗布され、
紙に厚さ約1〜3ミルのシリコーンの被覆を塗布
する。
こうして処理した紙は感圧接着剤に対して非常
に良い剥離特性を持つ。従つて、こうした紙を感
圧接着剤テープ上に剥離用裏打ち紙として施こ
し、望みのときに、この紙を感圧接着剤テープか
ら容易に剥離することができる。こうした感圧接
着剤テープと、この接着剤テープに付着させた剥
離用紙テープは家庭及び工業用に広範な用途があ
る。
従つて、感圧接着剤テープに対して紙を剥離し
うるようにするためのシリコーン及びその他の材
料が大いに必要とされている。シリコーンは特に
紙剥離被覆として求められているが、それはシリ
コーンが非毒性であり、感圧接着剤に不活性であ
り、又一般に感圧接着剤に良好な剥離面を提供す
る為である。従つて、シリコーンのこの用透に向
けての需要が年々増している。こうした用途に対
するシリコーンの需要が増大するにつれて、益々
良い紙剥離用のシリコーン被膜を得る努力が続け
られてきた。良好な紙剥離被覆を生成するための
紙被覆シリコーン組成物の評価の為にいくつかの
規準が開発された。こうした規準によれば、シリ
コーンは適当な流れ特性を有し、現行の装置によ
つて塗布できシリコーン被覆エマルジヨンが紙を
濡らさないことであつた。
シリコーン被覆にとつて別の望ましい特性は幾
分摩耗抵抗を有することで、即ち、こすられても
こすり落ちないで紙の表面上に維持されて紙剥離
被膜として働くことである。又、被膜は工業的限
界内にて被膜の硬化にあてがわれた時間内にて適
当に硬化する必要があり、後にベーキング硬化さ
せる必要がなく、従つて剥離被覆された紙を処理
するのに要する時間が減少する。既述のとおり、
スズ硬化性の組成物は上記の規準の多くを満たし
うる。しかし、スズ触媒は安価ではあるが、後に
硬化をなす必要があり、更にこうしたスズ触媒添
加シリコーン被覆は望まれる程良好な摩耗抵抗を
持つていない。
従つて、この分野での一つの改善点は紙用の被
覆組成物としてSiH−オレフイン白金触媒添加シ
リコーン組成物の開発であつた。こうしたSiH−
オレフイン組成物は一般にビニル終端ジオルガノ
ポリシロキサン重合体、水素化物ポリシロキサン
架橋剤及び白金錯体触媒からなつていた。こうし
た白金硬化紙剥離被覆はスズ触媒で硬化したもの
よりも高価であつたが、硬化が速く後にベーキン
グで硬化させる必要がないという利点があつた。
しかし、場合によつては、こうした白金触媒添加
紙剥離被覆は望まれる程の良好な摩耗抵抗を持つ
ていなかつた。こうした白金触媒添加被覆はエマ
ルジヨンの形で調製されており、こうしたエマル
ジヨンは伝統的な装置による塗布がより容易であ
つた。
現在では、スズ触媒によるものも白金触媒によ
るものもいずれも無溶剤系が開発されている。こ
うした無溶剤系についてはMaurice E. Grenoble
の1976年12月9日付け米国特許第748738号に開示
されている。こうした無溶剤系の利点としては、
望みのエマルジヨンを生成する為に乳化剤や溶剤
を必要としないことであり、こうした溶剤や乳化
剤は紙の剥離被覆を乾燥するときに大気中に蒸発
し、これによつて汚染の問題を惹起する恐れがあ
る。従つて、紙処理プラントに於いて溶剤や乳化
剤が蒸発して汚染の問題を起す事態に対処すべ
く、無溶剤系が開発され、しかもこの点に於いて
無溶剤系は満足のいくものであつた。しかし、こ
うした無溶剤系はエマルジヨン系に対し特別の塗
布装置を必要とし、今まだ工業界に於いては広範
に使われてはいない。
従つて、既述のとおり、紙剥離被覆を生成する
為、紙処理プラントに2つの系を使うことが望ま
しかろう、即ち、安価な系を求め、接着剤剥離特
性の最適さは重要とされず後にベーキング硬化を
使用できる場合と、同じ製造プラントに於いて紙
の処理に使う紙剥離被覆の剥離特性が最適であ
り、後にベーキング硬化を要せず摩耗抵抗の良好
なものが望まれる場合である。従つて、同じ製造
プラントに於いて考えられるとおり、その時点
で、一方の紙剥離被覆系から別の被覆系にスイツ
チするのが望ましい。こうしたプラントでは、ス
ズ触媒系を使つた後は装置からスズを完全に清掃
除去するため特別な注意を払う必要があり、さも
ないとスズは、後に白金触媒系を使う場合に白金
を毒化する恐れがある。更に、一つの系から移る
ときは、即ち、スズ触媒紙剥離被覆系から白金触
媒添加シリコーン紙剥離系へ移る際に紙の処理に
使つた全成分を変える必要がある。従つて、スズ
触媒及び白金触媒のいずれによつても硬化でき、
後に系内に白金を使つてもスズによつて毒化され
ないような単一系を開発ないし提供することが大
いに望ましい。
こうした系の考案に際しては、基礎重合体とし
て、シラノールで終端された重合体鎖中にビニル
を含有したジオルガノポリシロキサン重合体を使
う。こうした基礎重合体を使つた系がMoellerの
米国特許第4008346号に見られる。この特許はシ
ラノール末端基を含んだビニル含有基礎重合体、
水素化物架橋剤及び白金触媒を含んでなる紙剥離
被覆エマルジヨンを開示している。この発明と従
来技術との差は、基礎重合体がエマルジヨン重合
によつて生成され、その結果、紙被覆エマルジヨ
ンを生成するのに基礎重合体を乳化する必要のな
いことである。こうしたエマルジヨン重合によつ
て決まることは、ビニル含有基礎重合体の粘度は
25℃で25000〜100万センチポイズの範囲になけれ
ばならない。こうした重合体、即ち、重合体鎖中
にビニルを含有するMoellerの特許のシラノール
終端ジオルガノポリシロキサン重合体を硬化しよ
うとしても、スズ触媒では硬化しない、白金触媒
で硬化するだけである。既に指摘のとおり、前記
Moellerの特許に開示されたビニル含有基礎重合
体の粘度が高い理由はエマルジヨン重合によつて
生成される為である。事実、こうした重合体がス
ズ触媒で硬化できる程十分なシラノール含有分を
持たないのは重合体の粘度がこうして高い為であ
る。
従つて、エマルジヨン重合によつて生成された
のではなく乳化された、重合体鎖上にビニルを含
有するシラノール終端ジオルガノポリシロキサン
重合体がスズ触媒及び白金触媒のいずれによつて
も硬化でき、受容しうる紙剥離被覆組成物を生成
しうることは予想外であつた。
Moellerの被膜は製造過程中で乳化されている
ので紙剥離被覆用途に対しては有利なタイプの被
覆であつたが、なおスズ触媒によつては硬化され
ず、更にあまり良い摩耗抵抗を有さず、即ち、多
くの場合には組成物を後に硬化しないと被膜を指
でこすると汚れたりこすり落ちたりする。
本発明によつて提供される紙剥離被覆用エマル
ジヨン組成物は、(A)式 (式中、Viはビニル、Rは脂肪族飽和1価炭
化水素基、R′は1価炭化水素基、x及びyは25
℃の重合体粘度が1500〜24000センチポイズとな
るような値)で表わされるビニル含有重合体100
重量部、(B)白金触媒及びカルボン酸のスズ石ケン
からなる群から選ばれた触媒1ppm〜2重量部、
(C)水素化物ポリシロキサン架橋剤1〜30重量部、
(D)水50〜300重量部及び(E)乳化剤5〜80重量部を
含んでなる。好ましくは、ビニル含有ポリシロキ
サンが有機溶媒なしにあるいは存在下にポリビニ
ルアルコールの如き乳化剤によつて水中に乳化さ
れ、次いで水素化物ポリシロキサン架橋剤がそれ
自体乳化され、それからこれ等2つのエマルジヨ
ンを混合して塗布し望みの被膜を形成する。
スズ触媒によるもの及び/又は白金触媒による
ものは共に室温又は高温のいずれかに於いても硬
化できる。認識できることであるが、硬化は室温
に於けるより高温の方がずつと速い。スズ触媒は
一般にカルボン酸のスズ塩としてスズ濃度で0.1
〜2重量部で使われ、このスズ塩はジブチルスズ
ジラウレートが好ましい。別の好ましいスズ触媒
は例えばジ(N−オクチル)スズS,S′−ビス
(イソオクチルメルカプトアセテート)である。
白金触媒はこれよりずつと低い濃度即ち1〜
200ppmの濃度で使われ、好ましくは白金とアル
コール、アルデヒド及びエーテルから選ばれたも
のとの白金錯体として存在する。水素化物ポリシ
ロキサンは種々の種類のうちの任意の架橋剤でよ
い。このように、水素化物ポリシロキサン架橋剤
は25℃の粘度1〜250センチポイズの水素含有ジ
オルガノポリシロキサン重合体でよく、単官能性
シロキシ単位と四官能性シロキシ単位より成る水
素化物樹脂であつても、単官能性シロキシ単位、
四官能性シロキシ単位及び二官能性シロキシ単位
からなる水素化物シロキシ樹脂でよい。水素化物
架橋剤の特定形態は紙剥離被覆の特定用途にとつ
て最適の特性が得られるように選ばれる。
上記式1の化合物にあつて、Rは任意の脂肪族
飽和又は芳香族の1価炭化水素基であり、従つ
て、Rはアルキル基例えばメチル、エチル、プロ
ピル、等、シクロアルキル基例えばシクロヘキシ
