JPH10279834A - フッ素含有重合体被膜及びその製造方法 - Google Patents

フッ素含有重合体被膜及びその製造方法

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JPH10279834A
JPH10279834A JP8687097A JP8687097A JPH10279834A JP H10279834 A JPH10279834 A JP H10279834A JP 8687097 A JP8687097 A JP 8687097A JP 8687097 A JP8687097 A JP 8687097A JP H10279834 A JPH10279834 A JP H10279834A
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fluorine
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JP8687097A
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English (en)
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Eiji Harada
英治 原田
Yoshiki Higuchi
慶樹 樋口
Hiroshi Omura
博 大村
Shuji Suyama
修治 須山
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックや無機材料などの基材に撥水撥
油性、防汚性、硬度などの機能を向上させることができ
るフッ素含有重合体被膜及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 フッ素含有重合体被膜は、基材側の重合
体セグメント(I)の層と、その上に形成されたフッ素
含有重合体セグメント(II)の層とよりなる。表面側の
フッ素含有重合体セグメント(II)は、重合体セグメン
ト(I)に光重合開始基断片を介して結合されている。
重合体セグメント(I)は光重合開始基を有する単量体
より形成され、フッ素含有重合体セグメント(II)はフ
ッ素含有単量体などより形成される。このフッ素含有重
合体被膜は、基材上に形成された光重合開始基を有する
重合体からなる層上に、フッ素含有単量体を被覆し、活
性エネルギー線を照射することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、撥水撥油性、防
汚性等の特殊機能を発揮できる機能性被膜として利用さ
れるフッ素含有重合体被膜及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチック、フィルム、無
機材料などの種々の基材の表面保護あるいは撥水撥油
性、防汚性、非粘着性、耐擦傷性、耐磨耗性、耐薬品
性、氷雪固着防止性といった特殊機能を発揮するための
機能性被膜としては、主にシリコーン系又はフッ素樹脂
系の被膜が多く用いられている。
【0003】そのような被膜の製造方法としては、例え
ばポリテトラフルオロエチレン等のフルオロカーボン系
微粉末をエタノール等に懸濁させた塗料を塗布し、乾燥
後約400℃で1時間程度焼き付け処理を行なう方法等
が採用されている。
【0004】また、木材、プラスチック等を含む種々の
基材に対して適用を可能とするため、高温の加熱処理を
必要としない活性エネルギー線硬化型樹脂の溶液を基材
に塗布し、活性エネルギー線を照射する方法がある。こ
の方法によれば、フッ素含有共重合体を用いることによ
り、機能性被膜としての表面改質が可能であることが一
般に知られている。この場合、フッ素含有単量体及びフ
ッ素を含有しない単量体を用いて溶液を調製し、その溶
液を基材表面に塗布して活性エネルギー線を照射するこ
とにより、機能性被膜としての共重合体被膜が形成され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者のシリ
コーン系又はフッ素樹脂系の被膜においては、焼き付け
工程で約400℃の高温にて焼き付けを行なうため、木
材やプラスチック等には適用が不可能であるという欠点
があった。
【0006】また、後者の活性エネルギー線を照射する
技術では、フッ素含有共重合体の被膜と基材との密着性
は、フッ素を含有しない単量体成分によって保持される
ため、密着性を確保するためにはフッ素を含有しない単
量体を多くする必要があり、相対的にフッ素含有単量体
成分の量が制限されてしまう。そのため、フッ素含有共
重合体被膜は、機能性被膜として満足する性能が発揮で
きないという欠点があった。
【0007】この発明は上記のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、撥水撥油性、防汚性、硬度、透明性、被膜
強度などの優れた機能を発揮でき、かつ基材との密着性
が良好であるフッ素含有重合体被膜及びその製造方法を
提供することにある。その他の目的とするところは、使
用可能な基材に制限を受けるおそれを防止できるととも
に、フッ素含有重合体被膜を効率良く製造できるフッ素
含有重合体被膜及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために本発明者らは鋭意研究した結果、この発明を
完成した。
【0009】すなわち、第1の発明のフッ素含有重合体
被膜は、基材上に形成されるフッ素含有重合体被膜であ
って、前記基材上に形成され、光重合開始基断片を有す
る重合体セグメント(I)の層と、その上に前記光重合
開始基断片を介して結合されたフッ素含有単量体から形
成されるフッ素含有重合体セグメント(II)の層とより
なるものである。
【0010】第2の発明のフッ素含有重合体被膜は、第
1の発明において、前記フッ素含有重合体セグメント
(II)が、下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)
及び(5)よりなる群から選ばれた少なくとも1種のフ
ッ素含有単量体から形成されるものである。
【0011】 CH2 =CR1 COOR2 Rf ・・・(1) 〔式中、R1 は水素原子又はメチル基、R2 は−Cp
2p−、−C(Cp 2p+1)H−、−CH2 C(Cp
