JPS6144991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はパレツト・サポーター、即ちフオー
ク・リフト・トラツク等を利用しての荷役作業に
用いられる荷役用パレツトを、定量の荷物を積載
したままの状態で複数個積重ねて倉庫等で収納保
管する際に使用されるものであつて、上段のパレ
ツトを支持しうるようになされたパイプ製支持枠
の支脚を下段のパレツトの四隅部に立設する如く
なされたパレツト支持構体に関するものである。

従来の技術と問題点 従来、この種のパレツト・サポーターは、実公
昭53−35349号公報、実公昭54−40593号公報に示
されているように、下向きコ字状に形成された１
対の支持枠を平面視Ｘ字状に組合わせ、これら支
持枠の各支脚下端を、上面部が並列配置された複
数本のデツキ・ボードよりなるパレツトの四隅に
おいて端桁に嵌合装着された平面コ形の取付金具
の前記支持筒に差込んで立設するようになされた
ものが多く使用されている。

ところが、前記公報に示されているようなパレ
ツト・サポーターは取付金具がパレツトの端桁に
単に嵌合されたのみのものであるため、衝撃等に
よつて取付金具が抜脱方向に移動する虞れがあり
安定性が悪く危険であり、また支持枠が変形した
りする等の欠点があつた。そこで前記欠点を解消
するため、一般に取付金具をパレツトの端桁にボ
ルト止めによつて固定する方法が考えられるが、
ボルト止めによつて固着した場合には、トラツク
輸送を行うにあたりパレツト・サポーターが不要
になつた際のその取外し操作に手間がかかり、ま
た取外したパレツト・サポーターを別のパレツト
に取付けるにもその作業が実に厄介であるという
難点があつた。

また、このような問題点に対し、実公昭52−
51411号公報に見られるように取付金具を脱着自
在な逆Ｕ字状のピンの差込みにより止着するもの
とする提案もあるが、振動によつてピンが抜け外
れるおそれがあり、逆にこれを抜け外れないよう
に密に差し込むものとすると、脱着に大きな力を
要して困難性が増大すると共に、上記ピンをパレ
ツトの上方から脱着するものであるため、パレツ
ト上に荷物が積載されている状態のもとではその
脱着が困難になるというような欠点を有してい
た。

この考案はこのような欠点を更に解決したもの
である。

問題点を解決する為の手段 而して、この考案は、荷物積載面が平行状に配
置された複数枚の帯状デツキボード８で構成され
たパレツトＰの四隅部において、端桁７の端部に
取付けられた取付金具４の支持筒５に、支持枠３
の支脚２の下端を挿入して該支持枠３を立設する
如くしたパレツト・サポーターにおいて、前記取
付金具４の端桁７に嵌入される平面コ字状の嵌合
取付部９の両側板部９ａ，９ｂが、端部デツキボ
ード８ａとそれに隣接する第２番目のデツキボー
ド８ｂとの間隙部１６に突出され、その各突出部
の先端に上記第２番目デツキボード８ｂ側の近接
位置において外方折曲係止縁６ａ，６ｂが設けら
れる一方、上記間隙部１６内の位置において上記
両側板部９ａ，９ｂの外側に端桁７上を跨ぐ態様
に帯状板の〓形折曲げ材からなる抜止金具１２が
嵌め被せられると共に、該抜止金具１２は上記間
隙部１６の幅より幅の狭いものとなされ、かつ内
側の短い垂下折曲部１１ａの下辺が斜辺１１に形
成されることにより上記間隙部１６内で上端の水
平板部１０を基点に転回可能なものとなされると
同時にデツキボード８ａ，８ｂ間の間隙部１６内
を通じて外方に引き出し可能なものとなされると
共に、更に外側の垂下折曲部１１ｂの一側辺に、
横向きの係合用切込み１３が設けられ、この切込
みに、前記嵌合取付部９の外側の側板部９ｂの外
面に固植された係止ピン１４が抜止金具１２の前
記転回により嵌脱自在に嵌合係止されるようにな
されていることを特徴とするパレツト・サポータ
ーを要旨とする。

実施例 図示実施例において、この考案の適用対象とす
るパレツトＰは、少なくとも上面側の荷物載置面
が、僅かの間隔をあけて平行状に配置された複数
枚の帯状のデツキボード８で構成された一般的に
は木製の平パレツトである。

該パレツトを荷物を積載した状態で複数段に段
積みするために用いられるサポーターは、第１図
に示すように、下向きコ字状の１対の金属パイプ
製支持枠３，３と、それをパレツトＰに立設する
ための４個の取付金具４とを有する。

