JPH0693183A - 剥離性皮膜形成用シリコーン組成物及び剥離性皮膜 - Google Patents

剥離性皮膜形成用シリコーン組成物及び剥離性皮膜

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JPH0693183A
JPH0693183A JP4266723A JP26672392A JPH0693183A JP H0693183 A JPH0693183 A JP H0693183A JP 4266723 A JP4266723 A JP 4266723A JP 26672392 A JP26672392 A JP 26672392A JP H0693183 A JPH0693183 A JP H0693183A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (A)1分子中にアルケニル基を0.5〜1
0モル%含有し、30重量%トルエン溶液の25℃にお
ける粘度が1000センチポイズ以上のジオルガノポリ
シロキサン、(B)1分子中にけい素原子に結合した水
酸基を少なくとも1個有し、25℃における粘度が10
万センチポイズ以上のジオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にけい素原子に結合した水素原子を少な
くとも3個有し、(A)成分のアルケニル基量に対する
SiHの量がモル比で1.5〜4のオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサン、(D)白金又は白金系化合物を配
合する剥離性皮膜形成用シリコーン組成物。 【効果】 硬化性に優れ、低速及び高速での剥離時に軽
く剥離できる上、残留接着率の低下が少なく、耐空気曝
露性に優れ、繰り返し使用に優れた剥離皮膜を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性に優れ、低速及
び高速剥離時に軽い剥離力で剥離し得、残留接着率低下
が少ない上、耐空気曝露性に優れた剥離性皮膜形成用シ
リコーン組成物及び剥離性皮膜に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
セルロース類、合成樹脂、合成繊維などから製造された
フィルム、シートなどの基材と粘着性物質との間の接
着、固着を防止することを目的とし、基材面にシリコー
ン組成物の硬化皮膜を形成して剥離性を付与することが
行われている。具体的な実用例として、シリコーン組成
物で剥離性皮膜が形成された剥離紙は、粘着テープ、粘
着ラベル類に汎用されるほか、生ゴム、アスファルト或
いは一部の食品等の粘着性を有する物品の包装材として
も好適に使用されている。
【0003】このような剥離性皮膜形成用シリコーン組
成物としては、従来、ビニル性不飽和基を含有するオル
ガノポリシロキサンとけい素原子に直結した水素原子を
有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを主成
分とする種々の付加反応型シリコーン組成物が知られて
いる。この種のシリコーン組成物を用いて基材面に剥離
性皮膜を形成させる方法としては、付加反応型のシリコ
ーン組成物を基材表面に塗布した後、加熱硬化させる
が、使用する基材の厚さが一般に100μm以下の薄い
ものであるので耐熱性に乏しいこと及び加工処理の経済
性などを考慮して通常100〜200℃の温度で5〜6
0秒程度の短時間での加熱硬化法が採用されている。
【0004】しかしながら、これらの剥離性皮膜形成用
シリコーン組成物には、まだ多くの課題が残されてい
る。即ち、近年、上述した如き粘着製品においては、性
能の向上や差別化が要求されてきており、このため粘着
剤の改良のみならず、剥離性皮膜形成用シリコーン組成
物に対しても一層優れた特性が要望されるようになって
きている。
【0005】例えば、粘着テープ、特に両面テープにお
いては、テープの製造工程或いは使用時において20〜
200m/分の高速度で粘着剤面からシリコーン皮膜形
成基材を剥離する場合、剥離抵抗の大きさは極めて重要
な実用特性となる。また、ラベル等においては製造時の
いわゆるカス取り工程の速度が高速度となるに従ってカ
スそのものも小さくなってきており、剥離抵抗の大きさ
はテープ類と同様に重要な実用特性となっている。
【0006】また、粘着製品を製造する際にシリコーン