ル、シクロヘプチル、単核アリール基例えばフエ
ニル、メチルフエニル、エチルフエニル等、及び
ハロゲン化アルキル基特に炭素原子数3〜8のフ
ルオロアルキル基例えばトリフルオロプロピルか
ら選べる。最も好ましくは、Rはメチル、エチル
及びフエニル基から選べる。R′はRと同じ基で
よく、又ビニル、アリル、等の脂肪族不飽和基を
含む。最も好ましくは、R′基は炭素原子数1〜
8のアルキル基及びフエニル基から選ばれる。
R′基は炭素原子数3〜8のフルオロアルキル
基例えば3,3,3−トリフルオロプロピルでも
よい。最も好ましくはR′基はメチルかフエニル
である。上記式1の重合体中にフルオロアルキル
置換基があると耐溶剤性の重合体が与えられる。
耐溶剤性の紙剥離被覆を得る必要がなければ、置
換基にフルオロアルキル基を含む基礎重合体を紙
剥離被覆組成物に含有する必要はない。
R及びR′基の全てが3,3,3−トリフルオ
ロプロピルである必要はなく、ただ得られる紙剥
離被覆組成物に望みの耐溶剤性を与えるため重合
体中に十分量のトリフルオロプロピル置換基が存
在すればよい。
既述のとおり、式1の化合物中にあつては、x
及びyは25℃の重合体粘度が1500〜24000センチ
ポイズ好ましくは2000〜10000センチポイズとな
るような値である。
式1の基礎重合体の粘度が24000センチポイズ
以上だとスズ触媒の存在下で硬化しないので好ま
しくない。重合体がスズ触媒で硬化するのに適当
量のシラノール基を含有するよう、式(1)の化合物
のシラノール含有分は一般に650〜2400ppm好ま
しくは1000〜2400ppmであるべきである。更
に、同じ化合物が白金錯体触媒で硬化されるに
は、重合体のビニル含有分が0.1〜2重量%好ま
しくは0.2〜1.5重量%なのがよい。こうした重合
体の硬化は、水素化物架橋剤を使つたSiH−オレ
フイン白金触媒反応に於いては白金触媒により、
又、式1の化合物のシラノール基と水素化物とで
の縮合反応にあつてはスズ触媒によつてなされ、
紙剥離被覆を形成する。式1の化合物は周知のシ
リコーン重合技術によつて得られる。式1の化合
物はエマルジヨン重合法によつては得られず、既
に指摘したとおり、式1の化合物の如き粘度の低
い式1の範囲に入る化合物はエマルジヨン重合に
よつては得られない。式1の化合物を得るには、
以下の方法がとられる。適当なジメチルジクロロ
シラン及びメチルビニルクロロシランを水中にて
加水分解し、得られた水解物を取つてこれに十分
量のアルカリ金属水酸化物例えば水酸化カリウム
を加え、得られる混合物を高温で加熱して選択的
にシクロテトラシロキサンを塔頂蒸留して得る。
得られるシクロテトラシロキサンは勿論得られた
クロロシラン水解物次第である。
従つて、先ずメチルビニルジクロロシランを加
水分解することから始め、得られる水解物を高温
で水酸化カリウムと共に加熱してメチルビニルシ
クロテトラシロキサンを高収率で得る。次いでこ
のメチルビニルシクロテトラシロキサンを取り、
これを他の種類のシクロテトラシロキサン、即
ち、全く同じ方法によつて得られた他の種類の置
換基を有するシクロテトラシロキサンと混ぜ合わ
せる。こうしたシクロテトラシロキサンに5〜
500ppmの水酸化カリウムと、重合体中に適当量
の連鎖停止を得るのに十分量の水とを加える。水
はこの反応では連鎖停止剤として働き、従つて、
反応混合物中に使われる水の量が重合体鎖長を決
め、勿論その粘度を決定する。従つて、望みの粘
度と望みのシラノール含有量を有する式1の重合
体を得るには適当量の水を使う必要がある。次い
で得られる混合物を150℃以上の温度で5〜24時
間加熱し、その間に式1の化合物を得る。平衡反
応の頂点に於いては、シクロテトラシロキサンが
分解して式1の重合体を形成するのと、式1の重
合体の樹脂が分解してシクロテトラシロキサンを
形成するのとが等量になる。通常、シクロテトラ
シロキサンの85%が線状重合体に転換された時点
でこの頂点に至る。式1の化合物はほぼ線状重合
体であるが、この重合体中には2重量%までの三
官能性が許容しうる。これは通常シクロテトラシ
ロキサン反応物質中に存在する不純物から生ず
る。しかし、三官能性の量が2%よりかなり低い
式1の範囲内の重合体が得られる。平衡点に達し
たら、反応物質中のアルカリ金属水酸化物を燐酸
かシリルホスフエートで中和し塩基を中和する。
ここにシリルホスフエートはシロキサンと燐酸と
の反応生成物である。ここで、未反応の環状物を
排気するかストリツピング除去し、望みの式1の
化合物を得る。前記の式1の化合物は次いでSiH
−オレフイン白金触媒反応に使つてもいいし、ス
ズ石鹸で硬化してもよく、この点については後述
する。次いで、得られた式1の化合物を乳化剤と
してポリビニルアルコールを使つて水中に乳化し
てエマルジヨンとし、これを使つて紙剥離被膜を
形成できる。式1の化合物を乳化するときにこの
化合物中に白金錯体触媒が通常導入されるので、
エマルジヨンの調製に入る前に、先ず白金錯体触
媒を論ずる。本発明には任意のタイプの可溶化白
金錯体触媒が使用できる。
このSiH−オレフイン付加反応に対する白金化
合物には多くの種類のものが知られており、従つ
て、こうした白金触媒が本発明の反応にも使用で
きる。特に光学的清澄さが必要とされるとき好ま
しい白金触媒は本発明の反応混合物中に可溶な白
金化合物触媒である。白金化合物はAshbyの米国
特許第3159601号中記載の式(Ptcl2・オレフイ
ン)及びH(Ptcl3・オレフイン)を有するも
のから選べる。上記二式中に示されるオレフイン
は殆んどどのタイプのオレフインでもよいが、好
ましくは炭素原子数2〜8のアルケニレン、炭素
原子数5〜7のシクロアルケニレン又はスチレン
である。上記式中に使える特定のオレフインはエ
チレン、プロピレン、種々のブチレン異性体、オ
クチレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シ
クロヘプテン等である。本発明の組成物中に使用
しうる白金含有物質には更に、Ashbyの米国特許
第3159662号に記載の塩化白金とシクロプロパン
の錯体(Ptcl2・C3H62がある。なお又、白金含
有物質はLamoreauxの米国特許第3220972号に記
載されているような、塩化白金酸と、白金1グラ
ムあたり2モルまでのアルコール、エーテル、ア
ルデヒド及びこれ等の混合物からなる群より選ば
れた一員とより形成された錯体でもよい。白金触
媒としてのみならず火炎遅延剤添加剤としても使
用される好ましい白金化合物がKarstedtの米国
特許第3775452号に開示されている。一般的に言
えば、この種の白金錯体は、エタノール溶液中に
重炭酸ナトリウムの存在下において4モルの水和
水を含む塩化白金酸をテトラビニルテトラメチル
シクロシロキサンと反応させて形成される。本発
明には上記白金錯体のいずれも使用できる。しか
し、最も好ましいのは、前記Lamoreauxの特許
に開示されている如き、白金と、脂肪族アルコー
ル、エーテル及びアルデヒドから選ばれた化合物
とより形成された白金錯体、より好ましくは、白
金と有機アルデヒドとから形成された白金錯体で
ある。Karstedtの触媒も適当な触媒であつて本
発明に使用できる。Karstedtの白金触媒はSiH−
オレフイン白金触媒反応に対して非常に効率のよ
い触媒であるから特に望ましい。一般に、
Karstedtの触媒はハロゲン化白金とビニルポリ
シロキサンとの反応生成物であつて、この最終白
金錯体には化学的に結合した塩素が実質的に含ま
れていない。Karstedtの白金触媒は非常に効率
のよい触媒であり水素化物ポリシロキサンとビニ
ル含有ポリシロキサンとの間に非常に急速な反応
を起す。しかし、Lamoreauxの触媒も、本発明
の範囲内に於いて紙剥離被膜を生成する用途に適
する。
式1の化合物のエマルジヨンを白金触媒を使つ
て形成するには、エマルジヨンに腐食防止剤や殺
菌剤等の他の成分を添加してもよい。従つて、例
えば、式1のビニル流体40〜50重量%、乳化剤例
えばポリビニルアルコール10〜20重量%、殺菌剤
としてのソルビン酸0.04重量%、形成されたエマ
ルジヨンが処理される紙の孔中に余り急速に湿潤
していくのを防止する為のチキソトロピー剤とし
ての安息香酸ナトリウム0.20重量%、白金触媒
0.04%及び水10〜30重量%をとつてエマルジヨン
が形成される。紙を被覆するために使われ、ある
いは紙の被覆の為に貯蔵中にあつて、細菌が紙剥
離被膜上で生長するのを防止する為に、殺菌剤添
加物が使わされる。
シリコーンは伝統的に細菌の生長を助けるので
本発明のシリコーン組成物には殺菌剤が必要であ
る。従つて、組成物からできるだけ殺菌をなくし
シリコーン紙剥離被膜上の細菌の生長によつて生
ずる色の劣化を防止する為に、エマルジヨン組成
