JP3066159B2 - ハードコート形成用組成物 - Google Patents

ハードコート形成用組成物

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JP3066159B2
JP3066159B2 JP3360140A JP36014091A JP3066159B2 JP 3066159 B2 JP3066159 B2 JP 3066159B2 JP 3360140 A JP3360140 A JP 3360140A JP 36014091 A JP36014091 A JP 36014091A JP 3066159 B2 JP3066159 B2 JP 3066159B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハードコート形成用また
は硬化塗膜形成用(以下、単に「ハードコート形成用」
という。)の特定の組成物に関する。本発明により形
されるハードコートまたは硬化塗膜(以下、単に「ハー
ドコート」という。)は優れた耐擦傷性および制電性を
有する。
【0002】
【従来の技術】ポリメチルメタクリレート、ポリカーボ
ネート等の合成樹脂はガラスよりも成形加工が容易であ
る点、安価で軽量である点などの利点を備えていること
から、光ディスク基板、レンズ・ミラー等の光学部品、
照明・ディスプレイ等の装飾分野、自動車等の車両部品
など広範な用途に用いられている。
【0003】しかし、合成樹脂成形品は耐擦傷性および
耐摩耗性が十分でないため、成形加工中または成形加工
後に他の物体と接触することにより表面に傷がつくこと
がある。また、合成樹脂成形品は高い絶縁性を有するた
め、他の物体との摩擦により発生したエネルギーが静電
気として蓄積され易く、かつ放電され難い。したがっ
て、合成樹脂成形品の表面に微細なほこりが付着し易
く、かつ付着したほこりが取れ難い。したがって、合成
樹脂成形品の表面にほこりが付着した場合には性能が低
下するばかりでなく、人体に悪影響を及ぼすか、または
電子部品の損傷または火災の原因になることがある。さ
らに、上記の合成樹脂成形品の表面は疎水性であるた
め、高湿度下において水分が結露し易くこれによって性
能が低下することがある。
【0004】上記の問題点を解決するために、合成樹脂
成形品の表面に、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸
基等の親水性官能基またはエーテル結合を有する帯電防
止剤を塗布する方法[従来方(1)]、上記の親水性官
能基を有するモノマーを含む帯電防止剤を合成樹脂成形
品の表面に塗布し、ついで共重合させることにより薄膜
を形成する方法[従来法(2)]、4官能性珪素化合物
等の加水分解物または部分加水分解物を含む溶液を合成
樹脂成形品の表面に塗布し、ついで硬化することにより
無機高分子からなる薄膜を形成する方法[従来法
(3)]、合成樹脂成形品の表面に酸化錫、酸化インジ
ウム、酸化亜鉛、インジウム−錫酸化物などの導電性セ
ラミックからなる薄膜を真空蒸着法により形成するか、
または上記の導電性セラミックを含む帯電防止剤を塗布
する方法[従来法(4)]などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来法(1)によっ
て、高い制電性を有する合成樹脂成形品を得るために
は、表面に形成される塗膜中に帯電防止剤を高い濃度で
含有させることが必要であることから、塗膜が有する耐
擦傷性および耐摩耗性が低下する場合がある。また、帯
電防止剤が塗膜表面に析出する場合があり、これによっ
て制電性が低下することがある。
【0006】従来法(2)によって、高い制電性を有す
る合成樹脂成形品を得るためには、帯電防止剤に親水性
官能基を有するモノマーを高い濃度で含有させることが
必要であることから、塗膜が有する耐擦傷性および耐摩
耗性が低下する場合がある。また、帯電防止剤の調製お
よびその塗布を容易にするために、有機溶剤を使用する
場合には、共重合させる前に有機溶剤を充分に揮発させ
る必要があり、生産性が低くなる。
【0007】従来法(3)によって合成樹脂成形品の表
面に形成した塗膜は合成樹脂成形品との密着性が低く、
塗膜が剥離することによって、制電性が低下する場合が
ある。また、塗布する溶液に脂肪族アルコール、酢酸ア
ルキルなどの溶剤を混合して使用する場合には、高い硬
