JPH07258628A - 帯電防止材料及びこれがコーティングされた記録媒体 - Google Patents

帯電防止材料及びこれがコーティングされた記録媒体

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JPH07258628A
JPH07258628A JP6055725A JP5572594A JPH07258628A JP H07258628 A JPH07258628 A JP H07258628A JP 6055725 A JP6055725 A JP 6055725A JP 5572594 A JP5572594 A JP 5572594A JP H07258628 A JPH07258628 A JP H07258628A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 汚れ防止が充分に発揮され、再生が良好に行
われる記録媒体を提供することである。 【構成】 (メタ)アクリロイル基を有する共重合可能
な化合物(A)と、第4級アンモニウム塩基、アルキレ
ンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び
共重合可能な反応基を有する反応型帯電防止剤(B)
と、第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコー
ル鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の
基を持たないオリゴマー(O)とを含有する帯電防止材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ディスクや
光磁気ディスク、あるいは光ディスク等の記録媒体と言
った各種の製品にコーティングされる帯電防止材料に関
するものである。
【0002】
【発明の背景】光ディスク基板の材料として、成形性や
透明性の観点から、ポリカーボネートやポリメチルメタ
クリレート等が提案されている。ところで、この種のプ
ラスチック材料は 耐擦傷性が十分ではない、 静電気が帯電し易い、 塵や埃が表面に付着し易い と言った問題が有る。
【0003】この為、透明で、耐擦傷性に富み、かつ、
帯電防止機能を備えた膜を表面に設けることが提案され
ている。例えば、導電性フィラーを添加したハードコー
ト膜を設ける手段が知られている。又、界面活性剤を練
り込んだハードコート膜を設ける手段が知られている。
しかしながら、前者のものは、帯電特性を満足させる為
には多量の導電性フィラーを添加しなければならない。
この結果、光学特性(透明性)が低下したり、あるいは
硬度が低下したりする。又、コーティングが困難にな
る。
【0004】後者のものは、低湿下(静電気が帯電し易
い)においては十分な効果が期待でき難い。又、ブリー
ド現象が起き、濁りの問題や帯電防止機能の失活といっ
た問題が有る。このような問題に対処する為、例えばチ
オシアン酸塩及びアルキレングリコール鎖を有するアニ
オン性界面活性剤からなる帯電防止性組成物と、共重合
可能な(メタ)アクリル酸エステルと、光重合開始剤と
が混合されてなる帯電防止性紫外線硬化型コーティング
材が提案(特開平4−80266号公報)されている。
この他にも、特開平4−33968号公報や特開平3−
275705号公報において、帯電防止性の組成物が提
案されている。
【0005】しかしながら、これらの提案によっても、
帯電防止機能が十分なものとは言えなかった。又、汚れ
は、静電気の帯電による塵や埃の付着と言ったことにの
み起因するものではない。例えば、油性粘着物質や水溶
性粘着物質の付着による汚れが有る。この種の汚れが付
かないようにする為には、又、付着した汚れを簡単に除
去できるようにする為には、表面エネルギーを低くする
必要がある。
【0006】ところで、前述したような物質で表面処理
してなる場合には、表面エネルギーが高いことから、油
性粘着物質や水溶性粘着物質の付着による汚れが大き
い。
【0007】
【発明の開示】本発明の目的は、汚れ防止が充分に発揮
され、再生が良好に行われる記録媒体を提供することで
ある。この本発明の目的は、(メタ)アクリロイル基を
有する共重合可能な化合物(A)と、第4級アンモニウ
ム塩基、アルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の
炭化水素基、及び共重合可能な反応基を有する反応型帯
電防止剤(B)と、第4級アンモニウム塩基、アルキレ
ンレングリコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を
有し、重合性の基を持たないオリゴマー(O)とを含有
することを特徴とする帯電防止材料によって達成され
る。
【0008】又、(メタ)アクリロイル基を有する共重
合可能な化合物(A)と、第4級アンモニウム塩基、ア
ルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素
基、及び共重合可能な反応基を有する反応型帯電防止剤
(B)と、第4級アンモニウム塩基、アルキレンレング
リコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重
合性の基を持たないオリゴマー(O)との混合物が重合
処理されてなることを特徴とする帯電防止材料によって
達成される。
【0009】又、(メタ)アクリロイル基を有する共重
合可能な化合物(A)と、第4級アンモニウム塩基、ア
ルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素
基、及び共重合可能な反応基を有する反応型帯電防止剤
(B)と、第4級アンモニウム塩基、アルキレンレング
リコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重
