JP3552065B2 - 帯電防止材料及びこれがコーティングされた記録媒体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば磁気ディスクや光磁気ディスク、あるいは光ディスク等の記録媒体と言った各種の製品にコーティングされる帯電防止材料に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
光ディスク基板の材料として、成形性や透明性の観点から、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート等が提案されている。
ところで、この種のプラスチック材料は
▲1▼ 耐擦傷性が十分ではない、
▲2▼ 静電気が帯電し易い、
▲3▼ 塵や埃が表面に付着し易い
と言った問題が有る。
【0003】
この為、透明で、耐擦傷性に富み、かつ、帯電防止機能を備えた膜を表面に設けることが提案されている。
例えば、導電性フィラーを添加したハードコート膜を設ける手段が知られている。又、界面活性剤を練り込んだハードコート膜を設ける手段が知られている。
しかしながら、前者のものは、帯電特性を満足させる為には多量の導電性フィラーを添加しなければならない。この結果、光学特性(透明性)が低下したり、あるいは硬度が低下したりする。又、コーティングが困難になる。
【0004】
後者のものは、低湿下(静電気が帯電し易い)においては十分な効果が期待でき難い。又、ブリード現象が起き、濁りの問題や帯電防止機能の失活といった問題が有る。
このような問題に対処する為、例えばチオシアン酸塩及びアルキレングリコール鎖を有するアニオン性界面活性剤からなる帯電防止性組成物と、共重合可能な(メタ)アクリル酸エステルと、光重合開始剤とが混合されてなる帯電防止性紫外線硬化型コーティング材が提案(特開平4−80266号公報)されている。この他にも、特開平4−33968号公報や特開平3−275705号公報において、帯電防止性の組成物が提案されている。
【0005】
しかしながら、これらの提案によっても、帯電防止機能が十分なものとは言えなかった。
又、汚れは、静電気の帯電による塵や埃の付着と言ったことにのみ起因するものではない。例えば、油性粘着物質や水溶性粘着物質の付着による汚れが有る。
この種の汚れが付かないようにする為には、又、付着した汚れを簡単に除去できるようにする為には、表面エネルギーを低くする必要がある。
【0006】
ところで、前述したような物質で表面処理してなる場合には、表面エネルギーが高いことから、油性粘着物質や水溶性粘着物質の付着による汚れが大きい。
【0007】
【発明の開示】
本発明の目的は、汚れ防止が充分に発揮され、再生が良好に行われる記録媒体を提供することである。
この本発明の目的は、(メタ)アクリロイル基を有する共重合可能な化合物(A)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応基を有する下記の式[B 1 ],[B 2 ],[B 3 ],[B 4 ]の群の中から選ばれる反応型帯電防止剤(B)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)
とを含有することを特徴とする帯電防止材料によって達成される。
〔B 1 〕
〔但し、R 1 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の整数。〕
〔B 2 〕
〔但し、R 1 ,R 2 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン、nは1〜25の数。〕
〔B 3 〕
〔但し、R 1 ,R 2 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の数。〕
〔B 4 〕
〔但し、R 1 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の数。〕
【0008】
又、(メタ)アクリロイル基を有する共重合可能な化合物(A)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応基を有する上記の式[B 1 ],[B 2 ],[B 3 ],[B 4 ]の群の中から選ばれる反応型帯電防止剤(B)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)
との混合物が重合処理されてなることを特徴とする帯電防止材料によって達成される。
【0009】
又、(メタ)アクリロイル基を有する共重合可能な化合物(A)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応基を有する上記の式[B 1 ],[B 2 ],[B 3 ],[B 4 ]の群の中から選ばれる反応型帯電防止剤(B)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)と、