度を有する膜を形成することが困難である。
【0008】従来法(4)で用いられる導電性セラミッ
クは透明性の点で劣り、合成樹脂成形品が着色するとい
う問題を有する。また、真空蒸着法により膜を形成する
場合には生産性が低くなるという問題が生じ、帯電防止
剤を塗布する場合には、導電性セラミックを均一に分散
させることが困難であり、かつ導電性セラミックによっ
て光が散乱されることから合成樹脂成形品の表面に曇り
が発生するという問題が生じる。
【0009】本発明の1つの目的は、制電性に優れたハ
ードコート形成用組成物を提供することにある。
【0010】本発明の1つの目的は、合成樹脂成形品の
表面に塗布し、ついで硬化することにより、耐擦傷性、
耐摩耗性、制電性および防曇性に優れたハードコートを
形成する組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、1分子中にアクリロイル基またはメタクリロイ
ル基(以下、これらを(メタ)アクリロイル基と総称す
る。)を3個以上有するモノマー(A)と、下記一般式
(I)
【化3】 [式中、R1はアクリロイル基、メタクリロイル基、ア
リル基、ビニル基からなる群より選ばれる基を表し、R
2は水素原子ならびにアルキル基、ヒドロキシアルキル
基、カルボキシアルキル基および下記一般式(II)また
は(III)(ここで、lは1ないし40の整数であ
る。)]
【化4】 で示される基を表し、XはO−X1またはX1(ここで、
1はアルキレン基を表す。)を表し、Yはアルキレン
基を表し、mは1ないし3の整数であり、nはm+n=
3を満足する整数である。]で示されるスルホベタイン
型のモノマー(B)とを含むことを特徴とするハードコ
ート形成用組成物を提供することにより達成される。
【0012】上記式中、R2が表すアルキル基としては
炭素数1〜30のものが好ましく、例えば、下記の式
【化5】 で示される基を挙げることができる。R2が表すヒドロ
キシアルキル基としては炭素数1〜30のものが好まし
く。例えば、下記の式
【化6】 で示される基を挙げることができる。R2が表すカルボ
キシアルキル基としては炭素数1〜30のものが好まし
く、例えば、下記の式
【化7】 で示される基を挙げることができる。また、R2が表す
上記一般式(II)または(III)で示される基としては
炭素数1〜30のものが好ましく、例えば、下記の式
【化8】 で示される基を挙げることができる。
【0013】上記式中、X1が表すアルキレン基として
は炭素数1〜30のものが好ましく、例えば、下記の式
【化9】 で示される基を挙げることができる。また、Yが表すア
ルキレン基としては炭素数2〜4のものが好ましい。
【0014】本発明のハードコート形成用組成物を構成
するモノマー(A)としては、例えば、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ
(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ
ートなどの(メタ)アクリレート、1分子あたり3個以
上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)
アクリレートなどが挙げられる。ここで、(メタ)アク
リレートはアクリレートおよびメタクリレートの総称で
ある。モノマー(A)としては、これらのモノマーを2
種以上混合して使用してもよい。また、モノマー(A)
の組成物中の含有量としては、組成物100重量部に対
して10〜90重量部、好ましくは40〜70重量部の
範囲に設定することが、ハードコートに優れた耐擦傷性
および耐摩耗性を付与できる点、塗布作業が容易になる
点、合成樹脂成形品との高い密着性が得られる点などか
ら好ましい。
【0015】本発明のハードコート形成用組成物を構成
するスルホベタイン型のモノマー(B)の具体例として
は、下記の式
【化10】 で示される化合物、下記の式
【化11】 で示される化合物、下記の式
【化12】 で示される化合物を挙げることができる。
【0016】上記の一般式(I)で示されるスルホベタ
イン型のモノマー(B)の重合可能な二重結合を有する
基R1の個数(m)が3である組成物は、より高い耐擦
傷性および耐摩耗性を有するハードコートを与える。ま
た、基R2として、ヒドロキシアルキル基、カルボキシ
