JPH0657144A - 剥離性シリコーンエマルジョン組成物 - Google Patents

剥離性シリコーンエマルジョン組成物

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JPH0657144A
JPH0657144A JP4209599A JP20959992A JPH0657144A JP H0657144 A JPH0657144 A JP H0657144A JP 4209599 A JP4209599 A JP 4209599A JP 20959992 A JP20959992 A JP 20959992A JP H0657144 A JPH0657144 A JP H0657144A
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group
composition
hydrocarbon group
emulsion composition
silicone emulsion
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JP4209599A
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Toshio Oba
敏夫 大庭
Naomi Sato
尚己 佐藤
Masahiko Ogawa
匡彦 小川
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明はポットライフ、シェルフライフが
すぐれており、硬化性もよい剥離性シリコーンエマルジ
ョン組成物の提供を目的とするものである。 【構成】 本発明の剥離性シリコーンエマルジョン組
成物は、(イ) 分子鎖末端が脂肪族1価不飽和炭化水素基
を含有するオルガノシロキシ基で封鎖されているオルガ
ノポリシロキサン、(ロ) オルガノハイドロジェンポリシ
ロキサン、(ハ) 付加反応制御剤、(ニ) 有機酸または無機
酸、(ホ) 界面活性剤、(ヘ) 白金系触媒および(ト) 水とか
らなり、pHが5以下であることを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は剥離性シリコーンエマル
ジョン組成物、特にはポットライフ、シェルフライフが
すぐれており、硬化性もよい剥離性シリコーンエマルジ
ョン組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、紙、プラスチックなどの基材と
粘着性物質との間の粘着や固着を防ぐ目的においては各
種の離型用シリコーン組成物が使用されており、この離
型用シリコーン組成物としては多量の有機溶剤を用いる
溶剤タイプのものが主流とされているが、このものは有
機溶剤が大気汚染の原因となり、安全衛生上も好ましく
ないし、また回収に高価な装置が必要とされるという不
利がある。
【0003】そのため、この離型性シリコーン組成物に
ついては有機溶剤を使用しないエマルジョンタイプのも
のが作られ、これには硬化反応別に縮合性のものと付加
反応型のものが知られているが、縮合型タイプのものは
ポットライフが短いという欠点があるために特殊な用途
にしか用いることができず、付加反応型のものについて
はポットライフが比較的永いことから、これにはビニル
ポリシロキサン、白金化合物、乳化剤および水からなる
エマルジョンとオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン、乳化剤および水からなるエマルジョンとの混合物か
ら製造されるもの(特公昭57-53143号公報参照)、乳化
重合法による製造されるもの(特開昭54-52160号公報参
照)また特定の乳化剤を用いてビニルシロキサンとオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンを乳化し、これに白
金系触媒のエマルジョンを混合する方法(特開昭 63-31
4275号公報参照)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この公知の前
者の方法にはこの方法で得られた離型用シリコーンエマ
ルジョン組成物はポットライフ、シェルフライフ、硬化
性が必ずしも満足すべきものではないという問題点があ
り、この公知の後者の方法には純度の高い乳化剤が必要
であり、さらに使用できる乳化剤に制限があるという不
利がある。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、問題点を解決した剥離性シリコーンエマルジョン組
成物に関するもので、これは (イ)分子鎖末端が式R1 a
2 3-aSiO1/2 (ここにR1 は脂肪族1価不飽和炭化水
素基、R2 は脂肪族1価不飽和炭化水素基を含まない非
置換または置換の1価炭化水素基、aは1〜3)で示さ
れるオルガノシロキシ基で封鎖された、一般式R3 bSi
