JP3299349B2 - 帯電防止性紫外線硬化型コーティング材 - Google Patents

帯電防止性紫外線硬化型コーティング材

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JP3299349B2
JP3299349B2 JP20202693A JP20202693A JP3299349B2 JP 3299349 B2 JP3299349 B2 JP 3299349B2 JP 20202693 A JP20202693 A JP 20202693A JP 20202693 A JP20202693 A JP 20202693A JP 3299349 B2 JP3299349 B2 JP 3299349B2
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雅樹 新本
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止性紫外線硬化
型コーティング材に関し、より詳しくは、硬化性、透明
性、耐擦傷性、帯電防止性、耐久性、貯蔵安定性に優れ
た合成高分子成型材料の塗装に用いられる帯電防止性紫
外線硬化型コーティング材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成高分子成型材料は、軽量、
耐衝撃性、易加工性に優れているので、種々の用途に広
く使用されている。しかしながら、合成高分子成型材料
は、電気絶縁性が高いので、日常の使用時などにおいて
摩擦等で帯電して空気中の塵埃が付着し、外観を損ねた
り、商品価値を著しく低下させたりする欠点を有してい
る。
【0003】このため、従来より、合成高分子成型材料
の帯電を防ぐための方法として、カーボンや導電性金属
末等の導電剤、あるいは界面活性剤等を用い、それらを
合成高分子成型材料へ練り込み又はその表面へ塗布し
て、種々のトラブルを防ぐ試みがなされている。例え
ば、特開昭63−307947号公報には、電荷移動錯
体をフィルム上に塗布する方法が開示されている。しか
し、電荷移動錯体のような導電剤により所望の帯電特性
を得ようとすると、その使用量が多く必要とされる。
【0004】また、その方法では添加が難しいこと、透
明なものが得難いこと、さらに、導電剤が高価であるこ
と等から一般的でなく、実際には使用できる範囲がかな
り限定されてしまう。
【0005】これに対して界面活性剤を主とする帯電防
止剤は多くの種類の中から適宜選定され、数多く使用さ
れている。これらのうち合成高分子成型材料へ練り込み
使用する内部添加型には多くの提案がなされている(特
開昭63−314261号公報等)。
【0006】一方、合成高分子成型材料の表面へ付与す
る塗布型は、界面活性剤単独で、あるいはポリマーやそ
の他の物質と共に用いられるが、この種の従来の帯電防
止剤は、例えば、低湿時においては効果が十分に得られ
なかったり、塗布後に乾燥工程や延伸や熱セット、加熱
成型等の工程での加熱、摩擦、洗浄等で効果が消失した
りして耐久性が十分でないものが多く、耐久性のよいも
のが望まれていた。
【0007】また、紫外線硬化型コーティング材は、基
材の選択範囲が広く、処理時間が短いだけでなく、耐薬
品性、耐擦傷性、耐摩耗性等の各種塗膜性能に優れてい
るが、摩擦等によって静電気を発生し塵埃が付着しやす
いという問題があった。
【0008】このような問題の解決策として、特開昭6
3−6064号公報には、リン酸エステルを添加し、相
溶性のバランスを利用して帯電防止剤の表面配向を促す
提案がされているが、この方法では塗膜の機械的強度、
耐久性、帯電防止性能の持続性等のバランスのとれた塗
膜を形成することは困難であった。
【0009】本発明者らは先に、チオシアン酸塩を用い
た帯電防止機能を持つコーティング材を提案したが(特
開平4−80267号公報、同4−180970号公
報)、かかる方法を用いることにより当初の目標を達成
することはできたが、コーティング材を長期間保存する
ことが難しいことが判明した。そこで、本発明者らはさ
らに鋭意検討を進めた結果、本発明に到達した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、合成
高分子成型材料の帯電防止コーティング材において、塗
膜を構成する成分として、硝酸塩とアルキレングリコー
ル鎖を有するアニオン性界面活性剤からなる帯電防止性
組成物を使用し、さらにパーフルオロアルキル基を持つ
(メタ)アクリル酸誘導体を含有させることにより、従
来の紫外線硬化型コーティング材の有する透明性、耐擦
傷性及び耐溶剤性に優れた性能を保持し、かつ帯電防止
性を有し、長期にわたり表面へのブリードのない塗膜を
形成することができ、さらに貯蔵安定性にも優れたコー
ティング材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の帯電防止性紫外
線硬化型コーティング材は、(A)下記の一般式(I)
【化2】 (式中、Rは水素原子又はメチル基、nは3〜7の整数
を示す。)で示されるパーフルオロアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸誘導体0を超え10重量部以下、
(B)共重合可能な(メタ)アクリル酸エステルから選
ばれる少なくとも1種の化合物90重量部以上(但し
(A)成分と(B)成分の合計は100重量部とす
る。)、(C)硝酸塩(C−1)及びアルキレングリコ
ール鎖を有するアニオン性界面活性剤(C−2)からな
る帯電防止性組成物、及び(D)光重合開始剤を含有し
てなることを特徴とする。
【0012】本発明の帯電防止性紫外線硬化型コーティ
ング材(以下、単にコーティング材という。)において
用いられる上記一般式(I)で示されるパーフルオロア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体(A)は、
硬化塗膜表面のブリードを押さえるために使用され、パ
