JPS6133598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はたとえば自動車のヘツトランプの上向
きビーム指示灯のようなパイロツトランプに関す
るもので、構造の簡単化を図つたものである。

自動車等には各種の表示灯や警告灯等のパイロ
ツトランプが設けられており、これらパイロツト
ランプの一部は、速度計等の文字盤中に点灯する
ようにして運転中の確認を容易にしている。この
ような構造の従来例を第１図について説明する
と、１は計器等の文字盤であつて、その表面（図
における左側）には数字等の文字が記載されてい
るものである。

文字盤１の一部には孔２が穿設されており、文
字盤１の背部に配設されたランプ３の光を透過さ
せるようになつている。ランプ３は板４（実施例
においてはプリント基板）に穿設された孔５に一
部を嵌められたソケツト６に取り付けられてい
る。

文字盤１と板４の間には、一部を筒状にしたケ
ース７が位置している。このケース７は暗い色を
したもので、ランプ３の光線が他に散らないよう
にしてある。ケース７の前部は若干縮径されてお
り、その先端で前述した文字盤１の孔２に臨んだ
ところには、別部材のレンズ８が嵌合により取り
付けられている。

このような構造の従来のパイロツトランプはレ
ンズ８が文字盤１やケース７と別部材であるた
め、コスト高となり、また組付工数も多くなる欠
点がある。

これを改良した例を第２図について説明する
と、この場合には文字盤１の背部に位置するケー
ス９を有底筒体とし、その底部である孔２に臨ん
だ部分は、他の部分より肉薄部１０にして、ラン
プ３の発する光線の透過率を高めるようにしてあ
る。

この場合において、ケース９は合成樹脂材で製
作されており、色彩は青色あるいは縁色になつて
いる。これはヘツトランプの上向きビーム指示灯
の場合等には、ランプも青色あるいは縁色等のこ
とが多いので、色彩的にケース９とランプ３とが
合致することになり、充分な機能が得られるよう
にしたものである。青色あるいは縁色にすれば、
夜間のみ使用する前例の場合等において適度の明
るさが得られることになるが、これは他の色であ
つてもよいことは言うまでもない。

このように構成されたこのパイロツトランプ
は、ランプ３の発した光線が肉薄部１０を通り、
孔２を通つて文字盤１の表面に出るので、運転者
はランプ３の点灯を確認することができる利点は
あるが、文字盤１の孔２とケース９の肉薄部１０
との間の隙間が斜方から見えて一体感がなくなる
こと、孔から入つた塵埃が文字盤１とケース９と
の間に付着しやすいこと、およびこれによつてラ
ンプ３の発する光線が見にくくなつても塵埃の付
着場所が孔２の奥であるために拭きとりにくいこ
と等の問題がある。

本考案はこの点に鑑みて成されたものである。
本考案の一実施例を第３図について説明すると、
この場合には文字盤１１の一部を肉薄部１２に形
成してある。そしてケース１３は底部のない筒体
となつており、ランプ３の発する光線はこの肉薄
部１２を通つて、運転者に見えることになる。な
おこの場合において、文字盤１１は青色あるいは
緑色とし（他の色でもよい）、表面塗装あるいは
印刷の際、肉薄部１２をマスキングすれば、第２
図のものと同様の効果が得られることになる。

本考案は上述のように構成したものであるか
ら、従来のものと異なり、レンズを別部材で設け
る必要がなく、コストダウンが図れる上に、レン
ズの接着やかしめ、あるいは圧入等の工数が不要
となる効果がある。そして文字板には孔をあけな
い構造であることから、外観がよく、また内部に
塵埃が入ることもないので、常に明瞭に、ランプ
の点灯確認ができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパイロツトランプの一例を示す
断面図、第２図は第１図のものの改良例の断面
図、第３図は本考案の一実施例の断面図である。 ３……ランプ、４……板、１１……文字盤、１
２……肉薄部、１３……ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計器等の文字盤の背部にランプを配設し、該ラ
   ンプの発光を前記文字盤の前方から確認できるよ
   うにした自動車等のパイロツトランプにおいて、
   前記文字盤の裏面に、光線の透過率を高める肉薄
   部を形成したことを特徴とする自動車とのパイロ
   ツトランプ。