JPS6130610B2 - - Google Patents
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- JPS6130610B2 JPS6130610B2 JP56149343A JP14934381A JPS6130610B2 JP S6130610 B2 JPS6130610 B2 JP S6130610B2 JP 56149343 A JP56149343 A JP 56149343A JP 14934381 A JP14934381 A JP 14934381A JP S6130610 B2 JPS6130610 B2 JP S6130610B2
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Landscapes
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Description
本発明は、密閉器もしくは密閉室の構成材料と
して特に文化財の収納ケースの構成材料として使
用した場合に、ケース内の相対湿度を常温におい
て一定の範囲たとえば60%RHに調節することが
可能な湿度調節用パネルに関するものである。 文化財は世界の各地で移動展示されることが多
いが、その保護のため展示室を空調すること、お
よび第1図に示すように収納ケースの底部に設け
た箱(ひき出し)にペレツト状、粒状等の湿度調
節剤を入れて調湿することが行なわれている。そ
して、湿度調節剤としては、シリカゲル、アルミ
ナゲル等が使用されており(特公昭36−19097
号)、またゼオライトゲル、モンモリロナイト等
も知られている。 しかし、これら通常の湿度調節剤(以下、湿度
調節剤という)は、(1)後述する如く温度変化に対
する吸放湿速度が小さく、即ち湿度応答性が悪
く、平衡に達するのにかなりの時間を要し、ケー
ス内展示物などの材質への影響が無視できないこ
と、(2)前記従来技術では湿度調節剤を多量に使用
したとしても湿度調節剤の効果はケース内の上の
方ほど及びにくいこと、等の欠点があるため、空
調が不可欠となり、エネルギーコストが問題とな
つていた。 また、文化財の輸送には、包装材料として和紙
等の繊維素系シートが好んで使用されている。こ
れらはクツシヨン性、吸放湿性、湿度応答性がよ
いこと等の長所があるが、後述する如く、平衡湿
度差が大きいという欠点を有する。 結局、従来技術即ち湿度調節剤の底面配置また
は和紙等を単体として使用する限り、文化財に対
して好ましい湿度環境を保証することはできな
い。また、該調節剤と和紙等を任意に組合せて使
用するとしても使用場所、方法に限界があり、前
記欠点および問題点を解決することはできない。 本発明者はこれら湿度調節剤および和紙等の温
湿度に関する特性を詳細に研究した結果、かゝる
完成した物品を別個にもしくは任意に集合して使
用するのではなく、不可分の一体として、好まし
くは実質上均一に、結合して使用することによ
り、前記した欠点および問題点を解決し得ること
を見出した。 斯くして、本発明によれば、多数のハニカムを
有し該ハニカムに粉体湿度調節剤が充填されて成
る板状構造体の該ハニカム面に吸放湿性および良
好な湿度応答性を有する繊維から成るシート状物
または該繊維に粉体湿度調節剤が結合されて成る
シート状物を被覆することによつて一体構造に組
合わせられ、かつ所定の湿度に調整されてなるこ
とを特徴とする湿度調節用パネルが提供される。 本発明の特徴は、第1に、多数のハニカムを有
する板状構造体の該ハニカムごとに粉体湿度調節
剤を填充したこと、第2に、例えば、吸放湿性お
よび良好な湿度応答性を有する繊維(所望によ
り、粉体湿度調節剤が該繊維に結合していてもよ
い)からなるシート状物(たとえば和紙)でもつ
て上記の湿度調節剤が填充されたハニカムに蓋を
するような形で上記板状構造体を被覆することに
よつて一体に組合わせて適切な湿度調節効果を得
ること、第3に、ハニカム中の湿度調節剤の選
択、増減により湿度調節すべきすべての対象、環
境に対応し得ることである。 かゝる構成を有する本発明の湿度調節用パネル
は、目方が軽くて容易に文化財ケースの内面に組
込むことができるから湿度調節効果が立体的とな
り、前記の欠点をすべて解決するとともに、省エ
ネルギー上の見地から空調を不要とする湿度調節
を実現し、斯界の要望に応えるものである。 本発明は、吸放湿性および良好な湿度応答性を