硬化皮膜を形成した基材が空気中に曝される場合がある
が、従来のシリコーン組成物を用いた場合には、極めて
剥離が重くなり、極端な場合には粘着製品がシリコーン
基材から剥がれなくなるという問題が発生している。こ
れは、空気中のほこりなどがシリコーン硬化皮膜に付着
することが原因であるといわれており、この耐空気曝露
性も製品を安定して生産する点やシリコーン硬化皮膜形
成基材を繰り返し使用する上で重要なものとなってきて
いる。
【0007】従来、低速度域の剥離抵抗を下げるために
比較的低ビニル価の生ゴムをベースとして使用すること
が知られているが、低ビニル価の生ゴムをベースとした
場合、高速度域での剥離抵抗は極度に大きくなってしま
う。また、高重合度のビニルシロキサンをベースにした
シリコーン組成物において、ビニル基含有量を多くし、
高速度域での剥離抵抗を小さくすることができるシリコ
ーン皮膜形成用組成物も提案されているが、これには低
速度域での剥離抵抗が大きく、かつ空気曝露した場合の
剥離抵抗が極度に大きくなり、場合によっては全く剥が
れなくなるという問題がある。なお、低ビニル価の生ゴ
ムと高ビニル価の生ゴムとを併用すると、剥離性が中途
半端になり、残留接着力も低下してしまう。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
硬化性に優れ、低速度域(0.3m/分以下)から高速
度域(200m/分以下)での剥離抵抗が優れ、かつ空
気に曝された場合も剥離抵抗変化が小さい剥離性皮膜形
成用シリコーン組成物及び剥離性皮膜を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、比較的高
ビニル価の生ゴムを主ベースとし、ビニル基に対し特定
のモル比のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使
用し、かつ水酸基を有するジオルガノポリシロキサンを
混合することが有効であることを知見した。より詳しく
は、(A)1分子中にアルケニル基を0.5〜10モル
%含有し、30重量%トルエン溶液の25℃における粘
度が1000センチポイズ(cp)以上のジオルガノポ
リシロキサン、(B)1分子中にけい素原子に結合した
水酸基を少なくとも1個有し、25℃における粘度が1
0万センチポイズ以上のジオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にけい素原子に結合した水素原子を少な
くとも3個有し、(A)成分のアルケニル基量に対する
SiHの量がモル比で1.5〜4のオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサン、(D)白金又は白金系化合物を配
合したシリコーン組成物を硬化せしめた場合、アルケニ
ル基の残存量が少なく、かつ皮膜表面上に水酸基含有ジ
オルガノポリシロキサンがブリードして硬化し、低速度
域での剥離抵抗を発現する一方、硬化皮膜全体は高架橋
度のものとすることにより高速度域での剥離抵抗を発現
し、かつ耐空気曝露性を発現することを知見した。即
ち、上記シリコーン組成物を硬化せしめた場合、剥離速
度の低速度域はもとより高速度域においても剥離抵抗を
軽減せしめると共に、各種基材に対して比較的低温度で
短時間の硬化条件で十分な硬化性を有し、基材から脱落
することなくシリコーン硬化皮膜を形成することがで
き、その硬化皮膜からのシリコーン移行物質が少ないた
め、粘着加工時にガイドロールへのシリコーン付着がな
く、このためロール汚れがなく、基材も汚染されず、更
に空気曝露下での剥離性低下が極めて小さいことを知見
し、本発明をなすに至った。
【0010】従って、本発明は、(A)1分子中にアル
ケニル基を0.5〜10モル%含有し、30重量%トル
エン溶液の25℃における粘度が1000cp以上のジ
オルガノポリシロキサン、(B)1分子中にけい素原子
に結合した水酸基を少なくとも1個有し、25℃におけ
る粘度が10万cp以上のジオルガノポリシロキサン、
(C)1分子中にけい素原子に結合した水素原子を少な
くとも3個有し、(A)成分のアルケニル基量に対する
SiHの量がモル比で1.5〜4のオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサン、(D)白金又は白金系化合物を配
合してなることを特徴とする剥離性皮膜形成用シリコー