物中に殺菌剤を入れるのが必要となる。エマルジ
ヨンは諸成分を上記濃度で使つて形成されるが、
それには、予備混合タンクに白金触媒と式1のビ
ニル含有化合物を装入する。次いで適当な混合速
度で連続的に混合しながら20〜30分でポリビニル
アルコールを加える。混合後、混合物にゆつくり
と第1の量の水を加える。この水の添加速度と撹
拌速度は逆転を避けるため十分に遅くすべきであ
る。上記の量の水を混合した後、適度な撹拌速度
にて更に30分間にわたつて撹拌を続ける。この30
分後、第2の量の水を殺菌剤と共に装入する。こ
の第2の量の水と殺菌剤とを次いで組成物中に均
一に混ぜ込む。次いで、この混合物を、ミーリン
グが完結するまで、すきま5〜12ミルをあけた3
インチのロータ・ステータを使つてManton−
Gaulinコロイドミルに高速で通す。それから、形
成されたペーストをミーリング完結後20〜30分間
にわたり遅い速度にて配合タンク内に継続して撹
拌する。配合タンク内での撹拌速度はペーストを
分散するには十分だが、空気が捕促されるのを回
避するに十分な遅さでなければならぬ。次いで得
られたエマルジヨンを過すれば、そのままで本
発明の範囲内に入る紙剥離被膜を生成するのに直
ぐに使える。
前記の方法は式1の化合物をスズ石鹸で硬化す
るときにも適用される。しかし、その場合には、
式1の化合物のエマルジヨンの調製にあたつての
乳化法には白金触媒の混入はない。上記のよう
に、系の硬化に白金錯体触媒を使うときは、上述
したように乳化の時点で式1の化合物中に白金錯
体が混入される。
白金触媒については、式1のビニル化合物100
部あたり白金1〜200ppmの濃度で使われる。よ
り好ましくは、式1のビニル含有重合体100部に
基づき白金錯体触媒が白金として1〜50ppm使
われる。
式1のビニル含有重合体100部に基づいて、
又、架橋剤としての水素化物ポリシロキサンが1
〜30重量部使われる。水素化物ポリシロキサンは
種々の形態をとることができ、SiH−オレフイン
白金触媒添加反応に対して周知の水素化物ポリシ
ロキサン架橋剤の任意のものでよい。例えば、水
素化物ポリシロキサン架橋剤は式 (式中、R2は水素及び1価の炭化水素基から
選ばれ、s及びtは25℃の重合体粘度が1〜250
センチポイズ好ましくは5〜50センチポイズであ
る)で表わされる線状低分子量水素化物ポリシロ
キサン重合体である。上記式2の化合物、即ち、
上記式2の水素化物ポリシロキサンの式中での前
記R2基は任意の1価の炭化水素基又はハロゲン
化炭化水素基であり、例えば、メチル、プロピ
ル、フエニルシクロヘキシル、メチルフエニル及
び3,3,3−トリフルオロプロピルである。式
2の化合物中のR2基はビニル及びアリル基から
選んでもよい。白金触媒が水素化物ポリシロキサ
ン成分中に混入されていないなら、式2の水素化
物ポリシロキサンに脂肪族不飽和が含まれていて
もよい。しかし、もし白金触媒が水素化物ポリシ
ロキサン架橋剤成分に含まれていたら、水素化物
ポリシロキサン中には脂肪族不飽和は含み得ず、
含まれていればそれ自体で架橋することになる。
重合体鎖中の末端ケイ素原子上に水素原子があつ
てもいいし、並びに、重合体鎖中の内部ケイ素原
子上にのみ水素原子があつてもよい。水素原子が
重合体鎖中にのみ位置づけられているのが最も好
ましく、重合体鎖中に水素原子があると良好な硬
化生成物が得られる。しかし、式2の水素ポリシ
ロキサンにあつて、水素原子が重合体鎖の末端位
置にのみあるか、あるいは重合体鎖の末端位置と
重合体鎖自体の中にあると、適当な紙剥離被膜が
得られる。式2の化合物については上記に示した
定義に加えて、式1の化合物と適当に架橋して適
当な種類の剥離組成物を調製するには、式2の化
合物の水素含有分が0.3〜1.6重量%である必要が
ある。
上記式2の水素化物ポリシロキサンは又標準の
周知の方法によつても調製される。即ち、適当な
クロロシランを水中にて簡単に加水分解し、得ら
れた式1の水素化物ポリシロキサンから酸水層を
簡単にデカントして除いて水解物を分離し、この
水解物を蒸留分留技術によつて精製する。こうし
た蒸留技術は又望ましくない酸をも重合体から除
去して酸度を15ppm以下とし、その結果、この
重合体は本発明の組成物中に架橋剤として使用で
きる。式1の化合物のエマルジヨンと一緒に使つ
て白金触媒紙剥離被覆組成物を調製するには、式
2のポリシロキサン化合物も乳化する必要があ
る。こうした水素化物ポリシロキサンにとつて好
ましい乳化剤はアルキルフエノキシポリオキシエ
チレンエタノール(但し、アルキル基中の炭素原
子数は1〜15)である。こうして、水素化物ポリ
シロキサンのエマルジヨン中には、例えば、40〜
50重量%のメチル水素ポリシロキサン及び2〜5
重量%の上記乳化剤が使われる。又、第1の量即
ち2〜4%の水、第2の量即ち30〜40%の水、及
び最後に0.1〜0.2重量%の濃度の殺菌剤としての
ホルムアルデヒド溶液も使われる。エマルジヨン
の調製には、式2の水素シロキサンを乳化剤と混
合し、これに前記第1の量の水を完全に混ぜる。
この混合物をコロイドミルに通し、次いで、得ら
れたペーストを前記第2の量の水とホルムアルデ
ヒド溶液中に溶解する。撹拌を十分な時間にわた
つて行い、コロイドミルペーストを前記第2の量
の水中に溶解させれば、得られるエマルジヨンは
直ぐに本発明に使える。
このエマルジヨンを塗布して紙剥離被膜を形成
するには、両エマルジヨンを単に正しい割合で混
ぜて、混合物中に式1のビニル重合体100部あた
り式2の水素化物ポリシロキサンが1〜30部存在
するようにし、こうして得られたエマルジヨン混
合物を次いで既知の装置によつて紙に塗布し、熱
を加えるか加えずに水を蒸発させて、紙の上にシ
リコーン紙剥離被膜を生成させる。この系は白金
触媒を添加された二成分系である。この系をスズ
で触媒するのが望まれるなら、その場合は、式1
の重合体のエマルジヨン、式2の重合体のエマル
ジヨン及び最後にスズ触媒のエマルジヨンを含ん
だ三成分系が存在する。この三成分系にあつて
は、これ等3成分全てが混合され、エマルジヨン
混合物として紙に塗布されてシリコーン紙剥離被
膜をもたらす。この三成分系の場合、即ち、スズ
石鹸を使つた系の場合には、式1の化合物と共に
白金触媒が加えられ乳化されることはない。白金
触媒は式1の化合物と共に乳化しない方が好まし
く、別にしておいた方が好ましいのであり、白金
硬化系が必要とされるときに白金触媒が式1の化
合物のエマルジヨン中に簡単に添加され混ぜこま
れる、即ち、式1の化合物のエマルジヨンを上記
のようにして白金触媒を添加せずに形成し、次い
で後に単に触媒を加えてこれを式1の化合物のエ
マルジヨン中に混合して、白金触媒系が望まれる
任意の時点で白金触媒を添加できる。
本発明に使用できる別の水素化物架橋剤はH
(R22SiO0.5単位とSiO2単位とよりなり、H+R2
対Si 比が1.0〜2.7でありR2が1価の炭化水素基
である、水素化物ポリシロキサンである。この式
中にあつては、R2は式2の水素化物ポリシロキ
サン中のR2基に対して上記に示したと同じ意義
を有する。この第2の架橋剤は単官能性単位と四
官能性単位とよりなる水素化物シリコーン樹脂で
ある。
水素化物架橋剤として使用できる別のタイプの
シリコーン樹脂はH(R22SiO0.5単位、SiO2単位
及びH(R2)SiO 単位とよりなり、ここにR2
H対Si 比は1.0〜2.7であり、R2は単に単官能性
単位と四官能性単位のみを有する樹脂に対して上
記に示した1価の炭化水素基であつて式2の水素
化物ポリシロキサンに対して定義したR2基と同
じであり、即ち、この水素化物シリコーン樹脂中
のR2基は炭素原子数1〜8のアルキル基、フエ
ニル基、メチルフエニル基及び他の単核アリール
基、シクロアルキル基例えばシクロヘキシル、シ
クロヘプチル、シクロオクチル基及びフルオロア
ルキル基例えば3,3,3−トリフルオロプロピ
ルから選べる。ここでも、白金触媒が水素化物ポ
リシロキサン、あるいは水素化物シリコーン樹脂
あるいは水素化物シリコーン樹脂のエマルジヨン
中に混入されていないなら、R2基は又、脂肪族
不飽和基例えばビニル、アリル等からも選べる。
水素化物シリコーン樹脂並びに式2の水素ポリシ
ロキサン中のR2基がメチル、フエニル及びエチ
ルから選ばれるのが好ましい。
水素化物シリコーン樹脂架橋剤は加水分解法に
よつて得られる。こうした方法は、例えば、水素
ジオルガノクロロシランとテトラクロロシランを
取つて、有機溶媒の存在下又は不存在下にあつて
水中で加水分解することからなる。形成された樹
脂質構造のシリコーンを次いで分離し、周知の技
術で精製する。こうして、樹脂を水で洗浄して樹
脂よりできるだけ多くの酸を除去し、最後にこの
シリコーン樹脂を温和な塩基例えば重炭酸ナトリ