アルキル基および上記一般式(II)または(III)で示さ
れる基よりなる群から選ばれる基を有する組成物は、よ
り高い制電性を有するハードコートを与える。さらに、
基Xとして、炭素数15ないし30のアルキレン基を有
する組成物は、組成物中の他の成分に対するスルホベタ
イン型のモノマー(B)の良好な相溶性と安定性とを与
える。なおスルホベタイン型のモノマー(B)として
は、2種以上のモノマーを混合して使用してもよい。ス
ルホベタイン型のモノマー(B)の組成物中の含有量と
しては、組成物100重量部に対して0.1〜30重量
部、好ましくは1〜15重量部の範囲に設定すること
が、ハードコートに優れた制電性、防曇性、耐擦傷性お
よび耐摩耗性を付与できる点、合成樹脂成形品との高い
密着性が得られる点などから好ましい。
【0017】なお、上記のスルホベタイン型のモノマー
(B)は、(メタ)アクリル酸アミノアルキル、(メ
タ)アクリル酸−N−アルキルアミノアルキル、(メ
タ)アクリル酸−N,N−ジアルキルアミノアルキル、
(メタ)アクリル酸−N,N−ジヒドロキシアルキルア
ミノアルキルなどのモノマーと、1,2−エタンスルト
ン、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルト
ンなどのスルトンまたはエチレンサルフェート、1−メ
チル−エチレンサルフェート、1,3−プロピレンサル
フェレートなどの環状サルフェートなどのモノマーとを
反応させる方法、あるいはアルカノールアミン、N−ア
ルキルアルカノールアミン、N,N−ジアルキルアルカ
ノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノー
ルアミンなどのアルカノールアミンに必要に応じてエチ
レンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオ
キシドを付加して得られたモノマーと上記のスルトン類
または環状サルフェートなどを反応させた後に、(メ
タ)アクリル酸でエステル化する方法などによって得る
ことができる。
【0018】本発明のハードコート用組成物に、N−ビ
ニル−2−ピロリドン、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、モルホリン(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変
性ビスフェノールAジアクリレート、エチレンオキサイ
ド変性ビスフェノールFジアクリレートなどの重合性モ
ノマーを混合して使用することが、塗布作業が容易にな
る点、均一な厚さを有し、かつ合成樹脂成形品との高い
密着性を有するハードコートが得られる点などから好ま
しい。これらの重合性モノマーの組成物中の含有量とし
ては、組成物100重量部に対して50重量部以下にな
るように調製することが、ハードコートが有する耐擦傷
性および耐摩耗性を低下させることがない点から好まし
い。
【0019】本発明のハードコート形成用組成物を合成
樹脂成形品の表面に塗布する方法としては、回転塗布
法、刷毛塗り法、浸漬塗布法、スプレー塗布法、流し塗
り法、バーコート法などの方法が採用される。塗布作業
が容易である点、均一な厚さを有し、かつ平滑な膜が得
られる点などから回転塗布法、浸漬塗布法またはバーコ
ート法を採用することが好ましい。
【0020】また、ハードコート層の厚さが1〜30μ
mの範囲になるように塗布することが、充分な耐擦傷性
および耐摩耗性を有し、かつ内部に亀裂が発生すること
が少ないハードコートが得られる点で好ましい。さら
に、ハードコートの厚さが3〜15μmの範囲になるよ
うに塗布することがより好ましい。厚さが1〜30μm
の範囲のハードコートを得るためには、組成物の20℃
における粘度が5〜1000センチポイズの範囲になる
ように調製して使用することが好適である。
【0021】本発明のハードコート形成用組成物を硬化
する方法としては、高い生産性が得られる点から、紫外
線を照射する方法が好ましい。紫外線の波長は100〜
500nmの範囲にあることが好適である。高圧水銀ラ
ンプまたはメタルハライドランプから放射される紫外線
を硬化に用いることが、窒素ガス中、アルゴンガス等の
不活性ガス中または大気中において、上記のハードコー
ト形成用組成物を効率よく硬化させることができること
から好ましい。
【0022】本発明のハードコート形成用組成物を紫外
