JP3360940B2 - 光ディスク用コーティング材および光ディスク - Google Patents

光ディスク用コーティング材および光ディスク

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JP3360940B2
JP3360940B2 JP12985394A JP12985394A JP3360940B2 JP 3360940 B2 JP3360940 B2 JP 3360940B2 JP 12985394 A JP12985394 A JP 12985394A JP 12985394 A JP12985394 A JP 12985394A JP 3360940 B2 JP3360940 B2 JP 3360940B2
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眞 徳水
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D4/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; Coating compositions, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09D183/00 - C09D183/16

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性、透明性、耐擦
傷性、帯電防止性、耐久性および貯蔵安定性に優れる光
ディスク用コーティング材および該コーティング材の硬
化塗膜を基板の少なくとも片面に有する光ディスクに関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、産業用、民生用の光ディスクの基
板材料としては、無機ガラス、ポリカーボネート樹脂、
ポリメチルメタクリレート樹脂およびエポキシ樹脂等が
使用されている。中でも、プラスチック基板の光ディス
クは、帯電しやすい特性を有し、塵埃の吸引、付着によ
る読み出しエラーの増加等が、製品使用上の障害となっ
ている。すなわち、光ディスクに記録された情報は、レ
ーザーで読み出されるが、その際、ディスク表面上の埃
のような粒子は、光路上の遮蔽物となり、読み出しの障
害となる。
【0003】この障害を除去するための方法として、読
み出し面、いわゆるピックアップ側に、(1)埃のよう
な粒子をデフォーカスするために、硬化塗膜の厚みが1
00〜180μmとなるようにオーバコート材、例えば
米国特許第4,101,907号明細書に記載されてい
るようなシリコンエラストマー系軟質材料、もしくはS
iO2 やSiO等の無機硬質材料からなるオーバコート
材を塗布する方法、(2)埃のような粒子を物理的に拭
き取る際にディスク表面を傷つけないようにするため
に、例えば、架橋性化合物からなる溶剤系の光硬化型の
ハードコート材を塗布する方法、および(3)埃のよう
な粒子の付着を防止するために、帯電防止剤を含有する
帯電防止性のハードコート材を塗布する方法等が挙げら
れる
【0004】しかしながら、上記方法(1)において使
用されるシリコンエラストマー系オーバコート材は、粘
着性で埃を吸着保持し易く、硬化温度が高く、しかも硬
化時間も長いという問題があった。また、SiO2 やS
iO等からなるシリカ系の無機硬質材料からなるオーバ
コート材は、耐湿性および密着性が十分でなく、また、
屈折率の変化する部分の膜厚が厚いことに基づく光学特
性の低下という問題があった。また、上記方法(2)に
おいて使用される架橋性化合物からなる溶剤系のハード
コート材は、紫外線硬化型であるために、硬化時間が短
く、さらに得られる硬化塗膜も耐薬品性、耐擦傷性、耐
摩耗性等の塗膜性能に優れているが、溶剤の蒸発による
塗膜の収縮、摩擦等によって静電気を発生し、塵埃が付
着し易いという問題があった。さらに、上記方法(3)
において使用される、従来の帯電防止性コーティング材
は、例えば、低湿時において効果が十分に得られなかっ
たり、塗布後に乾燥や熱セット等の工程での加熱、摩
擦、洗浄等で効果が消失したりして耐久性が十分でない
という問題があった。
【0005】このような問題の解決策として、特開昭6
3−6064号公報に、従来の紫外線硬化型コーティン
グ材にリン酸エステルを添加することにより、相溶性の
バランスを利用し帯電防止剤の表面配向を促して帯電防
止性能とハードコートを組み合わせる方法が提案されて
いるが、耐湿性、長期の塗膜の機械的強度、耐久性、帯
電防止性能の持続性等のバランスのよい塗膜を形成する
ことは困難であった。
【0006】また、特公昭54−15074号公報に
は、四級アンモニウム塩基を有する単量体およびエチレ
ングリコールジメタクリレート等の多官能単量体を共重
合して得られる樹脂被膜を、基材樹脂表面に接着せしめ
て基材の耐摩耗性および帯電防止性を向上させる方法が
開示されているが、四級アンモニウム塩基を含有する単
量体は吸湿性が高いために被膜の重合時に重合硬化斑が
起って表面がユズ肌状となり、再現よく平滑な表面を有
する硬化塗膜を得ることが困難であった。
【0007】一方、本出願人は先に、チオシアン酸塩を
用いた帯電防止機能を持つコーティング材を提案し(特