ン組成物、及び、該組成物の硬化皮膜よりなる剥離性皮
膜を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、(A)成分のジオルガノポリシロキサンは、1分子
中にアルケニル基を0.5〜10モル%含有し、30重
量%トルエン溶液の25℃における粘度が1000cp
以上のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンであ
る。アルケニル基としては、ビニル基,アリル基,ブテ
ニル基,ヘキセニル基などが例示されるが、ビニル基で
あることが好ましい。また、1分子中のアルケニル基含
有量は0.5〜10モル%がであるが、特に1〜7モル
%とすることが好ましい。0.5モル%未満では硬化性
も悪く、高速度域の剥離抵抗も大きくなり、10モル%
以上では低速度域の剥離抵抗が大きくなってしまう。
【0012】また、アルケニル基以外の有機基として
は、メチル基,エチル基,プロピル基等のアルキル基、
フェニル基,トリル基等のアリール基などが挙げられる
が、メチル基が80モル%以上であることが好ましい。
なお、フェニル基の含有量は10%以下であることが好
ましい。フェニル基の含有量が10%を超えると、
(B)成分のジオルガノポリシロキサンが両末端に水酸
基を有する場合、(B)成分との相溶性が低下し、剥離
性皮膜形成用シリコーン組成物の物性が十分とはならな
い場合がある。この(A)成分のこのジオルガノポリシ
ロキサンは直鎖状であることが好ましいが、分枝状であ
ってもよい。
【0013】(B)成分の水酸基含有ジオルガノポリシ
ロキサンは1分子中に少なくとも1個の水酸基を有し、
25℃における粘度が10万cp以上のジメチルポリシ
ロキサンである。
【0014】この場合、有機基としては特に制限されず
メチル基,エチル基,プロピル基等のアルキル基、ジメ
チル基等のジアルキル基などが挙げられるが、(A)成
分との相溶性からメチル基が60モル%以上であること
が好ましい。
【0015】このジオルガノポリシロキサンの粘度は1
0万cpより低いと粘着剤への移行による残留接着率の
低下や基材へ浸透し易くなり、剥離性が低下するなどの
問題が生じるため、10万cp以上であることが必要で
ある。
【0016】(A)成分と(B)成分の配合量は、
(A)成分100部(重量部、以下同じ)に対して
(B)成分5〜40部、特に10〜30部とすることが
好ましい。(B)成分が40部を超えると、低速度域の
剥離抵抗は小さくなるが、高速度域の剥離抵抗は大きく
なる傾向があり、また、残留接着率も低下し、かつ実際
に剥離紙などを製造する工程においてガイドロールの汚
れや背面の汚れの原因となる場合が生じる。また、
(B)成分が5部未満では剥離抵抗が大きくなり、かつ
耐空気曝露性が低下してしまう傾向が生じ易い。
【0017】(C)成分のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンは1分子中に少なくとも3個のけい素原子に
結合した水素原子を有し、(A)成分のアルケニル基量
に対するSiHの量がモル比で1.5〜4の架橋剤であ
り、この種の付加反応型シリコーン組成物に使用される
公知のものを用いることができる。有機基としてはメチ
ル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル
基、トリル基等のアリール基などが挙げられるが、その
90%以上がメチル基であることが好ましい。このよう
なオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、(C
3)HSiO単位、HSiO1.5単位、(CH32Si
O単位、CH3SiO1.5単位、(CH32HSiO0.5
単位、(CH33SiO0.5単位からなるホモポリマー
又はコポリマーが例示されるが、これは直鎖状、分枝
状、環状のいずれであってもよい。なお、(C)成分と
しては、25℃での粘度が10〜1000cpの範囲の
ものが好ましい。
【0018】(C)成分の配合量は(A)成分に含有さ
れるビニル基量に応じたものとすればよいが、硬化皮膜
形成性、剥離性能からみてSiH/SiCH=CH2
比が1.5〜4の範囲である。SiH/SiCH=CH
2が1.5未満であると、軽剥離であるが空気曝露性が
悪く、4を超えると剥離抵抗が大きくなる。
【0019】また、本発明の(D)成分の触媒は上記