合性の基を持たないオリゴマー(O)と、シリコーン化
合物(C)とを含有することを特徴とする帯電防止材料
によって達成される。
【0010】又、(メタ)アクリロイル基を有する共重
合可能な化合物(A)と、第4級アンモニウム塩基、ア
ルキレンレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素
基、及び共重合可能な反応基を有する反応型帯電防止剤
(B)と、第4級アンモニウム塩基、アルキレンレング
リコール鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重
合性の基を持たないオリゴマー(O)と、シリコーン化
合物(C)との混合物が重合処理されてなることを特徴
とする帯電防止材料によって達成される。
【0011】尚、本発明のオリゴマー(O)におけるア
ルキレングリコール鎖は、その鎖長が1〜25であるこ
とが好ましい。より好ましくは、4〜20である。そし
て、このオリゴマー(O)としては、下記の式〔O10
で表される構造を有する第4級アンモニウム塩基を有す
るモノマー5〜70重量%(望ましくは、5〜50重量
%)、〔O10
【0012】
【化14】
【0013】〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から
選ばれる基。R12,R13,R14はH、アルキル基(特
に、炭素数1〜9のアルキル基)、及びヒドロキシアル
キル基(特に、炭素数1〜9のヒドロキシアルキル基)
の群の中から選ばれる基。Aはアルキレン基(特に、炭
素数1〜10のアルキレン基)、及びヒドロキシアルキ
ル基(特に、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基)
の群の中から選ばれる基。X- はアニオンであって、例
えばCH3 SO4 - ,C2 5 SO4 - ,Cl- ,Br
- ,HSO4 - ,H2 PO4 - ,CH3 COO- ,CH
3 SO3 - ,NO2 - 等(好ましくは、CH3
4 - ,C2 5 SO4 - ,Cl- ,Br-)であ
る。〕下記の式〔O2 〕で表される構造を有するアルキ
レングリコール鎖を有するモノマー10〜80重量%、
〔O2
【0014】
【化15】
【0015】〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から
選ばれる基。R15はアルキレン基(特に、炭素数2〜4
のアルキレン基)。R16はH、アルキル基(特に、炭素
数1〜10のアルキル基)、及びアリール基(特に、炭
素数6〜10のアリール基)の群の中から選ばれる基。
mは1〜25の整数〕下記の式〔O3 〕で表される構造
を有する炭素数4以上の炭化水素基を有するモノマー1
0〜70重量%(望ましくは、10〜40重量%) 〔O3
【0016】
【化16】
【0017】〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から
選ばれる基。R12はH及び(メタ)アクリロイル基の群
の中から選ばれる基。nは4〜30の整数。〕が用いら
れて共重合されてなるものが挙げられる。あるいは、第
4級アンモニウム塩基を有するモノマー(例えば、ビニ
ルベンジルトリアルキルアニモニウム塩などのビニルベ
ンジル系の第4級アンモニウム塩、ビニルイミダゾリン
やビニルピリジン等のビニルモノマーの第4級アンモニ
ウム塩)を用いる代わりに3級アミンを用い、すなわち
下記の式〔O11〕 〔O11
【0018】
【化17】
【0019】〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から
選ばれる基。R12,R13はH、アルキル基(特に、炭素
数1〜9のアルキル基)、及びヒドロキシアルキル基
(特に、炭素数1〜9のヒドロキシアルキル基)の群の
中から選ばれる基。Aはアルキレン基(特に、炭素数1
〜10のアルキレン基)、及びヒドロキシアルキル基
(特に、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基)の群
の中から選ばれる基。〕で表される3級アミン5〜70
重量%(望ましくは、5〜50重量%)、式〔O2 〕で
表される構造を有するアルキレングリコール鎖を有する
モノマー10〜80重量%、式〔O3 〕で表される構造
を有する炭素数4以上の炭化水素基を有するモノマー1
0〜70重量%(望ましくは、10〜40重量%)を用
いて共重合し、この後で4級化反応を行ったものであっ
ても良い。
【0020】ここで、4級化剤としては次のようなもの
を用いることが出来る。例えば、ジメチル硫酸、ジエチ
ル硫酸、ジプロピル硫酸などのアルキル硫酸類、p−ト
ルエンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸メチルな
どのスルホン酸エステル、トリメチルホスフェイトなど
のアルキル燐酸、アルキルベンゼンクロライド、ベンジ
ルクロライド、アルキルクロライド、アルキルブロマイ
ドなどのハライド等が挙げられる。
【0021】そして、3級アミンとしては、ジメチルア
ミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)ア
クリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、ジ
ヒドロキシエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】本発明で用いられるオリゴマー(O)は、
その主鎖がC−C結合で構成されたものが好ましい。但
し、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、ペプチド