シリコーン化合物(C)
とを含有することを特徴とする帯電防止材料によって達成される。
【0010】
又、(メタ)アクリロイル基を有する共重合可能な化合物(A)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応基を有する上記の式[B 1 ],[B 2 ],[B 3 ],[B 4 ]の群の中から選ばれる反応型帯電防止剤(B)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)と、
シリコーン化合物(C)
との混合物が重合処理されてなることを特徴とする帯電防止材料によって達成される。
【0011】
尚、本発明のオリゴマー(O)におけるアルキレングリコール鎖は、その鎖長が1〜25であることが好ましい。より好ましくは、4〜20である。
そして、このオリゴマー(O)としては、
下記の式〔O10〕で表される構造を有する第4級アンモニウム塩基を有するモノマー5〜70重量%(望ましくは、5〜50重量%)、
〔O10〕
【0012】
【化14】
【0013】
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R12,R13,R14はH、アルキル基(特に、炭素数1〜9のアルキル基)、及びヒドロキシアルキル基(特に、炭素数1〜9のヒドロキシアルキル基)の群の中から選ばれる基。Aはアルキレン基(特に、炭素数1〜10のアルキレン基)、及びヒドロキシアルキル基(特に、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基)の群の中から選ばれる基。X− はアニオンであって、例えばCH3 SO4 − ,C2 H5 SO4 − ,Cl− ,Br− ,HSO4 − ,H2 PO4 − ,CH3 COO− ,CH3 SO3 − ,NO2 − 等(好ましくは、CH3 SO4 − ,C2 H5 SO4 − ,Cl− ,Br− )である。〕
下記の式〔O2 〕で表される構造を有するアルキレングリコール鎖を有するモノマー10〜80重量%、
〔O2 〕
【0014】
【化15】
【0015】
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R15はアルキレン基(特に、炭素数2〜4のアルキレン基)。R16はH、アルキル基(特に、炭素数1〜10のアルキル基)、及びアリール基(特に、炭素数6〜10のアリール基)の群の中から選ばれる基。mは1〜25の整数〕
下記の式〔O3 〕で表される構造を有する炭素数4以上の炭化水素基を有するモノマー10〜70重量%(望ましくは、10〜40重量%)
〔O3 〕
【0016】
【化16】
【0017】
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R12はH及び(メタ)アクリロイル基の群の中から選ばれる基。nは4〜30の整数。〕
が用いられて共重合されてなるものが挙げられる。
あるいは、第4級アンモニウム塩基を有するモノマー(例えば、ビニルベンジルトリアルキルアニモニウム塩などのビニルベンジル系の第4級アンモニウム塩、ビニルイミダゾリンやビニルピリジン等のビニルモノマーの第4級アンモニウム塩)を用いる代わりに3級アミンを用い、すなわち下記の式〔O11〕
〔O11〕
【0018】
【化17】
【0019】
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R12,R13はH、アルキル基(特に、炭素数1〜9のアルキル基)、及びヒドロキシアルキル基(特に、炭素数1〜9のヒドロキシアルキル基)の群の中から選ばれる基。Aはアルキレン基(特に、炭素数1〜10のアルキレン基)、及びヒドロキシアルキル基(特に、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基)の群の中から選ばれる基。〕で表される3級アミン5〜70重量%(望ましくは、5〜50重量%)、
式〔O2 〕で表される構造を有するアルキレングリコール鎖を有するモノマー10〜80重量%、
式〔O3 〕で表される構造を有する炭素数4以上の炭化水素基を有するモノマー10〜70重量%(望ましくは、10〜40重量%)
を用いて共重合し、この後で4級化反応を行ったものであっても良い。
【0020】
ここで、4級化剤としては次のようなものを用いることが出来る。例えば、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ジプロピル硫酸などのアルキル硫酸類、p−トルエンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸メチルなどのスルホン酸エステル、トリメチルホスフェイトなどのアルキル燐酸、アルキルベンゼンクロライド、ベンジルクロライド、アルキルクロライド、アルキルブロマイドなどのハライド等が挙げられる。
