JPH0723630B2 - 吸湿パネル - Google Patents

吸湿パネル

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JPH0723630B2
JPH0723630B2 JP61216773A JP21677386A JPH0723630B2 JP H0723630 B2 JPH0723630 B2 JP H0723630B2 JP 61216773 A JP61216773 A JP 61216773A JP 21677386 A JP21677386 A JP 21677386A JP H0723630 B2 JPH0723630 B2 JP H0723630B2
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porous
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章 松岡
和彦 浅野
哲 吉見
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は建築物の内装パネル材やその他の壁材等として
の使用に適した吸湿性に優れた複合吸湿パネルに関する
ものである。
(従来の技術) 従来から、室内や庫内の湿気を吸収する材料としては、
木材やゾノライト系ケイ酸カルシウム板或いは特開昭52
−142821号公報に示されているように、水を分散媒とす
るポリ塩化ビニルやポリアクリル酸エステルその他の等
の非水溶性合成樹脂のエマルジョンと無水珪酸の微粒子
を水に分散してコロイド溶液としたコロイダルシリカ等
の吸湿剤との混合溶液をポリプロピレン等の有機繊維や
ガラス等の無機繊維の不織布よりなる基材に含浸,乾燥
後これを単独若しくは複数板積層し成形してなる吸湿性
ボードが知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記材料のいずれにおいても、板内の湿
気吸着成分が空気中の湿気を吸着水として取込み、吸湿
能力を発揮するものであるが飽和に達すると、それ以上
の湿気の吸収ができないために、高湿度環境においては
調湿機能が不充分であるばかりでなく、脱湿にも時間や
エネルギーを要するという問題点があった。
さりとて、吸湿能力を上げるため吸湿材の材厚を厚くす
ることは、施工性や運搬性やコストの点で不利である。
一方、吸湿能力を上げるため吸湿剤を多量に内添するも
のにあっては、板が形成できなかったり、コストが大に
なるという欠点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、吸
湿を行ってパネル体内に自由水を生じさせて吸湿フィラ
ーのみで発揮できる吸湿能力以上の吸湿能力を発揮し、
場合によってはその自由水を排水させることにより吸湿
性を長期に亘り保持し得る吸湿パネルの提供を目的とす
るものである。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の吸湿パネルは、基
材の空隙部に吸湿性フィラーを内添、保持してなる吸湿
体と無数の微細孔を有する多孔質体とを一体化すると共
に該多孔質体の表面に断湿層を層積することにより多孔
質体内に飽和含湿率以上の自由水を生じさせるように構
成したことを特徴とするものである。
(作用) 上記のように構成した吸湿パネルを一定の温度下で吸湿
体側から吸湿させると、次のような現象が生じる。
(a).多孔質体側の含水率は、自由水の発生により多
孔質単独の飽和含湿率(吸湿して平衡に達した状態)よ
り高くなる。
(b).多孔質体側の含水率が増加する一方、吸湿体側
の含水率が増加しない場合があり、吸収した湿気が多孔
質体内に移行している。
(c).吸湿体側から多孔質体への水分移行のため、吸
湿体に吸湿余力が生じ完全飽和にならない。
以上の現象により、吸湿体内に吸収された空気中の湿気
が多孔質体に移行し、多孔質体内で水に変化したことに
なる。
この自由水の生じるメカニズムは明確ではないが、多孔
質体は平衡含水率が低くて高湿度下では微細孔内には実
質部で吸収し切れない飽和蒸気に近い湿気が存在する一
方、吸湿体は平衡含水率が高く、高湿度下におかれても
一体化している両者の界面付近では両者間に微小な蒸気
圧差及び温度差が生じて飽和に近い多孔質体側で凝集
し、水が生成するものと思われる。
このような状態は、多孔質体の微細孔の径が約10μ以
下、特に3μ以下では凝集力により液化が促進するが、
それ以上の大きさ、例えば、濾紙(平均孔径約20μ)で
は凝集力が小さく、湿気が水滴化しにくくなって吸湿効
果が小さくなることが実験で確認されている。
さらに、吸湿体側から多孔質体への水分移行のため、吸
湿体に吸湿余力が生じ完全飽和にならない。