2p+1)H−又は−CH2 CH2 O−、Rf は−Cn
2n+1、−(CF2 n H、−(CF2 p OCn 2n
i 2i+1、−(CF2p OCm 2mi 2iH、−N
(Cp 2p+1)COCn 2n+1、−N(Cp 2p+1)S
2 n 2n+1である。但し、pは1〜10、nは1〜
16、mは0〜10、iは0〜16の整数である。〕 CF2 =CFORg ・・・(2) (式中Rg は炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表
わす。) CH2 =CHRg ・・・(3) (式中Rg は炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表
わす。) CH2 =CR3 COOR5 Rj R6 OCOCR4 =CH2 ・・・(4) 〔式中、R3 ,R4 は水素原子又はメチル基、R5 ,R
6 は−Cq 2q−、−C(Cq 2q+1)H−、−CH2
C(Cq 2q+1)H−又は−CH2 CH2 O−、Rj は
−Ct F2t である。但し、qは1〜10、tは1〜1
6の整数である。〕
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R7 ,R8 は水素原子又はメチル
基、Rk は−Cy 2y+1である。但し、yは1〜16の
整数である。) 第3の発明のフッ素含有重合体被膜は、第1又は第2の
発明において、前記重合体セグメント(I)が光重合開
始基を有する単量体より形成され、かつ光重合開始基断
片が下記に示す基を含むものである。
【0014】
【化6】
【0015】第4の発明のフッ素含有重合体被膜の製造
方法は、基材上に光重合開始基を有する重合体の層を形
成し、その上にフッ素含有単量体を被覆して活性エネル
ギー線を照射するものである。
【0016】第5の発明のフッ素含有重合体被膜の製造
方法は、第4の発明において、前記光重合開始基を有す
る重合体が、下記に示される光重合開始基の群から選ば
れる少なくとも1種を有する単量体より形成されるもの
である。
【0017】
【化7】
【0018】(式中、Aは
【0019】
【化8】
【0020】を表し、R1 、R2 は炭素数1〜4のアル
キル基又はR1 、R2 及びR1 とR2間の炭素により形
成される炭素数5〜7のシクロアルキル基、R3 は水酸
基又はアミノ基、R4 、R5 は炭素数1〜4のアルキル
基を表す。)
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。フッ素含有重合体被膜は、その構造
に特徴を有し、基材上に形成された重合体セグメント
(I)からなる層と、その上に形成されたフッ素含有重
合体セグメント(II)からなる層が光重合開始基断片を
介して化学的に結合されて構成されている。さらに具体
的には、フッ素含有重合体被膜は、基材上に形成された
重合体セグメント(I)とフッ素含有重合体セグメント
(II)からなるグラフト共重合体により構成されてい
る。このグラフト共重合体は、主鎖としての重合体セグ
メント(I)に側鎖としてのフッ素含有重合体セグメン
ト(II)が光重合開始基断片を介して結合している。
【0022】なお、基材上に形成された重合体セグメン
ト(I)からなる層及びフッ素含有重合体セグメント
(II)からなる層は、それぞれ互いに結合しない単独重
合体などを含有していてもよい。すなわち、グラフト効
率が低い場合であっても所期の目的を達成できればよ
い。
【0023】基材上に形成された重合体セグメント
(I)とは、光重合開始基を有する単量体を重合して得
られる重合体において、この光重合開始基が開裂した断
片を有する重合体をいう。ここで、光重合開始基を有す
る単量体とは、活性エネルギー線の照射によりラジカル
を発生させ得る基、すなわち光重合開始基と、重合性不
飽和二重結合を1分子中にそれぞれ1個以上有するもの
をいう。
【0024】光重合開始基を有する単量体を具体的に示
すと、S−(メタ)アクリロイル−O−メチルキサンテ
ート、S−(メタ)アクリロイル−O−エチルキサンテ
ート、S−(メタ)アクリロイル−O−プロピルキサン
テートなどのキサンテート類、2,2’−アゾビス[2
−((メタ)アクリロイルオキシメチル)プロピオニト
リル]などのアゾ化合物、及び下記の一般式(6)で示
されるケトン化合物などが挙げられる。
【0025】
【化9】
【0026】〔式中、R1
【0027】
【化10】
【0028】を表し、R2 は水素、R6 又はZであり、
3 は水素又はR13であり、R4 、R 5 は各々独立して
水素、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12の
アルコキシ基、フェニル基、又はR4 、R5 とその間の
炭素により形成される炭素数5〜7のシクロアルキル基
であり、R6 はO−R15、S−R15、N(R162 、ピ
ペリジノ基、モルホリノ基、SO2 17、又はZであ
り、R7 はそれぞれハロゲン、炭素数1〜6のアルキル
基又は炭素数1〜6のアルコキシ基により置換されてい
てもよい、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ベ
ンゾイル基であり、R8 、R9 は水素、水酸基、炭素数
1〜6のアルキル基、又はZであり、R10は水素又はZ
であり、R11は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル
基であり、R 12はアルキル基、アシル基又はZを表し、
13は水素、
【0029】
【化11】
【0030】又は、R3 と一緒になってオルト位につい
た−O−又は−S−であり、R14は水素、Z又はR13
あり、R15は水素、炭素数1〜6のアルキル基又はZで
あり、R16、R17は水素又は炭素数1〜6のアルキル基
であり、R18は炭素数4〜10の三級アルキル又はアラ
ルキル基を表す。
【0031】Zは −(A−X)p −D−(B−Y)q −W を表し、A、B、Dは各々独立して、単結合、
【0032】
【化12】
【0033】であり、X、Yは無置換又は水酸基が置換
した炭素数1〜4のアルキレン基を表し、p、qは0又
は1〜10の整数であり、Wは
【0034】
【化13】
【0035】を表し、R19は水素又はメチル基、R20
炭素数1〜20のアルキル基、R21は水素、炭素数1〜
6のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシ置換アル
キル基を表し、Wが二価の場合は同じ構造の基が2つ結
合していることを表す。かつ、R1 〜R3 の中にZ基が
1つ以上含まれる。〕 前記一般式(6)で表される光重合開始基を有する単量
体の例を具体的に示すと、1−(4−ビニルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1
−(4−イソプロペニルフェニル)−2−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−アリルオキ
シベンゾイル)−1−ヒドロキシシクロヘキサン、1−
{4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル}
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1
−[4−{2−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロ
キシプロピルオキシ)エトキシ}フェニル]−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−{4−
(2−メタクリロイルオキシエトキシ)フェニル}−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−
[4−{2−(2−(メタクリロイルオキシ)エトキシ
カルボニルオキシ)エトキシ}フェニル]−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−アクリロイ
ルオキシ−1−フェニル−2−メチルプロパン−1−オ
ン、1−{4−(2−アクリロイルオキシエチルチオ)
フェニル}−2−モルホリノ−2−メチルプロパン−1
−オン、メチル[2−{4−(2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−オキソプロピル)フェノキシ}エチル]マレ
ート、イソプロピル[2−{4−(2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−オキソプロピル)フェノキシ}エチル]
フマレート、ブチル[2−{4−(2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−オキソプロピル)フェノキシ}エチル]
イタコネート、オクチル[2−{4−(2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−オキソプロピル)フェノキシ}エチ
ル]メサコネート、ビス[2−{4−(2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−オキソプロピル)フェノキシ}エチ
ル]フマレート、ビス[2−{4−(2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−オキソプロピル)フェノキシ}エチ
ル]イタコネート、ビス[2−{4−(2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−オキソプロピル)フェノキシ}エチ
ル]メサコネート、1−{4−(2−メタクリロイルオ
キシエトキシ)フェニル}−2,2−ジメトキシ−2−
フェニルエタン−1−オン、2−{4−(2−アクリロ
イルオキシブトキシ)フェニル}−2,2−ジメトキシ
−2−フェニルエタン−1−オン、1,2−ビス{4−
(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル}−2,
2−ジメトキシエタン−1−オン、2,2−ビス(2−
メタクリロイルオキシエトキシ)−1,2−ジフェニル
エタン−1−オン、2−アリル−2−イソプロピルオキ
シ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−アクリ
ロイルオキシメチル−2−メトキシ−1,2−ジフェニ
ルエタン−1−オン、2−アクリロイルオキシ−1,2
−ジフェニルエタン−1−オン、1,2−ジフェニル−
1,2−エタンジオン−2−O−アクリロイルオキシ
ム、4−ビニルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキ
サイド、4−ビニル−4’−(t−ブチルペルオキシカ
ルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ビス(2−メタ
クリロイルオキシエトキシカルボニル)−4,4’−ビ
ス(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン、4,4’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒド
ロキシプロピルオキシカルボニル)−3,3’−ビス
(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノ
ン、3,3’−ビス(2−メタクリロイルオキシエトキ
シカルボニル)−4,4’−ビス(t−ブチルペルオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン、4−(メタ)アクリロ
イルオキシベンゾフェノン、4−{2−(アクリロイル
オキシ)エトキシ}ベンゾフェノン、4−スチリルメト
キシベンゾフェノン、4−(メタ)アクリロイルオキシ
チオキサントンなどが挙げられる。
【0036】重合体セグメント(I)は、光重合開始基
を有する単量体の他に、光重合開始基を有しない単量体
の1種又は2種以上を併用して形成されたものであって
も良い。そのような光重合開始基を有しない単量体は特
に限定されず、具体的には、メチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メ
タ)アクリレート類、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ートなどの水酸基含有(メタ)アクリレート類、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アク