【0021】
そして、3級アミンとしては、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】
本発明で用いられるオリゴマー(O)は、その主鎖がC−C結合で構成されたものが好ましい。但し、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、ペプチド結合、エステル結合、エーテル結合などであっても良い。すなわち、オリゴマー(O)を構成するモノマーは、(メタ)アクリレートタイプ、アクリルアミドタイプ、アリルタイプ、スチレンタイプ、ビニルタイプいずれのものであっても良い。しかしながら、上記の式〔O10〕,〔O11〕,〔O2 〕,〔O3 〕で表される通り、(メタ)アクリレートタイプのモノマーを用いることが好ましい。
【0023】
そして、オリゴマー(O)の合成法は、主鎖のタイプによって異なるが、第4級アンモニウム塩基を有するモノマー、アルキレングリコール鎖(特に、エチレングリコール鎖)を有するモノマー、炭素数4以上の炭化水素(飽和、不飽和、直鎖、分岐、環状いずれのタイプのものでも良いが、特に、炭素数が4〜30、好ましくは炭素数が8〜22の直鎖の飽和炭化水素)基を有するモノマーを用いて共重合させれば良い。
【0024】
尚、第4級アンモニウム塩基を有するモノマーを用いず、式〔O11〕で表される構造を有する3級アミンを用い、共重合させた後、4級化反応を行い、第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、および炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)を得ても良い。
オリゴマー(O)の具体例を以下に挙げる。
【0025】
還流冷却器、温度計、及び攪拌機を有する反応容器に、20重量部のラウリルアクリレート、40重量部のポリエチレングリコールアクリレート(ポリエチレングリコール鎖長は6〜8)、40重量部のジメチルアミノエチルアクリレート、ラジカル重合開始剤V−65(和光純薬社製)を入れ、テトラヒドロフランの還流下で10時間重合反応を行った。
【0026】
この後、メタノールを添加し、更にジメチルアミノエチルアクリレートと等モルのジメチル硫酸を添加した。そして、還流を更に行った。
反応終了後に、ヘキサンで洗浄し、再沈殿を行った。
この結果、第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、および炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)が得られた。
【0027】
本発明で用いられる化合物(A)〔モノマーあるいはオリゴマー等の形であっても良い。〕は、分子中に(メタ)アクリロイル基を三つ以上有する(メタ)アクリレートA1 、及び分子中に(メタ)アクリロイル基を二つ有し、かつ、アルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリレートA2 の群の中から選ばれるものが好ましい。すなわち、分子中に(メタ)アクリロイル基を二個以上有する化合物が少なくとも用いられることが好ましい。つまり、1分子中に二個以上の官能基を持つ架橋性のある化合物を用いることによって、耐擦傷性や表面保護効果の高いものが得られる。尚、本発明において、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイルあるいメタクリロイルを指す。
【0028】
特に、化合物(A)は、化合物A1 100重量部に対して化合物A2 が10〜100重量部の混合物であるものが好ましい。
尚、これらの多官能(メタ)アクリレートの他に、共重合可能な単官能(メタ)アクリレートを更に用いても良い。
例えば、化合物A1 が20〜95重量%(望ましくは、50〜70重量%)、化合物A2 が5〜50重量%(望ましくは、20〜40重量%)、及び共重合可能な単官能(メタ)アクリレートが30重量%以下(0〜30重量%)の割合からなる混合物が挙げられる。特に、(A)は、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートA1 を20〜95重量%(望ましくは50〜70重量%)、2官能(メタ)アクリレート、特に鎖長が2〜20のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートA2 を5〜50重量%(望ましくは20〜40重量%)、そして必要に応じて30重量%以下(0〜30重量%)の単官能(メタ)アクリレートの混合物が挙げられる。
【0029】
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びこれらの化合物のエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド変性物などが挙げられる。
