JPS61243850A - 被覆膜形成組成物 - Google Patents

被覆膜形成組成物

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JPS61243850A
JPS61243850A JP8465885A JP8465885A JPS61243850A JP S61243850 A JPS61243850 A JP S61243850A JP 8465885 A JP8465885 A JP 8465885A JP 8465885 A JP8465885 A JP 8465885A JP S61243850 A JPS61243850 A JP S61243850A
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resistance
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monomer
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Yutaka Hashimoto
豊 橋本
Masayuki Kamei
亀井 政之
Toshihiko Baba
俊彦 馬場
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、表面平滑性、摩擦抵抗低減性、撥水性、撥油
性、防汚性、耐候性、耐光性及び基材に対する密着性が
良好な硬化被膜を形成し得る表面保護性の優れた被覆膜
形成組成物に関する。
〈従来の技術〉 金属、グラスチ、り、磁器、ガラス等の表面を保i被覆
する方法として、表面に1合性モノマーあるいはこれら
のブレ4リマー等の硬化性樹脂材料を塗布し、次いでエ
ネルギー線を照射するなどの方法によシ硬化性樹脂材料
を重合し、表面に強固な硬化樹脂被膜を形成する方法が
知られている。
この方法において近年、フ、素化アルキル基の重合体か
ら形成される表面が低表面エネルギーを有することが着
目され、フ、素化アルキル基含有モノマーを硬化性樹脂
組成物の一成分として使用して、耐溶剤性、耐摩耗性、
摩擦低減性等に優れた被膜を形成しようとする機運が高
まシ、各種成形品の保護被覆はもとよシ、電子写真像の
担持体表面被覆や、磁気テープ、磁気ディスク等の表面
保護被覆まで応用されるようKなりた。例えば■ 米国
特許第2,803,615号、第2,642,416号
、第3,384,627号、第3,419,602号、
第3.719,698号、第3.981,928号、第
3.102,103号、第3,171.861号、第3
.818,074号、第3,814,741号等の明細
書に記載の、−分子中にノ9−フロロアルキル基とビニ
ル基を1つずつ含有する化合物、又は−0Cf(2CF
20−4C’F2CF2O++CF2O九CF2CI(
20−の如きフロロオキシアルキレン基の両末端に、2
価の連結基を介してビニル基が連結された化合物を硬化
性樹脂組成物に添加し、耐溶剤性の高い被覆を行う技術
(特開昭57−16067号公報)。
■ 磁気記録媒体の磁気表面側に、上記■中の含フッ素
ビニル七ツマ−を塗布し、エネルギー線で硬化して、耐
摩耗性、摩擦低減性に優れた磁気表面保獲層を得る技術
(特開昭59−28244号公報)。
■ エネルギー線硬化型組成物に、1,1,1,3,3
,3−ヘキサフロログロビル(メタ)アクリレート又は
(ルフロロエトキシ 1.1−ジヒドロ(ルフロログロ
ビル(メタ)アクリレートの如キ含フ、素ビニルモノマ
ーを添加し、斯かる組成物をグラスチ、り又は金属の表
面に塗布、硬化し、平滑性、耐摩耗性に優れた被膜を形
成する技術(特開昭52−105936号公報)。
■ 架橋重合性化合物にフッ素系界面活性剤を添加して
なる組成物をゾラスチ、り表面に塗布、硬化し、耐摩耗
性、平滑性に優れた。被覆膜を形成する技術。
等の提案がある。
〈発明が解決しようとする問題点〉 これら従来から使用されスきたノ臂−フロロアルー?ル
基又ハノ9−フロロアルキレン基含有ビニル七ツマ−は
、非フ、素系成分との相溶性に劣シ、エネルギー線で硬
化させて得られた硬化被膜は、摩擦低減性、均質性、平