結合、エステル結合、エーテル結合などであっても良
い。すなわち、オリゴマー(O)を構成するモノマー
は、(メタ)アクリレートタイプ、アクリルアミドタイ
プ、アリルタイプ、スチレンタイプ、ビニルタイプいず
れのものであっても良い。しかしながら、上記の式〔O
10〕,〔O11〕,〔O2 〕,〔O3 〕で表される通り、
(メタ)アクリレートタイプのモノマーを用いることが
好ましい。
【0023】そして、オリゴマー(O)の合成法は、主
鎖のタイプによって異なるが、第4級アンモニウム塩基
を有するモノマー、アルキレングリコール鎖(特に、エ
チレングリコール鎖)を有するモノマー、炭素数4以上
の炭化水素(飽和、不飽和、直鎖、分岐、環状いずれの
タイプのものでも良いが、特に、炭素数が4〜30、好
ましくは炭素数が8〜22の直鎖の飽和炭化水素)基を
有するモノマーを用いて共重合させれば良い。
【0024】尚、第4級アンモニウム塩基を有するモノ
マーを用いず、式〔O11〕で表される構造を有する3級
アミンを用い、共重合させた後、4級化反応を行い、第
4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、
および炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を
持たないオリゴマー(O)を得ても良い。オリゴマー
(O)の具体例を以下に挙げる。
【0025】還流冷却器、温度計、及び攪拌機を有する
反応容器に、20重量部のラウリルアクリレート、40
重量部のポリエチレングリコールアクリレート(ポリエ
チレングリコール鎖長は6〜8)、40重量部のジメチ
ルアミノエチルアクリレート、ラジカル重合開始剤V−
65(和光純薬社製)を入れ、テトラヒドロフランの還
流下で10時間重合反応を行った。
【0026】この後、メタノールを添加し、更にジメチ
ルアミノエチルアクリレートと等モルのジメチル硫酸を
添加した。そして、還流を更に行った。反応終了後に、
ヘキサンで洗浄し、再沈殿を行った。この結果、第4級
アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール鎖、およ
び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基を持た
ないオリゴマー(O)が得られた。
【0027】本発明で用いられる化合物(A)〔モノマ
ーあるいはオリゴマー等の形であっても良い。〕は、分
子中に(メタ)アクリロイル基を三つ以上有する(メ
タ)アクリレートA1 、及び分子中に(メタ)アクリロ
イル基を二つ有し、かつ、アルキレングリコール鎖を有
する(メタ)アクリレートA2 の群の中から選ばれるも
のが好ましい。すなわち、分子中に(メタ)アクリロイ
ル基を二個以上有する化合物が少なくとも用いられるこ
とが好ましい。つまり、1分子中に二個以上の官能基を
持つ架橋性のある化合物を用いることによって、耐擦傷
性や表面保護効果の高いものが得られる。尚、本発明に
おいて、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイルある
いメタクリロイルを指す。
【0028】特に、化合物(A)は、化合物A1 100
重量部に対して化合物A2 が10〜100重量部の混合
物であるものが好ましい。尚、これらの多官能(メタ)
アクリレートの他に、共重合可能な単官能(メタ)アク
リレートを更に用いても良い。例えば、化合物A1 が2
0〜95重量%(望ましくは、50〜70重量%)、化
合物A2 が5〜50重量%(望ましくは、20〜40重
量%)、及び共重合可能な単官能(メタ)アクリレート
が30重量%以下(0〜30重量%)の割合からなる混
合物が挙げられる。特に、(A)は、3官能以上の多官
能(メタ)アクリレートA1 を20〜95重量%(望ま
しくは50〜70重量%)、2官能(メタ)アクリレー
ト、特に鎖長が2〜20のポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレートA2 を5〜50重量%(望ましく
は20〜40重量%)、そして必要に応じて30重量%
以下(0〜30重量%)の単官能(メタ)アクリレート
の混合物が挙げられる。
【0029】3官能以上の多官能(メタ)アクリレート
としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アク
リレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)ア
クリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びこれ
らの化合物のエチレンオキサイドやプロピレンオキサイ
ド変性物などが挙げられる。
【0030】2官能(メタ)アクリレートとしては、例
えば1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリレート、シクロペンタジエニル
アルコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。従
って、鎖長が2〜20のポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレートA2 としては、上記の2官能(メタ)
アクリレートに鎖長が2〜20のポリエチレングリコー
ル鎖が付いたものが挙げられる。
【0031】その他、ポリエステルポリ(メタ)アクリ
レート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンポリ
(メタ)アクリレート、ポリシロキサンポリ(メタ)ア
クリレート、ポリアミドポリ(メタ)アクリレート等が
用いられる。又、共重合物との溶解性促進、粘度調節、
基材との密着性向上の観点から、次のモノマーを用いる