【0030】
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、シクロペンタジエニルアルコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。従って、鎖長が2〜20のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートA2 としては、上記の2官能(メタ)アクリレートに鎖長が2〜20のポリエチレングリコール鎖が付いたものが挙げられる。
【0031】
その他、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート、ポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート、ポリアミドポリ(メタ)アクリレート等が用いられる。
又、共重合物との溶解性促進、粘度調節、基材との密着性向上の観点から、次のモノマーを用いることも好ましい。例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド等である。
【0032】
本発明で用いられる反応型帯電防止剤(B)は、ビニル基及びアリル基の群の中から選ばれる少なくとも一つの反応基を有し、下記の式〔BX 〕で表される構造を有するものであることが好ましい。
〔BX 〕
【0033】
【化18】
【0034】
〔但し、nは1〜25の数。〕
特に、下記の式〔B1 〕で表される構造の反応型帯電防止剤(B)が好ましい。
〔B1 〕
【0035】
【化19】
【0036】
〔但し、R1 は炭素数4以上の炭化水素基。A− は対イオン。nは1〜25の数。〕
あるいは、下記の式〔B2 〕で表される構造の反応型帯電防止剤(B)を用いることも出来る。
〔B2 〕
【0037】
【化20】
【0038】
〔但し、R1 ,R2 は炭素数4以上の炭化水素基。A− は対イオン、nは1〜25の数。〕
又、下記の式〔B3 〕で表される構造の反応型帯電防止剤(B)が好ましい。
〔B3 〕
【0039】
【化21】
【0040】
〔但し、R1 ,R2 は炭素数4以上の炭化水素基。A− は対イオン。nは1〜25の数。〕
あるいは、下記の式〔B4 〕で表される構造の反応型帯電防止剤(B)を用いることも出来る。
〔B4 〕
【0041】
【化22】
【0042】
〔但し、R1 は炭素数4以上の炭化水素基。A− は対イオン。nは1〜25の数。〕
反応型帯電防止剤(B)は、第4級アンモニウム塩基、アルキレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応基を分子中に有するものである。
ここで、炭素数4以上の炭化水素基は、相分離(表面への偏析)を促進させる為に必要な基である。尚、炭化水素は飽和、不飽和、直鎖、分岐、環状構造の如何を問わない。但し、炭素数が4〜30、より望ましくは8〜22の直鎖状のものであることが好ましい。そして、この炭素数4以上の炭化水素基は、(B)中に一つであっても、二つ以上あっても良い。
【0043】
帯電防止機能の面から、(B)中に、第4級アンモニウム塩基及びアルキレングリコール鎖(特に、エチレングリコール鎖)を持たせる必要が有る。尚、アルキレングリコール鎖(特に、エチレングリコール鎖)は、炭素数が2〜50、より好ましくは炭素数が4〜30のポリエチレングリコール鎖であることが好ましい。
【0044】
(B)における共重合可能な反応基は、例えば光重合可能なものであれば良く、例えば(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。中でも、ビニル基やアリル基を好ましいものとして挙げることが出来る。
反応型帯電防止剤(B)の具体例を以下に挙げる。
B−1
【0045】
【化23】
【0046】
(B−1)は次のようにして得られる。
アミート308(花王(株)製の界面活性剤)50g(80.39ミリモル)、クロロメチルスチレン14.72g(96.47ミリモル)及びハイドロキノンモノメチルエーテル(重合禁止剤)0.13gのエタノール166g溶液を48時間還流し、反応溶液を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ジクロロメタン〜クロロホルム:メタノール=10:1(v/v))により精製すると、上記の構造式で表される化合物(B−1)が得られた。
【0047】
B−2
【0048】
【化24】
【0049】
(B−2)は次のようにして得られる。
150℃下でジオレイルアミンにエチレンオキサイドを反応させ、エチレンオキサイド鎖を6モル付加した。次に、この反応物12.5g(16ミリモル)とアリルグリシジルエーテル9.13g(80ミリモル)、2N−HCl 8ml、水4ml、ハイドロキノンモノメチルエーテル(重合禁止剤)20mgのイソプロピルアルコール50ml溶液を7時間還流した。その後、クロロホルム、水、及び過剰のアリルグリシジルエーテルを除去する為に、アンモニア水を添加し、抽出液を塩酸で洗浄した後、水洗を繰り返して行った。そして、クロロホルムで抽出し、溶媒を留去して上記の構造式で表される化合物(B−2)を得た。
