JP2001132131A - 建築パネル - Google Patents

建築パネル

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JP2001132131A
JP2001132131A JP30957699A JP30957699A JP2001132131A JP 2001132131 A JP2001132131 A JP 2001132131A JP 30957699 A JP30957699 A JP 30957699A JP 30957699 A JP30957699 A JP 30957699A JP 2001132131 A JP2001132131 A JP 2001132131A
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Shigeo Yoshida
繁夫 吉田
Tsuguo Yoneda
次生 米田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の壁面に施工される建築パネルの技術
において、断熱材層や表装材層の機能を損なうことな
く、調湿機能を向上させる。 【解決手段】 断熱材層10と、断熱材層10の少なく
とも片面に配置され透湿性を有する表装材層30と、断
熱材層10の内部で表装材層30の背面に沿って配置さ
れ、少なくとも表装材層30側が透湿性材料からなる多
数の収容室44に粉粒状の調湿材42が収容されてなる
調湿材収容体40とを備える建築パネルであり、調湿材
収容体40内の調湿材42が、表装材層30を通して施
工環境の湿気を効率的に吸収あるいは放出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築パネルに関
し、詳しくは、建築物の仕切り壁などを構築する建築パ
ネルであって、断熱機能と調湿機能とを有するものを対
象にしている。
【0002】
【従来の技術】建築パネルとして、建築物の壁面を構成
する内外装材とその中間に配置される断熱材層とが積層
一体化されたものがある。このような積層構造の建築パ
ネルは、建築パネルを敷設施工するだけで、壁面の内外
装材および断熱材層の施工が完了し、壁面施工の効率
化、品質性能の安定化、施工コストの低減などに有用と
されている。
【0003】上記建築パネルの内装材として、珪藻土な
どの調湿材を含有させた石膏ボードすなわち調湿石膏ボ
ードを用いると、室内環境に発生する過剰な湿気を吸収
保持したり、室内環境が過剰に乾燥したときに吸収保持
した湿気を放出したりすることで、室内環境を適切に湿
度状態に維持する調湿機能を発揮させることができる。
【0004】調湿石膏ボードを製造するには、石膏ボー
ドを成形するための石膏スラリーに粉粒状の調湿材を混
合しておけばよい。また、建築パネルを構成する断熱材
層に調湿材を配合しておく技術も知られている。例え
ば、断熱材層を構成するロックウールなどの繊維材料に
粉粒状の調湿材は混合してボード状に成形すれば、調湿
機能を有する断熱材層が得られる。
【0005】調湿材には、湿気だけでなくガスを吸着す
る機能や静電気を除去する機能などを有するものもあ
る。このような調湿材を用いた建築パネルは、各種の建
築材料から発生する有害な揮発性成分を吸着除去した
り、室内環境に発生する悪臭を除去したりする機能も発
揮することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した調湿石膏ボー
ドおよび調湿断熱材の何れも、調湿材が有する優れた調
湿機能を充分に発揮させることが出来ないという問題が
ある。珪藻土などの調湿材は、その表面および内部に有
する微細な多孔質構造が湿気を吸着したり放出したりす
る機能を発揮する。
【0007】調湿材を含有する石膏スラリーを成形し乾
燥硬化させると、調湿材の多孔質構造が石膏スラリーで
埋められてしまい、調湿機能が充分に発揮できなくなる
ことがある。調湿材の表面積のうち他の物質と接触して
いて外気が自由に出入りできない部分が多いほど、調湿
機能は弱くなってしまう。そのため、調湿材を単独の状
態で測定した場合の調湿性能に比べて、調湿石膏ボード
の調湿性能はかなり低下する場合がある。
【0008】また、調湿断熱材層の場合、ロックウール
等の繊維材料と粉粒状の調湿材とを単に混合しただけで
は、繊維材料に調湿材を強固に担持させることができな
いため、繊維材料から調湿材が脱落したり、断熱材層の
中で調湿材が偏在したりすることになり、断熱材層の全
体の調湿機能が悪くなる。繊維材料中に確実に担持でき