滑性が十分ではなく、磁気テープ又は磁気ディスクに要
求されている表面特性を満足するものではない。また一
方、フッ素系ビニルモノマーとして1,1,1,3,3
.3−へキサフロログロビル(メタ)クリレートの如き
部分フッ素化されたアルキル基を含むビニルモノマーを
使用し、非フ、素系成分との相溶性を上げる試みもある
が、この様な方法では硬化被膜の表面エネルギーを十分
に下げることができない為に、摩擦低減性、均質性、平
滑性が不十分であり、上記記録材料の要求表面特性をま
た充足することができないのが現状である。さらに、硬
化性組成物にフッ素系界面活性剤を添加せしめた組成物
から得られた硬化被膜は平滑性、均質性に改良が認めら
れるものの、摩擦抵抗低減性、硬度、撥水性、撥油性、
防汚性、耐湿性、耐衝撃性、耐候性、耐光性などが十分
ではなく、これら特性を高度に必要とする分野での利用
に対してはまだ満足しうるものではない。
く問題点を解決するための手段〉 本発明者等は上記問題点を解決すべく鋭意研究を行った
結果、実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性の平均分子量
2.000以上のフッ素系重合体を重合硬化性上ツマ−
に添加、配合して得られた組成物の硬化表面保膿被徨膜
が従来技術から得られた被覆膜に比しはるかに優れた表
面特性、即ち、摩擦低減性、均質性、平滑性、耐擦傷性
、防錆性、防湿性、耐溶剤性、撥水撥油性、耐候性、耐
光性等の特性を高度に発現することを見い出し、本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明は実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性の平
均分子量2,000以上のフッ素系重合体及び重合硬化
性のモノマー及び/又はオリカマ−を主体とする重合硬
化性被覆膜形成組成物と要約される。
本発明組成物の構成成分であるフッ素系重合体としては
、実質的に水不溶性、好ましくは0.001重量−以下
の溶解度で有機溶剤可溶性の平均分子量2,000以上
の界面活性剤ではないものが用いられる。有機溶剤に対
する溶解性は25℃において0.1重量−以上の溶解度
をもつものが好ましい。
有機溶剤としては、アルコール類(メタノール、イング
ロビルアルコール)、ケトン類(アセトン、メチルイソ
ブチルケトン)、エーテル類(エチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン)、エステル類(酢酸エチル、酢酸イソブ
チル)、炭化水素類(n−ヘキサン、トルエン)、ハロ
ゲン化炭化水素類(クロロホルム、フロン−113)の
溶剤が挙げられ、これらのいずれかの溶剤に対し25℃
で帆11重量以上の溶解度をもつものが好ましい。
平均分子量は、2,000以上のもので、溶解性の点か
ら平均分子量500,000以下のものが使い易い。フ
ッ素系重合体中のフッ素原子は、炭素原子と共有結合で
連結されているものであり、フッ素原子含有量は0.0
1重量%から76重量%までのものが好ましく、よシ好
ましくは帆1重量%から50重tチまでのものが使い易
く、性能の発現性においても効果的なものである。
フッ素原子は、炭素数1〜16の4リフロロアルキル基
として含有され重合体骨格の側鎖として導入されている
ものが好ましい。このようなフッ素重合体のあるものは
市販品から求めることができる。例えば大日本インキ化
学工業製の溶剤型撥水撥油剤ディックカードF −32
0%F −327などは特に好ましいものの例である。
この他必要特性レベルに応じ種々の分子構造をもったフ
ッ素系重合体を合成して得ることもできる。このような
もts −h  L;aF’17i1sLJ2NL;1
i2L:t12L)L:(JL;(L;f15J判Hz
 トメナルメタクリレートとのモル比1:5の共重合体
(平均分子量20,000 ) B −2CnF2n+lCH2CH20COCH=CH
2(n : 1〜16の混合物、平均分子量520)と
平均分子量約s、o o oのメチルメタクリレートマ
クロマーとのモル比3:10共重合体(平均分子量40
,000 ) B−3C,。F2.CH2CH20H、PPG −50