【0050】
B−3
【0051】
【化25】
【0052】
(l=3〜19,m=1〜20,n=1〜20)
B−4
【0053】
【化26】
【0054】
(l=3〜19,m=1〜20,n=1〜20)
本発明で用いられるシリコーン化合物(C)は、ポリエーテル変性シリコーン(特に、下記の一般式〔C1 〕で表されるもの)、より好ましくは反応基を有するポリエーテル変性シリコーン(特に、下記の一般式〔C2 〕で表されるもの)が好ましい。
〔C1 〕
【0055】
【化27】
【0056】
〔但し、R3 は炭素数1〜20のアルキル基。R4 ,R5 はH又はCH3 。x,yは1〜1000。sは1〜20の整数。〕
〔C2 〕
【0057】
【化28】
【0058】
〔但し、R3 は炭素数1〜20のアルキル基。R4 ,R5 ,R6 はH又はCH3 。x,y,zは1〜1000。sは1〜20の整数。〕
シリコーン化合物(C)は、有機基の付いたケイ素(オルガノシリコン)と酸素とが交互に結合して出来たポリマーである。そして、化合物(A)との相溶性を考慮した結果、上記の式〔C1 〕や〔C2 〕で表されるようなポリエーテル(ポリオキシアルキレン、例えばポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等)変性シリコーンが好適であった。特に、ポリエチレングリコール(炭素数2〜100)変性、あるいはポリエチレングリコール(炭素数2〜100)変性とポリプロピレングリコール(炭素数3〜180)変性との混合されたものが好ましかった。
【0059】
尚、式〔C1 〕や〔C2 〕において、xやy,zは5〜200であることが好ましいものであった。
又、シリコーン化合物(C)は、粘度(25℃)が10〜5000cSt(望ましくは50〜2000cSt)のものであることが好ましい。
そして、上記のような特徴のシリコーン化合物(C)は、ポリエーテル鎖がベース樹脂と相溶することから、表面に固定されるものとなる。尚、式〔C2 〕で表された共重合性の反応基(例えば、(メタ)アクリロイル基)を有するタイプの場合には、完全にベース表面に固定できることから好ましい。
【0060】
このようなシリコーン化合物(C)の具体例を以下に挙げる。
C−1
【0061】
【化29】
【0062】
〔R3 =R6 =CH3 ,R4 =R5 =H,x=12,y+z=12,s=10〕
シリコーン化合物C−1は次のようにして得た。
【0063】
【化30】
【0064】
(x,yは平均12)
上記の構造式で表されるハイドロジエン変性ポリシロキサン化合物(東芝シリコーン(株)製XF40−A2346)10重量部、ポリエチレングリコールモノアクリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加数10モル;PEGMA10)20重量部、トルエン20重量部、テトラヒドロフラン30重量部、メチルハイドロキノン0.02重量部を窒素雰囲気中で混合攪拌する。
【0065】
次に、酢酸カリウム10%エタノール溶液0.03重量部、ヘキサクロロ白金(IV)酸6水和物の10%イソプロピルアルコール溶液0.03重量部を添加し、60℃で約10時間反応させる。さらに、アリルメタクリレート5.2重量部を添加して約7時間反応させる。そして、常温に冷却後に活性炭を加えて1時間攪拌した後、濾過する。続いて、溶媒を減圧下で留去すると、上記の構造式で表されるメタクリロイル基をもつポリエーテル変性シリコーンが得られる。
【0066】
C−2
【0067】
【化31】
【0068】
(x,y=1〜50,n=1〜20,R=CH3 orH)
C−3
【0069】
【化32】
【0070】
本発明において、化合物(A)と反応型帯電防止剤(B)とオリゴマー(O)との割合は、化合物(A)100重量部に対して反応型帯電防止剤(B)が0.1〜20重量部(望ましくは0.5〜5重量部、より望ましくは0.5〜2重量部)、化合物(A)100重量部に対してオリゴマー(O)が0.1〜20重量部(望ましくは0.5〜5重量部)の割合で用いられることが好ましい。
【0071】
又、シリコーン化合物(C)が用いられる場合には、化合物(A)100重量部に対してシリコーン化合物(C)が0.1〜10重量部(望ましくは0.5〜5重量部)の割合で用いられることが好ましい。
電子線やγ線を照射することにより重合を行う場合には不要であるが、例えば紫外線照射によって重合を図る場合には重合開始剤を用いる。
【0072】
例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン系の光重合開始剤、