有する繊維(以下、湿度応答性を有する繊維とい
う)に粉体湿度調節剤が、好ましくは少なくとも
表面が実質的に均一な混在状態で、付着結合して
一体となつたシート状物(たとえば粉体とした湿
度調節剤を木材パルプと混合抄紙した紙もしくは
該粉体を塗布した紙)が優れた湿度調節効果を有
するという発見に基くものである(このようなシ
ート状物すなわち湿度調節用シート状物について
は、別途に特許出願されている)。 そこで、本発明パネルの説明に先立つて、粉体
湿度調節剤、湿度応答性を有する繊維、湿度調節
用シート状物の湿度調節効果について、以下に説
明しておく。 なお、湿度調節効果の判定は次の実験方法に従
つた。 (1) 実験方法 容積10のデシケータを用い、気密性は内部
を真空にし、20℃±1℃の室内で、その圧力が
1昼夜変化しないことによつて確めた。 このデシケータ内に温度計および湿度計のセ
ンサーを設置し、これを自動温度調節室内に入
れ、約2時間で10℃→40℃または40℃→10℃の
温度変化を行い、デシケータ内の温度および相
対温度を自動記録する。 実験は試料を10g(乾燥重量)秤量し、上記
のデシケータに入れ、少なくとも2昼夜放置し
て、ほぼ平衡に達した後、上記温度プログラム
に従つて温度を変化させ、湿度変化を測定し
た。 なお、デシケーター内に何も入れない場合の
温度変化プログラムと湿度変化との関係および
湿度計の湿度応答性とをあらかじめ実験調査し
本実験の結果を明瞭ならしめるように配慮して
前記の実験計画をたてた。 (2) 粉体としたことによる個有の湿度調節効果 湿度調節剤としてニツカペレツトOK(商
標、日本活性白土(株)製モンモリロナイトクレー
変成品、以下ニツカペレツトという)を対照品
とし、その粉体(平均粒子径180ミクロン)と
比較した。その結果を第4図(ニツカペレツト
が入つている場合の密閉器内の湿温度変化)及
び第5図(粉状ニツカペレツトが入つている場
合の密閉器内の湿温度変化)に示す。 ニツカペレツトでは第4図に示すように温度
上昇に伴い、相対湿度は一旦低下し、最低を経
て約5時間で元の値に戻るが、温度下降の場合
にはかなり湿度上昇があり、約12時間経過しな
いと元の値に戻らない。この湿度応答は図に示
すように完全に反復される。次にニツカペレツ
トを粉末にすると(第5図)、昇温時、降温時
共に平衡到達時間(それぞれ3時間および6時
間)も一時的な湿度変動も小さくなり、感湿剤
の表面積を大きくすることが、湿度調節に重要
であることがわかる。何れにしてもニツカペレ
ツトは温度が10゜→40℃と変化しても、平衡後
の相対湿度変化(以下10゜/40℃平衡湿度差と
称す)が1%以下であり、湿度調節剤として優
れている。しかし唯一の欠点は吸放湿速度が遅
く、急激な温度変化についていけない点であ
る。この欠点は第4〜5図からもわかる様に表
面積を大きくすることによつてある程度軽減さ
れる。 (3) 粉体と結合すべき繊維の湿度調節効果 この実験では試料繊維としてミツマタパルプ
からなる薄葉紙(米坪量5.8g/m2)を採用し
既述した実験方法に従つて効果を判定した。そ
の結果を第6図(薄葉紙が入つている場合の密
閉器内の湿温度変化)に示す。 薄葉紙の場合、初期の相対湿度が50%RHの
場合、温度上昇時に一時的に湿度上昇ピークが
見られる。これは温度が上がると雰囲気の飽和
水蒸気圧が増加するため必然的に相対湿度が減
少することから考えると、不可解な挙動である
が、湿度変化の応答速度は大きく、温度変化の
終了と共に一定(平衡)湿度に達する。降温時
には湿度が上昇する通常の挙動を示し、最高値
を経て、約4時間後に一定(平衡)値になる。
ニツカペレツトに比べて、応答性はよいが40
゜/10゜平衡湿度差は11%である。湿度応答が
昇温時、降温時共にニツカペレツト(第4図)
より速かなのは薄葉紙の面積(約17240cm2/10
g)がニツカペレツト(約310.5cm2/10g)よ
りかなり大きいため、水分の吸放出が速かに行
われると解釈される。しかし、第5図からわか
るように、ニツカペレツトを単に粉状にしたの
では見かけの表面積は大きくなるが(約3300
cm2/10g)吸放湿速度の点で紙に及ばないこと
がわかる。 これらの実験結果をまとめると第1表の如く
なる。
して特に文化財の収納ケースの構成材料として使
用した場合に、ケース内の相対湿度を常温におい
て一定の範囲たとえば60%RHに調節することが
