JPS6138048Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷風吹出口の露滴回収構造に係り、特
に吹出口より露が飛散されることなく確実に露を
回収することを目的とするものである。

以下本考案の一実施例を図面と共に説明する第
１図に於いて、１は室屋の窓等に据付けられる一
体型空気調和機で、圧縮機等の冷凍機器（図示せ
ず）を内蔵し、前面には室内空気を吸入する吸込
口２と、吸入した室内空気を熱交換させて室内へ
吐出させる冷気吹出口３と、運転制御スイツチ４
等の配置された操作部５とが設けられている。６
は吸込口２の裏面に配設されたエアーフイルター
で第２図の如く吸込口２の右開口７より挿入出来
るようになつている。

第３図は吹出口３の拡大斜視図で、吹出口３の
底部を周縁に土手８を有する皿状の露受部９と
し、この露受部９の底面１０には露を排出口１１
と、吹出グリル１２の回転軸１３を挿入させる取
付穴１４と、壁１５とが設けられている。

そして露受部９は、壁１５にて吹出グリル１２
等より滴下する露を受ける主受部９ａと、吹出口
３の側壁１６に付着滴下する露を受ける補助受部
９ｂとから構成されており、特にこの補助受部は
第２図に示す如く室内空気（破線矢印）と冷風
（実線矢印）との混合乱流領域となつている。又
壁１５を露受部９上に設けたことにより前述の乱
流の発生が減少し比較的多量の露が溜る主受部９
ａから補助受部９ｂへの露の移動が阻止出来るの
で、補助受部９ｂに溜まつた露が土手８を乗り越
えて滴下し家屋の床面等を汚す虞れがない。前述
の露付着部は、第２図に示す如く露受部９の底面
１０より立ち上り成形された側壁１７と、露受部
の土手８より立ち上り成形された周壁１８とから
構成されている。１９は周壁１８に付着した露を
側壁１７へガイドするための溝で、斜め下方に傾
斜させてある。又周壁１８は幅寸法ｌが小さいた
めこの周壁に付着して成長した露は第３図の如く
溝１９に誘引されるようになつている。この溝を
３ケ所に設けたのは吹出口３が縦長であるため周
壁１８に付着した露を上方から順次側壁１７へ誘
引させるためである。

２０は吹出口３の左側面２１に形成されたエア
ーシヨート防止部で、吹出グリル１２の左回転に
て吹出口３から吐出された冷風が直接吸込口２に
吸入されるのを阻止すると共に、冷風をエアーフ
イルター６の端部６ａに当てないようにして、エ
アーフイルター６の露付も阻止するようになつて
いる。

上述の如き構成の露滴回収構造を有する空気調
和機１を運転させ、吹出口３より冷風を吐出させ
ると、露付着部１６に発生した露は次第に成長し
滴下するようになる。この時、側壁１７より滴下
する露はそのまま露受部９に回収される。一方周
壁１８より滴下する露は溝１９に誘引され第３図
の如く確実に側壁１７に導入され前述の側壁１７
より滴下する滴と共に露受部９に回収される。そ
してこの露受部に回収された滴は、防止壁１５に
て吹出口３よりの風圧に影響されることなく排水
口１１より確実に排出されて、図示しないドレン
パンに集水されるようになつている。従つて周壁
１８に付着した露が部屋の床面に滴下する虞れが
ない。又露受部９は周壁１８の外方にまで延出さ
せて設ける必要がなく、吹出口３と空気調和機１
の周壁１８を同一面にさせて空気調和機１の薄型
化に寄与すると共に、吹出口３全体の見栄えも良
くすることが出来る。

以上に述べた如く本考案に於いては、冷気吹出
口に付着した露を受ける主受部と、吹出口の側壁
に付着した露を受けると共に冷気と室内空気との
混合乱流領域に位置する補助受部とで露受部を構
成し、前記主受部から前記補助受部への露の移動
を阻止する壁を前記露受部上に設けたので、吹出
口並びにこの吹出口の側壁に付着して滴下する露
を露受部に回収確実に出来る。更に壁にてこの露
受部の混合乱流領域の乱流を低下出来るので露受
部に溜つた露を飛散させて部屋の床面を汚すこと
がないなどその実用効果は極めて多大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は空気
調和機の斜視図、第２図は第１図に於けるＡ−
A′断面図、第３図は吹出口の要部拡大斜視図で
ある。 ３……冷気吹出口、９……露受部、９ａ……主
受部、９ｂ……補助受部、１５……壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷気吹出口に付着した露を受ける主受部と、前
   記吹出口の側壁に付着した露を受ける補助受部と
   で露受部を構成し、前記主受部から前記補助受部
   への露の移動を阻止する壁を前記露受部上に設け
   たことを特徴とする冷風吹出口の露滴回収構造。