開平4−80267号公報、同4−180970号公
報)、かかる方法を用いることにより当初の目標を達成
することはできたが、コーティング材を長期間保存する
ことが難しいことが判明した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の背景
になされたものであり、その目的とするところは、硬化
性、透明性、耐擦傷性、帯電防止性および貯蔵安定性に
優れた光ディスク用コーティング材および該コーティン
グ材の硬化塗膜を表面に有する光ディスクを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のフッ
素系界面活性剤と特定組成の重合性化合物からなる光硬
化性組成物が上記の目的を達成できることを見い出し本
発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、(A)下記一般式
(I)
【化2】 で表わされるフッ素系界面活性剤0.1〜5重量部、
【0011】(B)3官能以上の(メタ)アクリレート
30〜50重量部、(C)2官能(メタ)アクリレート
30〜50重量部、(D)単官能(メタ)アクリレート
10〜20重量部、(E)水酸基含有(メタ)アクリレ
ート0〜20重量部、および(F)光重合開始剤0.1
〜10重量部(ただし、(A)〜(E)成分の合計を1
00重量部とする。)からなることを特徴とする光ディ
スク用コーティング材にある。
【0012】また、本発明は、ポリカーボネート樹脂製
ディスク基板の少なくとも片面に、上記のコーティング
材の硬化塗膜が設けられてなることを特徴とする光ディ
スクにある。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
光ディスク用コーティング材(以下、単に、コーティン
グ材と略称する。)において用いられる下記一般式
(I)で表わされるフッ素系界面活性剤(A)は、硬化
塗膜の帯電防止効果と湿気に対して塗膜表面のブリード
を抑制させる効果を発現させる成分である。
【0014】
【化3】
【0015】上記一般式(I)で表わされるフッ素系界
面活性剤(A)の具体例としては、N−ヒドロキシエチ
ル−パーフルオロヘキシルスルホンアミドのエチレング
リコール10モル付加物、N−ヒドロキシエチル−パー
フルオロヘプチルスルホンアミドのエチレングリコール
15モル付加物、N−メチル−N−ヒドロキシエチル−
パーフルオロペンチルスルホンアミドのエチレングリコ
ール5モル付加物、N−メチル−N−ヒドロキシエチル
−パーフルオロヘキシルスルホンアミドのエチレングリ
コール20モル付加物、N−メチル−N−ヒドロキシエ
チル−パーフルオロオクチルスルホンアミドエチレング
リコール20モル付加物、N−エチル−N−ヒドロキシ
エチル−パーフルオロノニルスルホンアミドのエチレン
グリコール25モル付加物、N−エチル−N−ヒドロキ
シエチル−パーフルオロデシルスルホンアミドのエチレ
ングリコール25モル付加物、N−プロピル−N−ヒド
ロキシエチル−パーフルオロヘキシルスルホンアミドエ
チレングリコール20モル付加物、N−プロピル−N−
ヒドロキシエチル−パーフルオロオクチルスルホンアミ
ドのエチレングリコール5モル付加物、N−プロピル−
N−ヒドロキシエチル−パーフルオロオクチルスルホン
アミドのエチレングリコール10モル付加物、N−プロ
ピル−N−ヒドロキシエチル−パーフルオロオクチルス
ルホンアミドのエチレングリコール15モル付加物、N
−プロピル−N−ヒドロキシエチル−パーフルオロオク
チルスルホンアミドのエチレングリコール20モル付加
物、N−プロピル−N−ヒドロキシエチル−パーフルオ
ロデシルスルホンアミドのエチレングリコール25モル
付加物、N−ブチル−N−ヒドロキシエチル−パーフル
オロヘキシルスルホンアミドのエチレングリコール5モ
ル付加物、N−ブチル−N−ヒドロキシエチル−パーフ
ルオロヘプチルスルホンアミドのエチレングリコール5
モル付加物、N−ブチル−N−ヒドロキシエチル−パー
フルオロデシルスルホンアミドのエチレングリコール1
5モル付加物、N−ペンチル−N−ヒドロキシエチル−
パーフルオロペンチルスルホンアミドのエチレングリコ
ール20モル付加物、N−ペンチル−N−ヒドロキシエ
チル−パーフルオロペンチルスルホンアミドのエチレン
グリコール20モル付加物、またはこれらの化合物の末
端アクリロイル変性物および末端メタクリロイル変性物
等が挙げられる。
【0016】上記一般式(I)において、mが3末端で
ある場合には、帯電防止の効果が十分でなく、一方、m
が9を超える場合には相溶性が低下しコーティング材が
白濁するようになる。また、R1 のアルキル基の炭素数
が6以上の場合には、界面活性効果が低下し、帯電防止
性が不十分となる。さらにnが3未満の場合には、帯電
防止性が不十分であり、一方、nが30を超える場合に
は硬化塗膜の耐久性が低下するようになる。
【0017】上記一般式(I)で示されるフッ素系界面
活性剤(A)の使用量は、(A)〜(E)成分の合計量
100重量部中、0.1〜5重量部、好ましくは0.3
〜3重量部となる量である。0.1重量部未満では添加
効果がなく、一方、5重量部を超えて使用しても特別な
帯電防止性の向上効果が得られず、経済的に不利である