ウムで中和乃至はほぼ中和して酸度を15ppm未
満とする。得られた水素化物シリコーン樹脂は次
いでSiH−オレフイン白金触媒添加組成物中に架
橋剤として使用できる。水素オルガノ二官能性シ
ロキシ単位をも含有する水素化物シリコーン樹脂
の製造方法は、上記のより簡単な樹脂に対する方
法と似ており、ただ違いは反応体として水素オル
ガノジクロロシランが使われる点だけである。い
ずれの加水分解技術を使うかに拘わらず、即ち、
水不混和性有機溶媒を使うと使うまいとに拘ら
ず、ある程度は上述の水素化物シリコーン樹脂が
得られ、この樹脂は本発明で架橋剤として使用で
きる。式2の上記ポリシロキサンはこの水素化物
シリコーン樹脂より乳化が容易であり紙剥離被膜
を生ずる反応もずつと速いので、架橋剤としては
式2のポリシロキサンの方が好ましい。水素化物
シリコーン樹脂を式1のビニル含有重合体に対す
る架橋剤として使うと、更に摩耗抵抗被膜を与え
るので好ましい。
本発明の式1のビニル含有流体は、上記式2の
水素化物ポリシロキサンでも硬化でき、単官能性
シロキシ単位及び四官能性シロキシ単位からなる
水素化物シリコーン樹脂でも硬化でき、あるいは
単官能性シロキシ単位、四官能性シロキシ単位及
び二官能性シロキシ単位よりなる水素化物シリコ
ーン樹脂によつても硬化できる。いずれの水素化
物架橋剤を使うかに拘らず、式1のビニル含有重
合体は硬化して良好なシリコーン紙剥離被膜を形
成する。水素化物架橋剤の選択にあたつての唯一
の差は硬化速度及び硬化物の摩耗抵抗にあり、こ
れ等はどのタイプの水素化物架橋剤が使われるか
による。式2の水素化物ポリシロキサンに対する
場合と同じく、水素化物シリコーン樹脂も又、式
1の重合体のエマルジヨン中へ混入される前に乳
化される。例えば、こうしたエマルジヨンの調製
には、水素化物シリコーン樹脂10〜20重量%又は
式1の化合物10〜20重量%、アルキルフエノキシ
ポリオキシエチレンエタノール5〜10重量%、殺
菌剤としての酢酸0.04重量%、4.6%の第一の量
の水、50〜70%の第二の量の水及びホルマリン即
ち殺菌剤としてのホルムアルデヒド溶液0.1%を
使う。式1のビニル含有重合体の幾分を水素化物
ポリシロキサンシリコーン樹脂又は上記式2の水
素ポリシロキサンのエマルジヨン中に入れても、
即ち、式1のビニル含有重合体の幾分かを水素化
物架橋剤と共に混和ないし乳化しても、同じエマ
ルジヨン中に白金触媒も存在しない限りは、さし
つかえない。白金触媒が同じエマルジヨン中にな
い限りは、水素化物ポリシロキサンは式1のビニ
ル含有重合体と架橋して硬化シリコーン被膜を形
成することはない。
従つて、二つのエマルジヨンを一緒に混合する
のを容易にし、即ち、水素化物ポリシロキサンエ
マルジヨンと式1のビニル含有エマルジヨンとの
混合を容易にして水素化物ポリシロキサンエマル
ジヨンの作用量を多くするには、式1のビニル含
有重合体の幾分をば式2の水素化物ポリシロキサ
ンか又は水素化物ポリシロキサンシリコーン樹脂
のエマルジヨンの形成に使用できる。従つて、水
素化物シリコーン樹脂のエマルジヨンの調製に
は、予備混合ケトル中に水素化物樹脂と式1のビ
ニル含有重合体が装入される。これに酢酸と第一
の量の乳化剤とを入れこの混合物をゆつくり撹拌
しながら35℃で30分間加熱する。次いで、第一の
量の水を逆転を防ぐに十分な速度で加え、混合物
の温度を35℃に維持し、水の添加後撹拌を30分間
続ける。それから、この配合物に第二の量の水、
酢酸及びホルムアルデヒドを加え、温度を25〜30
℃に維持して撹拌を続け、それからコロイドミル
に通す。ミルからあふれたペーストは第二の量の
水を含んだ配合物に流す。ミーリングの完結後、
エマルジヨンを25〜30℃で最低45分間にわたつて
撹拌する。撹拌を続け、温度を上記の水準に維持
し、ペースト全てが水に溶解するようにする。そ
の後、エマルジヨンを最低30分間放置すると、最
終水素化物シリコーン樹脂エマルジヨンが生成
し、これは式1のビニル含有重合体エマルジヨン
と共に架橋剤として使える。従つて、上記方法を
使つて、水素化物架橋剤のエマルジヨンと式1の
基礎重合体のエマルジヨンを得、これ等エマルジ
ヨンを混合し、既知の技術及び方法並びに紙剥離
被覆プラントに使われる現行の装置によつて、紙
に塗布し硬化してシリコーン紙剥離被覆を形成す
る。
最後に、スズで硬化される系を望むときには、
スズ石鹸自体を乳化して、三成分系、即ち、式1
のビニル含有重合体のエマルジヨン、式2の水素
化物ポリシロキサンのエマルジヨン又は既述の水
素化物シリコーン樹脂の一つのエマルジヨン、そ
して三番目にスズ石鹸のエマルジヨンを備える必
要がある。スズ触媒系が使われるときには、三つ
のエマルジヨン成分を単に混合し既知の技術で塗
布して紙を被覆する。本発明にはカルボン酸のス
ズ塩が使用できる。最も好ましいスズ石鹸はジブ
チルスズジラウレートでありこれはすぐ手に入
り、安価で非常に効率のよいスズ触媒である。ス
ズ触媒又はスズ系を使うときには、スズ触媒の濃
度はカルボン酸スズ塩として0.1〜2重量部の範
囲になければならない。上記濃度は式1のビニル
含有重合体100部に対するスズ金属として与えら
れている。より好ましくは、スズ触媒は式1のビ
ニル含有重合体100部あたりスズで0.5〜1.5部の
濃度で使われる。
又、本発明のスズ系は室温でも高温でも硬化で
き、即ち、室温での貯蔵寿命は長く高温で非常に
速く硬化する。スズ系にてこれを為すには、触媒
としてカルボン酸のメルカプトスズ塩を使うのが
普通であり、こうしたカルボン酸のメルカプトス
ズ塩は室温で系を非常にゆつくりと硬化する一
方、高温、即ち、300〓以上の温度では系の硬化
を非常に速い速度で開始する。従つて、本発明の
エマルジヨン混合物、即ち、本発明の三成分スズ
系に対する可使寿命を延長しこの系を高温で非常
に速い速度で硬化するカルボン酸のメルカプトス
ズ塩の良い例はジ(N−オクチル)スズS,S′−
ビス(イソオクチルメルカプトアセテート)であ
る。
白金触媒添加系によつて同じ効果が望まれると
きには、白金系内に禁止剤を単に混入すればよ
く、これによつて、水素化物シロキサン架橋剤を
式1のポリシロキサンと混合した後の貯蔵可使寿
命が長く、高温で非常に速い速度で硬化する系が
得られる。こうした白金触媒添加系に室温では長
い可使寿命そして高温では非常に急速な硬化を与
える、白金触媒添加系に対する禁止剤の例は、例
えば、アセチレン系化合物、ヒドロペルオキシ化
合物及びメチルビニルシクロテトラシロキサンで
ある。
メチルビニルシクロテトラシロキサンは温和な
禁止剤であつて、白金触媒添加組成物を室温で10
〜20分抑制し、その後は系の硬化を許容する。し
かし、これ等の禁止剤のいずれかを含んだ系、即
ち、これ等の禁止剤のいずれかを含んだ白金触媒
添加系ですら、100℃を越える温度に加熱されれ
ば数分若しくは数秒内にですら硬化する。単官能
性シロキシ単位及び四官能性シロキシ単位よりな
る水素化物シリコーン樹脂の水素含有分は0.3〜
1.6重量%であり、単官能性シロキシ単位、四官
能性シロキシ単位及び二官能性シロキシ単位より
なる水素化物シリコーン樹脂の水素含有分は0.3
〜1.6重量%であり、効果的な架橋剤としてなお
機能する。
カルボン酸のスズ塩についてはポリビニルアル
コールで乳化でき、例えば、カルボン酸のスズ塩
例えばジブチルスズジラウレート20重量%以上、
ポリビニルアルコール1.5〜2%、芳香族溶媒例
えばキシレン、ミネラルスピリツト及び多塩素化
溶媒30重量%まで、グリセリン又は他の非イオン
系乳化剤2%までが使用でき、次いで、この混合
物をコロイドミル中に通してから、水で適当な固
形分に調節する。それから、こうして得られたス
ズ塩エマルジヨンを本発明の三成分スズ系中に使
つて紙剥離被覆用エマルジヨン組成物を調製す
る。
白金触媒を含まない式1の化合物のエマルジヨ
ンを、既述の如くして調製された水素化物架橋剤
のエマルジヨンと組み合わせ、更に、スズ塩のエ
マルジヨンと組み合わせて、エマルジヨン混合物
を調製し、この混合物を紙の上に塗布してから乾
燥して紙剥離被膜を得る。直接スズ塩自体を使わ
ずにメルカプトスズ塩を使うことによつて紙剥離
被膜は室温でも高温でも調製しうる。上記開示よ
り明らかなように、いずれの系を使うかに拘ら
ず、即ち、単に式1のビニル含有化合物を使つ
て、これを上記のように白金系かスズ系のいずれ
かによつてこの化合物のエマルジヨンが紙剥離被
膜として塗布され硬化される。
以下、本発明を例示する為に実施例を示めす。
これ等は何等本発明を定義したり範囲を限定した
りするものではない。実施例中の部は全て重量に
よる。
実施例 1 先ずエマルジヨン(組成物A)を調製した。25
℃で2900センチポイズの粘度を有するシラノール