リルアミド類、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレート類、フマル酸エステル類、グリシジル
(メタ)アクリレート、マレイン酸エステル類、イタコ
ン酸エステル類、(メタ)アクリル酸、無水マレイン
酸、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N
−ビニルピルジン、フッ素含有単量体、ケイ素含有単量
体、リン含有単量体などが挙げられる。
【0037】この光重合開始基を有しない単量体の配合
量は、光照射によるフッ素含有単量体の重合効率を維持
するため、95重量%以下であることが好ましい。前記
光重合開始基断片とは、前述した基材上に形成された重
合体セグメント(I)に結合している光重合開始基がラ
ジカル開裂して生じ、重合体セグメント(I)に結合し
ている基をいう。この光重合開始基断片としては、次の
式で表される基を含むものが重合開始剤効率が良いため
好ましい。
【0038】
【化14】
【0039】上記光重合開始基断片を得るための光重合
開始基の好ましい例としては、4−(2−ヒドロキシ−
2−メチルプロピオニル)フェニル基、4−(1−ヒド
ロキシシクロヘキシルカルボニル)フェニル基、4−
(2−ジメチルアミノ−2−メチルプロピオニル)フェ
ニル基、4−(2−モルホリノ−2−メチルプロピオニ
ル)フェニル基、4−(α,α−ジメトキシベンジルカ
ルボニル)フェニル基などが挙げられる。
【0040】次に、前記フッ素含有重合体セグメント
(II)とは、光重合開始基断片を介して結合されたフッ
素含有単量体から形成されるものであって、前記一般式
(1)、(2)、(3)、(4)及び(5)よりなる群
から選ばれた少なくとも1種のフッ素含有単量体から形
成されるものが好ましい。さらに、一般式(1)、
(4)又は(5)で表されるフッ素含有単量体がより好
ましい。その理由は、光重合開始基からのラジカル重合
開始の反応性が高く、またフッ素含有重合体の機能を発
揮しやすいからである。これらの単量体の中から適宜そ
の1種を単独で又は2種以上を混合して使用される。
【0041】一般式(1)で示される単量体としては、
例えばCF3 (CF2 7 CH2 CH2 OCOCH=C
2 、CF3 CH2 OCOCH=CH2 、CF3 (CF
2 4 CH2 CH2 OCOC(CH3 )=CH2 、C7
15CON(C2 5 )CH 2 OCOC(CH3 )=C
2 、CF3 (CF2 7 SO2 N(CH3 )CH2
2 OCOCH=CH2 、C2 5 SO2 N(C
3 7 )CH2 CH2 OCOC(CH3 )=CH2
(CF3 2 CF(CF2 6 (CH2 3 OCOCH
=CH2 、(CF3 2 CF(CF2 10(CH2 3
OCOC(CH3 )=CH2 、CF3 (CF2 4 CH
(CH3 )OCOC(CH3 )=CH2
【0042】
【化15】
【0043】、CF3 CH2 OCH2 CH2 OCOCH
=CH2 、C2 5 (CH2 CH2 O)2 CH2 OCO
CH=CH2 、(CF3 2 CFO(CH2 5 OCO
CH=CH2 、CF3 (CF2 4 OCH2 CH2 OC
OC(CH3 )=CH2 、C25 CON(C2 5
CH2 OCOCH=CH2 、CF3 (CF2 2 CON
(CH3 )CH(CH3 )CH2 OCOCH=CH2
H(CF2 6 C(C25 )OCOC(CH3 )=C
2 、H(CF2 8 CH2 OCOCH=CH2、H
(CF2 4 CH2 OCOCH=CH2 、H(CF2
CH2 OCOC(CH3 )=CH2
【0044】
【化16】
【0045】、CF3 (CF2 7 SO2 N(CH3
CH2 CH2 OCOC(CH3 )=CH2 、CF3 (C
2 7 SO2 N(CH3 )(CH2 10OCOCH=
CH2、C2 5 SO2 N(C2 5 )CH2 CH2
COC(CH3 )=CH2 、CF3 (CF2 7 SO2
N(CH3 )(CH2 4 OCOCH=CH2 、C2
5 SO2 N(C2 5 )C(C2 5 )HCH2 OCO
CH=CH2 等が挙げられる。
【0046】また、一般式(2)及び(3)で表わされ
るフルオロアルキル化オレフィンとしては、例えばC3
7 CH=CH2 、C4 9 CH=CH2 、C1021
H=CH2 、C3 7 OCF=CF2 、C7 15OCF
=CF2 及びC8 17OCF=CF2 などが挙げられ
る。
【0047】また、一般式(4)及び(5)で表わされ
る単量体としては例えば、CH2 =CHCOOCH
2 (CF2 3 CH2 OCOCH=CH2 、CH2 =C
HCOOCH2 CH(CH2 8 17)OCOCH=C
2 などが挙げられる。
【0048】フッ素含有重合体セグメント(II)を形成
する単量体として、上記フッ素含有単量体の他に、フッ
素を有しない単量体を配合することができる。そのよう
な単量体としては、ラジカル重合可能なものであれば特
に限定されないが、具体的には(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン
酸類、及びそのアルキル又はグリシジルエステル類、ス
チレン、アルキル酸のビニルエステル類、ケイ素含有単
量体などが挙げられる。その配合量はフッ素含有重合体
としての性質を失わない範囲であることが必要であり、
50重量%以下が好ましい。
【0049】次に、フッ素含有重合体被膜の製造方法に
ついて説明する。フッ素含有重合体被膜は、基材上に光
重合開始基を有する重合体からなる層を形成し、その層
上にフッ素含有単量体を被覆して活性エネルギー線を照
射し、基材表面に光グラフト重合を起こさせることによ
り得られる。
【0050】すなわち、その重合体に結合した光重合開
始基は活性エネルギー線照射によりラジカルを発生し、
そのラジカルからフッ素含有単量体がグラフト重合する
ことにより、重合体セグメント(I)の層上にフッ素含
有重合体セグメント(II)の層が形成される。従って、
得られるフッ素含有重合体被膜は、光重合開始基を有す
る重合体の層の上に光重合開始基断片を介して結合した
フッ素含有単量体のグラフト重合鎖からなるフッ素含有
重合体セグメント(II)の層が形成された2層構造を有
することになる。
【0051】次に、フッ素含有重合体被膜の具体的な製
造方法及びそれに使用される各成分について説明する。
まず、光重合開始基を有する重合体からなる層について