(4-b)/2 (R3 はR1 またはR2 と同じ基、bは3以
下の正数)で示される、25℃の粘度が 100〜100,000 cp
であるオルガノポリシロキサン、(ロ) 一般式R2 cd
iO4-c-d/2 (ここにR2 は前記に同じ、c,dは正数
でc+d≦3)で示されるオルガノハイドロジェンポリ
シロキサン、(ハ) 付加反応制御剤、(ニ) 有機酸または無
機酸、(ホ) 界面活性剤、(ヘ)白金系触媒、(ト) 水とから
なり、pHが5以下であることを特徴とするものである。
【0006】すなわち、本発明者らは前記したような不
利を解決した剥離性シリコーンエマルジョン組成物を開
発すべく種々検討した結果、まずここに使用する主材と
しての(イ) 成分としてのオルガノポリシロキサンを分子
鎖末端がアルケニル基などの脂肪族1価不飽和炭化水素
基を含有するオルガノシロキシ基で封鎖されたものと
し、これに(ロ) 成分としてのオルガノハイドロジェンポ
リシロキサン、(ハ) 成分としての付加反応制御剤、(ニ)
成分としての有機酸または無機酸、(ホ) 成分としての界
面活性剤、(ヘ) 成分としての白金系触媒および(ト) 成分
としての水を添加した付加反応型のエマルジョン組成物
とすれば、このものがポットライフ、シェルフライフの
すぐれたものとなり、さらには触媒添加後の硬化性もよ
いものになるということを見出して本発明を完成させ
た。以下にこれをさらに詳述する。
【0007】
【作用】本発明は剥離性シリコーンエマルジョン組成物
に関するものであり、これは主成分である (イ)としての
オルガノポリシロキサンをその分子鎖末端が脂肪族1価
不飽和炭化水素基をもつオルガノシロキシ基で封鎖され
たものとし、これに公知の (ロ)〜(ト) 成分を添加したも
のであるが、このものは公知のものにくらべてポットラ
イフ、シェルフライフがすぐれており、硬化性もよいと
いう有利性をもつものになる。
【0008】本発明の剥離性シリコーンエマルジョン組
成物は上記した (イ)〜(ト) 成分からなるものとされる。
この剥離性シリコーンエマルジョン組成物を構成する
(イ)成分としてのオルガノポリシロキサンは、その分子
鎖末端が式R1 a2 3-aSiO1/2 で示されるオルガノシ
ロキシ基で封鎖されたものとされる。
【0009】このオルガノシロキシ基におけるR1 はビ
ニル基、アリル基、ヘキセニル基、エチニル基などの脂
肪族1価不飽和炭化水素基、R2 はメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、またはこ
れらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全
部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチ
ル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などか
ら選択される脂肪族1価不飽和炭化水素基を含まない非
置換または置換の1価炭化水素基で、aは1〜3とされ
るものであり、これには、ジメチルビニルシロキシ基、
ジアリルメチルシロキシ基、トリビニルシロキシ基など
が例示されるが、硬化性の点からはトリビニルシロキシ
基とすることが望ましい。
【0010】このオルガノシロキシ基で末端が封鎖され
たオルガノポリシロキサンは一般式R3 bSiO(4-b)/2
で示され、R3 は上記したR1 、R2 から選択される基
で、bが3以下の正数であるものとされるが、粘着物質
の剥離を容易とするということからR3 の少なくとも80
モル%はメチル基であるものとすることが望ましい。
【0011】このオルガノポリシロキサンはその分子鎖
末端が上記した不飽和炭化水素基を1〜3個含有するシ
ロキシ基で封鎖されていれば直鎖状、分枝鎖状構造のい
ずれであっても、また部分的に交叉結合をもつものであ
ってもよく、さらにはこれらの混合物であってもよい。
また、オルガノポリシロキサンにおける不飽和炭化水素
基の含有量は0.05モル%以下では組成物の硬化速度が遅
く実用的でなくなるし、15モル%以上になるとこの組成
物から作られるシリコーン皮膜の離型性が低下するよう
になるので、0.05〜15モル%の範囲とする必要がある
が、好ましくは 0.2〜2.0 %の範囲とすることがよい。
【0012】このものは分子鎖末端基を不飽和炭化水素
基が2個または3個のものとすることによってすぐれた
剥離性が与えられるのであるが、この効果は分子中にお
ける不飽和炭化水素基の含有量が少ない程大きい。な
お、このオルガノポリシロキサンは25℃における粘度が
100cp末満であるとグラシン紙などのようにしみ込み易
い基材に処理したときに基材表面にシリコーンが存在し
にくくなり、逆にこれが100,000cp より高くなるとその
エマルジョン化が困難となるので、これは粘度が100 〜
100,000cp の範囲のものとすることが必要とされるが、