ことも好ましい。例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アク
リレート、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド等であ
る。
【0032】本発明で用いられる反応型帯電防止剤
(B)は、ビニル基及びアリル基の群の中から選ばれる
少なくとも一つの反応基を有し、下記の式〔BX 〕で表
される構造を有するものであることが好ましい。 〔BX
【0033】
【化18】
【0034】〔但し、nは1〜25の数。〕 特に、下記の式〔B1 〕で表される構造の反応型帯電防
止剤(B)が好ましい。 〔B1
【0035】
【化19】
【0036】〔但し、R1 は炭素数4以上の炭化水素
基。A- は対イオン。nは1〜25の数。〕 あるいは、下記の式〔B2 〕で表される構造の反応型帯
電防止剤(B)を用いることも出来る。 〔B2
【0037】
【化20】
【0038】〔但し、R1 ,R2 は炭素数4以上の炭化
水素基。A- は対イオン、nは1〜25の数。〕 又、下記の式〔B3 〕で表される構造の反応型帯電防止
剤(B)が好ましい。 〔B3
【0039】
【化21】
【0040】〔但し、R1 ,R2 は炭素数4以上の炭化
水素基。A- は対イオン。nは1〜25の数。〕 あるいは、下記の式〔B4 〕で表される構造の反応型帯
電防止剤(B)を用いることも出来る。 〔B4
【0041】
【化22】
【0042】〔但し、R1 は炭素数4以上の炭化水素
基。A- は対イオン。nは1〜25の数。〕 反応型帯電防止剤(B)は、第4級アンモニウム塩基、
アルキレングリコール鎖、炭素数4以上の炭化水素基、
及び共重合可能な反応基を分子中に有するものである。
ここで、炭素数4以上の炭化水素基は、相分離(表面へ
の偏析)を促進させる為に必要な基である。尚、炭化水
素は飽和、不飽和、直鎖、分岐、環状構造の如何を問わ
ない。但し、炭素数が4〜30、より望ましくは8〜2
2の直鎖状のものであることが好ましい。そして、この
炭素数4以上の炭化水素基は、(B)中に一つであって
も、二つ以上あっても良い。
【0043】帯電防止機能の面から、(B)中に、第4
級アンモニウム塩基及びアルキレングリコール鎖(特
に、エチレングリコール鎖)を持たせる必要が有る。
尚、アルキレングリコール鎖(特に、エチレングリコー
ル鎖)は、炭素数が2〜50、より好ましくは炭素数が
4〜30のポリエチレングリコール鎖であることが好ま
しい。
【0044】(B)における共重合可能な反応基は、例
えば光重合可能なものであれば良く、例えば(メタ)ア
クリロイル基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
中でも、ビニル基やアリル基を好ましいものとして挙げ
ることが出来る。反応型帯電防止剤(B)の具体例を以
下に挙げる。 B−1
【0045】
【化23】
【0046】(B−1)は次のようにして得られる。ア
ミート308(花王(株)製の界面活性剤)50g(8
0.39ミリモル)、クロロメチルスチレン14.72
g(96.47ミリモル)及びハイドロキノンモノメチ
ルエーテル(重合禁止剤)0.13gのエタノール16
6g溶液を48時間還流し、反応溶液を減圧下で留去し
た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(ジクロロメタ
ン〜クロロホルム:メタノール=10:1(v/v))
により精製すると、上記の構造式で表される化合物(B
−1)が得られた。
【0047】B−2
【0048】
【化24】
【0049】(B−2)は次のようにして得られる。1
50℃下でジオレイルアミンにエチレンオキサイドを反
応させ、エチレンオキサイド鎖を6モル付加した。次
に、この反応物12.5g(16ミリモル)とアリルグ
リシジルエーテル9.13g(80ミリモル)、2N−
HCl 8ml、水4ml、ハイドロキノンモノメチル
エーテル(重合禁止剤)20mgのイソプロピルアルコ
ール50ml溶液を7時間還流した。その後、クロロホ
ルム、水、及び過剰のアリルグリシジルエーテルを除去
する為に、アンモニア水を添加し、抽出液を塩酸で洗浄
した後、水洗を繰り返して行った。そして、クロロホル
ムで抽出し、溶媒を留去して上記の構造式で表される化
合物(B−2)を得た。
【0050】B−3
【0051】
【化25】
【0052】 (l=3〜19,m=1〜20,n=1〜20) B−4
【0053】
【化26】
【0054】 (l=3〜19,m=1〜20,n=1〜20) 本発明で用いられるシリコーン化合物(C)は、ポリエ
ーテル変性シリコーン(特に、下記の一般式〔C1 〕で
表されるもの)、より好ましくは反応基を有するポリエ
ーテル変性シリコーン(特に、下記の一般式〔C2 〕で
表されるもの)が好ましい。 〔C1
【0055】
【化27】
【0056】〔但し、R3 は炭素数1〜20のアルキル
基。R4 ,R5 はH又はCH3。x,yは1〜100
0。sは1〜20の整数。〕 〔C2
【0057】
【化28】
【0058】〔但し、R3 は炭素数1〜20のアルキル
基。R4 ,R5 ,R6 はH又はCH3 。x,y,zは1
〜1000。sは1〜20の整数。〕シリコーン化合物
(C)は、有機基の付いたケイ素(オルガノシリコン)
と酸素とが交互に結合して出来たポリマーである。そし
て、化合物(A)との相溶性を考慮した結果、上記の式
〔C1 〕や〔C2 〕で表されるようなポリエーテル(ポ
リオキシアルキレン、例えばポリエチレングリコールや
ポリプロピレングリコール等)変性シリコーンが好適で
あった。特に、ポリエチレングリコール(炭素数2〜1
00)変性、あるいはポリエチレングリコール(炭素数
2〜100)変性とポリプロピレングリコール(炭素数
3〜180)変性との混合されたものが好ましかった。