る調湿材の量には限界があるので、大量の調湿材を混合
して調湿機能を向上させることは難しい。厚みのある断
熱材層の内部に存在する調湿材と外界との間では充分な
通気が果たせず、湿気の出入りに支障がある。断熱材層
を構成する繊維材料が調湿材に対する湿気の流通を妨げ
る障害になるのである。
【0009】断熱材層の材料に接着剤あるいはバインダ
ー樹脂を混合しておくと、繊維材料への調湿材の担持は
強力になるが、調湿材の表面を接着剤が覆ったり多孔質
構造を塞いでしまうと、調湿機能は低下する。しかも、
断熱材層に調湿材が配合されていると、調湿材に吸収さ
れた水分が断熱材層全体の熱伝導性を高めてしまい、断
熱機能が低下するという弊害が生じる。
【0010】さらに、表装材層や断熱材層に調湿材を配
合すると、強度や耐久性などの性能にも悪影響を及ぼす
ことがある。また、表装材層の場合、表面の質感や意匠
性を損なう場合もある。本発明の課題は、前記のような
建築パネルの技術において、断熱材層や表装材層の機能
を損なうことなく、調湿機能を向上させることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる建築パネ
ルは、建築物の壁面に施工されるパネルであって、断熱
材層と、断熱材層の少なくとも片面に配置され透湿性を
有する表装材層と、断熱材層の内部で表装材層の背面に
沿って配置され、少なくとも表装材層側が透湿性材料か
らなる多数の収容室に粉粒状の調湿材が収容されてなる
調湿材収容体とを備える。
【0012】〔建築パネル〕通常の建築物における面状
の構造を構成するためのパネルである。建築パネルを面
方向に連結することで1面の建築構造が構成される。建
築パネルを構成する材料は、使用場所あるいは要求性能
によって変更される。
【0013】建築パネルの使用場所は、一般的には、い
わゆる壁面であるが、床面や天井面などにも利用され
る。壁面についても、住宅内で部屋同士を仕切る仕切り
壁、および、屋内と屋外とを隔てる外壁がある。本発明
において、壁面とは、このような内外壁および床や天井
などを含む、建築物における面状の構造物を総称してい
る。
【0014】建築パネルには、断熱材層と断熱材層の表
面を覆う表装材層とを備えている。表装材層は、断熱材
層の片面側のみに配置されている場合もあるし、断熱材
層の両面に配置されている場合もある。両面の表装材層
は、同じ材料からなるものであっても、別の材料からな
るものであってもよい。建築パネルの端面には、建築パ
ネル同士を連結するための連結構造や、建築パネルを建
築骨組構造に取り付けるための取付構造など、通常の建
築パネルと同様の構造を備えておくことができる。
【0015】〔断熱材層〕通常の建築パネルにおける断
熱材層の材料が使用できる。例えば、ロックウール、グ
ラスウールなどの繊維材料を集積したものが用いられ
る。ポリウレタンやポリエチレンなどの合成樹脂の発泡
体を用いることもできる。断熱材層の厚みは、断熱材料
の種類や要求される断熱性能などの条件によっても異な
るが、通常は、50〜200mmに設定される。なお、こ
の厚みは、断熱材層の内部に配置される調湿材収容体を
含んだ断熱材層全体の厚みで規定している。
【0016】断熱材層に調湿材を配合しておくこともで
きる。 〔表装材層〕通常の建築構造における表装材料が使用で
きる。但し、調湿材収容体に面する側の表装材層は、湿
気が通過可能な透湿性材料で構成しておく。具体的な表
装材層の材料として、石膏ボード、木質繊維ボード、パ
ーティクルボード、木毛セメントボード、ケイカル板、
合板などが挙げられる。素焼き状の多孔質セラミック板
も使用できる。
【0017】透湿性材料とは、材質そのものが透湿性を
有する材料のほか、非透湿性材料に湿気が通過可能な程
度の微細な孔を穿孔して透湿性を持たせたものを用いる
ことができる。建築パネルの片面が外壁を構成する場
合、表装材層として耐候性のあるセラミック板やスレー
ト板、タイル板などを用いることができる。外壁側に配
置される表装材層は透湿性材料を使用しなくてもよい。
【0018】透湿性材料からなる表装材層に調湿材を配
合しておくこともできる。表装材層の厚みは、使用する
材料や要求性能によって違ってくる。調湿材収容体の表
側に配置される透湿性材料からなる表装材層は、厚みが
薄いほうが調湿材収容体への湿気の流通が良好に行え
る。このような透湿性を要求される表装材層の厚みとし
て、5〜50mm程度に設定することができる。
【0019】〔調湿材〕通常の建築材料用の調湿材が使
用できる。調湿材として、各種の天然木材からなる通常
の炭や活性炭、食品,パルプ,紙などの廃棄物を炭化処