可能な湿度調節用パネルに関するものである。 文化財は世界の各地で移動展示されることが多
いが、その保護のため展示室を空調すること、お
よび第1図に示すように収納ケースの底部に設け
た箱(ひき出し)にペレツト状、粒状等の湿度調
節剤を入れて調湿することが行なわれている。そ
して、湿度調節剤としては、シリカゲル、アルミ
ナゲル等が使用されており(特公昭36−19097
号)、またゼオライトゲル、モンモリロナイト等
も知られている。 しかし、これら通常の湿度調節剤(以下、湿度
調節剤という)は、(1)後述する如く温度変化に対
する吸放湿速度が小さく、即ち湿度応答性が悪
く、平衡に達するのにかなりの時間を要し、ケー
ス内展示物などの材質への影響が無視できないこ
と、(2)前記従来技術では湿度調節剤を多量に使用
したとしても湿度調節剤の効果はケース内の上の
方ほど及びにくいこと、等の欠点があるため、空
調が不可欠となり、エネルギーコストが問題とな
つていた。 また、文化財の輸送には、包装材料として和紙
等の繊維素系シートが好んで使用されている。こ
れらはクツシヨン性、吸放湿性、湿度応答性がよ
いこと等の長所があるが、後述する如く、平衡湿
度差が大きいという欠点を有する。 結局、従来技術即ち湿度調節剤の底面配置また
は和紙等を単体として使用する限り、文化財に対
して好ましい湿度環境を保証することはできな
い。また、該調節剤と和紙等を任意に組合せて使
用するとしても使用場所、方法に限界があり、前
記欠点および問題点を解決することはできない。 本発明者はこれら湿度調節剤および和紙等の温
湿度に関する特性を詳細に研究した結果、かゝる
完成した物品を別個にもしくは任意に集合して使
用するのではなく、不可分の一体として、好まし
くは実質上均一に、結合して使用することによ
り、前記した欠点および問題点を解決し得ること
を見出した。 斯くして、本発明によれば、多数のハニカムを
有し該ハニカムに粉体湿度調節剤が充填されて成
る板状構造体の該ハニカム面に吸放湿性および良
好な湿度応答性を有する繊維から成るシート状物
または該繊維に粉体湿度調節剤が結合されて成る
シート状物を被覆することによつて一体構造に組
合わせられ、かつ所定の湿度に調整されてなるこ
とを特徴とする湿度調節用パネルが提供される。 本発明の特徴は、第1に、多数のハニカムを有
する板状構造体の該ハニカムごとに粉体湿度調節
剤を填充したこと、第2に、例えば、吸放湿性お
よび良好な湿度応答性を有する繊維(所望によ
り、粉体湿度調節剤が該繊維に結合していてもよ
い)からなるシート状物(たとえば和紙)でもつ
て上記の湿度調節剤が填充されたハニカムに蓋を
するような形で上記板状構造体を被覆することに
よつて一体に組合わせて適切な湿度調節効果を得
ること、第3に、ハニカム中の湿度調節剤の選
択、増減により湿度調節すべきすべての対象、環
境に対応し得ることである。 かゝる構成を有する本発明の湿度調節用パネル
は、目方が軽くて容易に文化財ケースの内面に組
込むことができるから湿度調節効果が立体的とな
り、前記の欠点をすべて解決するとともに、省エ
ネルギー上の見地から空調を不要とする湿度調節
を実現し、斯界の要望に応えるものである。 本発明は、吸放湿性および良好な湿度応答性を
有する繊維(以下、湿度応答性を有する繊維とい
う)に粉体湿度調節剤が、好ましくは少なくとも
表面が実質的に均一な混在状態で、付着結合して
一体となつたシート状物(たとえば粉体とした湿
度調節剤を木材パルプと混合抄紙した紙もしくは
該粉体を塗布した紙)が優れた湿度調節効果を有
するという発見に基くものである(このようなシ
ート状物すなわち湿度調節用シート状物について
は、別途に特許出願されている)。 そこで、本発明パネルの説明に先立つて、粉体
湿度調節剤、湿度応答性を有する繊維、湿度調節
用シート状物の湿度調節効果について、以下に説
明しておく。 なお、湿度調節効果の判定は次の実験方法に従
つた。 (1) 実験方法 容積10のデシケータを用い、気密性は内部
を真空にし、20℃±1℃の室内で、その圧力が
1昼夜変化しないことによつて確めた。 このデシケータ内に温度計および湿度計のセ
ンサーを設置し、これを自動温度調節室内に入
れ、約2時間で10℃→40℃または40℃→10℃の
温度変化を行い、デシケータ内の温度および相
対温度を自動記録する。 実験は試料を10g(乾燥重量)秤量し、上記
のデシケータに入れ、少なくとも2昼夜放置し