支持枠３，３はいずれも上部の水平横杆部１，
１を十字形にクロスさせた状態で組合わされ、そ
れらの両端の支脚２，２の下端を、取付金具４の
支持筒５に挿入することにより、パレツトＰの四
隅部に上記支脚を位置させて立設されるものであ
る。

取付金具４は、金属製帯状板でつくられた平面
視コ字状の嵌合取付部９を有し、これがパレツト
Ｐの端桁７の端部に外側からしつくりと嵌め込ま
れることによりパレツトＰの四隅に取付けられて
いる。そして上記取付部９の外面の外方延長部１
５との間に形成されたＬ字状部分の内側に支持筒
５が溶接固着されており、該支持筒５が、上記取
付金具４の取付状態においてパレツトＰの四隅部
においてその端桁７の外面側に位置されるものと
なつている。

上記の構成は従来品と同様であるが、この考案
においては、取付金具４における嵌合取付部９の
両側板部９ａ，９ｂが、通常より長く延長され、
その先端が端部デツキボード８ａと、それに隣接
する第２番目のデツキボード８ｂとの間の間隙部
１６の下方に突き出す位置まで突出されている。
そして、その各突出部の先端が、上記第２番目の
デツキボード８ｂの近接位置において、いずれも
外方に耳状に折曲され、外方折曲係止縁６ａ，６
ｂが形成されている。外側の側板部９ｂの係止縁
６ｂは、該側板部の高さの全域に亘つて形成され
ているが、内側の側板部９ａの係止縁６ａは第４
図に見られるように上端部のみに極く短いものと
して形成されている。もちろんこの係止縁６ａも
外側のそれと同じく側板部９ａの高さの全域にわ
たつて形成せしめるものとしても良い。

また、上記外側の側板部９ｂの先端部の外面に
は、径大頭部を有する係止ピン１４が溶接により
固植されている。

そして、本考案では、上記取付金具４の端桁７
からの抜け止めの役目を果す抜止金具１２を具備
する。この抜止板１２は、金属製帯状板の〓形折
曲げ材からなるものであり、水平板部１０の両端
に極く短い垂下折曲部１１ａとそれより長い垂下
折曲部１１ｂとを有し、上記間隙部１６内の位置
において上記両側板部９ａ，９ｂの外側に端桁７
上を跨ぐ態様で嵌め被せられるものとなつてい
る。かつこの抜止板１２は、その幅が前記デツキ
ボード８ａ，８ｂ間の間隙部１６の幅より狭いも
のとなされると共に、内側の短い垂下折曲部１１
ａの下辺が斜辺１１に形成されることにより、上
記間隙部１６内で上端の水平板部１０を基点に第
２図に鎖線で示すように転回させうるものとなさ
れると共に、この転回させた状態時においてデツ
キボード８ａ，８ｂ間の間隙部１６内を通じて外
側に引出し可能なものとなされている。そして、
これを転回させることにより、外側の垂下折曲部
１１ｂの一側辺に形成された横向きの略Ｕ字状の
係合用切込み１３に前記の係止ピン１４を嵌脱自
在に嵌合せしめうるものとなつている。

而して、上記構成になるこの考案において、取
付金具４のパレツトＰへの取付けは、先ず取付金
具４をパレツトＰの四隅の端桁７に各々支持筒５
を外側にして嵌め込んだ後、パレツトＰの端部デ
ツキ・ボード８の側端から突出した該取付金具４
の先端部分に抜止金具１２を嵌め被せて行うもの
である。この抜止金具１２の嵌合操作は、第２図
に鎖線で示すように、外側の長い方の垂下折曲部
１１ｂをパレツトＰの外側にして全体をやや傾斜
させた状態で取付金具４に一旦斜めに嵌合した
後、これを自重で回動せさて垂直状に嵌合するも
のであり、この回動により、同時に抜止金具１２
の切込み１３に取付金具４の係止ピン１４が嵌め
込まれる。従つて、取付金具４は端部デツキ・ボ
ード８ａと外方折曲係止６ａ，６ｂの間に嵌め込
まれた抜止金具１２によつて抜脱方向への移動が
制限されるとともに、抜止金具１２自体も係止ピ
ン１４に切込み１３の下縁を係止されて上方への
移動を制限され、取付金具４から脱外する虞れの
ないものとなり、取付金具４はパレツトＰの四隅
において端桁７に完全に固定される。なお、支持
枠３は、従来品と同様に、これら取付金具４の支
持筒５に支脚２を嵌脱自在に差込むことによりパ
レツトＰに取付けるものである。支持枠３および
取付金具４の取外しは前記と逆の操作により行う
ことができる。