理した、いわゆる炭類が用いられる。食品廃棄物は、人
体に対する安全性に優れている。食品廃棄物として、コ
ーヒー、茶、おから、食物等を用いることができる。炭
の成分としてフェライトを含むものは、静電気防止や電
磁波吸収の機能を発揮できる。例えば、切符やテレホン
カード、磁気テープなどを焼却して得られる炭はフェラ
イトを多量に含み、好ましいものとなる。パルプスラッ
ジ炭も好適である。
【0020】炭が微細な粉粒状の炭であれば、表面積が
増大し、炭が有する機能を十分に発揮できる。粉粒炭と
して、粒径2mm以下のものが好ましく、0.5mm以下が
より好ましい。粉粒炭としては、バランスの採れた調湿
性能と脱臭性能を発揮させるという点を考慮すると、た
とえばその平均細孔半径が1.5〜100Åで比表面積
が50〜600m2/gのもの、好ましくはその平均細孔
半径が10〜50Åで比表面積が100〜300m2/g
のものが使用される。
【0021】炭以外にも各種の無機調湿材を用いること
ができる。無機調湿材としては、通常の建築材製造に用
いられている各種の調湿材料が使用できる。多孔性の無
機材料が調湿性に優れたものとなる。例えば、ゼオライ
ト、セピオライトを包含する多孔質鉱物や、アタバルジ
ャイト、モンモリロナイト、ゾノトライト、活性白土を
包含する粘土鉱物、珪藻土、シリカゲル、アロフェン、
イモゴライトなどが挙げられる。珪藻土として、稚内珪
藻土が好ましい。これらの材料を、単独あるいは複数種
を組み合わせて使用できる。粉粒炭に珪藻土やゼオライ
トを組み合わせると、特に調湿性の高い珪藻土やゼオラ
イトの特性と、特にガス吸着性の高い粉粒炭の特性とを
相乗的に発揮させることができる。
【0022】無機調湿材の粒径は6mm以下程度のものが
用いられ、粉粒炭と同程度のものが好ましい。無機調湿
材としてバランスの採れた調湿性能と脱臭性能を発揮さ
せるには、例えば平均細孔半径が20〜100Åで比表
面積が20〜200m2/gのもの、好ましくは20〜6
0Åで比表面積が20〜200m2/gのものが使用され
る。
【0023】無機調湿材の形状は、粉末状および/また
は粒状であれば、不定形、球状、棒状、楕円球状などい
ずれでも良い。粉粒炭と無機調湿材とを組み合わせるこ
とで、バランスのとれた調湿性能および脱臭性能が発揮
できる。例えば、無機調湿材は調湿性が高く、特定のガ
スに対する吸着性にも優れている場合があるが、生活環
境に存在する多数の悪臭成分あるいは有害ガス成分を全
て一つの無機調湿材で吸着することは難しい。これに対
し、粉粒炭は、吸着ガス成分に対する選択性があまりな
く、ほとんど全てのガス成分を有効に吸着することがで
きる。粉粒炭と無機調湿材とを組み合わせることで、湿
度変化に対する迅速な対応と吸湿容量の増大という、1
種類の調湿材では実現困難な機能を発揮させることがで
きる。
【0024】無機調湿材と粉粒炭との合計量に対する粉
粒炭の割合は、20〜80重量%であることが好まし
い。粉粒炭の割合が80重量%を越えるときには、吸湿
した水分をなかなか放出せず、調湿性能の欠如をきた
し、結露発生などの問題が生じる。粉粒炭の割合が20
重量%未満では、粉粒炭に顕著な効果である、脱臭効果
や地球に対するマイナスイオン効果、人間に対する健康
的な環境の維持効果などの改善が行い難い。
【0025】粉粒炭および無機調湿材のいずれか一方ま
たは両方に、日本工業規格Z8801で規定する5mmの
篩を通過するものを用いることができる。 〔調湿材収容体〕粉粒状の調湿材を脱落しないように収
容保持しておけるとともに、調湿材が有する調湿機能を
良好に発揮できる材料および構造が採用される。
【0026】収容室は、調湿材に外気が良好に流通でき
る程度の量あるいは密度で調湿材を収容しておける寸法
形状を有する。収容室が狭いほうが調湿材の移動や偏り
が生じ難いが、収容室の作製や調湿材の収容作業の手間
は増える。収容室の1室当たりの容積を、10〜200
0cm3 に設定できる。収容室の1室当たりの調湿材の収
容量は、5〜2000gに設定できる。比較的狭い収容
室を表装材層の背面に沿って多数並べて配置しておけ
ば、各収容室の調湿材に効率的に湿気が出入りできる。
【0027】収容室を構成する材料としては、各種の編
織布、不織布、合成樹脂フィルム、紙などが使用でき
る。収容室の壁面のうち透湿性を要求されない面あるい
は非透湿性を要求される面には、非透湿性の合成樹脂フ
ィルムや金属箔などを用いることができる。柔軟なシー
ト材料を縫製や接着などの手段で貼り合わせて複数の収
容室が並んだ状態の収容体を作製することができる。こ
の場合、2枚のシート材料を貼り合わせてもよいし、1