【0059】尚、式〔C1 〕や〔C2 〕において、xや
y,zは5〜200であることが好ましいものであっ
た。又、シリコーン化合物(C)は、粘度(25℃)が
10〜5000cSt(望ましくは50〜2000cS
t)のものであることが好ましい。そして、上記のよう
な特徴のシリコーン化合物(C)は、ポリエーテル鎖が
ベース樹脂と相溶することから、表面に固定されるもの
となる。尚、式〔C2 〕で表された共重合性の反応基
(例えば、(メタ)アクリロイル基)を有するタイプの
場合には、完全にベース表面に固定できることから好ま
しい。
【0060】このようなシリコーン化合物(C)の具体
例を以下に挙げる。 C−1
【0061】
【化29】
【0062】〔R3 =R6 =CH3 ,R4 =R5 =H,
x=12,y+z=12,s=10〕シリコーン化合物
C−1は次のようにして得た。
【0063】
【化30】
【0064】(x,yは平均12) 上記の構造式で表されるハイドロジエン変性ポリシロキ
サン化合物(東芝シリコーン(株)製XF40−A23
46)10重量部、ポリエチレングリコールモノアクリ
ルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加数10モ
ル;PEGMA10)20重量部、トルエン20重量
部、テトラヒドロフラン30重量部、メチルハイドロキ
ノン0.02重量部を窒素雰囲気中で混合攪拌する。
【0065】次に、酢酸カリウム10%エタノール溶液
0.03重量部、ヘキサクロロ白金(IV)酸6水和物
の10%イソプロピルアルコール溶液0.03重量部を
添加し、60℃で約10時間反応させる。さらに、アリ
ルメタクリレート5.2重量部を添加して約7時間反応
させる。そして、常温に冷却後に活性炭を加えて1時間
攪拌した後、濾過する。続いて、溶媒を減圧下で留去す
ると、上記の構造式で表されるメタクリロイル基をもつ
ポリエーテル変性シリコーンが得られる。
【0066】C−2
【0067】
【化31】
【0068】(x,y=1〜50,n=1〜20,R=
CH3 orH) C−3
【0069】
【化32】
【0070】本発明において、化合物(A)と反応型帯
電防止剤(B)とオリゴマー(O)との割合は、化合物
(A)100重量部に対して反応型帯電防止剤(B)が
0.1〜20重量部(望ましくは0.5〜5重量部、よ
り望ましくは0.5〜2重量部)、化合物(A)100
重量部に対してオリゴマー(O)が0.1〜20重量部
(望ましくは0.5〜5重量部)の割合で用いられるこ
とが好ましい。
【0071】又、シリコーン化合物(C)が用いられる
場合には、化合物(A)100重量部に対してシリコー
ン化合物(C)が0.1〜10重量部(望ましくは0.
5〜5重量部)の割合で用いられることが好ましい。電
子線やγ線を照射することにより重合を行う場合には不
要であるが、例えば紫外線照射によって重合を図る場合
には重合開始剤を用いる。
【0072】例えば、4−フェノキシジクロロアセトフ
ェノン、4−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ジエ
トキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−
フェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン系の光
重合開始剤、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイ
ソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベ
ンゾイン系の光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロ
ルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、
2,4−ジエチルチオキサンソン等のチオキサンソン系
の光重合開始剤などが挙げられる。勿論、一種でも二種
以上の重合開始剤が用いられても良い。
【0073】添加量は、化合物(A)100重量部に対
して10重量部以下であることが好ましい。尚、上記の
組成物の他に、例えば表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤などの各種の添加剤が用いられても良い。そし
て、上記の組成物をメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール等の溶剤で希釈する。この溶液を表面に
コーティングし、活性エネルギー線(紫外線、電子線や
γ線)を照射して重合処理する。例えば、光ディスクの
保護膜(記録面側、あるいは両面の保護膜)とする場合
には、スピンコート法により上記の組成物を約0.5〜
20μm厚塗布し、紫外線照射することによって硬化さ
せれば良い。
【0074】これにより、透明で、耐擦傷性に富み、帯
電防止機能に優れ、又、汚れの付き難いものが得られ
る。又、磁気ヘッドが接触する場合には、上記の特長に
加えてヘッドとの摺動性が向上する。そして、この本発
明の記録媒体表面に設けられる帯電防止材料は、 化合物(A)の架橋によって硬度が高いものとなっ
ている。 硬化重合に際して、長鎖炭化水素成分の存在によっ
て、反応型帯電防止剤(B)は表面への偏析が促進され
る。この為、反応型帯電防止剤(B)が少量でも帯電防
止機能が効果的に発揮される。又、光学的透明性にも優
れている。 化合物(B)は、第4級アンモニウム塩基とアルキ
レングリコール鎖を有している。この為、低湿下におい
ても良好な帯電防止特性が奏される。 化合物(A)と反応型帯電防止剤(B)とはベース
表面に固定される。従って、エタノール等による拭き取
りによっても、帯電防止機能が喪失しない。 オリゴマー(O)が用いられたので、反応型帯電防