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系の光重合開始剤、
チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン等のチオキサンソン系の光重合開始剤などが挙げられる。勿論、一種でも二種以上の重合開始剤が用いられても良い。
【0073】
添加量は、化合物(A)100重量部に対して10重量部以下であることが好ましい。
尚、上記の組成物の他に、例えば表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種の添加剤が用いられても良い。
そして、上記の組成物をメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の溶剤で希釈する。この溶液を表面にコーティングし、活性エネルギー線(紫外線、電子線やγ線)を照射して重合処理する。例えば、光ディスクの保護膜(記録面側、あるいは両面の保護膜)とする場合には、スピンコート法により上記の組成物を約0.5〜20μm厚塗布し、紫外線照射することによって硬化させれば良い。
【0074】
これにより、透明で、耐擦傷性に富み、帯電防止機能に優れ、又、汚れの付き難いものが得られる。
又、磁気ヘッドが接触する場合には、上記の特長に加えてヘッドとの摺動性が向上する。
そして、この本発明の記録媒体表面に設けられる帯電防止材料は、
▲1▼ 化合物(A)の架橋によって硬度が高いものとなっている。
▲2▼ 硬化重合に際して、長鎖炭化水素成分の存在によって、反応型帯電防止剤(B)は表面への偏析が促進される。この為、反応型帯電防止剤(B)が少量でも帯電防止機能が効果的に発揮される。又、光学的透明性にも優れている。
▲3▼ 化合物(B)は、第4級アンモニウム塩基とアルキレングリコール鎖を有している。この為、低湿下においても良好な帯電防止特性が奏される。
▲4▼ 化合物(A)と反応型帯電防止剤(B)とはベース表面に固定される。従って、エタノール等による拭き取りによっても、帯電防止機能が喪失しない。
▲5▼ オリゴマー(O)が用いられたので、反応型帯電防止剤(B)の量を減らすことが出来る。そして、反応型帯電防止剤(B)の量を少なくした場合には、例えば化合物(A)100重量部に対して反応型帯電防止剤(B)を0.5〜2重量部と言ったように少なくした場合には、硬度が一層良いものとなる。又、膜の密着性も向上する。
▲6▼ シリコーン化合物(C)が複合化されている場合には、表面エネルギーが低い。従って、汚れが付き難い。又、潤滑性も付与される為、表面の滑性が向上し、拭き取りの際に傷が一層付き難くなる。更には、磁気ヘッドとの摺動性向上にも効果が発揮される。
【0075】
【実施例】
〔実施例1〕
エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(三官能アクリレートを有する共重合可能な化合物A1 、第1工業製薬社製のTMPTA)70重量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレングリコール鎖長9、二官能アクリレートを有する共重合可能な化合物A2 、中村化学社製のA−400)30重量部、前記(B−1)の構造式で表される化合物1重量部、前述した手法で得られたオリゴマー(O)3重量部、及び光重合開始剤(Irg.184、日本チバガイギー社製)3重量部を混合し、45℃で完全に溶解させた。
【0076】
この溶液を3.5インチ径のポリカーボネート製のディスク基板の光入射面上に0.5〜20μm、例えば5μm厚となるようにスピンコート法で塗布した。
そして、窒素気流下で紫外線照射(高圧水銀タイプ;650mW/cm2 ,1800mJ/cm2 )により硬化を行わせ、表面に紫外線硬化型コーティング膜を設けた。
【0077】
この保護膜が設けられた基板を基にして光磁気ディスクを構成した。すなわち、SiN/TbFeCo/SiN/Alを成膜し、大日本インキ社製のSD301を8μm厚となるようにスピンコート法で塗布し、紫外線硬化させて、光磁気ディスクを得た。
〔実施例2〕
実施例1において、前記(C−1)の構造式で表されるシリコーン化合物2重量部を添加して45℃で完全に溶解させ、この溶液を塗布、硬化させ、表面に紫外線硬化型コーティング膜を設けた。そして、この保護膜が設けられた基板を基にして光磁気ディスクを構成した。
【0078】
〔実施例3〕
実施例2で用いた前記(C−1)の構造式で表されるシリコーン化合物の代わりにポリエーテル変性シリコーン化合物(東芝シリコーン社製のTSF4441)を用い、その他は同様に行って光磁気ディスクを構成した。
〔実施例4〕
実施例2で用いた前記(C−1)の構造式で表されるシリコーン化合物の代わりにポリエーテル変性シリコーン化合物(信越化学工業社製のKF6011)を用い、その他は同様に行って光磁気ディスクを構成した。
【0079】
〔実施例5〕