パネル内への吸湿は、多孔質体に層着した断湿層の存在
によって吸湿体側からのみ多孔質体に湿気が通過するこ
とになり、吸湿体と多孔質体との接合界面付近の蒸気圧
差が一層生じ易くなって多孔質体内の微細孔に容易に凝
縮水が生じるものである。
実際の使用時には温度の変化があるので、温度が下がる
と多孔質体内の湿気の凝縮が更に増加して多孔質体内で
の保水が促進する。
又、吸湿パネルを高湿度下で連続して吸湿させると多孔
質体内で自由水が多量に発生して保持しきれなくなり、
この多孔質体から水分が外部に滴下されることになる。
(実 施 例) 本発明の実施例を図面について説明すると、(1)は平
板形状に形成された吸湿体であり、この吸湿体(1)の
片面に同じく平板形状の多孔質体(2)を一体に固着し
てあり、さらに、この多孔質体(2)の露出表面に断湿
層(3)を層着してある。
吸湿体(1)は、吸湿性フィラーとして塩化カルシウ
ム、塩化マグネシウム、塩化リチウム等の潮解性物質、
或いはトリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソー
ダ、PVA等の水溶性高分子やケイ酸ナトリウム、セピオ
ライト,ベントナイト,ゾノトライト等の無機系吸湿
材、グラフト化されたデンプン、イソブチレン無水マレ
イン酸、ポリアクリル酸塩等の水不溶性高分子吸湿剤の
うち、一種又は二種以上の混合体を使用し、この吸湿性
フィラーを外気に連通する多数の空隙部を有する材料に
内添、保持させてなるものである。
具体的には、セメント、石膏等の水硬性物質と上記吸湿
フィラーとを水で混練一体化して硬化させたもの、或い
はケイ酸カルシウム板や紙、布等に吸湿性フィラーを含
浸させたもの、木質繊維やロックウール繊維等に吸湿性
フィラーを添加して混抄したもの、オレフィン系樹脂等
に吸湿性フィラーを混練して発泡させることにより得ら
れたものである。
一方、多孔質体(2)は、材料により、又、同一材料で
も内部の無数の微細孔の大きさにバラツキがあるが、吸
湿体(1)側からこれらの微細孔内に浸入、保持されて
飽和に近い状態になった湿度が、僅かなエネルギー差で
凝縮する程度の大きさの微細孔を有するものであること
が必要で、このような微細孔の大きさとしては、水銀圧
入法等で測定した結果、平均孔径が約10μ以下、好まし
くは3μ以下であることが望ましい。
このような微細孔を有する多孔質体(2)としては、具
体的には、石膏硬化体、セメント硬化体、ケイ酸カルシ
ウム硬化体、ムライト、レンガ、素焼タイル等の無機系
焼結体などがあるが、他に多孔質の樹脂体やガラス発泡
体でも連通する微細孔が上記孔径以下のものであればよ
い。
しかしながら、木質繊維板、無機質繊維板、紙、フエル
トシート等の毛細管現象による水分移動の良好な平均孔
径が20μ以上の空隙部を有する材料からなるものでは、
凝縮水の発生が少なくなって不適当である。
断湿層(3)としては、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、塩化ビニール、セロファン等の樹脂シートやこれら
のシートにアルミ等の金属蒸着を施してなるシート状
物、或いは紙に樹脂等を含浸させた防湿シート、アルミ
箔等の金属シートなどのシート材料を多孔質体(2)に
積層一体化して形成するか、又は、多孔質体(2)の表
面にシリコン、ウレタン、ポリエステル等の樹脂液を塗
布してなる被膜で形成してもよい。
なお、吸湿体(1)と多孔質体(2)との接合面には、
透湿性を妨げない程度の接着層、或いは、吸湿性フィラ
ーや水分が移動しないような撥水層、半透膜などを介在
させてもよい。
又、多孔質体(2)を配設していない吸湿体(1)の表
面側に、紙、布、又は透湿性塗膜、合板、石膏ボード、
ロックウール吸音板等の化粧パネルのような透湿性材料
を一体に積層しておいてもよく、さらに、多孔質体
(2)に外気に連通する複数の中空孔を穿設しておき、
該中空孔を通じて多孔質体(2)内の水分を外部に排出
するように構成しておいてもよい。
次に本発明の具体的な実施例並びに比較例を示す。
実施例1 吸湿性フィラーとしてトリエチレングリコールを使用
し、このトリエチレングリコール20重量部に石膏と水を
各々100重量部ずつ添加して混練したのち、平板状に形
成、硬化して得られた吸湿体の片面に、石膏と水を100:
50の比率で混練したのち上下端面間に貫通する複数個の
排水孔を設けるように成形、硬化してなる多孔質体(実
質部の微細孔の平均孔径2.3μ)を積層一体化し、さら
に該多孔質体の表面に厚さ20μのポリプロピレンシート
を一体に接着した構造の複合吸湿パネルを得た。
実施例2 実施例1の多孔質体に代えてケイ酸カルシウム板(微細
孔の平均孔径0.6μ)を前記実施例1の吸湿体に積層一