00、及びトリレンジイソシアネートとのモル比2:1
=2のポリウレタン(平均分子量5,900)B−4C
8F、、802N(CH2Ci(20H)2、プリエチ
レングリコール及びアジピン酸とのモル比1:3:4の
ポリエステル(平均分子量4,700 )本発明に関す
るフッ素系重合体の好ましいものとして、上記した重合
体の他に、重合体主鎖中にポリフロロアルキレン基を含
有した溶剤可溶性重合体を用いることもできる。このよ
うなものの例として次のものを挙げることができる。
のモル比5:5:1の共重合体(平均分子量3,000
 ) B −6CH2CH2とCH2−cH2ノモル比1:1
の共重合体(平均分子量s、o o o )B−70F
2=CF’CF、とCH2CH2OCf(30モル比l
:1の共重合体(平均分子量8,000 )B−8HO
CH2CF20(CF20H20f化性組ステアリルア
ルコール及びトリレンジイソシアネートのモル比1:2
:2のプリウレタン(平均分子量15,000 ) 以上の例示したフッ素系重合体B−1−8−8のものは
、いずれも有機溶剤メチルイソブチルケトンに対しO,
t S以上の溶解度をもち、水には実質的に不溶性であ
る。
本発明に関するフッ素系重合体は、本発明の被覆膜形成
組成物中に0.01重量%以上、好ましくは0.1重量
−以上含有されている必要がある。添加量が帆01重量
%以下になるとフッ素化合物に帰因する緒特性が十分に
発現されず、本発明の効果を発揮し得ない。
膜の機能を格段に向上させることは前記した通夛である
が、この他に本発明者等により新たに豆量することがで
きなかったノ譬−フロロアルキル基含有モノマーが、本
発明に関するフッ素系重合体の共存下において、重合硬
化性モノ4にく相溶し、混合使用が可能となった。この
為硬化保護被覆膜の均質性は勿論表面特性に著しい相乗
的効果を発現するに至った。これも本発明の重要な効果
の一つである。
本発明組成物のもう一つの構成成分である重合硬化性の
モノマー又はオリゴマーとしては、分子中に2個以上の
(メタ)アクリロイル基を有するものであゃ、例えば通
常市販されている匠又は電子線硬化性の塗料あるいはイ
ンキ等を用いることができる。このようなものの例とし
ては、大日本インキ化学工業(株)製のUV硬化性塗料
(商品名:ユニディ、クシリーズ)、■硬化性インキ(
商品名:ダイキュアシリーズ)、ソマール工業社製のツ
マコートシリーズ、大日精化工業(株)製のセイカピー
ムシリーズなどが挙げられる。
この他、必要特性レベルに応じて上記市販品に種々のそ
の他の重合硬化性のモノマー及び/又はオリゴ9マーを
配合して、新たな配合系を組みたてることもできる。こ
の場合の新たな配合系に配合されるその他の重合硬化性
のモノマー及び/又はオリゴマーとしては、分子中に2
個以上の(メタ)アクリロイル基を有するものであシ、
必須成分として例えば分子中に2個以上の(メタ)アク
リロイル基を有する多官能性モノマー又は多官能性オリ
ゴマーを含有せしめるのが好ましいことが本発明者等の
検討により明らかとなった。即ち、本発明において前記
したフッ素系重合体の他に分子中に2個以上の(メタ)
アクリロイル基を有する多官能性モノマー又は多官能性
オリ;97−の存在が好ましい。このような多官能性モ
ノマー又は多官能性オリゴマーとしては次のようなもの
が例示される。
(i)多価アルコールに(メタ)アクリル酸が2個以上
付加した多価アクリレート。
多価アルコールとしてはエチレングリコール、1.6−
ヘキサンジオール、トリメチロールグロノ9ン、(メタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトールなどが挙げら
れる。
(:i)多価アルコールと多塩基酸から得られるIリエ
ステルIリオールに(メタ)アクリル酸が2個以上付加
したポリエステルアクリレート。
多価アルコールとしてはエチレングリコール、1.4−
ブタンジオール、1.6−ヘキサンジオール、ジエチレ
ングリコール、トリメチロールグロノ9ン、ジプロピレ
ングリコール、/IJエチレングリコール、4リプロピ
レングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトールなど、 多塩基酸としてはフタル酸、アジピン酸、マレイン酸、