この好ましい範囲は 200〜10,000 cp とされる。
【0013】つぎにこの組成物における (ロ)成分として
のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは前記した一
般式R2 cd SiO4-c-d/2 で示され、このR3 がメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニル
基、トリル基などのアリール基、エチルフェニル基など
のアルカリル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキ
ル基、あるいはこれらの基の炭素原子に結合した水素原
子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置
換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シア
ノエチル基などから選択される同種または異種の非置換
または置換1価炭化水素基、c,dが正数でc+d≦3
とされるものであるが、これは直鎖状、分枝鎖状構造ま
たは部分的に交叉結合をもつもののいずれでもよく、さ
らにはこれらの混合物であってもよい。
【0014】また、このオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンは1分子中にけい素原子に結合した水素原子
(≡SiH)を少なくとも3個含むものとすることがよ
く、けい素原子に結合した原子または基の対する比では
この≡SiH結合が 0.1〜95モル%,好ましくは30〜80
モル%のものとすることがよい。なお、このものの粘度
は特に限定する必要はないが通常これは3〜500cS のも
のとすればよい。
【0015】また、この組成物における (ハ)成分として
の付加反応制御剤は上記した (イ)成分と (ロ)成分とを付
加反応させるために添加される後記する (ヘ)成分として
の白金系触媒の活性を制御するものであり、これは公知
の各種有機窒素化合物、有機りん化合物、アセチレン化
合物のいずれであってもよいが、この添加量は通常前記
した (イ)成分100 重量部に対して0.01〜3重量部とすれ
ばよい。
【0016】ついで、この組成物における(ニ) 成分とし
ての有機酸または無機酸は本発明のシリコーンエマルジ
ョン組成物を長期保存した場合におけるキュアー性の低
下を防止するものであり、この有機酸としては酢酸、シ
ュウ酸、酪酸、安息香酸などが、また無機酸としては塩
酸、りん酸、硫酸などが例示されるが、この添加量はエ
マルジョンのpHを5以下、好ましくは3〜5とする量と
すればよい。
【0017】つぎにこの組成物における (ホ)成分として
の界面活性剤はこの組成物をエマルジョン化するための
ものであり、これはノニオン系、アニオン系、カチオン
系のいずれであってもよい。このノニオン系界面活性剤
としては例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル
等のアルキルアリルエーテル型のもの:ポリオキシエチ
レンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシル
エーテル等のアルキルエーテル型のもの:ポリオキシエ
チレンオレエート、ポリオキシエチレンラウレート等の
アルキルエステル型のものなどが挙げられ、これらは一
種単独または2種以上を組み合せて用いることができる
が、これらは混合後のHLBが10〜15であるものとする
ことがよい。
【0018】また、このアニオン系界面活性剤としては
例えば長鎖のアルキルサルフェート、アルキルスルホネ
ート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸ナトリウムなどが挙げられ、このカチオン系界面活性
剤としてはベンジルアンモニウム塩などが例示され、こ
のアニオン系、カチオン系のものはそれぞれ単独で使用
してもよいが、これらは安全性、濡水性の面からは上記
したノニオン系のものと併用することがよい。なお、こ
の界面活性剤の配合量は上記した (イ)成分 100重量部に
対して1〜20重量部とすればよいが、この好ましい範囲
は2〜15重量部とされる。
【0019】本発明の組成物における (ヘ)成分として白
金系触媒は脂肪族不飽和基とけい素原子に結合した水素
原子との付加反応に用いられる公知の触媒でよく、これ
には例えば、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶
液、塩化白金酸のアルデヒド溶液等、塩化白金酸と各種
のオレフィン化合物との錯塩等が挙げられる。
【0020】この白金系触媒は他の成分と同時に乳化せ
ず、上記した (イ)〜(ホ) 成分を(ト)成分としての水と共
に乳化してエマルジョンとしたのちに、このエマルジョ
ンの使用直前に混合することがよいので、水分散が可能