枚のシート材料を折り畳んで貼り合わせることもでき
る。
【0028】収容室を構成する表裏のシート材料のう
ち、表装材層に面する側のシート材料は透湿性材料で構
成しておく。表装材層の反対側に面するシート材料を非
透湿性材料で構成すれば、湿気が断熱材層に浸入するこ
とを防げる。シート材料として、合成樹脂フィルムに多
数の凹部を並べて成形しておき、凹部の表面を別のシー
ト材料で塞いでしまえば、各凹部が収容室になる。シー
ト材料同士は熱接着あるいは接着剤で接合することがで
きる。
【0029】収容室の壁面の一部を表装材層の背面で構
成してもよい。すなわち、表装材層の背面にシート材料
などを部分的に貼り付けて、シート材料と表装材層の背
面との間に収容室を作製する。この場合は当然、収容室
の表装材層側は湿気が自由に移動することができ、透湿
性を有していることになり、収容室の壁面を構成する表
装材層自体が透湿性材料となる。
【0030】調湿材を収容室に収容して調湿材収容体を
作製するには、予め形成された個々の収容室毎に開口を
設けておいて、この開口から調湿材を充填したあと、開
口を閉じればよい。合成樹脂フィルムなどで収容室を成
形する際に、成形と同時に調湿材を封入することもでき
る。多数の凹部を有するシート材料に対して、各凹部に
調湿材を散布したあと、凹部を有するシート材料の表面
に別のシート材料を接合して塞いでしまうことができ
る。
【0031】ハニカム状の枠材の両面にフィルムを貼れ
ば、個々のハニカム空間が収容室になる。全体が面状を
なす調湿材収容体に対して、個々の収容室は、縦横に列
状に配置されていてもよいし、千鳥状などの特定のパタ
ーン状に配置されていてもよい。細い線状の収容室を平
行に並べておくこともできる。
【0032】〔建築パネルの製造〕調湿材収容体を予め
断熱材層または表装材層に取り付けておいてから、建築
パネルを製造することもできるし、断熱材層、表装材層
および調湿材収容体を順次貼り合わせて建築パネルを製
造することもできる。断熱材層を作製する際に、繊維材
料を集積し加圧成形する加圧成形用の成形型に調湿材収
容体を配置しておき、断熱材層の成形と同時に調湿材収
容体を一体化させることができる。この場合、断熱材層
の表面に調湿材収容体が突出せず、平坦な表面を得るこ
とができる。
【0033】調湿材収容体を表装材層の背面に接着剤や
熱接着、釘、ステープルなどの手段で固定したあと、得
られた調湿材収容体付きの表装材層と断熱材層とを貼り
合わせることができる。調湿材収容体付きの表装材層
を、断熱材層の成形型に配置しておいて、前記したよう
な断熱材層の成形を行い、断熱材層と調湿材収容体およ
び表装材層を一体化させることもできる。
【0034】断熱材層の成形時に、調湿材収容体が入る
凹部を形成しておき、成形後の断熱材層の凹部に調湿材
収容体を嵌め込み、接着その他の手段で固定することも
できる。上記した以外の建築パネルの製造工程や製造条
件は、通常の建築パネルと同様の技術が採用できる。
【0035】〔建築パネルの施工〕建築パネルは、住宅
の室内壁面など、通常の建築物における壁面材として使
用される。施工方法や作業手順は通常の建築パネルと同
様でよい。施工時に、室内空間などの調湿機能を果たす
べき環境に露出する側に透湿性を有する表装材層および
調湿材収容体を配置し、調湿材収容体の背面に断熱材層
が配置されるようにする。
【0036】なお、建築パネルの施工後に、表装材層の
表面に壁紙を貼ったり、塗装仕上げを施すこともでき
る。この場合、壁紙や塗料には、透湿性のあるものを用
いる必要がある。
【0037】
【発明の実施形態】図1に示す建築パネルPは、全体が
矩形の板状をなし、断熱材層10と表装材層20、30
と調湿材収容体40とを備えている。断熱材層10は、
ロックウールを集積しボード状に成形したものである。
表装材層20は、建築物の外壁を構成する外装材であ
り、セラミック板で構成されている。表装材層30は、
建築物の室内側の壁面を構成する内装材であり、石膏ボ
ードで構成されている。断熱材層10と両側の表装材層
20、30は、接着剤によって一体接合されている。
【0038】調湿材収容体40は、多数の小さな収容室
44が面方向に連設されており、各収容室44には、珪
藻土の粉体などからなる調湿材42が収容されている。
図1(b) に詳しく示すように、調湿材収容体40は、2
枚の透湿性合成樹脂フィルム45a、45bを用い、凹
凸が形成されたフィルム45aと平坦なフィルム45b
とを一定間隔毎に熱接着43することで、多数の小さな
収容室44を構成している。フィルム45a、45bを
熱接着する前に、各収容室44に調湿材42を収容して