トリメリット酸、イタコン酸、こはく酸、テレフタル酸
、アルケニルこはく酸などが挙げられる。
(iiD  エポキシ樹脂のエポキシ基を(メタ)アク
リル酸でエステル化し官能基をアクリロイル基としたエ
ポキシアクリレート エポキシ樹脂としてはビスフェノールA−エピクロルヒ
ドリン壓、フェノールノブラック−エピクロルヒドリン
型、脂環屋樹脂などが挙げられる。
(lψ 多価インシアネートにヒドロキシ(メタ)アク
リレートを反応させて得られるIリウレタンアクリレー
ト 多価イソシアネートとしては分子中央部がポリエステル
、ポリエーテルなどの構造をもち両端にイソシアネート
基を配置したものなどが挙げられる。
0 その他として ポリエーテルアクリレート、メラミンアクリレート、ア
ルキドアクリレート、イソシアヌレートアクリレート、
シリコンアクリレートなどがある。
このようなもののうち、具体的な化合物を例示すると、
次の如きものが挙げられる。
A−I  CH2=C(R,)COO4CH2九0OC
C(R,)=CH2(nは1〜lOの整数) A −20H2=C(R,)C00−GCH2CH20
+−nCOC(R3)CH2(nは1〜10の整数) (nは1〜lOの整数) ■ A −4CH2=CCTL、)C00CH2CHCH2
0COCCYt3)−CH2++ トCo             ah+      
              1          
       14+<              
<A −12(0M2=C(R,)COOCH2CH2
0iP−ORA −13(CH2=C(Rs)COOC
Hz+TCCHzOHA −14(CH2=C(Ra)
COOCH2iccH2CH。
A −15(CH2=C(R,)COOCH2Cf(2
0ガP−0A −17(CH2=C(R,)COOCH
2す2−C(但し、R3は−H又は−OH3である。)
等である。
これらの分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を
有する多官能性モノマー又は多官能性オリゴ9マー類は
、本発明の被覆材中に好ましくは1重量−以上、よシ好
ましくは5重量−以上含有されている必要がある。この
含有量が1重量%未満の組成物を基材に塗布し硬化せし
めた硬化被膜は硬度が著しく低いだけでなく減摩性にお
いても劣悪なものとなる。又本発明者等の知見によると
硬化保護被覆膜の表面硬度及び耐候性、耐光性の点から
見ると、2官能性モノマーだけでなく、3官能性モノマ
ー又は4官能性モノマーが共存していることが好ましく
、重合硬化性モノマーとして、これらの2〜4官能性の
多官能性モノマー又は多官能オリゴマーの混合系となっ
ていることがより好ましいことが見出された。これも本
発明の顕著な効果の一つである。
本発明の被覆膜形成組成物は、被保護基材表面に塗布又
は基材に含浸させた後、熱、光、電子線などのエネルギ
ーを与えることで架橋重合硬化せしめ、所望の保護被覆
膜を形成させることができる。重合開始エネルギーとし
て熱を利用する場合はアゾビスイソブチロニトリル、ペ
ンゾイルノ臂−オキサイドのような熱重合開始剤、紫外
線のような光を利用する場合は、ベンゾフェノン、ベン
ジルジメチルケタールのような光開始剤と、場合によシ
アミン類、リン化合物などの光増感剤を添加せしめ架橋
重合を迅速、効率化せしめることができる。電子線で硬
化させる場合は特に開始剤の添加は必要としない。
本発明の被覆膜形成組成物中には上記した重合開始剤の
他に、反応性希釈モノマー、溶剤そして各種添加剤を加
えることができる。
反応性希釈上ツマ−は、本発明の組成物ゐ粘度調節のた
めに添加される場合だけでなく被塗布基材に対する表面
保護被覆膜の塗布性及び密着性を改善するために添加さ
れる場合がある。このような反応性希釈モノマーの配合
量がふえると硬化被膜の硬度が低下するため、あまシ多
量に配合することは好ましくない。反応性希釈モノマー
の多官能モノマー又は多官能オリゴマーに対する配合比
は、重量比で1/100〜5/1、好ましくは1/10
〜2/1が望ましい。
このような反応性希釈モノマーとしては、反応性基とし
てビニル基i1個有するモノマーでかつ溶剤であシ、例