止剤(B)の量を減らすことが出来る。そして、反応型
帯電防止剤(B)の量を少なくした場合には、例えば化
合物(A)100重量部に対して反応型帯電防止剤
(B)を0.5〜2重量部と言ったように少なくした場
合には、硬度が一層良いものとなる。又、膜の密着性も
向上する。 シリコーン化合物(C)が複合化されている場合に
は、表面エネルギーが低い。従って、汚れが付き難い。
又、潤滑性も付与される為、表面の滑性が向上し、拭き
取りの際に傷が一層付き難くなる。更には、磁気ヘッド
との摺動性向上にも効果が発揮される。
【0075】
【実施例】
〔実施例1〕エチレンオキサイド変性トリメチロールプ
ロパントリアクリレート(三官能アクリレートを有する
共重合可能な化合物A1 、第1工業製薬社製のTMPT
A)70重量部、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト(エチレングリコール鎖長9、二官能アクリレートを
有する共重合可能な化合物A2 、中村化学社製のA−4
00)30重量部、前記(B−1)の構造式で表される
化合物1重量部、前述した手法で得られたオリゴマー
(O)3重量部、及び光重合開始剤(Irg.184、
日本チバガイギー社製)3重量部を混合し、45℃で完
全に溶解させた。
【0076】この溶液を3.5インチ径のポリカーボネ
ート製のディスク基板の光入射面上に0.5〜20μ
m、例えば5μm厚となるようにスピンコート法で塗布
した。そして、窒素気流下で紫外線照射(高圧水銀タイ
プ;650mW/cm2 ,1800mJ/cm2 )によ
り硬化を行わせ、表面に紫外線硬化型コーティング膜を
設けた。
【0077】この保護膜が設けられた基板を基にして光
磁気ディスクを構成した。すなわち、SiN/TbFe
Co/SiN/Alを成膜し、大日本インキ社製のSD
301を8μm厚となるようにスピンコート法で塗布
し、紫外線硬化させて、光磁気ディスクを得た。 〔実施例2〕実施例1において、前記(C−1)の構造
式で表されるシリコーン化合物2重量部を添加して45
℃で完全に溶解させ、この溶液を塗布、硬化させ、表面
に紫外線硬化型コーティング膜を設けた。そして、この
保護膜が設けられた基板を基にして光磁気ディスクを構
成した。
【0078】〔実施例3〕実施例2で用いた前記(C−
1)の構造式で表されるシリコーン化合物の代わりにポ
リエーテル変性シリコーン化合物(東芝シリコーン社製
のTSF4441)を用い、その他は同様に行って光磁
気ディスクを構成した。 〔実施例4〕実施例2で用いた前記(C−1)の構造式
で表されるシリコーン化合物の代わりにポリエーテル変
性シリコーン化合物(信越化学工業社製のKF601
1)を用い、その他は同様に行って光磁気ディスクを構
成した。
【0079】〔実施例5〕実施例3で用いた前記(B−
1)の構造式で表される化合物1重量部の代わりに前記
(B−2)の構造式で表される化合物2重量部を用い、
その他は同様に行って光磁気ディスクを構成した。 〔比較例1〕アミート320をベンジルクロライドで4
級化することにより下記の構造を有する化合物を得た。
【0080】
【化33】
【0081】この化合物1重量部を用い、実施例1にお
ける化合物(B−1)に代えて同様に行った。 〔比較例2〕ジオレイルアミンに150℃下でエチレン
オキサイドを反応させ、エチレンオキサイド鎖を6モル
付加した。次に、この反応物をジメチル硫酸で4級化す
ることにより下記の構造を有する化合物を得た。
【0082】
【化34】
【0083】この化合物1重量部を用い、実施例1にお
ける化合物(B−1)に代えて同様に行った。 〔比較例3〕実施例1において、オリゴマー(O)を使
用しなかった他は同様に行って光磁気ディスクを構成し
た。
【0084】〔比較例4〕実施例1において、前記(B
−1)の構造式で表される化合物を4重量部とし、そし
てオリゴマー(O)を使用しなかった他は同様に行って
光磁気ディスクを構成した。 〔特性〕上記各例で得た光磁気ディスクのエラーレート
増加率を調べたので、その結果を表1に示す。
【0085】 表 1 エラーレート増加率 温度24℃、湿度30%RH 温度24℃、湿度80%RH 実施例1 一桁以内 二桁増加 実施例2 一桁以内 一桁以内 実施例3 一桁以内 一桁以内 実施例4 一桁以内 一桁以内 実施例5 一桁以内 一桁以内 比較例1 三桁以上増加 三桁以上増加 比較例2 三桁以上増加 三桁以上増加 比較例3 二桁増加 三桁増加 比較例4 一桁以内 二桁増加 *エラーレート:ディスク表面をエタノール−水(1:
1)混合溶液で拭き取り、これを再生装置に装着し、3
0日連続走行させ、ダートチャンバー試験(ASTM D2741
-68)を行い、その後ディスクのエラーレートを測定 又、上記各例で得た光磁気ディスクのコーティング膜に
ついて調べたので、その結果を表2〜表4に示す。
【0086】 表 2(初期特性、24℃、50%RH) 表面電気抵抗 接触角(θ) 硬度 密着性 外観 実施例1 8×1010 55° 2H 100/100 ○ 実施例2 2×1011 89° 2H 100/100 ○ 実施例3 3×1011 91° 2H 100/100 ○ 実施例4 1×1011 88° 2H 100/100 ○ 実施例5 5×1011 93° 2H 100/100 ○ 比較例1 3×1011 53° 2H 100/100 ○ 比較例2 2×1011 55° 2H 100/100 ○ 比較例3 1×1013 58° 2H 100/100 ○ 比較例4 9×1010 52° H 40/100 ○ 表 3(高温高湿試験、80℃、