ーフルオロアルキルエトキシエポキシプロパンと、(メ
タ)アクリル酸の付加反応で得ることができる。
【0013】パーフルオロアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸誘導体(A)の具体例としては、3−(2−
パーフルオロブチル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−
(メタ)アクリロイルオキシプロパン、3−(2−パー
フルオロペンチル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−
(メタ)アクリロイルオキシプロパン、3−(2−パー
フルオロヘキシル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−
(メタ)アクリロイルオキシプロパン、3−(2−パー
フルオロヘプチル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−
(メタ)アクリロイルオキシプロパン、3−(2−パー
フルオロオクチル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−
(メタ)アクリロイルオキシプロパン等が挙げられる。
【0014】一般式(I)で示されるパーフルオロアル
キル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体(A)におい
て、nが3未満である場合は、硬化塗膜の長期における
ブリードの抑止効果が不十分であり、また、一般式
(I)中のnが7を超える場合にはコーティング液の相
溶性が悪くなって、コーティング材自体が白濁するよう
になる。
【0015】また、パーフルオロアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸誘導体(A)の使用量は、(A)成
分と(B)成分との合計量100重量部中、0を超え1
0重量部以下、好ましくは0.0001重量部以上10
重量部以下となる量である。10重量部を超えて使用す
ると、硬化性が悪くなり、硬化塗膜の表面硬度が低下す
るようになる。
【0016】本発明のコーティング材において使用され
る共重合可能な(メタ)アクリル酸エステル(B)の例
としては、1分子中に1又は2以上(メタ)アクリロイ
ルオキシ基を有する単官能又は多官能(メタ)アクリレ
ートが挙げられる。
【0017】1分子中に3個以上の(メタ)アクリロイ
ルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレートの例と
しては、トリメチルプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、
グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、また1分
子中に(メタ)アクリロイル基を2個含む化合物の具体
例としては、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリ
レート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート等が挙げられる。
【0018】さらに上記多官能(メタ)アクリレート以
外の例としては、フタル酸、アジピン酸等の多塩基酸
と、エチレングリコール、ヘキサンジオール、ブタンジ
オール等の多価アルコールと(メタ)アクリル酸との反
応で得られるポリエステルポリ(メタ)アクリレート;
エポキシ化合物のエポキシ基を(メタ)アクリル酸でエ
ステル化したエポキシポリ(メタ)アクリレート;ヘキ
サメチレンジイソシアネートに水酸基を持つ(メタ)ア
クリレート、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート
を反応させたメラミンポリ(メタ)アクリレート;ポリ
オールとポリイソシアネートと2−ヒドロキシエチルア
クリレートのような水酸基含有モノマーとの反応で得ら
れるウレタンポリ(メタ)アクリレート;ポリシロキサ
ンと(メタ)アクリル酸化合物との反応によって得られ
るポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート;ポリアミ
ドと(メタ)アクリル酸化合物との反応によって得られ
るポリアミドポリ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0019】多官能(メタ)アクリレートの好適な使用
量は、(B)成分中(メタ)アクリロイルオキシ基を3
個以上持つものを30〜60重量%、メタアクリロイル
オキシ基を2個、又は、これ以外のモノマーを0〜50
重量%とする量である。3官能以上の(メタ)アクリレ
ートの使用量が(B)成分中30重量%未満である場合
には、得られる硬化塗膜の耐擦傷性等の表面保護性能が
悪くなる傾向にあり、また、その使用量が60重量%を
超える場合には、帯電防止性組成物の表面配向を妨げ、
十分な帯電防止性能の発揮ができなくなる傾向にある。
【0020】さらに、1分子中に1個の(メタ)アクリ
ロイルオキシ基を有するものとして、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N
−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ
る。
【0021】これらの単官能(メタ)アクリレートの使
用量は、(B)成分中10〜30重量%が好適である。
使用量が10重量%未満の場合には、コーティング液の
粘度が高くなり、スピンコーター塗装する上で作業性が
悪く、また、硬化塗膜の基材との付着性も低下するよう
になる。またその使用量が30重量%を超える場合に
は、塗膜の硬化性能が低下する傾向にある。
【0022】本発明のコーティング材においては、上記
の単官能又は多官能(メタ)アクリレートに加えて、分