体化し、さらに、このケイ酸カルシウム板の表面にウレ
タン樹脂を10g/尺の割合で塗布してなる複合吸湿パネ
ルをを形成した。
比較例1 実施例1の多孔質体の代わりに濾紙(微細孔の平均孔径
20μ)を吸湿体に積層一体化して吸湿パネルを形成し
た。
上記実施例1、2及び比較例において、吸湿パネルを構
成する各多孔質体及び吸湿体の単体に95%RHのデシケー
タ内で平衡に達するまで、予め吸湿させた時の含水率は
次の通りであった。
吸湿体:70%、石膏硬化体:5%、ケイ酸カルシウム板:15
%、濾紙:20%。
又、上記実施例1、2及び比較例の各多孔質体及び吸湿
体を予め35%RHで調湿したのち上記のように夫々の吸湿
パネルに構成し、95%RHのデシケータ内で7日間吸湿さ
せたのち、これらの吸湿パネルの各多孔質体及び吸湿体
の含水率を測定した結果は次の通りであった。
吸湿体:20〜25%、石膏硬化体:15%、ケイ酸カルシウム
板:20%、濾紙:5%。
以上の結果から、実施例1、2における多孔質体は飽和
含湿率以上の重量増加があり、その分だけ該多孔質体内
で自由水が発生していることが理解できる。
一方、毛細管現象が良好な濾紙の場合でも、その含水率
が小さいことにより吸湿体から該濾紙への水の状態での
移動が少ないことが確認された。
さらに、実施例1、2及び比較例の吸湿パネルを引続き
14日間吸湿させたところ、実施例1、2の吸湿パネルに
おいては多孔質体から水分の滴下があったが、比較例の
吸湿パネルにおいては水分の滴下は生じなかった。
(発明の効果) 以上のように本発明の吸湿パネルによれば、基材の空隙
部に吸湿性フィラーを内添、保持してなる吸湿体と無数
の微細孔を有する多孔質体とを一体化したことによっ
て、多孔質体が単体で吸湿し得る以上の水分を自由水と
して取り込むことができる構造となり、向上すると共に
吸湿体側から多孔質体への水分移行で吸湿体に余力が生
じ、さらに吸湿可能となる。また、質体が自由水を保持
し切れなくなるとこの多孔質体から滴下するなど外部へ
の水分の放出が行われるので、脱水に要する時間やエネ
ルギーが少なくてすみ、吸湿体側からの連続的な吸湿を
も可能にし得るものである。
従って、吸湿性を長期に亘り保持し得ると共に所望の調
湿機能を発揮させることができ、その上、パネル内への
吸湿は、多孔質体に層着した断湿層の存在によって吸湿
体側からのみ多孔質体に湿気が通過することになり、吸
湿体と多孔質体との接合界面付近の蒸気圧差が一層生じ
易くなって多孔質体内の微細孔に容易に凝縮水を生じさ
せることができるものである。
又、湿気が多量に生じる雰囲気下においては多孔質体を
適宜な吸引力により積極的に吸引すれば、多孔質体内の
水分の迅速な除去が可能となり、建築物の壁材のみなら
ず単独の除湿装置としても有効に利用できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図はその斜視
図、第2図は断面図である。 (1)……吸湿体、(2)……多孔質体、(3)……断
湿層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント硬化体、石膏硬化体、ケイカル系
    硬化体、無機質焼結体等の平均孔径が10μ以下の無数の
    微細孔を有する多孔質体の一方の片面に吸湿性フィラー
    を基材に内添,保持させてなる吸湿体が一体に積層され
    ていると共に他方の片面に断湿層を設けて、多孔質体が
    多孔質体単独の飽和含湿率以上の水分吸収を可能とした
    ことを特徴とする吸湿パネル。
JP61216773A 1986-09-12 1986-09-12 吸湿パネル Expired - Lifetime JPH0723630B2 (ja)

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AT87308053T ATE61836T1 (de) 1986-09-12 1987-09-11 Hygroskopisches verbundmaterial.
US07/095,576 US4818602A (en) 1986-09-12 1987-09-11 Hygroscopic composite material
EP19870308053 EP0262826B1 (en) 1986-09-12 1987-09-11 Hygroscopic composite material
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JP2001149159A (ja) * 1999-09-09 2001-06-05 Inax Corp 収納装置

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