従つて、上記構成では、輸送時等において不要
となつたパレツト・サポーターを取外す際、パレ
ツトＰ上に積載された荷物がパレツトＰの端桁７
上にかかつているような場合にも、これをいちい
ちパレツトＰから下ろしたり、横に移動させるこ
となく、抜止金具１２の短い方の垂下折曲部１１
ａを斜めにした状態で、第５図に鎖線で示すよう
にパレツト上の荷物と端桁７との間の〓間部１６
から外方に脱出させ、抜止金具１２を引き抜くこ
とによつて取付金具４の取外しをも可能にするも
のである。

考案の効果 この考案は上述のような構成を有するものであ
るから、先ず取付金具をパレツトの四隅において
端桁に嵌め込んだ後、パレツトの端部デツキ・ボ
ードから突出した該取付金具の側板部の先端突出
部に抜止金具を嵌め被せることによつて、取付金
具をパレツトの端桁に完全な固定状態で取付ける
ことが出来る。即ち、取付金具の抜脱方向への移
動は、取付金具の外方係止縁が抜止金具に当接
し、抜止金具が端部デツキ・ボードに当接される
結果、確実に阻止される一方、抜止金具自体も、
係止ピンとの係合により上方への不慮脱外が阻止
されるため、該取付金具と抜止金具とをパレツト
の端桁に一旦取付けた後は、従来品のように使用
時の衝撃や振動等によつても不慮に脱する虞れを
皆無のものとなし得て、堅牢で安全性の高いパレ
ツト・サポーターを得ることができる。また取付
金具の取外しは、前記と逆に抜止金具を取付金具
から取外した後、取付金具を端桁から抜き取るだ
けで行うことができる。従つて、輸送時不要とな
つたパレツト・サポーターを取外したり、別のパ
レツトへ取付けたりする場合、工具等を全く必要
とせず、単に抜止金具の嵌合、或いは取外しによ
つて迅速かつ簡単に行うことができる。殊に、こ
の考案においては、前述のようにパレツト上に荷
物を載置した状態のままで、抜止金具１２の脱着
操作を可能なものとしているので、前記従来品の
ように、抜止め金物の脱着を、パレツトの上方に
引き抜き、あるいは上方から嵌め込まなければな
らないものに較べて実用機能性に一段と優れると
共に、抜止金具１２の脱着を大きな力を要するこ
となく楽に行い得るので作業性も良い。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は全体斜視図、第２図は一部を切欠いて示した要
部の斜視図、第３図は同要部の分解斜視図、第４
図は第２図の−線断面図、第５図は第２図の
−線断面図、第６図は係止部材の斜視図であ
る。 １……上部横杆、２……支脚、３……支持枠、
４……取付金具、５……支持筒、６ａ，６ｂ……
折曲係止縁、７……端桁、８……デツキボード、
８ａ……端部デツキボード、８ｂ……２番目のデ
ツキボード、９……嵌合取付部、９ａ，９ｂ……
側板部、１０……水平板部、１１……斜辺、１１
ａ，１１ｂ……垂下折曲部、１２……抜止金具、
１３……係合用切込み、１４……係止ピン、１６
……間隙部、Ｐ……パレツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷物積載面が平行状に配置された複数枚の帯状
   デツキボード８で構成されたパレツトＰの四隅部
   において、端桁７の端部に取付けられた取付金具
   ４の支持筒５に、支持枠３の支脚２の下端を挿入
   して該支持枠３を立設する如くしたパレツト・サ
   ポーターにおいて、前記取付金具４の端桁７に嵌
   入される平面コ字状の嵌合取付部９の両側板部９
   ａ，９ｂが、端部デツキボード８ａとそれに隣接
   する第２番目のデツキボード８ｂとの間隙部１６
   に突出され、その各突出部の先端に上記第２番目
   デツキボード８ｂ側の近接位置において外方折曲
   係止縁６ａ，６ｂが設けられる一方、上記間隙部
   １６内の位置において上記両側板部９ａ，９ｂの
   外側に端桁７上を跨ぐ態様に帯状板の〓形折曲げ
   材からなる抜止金具１２が嵌め被せられると共
   に、該抜止金具１２は上記間隙部１６の幅より幅
   の狭いものとなされ、かつ内側の短い垂下折曲部
   １１ａの下辺が斜辺１１に形成されることにより
   上記間隙部１６内で上端の水平板部１０を基点に
   転回可能なものとなされると同時にデツキボード
   ８ａ，８ｂ間の間隙部１６内を通じて外方に引き
   出し可能なものとなされると共に、更に外側の垂
   下折曲部１１ｂの一側辺に、横向きの係合用切込
   み１３が設けられ、この切込みに、前記嵌合取付
   部９の外側の側板部９ｂの外面に固植された係止
   ピン１４が抜止金具１２の前記転回により嵌脱自
   在に嵌合係止されるようになされていることを特
   徴とするパレツト・サポーター。