線を照射することによって硬化させる場合には、該組成
物中に光重合開始剤を混合させておくことが好ましい。
好適な光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセト
フェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1
−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプ
ロパン−1などのアセトフェノン系光重合開始剤;ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系光重
合開始剤;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−
フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、
4−ヘンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド
などのベンゾフェノン系光重合開始剤;チオキサンソ
ン、2−クロルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオ
キサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジ
エチルチオキサンソンなどのチオキサンソン系光重合開
始剤などが使用される。光重合開始剤の組成物中の含有
量としては、組成物100重量部に対して10重量部以
下になるように調整することが、ハードコートが有する
耐擦傷性および耐摩耗性を低下させることがない点から
好ましい。
【0023】本発明のハードコート形成用組成物からな
るハードコートが形成される合成樹脂成形品としては、
ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹
脂などからなる射出成形品、シート状成形品またはフィ
ルム状成形品が挙げられる。特にポリメチルメタクリレ
ート樹脂またはポリカーボネート樹脂からなる成形品
は、その光学特性または機械的特性を利用した分野に用
いられ、耐擦傷性、耐摩耗性、制電性および防曇性にお
いて高い性能が要求される場合が多いことから、本発明
ハードコート形成用組成物によってその表面にハード
コートを形成することが好ましい。
【0024】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
する。実施例における評価方法は以下の通りである。
【0025】1.耐擦傷性および耐摩耗性 (1)硬度試験・・・・JISK5400−1979に
規定される鉛筆引っかき試験。 (2)摩耗試験・・・・JISK7204−1977に
規定される試験機を用いた摩耗試験であり、摩耗輪CS
−10に250gの荷重を付加した状態で100回転し
たのちの反射率の変化量をHe−Neレーザ光を用いて
測定し、下記の式により求めた値(%)を示す。 {(摩耗試験前の反射率)−(摩耗試験後の反射率)}
/(摩耗試験前の反射率)×100 (3)擦傷試験・・・・#0000のスチールウールを
30mm角の金属棒に装着し、900gの荷重を付加し
た状態で塗膜表面上を50往復させたのち、ヘーズメー
ター(日本精密光学株式会社製、SEP−HS−30D
型)を用いて、擦傷試験前後におけるヘーズ値の増加量
を測定し、これをパーセント表示する。ここで、金属棒
を往復させる際の移動速度は10mm/秒、移動距離は
70mmである。 (4)密着性試験・・・・合成樹脂成形品に到達する切
傷をカッターナイフを用いて、1mm間隔で縦横11本
ずつ設け、合計100個の基盤目を作る。その上にセロ
ハンテープを貼り付けたのち、急激に剥し、塗膜が剥離
した基盤目の数を数える。判定基準は以下の通りであ
る。 ○・・・・塗膜が剥離した基盤目が0個の場合。 △・・・・塗膜が剥離した基盤目が1〜50個の場合。 ×・・・・塗膜が剥離した基盤目が51〜100個の場
合。
【0026】2.制電性 (1)半減期判定・・・シシド静電気株式会社製スタテ
ィックオネストメーターを用い、発生帯電位の半減期
(秒)を測定する。測定は温度20℃、湿度50%の恒
温恒湿下で、印加電圧8kV、印加時間1分の条件下で
行う。 (2)表面抵抗率測定・・・株式会社アドバンテスト製