(A)成分と(C)成分との付加反応を進めるための触
媒であり、付加反応触媒として公知のものが使用し得、
例えば塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、アル
デヒド溶液、塩化白金酸と各種オレフィン、ビニルシロ
キサンとの錯塩などが例示される。
【0020】なお、この添加量は触媒量とすればよく、
良好な硬化皮膜を得るため、また経済的な見地からは、
(A)成分100部に対して白金量として1〜1000
ppmの範囲とすればよい。
【0021】本発明のシリコーン組成物を使用して剥離
性皮膜を製造する場合、上述の(A)〜(D)成分の所
定量を配合し、基材に塗布し、次いで、常法に従い加熱
硬化することによって得ることができる。なお、上記成
分の混合方法に特に制限はないが、予め(A)〜(C)
成分を均一に混合した後、(D)成分を添加することが
好適である。なお、各成分は単一の化合物であっても、
2種以上の混合物であっても差し支えない。
【0022】本発明の組成物には、上記の(A)〜
(D)成分以外にその他の任意成分を添加することがで
き、例えば白金触媒の活性を抑制する目的で各種有機リ
ン化合物、アセチレン系化合物、オキシム化合物、有機
クロロ化合物などの活性抑制剤を必要に応じて添加して
もよい。
【0023】また、本発明の組成物は、密着向上剤や補
強用充填剤などを添加しなくても基材に対して充分な密
着性を示し、かつ優れた耐摩耗性を有するものである
が、必要に応じて基材に対する密着向上性や無機質充填
剤、顔料などを添加してもよい。
【0024】本発明の組成物を各種の基材に均一に塗布
するにあたり、必要に応じて溶剤で希釈することができ
る。この溶剤としては、本発明の組成物を溶解し、かつ
本組成物の各成分に対し、不活性なものであればよく、
通常トルエン、キシレン、ベンゼン、ヘキサン、ヘプタ
ンなどや塩素化炭化水素などが用いられる。
【0025】なお、本発明の組成物で処理した基材は、
これを80〜200℃の温度で2〜30秒間加熱する
か、あるいは例えば80W/cmの紫外線照射機から紫
外線を0.2秒以上照射することによってその表面に硬
化皮膜を形成させることができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。なお、各例において部は重量部、粘度は2
5℃での測定値を示している。
【0027】[実施例1]25℃における30%トルエ
ン溶液の粘度が5000cpであり、分子鎖の両末端が
ジメチルビニルシリル基で封鎖され、メチルビニルシロ
キサン単位が5.0モル%でジメチルシロキサン単位が
95.0モル%であるポリシロキサン(A)85部、2
5℃における30%トルエン溶液粘度が15,000c
pであり、分子鎖両末端がジメチルシラノール基で封鎖
されたジメチルポリシロキサン(B)15部をトルエン
2000部に溶解し、これに分子鎖両末端がトリメチル
シリル基で封鎖され、下記式(1)で表される単位を9
5モル%含有し、粘度が25cpであるメチルハイドロ
ジェンポリシロキサン(SiH/SiCH=CH2
3.6)8部と3−メチル−1−ブチン−3−オール4
部を添加し、均一に混合した後、白金とビニルシロキサ
ンとの錯塩3部(白金換算量100ppm)を添加し
て、組成物を調製した。
【0028】
【化1】
【0029】[実施例2]実施例1で使用したポリシロ
キサンの代わりに分子鎖両末端がジメチルシリルトリル
基で封鎖され、メチルビニルシロキサン単位が5.0モ
ル%、ジフェニルシロキサン単位が1.0モル%、ジメ
チルシロキサン単位が94.0モル%である30%トル
エン溶液粘度が7000cpであるポリシロキサンを用
いた以外は上記と同様にして組成物を調製した。
【0030】[比較例1]実施例1において水酸基含有
ジメチルポリシロキサン(B)を使用しない以外は実施
例1と同様にしてシリコーン組成物を調製した。
【0031】[比較例2]実施例1において水酸基含有
ジメチルポリシロキサン(B)の代わりに分子鎖両末端
がトリメチルシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキ
サンを使用した以外は実施例1と同様にしてシリコーン
組成物を調製した。
【0032】[比較例3]実施例1で使用したポリシロ
キサン(A)の代わりに分子鎖両末端がジメチルビニル
シリル基で封鎖され、メチルビニルシロキサン単位が