終端メチルビニルポリシロキサン重合体50重量部
を取り、これにポリビニルアルコール15.9部、ソ
ルビン酸0.04部、安息香酸ナトリウム0.20部、白
金触媒(前記Lamoreauxの特許の触媒)0.04部、
第一の量の水8.56部、第二の量の水25.16部及び
ホルムアルデヒド0.001部を加えた。このエマル
ジヨンの調製にあたつては、ビニル流体と白金触
媒を予備混合タンクに装入した。次いで、この混
合物にポリビニルアルコールをゆつくりと加え、
緩やかな撹拌速度の下に20〜30分間混合を続け
た。この後、第一の量即ち8.56部の水をゆつくり
と加え撹拌を続けた。添加と撹拌の速度は逆転を
防ぐ為十分遅くした。次いで緩やかな速度で30分
間撹拌を続けた。続いて、この混合物に第二の
量、即ち、25.16部の水と、種々の殺菌剤、即
ち、ソルビン酸と安息香酸ナトリウムを装入し
た。次に、得られた混合物を3インチのロータ・
ステータを使用し5〜12ミルのすきまにセツトと
してManton−Gaulinコロイドミル中に高速で通
してミルした。ミーリング完結後、得られたペー
ストは20〜30分間遅い撹拌速度で水と配合した。
こうしてミルしたペーストは大量の水中に配合分
散してシリコーン固形分50%の望みのエマルジヨ
ンを形成した。
次いでエマルジヨン(組成物B)を調製した。
先ず、ビニル終端メチルビニルポリシロキサン重
合体20重量部と、ジメチル水素シロキシ単位と
SiO2単位より成り25℃の粘度600センチポイズの
樹脂20重量部とを混ぜる。これに、アルキルフエ
ノキシポリエトキシエタノール(非イオン系乳化
剤)5.2部、第一の量即ち4.6部の水、第二の量即
ち50.66部の水、ホルマリン0.1部、及び酢酸0.04
部を加えた。このエマルジヨンの調製には、先
ず、ビニル流体とジメチル水素樹脂とを予備混合
容器に装入した。次に、この油状物中にアルキル
フエノキシポリエトキシエタノール乳化剤を配合
した。それから、第一の量の水をゆつくりと加
え、緩やかな撹拌速度の下に20〜30分間35℃で混
合を続けた。水の添加と撹拌の速度を十分遅くし
て逆転を防いだ。それから適度の速度にて30分間
撹拌を続けた。配合容器に第二部の水、ホルマリ
ン(殺菌剤)及び酢酸を加えた。それから、3イ
ンチのロータ・ステータを使い5〜12ミルのすき
まにセツトしたManton−Gaulinコロイドミル中
に、前記乳化剤、油状物及び第一部の水を高速で
通してミルした。得られたペーストを前記配合容
器に入れた前記第二部の水、殺菌剤及び酢酸の配
合物と配合した。得られたエマルジヨンのシリコ
ーン固形分は40%だつた。
次いで上記の如く調製したビニル流体のエマル
ジヨンと水素化物シリコーン樹脂のエマルジヨン
の混合物を調製した。即ち、ビニル流体エマルジ
ヨン16部と水素化物シリコーン樹脂エマルジヨン
1.6部とを混合し、これに水チキソトロピー剤と
して1%のアルギン酸ナトリウムを含んだ水50部
を加え、これに更に32.4部の水を加えた。上記調
製組成物を連量15ポンドのRiegel#42さらしクラ
フト紙上に被覆した。こうした被膜の剥離値は、
ジヨーが毎分12インチの速度で開くInsatron
Machine 上で測定したところ、10〜25g/inだ
つた。これは感圧接着剤の剥離としては良い値で
ある。又、上記組成物についての前記の試験にあ
つて観察されたことは、試料の試験にあたりよご
れやこすり落ちがなかつたことであつた。
次いで、後続接着試験を行つた。後続接着試験
は、剥離被覆を施こした紙に粘着された感圧接着
テープを取り、このテープを紙から剥がし、それ
から清浄な鋼板にはる。この同じ鋼板に何等の紙
剥離被覆に接着されていない感圧接着テープをは
つた。次いで、これ等鋼板を25℃で20時間老化さ
せた。鋼板に粘着されている感圧接着剤テープ上
に7.8ポンド重量のゴムを塗布した。その後で、
これ等テープを相対湿度50%、77〓にて1時間老
化させ、感圧接着剤テープを鋼板から引き剥が
し、この板から引き剥がすのに要した力の量を測
定した。ここで後続接着値を測定した。即ち、何
等の紙剥離被膜に粘着されていないテープの初期
の接着力と、板への粘着前に紙剥離被覆に粘着さ
れていたテープに対する接着値との間の差を測か
り、この差の量を計算し、これを何等の紙剥離被
覆に粘着していなかつた感圧接差テープに対する
粘着値で割、この商を100倍する。これによつ
て、紙剥離被膜に予じめ粘着したテープの接着力
が、何等紙剥離被膜に接着されていない接着テー
プと異なる程度を示めす百分率値が与えられる。
この試験によつて、紙剥離被膜の硬化量に対する
定量的値が与えられる。紙剥離被膜の硬化が高い
程、感圧接着剤テープに接着される量が少なくな
り、従つて、テープを鋼板から分離する力の点
で、剥離被覆した感圧接着剤テープは剥離被覆な
しの対照例と近似していく。上記試験を使つて、
上記組成物に対し後続接着力の値として90〜100
%が得られ、このことは組成物がほぼ完全に硬化
したことを示している。
実施例 2 実施例1のビニル流体エマルジヨンを取り、こ
れを以下の手順に従つて二つの系によつて硬化し
た。エマルジヨン(組成物C)を調製した。先
ず、25℃の粘度が1000センチポイズより大きいト
リメチルシロキシ終端メチル水素ポリシロキサン
重合体50重量部を取り、これにアルキルフエノキ
シポリエトキシエタノール(非イオン系乳化剤)
5.75部、第一の量の水5.75部、ホルマリン0.1部、
及び第二の量の水38.4部を加えた。このエマルジ
ヨンの調製の為には、予備混合容器に前記のメチ
ル水素ポリシロキサン油が装入された。次いで、
この容器に前記エタノール乳化剤を入れ緩やかな
撹拌速度で30分間35〜40℃にて配合した。それか
ら、前記第一の量の水をゆつくりと加え、緩やか
な撹拌下にて35〜40℃で混合を続けた。第一の量
の水を全部加えたら、こうした予備混合物を更に
1時間配合した。水の添加の速度と撹拌速度を十
分遅くして逆転を防いだ。予備混合物が配合され
ている間、第二の量の水とホルマリン(殺菌剤)
を配合容器に装入し、この容器の使用によりペー
ストを回収し配合した。前記乳化剤、油状物及び
第一量の水(即ち予備混合物)を、2インチロー
タ・ステータ及びすきま5ミルにセツトした
Manton−Gaulinコロイドミル中に高速で通して
ミルした。得られたエマルジヨンはシリコーン固
形分40%であつた。
触媒エマルジヨン(組成物D)を調製した。先
ず、ジブチルスズジラウレート33.3重量部を取
り、これに無臭のミネラルスピリツト5部、10%
ポリビニルアルコール溶液15部、及び水46.7部を
加えた。このエマルジヨンの調製は先ず、ジブチ
ルスズジラウレートを予備混合容器に装入して行
つた。次ぎに、前記の無臭のミネラルスピリツト
を装入し、容器を緩やかに撹拌してジブチルスズ
ジラウレートを分配させた。前記ポリビニルアル
コール溶液を加え、こうしてできたスズ石鹸溶液
を緩やかな撹拌下に於いて更に30分間配合した。
それから、ゆつくりと水を加え、全部の水を装入
した後、更に30分緩やかな撹拌下にて混合を続け
た。水の添加速度及び撹拌速度を十分に遅くして
逆転を防いだ。次いで、乳化剤、スズ石鹸、ミネ
ラルスピリツト及び水を、3インチのロータ・ス
テータ及びすきま5〜10ミルにセツトした
Manton−Gaulinコロイドミルに高速で通してミ
ルした。得られたエマルジヨンは次いで固形分測
定に先立ちあらい綿布に通して過した。こうし
て得られたエマルジヨンの全固形分は35%だつ
た。
実施例1のビニル流体のエマルジヨン16部に組
成物C0.8部と組成物D0.8部を混合した。こうし
たエマルジヨンに水50部を加え、チキソトロープ
剤アルギン酸ナトリウム1%によつて稠調にし
た。こうして得られた混合物に、更に32.4部の水
を加えた。得られた組成物を紙被覆として施こし
硬化させて12インチ/分の速度で開くInsatron
Machineで測ると剥離値20〜40g/inを与えた。
この値は少々高いが、それでも工業界での紙剥離
被覆に対する剥離値としてはなお受容しうる。上
記組成物は又、室温、50%相対湿度にて1〜2時
間の後ベーキング硬化を必要とした。本実施例に
於ける試料も実施例1の試料と同じく紙剥離被膜
として勝れており、よごれやこすり落しが示され
ず、被膜の摩耗抵抗が良好なことを示していた。
又、後ベーキング硬化を増し、あるいはスズ触媒
の量を増せば、紙剥離値及び接着値が低くできる
と思われる。いずれにあつても、上記のデータが
示すとおり、実施例1のビニル流体は白金触媒系
でもスズ触媒系でも硬化されて、それぞれ良好な
紙剥離被覆をもたらした。
実施例 3 実施例1のビニル流体エマルジヨンを取り、こ
れを実施例2のメチル水素エマルジヨン及び以下
により調製された別のエマルジヨン触媒によつて