子中に水酸基を含有の(メタ)アクリル酸エステルも使
用できる。それの例としては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート等の水酸基
含有の(メタ)アクリル酸エステル、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、又は2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレートへのエチレンオキサイド、ある
いはプロピレンオキサイドの付加物;2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレートの二量体又は三量体等が挙げられ
る。
【0023】これらの、水酸基含有(メタ)アクリル酸
エステルの使用量は、(B)成分中0〜20重量%の範
囲で使用され、好ましくは、5〜10重量%の範囲であ
る。(B)成分中の使用量が20重量%を超える場合、
塗膜と基材間の付着性が低下する傾向にある。
【0024】本発明のコーティング材においては、上記
した(メタ)アクリル酸エステルの中でも分子内にアク
リロイルオキシ基を有するものは、メタクリロイルオキ
シ基を有するものに比し、硬化性により良好な結果が得
られるため、本発明において特に好ましく用いられる。
【0025】(メタ)アクリル酸エステル(B)の使用
量は、(A)成分と(B)成分との合計量100重量部
中90重量部以上である。
【0026】本発明のコーティング材において使用され
る帯電防止性混合物(C)は、硝酸塩(C−1)及びア
ルキレングリコール鎖を有するアニオン性界面活性剤
(C−2)からなる。
【0027】硝酸塩(C−1)の具体例としては、硝酸
アルミニウム、硝酸アンモニウム、硝酸カドミウム、硝
酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸コバルト、硝酸ナト
リウム、硝酸第2鉄、硝酸第2銅、硝酸ニッケル、硝酸
マグネシウム、硝酸マンガン、硝酸リチウム等が挙げら
れる。これらの中でも、溶解性や価格の点から硝酸カル
シウム、硝酸ナトリウム、硝酸リチウムの使用が好まし
い。
【0028】また、アルキレングリコール鎖を有するア
ニオン性界面活性剤(C−2)の例としては、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロ
ピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエー
テルの硫酸エステルのナトリウム塩や、それらのリン酸
エステルのナトリウム塩、さらに、ラウリルアルコール
エトキシ、ラウリルアルコールプロポキシ、オレイルア
ルコールエトキシ、オレイルアルコールプロポキシ、ス
テアリルアルコールエトキシ、ステアリルアルコールプ
ロポキシ等の高級アルコールエトキシ硫酸エステルある
いは、高級アルコールプロポキシ硫酸エステルや、それ
らのリン酸エステル等が挙げられる。これらの中でも、
溶解性や相溶性の点からポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルの硫酸エステルのナトリウム塩が好まし
い。
【0029】硝酸塩(C−1)とアニオン性界面活性剤
(C−2)の組み合わせの割合は、硝酸塩30重量%以
上、但し、100重量%未満、及びアニオン性界面活性
剤0を超えて70重量%未満(合計100重量%)の範
囲が好ましい。アニオン性界面活性剤を帯電防止性混合
物中70重量%を超えて使用した場合でも特別な帯電防
止効果の向上は特に得にくくなり、硬化塗膜の表面硬度
が低くなる傾向にある。
【0030】また、この帯電防止性組成物の使用量は、
(A)〜(D)成分の合計量100重量部に対して1〜
5重量部が好ましい。使用量を5重量部を超えて使用し
た場合も、アニオン性界面活性剤を70重量%を超えて
使用した場合と同様、特別な帯電防止効果の向上は得に
くくなり、硬化塗膜の表面硬度が低くなる傾向になる。
【0031】本発明のコーティング材に用いる光重合開
始剤(D)は、260〜450nmの紫外線領域に吸収
を持つものであり、その例としてベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インプロピルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トル
オイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベン
ゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメ
トキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニル
グリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、
4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモ
ノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の
硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;ベン
ゾイルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキ
サイド等の過酸化物が挙げられる。上記の光重合開始剤
は、1種又は2種以上の混合物であっても差し支えな
く、その使用量は、(A)〜(D)成分の合計量100
重量部に対して、一般に0.2〜10重量部程度とすれ
ばよい。
【0032】本発明のコーティング材は、その品質性能
を満足するため、従来公知の下記成分を含有することが
できる。すなわち、表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤等の添加剤を適宜含ませるようにしても良い。