1.0モル%、ジメチルシロキサン単位が99.0モル
%であるポリシロキサン(ビニル基量1.0モル%)を
使用した以外は実施例1と同様にして組成物を調製し
た。
【0033】次に、上記実施例、比較例の組成物の硬化
皮膜の特性を下記方法により調べた。結果を表1及び表
2に示す。試料の作製 触媒添加後10分経過したシリコーン組成物をポリエチ
レンラミネートした上質紙(坪量100g/m2)に固
型分で1.0g/m2塗布し、100℃の熱風循環式乾
燥機で20秒間加熱処理して硬化皮膜を形成し、硬化性
測定試料を作製した。また、剥離抵抗、空気曝露性、残
留接着率の測定用試料は上記と同様のシリコーン組成物
を固型分で1.0g/m2塗布し、140℃で20秒
間、上記と同様の乾燥機で加熱処理して作製した。硬化性の測定 試料の硬化皮膜表面を指でこすり、皮膜表面のくもり及
び脱落の度合を観察し、以下の基準で評価した。 A:くもり及び脱落が全くない。 B:くもり又は脱落がわずかに生ずる。 C:くもり及び脱落が生ずる。剥離抵抗 試料の硬化皮膜表面にアクリル系溶剤型粘着剤〔オリバ
インBPS−5127(東洋インキ製造(株)製)〕又
はアクリル系エマルジョン型粘着剤〔オリバインBPW
−3110H(東洋インキ製造(株)製)〕を塗布して
100℃で3分間熱処理した。次いで、この処理面に坪
量64g/m2の上質紙を貼り合わせ、25℃で20時
間エージングさせた後、試料を5cm幅に切断し、引張
り試験機を用いて180°の角度で剥離速度0.3m/
分、60m/分、180m/分で貼り合わせ紙を引張
り、剥離するのに要する力(g)を測定した。残留接着率 試料の硬化皮膜表面にポリエステルテープ〔ルミラー3
1B(日東電工(株)製)〕を貼り合わせ、20g/c
2の荷重をかけた状態で70℃で20時間エージング
した後、テープを剥がし、ステンレス板に貼付けた。次
いで、このテープをステンレス板表面に対し180°の
角度で剥離速度0.3m/分で剥がし、剥離するのに要
する時間を測定した。一方、テフロン板表面に上記のポ
リエステルテープを貼合わせ、同様の条件でエージング
し、同様にしてテープを剥離するのに要する力(g)を
測定し、前者の測定値の後者の測定値に対する比を百分
率で表した。空気曝露性 試料を室内に0、3、15時間曝した後、剥離抵抗を測
定するのと同様に操作し、各々剥離速度0.3m/分で
剥がして剥離抵抗を測定し、曝露時間による剥離抵抗の
変化を調べた。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明の剥離皮膜形成用シリコーン組成
物は、硬化性に優れ、低速及び高速での剥離時に軽く剥
離できる上、残留接着率の低下が少なく、耐空気曝露性
に優れ、繰返し使用に優れた剥離皮膜を与える。従っ
て、本発明組成物を用いることにより、自動ラベラー用
等に適したラベルを得ることができ、また、カス取り性
に優れ、カス切れトラブルが解消でき、粘着ラベルの製
造におけるカス取り工程の高速化が可能で、工程を合理
化して作業性を向上させることができる。更に、移行成
分が微量で、粘着加工時のガイドロールのシリコーン堆
積やそれに伴なう製品の汚れがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 剛正 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中にアルケニル基を0.5
    〜10モル%含有し、30重量%トルエン溶液の25℃
    における粘度が1000センチポイズ以上のジオルガノ
    ポリシロキサン、(B)1分子中にけい素原子に結合し
    た水酸基を少なくとも1個有し、25℃における粘度が
    10万センチポイズ以上のジオルガノポリシロキサン、
    (C)1分子中にけい素原子に結合した水素原子を少な
    くとも3個有し、(A)成分のアルケニル基量に対する
    SiHの量がモル比で1.5〜4のオルガノハイドロジ
    ェンポリシロキサン、(D)白金又は白金系化合物を配
    合してなることを特徴とする剥離性皮膜形成用シリコー
    ン組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシリコーン組成物の硬化
    皮膜よりなる剥離性皮膜。
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