実施例3で用いた前記(B−1)の構造式で表される化合物1重量部の代わりに前記(B−2)の構造式で表される化合物2重量部を用い、その他は同様に行って光磁気ディスクを構成した。
〔比較例1〕
アミート320をベンジルクロライドで4級化することにより下記の構造を有する化合物を得た。
【0080】
【化33】
【0081】
この化合物1重量部を用い、実施例1における化合物(B−1)に代えて同様に行った。
〔比較例2〕
ジオレイルアミンに150℃下でエチレンオキサイドを反応させ、エチレンオキサイド鎖を6モル付加した。次に、この反応物をジメチル硫酸で4級化することにより下記の構造を有する化合物を得た。
【0082】
【化34】
【0083】
この化合物1重量部を用い、実施例1における化合物(B−1)に代えて同様に行った。
〔比較例3〕
実施例1において、オリゴマー(O)を使用しなかった他は同様に行って光磁気ディスクを構成した。
【0084】
〔比較例4〕
実施例1において、前記(B−1)の構造式で表される化合物を4重量部とし、そしてオリゴマー(O)を使用しなかった他は同様に行って光磁気ディスクを構成した。
〔特性〕
上記各例で得た光磁気ディスクのエラーレート増加率を調べたので、その結果を表1に示す。
【0085】
又、上記各例で得た光磁気ディスクのコーティング膜について調べたので、その結果を表2〜表4に示す。
【0086】
【0087】
又、実施例3のものについて、24℃、40%RH中で、ソニー製録音型MDドライブから取り外した磁気ヘッドをコート面に接触させた状態にて3000rpmで回転させ、2000時間後に動摩擦係数を測定した。その結果は、動摩擦係数が約0.2であり、試験前後における差は認められなかった。又、コート面に塵や埃の付着も認められなかった。
【0088】
又、実施例3で用いた帯電防止材料をゲームソフト用CD−ROMのレーザー光入射面に5μm厚さスピンコート法で塗布し、紫外線硬化させた。そして、1月〜2月(冬季)において1カ月間使用した。尚、1日20回以上ドライブから出し入れし、使用しない場合にはカーペット上に放置しておいた。
その結果、本発明の帯電防止材料がコートされていないCD−ROMには塵や埃が多量に付着し、又、傷付きも認められた。更には、汚れを拭き取る為に布で擦ると、傷が付いた。
【0089】
これに対して、本発明の帯電防止材料がコートされているCD−ROMには塵や埃の付着は認められず、又、傷付きも認められなかった。又、1カ月経過後の使用でも異常は認められなかった。
Claims (15)
- (メタ)アクリロイル基を有する共重合可能な化合物(A)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応基を有する下記の式[B 1 ],[B 2 ],[B 3 ],[B 4 ]の群の中から選ばれる反応型帯電防止剤(B)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)
とを含有することを特徴とする帯電防止材料。
〔B 1 〕
〔但し、R 1 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の整数。〕
〔B 2 〕
〔但し、R 1 ,R 2 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン、nは1〜25の数。〕
〔B 3 〕
〔但し、R 1 ,R 2 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の数。〕
〔B 4 〕
〔但し、R 1 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の数。〕 - (メタ)アクリロイル基を有する共重合可能な化合物(A)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応基を有する下記の式[B 1 ],[B 2 ],[B 3 ],[B 4 ]の群の中から選ばれる反応型帯電防止剤(B)と、
第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)
との混合物が重合処理されてなることを特徴とする帯電防止材料。
〔B 1 〕
〔但し、R 1 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の整数。〕
〔B 2 〕
〔但し、R 1 ,R 2 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン、nは1〜25の数。〕
〔B 3 〕
〔但し、R 1 ,R 2 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の数。〕
〔B 4 〕
〔但し、R 1 は炭素数4以上の炭化水素基。A − は対イオン。nは1〜25の数。〕 - シリコーン化合物(C)が添加されてなることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止材料。