て、ほぼ平衡に達した後、上記温度プログラム
に従つて温度を変化させ、湿度変化を測定し
た。 なお、デシケーター内に何も入れない場合の
温度変化プログラムと湿度変化との関係および
湿度計の湿度応答性とをあらかじめ実験調査し
本実験の結果を明瞭ならしめるように配慮して
前記の実験計画をたてた。 (2) 粉体としたことによる個有の湿度調節効果 湿度調節剤としてニツカペレツトOK(商
標、日本活性白土(株)製モンモリロナイトクレー
変成品、以下ニツカペレツトという)を対照品
とし、その粉体(平均粒子径180ミクロン)と
比較した。その結果を第4図(ニツカペレツト
が入つている場合の密閉器内の湿温度変化)及
び第5図(粉状ニツカペレツトが入つている場
合の密閉器内の湿温度変化)に示す。 ニツカペレツトでは第4図に示すように温度
上昇に伴い、相対湿度は一旦低下し、最低を経
て約5時間で元の値に戻るが、温度下降の場合
にはかなり湿度上昇があり、約12時間経過しな
いと元の値に戻らない。この湿度応答は図に示
すように完全に反復される。次にニツカペレツ
トを粉末にすると(第5図)、昇温時、降温時
共に平衡到達時間(それぞれ3時間および6時
間)も一時的な湿度変動も小さくなり、感湿剤
の表面積を大きくすることが、湿度調節に重要
であることがわかる。何れにしてもニツカペレ
ツトは温度が10゜→40℃と変化しても、平衡後
の相対湿度変化(以下10゜/40℃平衡湿度差と
称す)が1%以下であり、湿度調節剤として優
れている。しかし唯一の欠点は吸放湿速度が遅
く、急激な温度変化についていけない点であ
る。この欠点は第4〜5図からもわかる様に表
面積を大きくすることによつてある程度軽減さ
れる。 (3) 粉体と結合すべき繊維の湿度調節効果 この実験では試料繊維としてミツマタパルプ
からなる薄葉紙(米坪量5.8g/m2)を採用し
既述した実験方法に従つて効果を判定した。そ
の結果を第6図(薄葉紙が入つている場合の密
閉器内の湿温度変化)に示す。 薄葉紙の場合、初期の相対湿度が50%RHの
場合、温度上昇時に一時的に湿度上昇ピークが
見られる。これは温度が上がると雰囲気の飽和
水蒸気圧が増加するため必然的に相対湿度が減
少することから考えると、不可解な挙動である
が、湿度変化の応答速度は大きく、温度変化の
終了と共に一定(平衡)湿度に達する。降温時
には湿度が上昇する通常の挙動を示し、最高値
を経て、約4時間後に一定(平衡)値になる。
ニツカペレツトに比べて、応答性はよいが40
゜/10゜平衡湿度差は11%である。湿度応答が
昇温時、降温時共にニツカペレツト(第4図)
より速かなのは薄葉紙の面積(約17240cm2/10
g)がニツカペレツト(約310.5cm2/10g)よ
りかなり大きいため、水分の吸放出が速かに行
われると解釈される。しかし、第5図からわか
るように、ニツカペレツトを単に粉状にしたの
では見かけの表面積は大きくなるが(約3300
cm2/10g)吸放湿速度の点で紙に及ばないこと
がわかる。 これらの実験結果をまとめると第1表の如く
なる。
【表】
以上3つの実験結果をもとにして、本発明者は
該粉体と薄葉紙とを実質上均一に結合した場合、
たとえば該粉体を和紙に塗布した場合および洋紙
の製造工程中で木材パルプに混合した場合、その
いずれもその湿度調節効果が単に前記それぞれの
効果の算術平均ではなく予期せざる複合効果を奏
すること、即ち、 湿度変化の応答速度が極めて速く、 一時的湿度変動が小さく、 かつ平衡湿度差が極めて小さい、 という効果を奏することを見出したのである。 次にこの湿度調節用シート状物について、参考
例により具体的に説明する。 (4) 参考例 粉体塗布紙の湿度調節効果 5gのニツカペレツト粉体(平均粒子径
180ミクロン)を含む0.6%ポリビニールアル
コール(日本合成(株)製、ゴーセノール
EG30)水溶液50gを4gの和紙(米坪量
88.8g/m2)へ均一に塗布し、その上に1g
の薄葉紙(米坪量22.2g/m2)を貼り、乾燥
して湿度調節用シートを作成した。即ちこの
実験では粉体と繊維とを同量使用した。 この湿度変化を測定した結果、第7図(粉
状ニツカペレツトを塗布した和紙が入つてい
る場合の密閉器内の湿温度変化)にみられる
ように昇温時、降温時ともに湿度応答は速
く、1〜1.5時間で平衡値に達し、一時的湿
度変動も前記3実験例のいずれよりも小さ
く、10゜/40゜平衡湿度差と40゜/10゜平衡湿