85%RH) 表面電気抵抗 接触角(θ) 硬度 密着性 外観 実施例1 6×1010 50° 2H 100/100 ○ 実施例2 1×1011 85° 2H 100/100 ○ 実施例3 1×1011 85° 2H 100/100 ○ 実施例4 1×1011 86° 2H 100/100 ○ 実施例5 3×1011 90° 2H 100/100 ○ 比較例1 5×1013 53° 2H 100/100 △ 比較例2 6×1013 54° 2H 100/100 △ 比較例3 9×1012 55° 2H 100/100 ○ 比較例4 7×1010 51° H 10/100 ○ *表面電気抵抗:印加電圧500V(DC),1分値 リング電
極(JISK-6911に準拠)単位はΩ/□ 24℃、50%R
Hで測定 *接触角 :基板を水平に置き、その表面に水(純
水)滴を滴下し、接触角(θ)を協和界面化学(株)社
製のCA−Z150で測定した。測定は、24℃,50
%RHで実施。
【0087】*硬度試験 :鉛筆硬度試験(JIS K540
0-1979) *密着性試験 :碁盤目セロテープ剥離試験 *外観評価 :○印 透明で表面が平滑 △印 僅かな曇り及び凹凸が認められる ×印 極度な曇りや凹凸が認められる *拭取り後試験:エタノールを染み込ませた旭化成
(株)製BEMCOT M-3で100回表面を拭き取った後表面電
気抵抗及び接触角(θ)を測定 又、実施例3のものについて、24℃、40%RH中
で、ソニー製録音型MDドライブから取り外した磁気ヘ
ッドをコート面に接触させた状態にて3000rpmで
回転させ、2000時間後に動摩擦係数を測定した。そ
の結果は、動摩擦係数が約0.2であり、試験前後にお
ける差は認められなかった。又、コート面に塵や埃の付
着も認められなかった。
【0088】又、実施例3で用いた帯電防止材料をゲー
ムソフト用CD−ROMのレーザー光入射面に5μm厚
さスピンコート法で塗布し、紫外線硬化させた。そし
て、1月〜2月(冬季)において1カ月間使用した。
尚、1日20回以上ドライブから出し入れし、使用しな
い場合にはカーペット上に放置しておいた。その結果、
本発明の帯電防止材料がコートされていないCD−RO
Mには塵や埃が多量に付着し、又、傷付きも認められ
た。更には、汚れを拭き取る為に布で擦ると、傷が付い
た。
【0089】これに対して、本発明の帯電防止材料がコ
ートされているCD−ROMには塵や埃の付着は認めら
れず、又、傷付きも認められなかった。又、1カ月経過
後の使用でも異常は認められなかった。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリロイル基を有する共重合
    可能な化合物(A)と、 第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール
    鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応
    基を有する反応型帯電防止剤(B)と、 第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール
    鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基
    を持たないオリゴマー(O)とを含有することを特徴と
    する帯電防止材料。
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリロイル基を有する共重合
    可能な化合物(A)と、 第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール
    鎖、炭素数4以上の炭化水素基、及び共重合可能な反応
    基を有する反応型帯電防止剤(B)と、 第4級アンモニウム塩基、アルキレンレングリコール
    鎖、及び炭素数4以上の炭化水素基を有し、重合性の基
    を持たないオリゴマー(O)との混合物が重合処理され
    てなることを特徴とする帯電防止材料。
  3. 【請求項3】 シリコーン化合物(C)が添加されてな
    ることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止
    材料。
  4. 【請求項4】 オリゴマー(O)は、 下記の式〔O10〕で表される構造を有する第4級アンモ
    ニウム塩基を有するモノマー5〜70重量%、〔O10〕 【化1】 〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。
    12,R13,R14はH、アルキル基、及びヒドロキシア
    ルキル基の群の中から選ばれる基。Aはアルキレン基、
    及びヒドロキシアルキル基の群の中から選ばれる基。X
    - はアニオン。〕下記の式〔O2 〕で表される構造を有
    するアルキレングリコール鎖を有するモノマー10〜8
    0重量%、〔O2 〕 【化2】 〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。
    15はアルキレン基。R16はH、アルキル基、及びアリ
    ール基の群の中から選ばれる基。mは1〜25の整数〕
    下記の式〔O3 〕で表される構造を有する炭素数4以上
    の炭化水素基を有するモノマー10〜70重量% 〔O3 〕 【化3】 〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。
    12はH及び(メタ)アクリロイル基の群の中から選ば
    れる基。nは4〜30の整数。〕が用いられて共重合さ
    れたものであることを特徴とする請求項1または請求項
    2の帯電防止材料。
  5. 【請求項5】 オリゴマー(O)は、 下記の式〔O11〕で表される構造を有する3級アミン5
    〜70重量%、〔O11〕 【化4】 〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。
    12,R13はH、アルキル基、及びヒドロキシアルキル