超絶縁抵抗/微少電流計TR−8601および測定試料
箱TR−42を用い、表面抵抗値(Ω)を測定する。測
定は温度20℃、湿度50℃の恒温恒湿下で、印加電圧
100V、印加時間1分の条件下で行う。
【0027】3.防曇性防曇性試験・・・試験片を0℃
で30分間放置したのち、温度20℃、湿度60%の恒
温恒湿下に移しかえて結露の状態を観察する。判定基準
は以下の通りである。 ○・・・・結露しない状態。 △・・・・少し結露する状態。 ×・・・・激しく結露する状態。
【0028】4.耐久性高温高湿試験・・・試験片を温
度80℃、湿度85%の恒温恒湿下に1000時間放置
したのち、外観を観察する。判定基準は以下の通りであ
る。 ○・・・・外観に変化なし。 △・・・・僅かな曇りおよび凹凸の発生が認められる。 ×・・・・激しい曇りおよび凹凸の発生が認められる。
【0029】実施例1〜14および比較例1〜4 表1に示すスルホベタイン型のモノマー(B)を用い
て、表2および表3に示す組成物を調製し、これらを2
mmの厚さを有するメタクリル樹脂板(株式会社クラレ
製、商品名パラグラス)にバーコート法により塗布し
た。ついで、塗布面に120W/cmの強度を有する高
圧水銀ランプを用いて、大気中で照射距離15cmで紫
外線を20秒間照射し、硬化塗膜を形成させた。得られ
た硬化塗膜について種々の評価試験を行った結果を表2
および表3に示す。
【表1】 ここで、表1のR1における略号は以下の通りである。 A:アクリロイル基、MA:メタクリロイル基、AR:
アリル基 R11:炭素数11の直鎖アルキル基、R17:炭素数17
の直鎖アルキル基 R29:炭素数29の直鎖アルキル基
【表2】
【表3】 ここで、表2および表3における組成物の略号は以下の
通りである。 PE−4A:ペンタエリスリトールテトラアクリレート PE−3A:ペンタエリスリトールトリアクリレート THF−A:テトラヒドロフルフリルアクリレート NVP :N−ビニル−2−ピロリドン HCHPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン
【0030】表2および表3から明らかなように、実施
例1〜14において本発明のハードコート形成用組成物
により得られた硬化塗膜は耐擦傷性、耐摩耗性、制電性
および防曇性のすべてにおいて優れており、かつ高温高
湿下における暴露試験を行ったのちにおいてもこれらの
性能を維持していることがわかる。
【0031】これに対して、共重合可能な官能基を持た
ないスルホベタイン型モノマー(B)を含む組成物によ
り得られた比較例1〜3の硬化塗膜は耐擦傷性、耐摩耗
性に劣り、さらに、高温高湿下での耐久性において大き
く劣る。また、スルホベタイン型モノマー(B)を含ま
ない組成物から得られた比較例4の硬化塗膜は制電性お
よび防曇性において劣っていた。
【0032】
【発明の効果】本発明の組成物によれば、制電性に優れ
たハードコートが提供される。また本発明の組成物によ
れば、合成樹脂成形品の表面に塗布し、ついで硬化させ
ることにより、耐擦傷性、耐摩耗性、制電性および防曇
性に優れたハードコートが提供される。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 4/00 C08F 299/02 G02B 1/10 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中にアクリロイル基またはメタク
    リロイル基を3個以上有するモノマー(A)と、下記一
    般式(I) 【化1】 [式中、R1はアクリロイル基、メタクリロイル基、ア
    リル基、ビニル基からなる群より選ばれる基を表し、R
    2は水素原子ならびにアルキル基、ヒドロキシアルキル
    基、カルボキシアルキル基および下記一般式(II)また
    は(III)(ここで、lは1ないし40の整数であ
    る。)] 【化2】 で示される基を表し、XはO−X1またはX1(ここで、
    1はアルキレン基を表す。)を表し、Yはアルキレン
    基を表し、mは1ないし3の整数であり、nはm+n=
    3を満足する整数である。]で示されるスルホベタイン
    型のモノマー(B)とを含むことを特徴とするハードコ
    ート形成用組成物。
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