とともに硬化塗膜の表面硬度が低下するようになる。
【0018】本発明のコーティング材において使用され
る3官能以上の(メタ)アクリレート(B)は、1分子
中に3個以上の(メタ)アクリロイル基(アクリロイル
基またはメタクリロイル基の意、以下同じ。)を有する
多官能(メタ)アクリレート(アクリレートまたはメタ
クリレートの意、以下同じ。)であり、また、本発明の
コーティング材において使用される2官能(メタ)アク
リレート(C)は、1分子中に2個の(メタ)アクリロ
イル基を有する2官能(メタ)アクリレートである。3
官能以上の(メタ)アクリレート(B)と2官能(メ
タ)アクリレート(C)は、硬化塗膜の硬度および耐擦
傷性を向上させる成分である。
【0019】本発明において使用される3官能以上の
(メタ)アクリレート(B)の具体例として、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールエタントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0020】また、2官能(メタ)アクリレート(C)
の具体例として、1,3−ブタンジオールジ(メタ)ア
クリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
【0021】さらに、上記の3官能以上の(メタ)アク
リレート(B)および2官能(メタ)アクリレート
(C)以外の例として、フタル酸、アジピン酸等の多塩
基酸と、エチレングリコール、ヘキサンジオールおよび
ブタンジオール等の多価アルコールと、(メタ)アクリ
ル酸との反応で得られるポリエステルポリ(メタ)アク
リレート;エポキシ化合物のエポキシ基を(メタ)アク
リル酸でエステル化したエポキシ(メタ)アクリレート
と、ヘキサメチレンジイソシアネートに水酸基を持つ
(メタ)アクリレート、例えば2−ヒドロキシエチルア
クリレートとを反応させたメラミンポリ(メタ)アクリ
レート;ポリオールとポリイソシアネートと2−ヒドロ
キシエチルアクリレートのような水酸基含有モノマーと
の反応で得られるウレタンポリ(メタ)アクリレート;
ポリシロキサンと(メタ)アクリル酸との反応によって
得られるポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート;ポ
リアミドと(メタ)アクリル酸との反応によって得られ
るポリアミドポリ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0022】これらの3官能以上の(メタ)アクリレー
ト(B)と2官能(メタ)アクリレート(C)はそれぞ
れ1種または2種以上を併用して用いることができる。
3官能以上の(メタ)アクリレート(B)と2官能(メ
タ)アクリレート(C)の使用量は、(A)〜(E)成
分100重量部中、3官能以上の(メタ)アクリレート
(B)が30〜50重量部、2官能(メタ)アクリレー
ト(C)が30〜50重量部となる量である。3官能以
上の(メタ)アクリレート(B)の使用量が30重量部
未満では、塗膜の耐擦傷性等の表面保護性能が悪くなる
傾向にあり、また、50重量部を超える場合には、帯電
防止性組成物の表面配向を妨げ十分な帯電防止性能の発
揮ができなくなる傾向にある。
【0023】本発明のコーティング材において使用され
る単官能(メタ)アクリレート(D)は、1分子中に1
個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、硬
化塗膜に可撓性と基板に対して接着性を向上させる成分
である。
【0024】本発明において使用される単官能(メタ)
アクリレート(D)の具体例として、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N
−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ
る。これらの単官能(メタ)アクリレート(D)は、1
種または2種以上を併用して使用できる。単官能(メ
タ)アクリレート(D)の使用量は、(A)〜(E)成
分100重量部中、10〜20重量部である。使用量が
10重量部未満では、コーティング材の粘度が高くな
り、スピンコーター塗装する上で作業性が悪く、また、
硬化塗膜の基板との付着性も低下するので好ましくな
い。また、20重量部を越える場合は、基板を溶解させ
たり、塗膜の硬化性能を低下させたりする傾向にある。
【0025】また、本発明のコーティング材において使
用される水酸基含有(メタ)アクリレート(E)は、1
分子中に1個の水酸基と1個の(メタ)アクリロイル基
を有する(メタ)アクリレートであり、塗膜の密着性を
さらに向上させる成分である。使用される水酸基含有
(メタ)アクリレート(E)の具体例として、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート
等の水酸基含有の(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレートへのエチレンオキサイドあ
るいはプロピレンオキサイドの付加物、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレートの二量体または三量体等が挙
