JPS6222435Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用表示装置に関するものであ
る。

自動車の各部の故障或は各種機器の作動の確認
等を集中的に運転者に認知させる表示装置として
は、通常自動車の図形に組合せて各種機器の図形
及び文字を例えば各々色分けして表示するよう構
成されるのが普通であり、従来は各種機器の図形
及び文字毎にそれぞれ色彩の異なるレンズを使用
し、これらのレンズを多数積重して組合せ構成す
るのが一般的である（例えば実開昭52−3379号公
報、実開昭52−3381号公報等参照）。

このような従来構造では各表示すべき機器の数
だけレンズを積重することになるので、非常に装
置が部厚くなり、大型化せざるを得ないばかり
か、表示機能の面でも問題がある。本考案は極め
て簡単なる構造で、小型コンパクトな表示装置を
提供することを目的とするもので、以下附図実施
例につき説明する。

第１図は本考案にかかる表示装置の分解斜視図
を示しており、１は合成樹脂等により形成された
ケースで、該ケース１は隔壁１′により多くの区
画室ａ〜ｌに区画されている。

各区画室にはそれぞれ照明用ランプ８が装備さ
れている。

２は黒色等の不透明の中に警告すべき図形及び
文字を透明部分で現出させた表示板で、該透明の
図形及び文字を現わした部分の裏面にはそれぞれ
表示すべき任意の色彩２ａ（第３図参照）が塗布
或は貼着され、又前記ケース１の前面に該表示板
２を組合せたとき、表示板２に画いた図形及び文
字が各警告すべき要素毎にケース１の各区画室ａ
〜ｌの前面に位置するよう構成される。該表示板
２に画いた図形は、後述する車体の輪郭を画いた
表示板４及び５と重ね合せたとき、各図形が車体
の所定個所に位置するようになつている。

３は前記表示板２の表面に重ね合わされる透明
の表示板で、前後左右の車輪を表わす図形が例え
ば部分的な凹点或は凹溝等により画かれており、
又４輪駆動を表示する文字4WDが凹線等により
画かれ、該表示板３の外周部は一部外方に延長し
た上で屈曲して脚部３′が形成され、ケース１前
面に表示板２を重ね、その上に該表示板３を重ね
た場合該脚部３′の端部がケース１に設けた他の
区画室ｍのスリツトに嵌入し、該区画室ｍ内に装
備したランプの光が脚部３′の端面より透明表示
板３内に入り、車輪を表わす図形及び文字部にて
乱反射して該図形、文字が明るく光るようになつ
ている。

４は透明板に車体の輪郭線を凹点或は凹溝等に
より画いた表示板で、その外周の一部には前記表
示板３と同様脚部４′が形成され、該脚部４′の先
端がケース１内に設けた他の区画室ｎのスリツト
内に嵌入し、該区画室ｎ内に装備したランプによ
り車体の輪郭線が明るく光るようになつている。

５は車体の輪郭線を例えば印刷等により画いた
表示板で、該輪郭線は前記表示板４の凹点或は凹
溝等により画いた車体輪郭線とはわずかにずれた
状態で画かれ、凹点或は凹溝等による輪郭線の表
示が印刷された輪郭線により遮蔽されることがな
いようになつている。

６はパツキン、７は透明又は半透明の表面板で
ある。

これら２乃至５の表示板はケース１の前面に順
次重ね合せて組付けられ、その上にパツキン６及
び表面板７を重ねてスクリユー等によりケース１
に締付固定される。

上記構成において、例えばエンジン始動後所定
のエンジン運転状態となつたときチヨーク戻しを
忘れていると図示しないチヨーク戻し忘れ警報回
路が作動し区画室ｆ内のランプが点灯し、表示板
２のチヨークの図形及びCHOKEの文字を表示板
５の印刷された車体輪郭線との組合せにより例え
ば黄色等の色彩で表示する。

又ドアロツクが完全でない状態で走行すると区
画室ｇ及びｈのランプが点灯しドアの図形及び
DOORの文字を所定の色彩にて表示する。更に又
４輪駆動にて走行すると区画室ｍ内のランプが点
灯し表示板３の４個の車輪の図形及び4WDの文
字が車体輪郭線との組合せにより表示され、４輪
駆動で走行していることを乗員に認知させる。

車体輪郭線を端面照明式の表示板４のみにて表
示するようにすると、車室内が非常に明るい昼間
時等では端面表示された車体輪郭線はあまり鮮明
には見えず、視認性が極めて悪くなる。そのよう
な昼間車室内が明るいときは表示板５に印刷され
た車体輪郭線のほうがはるかに鮮明に見える。と
ころが印刷された車体輪郭線のみでは夜間等車室
内が暗いときは印刷された車体輪郭線は非常に見
えにくく、表示装置前面がほとんど真暗でブラツ
クホールのような感じとなり室内美感上からも好
ましくなく、このような夜間等では前記端面照明
式の方が鮮明で且つデザイン的にもはるかにすぐ
れた表示を行なうことができる。

そこで本考案では車体輪郭線の表示を、端面照
明式のもの４と印刷式のもの５との重ね合せによ
り構成し、昼間車室内の明るいときは印刷した車
体輪郭線で表示を行ない、室内が暗くなつたとき
は、例えば前照灯スイツチとの連動等により区画
室ｎ内のランプが点灯し表示板４の凹点或は凹溝
等による車体輪郭線が明るく表示され、該輪郭線
に組合せて所定の表示が行われるようにしたこと
により、明るいときも暗いときも鮮明な車体輪郭
線との組合せにおいて警告表示の視認性の著しい
向上をはかり得るものである。

以上のように本考案によれば多くの警告すべき
表示要素を１枚の表示板２に並列的に画きその表
示板２の裏面にそれぞれの表示要素毎に所定の色
彩２ａを施し、これら各要素がケース１に形成し
た各区画室上に重なるよう構成すると共に、その
上に車体輪郭線を端面照明にて表示するようにし
た端面照明式表示板と、印刷にて車体輪郭線を画
いた表示板とを重ね合せたことにより、各区画室
内に設けたランプ８の点灯にて各要素毎に車体輪
郭線との組合せにて室内が明るいときも暗いとき
も常に鮮明に所定の表示を行うことができるもの
で、構成の著しい簡易化をはかることができ、機
能良好で、且つ小型コンパクトであり更に室内美
感上からもすぐれた表示装置を提供し得る点実用
的に極めて効果的なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる表示装置の分解斜視
図、第２図は警告すべき表示要素を画いた表示板
の一例を示す正面図、第３図は本考案表示装置の
断面図である。 １……ケース、１′……隔壁、ａ〜ｎ……区画
室、２，３，４，５……表示板、６……パツキ
ン、７……表面板、８……ランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース内を隔壁により多くの区画室に区画し、
   該各区画室内にランプを装備し、警告すべき多く
   の要素の図形及び文字を透明部分にて画いた表示
   板の該透明部分に色彩を施して該表示板をケース
   前面に重ねることにより該表示板に画いた各警告
   要素がケースの各区画室前面に位置するよう構成
   し、該表示板の前面に、透明板に車体輪郭線を凹
   点或は凹溝等により表わし該透明板端面より光を
   入れることにより凹点或は凹溝等が明るく光るよ
   うにした端面照明式の表示板と、車体輪郭線を印
   刷等により上記端面照明式表示板の車体輪郭線と
   はわずかにずらせて画いた表示板とを重ね合せ、
   各区画室内のランプの点灯により警告すべき各要
   素毎に図形及び文字を同時に上記車体輪郭線との
   組合せにおいて表示され得るよう構成したことを
   特徴とする自動車用表示装置。