度差がいずれも小さい(約20%)点で算術平
均以上の効果を示した。 粉体混合紙の湿度調節効果 晒クラフトパルプ1.875Kg(絶乾)を叩解
し、叩解度(カナデイアンスタンダード)
350mlとした。これに粉体(平均粒子径5.17
ミクロン)1.5Kgを加え、バインダーを加え
ることなく抄紙し、乾燥し、米坪量52.58
g/m2、水分9.3%、灰分24.6%のシートを
得た。ニツカペレツトの灼熱減量は6.3%で
あつたから、粉体のシートに対する混合率は
26.3%となる。 このシート10gをとり、同様の方法で湿度
調節効果の試験を行なつたところ、粉体塗布
紙と全く同様の効果を得た。 本発明は、上記した湿度調節用シート状物に関
する発明の技術的思想を構造体用パネルに利用
し、その効果をそのまゝ欠けることなく発揮させ
るものである。 湿度調節を必要とする文化財は種類が多く、た
とえばブロンズ像の如く、それ自体、吸湿性が殆
んどないもの、木像の如く吸湿性があるもの、屏
風のように吸湿性が高いもの等があり、また展示
ケース、展示室の条件も異なる。さらに、文化財
には60%RHだけでなく、40%RH、30%RHとし
て保存することが一層好ましいものがある。 もともと、上記湿度調節用シート状物は連続的
に多量生産されるものであり、これをパネルに貼
付けただけで機能しうる場合も多いが、前記した
個々の需要に応じて設計変更することは不可能な
場合が生ずる。従つて、吸湿容量の大きい粉体の
湿度調節剤を別個に均一に配置して上記の湿度調
節用シート状物或いは湿度調節剤を含まない湿度
応答性を有する繊維のシート状物(例えば和紙)
と組合せて、対象、環境に応じて適切な技術的手
段をとる必要がある。 本発明の湿度調節用パネルは、ハニカムを有す
る板状構造体において当該ハニカムの空所を前記
湿度調節剤の粉体の填充場所とし、これを湿度応
答性を有する繊維から成るシート状物又は上記湿
度調節用シート状物と実質上均一に組合せること
により、すべての対象、環境に適応しうるように
構成されたものである。ハニカムを利用すること
により、当該パネルをケースの側面に配置した場
合、粉体のかたよりを防ぐことができる。一般
に、ハニカムを主要部とする構造体用パネルは軽
量高強度を目的とするものであり、本発明のよう
な目的をもつてハニカムの空所が利用されたこと
はない。 以下、まず本発明にかゝるパネルの基本構造に
ついて説明し、次いで同一性ある各種の変形に言
及する。 (1) 本発明にかゝるパネルの基本構造 これを添付図面により説明すると、第2図に
おいて1はハニカム、2は和紙(被覆シー
ト)、3はハニカムの空所に填充した粉体を示
す。第2図に例示したパネルは粉体と湿度応答
性を有する繊維シート(和紙)とを通常のハニ
カム(紙、木質、プラスチツクもしくは金属
製)を介して同一空間内に均一に組合せて不可
分の一体構造としたものである。ハニカム1の
空所に填充された粉体3は、ハニカムの断面に
貼付けられた被覆用和紙2により固定されてい
る。 (2) 本発明の変形 図面に例示したハニカムは通常のハニカムで
あり、全く湿度応答性を有しないハニカム、た
とえばアルミニウム製ハニカムも使用しうる。
従つて、本発明にかゝるパネルがとりうる材料
構成の数は、ハニカムについては3つ(湿度応
答性のないもの、湿度応答性を有する繊維たと
えば木材パルプ、上記した湿度調節用シート状
物)、被覆シートについては2つ(湿度応答性
を有する繊維たとえば和紙、上記した湿度調節
用シート状物)および粉体をそれぞれ組合せた
数となる。 第2表は、本発明のパネルがとり得る材料構
成を例示するものである。本発明の実施に際し
ては、目的に応じて、この表のいずれかの組合
せのものを選択し、かつ粉体を特定すればよ
い。 なお、第2表においては、理解に便しならし
めるために、湿度応答性を有する繊維のシート
(布を含む)を木材パルプ、和紙等と表現し、
また、上記した湿度調節用シート状物を塗布紙
又は混合紙と表現した。
該粉体と薄葉紙とを実質上均一に結合した場合、
たとえば該粉体を和紙に塗布した場合および洋紙
の製造工程中で木材パルプに混合した場合、その
いずれもその湿度調節効果が単に前記それぞれの
効果の算術平均ではなく予期せざる複合効果を奏
すること、即ち、 湿度変化の応答速度が極めて速く、 一時的湿度変動が小さく、 かつ平衡湿度差が極めて小さい、 という効果を奏することを見出したのである。 次にこの湿度調節用シート状物について、参考