説明する。この重合体からなる層は、下記の各方法で得
ることができる。 (I )光重合開始基を有する単量体の単独重合体又はそ
の共重合体を用い、それらの単独又は双方を含有する組
成物を基材表面に塗布して層を形成する方法。 (II)光重合開始基を有する単量体を含有する組成物を
基材表面上に塗布後、熱又は光により重合を行うことに
よって形成する方法。 (III )光重合開始基を有さず、かつ官能基を有する重
合体の表面に、化学反応によって光重合開始基を導入し
て形成する方法。具体的には、ヨーロピアン・ポリマー
・ジャーナル(Eur.Polym.J.),29巻,
63頁,1993年、及び、ポリマー・マテリアル・サ
イエンス・アンド・エンジニアリング(Polym.M
ater.Sci.Eng.),60巻,1頁,198
9年などに記載の方法である。すなわち、例えば水酸基
を有する基材に、アルコキシシリル基を有する光重合開
始剤を反応させる方法である。
【0052】このなかでは、(I )の方法が簡便である
ため好ましい。重合体組成物を基材表面に塗布する際に
は、必要に応じて組成物を溶剤で希釈してもよい。光重
合開始基を有する単量体は前述したものであるが、それ
らの中では光重合開始効率が良いこと及び製造が容易な
点から、下記式で示される光重合開始基を有する単量体
が好ましい。
【0053】
【化17】
【0054】(式中Aは、
【0055】
【化18】
【0056】を表し、R1 、R2 は炭素数1〜4のアル
キル基又はR1 とR2 とその間の炭素により形成される
炭素数5〜7のシクロアルキル基、R3 は水酸基又はア
ミノ基、R4 、R5 は炭素数1〜4のアルキル基を表
す。) 光重合開始基を有する単量体として、具体的には、1−
{4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フ
ェニル}−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン、{4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シ)フェニル}(1−ヒドロキシシクロヘキシル)ケト
ン、1−{4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエト
キシ)フェニル}−2−モルホリノ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、1−{4−(2−(メタ)アクリロイル
オキシエトキシ)フェニル}−2−ジメチルアミノ−2
−メチルプロパン−1−オン、1−[4−{2−(2−
((メタ)アクリロイルオキシ)エトキシカルボニルオ
キシ)エトキシ}フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロパン−1−オン、1−{4−(2−(メタ)ア
クリロイルエトキシ)フェニル}−2,2−ジメトキシ
−2−フェニルエタン−1−オンなどが好ましい。
【0057】この光重合開始基を有する重合体は、通常
のラジカル重合開始剤を用いて重合することによって得
られる。この場合の重合体は、光重合開始基を有する単
量体の1種又は2種以上を単独で重合して、又は前述し
た光重合開始基を有しない他の単量体の1種又は2種以
上と共重合して得られる。
【0058】光重合開始基を有する重合体中の光重合開
始基を有する単量体より形成される重合体の量は5〜1
00重量%が好ましく、5重量%未満では光照射による
フッ素含有単量体の重合の効率が悪くなる。
【0059】光重合開始基を有する重合体からなる層中
には、光重合開始基を有する重合体の他に、未反応の光
重合開始基を有する単量体及び通常の塗膜を形成する際
に用いられる添加剤を含有していてもよい。そのような
添加剤としては、例えば、他の単官能又は多官能単量体
及びそれらの重合体、光重合開始剤、硬化剤、紫外線吸
収剤、レベリング剤、界面活性剤やコロイダルシリカな
どの無機フィラー等が挙げられる。また、基材との密着
性を向上させるために、通常用いられるシランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤等を添加してもよ
い。
【0060】以上のような光重合開始基を有する単量体
より形成される光重合開始基断片を有する重合体セグメ
ント(I)の層の厚みは、基材に対するこの層の密着性
及び光重合開始剤の濃度の点から、0.1μmから1m
m程度の範囲が望ましい。
【0061】次に、フッ素含有重合体より形成されるフ
ッ素含有重合体セグメント(II)の層について説明す
る。この重合体セグメント(II)の層を形成するための
フッ素含有単量体は、フッ素含有単量体単独又は他の溶
剤や添加剤を含有するものである。このフッ素含有単量
体を含有する組成物中のフッ素含有単量体の濃度は、1
00%であってもよいが、フッ素含有単量体が溶解し、
かつ光重合開始基を有する重合体の層が溶解しないよう
な溶媒で希釈してもよい。そのような溶媒は特に限定さ
れないが、メタノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、エタノール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トル
エン等が好ましい。また、フッ素含有単量体中には、他
の単官能及び多官能単量体や、界面活性剤、増粘剤等の
添加剤を含有していてもよい。
【0062】フッ素含有単量体が光重合開始基を有する
重合体の層を被覆する際に、光重合開始基を有する重合
体の層が、フッ素含有単量体に溶解してしまうと、弊害
が生じるおそれがある。すなわち、得られるフッ素含有
重合体被膜の外観が白化等により悪くなったり、フッ素
含有重合体の層が均一にならないために性能が悪くなっ
たりするおそれがある。このため、フッ素含有単量体と
しては光重合開始基を有する重合体を溶解しないものが
好ましい。
【0063】光重合開始基を有する重合体の層上にフッ
素含有単量体を被覆させる方法としては、光重合開始基
を有する重合体からなる層の上にフッ素含有単量体を塗
布してもよく、また光重合開始基を有する重合体からな
る層を表面に有する基材をフッ素含有単量体中に浸漬し
てもよい。また、酸素による障害を防ぐために、窒素な
どの不活性ガス雰囲気下で行なったり、フッ素含有単量
体の上を、活性エネルギー線を透過する材質、例えば、