とし、ては次の如きものが挙げられるが、これにて限定
されるものではない。
C−1メトキシエチルアクリレート。
C−2ブトキシエチルアクリレート。
C−3エトキシジエチレングリコールアクリレート。
C−4ブトキシトリエチレングリコールアクリレート 
C−5メトキシプロピレングリコールアクリレート 。
c−6フェノキシエチルアクリレート。
C−72−ヒドロキシエチルアク!71/)IC−82
−とドロ午シー3−7エールオキシグロビルアクリレー
ト 。
C−9ノニルフェノールEO付加物アクリレ−)1C−
10ベンジルアクリレート。
C−117クロヘキシルアクリレート。
C−12テトラヒドロフルフリルアクリレート。
C−13モノアクリロ午ジエチルホスフェート。
C−14シクロペンテニルアクリレート。
C−15ジシクロインテニルオキシエチルアクリレート
C−16N−ビニル−2−ピロリドン。
C−172−()9−70ロオクチル)エチルアクリレ
ート。
C−18スチレン。
C−19N−ビニルピロリドン。
C−20N−ビニルカブロラクトン。
C−212−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸。
C−22(メタ)アクリル酸 溶剤は本発明の被覆膜形成組成物の粘度、塗布性又は膜
厚の制御性などを改善させるために配合することができ
る。
このような溶剤としては、本発明組成物の架橋重合性に
悪影響を及はさない限り、特に制限はないが例えばメタ
ノール、エタノール、イソグロビルアルコール、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソ1チルケトン、酢
酸メチル、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロルエタン
、四塩化炭素、フロン−113などの低沸点溶剤が作業
性の点から好ましい。
本発明組成物t−このような溶剤に溶解させた溶液とし
て適用した場合、架橋重合を開始させる前に常温、又は
必要に応じて加熱や減圧によシ脱溶剤させる工程が必要
となる。溶剤を加熱除去する場合、モノマー等の加熱重
合を来たさないために80℃以下で実施するのが好まし
い。
本発明組成物をエネルギー線照射によシ架橋硬化せしめ
る場合当業界公知の、殺菌灯、紫外用螢光灯、力−−ン
アーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧又は
高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハラ
イドランプ、自然光等を光源とする紫外線、又は走査型
、カーテン減電子線加速路による電子線などを用いるこ
とができる。又、厚みが5μm以下の被覆層の紫外線硬
化の場合、重合の効率化の点で、窒素ガス等の不活性ガ
ス雰囲気下で照射することが好ましい。
本発明組成物の用いられる基材としては、鉄、アルミニ
ウム、銅、錫、鉛1亜鉛1ニッケル1コバルト、クロム
、金、銀等の金属類及び合金類、ガラス、陶器、磁器、
セラミック、木質物、繊維(ガラス繊維、炭素繊維)、
紙類、グラスチック類の成m物、シート、フィルム(/
リオレフィン系、ウレタン系、ぼりエステル系、ポリア
ミド系、フェノール系、エポキシ系、アクリル系、塩ビ
系、酢ビ系等)等が挙げられる。
く作用〉 前述の如く、非フツ素系成分に含フツ素ビニルモノマー
を添加し、硬化被膜の表面特性を向上させようとする提
案はある。しかしながら、本発明者等の知見によれば、
従来から提案されてきたA?−7o o フルキル基又
&−!、 バーフロロアルキレン基含有ビニルモノマー
は、非フツ素系成分との相溶性不良力1ら相分離−&−
若起1−1被鋤の均質性を著しく損うために、十分な摩
擦低減性、防錆性、耐擦傷性等を発揮しない。また、フ
ッ素系ビニルモノマーとして部分フツ素化アルキル基を
含有するものを使用し、相溶性を向上させた例もあるが
、この様な系ではフッ素化アルキル基の表面移行性が悪
いために、十分な表面特性を発揮しないのが実状である
一方、買値化型モノマー組成物にフッ素系界面活性剤を
配合せしめ硬化被覆膜の均質性を向上せしめようとする
提案もあるが、硬化被覆膜の摩擦抵抗低減性、硬度撥水
性、防汚性、耐湿性、耐衝撃性などの機能が十分でない