げられる。これらの水酸基含有(メタ)アクリレート
(E)は1種でまたは2種以上を併用して使用される。
水酸基含有(メタ)アクリレート(E)の使用量は、
(A)〜(E)成分100重量部中、0〜20重量部の
範囲で使用され、好ましくは5〜10重量部の範囲であ
る。使用量が20重量部を超える場合には、塗膜と基板
との付着性が低下する傾向にある。
【0026】本発明のコーティング材においては、上記
した(A)〜(E)成分の(メタ)アクリレートの中で
も分子内にアクリロイル基を有するものはメタクリロイ
ル基を有するものに比べ硬化性においてより良好な結果
が得られるため、本発明において特に好ましく用いられ
る。
【0027】本発明のコーティング材に用いられる光重
合開始剤(F)は、260〜450nmの紫外領域に吸
収を持つものであり、その例としてベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインプロピルエーテル、アセトイン、ブチロイン、ト
ルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベ
ンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジ
メトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニ
ルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレー
ト、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン等のカルボニル化合物、テトラメチルチウ
ラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィ
ド等の硫黄化合物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合
物、ベンゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブチル
パーオキサイド等の過酸化物等が挙げられる。上記の光
重合開始剤(F)は、1種でまたは2種以上の混合物で
あっても差し支えなく、その使用量は、(A)〜(E)
成分の合計量100重量部に対して、0.1〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部である。
【0028】本発明のコーティング材は、その品質性能
を満足するため、必要に応じて従来公知の成分、例え
ば、表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤
を適宜含有させることができる。
【0029】本発明のコーティング材は、前記各成分を
一般的な配合方法により配合して得られ、その塗装方
法、硬化方法は特に限定されるものではないが、本発明
の主たる用途である光ディスクを基材とするため、配合
したコーティング材は、0.2μメンブランフィルター
により濾過した後、1ft3 あたりの浮遊粒子が1,0
00個以下の環境のもとでスピンコーターで乾燥膜厚が
4〜5μmとなるように塗布し、ついで紫外線を照射し
て硬化させればよい。
【0030】本発明のコーティング材の硬化に使用され
る紫外線を照射するためのランプとしては、高圧水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプ等を使用することができ
る。
【0031】本発明のコーティング材を適用できる光デ
ィスク基板材料としては、例えばポリメタクリル酸エス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、4−メチルペ
ンテン−1樹脂、無機ガラス等を挙げることができる。
これらの中でもポリカーボネート樹脂が特に好ましい。
【0032】
【実施例】次に、実施例および比較例により本発明をよ
り具体的に説明するが、例中の「部」は「重量部」を示
す。例中で用いた略記号は以下の化合物を表わし、ま
た、例中の性能の評価は以下に示す評価方法を用いて行
った。
【0033】1.略記号 A−1:C6F13SO2N(C3H7)(CH2CH2O)15H A−2:C8F17SO2N(C4H9)(CH2CH2O)25H A−3:C6F13SO2N(C5H11)(CH2CH2O)10H A−4:C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)20COCH=CH2 A−5:C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)20COC(CH3)=CH2 A−6:C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)20H A−7:C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)20H A−8:C4F9SO2N(C2H5)CH2CH4OH A−9:C10F21SO2N(C3H7)(CH2CH2O)35H A−10:C12F25SO2N(C3H7)(CH2CH2O)20H A−11:C3F7SO2N(CH3)(CH2CH2O)10H A−12:C6F13SO2N(C6H13)(CH2CH2O)20H A−13:C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)10H A−14:C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)10H DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート PETA:ペンタエリスリトールテトラアクリレート PEGDA:ポリエチレングリコールジアクリレート