ガラス、石英、透明プラスチック製の板、フィルム等で
覆ってもよい。
【0064】このフッ素含有単量体は、前述のように一
般式(1)〜(5)よりなる群から選ばれた少なくとも
1種のフッ素含有単量体である。具体的には、前述した
フッ素含有単量体が挙げられ、これらの単量体の中から
適宜その1種を単独で又は2種以上を混合して使用され
る。
【0065】フッ素含有重合体被膜の製造方法におい
て、活性エネルギー線照射後に未反応のフッ素含有単量
体やフッ素含有単量体の単独重合体が残存している場
合、それらを必要に応じて石油エーテルなどによって洗
浄することが好ましい。
【0066】活性エネルギー線としては、用いる光重合
開始基が吸収する波長であれば特に限定はされないが、
具体的には200〜800nm、好ましくは、300〜
600nmの紫外線及び可視光線が望ましい。光源とし
ては、高圧水銀灯、低圧水銀灯、ハロゲンランプ、キセ
ノンランプ、エキシマレーザー、色素レーザー、YAG
レーザー、太陽光等が挙げられる。
【0067】以上のようなフッ素含有重合体セグメント
(II)の層の厚みは、薄すぎるとフッ素による表面性能
を発揮できず、厚すぎると被膜としての外観が損なわれ
ることから、0.1から100μmの範囲が望ましい。
【0068】次に、基材としては、プラスチック成形材
料、フィルム、無機材料のような種々の形状を有する広
範囲の材料に適用される。以上のような実施形態によれ
ば、次のような効果が発揮される。 ・ 実施形態のフッ素含有重合体被膜は、表面側に位置
するフッ素含有重合体セグメント(II)の層が基材側に
位置する重合体セグメント(I)の層に光重合開始基断
片を介して結合されていることから、撥水撥油性、防汚
性、硬度等の優れた機能を発揮できる。 ・ フッ素含有重合体セグメント(II)により形成され
る層は均一性が良いため、薄い層で性能を発現でき、透
明性に優れている。 ・ しかも、フッ素含有重合体被膜は膨潤しにくく、傷
付いたり、剥離したりするおそれがなく、実用的な塗膜
強度を有する。 ・ 重合体セグメント(I)は基材と密着性の良い単量
体などを用いることができ、重合体セグメント(I)の
層は基材に対して密着性が良い。また、フッ素含有重合
体セグメント(II)の層は、重合体セグメント(I)の
層に光重合開始基断片を介して強固に結合されている。
従って、フッ素含有重合体被膜は、基材との密着性に優
れている。 ・ フッ素含有重合体被膜を形成する際に、活性エネル
ギー線を照射すれば、高温で加熱処理する必要がないた
め、使用可能な基材に制限を受けるおそれを抑制でき
る。 ・ 基材表面に光重合開始基を有する重合体の層を形成
し、その上にフッ素含有単量体を塗布した後、活性エネ
ルギー線を照射することにより、基材表面にフッ素含有
重合体被膜を効率良く製造できる。 ・ フッ素含有単量体として多官能単量体を使用するこ
とにより、架橋したグラフト層が基材表面に形成される
ため、高い強度を有するフッ素含有重合体被膜が得られ
る。
【0069】
【実施例】次に、実施例、比較例及び参考例により、実
施形態をさらに具体的に説明するが、この発明はこれら
により限定されるものではない。なお、本文及び表中の
%は重量%を表す。また、重量平均分子量はゲルパーミ
エーションクロマトグラフ(GPC)によりテトラヒド
ロフランを展開溶剤として使用して測定した値である。
【0070】本文及び表中の略号は以下の通りである。 PI1:1−[4−{2−(2−(メタクリロイルオキ
シ)エトキシカルボニルオキシ)エトキシ}フェニル]
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン PI2:メチル[2−{4−(2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオニル)フェノキシ}エチル]フマレート PI3:ビス[2−{4−(2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロピオニル)フェノキシ}エチル]イタコネート PI4:1−{4−(2−メタクリロイルオキシエトキ
シ)フェニル}−2,2−ジメトキシ−2−フェニルエ
タン−1−オン PI5:1,2−ジフェニル−1,2−エタンジオン−
2−O−アクリロイルオキシム PI6:3,3’−ビス(2−メタクリロイルオキシエ
トキシカルボニル)−4,4’−ビス(t−ブチルペル
オキシカルボニル)ベンゾフェノン MMA:メチルメタクリレート BMA:ブチルメタクリレート LMA:ラウリルメタクリレート ST:スチレン DBF:ジブチルフマレート GMA:グリシジルメタクリレート NMAAm:N−メチロールアクリルアミド MAA:メタクリル酸 HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート KBM503:3−メタクリロイルオキシプロピルトリ
メトキシシラン(信越化学工業社製「KBM−50
3」) PPZ:ホスファゼン系6官能メタクリレート(出光石
油化学社製「出光PPZ」) 3002A:2官能エポキシアクリレート(共栄社化学
社製「エポライト3002A」) FA1:2−(パーフルオロオクチル)エチルアクリレ
ート FA2:2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレ
ート FA3:2−(パーフルオロブチル)エチルアクリレー
ト FA4:2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート FMA1:2−(パーフルオロオクチル)エチルメタク
リレート FMA2:2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレ
ート EPSEA:2−(N−エチルパーフルオロペンタンス
ルホンアミド)エチルアクリレート POE:(パーフルオロオクチル)エチレン PPVE:パーフルオロプロピルビニルエーテル HPDMA:2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ
ペンタンジイル 1,5−ビス(メタクリレート) OPDA:3−(パーフルオロオクチル)プロパンジイ