いる。その結果、各収容室44毎に一定量の調湿材42
が封入されることになる。
【0039】調湿材収容体40は、断熱材層10の内部
に埋め込まれており、調湿材収容体40の表面は、表装
材層30の背面に密着して配置されている。上記のよう
な構造の建築パネルPは、表装材層30および調湿材収
容体40側の面が室内側に配置されるようにして施工さ
れる。室内空間で湿気が発生すると、表装材層30を通
過して調湿材収容体40の調湿材42に湿気が到達して
調湿材42に湿気が吸収保持される。その結果、室内空
間が過剰に高湿になることが防止できる。その後、室内
環境が乾燥してくると、調湿材42に吸収保持されてい
た水分が放出されるので、室内空間が過剰に乾燥するこ
とが防止できる。すなわち、調湿材42によって室内環
境を一定の湿度範囲に維持する調湿機能が良好に発揮さ
れることになる。
【0040】調湿材42は、透湿性を有する表装材層3
0の直ぐ背面に存在しているため、室内空間との間にお
ける湿気の流通が効率的に行われる。断熱材層10の断
熱材料によって湿気の流通が阻害されることはない。調
湿材収容体40の内部で調湿材42は粉粒状態のままで
存在しているので、調湿材42の表面積全体で効率的に
吸放湿を行うことができる。また、調湿材42の粒子同
士の間でも自由に湿気が流通するので、一部個所の調湿
材42だけが吸湿飽和したりする問題が発生せず、収容
室44内の調湿材42の全容量が均等かつ効率的に調湿
機能を果たすことができる。その結果、建築パネルPの
全体における調湿機能が格段に向上する。
【0041】
【発明の効果】本発明の建築パネルは、前記した断熱材
層と表装材層に加えて調湿材収容体を備えていること
で、良好な断熱機能および調湿機能を発揮することがで
きる。特に、調湿材収容体の各収容室に収容された調湿
材が、透湿性を有する表装材層を介して外部環境との間
で効率的に湿気の吸収または放出を行えるので、断熱材
層や表装材層に調湿材を配合しておくのに比べて、はる
かに高い調湿機能を発揮することができる。しかも、断
熱材層および表装材層とは別に調湿材収容体を準備して
おけばよいので、断熱材層または表装材層に調湿材を配
合しておくことによって断熱材層や表装材層の機能を損
なうことも防げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す建築パネルの断面図
(a) および要部の拡大断面図(b)
【符号の説明】
10 断熱材層 20 外装材層 30 内装材層 40 調湿材収容体 42 調湿材 44 収容室 P 建築パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DB03 DD01 FA03 FA07 GA03 GA23 GA42 HA00 HA03 HA14 HA32 HD11 HF04 JA06 LA04 2E162 CA00 CA16 CA35 CD11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の壁面に施工されるパネルであっ
    て、 断熱材層と、 前記断熱材層の少なくとも片面に配置され透湿性を有す
    る表装材層と、 前記断熱材層の内部で前記表装材層の背面に沿って配置
    され、少なくとも表装材層側が透湿性材料からなる多数
    の収容室に粉粒状の調湿材が収容されてなる調湿材収容
    体とを備える建築パネル。
  2. 【請求項2】前記調湿材が、粉粒炭、珪藻土、ゼオライ
    ト、セピオライト、シリカゲルからなる群から選ばれる
    何れか1種を含む請求項1に記載の建築パネル。
  3. 【請求項3】前記調湿材収容体の収容室が、一対のシー
    ト材を重ねて所定間隔毎に貼り合わせ、一対のシート材
    の中間に多数の収容室を構成してなるものである請求項
    1または2に記載の建築パネル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013237999A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Panasonic Corp 断熱構造

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JP2013237999A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Panasonic Corp 断熱構造

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