硬化した。このエマルジヨン触媒(組成物E)は
次のようにして調製した。先ず、ジ−(N−オク
チル)スズ−S,S′−ビス(イソオクチルメルカ
プトアセテート)20重量部を取り、このスズ石鹸
に10%ポリビニルアルコール溶液20部、6−アセ
トキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキサン(殺
菌剤)0.1部、ラウリル硫酸ナトリウム0.25部、
第一の量の水10部、及び第二の量の水49.65部を
加えた。このエマルジヨンの調製には、前記のメ
ルカプトスズ石鹸、ポリビニルアルコール溶液及
び殺菌剤を予備混合溶器に装入し、緩やかな撹拌
速度にて30±5℃で30〜40分間撹拌した。次い
で、予じめ溶解したラウリル硫酸ナトリウムを含
んだ第一の量の水を予備混合容器に加えた。この
ラウリル硫酸ナトリウムを溶解して含んだ第一の
量の水を加えたら、予備混合物の撹拌を60±25分
続けた。水の添加及び撹拌速度を十分遅くして予
備混合物の逆転を防いだ。配合容器に前記第二の
量の水を加えた。3インチロータ・ステータ及び
すきま3〜5ミルにセツトしたManton−Gaulin
コロイドミルに、乳化剤、スズ石鹸、殺菌剤及び
水を含んだ予備混合物を高速で通してミルした。
得られたペーストは前記配合容器に含まれた第二
の量の水と配合した。このペーストと水を均質に
なるまで撹拌した。次いで、得られた配合物の全
固形分を測定したところ22%だつた。
実施例 4 ビニル流体のエマルジヨン(実施例1の組成物
A)と、実施例2で調製されたメチル水素ポリシ
ロキサン流体のエマルジヨン(組成物C)との混
合物を調製した。こうして、ビニル流体エマルジ
ヨン16部をメチル水素ポリシロキサン流体エマル
ジヨン4部と混合し、これに、水チキソトロープ
剤としてのアルギン酸ナトリウム1%を含んだ水
54部を加え、これにメルカプトスズ触媒エマルジ
ヨン(組成物E)3.2部と追加量の水22.8部を加
えた。上記組成物を0.5ポンド/3000平方フイー
ト連量のRiegel#42さらしクラフト紙上に被覆し
た。ジヨーが12インチ/分の速度で開くInsatron
Machineで測つたこうした被膜の剥離値は8〜19
g/inであり感圧接着剤の剥離としては良い値で
あつた。上記組成物についての上記試験では、被
覆した紙の試料の試験の際よごれやこすり落ちが
ないことも認められた。剥離被覆紙、感圧接着剤
及びビニルシートよりなる積層試料を1×6イン
チ平方の条片に切つた。これ等の試験条片の試料
上に1Kg(1×1×6立方インチ)の鋼製錘を乗
せ、70℃の空気循環オーブン中2週間老化した。
オーブンより試料を出し、50%相対湿度、77〓の
条件に1時間置いた。感圧接着剤テープを
Insatron Machine上で12/分の速度で引つ張つ
た。この試験試料を積層割れさすのに要した力は
38〜65g/inであり、老化した感圧接着剤の剥離
にとつては良い値であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)式 (式中、Viはビニル、Rは脂肪族飽和1価炭
    化水素基、R′は1価炭化水素基、x及びyは25
    ℃の重合体粘度が1500〜24000センチポイズとな
    るような値)のビニル含有重合体100重量部、(B)
    白金触媒及びカルボン酸のスズ石鹸から選ばれた
    触媒1ppm乃至2重量部、(C)水素化物ポリシロキ
    サン架橋剤1〜30重量部、(D)水50〜300重量部、
    及び(E)乳化剤5〜80重量部を含んでなる紙剥離被
    覆用エマルジヨン組成物。 2 ビニル含有重合体のビニル含有分が0.1〜2
    重量%でありシラノール含有分が650〜2400ppm
    である特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 触媒が白金触媒で1〜200ppmの濃度で存在
    している特許請求の範囲第1項記載の組成物。 4 白金触媒がアルコール、アルデヒド及びエー
    テルからなる群より選ばれた炭化水素化合物と白
    金の錯体である特許請求の範囲第3項記載の組成
    物。 5 白金触媒がビニルシロキサンと白金の錯体で
    あり、この錯体には化学的に結合された塩素が実
    質的に含まれていない特許請求の範囲第3項記載
    の組成物。 6 水素化物ポリシロキサンが式 (式中、R2は水素か1価炭化水素基、s及び
    tは25℃の重合体粘度が1〜250センチポイズと
    なるような値)を有する特許請求の範囲第1項記
    載の組成物。 7 重合体の粘度が25℃で5〜50センチポイズで
    あり水素化物含有分が0.3〜1.6重量%である特許
    請求の範囲第6項記載の組成物。 8 水素化物ポリシロキサンがH(R22SiO0.5
    位とSiO2単位とからなり、H+R2対Si比が1.0〜
    2.7でありR2が1価の炭化水素基である特許請求
    の範囲第1項記載の組成物。 9 水素化物ポリシロキサンがH(R22SiO0.5
    位、SiO2単位及びH(R2)SiO 単位よりなり、
    R2+H対Si 比が1.0〜2.7でありR2が1価の炭化
    水素基である特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。 10 乳化剤がポリビニルアルコールである特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 11 水素化物ポリシロキサンを先ず乳化してか
    ら混合物に加える特許請求の範囲第1項記載の組
    成物。 12 水素化物ポリシロキサンが先ず水中に乳化
    され、その際の乳化剤としてアルキル基の炭素原
    子数が1〜15のアルキルフエノキシポリオキシエ
    チレンエタノールが使われる特許請求の範囲第1
    1項記載の組成物。 13 触媒がカルボン酸のスズ石鹸であつて特に
    ジブチルスズジラウレートでありスズとして0.1
    〜20重量部の濃度で存在している特許請求の範囲
    第1項記載の組成物。 14 触媒がカルボン酸のメルカプトスズ石鹸で
    特にジ(N−オクチル)スズS,S′−ビス−(イ
    ソオクチルメルカプトアセテート)でありスズと
    して0.1〜2重量部の濃度で存在している特許請
    求の範囲第1項記載の組成物。 15 (1)(A)式 (式中、Viはビニル、Rは脂肪族飽和1価炭
    化水素基、R′は1価炭化水素基、x及びyは25
    ℃の重合体粘度が1500〜24000センチポイズとな
    るような値)で表わされるビニル含有重合体100
    重量部、(B)白金触媒及びカルボン酸のスズ石鹸か
    ら選ばれた触媒1ppm乃至2重量部、(C)水50〜
    300重量部、及び(D)乳化剤5〜80重量部の混合物
    を乳化し、(2)水素化物ポリシロキサンを乳化し、
    (3)前記ビニル含有重合体のエマルジヨンに前記水
    素化物ポリシロキサンのエマルジヨンを加えてビ
    ニル含有重合体100部あたり水素化物ポリシロキ
    サン1〜30重量部が存在するようにし、そして(4)
    得られた組成物を硬化させる、ことからなる紙剥
    離シリコーン被膜の形成方法。 16 ビニル含有重合体のビニル含有量が0.1〜
    2重量%でありシラノール含有量が650〜
    2400ppmである特許請求の範囲第15項記載の
    方法。 17 触媒が1〜200ppmの濃度で存在する白金
    触媒である特許請求の範囲第15項記載の方法。 18 白金触媒が白金と、アルコール、アルデヒ
    ド及びエーテルからなる群より選ばれた炭化水素
    化合物との錯体である特許請求の範囲第17項記
    載の方法。 19 白金触媒が白金とビニルシロキサンとの錯
    体であり、化学結合した塩素を実質的に含んでい
    ない特許請求の範囲第17項記載の方法。 20 水素化物ポリシロキサンが式 式中、R2は水素及び1価炭化水素基から選ば
    れ、s及びtは25℃の重合体粘度が1〜250セン
    チポイズとなるような値)で表わされる特許請求
    の範囲第15項記載の方法。 21 水素化物ポリシロキサンの25℃の粘度は5
    〜50センチポイズ、水素化物含有分は0.3〜1.6重
    量%である特許請求の範囲第20項記載の方法。 22 水素化物ポリシロキサンがH(R22SiO0.5
    単位とSiO2単位からなり、R2+H対Si 比が1.0
    〜2.7でありR2が1価炭化水素基である特許請求
    の範囲第15項記載の方法。 23 水素化物ポリシロキサンがH(R22SiO0.5