ル 1,3−ビス(アクリレート) PDE400:ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト(日本油脂社製「ブレンマーPDE400」) MEK:メチルエチルケトン PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル THF:テトラヒドロフラン ACS:コロイダルシリカ(日産化学社製「スノーテッ
クスO」)を3−メタクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン(信越化学工業社製「KBM−503」)
で処理したアクリル変性コイダルシリカの20%MEK
溶液 LPO:ラウロイルペルオキシド(日本油脂製「パーロ
イルL」) (参考例1、光重合開始基含有重合体の製造)撹拌機、
温度計、パージガス導入口、水冷コンデンサーを備えた
1リットル反応容器に、MEK50gを仕込んだ。そし
て、窒素ガス通気下、80℃に加熱後、撹拌しながら、
MMA90g、PI1 10g、MEK50g、及びL
PO5gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了
後、そのまま4時間撹拌を続け重合を完結した。
【0071】得られた溶液を石油エーテル中に注入して
ポリマーを析出させた後、乾燥して光重合開始基含有重
合体aを得た。その重合体aの重量平均分子量(Mw)
は21000であった。また、紫外線(UV)吸収スペ
クトルから、仕込み量と同量の光重合開始基が重合体中
に導入されていることを確認した。 (参考例2〜12)モノマーを下記表1の種類及び量に
変える以外は参考例1と同様に重合を行い、光重合開始
基含有重合体b〜lを得た。
【0072】
【表1】
【0073】(実施例1、塗膜の製造)塗布液Iとして
参考例1で得た重合体aの20%MEK溶液を用い、1
0cm×10cm、厚さ2mmのアクリル板に、乾燥膜
厚が5μmになるようにバーコーターを用いて塗布し、
60℃で10分間乾燥した。得られた塗膜上にモノマー
溶液IIとして20% FA1 エタノール溶液を乾燥
膜厚が1μmになるように塗布した後、1kW高圧水銀
灯により1分間光照射した。このときの光照射量は5J
/cm2 であった。光照射後、石油エーテル洗浄、乾燥
することにより、フッ素含有重合体被膜を得た。 (物性評価)次に、得られたフッ素含有重合体被膜につ
いて下記に示す評価方法により物性を評価した。その結
果を表4に示した。 (1)グラフト膜厚 グラフト重合前後の厚さをデジタル膜厚計(Sheen
Instruments社製)で測定し、増加量をグ
ラフト膜厚(μm)として表した。 (2)塗膜硬度 JIS K−5400に準じた鉛筆引っかき試験を行
い、塗膜硬度を鉛筆の硬さで表した。 (3)密着性 JIS K−5400の碁盤目テープ法に準じて、塗膜
をカッターナイフで縦横方向に切断して基材に達するよ
うな100個のクロスカット(切断片)を作り、セロハ
ン粘着テープ(ニチバン株式会社製)を貼り付け、接着
面と垂直方向に剥離し、剥がれずに残ったクロスカット
の数を次の記号で表した。
【0074】○:100/100、 △:80/100
以上、 ×:80/100未満 (4)接触角測定 水とドデカンに対する接触角を測定し、表面の撥水撥油
性を評価した。 (5)防汚性能 油汚れの洗浄性として、人差し指を被膜表面に押しつけ
て指紋を転写し、これを綿布で10往復ふき取りその後
の外観を観察し、以下の基準で評価し記号で表わした。
【0075】○:完全にきれいに油汚れが拭き取れる。
△:少し油汚れが残る。 ×:かなり油汚れが残る。 (6)塗膜外観 目視で外観を観察した。評価結果は次の記号で表した。
【0076】 ○:透明、 △:半透明、 ×:白化又は剥離 (実施例2〜10)塗布液Iとして表2に記載したもの
を用いる以外は、実施例1に記載した方法でフッ素含有
重合体被膜を作り、実施例1と同様に物性を評価した。
その評価結果を表4に示した。
【0077】
【表2】
【0078】(実施例11〜20)モノマー溶液IIと
して表3に記載したものを用いる以外は、実施例1に記
載した方法でフッ素含有重合体被膜を作り、実施例1と
同様に物性を評価した。その評価結果を表5に示した。
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】(実施例21)重合体a 20g、PGM
30gの混合物を、ポリカーボネート板に乾燥膜厚が5
μmになるように塗布し、60℃で10分間加熱した。
次いで、20%FA1エタノール溶液を塗布後、実施例
1と同様に光照射、石油エーテル洗浄、乾燥し、実施例
1と同様に物性を評価した。その評価結果を表6に示し
た。 (実施例22)重合体l20g、MEK20gの混合物
を、ガラス板に乾燥膜厚が2μmになるように塗布し、
80℃で30分加熱した。次いで、20%FA2エタノ
ール溶液を塗布後、実施例1と同様に光照射、石油エー
テル洗浄、乾燥し、実施例1と同様に物性を評価した。
その評価結果を表6に示した。 (実施例23)重合体a20g、MEK20gの混合物
を、PETフィルム(帝人社製「テトロンHP7」、膜
厚100μm)に乾燥膜厚が2μmになるように塗布
し、80℃で30分加熱した。次いで、20%FA3エ
タノール溶液を塗布後、実施例1と同様に光照射、石油
エーテル洗浄、乾燥し、実施例1と同様に物性を評価し
た。その評価結果を表6に示した。 (実施例24)PI6 10g、PPZ10g、300
2A 5g、MEK25gの混合物を、アクリル板に乾
燥膜厚が5μmになるように塗布し、60℃で10分乾
燥後、1kW高圧水銀灯により5秒間光照射した。次い
で、20%FA1エタノール溶液を塗布後、実施例1と
同様に光照射、石油エーテル洗浄、乾燥し、実施例1と
同様に物性を評価した。その評価結果を表6に示した。 (実施例25)重合体b20g、MEK20gの混合物
を、アクリル板に乾燥膜厚が5μmになるように塗布
し、60℃で10分乾燥した。これを20%FA1エタ
ノール溶液中に入れ、塗布面側から1kW高圧水銀灯に
より1分間光照射した。光照射後、石油エーテル洗浄、
乾燥し、実施例1と同様に物性を評価した。その評価結
果を表6に示した。 (実施例26)重合体a 20g、MEK30gの混合
物を、アクリル板に乾燥膜厚が5μmになるように塗布
し、60℃で10分加熱した。次いで、20%FA1エ
タノール溶液を塗布し、窒素雰囲気下で光照射した。そ
の後実施例1と同様に石油エーテル洗浄、乾燥し、実施
例1と同様に物性を評価した。その評価結果を表6に示