例により具体的に説明する。 (4) 参考例 粉体塗布紙の湿度調節効果 5gのニツカペレツト粉体(平均粒子径
180ミクロン)を含む0.6%ポリビニールアル
コール(日本合成(株)製、ゴーセノール
EG30)水溶液50gを4gの和紙(米坪量
88.8g/m2)へ均一に塗布し、その上に1g
の薄葉紙(米坪量22.2g/m2)を貼り、乾燥
して湿度調節用シートを作成した。即ちこの
実験では粉体と繊維とを同量使用した。 この湿度変化を測定した結果、第7図(粉
状ニツカペレツトを塗布した和紙が入つてい
る場合の密閉器内の湿温度変化)にみられる
ように昇温時、降温時ともに湿度応答は速
く、1〜1.5時間で平衡値に達し、一時的湿
度変動も前記3実験例のいずれよりも小さ
く、10゜/40゜平衡湿度差と40゜/10゜平衡湿
度差がいずれも小さい(約20%)点で算術平
均以上の効果を示した。 粉体混合紙の湿度調節効果 晒クラフトパルプ1.875Kg(絶乾)を叩解
し、叩解度(カナデイアンスタンダード)
350mlとした。これに粉体(平均粒子径5.17
ミクロン)1.5Kgを加え、バインダーを加え
ることなく抄紙し、乾燥し、米坪量52.58
g/m2、水分9.3%、灰分24.6%のシートを
得た。ニツカペレツトの灼熱減量は6.3%で
あつたから、粉体のシートに対する混合率は
26.3%となる。 このシート10gをとり、同様の方法で湿度
調節効果の試験を行なつたところ、粉体塗布
紙と全く同様の効果を得た。 本発明は、上記した湿度調節用シート状物に関
する発明の技術的思想を構造体用パネルに利用
し、その効果をそのまゝ欠けることなく発揮させ
るものである。 湿度調節を必要とする文化財は種類が多く、た
とえばブロンズ像の如く、それ自体、吸湿性が殆
んどないもの、木像の如く吸湿性があるもの、屏
風のように吸湿性が高いもの等があり、また展示
ケース、展示室の条件も異なる。さらに、文化財
には60%RHだけでなく、40%RH、30%RHとし
て保存することが一層好ましいものがある。 もともと、上記湿度調節用シート状物は連続的
に多量生産されるものであり、これをパネルに貼
付けただけで機能しうる場合も多いが、前記した
個々の需要に応じて設計変更することは不可能な
場合が生ずる。従つて、吸湿容量の大きい粉体の
湿度調節剤を別個に均一に配置して上記の湿度調
節用シート状物或いは湿度調節剤を含まない湿度
応答性を有する繊維のシート状物(例えば和紙)
と組合せて、対象、環境に応じて適切な技術的手
段をとる必要がある。 本発明の湿度調節用パネルは、ハニカムを有す
る板状構造体において当該ハニカムの空所を前記
湿度調節剤の粉体の填充場所とし、これを湿度応
答性を有する繊維から成るシート状物又は上記湿
度調節用シート状物と実質上均一に組合せること
により、すべての対象、環境に適応しうるように
構成されたものである。ハニカムを利用すること
により、当該パネルをケースの側面に配置した場
合、粉体のかたよりを防ぐことができる。一般
に、ハニカムを主要部とする構造体用パネルは軽
量高強度を目的とするものであり、本発明のよう
な目的をもつてハニカムの空所が利用されたこと
はない。 以下、まず本発明にかゝるパネルの基本構造に
ついて説明し、次いで同一性ある各種の変形に言
及する。 (1) 本発明にかゝるパネルの基本構造 これを添付図面により説明すると、第2図に
おいて1はハニカム、2は和紙(被覆シー
ト)、3はハニカムの空所に填充した粉体を示
す。第2図に例示したパネルは粉体と湿度応答
性を有する繊維シート(和紙)とを通常のハニ
カム(紙、木質、プラスチツクもしくは金属
製)を介して同一空間内に均一に組合せて不可
分の一体構造としたものである。ハニカム1の
空所に填充された粉体3は、ハニカムの断面に
貼付けられた被覆用和紙2により固定されてい
る。 (2) 本発明の変形 図面に例示したハニカムは通常のハニカムで
あり、全く湿度応答性を有しないハニカム、た
とえばアルミニウム製ハニカムも使用しうる。
従つて、本発明にかゝるパネルがとりうる材料
構成の数は、ハニカムについては3つ(湿度応
答性のないもの、湿度応答性を有する繊維たと
えば木材パルプ、上記した湿度調節用シート状
物)、被覆シートについては2つ(湿度応答性
を有する繊維たとえば和紙、上記した湿度調節
用シート状物)および粉体をそれぞれ組合せた
数となる。 第2表は、本発明のパネルがとり得る材料構