    単位、SiO2単位及びH(R2)SiO単位からなり、
    R2+H対Si 比が1.0〜2.7でR2が1価炭化水素基
    である特許請求の範囲第15項記載の方法。 24 乳化剤がポリビニルアルコールである特許
    請求の範囲第15項記載の方法。 25 水素化物ポリシロキサンが水中に乳化さ
    れ、乳化剤としてアルキル基の炭素原子数1〜15
    のアルキルフエノキシポリオキシエチレンエタノ
    ールが使われる特許請求の範囲第15項記載の方
    法。 26 触媒がカルボン酸のスズ石鹸であり特にジ
    ブチルスズジラウレートであつてスズとして0.1
    〜2重量部の濃度で存在する特許請求の範囲第1
    5項記載の方法。 27 触媒がカルボン酸のメルカプトスズ石鹸特
    にジ(N−オクチル)スズS,S′−ビス−(イソ
    オクチルメルカプトアセテート)でスズとして
    0.1〜2重量部の濃度で存在する特許請求の範囲
    第15項記載の方法。 28 (1)(A)式 (式中、Viはビニル、Rは脂肪族飽和1価炭
    化水素基、R′は1価炭化水素基、x及びyは25
    ℃の重合体粘度が1500〜24000センチポイズとな
    るような値)で表わされるビニル含有重合体100
    重量部、(B)白金触媒及びカルボン酸のスズ石鹸か
    ら選ばれた触媒1ppm乃至2重量部、(C)水50〜
    300重量部及び(D)乳化剤5〜80重量部の混合物を
    乳化し、(2)水素化物ポリシロキサンを乳化し、(3)
    前記ビニル含有重合体エマルジヨンに前記水素化
    物ポリシロキサンエマルジヨンを加えビニル含有
    重合体100部あたり水素化物ポリシロキサン1〜
    30重量部を存在させてエマルジヨン混合物を形成
    し、(4)このエマルジヨン混合物を紙に塗布し、そ
    れから(5)前記エマルジヨン混合物を硬化させる、
    ことからなる感圧接着剤に対して優秀な剥離特性
    をもつ紙剥離用シリコーン被膜を紙に被覆する方
    法。
JP2944479A 1978-03-15 1979-03-15 Paper releasing silicone*and preparation and use thereof Granted JPS54139658A (en)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US05/886,985 US4190688A (en) 1978-03-15 1978-03-15 Silicone paper release compositions

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54139658A JPS54139658A (en) 1979-10-30
JPS6146496B2 true JPS6146496B2 (ja) 1986-10-14

Family

ID=25390208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2944479A Granted JPS54139658A (en) 1978-03-15 1979-03-15 Paper releasing silicone*and preparation and use thereof

Country Status (6)

Country Link
US (1) US4190688A (ja)
JP (1) JPS54139658A (ja)
BE (1) BE878903A (ja)
DE (1) DE2909745A1 (ja)
FR (1) FR2419961A1 (ja)
GB (1) GB2016494B (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3039721A1 (de) * 1980-10-21 1982-05-27 Wacker-Chemie GmbH, 8000 München Verfahren zur herstellung von ueberzuegen
JPS6013847A (ja) * 1983-07-04 1985-01-24 Shin Etsu Chem Co Ltd 放射線硬化性オルガノポリシロキサン組成物
FR2565593B1 (fr) * 1984-06-12 1986-12-12 Rhone Poulenc Spec Chim Compositions d'emulsions aqueuses pour le traitement antiadherent et hydrofuge de materiaux cellulosiques
GB8524118D0 (en) * 1985-10-01 1985-11-06 Dow Corning Ltd Silicone foam-control agent
FR2600660B1 (fr) * 1986-06-24 1988-11-18 Rhone Poulenc Chimie Emulsions aqueuses de compositions organopolysiloxane polyaddition pour l'enduction de materiaux souples
JPH0647098B2 (ja) * 1987-09-02 1994-06-22 信越化学工業株式会社 シリコーン離型膜の製造方法
US4888384A (en) * 1987-10-21 1989-12-19 General Electric Company Stable, two package water emulsions of silicone hydride fluids
US5126072A (en) * 1987-10-21 1992-06-30 General Electric Company Stable, two package water emulsions of silicone hydride fluids
US4962153A (en) * 1987-12-09 1990-10-09 Dow Corning Corporation Precured silicone emulsion
CA1328324C (en) * 1987-12-09 1994-04-05 Dow Corning Corporation Precured silicone emulsion
US4978710A (en) * 1987-12-09 1990-12-18 Dow Corning Corporation Method of producing silicone emulsion
US5026768A (en) * 1987-12-09 1991-06-25 Dow Corning Corporation Method of producing silicone emulsion
US5026769A (en) * 1987-12-09 1991-06-25 Dow Corning Corporation Method of producing silicone emulsion
US5543082A (en) * 1988-05-09 1996-08-06 Dow Corning Corporation Silicone foam control compositions
GB8815162D0 (en) * 1988-06-25 1988-08-03 Avery International Corp Improvements relating to release liners
US4954554A (en) * 1989-02-27 1990-09-04 Dow Corning Corporation Silicone emulsions
US5001186A (en) * 1989-09-11 1991-03-19 Dow Corning Corporation Method of producing silicone emulsion
JPH0759244B2 (ja) * 1990-10-16 1995-06-28 日東電工株式会社 使い捨てオムツの剥離部の構造、及び剥離音を軽減した使い捨てオムツ
US5254661A (en) * 1991-11-05 1993-10-19 W. R. Grace & Co.-Conn. Waterproofing laminate with integral release coating
JPH0657144A (ja) * 1992-07-14 1994-03-01 Shin Etsu Chem Co Ltd 剥離性シリコーンエマルジョン組成物