    基の群の中から選ばれる基。Aはアルキレン基、及びヒ
    ドロキシアルキル基の群の中から選ばれる基。〕下記の
    式〔O2 〕で表される構造を有するアルキレングリコー
    ル鎖を有するモノマー10〜80重量%、〔O2 〕 【化5】 〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。
    15はアルキレン基。R16はH、アルキル基、及びアリ
    ール基の群の中から選ばれる基。mは1〜25の整数〕
    下記の式〔O3 〕で表される構造を有する炭素数4以上
    の炭化水素基を有するモノマー10〜70重量% 〔O3 〕 【化6】 〔但し、R11はH及びCH3 の群の中から選ばれる基。
    12はH及び(メタ)アクリロイル基の群の中から選ば
    れる基。nは4〜30の整数。〕が用いられて共重合さ
    れ、そして4級化反応が行われたものであることを特徴
    とする請求項1または請求項2の帯電防止材料。
  6. 【請求項6】 化合物(A)は、分子中に(メタ)アク
    リロイル基を三つ以上有する(メタ)アクリレート
    1 、及び分子中に(メタ)アクリロイル基を二つ有
    し、かつ、アルキレングリコール鎖を有する(メタ)ア
    クリレートA2 の群の中から選ばれる少なくとも一つの
    化合物を含むものであることを特徴とする請求項1また
    は請求項2の帯電防止材料。
  7. 【請求項7】 化合物(A)は、分子中に(メタ)アク
    リロイル基を三つ以上有する(メタ)アクリレートA1
    の群の中から選ばれる化合物と、分子中に(メタ)アク
    リロイル基を二つ有し、かつ、アルキレングリコール鎖
    を有する(メタ)アクリレートA2 の群の中から選ばれ
    る化合物とを含み、A1 100重量部に対してA2 が1
    0〜100重量部の割合であることを特徴とする請求項
    1または請求項2の帯電防止材料。
  8. 【請求項8】 反応型帯電防止剤(B)はビニル基及び
    アリル基の群の中から選ばれる少なくとも一つの反応基
    を有し、下記の式(BX )で表される構造を有するもの
    であることを特徴とする請求項1または請求項2の帯電
    防止材料。 〔BX 〕 【化7】 〔但し、nは1〜25の整数。〕
  9. 【請求項9】 反応型帯電防止剤(B)が下記の式〔B
    1 〕,〔B2 〕,〔B3 〕,〔B4 〕の群の中から選ば
    れるものであることを特徴とする請求項1または請求項
    2の帯電防止材料。 〔B1 〕 【化8】 〔但し、R1 は炭素数4以上の炭化水素基。A- は対イ
    オン。nは1〜25の整数。〕 〔B2 〕 【化9】 〔但し、R1 ,R2 は炭素数4以上の炭化水素基。A-
    は対イオン、nは1〜25の数。〕 〔B3 〕 【化10】 〔但し、R1 ,R2 は炭素数4以上の炭化水素基。A-
    は対イオン。nは1〜25の数。〕 〔B4 〕 【化11】 〔但し、R1 は炭素数4以上の炭化水素基。A- は対イ
    オン。nは1〜25の数。〕
  10. 【請求項10】 化合物(A)100重量部に対して反
    応型帯電防止剤(B)が0.1〜20重量部、オリゴマ
    ー(O)が0.1〜20重量部の割合で用いられてなる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2の帯電防止材
    料。
  11. 【請求項11】 シリコーン化合物(C)がポリエーテ
    ル変性シリコーンであることを特徴とする請求項3の帯
    電防止材料。
  12. 【請求項12】 シリコーン化合物(C)が下記の式
    〔C1 〕で表される構造を有するものであることを特徴
    とする請求項3の帯電防止材料。 〔C1 〕 【化12】 〔但し、R3 は炭素数1〜20のアルキル基。R4 ,R
    5 はH又はCH3。x,yは1〜1000。sは1〜2
    0の整数。〕
  13. 【請求項13】 シリコーン化合物(C)が反応基を有
    するポリエーテル変性シリコーンであることを特徴とす
    る請求項3の帯電防止材料。
  14. 【請求項14】 シリコーン化合物(C)が下記の一般
    式〔C2 〕で表される構造を有するものであることを特
    徴とする請求項3の帯電防止材料。 〔C2 〕 【化13】 〔但し、R3 は炭素数1〜20のアルキル基。R4 ,R
    5 ,R6 はH又はCH3 。x,y,zは1〜1000。
    sは1〜20の整数。〕
  15. 【請求項15】 化合物(A)100重量部に対して反
    応型帯電防止剤(B)が0.1〜20重量部、オリゴマ
    ー(O)が0.1〜20重量部、シリコーン化合物
    (C)が0.1〜10重量部の割合で用いられてなるこ
    とを特徴とする請求項3の帯電防止材料。
  16. 【請求項16】 請求項1〜請求項15のいずれかの帯
    電防止材料が表面にコーティングされてなることを特徴
    とする記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012215819A (ja) * 2010-09-28 2012-11-08 Fujifilm Corp 帯電防止性ハードコート層形成用組成物、光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板、及び画像表示装置
CN116041708A (zh) * 2022-12-07 2023-05-02 世晨材料技术(上海)有限公司 一种反应型有机硅材料用抗静电剂化合物的制备方法

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