成を例示するものである。本発明の実施に際し
ては、目的に応じて、この表のいずれかの組合
せのものを選択し、かつ粉体を特定すればよ
い。 なお、第2表においては、理解に便しならし
めるために、湿度応答性を有する繊維のシート
(布を含む)を木材パルプ、和紙等と表現し、
また、上記した湿度調節用シート状物を塗布紙
又は混合紙と表現した。
【表】
(3) 実施例
ハニカムとして未晒クラフトパルプからなる
シートを、ハニカム填充物として粉体としたニ
ツカペレツトを、被覆シートとして粉体混合率
30%の晒クラフトパルプからなる米坪量60gの
混合紙(湿度調節用シート状物)を用いた。ハ
ニカムの深さを2cmとし建材の寸法(3尺×3
尺)に従つて2cm角の木枠を作り、その一面に
ベニヤ板を張り、木枠に糊付けした。これにハ
ニカムをおいて糊付けし、径1.2mmの粉体を填
充した。次いで、木枠の他の一面とハニカムの
他の断面に糊を付け上記混合紙を貼付けた。完
成したパネルはハニカムと混合紙中の繊維の合
計量がハニカム中の粉体と混合紙中の粉体の合
計量とほゞ等しくなつた。 同じパネルを12枚つくり、20℃60%RHの室
で十分に調湿した後、第3図に示した文化財陳
列用ケース(6尺×6尺×6尺)の天井、背面
及び底面に組込んだ。そして空調されていない
室に置き、温湿度の変動を測定したが、予期し
た通り、調湿の局部性が解消するとともに、研
究室内の実験結果とほゞ同様の湿度調節効果が
示された。 被覆シートとして、上記の混合紙を使用する
代わりに、ニツカペレツト粉体が混合されてい
ない同坪量の和紙を使用した場にも、上記の場
合と略々同様の湿度調節効果が得られた。 以上のように、本発明は、粉体の湿度調節剤と
湿度応答性を有する繊維とがパネル中に実質上均
一に存在すること、多様な保存対象、環境に対し
て適切な湿度調節効果をあげるために、板状構造
体のハニカムを利用してこれに特定の湿度調節剤
等を填充し、増減し、変更することを可能ならし
めたこと、に特徴のある新規な物品を提供したも
のである。そして、これを使用する際、パネル自
体が軽量であるためケース内に容易に組込めるこ
と、また湿度調節剤の使用基準(1m3あたり1
Kg)もかなり下げることが可能となるなどの効果
を生ずるが、最も顕著な効果は湿度調節のために
従来不可欠であつた空調を全く必要としない点に
あり、省エネルギー上極めて大きな意義を有する
ものである。 本発明は文化財ケース用として長年の要望にこ
たえたものであるが、その他の湿度調節を必要と
する対象、たとえば絵画の額縁用、楽器、衣裳等
のケース用、文化財、美術工芸品等の輸送時にお
ける梱包材料、内装用建材等に広く使用すること
ができる。
シートを、ハニカム填充物として粉体としたニ
ツカペレツトを、被覆シートとして粉体混合率
30%の晒クラフトパルプからなる米坪量60gの
混合紙(湿度調節用シート状物)を用いた。ハ
ニカムの深さを2cmとし建材の寸法(3尺×3
尺)に従つて2cm角の木枠を作り、その一面に
ベニヤ板を張り、木枠に糊付けした。これにハ
ニカムをおいて糊付けし、径1.2mmの粉体を填
充した。次いで、木枠の他の一面とハニカムの
他の断面に糊を付け上記混合紙を貼付けた。完
成したパネルはハニカムと混合紙中の繊維の合
計量がハニカム中の粉体と混合紙中の粉体の合
計量とほゞ等しくなつた。 同じパネルを12枚つくり、20℃60%RHの室
で十分に調湿した後、第3図に示した文化財陳
列用ケース(6尺×6尺×6尺)の天井、背面
及び底面に組込んだ。そして空調されていない
室に置き、温湿度の変動を測定したが、予期し
た通り、調湿の局部性が解消するとともに、研
究室内の実験結果とほゞ同様の湿度調節効果が
示された。 被覆シートとして、上記の混合紙を使用する
代わりに、ニツカペレツト粉体が混合されてい
ない同坪量の和紙を使用した場にも、上記の場
合と略々同様の湿度調節効果が得られた。 以上のように、本発明は、粉体の湿度調節剤と
湿度応答性を有する繊維とがパネル中に実質上均
一に存在すること、多様な保存対象、環境に対し
て適切な湿度調節効果をあげるために、板状構造
体のハニカムを利用してこれに特定の湿度調節剤
等を填充し、増減し、変更することを可能ならし
めたこと、に特徴のある新規な物品を提供したも
のである。そして、これを使用する際、パネル自
体が軽量であるためケース内に容易に組込めるこ
と、また湿度調節剤の使用基準(1m3あたり1
Kg)もかなり下げることが可能となるなどの効果