- オリゴマー(O)は、
下記の式〔O10〕で表される構造を有する第4級アンモニウム塩基を有するモノマー5〜70重量%、
〔O10〕
〔但し、R1 1はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R12,R13,R14はH、アルキル基、及びヒドロキシアルキル基の群の中から選ばれる基。Aはアルキレン基、及びヒドロキシアルキル基の群の中から選ばれる基。X−はアニオン。〕
下記の式〔O2 〕で表される構造を有するアルキレングリコール鎖を有するモノマー10〜80重量%、
〔O2 〕
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R15はアルキレン基。R16はH、アルキル基、及びアリール基の群の中から選ばれる基。mは1〜25の整数〕
下記の式〔O3 〕で表される構造を有する炭素数4以上の炭化水素基を有するモノマー10〜70重量%
〔O3 〕
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R12はH及び(メタ)アクリロイル基の群の中から選ばれる基。nは4〜30の整数。〕
が用いられて共重合されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止材料。 - オリゴマー(O)は、
下記の式〔O11〕で表される構造を有する3級アミン5〜70重量%、
〔O11〕
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R12,R13はH、アルキル基、及びヒドロキシアルキル基の群の中から選ばれる基。Aはアルキレン基、及びヒドロキシアルキル基の群の中から選ばれる基。〕
下記の式〔O2 〕で表される構造を有するアルキレングリコール鎖を有するモノマー10〜80重量%、
〔O2 〕
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R15はアルキレン基。R16はH、アルキル基、及びアリール基の群の中から選ばれる基。mは1〜25の整数〕
下記の式〔O3 〕で表される構造を有する炭素数4以上の炭化水素基を有するモノマー10〜70重量%
〔O3 〕
〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。R12はH及び(メタ)アクリロイル基の群の中から選ばれる基。nは4〜30の整数。〕
が用いられて共重合され、そして4級化反応が行われたものであることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止材料。 - 化合物(A)は、分子中に(メタ)アクリロイル基を三つ以上有する(メタ)アクリレートA1 、及び分子中に(メタ)アクリロイル基を二つ有し、かつ、アルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリレートA2 の群の中から選ばれる少なくとも一つの化合物を含むものであることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止材料。
- 化合物(A)は、分子中に(メタ)アクリロイル基を三つ以上有する(メタ)アクリレートA1 の群の中から選ばれる化合物と、分子中に(メタ)アクリロイル基を二つ有し、かつ、アルキレングリコール鎖を有する(メタ)アクリレートA2 の群の中から選ばれる化合物とを含み、A1 100重量部に対してA2 が10〜100重量部の割合であることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止材料。
- 化合物(A)100重量部に対して反応型帯電防止剤(B)が0.1〜20重量部、オリゴマー(O)が0.1〜20重量部の割合で用いられてなることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止材料。
- シリコーン化合物(C)がポリエーテル変性シリコーンであることを特徴とする請求項3の帯電防止材料。
- シリコーン化合物(C)が反応基を有するポリエーテル変性シリコーンであることを特徴とする請求項3の帯電防止材料。
- 化合物(A)100重量部に対して反応型帯電防止剤(B)が0.1〜20重量部、オリゴマー(O)が0.1〜20重量部、シリコーン化合物(C)が0.1〜10重量部の割合で用いられてなることを特徴とする請求項3の帯電防止材料。
- 請求項1〜請求項14のいずれかの帯電防止材料が表面にコーティングされてなることを特徴とする記録媒体。
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-
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