これに対し、本発明においては必須構成成分として実質
的に水不溶性で有機溶剤可溶性のフッ素系重合体を用い
ており、上記した種々の問題点が解決され、硬化被覆膜
の物性1機能が格段に向上することが認められた@ 本発明に関わるフッ素系重合体は架橋重合性モノマー類
との相溶性が良いことから相分離現象が認められない。
又7ツ累糸重合体と架橋重合硬化樹脂との分子間のから
み合いが生じていると推定され、この為、表面特性の持
続性、耐久性、耐候性及び耐光性の点においてフッ素系
界面活性剤を配合したものに比し格段に向上しているこ
とも認められた。さらにフッ素系重合体は実質的に水不
溶性であるため得られた硬化被膜の耐湿性、耐水性もフ
ッ素系界面活性剤配合被膜に比し格段に向上している。
尚、以上の推擦は本発明を理解する上での一助とするも
のであシ、これによって本発明が何ら限定されるもので
ないことは勿論である。
〈発明の効果〉 本発明の表面保gI被覆膜形成組成物は、前述の如く各
種の固体表面の保護被覆層として例えば防湿防錆剤、防
汚剤、潤滑剤、減摩剤、剥離剤、離型剤、電子部品等の
封止剤等として使用できるが被膜の薄さと平滑性を生か
して特に、記録材料分野における磁気記録製品の磁性層
の被覆に好適に用いられる・ 例えば、銅、アルミニウム、亜鉛などの非磁性金属やポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルロースアセテート等のセルロース
誘導体ポリカーボネート等のプラスチックや、更に、場
合によシガラス、紙、木材、繊維、磁器及び陶器のよう
なセラミックス上に蒸着された強磁性合金(鉄、コバル
ト及び/又はニッケルを主成分とし、少量のアルミニウ
ム、シリコン、クロム、マンガン、モリブデン、チタン
、各種重金属類、希土類金属等を含むもの)または微量
酸素存在下で、鉄、コバルト、クロム等の磁性材料をポ
リエステル等のグラスチックフィルムに蒸着した磁気テ
ープ、または磁気ディスクの磁性層等の保護被覆や、減
摩性が特に要求される、磁気テープの背面処理剤として
も好適である。また本発明の被覆膜形成組成物に、磁性
粉を分1ikさせることによシ平滑性、減摩性、そして
防錆性等を兼備えたエネルギー線硬化屋の磁気ノ々イン
ダーを得ることができる。
一方、本発明の被覆膜形成組成物は、ガラス表面上にも
透明で平滑な薄い被膜を形成できるので、各種光学機器
の油汚れ防止剤などとして耐油性と耐拭き取シ性を必要
とする用途にも使用することができる。
更に又、防湿性等が特に要求される光ファイバー、光フ
アイバーケーブル、光ディスク、光磁気ディスク等の保
護被覆剤としても好適である。
また本発明の被覆膜形成組成物が耐擦傷性に優れた被膜
を形成できるので、各種成形品又はフィルム、シート等
のハードコート剤としても使用できる。
さらに又、本発明の組成物に顔料及び分散剤を混入し、
防汚性又は非粘着性に優れた塗料又はインキを形成でき
る。
次に、本発明の具体的な実施例について説明するが、斯
かる説明によって本発明が何ら限定されるものでないこ
とは勿論である。文中「部」「チ」はN量基準であるも
のとする。
〈実施例〉 鋼板(JIS G3141 )またハアルミ板(、yt
s H4000)に1−IK示した本発明の組成物f:
塗布し、溶剤を室温で蒸散させた後、被覆層を紫外線ま
たは電子線によりて下記の条件下で硬化させ、被覆膜の
緒特性について検討した。また塗布層を170℃5分間
の加熱条件で熱硬化させた場合についても同様に検討し
た。結果を表−1に示す。
装 置;紫外線による硬化は、高圧水銀灯(80W/の
)を使用し、照射距離10m1 照射時間60秒、窒素
雰囲気下、33℃で実施した。また電子線による硬化は
、カーテン型電子線加速器(200kV)t−使用し、
線量10 Mradで行った。
塗装方法;本発明に関する分子中に2個以上の(メタ)
アクリロイル基を有する多官能性七ツマ−又は多官能性
オリゴマー(A)、実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性
フッ素系重合体(B)及びその他配合物から成る組成物
を酢酸エチルによって5%に希釈し、パーコーターにて