【0033】本発明のコーティング材は、前記各成分を
一般的な配合方法により配合して得られ、それの塗装方
法、硬化方法は特に限定されない。
【0034】本発明のコーティング材の硬化に使用され
る紫外線を照射するためのランプとしては、高圧水銀ラ
ンプ、メタルハライドランプ等を使用することができ
る。
【0035】本発明のコーティング材を適用できる合成
高分子成型材料としては、例えばポリメタクリル酸エス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、AS樹
脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂等熱可塑
性及び熱硬化性樹脂からつくられたフィルム、シート、
板等成型物が挙げられる。
【0036】
【実施例】次に、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0037】実施例1〜3 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(以下、D
PHAと略称する。)22g、ポリエチレングリコール
ジアクリレート6g、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト(以下、HEAと略称する。)6g、テトラヒドロフ
ルフリルアクリレート(以下、THFAと略称する。)
7g及び3−(2−パーフルオロ)エトキシ−2−ヒド
ロキシ−1−アクリロイルオキシプロパン1.4gから
なる単量体混合物中に、硝酸リチウム(以下、LiNO
3 と略称する。)とエチレンオキサイド6モル付加のラ
ウリルフェニルエーテル硫酸ナトリウム(以下、C11
23PhO(EO)6SO3Naと略称する。)(アニオン
系界面活性剤)の混合物を表1に示す量を用いて均一に
配合し、次いでメチルフェニルグリオキシレート(以
下、MPGと略称する。)(光重合開始剤)を1g加え
てコーティング液を調製した。このコーティング液を、
乾燥膜厚が、8.5μmになるようにバーコーターでポ
リカーボネート成型板上に塗布し、紫外線照射を照射し
て成型板に密着した硬化塗膜を形成し、その硬化塗膜に
ついて帯電防止性能、貯蔵安定性を試験した。その結果
を表10に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例4〜6 DPHA15g、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト5g、HEA5g、THFA4g及び3−(2−パー
フルオロヘキシル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−ア
クリロイルオキシプロパン0.9gからなる単量体混合
物中に、LiNO3 とC1123PhO(EO)6SO3
aとを、表2に示す割合の混合物1gを均一に配合し、
次いでMPGを0.7g加えてコーティング液を調製し
た。このコーティング液を用いて実施例1と同様に試験
した。その結果を表11に示す。
【0040】
【表2】
【0041】実施例7〜8 DPHA22g、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト6g、THFA9g及び3−(2−パーフルオロヘキ
シル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−アクリロイルオ
キシプロパン0.4gからなる単量体混合物中に、表3
に示すような硝酸塩とアニオン性界面活性剤の混合物
0.5gを均一に配合し、次いでMPGを1g加えてコ
ーティング液を調製した。このコーティング液を用いて
実施例1と同様に試験した。その結果を表11に示す。
【0042】
【表3】
【0043】実施例9〜10 表4に示す多官能アクリレート8.5g、ポリエチレン
グリコールジアクリレート1g、HEA1.4g、TH
FA2g及び3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキ
シ−2−ヒドロキシ−1−アクリロイルオキシプロパン
0.5gからなる単量体混合物中に、LiNO3 とC11
23PhO(EO)6SO3Naの10:1混合物(重量
比)0.6gを均一に配合し、次いでMPGを0.4g
加えてコーティング液を調製した。このコーティング液
を用いて実施例1と同様に試験した。その結果を表11
に示す。
【0044】
【表4】
【0045】実施例11〜12 DPHA15g、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト5g、HEA5g、THFA4g及び表5に示す量の
3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−2−ヒド
ロキシ−1−アクリロイルオキシプロパンからなる単量
体混合物中に、LiNO3 とC1123PhO(EO)6
SO3Naの10:1混合物(重量比)の1gを均一に
配合し、次いでMPGを0.7g加えてコーティング液
を調製した。このコーティング液を用いて実施例1と同
様に試験した。その結果を表11に示す。
【0046】
【表5】
【0047】比較例1 DPHA22g、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト6g、HEA6g及びTHFA7gからなる単量体混
合物中に、MPGを1g加えてコーティング液を調製し
た。このコーティング液を用いて実施例1と同様に試験
した。その結果を表12に示す。
【0048】比較例2 DPHA15g、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト5g、HEA5g、THFA4g及び3−(2−パー
フルオロヘキシル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−ア