を生ずるが、最も顕著な効果は湿度調節のために
従来不可欠であつた空調を全く必要としない点に
あり、省エネルギー上極めて大きな意義を有する
ものである。 本発明は文化財ケース用として長年の要望にこ
たえたものであるが、その他の湿度調節を必要と
する対象、たとえば絵画の額縁用、楽器、衣裳等
のケース用、文化財、美術工芸品等の輸送時にお
ける梱包材料、内装用建材等に広く使用すること
ができる。
第1図は従来技術により湿度調節されている収
納ケースの一部破断斜面図、第2図は本発明にか
かる湿度調節用パネルの一部破断斜面図、第3図
は該パネルを内部に組込んだ収納ケースの一部破
断斜面図、第4〜7図は時間経過と温湿度変化と
の関係を示す図表である。 図において、1はハニカム、2は和紙(被覆シ
ート)、3は湿度調節剤、4は本発明のパネル、
5は文化財等を載置するための通気孔(図示せ
ず)を有する台盤である。
納ケースの一部破断斜面図、第2図は本発明にか
かる湿度調節用パネルの一部破断斜面図、第3図
は該パネルを内部に組込んだ収納ケースの一部破
断斜面図、第4〜7図は時間経過と温湿度変化と
の関係を示す図表である。 図において、1はハニカム、2は和紙(被覆シ
ート)、3は湿度調節剤、4は本発明のパネル、
5は文化財等を載置するための通気孔(図示せ
ず)を有する台盤である。
Claims (1)
- 1 多数のハニカムを有し該ハニカムに粉体湿度
調節剤が充填されて成る板状構造体の該ハニカム
面に吸放湿性および良好な湿度応答性を有する繊
維から成るシート状物または該繊維に粉体湿度調
節剤が結合されて成るシート状物を被覆すること
によつて一体構造に組合わせられ、かつ所定の湿
度に調整されてなることを特徴とする湿度調節用
パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56149343A JPS5851920A (ja) | 1981-09-24 | 1981-09-24 | 湿度調節用パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56149343A JPS5851920A (ja) | 1981-09-24 | 1981-09-24 | 湿度調節用パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5851920A JPS5851920A (ja) | 1983-03-26 |
JPS6130610B2 true JPS6130610B2 (ja) | 1986-07-15 |
Family
ID=15473034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56149343A Granted JPS5851920A (ja) | 1981-09-24 | 1981-09-24 | 湿度調節用パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5851920A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6167824U (ja) * | 1984-10-06 | 1986-05-09 | ||
JPH0285183A (ja) * | 1988-09-16 | 1990-03-26 | Nippon Filing Co Ltd | 物品保在構造 |
JPH02237616A (ja) * | 1989-03-10 | 1990-09-20 | Nippon Filing Co Ltd | 調湿機能棚 |
CN106042575B (zh) * | 2016-05-30 | 2018-11-09 | 浙江理工大学 | 一种具有调湿功能的蜂窝纸板及其制备方法 |
CN106042467B (zh) * | 2016-05-30 | 2018-11-02 | 浙江理工大学 | 一种具有调湿功能的蜂窝纸板 |
-
1981
- 1981-09-24 JP JP56149343A patent/JPS5851920A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5851920A (ja) | 1983-03-26 |
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