塗布し、不揮発分が0.5μmの塗布層を形成した。
表面平滑性;表面塗膜の平滑性は、倍率160倍の光学
顕微鏡で塗膜表面のプツ等の有無を観察し、5段階(5
:全くプツがない、4:縁にほんの僅かプツあシ、3:
表面にほんの僅かプツあシ、2:表面に僅かにプツがあ
る、1:全てにプツがある。数値が大きい程良好)で評
価した。
表面乾燥性; 指触による ◎印 ベタ付きが全くない ○印 ベタ付きが若干感じられる Δ印 ベタ付きが少しある ×印 ベタ付きがある 表面硬度: JIS 5400の方法に基づい【実施し
た。
接触角;接触角は、n−ドデカン又は水t6μ!測定表
面に滴下し、エルマ製ゴニオメータ一式接触角測定器を
用い、25℃にて測定した。
防錆性;試験片?2096塩化ナトリウム水溶液に浸漬
し、塗膜に錆が発生するまでの時間を観察し、5段階(
5:200時間以上、4 : 150〜200時間、3
:100〜150時間、2:50〜100時間、1:0
〜50時間)で評価した。
基盤目テスト 1創角を1−間かくで縦と横にカッターで切り100個
のマス目をつ〈シ、セロテープ(積水化字S−832)
を密着させて、−気にはがし、残ったマス目の数を表わ
し友。
尚、実施例及び比較例ムの欄のUV表示は紫外線硬化に
よる1合体被膜の形成を示し、EB表示は電子線硬化の
それをまたHEATは熱硬化のそれ金それぞれ示す・ま
た表中のA、B、Cの記号は、本文中の化合物をそれぞ
れ表わしている。
実施例1〜10に示したように本発明例は、表面平滑性
、表面乾燥性、表面硬度、接触角、耐塩水性及び基盤目
テストにおいて、極めて優秀な性能を有していることが
分る。
これに対し、比較例1〜IOにおいて、本発明組成物の
一成分を欠くか又は、本発明に関るフッ素系重合体の代
シに他種添加物を配合した場合を示している。比較例に
おいては試験した表面物性の多くが劣悪な性能を示して
いることが明瞭である。
このように実施例と比較例を比較することによυ本発明
組成物の顕著な特性が理解される。
次にポリエステルフィルムに表−1に示す実施例と同じ
組成で被覆膜を形成し、その表面平滑性、表面乾燥性、
n−ドデカンの接触角及び転落角、そして摩擦抵抗低減
性を検討した。その結果を表−2に示す。
尚、動摩擦係数の測定は、米国材料試験協会規格D−1
894に準じた方法によシ、東洋ゴールドウィン社製摩
擦試験治具を使用して行った(錘重量:23611、引
張強度: 100 m/min )。
上表から本発明例と比較例に明瞭な差が認められ本発明
の有位性が実証されている。
ポリエステルフィルム上に形成した被覆膜の耐溶剤性に
ついて調べ、その結果を表−3にまとめた。
溶剤としてアセトン及びクロロホルムを用いた。
被覆膜形成フィルムをアセトンに1時間浸漬した後引上
げ、塗膜の状態を3段階で表示した。
塗工膜厚:15μm 一0′/ 表−3 (注)表中の試料Aは宍−1のそれを表わす。
上表からも本発明例と比較例に明瞭な差が認められ、本
発明の有効性が理解される。
実施例16〜20.比較例16〜20にて用いた硬化保
護被覆膜について耐候性、耐光性、及び耐湿性について
調べた。その結果を表−4にまとめた。
耐候性はサンシャインウェザオフ−ター1.000時間
経過後の密着性を基盤目テストによシ評価した。耐光性
はフェードメーターにて1,000時間照射後の塗膜の
外観を目視によシ観察した。又、耐湿性は70℃、85
%RHの条件下で100 hr経過後の塗膜外観と、密
着性を基盤目テストによシ調ぺた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、実質的に水不溶性で有機溶剤可溶性の平均分子量2
    ,000以上のフッ素系重合体及び重合硬化性のモノマ
    ー及び/又はオリゴマーを主体とする重合硬化性被覆膜
    形成組成物。 2、重合硬化性のモノマー及び/又はオリゴマーが分子
    中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能
    性モノマー又は多官能性オリゴマーである特許請求の範
    囲第一項記載の被覆膜形成組成物。
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