US5281656A (en) * 1992-12-30 1994-01-25 Dow Corning Corporation Composition to increase the release force of silicone paper release coatings
US5861467A (en) * 1993-05-18 1999-01-19 Dow Corning Corporation Radiation curable siloxane compositions containing vinyl ether functionality and methods for their preparation
GB9317813D0 (en) * 1993-08-27 1993-10-13 Dow Corning Sa Silicone emulsion compositions
US5824761A (en) * 1995-05-18 1998-10-20 Dow Corning Corporation Radiation curable compositions containing vinyl ether functionality and methods for their preparation
DE19535005A1 (de) * 1995-09-21 1997-03-27 Wacker Chemie Gmbh Wäßrige Organopolysiloxanemulsionen sowie Emulgatoren zu deren Herstellung
US6165308A (en) * 1998-11-06 2000-12-26 Lilly Industries, Inc. In-press process for coating composite substrates
US6428897B1 (en) * 1999-09-24 2002-08-06 General Electric Company Low temperature curable organopolysiloxane coatings
JP2004339283A (ja) * 2003-05-13 2004-12-02 Shin Etsu Chem Co Ltd エマルジョン組成物および基材の処理方法
US20090247680A1 (en) * 2006-06-06 2009-10-01 Avery Dennison Corporation Adhesion promoting additive
EP2197647B1 (en) * 2007-09-27 2012-10-24 Henkel Corporation Two-component high gloss semi-permanent water based release agent for polyester substrates
CN104164189A (zh) * 2013-11-19 2014-11-26 迟春阳 涂层
FR3026346B1 (fr) * 2014-09-26 2016-11-25 Ahlstroem Oy Support a base de fibres cellulosiques, son procede de fabrication et son utilisation en tant que support pour rubans adhesifs
CN105199492A (zh) * 2015-09-25 2015-12-30 安徽科技学院 彩色乳胶涂料及其制备方法
CN114341278B (zh) * 2019-08-22 2023-05-02 美国陶氏有机硅公司 聚有机硅氧烷防粘涂料组合物

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1696194C3 (de) * 1966-06-22 1975-03-27 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur Herstellung von Organopolysiloxan-beschichtetem Trennpapier
US3847848A (en) * 1972-12-04 1974-11-12 Gen Electric Two-part room temperature vulcanizable silicone rubber compositions
US3900617A (en) * 1973-11-27 1975-08-19 Gen Electric Method of rendering flexible sheet material non-adherent and article produced thereby
US4008346A (en) * 1974-12-18 1977-02-15 General Electric Company Process for preparing a polysiloxane
US4049873A (en) * 1975-01-28 1977-09-20 Imperial Chemical Industries Limited Surface treating compositions
DE2601159C3 (de) * 1976-01-14 1982-02-04 Wacker-Chemie GmbH, 8000 München Verfahren zum Herstellen von klebrige Stoffe abweisenden Überzügen

Also Published As

Publication number Publication date
GB2016494A (en) 1979-09-26
DE2909745A1 (de) 1979-09-20
JPS54139658A (en) 1979-10-30
FR2419961B1 (ja) 1985-04-05
GB2016494B (en) 1982-10-27
BE878903A (fr) 1980-01-16
FR2419961A1 (fr) 1979-10-12
US4190688A (en) 1980-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6146496B2 (ja)
US4476166A (en) Silicone release coatings and inhibitors
US8343632B2 (en) Paper release compositions having improved adhesion to paper and polymeric films
JP2665881B2 (ja) ヒドロシリル化反応の抑制剤としての長鎖α−アセチレンアルコール及びその、安定な硬化性シリコーン組成物調製での応用
EP0186439B1 (en) Heat-curable silicone compositions, use thereof and stabilizer therefor
US5968660A (en) Coated substrate
JP2983610B2 (ja) 硬化性有機ケイ素組成物及びその使用方法
JP4370004B2 (ja) 剥離性の改善された紙剥離組成物
JP6839984B2 (ja) 剥離調整剤組成物
JP3824072B2 (ja) プラスチックフィルム基材に密着良好なシリコーンエマルジョン組成物及び剥離フィルム
JPH02248463A (ja) シリコーンエマルション組成物
EP0216376A1 (en) Process for making solventless release diorganopolysiloxane composition
JPH0534382B2 (ja)
JP3504692B2 (ja) 剥離性硬化皮膜形成用シリコーン組成物
JPS636054A (ja) 軟質材料塗装用重付加オルガノポリシロキサン組成物
JP3290581B2 (ja) シリコーン粘着剤用剥離性シリコーン組成物
JPH01158073A (ja) シリコーン剥離被膜を備えた基体
JP3162259B2 (ja) 離型用シリコーンエマルジョン組成物
CA1121532A (en) Silicone paper release compositions
JPH0434575B2 (ja)
JP2018193463A (ja) 剥離シート用重剥離組成物および剥離シート
JPS59149960A (ja) シリコ−ン剥離塗料組成物およびその用法
JP2006241220A (ja) 剥離性被膜形成用シリコーン組成物
JP2846195B2 (ja) 硬化性シリコーンエマルジョン組成物
JPH06145527A (ja) 剥離性組成物