なものとすることがよいが、これを塩化白金酸と各種オ
レフィンとの錯塩とする場合にはあらかじめ (ホ)成分と
しての界面活性剤の一部と混合してからエマルジョン中
に添加するとその分解性を向上させることができる。な
お、この白金系触媒の添加量は付加反応を進行させるの
に必要な量とすればよいが、通常これは前記した(イ) 成
分に対し10〜 500ppm の範囲とすればよい。
【0021】本発明の剥離性シリコーンエマルジョン組
成物は上記した(イ) 〜(ホ) 成分と(ト) 成分としての水の
所定量をホモミキサー、ホモジナイザーなど適宜の装置
で撹拌して乳化し、エマルジョンとしたのち、(ヘ) 成分
としての白金系触媒を添加することによって作ることが
できる。この組成物はこれを各種基材に塗布してこれに
剥離性を与えるのであるが、この基材が多乳性のもので
あるときには、浸透防止や得られる硬化物の剥離力を調
整するために水溶性樹脂、メチルセルロース、ナトリウ
ムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール
等を添加してもよい。
【0022】また、この組成物には本発明の硬化を妨げ
ない範囲であれば必要に応じて、レベリング剤、少量の
溶剤、滑り性を付与するため、さらには粘着性物質の剥
離を容易にするために、分子中にビニル基、けい素原子
に結合した水素原子のいずれも有しないオルガノポリシ
ロキサンを添加してもよい。
【0023】本発明の組成物が塗布される基材として
は、特に制限はなく、これにはグラシン紙、セミグラシ
ン紙、パーメント紙、ポリエチレンラミネート紙、ポバ
ールアンダーコート紙、アート紙、クラフト紙等の紙類
が挙げられ、また、紙類の他にポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート等のフィルム状のものも挙げられる。
【0024】本発明の組成物を基材に塗布するには、適
宜な方法、例えば、ロール塗布、グラビア塗布、エアー
ナイフ塗布、ワイヤードクター塗布、ブラシ塗布などが
用いられる。このときの本発明の組成物の塗布量は、特
に制限はないが、通常、シリコーン固形分で 0.1〜5g
/m2 程度とすればよい。
【0025】この組成物を塗布後、これを塗布した基材
は例えば熱風循環乾燥機などを用いて80〜 200℃で5秒
〜3分間程度加熱すれば、この基材上にシリコーンの硬
化皮膜が形成され、これによってこの基材にはすぐれた
剥離性が付与されるが、この塗膜の硬化は赤外線、紫外
線の照射で行なってもよく、これらの各方法を併用すれ
ばその硬化効率を向上させることもできる。
【0026】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、
例中の部は重量部を、粘度は25℃での測定値を示したも
のであり、例中における各測定値は下記による値を示し
たものである。
【0027】(硬化性)グラシン紙(坪量60g /m2
の表面に、組成物をシリコーン固定分で約1.0g/m2
なるように塗布し、 180℃の熱風循環式乾燥炉中で硬化
皮膜を形成した。硬化性の判定は、皮膜面を指でこすっ
ても皮膜が脱落せず、かつ曇らなくなるまでに要した硬
化時間(秒後)で評価したが、これについてはエマルジ
ョン製造1日後のものと室温で60日経過後のものについ
て測定した。
【0028】(剥離性)グラシン紙(坪量60g /m2
の表面に、組成物をシリコーン固定分で約1.0g/m2
なるように塗布し、 180℃の熱風循環式乾燥炉中で硬化
皮膜を形成した。硬化皮膜の形成の時間は、各組成物の
最小硬化秒数として測定を行なった。皮膜面に市販のク
ラフトテープ(日東電工(株)製)を貼りつけ、50℃で
20g/cm2 の圧力下、20時間圧着した後、25℃で1時間
エイジングさせてから5cm巾に切断して試験片を作成
し、引張り試験機を用いて 180℃の角度、剥離速度0.3m
/分でテープを引張り、剥離に要する力(g) を測定し
た。
【0029】(残留接着性)剥離性の測定と同様にし
て、試験片を作成した。皮膜面にポリエステルテープ
(商品名ルミラー31B、日東電工(株)製)を貼り合わ
せ、70℃で2時間加熱処理してから、ポリエステルテー
プを剥してステンレス板に張りつけた後、ポリエステル
テープを 180℃の角度、剥離速度0.3m/分で剥し、剥離
に要する力(g) を測定すると共に、末処理の標準ポリエ
ステルテープをステンレス板に張りつけた後、剥離に要
する力(g) を測定し、この末処理の標準ポリエステルテ
ープの剥離に要する力(g) に対する百分率で表わした。
【0030】実施例 (イ) 分子鎖両末端がトリビニルシロキシ基で封鎖されて
いる粘度が 1,500cpのジメチルポリシロキサン60部、
(ロ) 分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖されてい
て主鎖がCH3 Si(H)O単位70モル%、(CH3
2 SiO単位30モル%からなり、粘度が50cpであるメチ
ルハイドロジェンポリシロキサン2部、(ハ) 式HC≡C
(CH32 OSi(CH33 で示される付加反応制
御剤1部、(ニ) 酢酸 0.05部、(ホ) 界面活性剤・ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル・NS−210 〔日
本油脂(株)製商品名〕 4.0部および (ト)水33部をホモ
ミキサー、ホモナイザーを用いて転相乳化を行ない、平
均粒径が 0.3μmでpHが4である水中油型シリコーンエ
マルジョン[l]を作った。
【0031】また、白金ビニルシロキサン錯塩(白金含
有量1%)1部にポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテル・OP−3〔日本油脂 (株) 製商品名〕1部と
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル・NS−21
0 (前出)1部を混合したものを、上記したエマルジョ
ン[I]100 部を水 500部に希釈した液に添加して本発
明の剥離性シリコーンエマルジョン組成物を作り、この
ものの硬化性、得られた硬化皮膜の剥離性および残留接
着率をしらべたところ、表1に示したとおりの結果が得
られた。
【0032】比較例 実施例で作成したシリコーンエマルジョン[I]におい
て酢酸を添加しないほかは実施例と同じように処理して
pH7のシリコーンエマルジョン[II]を作り、これに
実施例と同じ方法で白金系触媒を添加して剥離性シリコ
ーンエマルジョン組成物を作り、このものの硬化性、得
られた硬化皮膜の剥離性、残留接着率をしらべたとこ
ろ、表1に併記したとおりの結果が得られた。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明は剥離性シリコーンエマルジョン
組成物に関するものであり、これは前記したように(イ)
分子鎖末端が脂肪族1価不飽和価炭化水素基を含有する
オルガノシロキシ基で封鎖されているオルガノポリシロ
キサン、(ロ) オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(ハ) 付加反応制御剤、(ニ) 有機酸または無機酸、(ホ) 界
面活性剤、(ヘ) 白金系触媒および(ト) 水からなりpHが5
以下であることを特徴とするものであるが、これによれ
ばポットライフ、シェルフライフがすぐれており、硬化
性もよい剥離性シリコーンエマルジョン組成物を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/49 C08L 83/05 LRP 8319−4J C09D 183/05 PMU 8319−4J 183/07 C09J 7/02 JKV 6770−4J (72)発明者 小川 匡彦 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)分子鎖末端が式R 3−a
    iO1/2(ここにRは脂肪族1価不飽和炭化水素
    基、Rは脂肪族1価不飽和炭化水素基を含まない非置
    換または置換の1価炭化水素基、aは1〜3)で示され
    るオルガノシロキシ基で封鎖された、一般式R Si
    (4−b)/2(RはRまたはRと同じ基、b
    は3以下の正数)で示される、25℃の粘度が100〜
    100,000cpであるオルガノポリシロキサン、 (ロ)一般式R SiO4−c−d/2(ここに
    は前記に同じ、c,dは正数でc+d≦3)で示さ
    れるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、 (ハ)付加反応制御剤、 (ニ)有機酸または無機酸、 (ホ)界面活性剤、 (ヘ)白金系触媒、 (ト)水、とからなり、pHが5以下であることを特徴
    とする剥離性シリコーンエマルジョン組成物。
  2. 【請求項2】(イ)成分としてのオルガノポリシロキサ
    ンの分子鎖末端基がR SiO1/2(Rは前記に
    同じ)で示されるオルガノシロキシ基で封鎖されたもの
    である請求項1に記載した剥離性シリコーンエマルジョ
    ン組成物。
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FI933207A FI110189B (fi) 1992-07-14 1993-07-14 Pintairrotuskäsittelyyn tarkoitettu silikoniemulsiokoostumus

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Cited By (14)

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