クリロイルオキシプロパン0.9gからなる単量体混合
物中に、LiNO3 とC1123PhO(EO)6SO3
aを表6に示す割合の混合物(重量比)1gを均一に配
合し、次いでMPGを0.7g加えてコーティング液を
調製した。このコーティング液を用いて実施例1と同様
に試験した。その結果を表12に示す。
【0049】
【表6】
【0050】比較例3〜5 DPHA22g、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト6g、HEA6g、THFA7g及び3−(2−パー
フルオロヘキシル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−ア
クリロイルオキシプロパン1.4gからなる単量体混合
物中に、チオシアン酸バリウム(以下、Ba(SCN)
2 と略称する)とC1123PhO(EO)6SO3Naの
10:1混合物を表7に示す量を均一に配合し、次いで
MPGを1g加えてコーティング液を調製した。このコ
ーティング液を用いて実施例1と同様に試験した。その
結果を表12に示す。
【0051】
【表7】
【0052】比較例6〜8 DPHA15g、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト5g、HEA5g、THFA3g及び3−(2−パー
フルオロヘキシル)エトキシ−2−ヒドロキシ−1−ア
クリロイルオキシプロパン0.9gからなる単量体混合
物中に、Ba(SCN)2 とC1123PhO(EO)6
SO3Naを表8に示す割合の混合物1gを均一に配合
し、次いでMPGを0.7g加えてコーティング液を調
製した。このコーティング液を用いて実施例1と同様に
試験した。その結果を表12に示す。
【0053】
【表8】
【0054】比較例9〜10 表9に示す多官能モノマー8.5g、ポリエチレングリ
コールジアクリレート1g、HEA1.4g、THFA
2g及び3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−
2−ヒドロキシ−1−アクリロイルオキシプロパン0.
5gからなる単量体混合物中に、Ba(SCN)2 とC
1123PhO(EO)6SO3Naの10:1混合物の1
gを均一に配合し、次いでMPGを0.4g加えてコー
ティング液を調製した。このコーティング液を用いて実
施例1と同様に試験した。その結果を表12に示す。
【0055】
【表9】
【0056】表10〜12における表中の説明、実施例
及び比較例の評価方法は、以下の通りである。 表中の数値:上段 硬化後初期 中段 エタノール拭き取り後 下段 耐湿試験後(60℃,90%RH,24時間) 1.表面抵抗値(Ω):タケダ理研(株)製 TR−8601型にて測定。 印加電圧100V,1分値。 2.帯電半減期(秒):川口電子(株)製スタティックペーパーアナライザー SP−428型。印加電圧8kV。 3.表面状態 :上段500g加重テーパー摩耗試験後のヘイズ値。 中段 エタノール拭き取り後 下段 耐湿試験後(60℃,90%RH,24時間) 4.密着性 :ごばん目セロテープ試験 5.安定性 :40℃恒温水槽1000時間後目視チェック
【表10】
【0057】
【表11】
【0058】
【表12】
【0059】
【発明の効果】以上述べた如き構成からなる本発明の帯
電防止性紫外線硬化型コーティング材は、透明性、耐擦
傷性、耐溶剤性及び帯電防止性に優れ、かつ、ブリード
のない硬化塗膜を形成し、貯蔵安定性良好な合成高分子
成型材料用のコーティング液としてきわめて有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 三男 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社 商品開発研 究所内 (56)参考文献 特開 平4−180970(JP,A) 特開 昭60−206866(JP,A) 特開 平2−120370(JP,A) 特表 昭57−501798(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 4/00 - 4/06 C08J 7/04 C09K 3/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記の一般式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子又はメチル基、nは3〜7の整数
    を示す。)で示されるパーフルオロアルキル基を有する
    (メタ)アクリル酸誘導体0を超え10重量部以下、
    (B)共重合可能な(メタ)アクリル酸エステルから選
    ばれる少なくとも1種の化合物90重量部以上(但し、
    (A)成分と(B)成分の合計は100重量部とす
    る。)、(C)硝酸塩(C−1)及びアルキレングリコ
    ール鎖を有するアニオン性界面活性剤(C−2)からな
    帯電防止性組成物、及び(D)光重合開始剤を含有し
    てなることを特徴とする帯電防止性紫外線硬化型コーテ
    ィング材。
  2. 【請求項2】 (A)成分が(A)成分と(B)成分の
    合計量100重量部中0.0001重量部以上10重量
    部以下、(C)成分が(A)〜(D)成分の合計量10
    0重量部に対して1〜5重量部、及び(D)成分が
    (A)〜(D)成分の合計量100重量部に対して0.
    2〜10重量部であること特徴とする請求項1記載の帯
    電防止性紫外線硬化型コーティング材。
  3. 【請求項3】 (C)成分中の(C−1)成分の使用量
    が30重量%以上但し、100重量%未満であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の帯電防止性紫外線硬
    化型コーティング材。
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