(分子量342) THFA:テトラヒドロフルフリルアクレート HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート イルガキュア184:(チバガイギー社製、光重合開始
剤)
【0034】2.評価方法 (1)表面抵抗値(Ω):アドバンテスト(株)製 T
R−8601型にて測定。印加電圧100V,1分値 (2)帯電半減期(秒):川口電子(株)製 スタティ
ックペーパーアナライザーSP−428型,印加電圧8
kV。 (3)表面状態 :500g加重テーパー摩耗試験後の
ヘイズ値 耐湿試験後(80℃,85%RH,100時間)目視 (4)密着性 :ごばん目セロハンテープ試験 (5)貯蔵安定性:サンプル瓶に入れたコーティング液
を40℃の恒温水槽に1000時間浸漬した後目視チェ
ック
【0035】実施例1〜8、比較例1〜8 表1に示す(A)〜(F)成分と量を用いてコーティン
グ液を調製した。これらのコーティング液を、ポリカー
ボネート樹脂製ディスク基板(130mmφ×1.2m
m(厚さ))の片面に、乾燥膜厚が5μmとなるように
スピンコーターで塗布し、ランプ高さ10cmに設定し
た80W/cmの高圧水銀灯により1000mj/cm
2 の紫外線を照射してディスク基板に密着した硬化塗膜
を形成した。その塗膜について帯電防止性、表面状態お
よび密着性の性能を評価した。また、コーティング液の
貯蔵安定性も評価した。得られた結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】比較例9 DPHA51.90部、PEGDA17.30部、HE
A17.30部、THFA10.38部、3−(2−パ
ーフルオロヘキシル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−
アクリロイルオキシプロパン3.12部およびBa(S
CN)2 とC1123PhO(EO)6 SO3 Na(10
/1混合物)3.46部を均一に配合し、次いで光重合
開始剤として「イルガキュア184」を2.42部を加
えてコーティング液を得た。このコーティング液につい
て実施例1〜8および比較例1〜8と同様に性能を評価
した。得られた結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】以上述べた如くの構成からなる本発明の
光ディスク用コーティング材は、硬化性、透明性、耐擦
傷性、帯電防止性および耐久性に優れた硬化塗膜を形成
できる。したがって、本発明のコーティング材が塗装さ
れた光ディスクは、帯電防止性に優れているので塵埃の
付着による読み出しエラー等の障害が解消され画期的な
性能を示すことができる。また、本発明のコーティング
材は、長期間の貯蔵においても、白濁することなく優れ
た安定性を有する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−180970(JP,A) 特開 平5−298765(JP,A) 特開 平4−80267(JP,A) 特開 平4−222874(JP,A) 特開 平4−247337(JP,A) 特開 昭58−213057(JP,A) 特開 昭61−229232(JP,A) 特開 平7−48549(JP,A) 特開 平7−29287(JP,A) 特表 平7−507829(JP,A) 実表 平9−504751(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 10/00 C09D 101/00 - 201/10 C08J 7/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(I) 【化1】 で表わされるフッ素系界面活性剤0.1〜5重量部、
    (B)3官能以上の(メタ)アクリレート30〜50重
    量部、(C)2官能(メタ)アクリレート30〜50重
    量部、(D)単官能(メタ)アクリレート10〜20重
    量部、(E)水酸基含有(メタ)アクリレート0〜20
    重量部、および(F)光重合開始剤0.1〜10重量部
    (ただし、(A)〜(E)成分の合計を100重量部と
    する。)からなることを特徴とする光ディスク用コーテ
    ィング材。
  2. 【請求項2】 ポリカーボネート樹脂製ディスク基板の
    少なくとも片面に、請求項1記載のコーティング材の硬
    化塗膜が設けられてなることを特徴とする光ディスク。
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