した。 (実施例27)重合体a20g、MEK20gの混合物
を、アクリル板に乾燥膜厚が5μmになるように塗布
し、60℃で10分乾燥した。次いで、20%FA2エ
タノール溶液を塗布し、その上にガラス板を直接置いた
後、実施例1と同様に光照射、石油エーテル洗浄、乾燥
し、実施例1と同様に物性を評価した。その評価結果を
表6に示した。
【0083】
【表6】
【0084】(比較例1)FA1 20g、MMA 8
0g、光重合開始剤(チバガイギー社製「ダロキュアー
(Darocure)1173」)1g、MEK30g
の混合物をアクリル板に乾燥膜厚が5μmになるように
塗布、乾燥後、1kW高圧水銀灯を用いて1分間光照射
した。これについて、実施例1と同様に物性を評価し
た。その結果を表7に示した。 (比較例2)FA1 80g、MMA 20g、比較例
1と同じ光重合開始剤1g、MEK30gの混合物をア
クリル板に乾燥膜厚が5μmになるように塗布、乾燥
後、1kW高圧水銀灯を用いて1分間光照射した。これ
について、実施例1と同様に物性を評価した。その結果
を表7に示した。 (比較例3)FA1 60g、MMA 40g、比較例
1と同じ光重合開始剤1g、MEK30gの混合物をア
クリル板に乾燥膜厚が5μmになるように塗布、乾燥
後、1kW高圧水銀灯を用いて1分間光照射した。これ
について、実施例1と同様に物性を評価した。その結果
を表7に示した。 (比較例4)FA1 40g、HPDMA 30g、M
MA 30g、比較例1と同じ光重合開始剤1g、ME
K30gの混合物をアクリル板に乾燥膜厚が5μmにな
るように塗布、乾燥後、1kW高圧水銀灯を用いて1分
間光照射した。これについて、実施例1と同様に物性を
評価した。その結果を表7に示した。
【0085】
【表7】
【0086】表4〜表7に示したように、実施例及び比
較例の結果から次のことがわかる。すなわち、実施例1
〜27のフッ素含有重合体被膜は、撥水撥油性能、防汚
性能、基材との密着性、塗膜の硬度及び塗膜外観のすべ
てが良好であることが明かである。
【0087】これに対し、比較例1の基材上に形成され
たフッ素含有共重合体硬化物はMMA成分が多いため、
硬度、塗膜外観はよいが、撥水撥油性能及び防汚性能が
不十分である。また、比較例2のフッ素含有共重合体硬
化物はフッ素含有成分が多いため、撥水撥油性能及び防
汚性能は高いが、硬度は低く、基材との密着性が不十分
である。さらに、比較例3のフッ素含有共重合体硬化物
は密着性は比較的良好だが、撥水撥油性能、防汚性能及
び塗膜の硬度が不十分である。そして、比較例4では架
橋剤が含まれているため塗膜の硬度は比較的良好だが、
撥水撥油性能及び防汚性能が不十分で、かつ塗膜外観が
白く、透明性が悪い。 (実施例27)実施例1で得たフッ素含有重合体被膜の
表面をX線光電子分光分析装置ESCA−850型(島
津製作所製)で分析した。その結果、フッ素(F)の吸
収が29.8%(理論値33.3%)であった。このこ
とから、フッ素含有重合体被膜の表面はFA1のグラフ
ト鎖であることがわかった。
【0088】実施例27の結果より、実施例1のフッ素
含有重合体被膜は光重合開始基断片を介して結合したフ
ッ素含有重合体セグメント(II)が表面を覆っているこ
とがわかった。このため、実施例1のフッ素含有重合体
被膜は性能が優れていることの裏付けが得られた。
【0089】なお、前記実施形態より把握される技術的
思想について以下に記載する。 ・ 前記重合体は、重合体セグメント(I)を主鎖と
し、フッ素含有重合体セグメント(II)を側鎖とするグ
ラフト共重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の
フッ素含有重合体被膜。
【0090】このように構成した場合、撥水撥油性、防
汚性、硬度、透明性、被膜強度などの性能、基材に対す
るフッ素含有重合体被膜の密着性、その持続性などの性
能を十分に発揮させることができる。 ・ 前記重合体セグメント(I)は、光重合開始基を有
する単量体と光重合開始基を有しない単量体とから形成
されたものである請求項1〜3のいずれかに記載のフッ
素含有重合体被膜。
【0091】このように構成した場合、基材に対するフ
ッ素含有重合体被膜の密着性やフッ素含有重合体被膜の
その他の性能を調整して、各性能をバランス良く発揮さ
せることができる。 ・ 光重合開始基を有する重合体を基材表面に塗布し、
次いでその表面にフッ素含有単量体を塗布するか、又は
フッ素含有単量体中に基材を浸漬した後、活性エネルギ
ー線を照射する請求項4又は請求項5に記載のフッ素含
有重合体被膜の製造方法。
【0092】このように構成すれば、簡易な操作により
フッ素含有重合体被膜を効率良く製造することができ
る。 ・ 重合体セグメント(I)とフッ素含有重合体セグメ
ント(II)とが光重合開始基断片を介して結合されてい
る被膜形成用フッ素含有重合体被膜。
【0093】このように構成した場合、撥水撥油性、防
汚性、硬度、透明性、被膜強度などの性能、基材に対す
るフッ素含有重合体被膜の密着性、その持続性などの性
能を向上させることができる。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような優れた効果を奏する。第1の発明のフッ
素含有重合体被膜は、フッ素含有重合体セグメント(I
I)の層が基材側の重合体セグメント(I)の層上に光
重合開始基断片により化学的に結合されていることか
ら、撥水撥油性、防汚性、硬度、透明性、被膜強度など
の機能を効果的に発揮できる。しかも、基材に対するフ
ッ素含有重合体セグメント(II)の層の密着性を向上さ
せることができ、かつ各性能を長期間にわたって持続さ
せることができる。
【0095】第2の発明のフッ素含有重合体被膜によれ
ば、第1の発明の効果を確実に向上させることができる
とともに、フッ素含有単量体のラジカル重合反応性を高
めることができる。
【0096】第3の発明のフッ素含有重合体被膜によれ
ば、第1又は第2の発明の効果に加え、フッ素含有単量
体の重合開始効率を向上させることができる。第4の発
明のフッ素含有重合体被膜の製造方法によれば、活性エ
ネルギー線の照射によりフッ素含有重合体被膜を形成す
ることから、高温での加熱処理が不要で、適用できる基
材に制限を受けるおそれを抑制することができるととも
に、フッ素含有重合体被膜を効率良く製造することがで
きる。従って、フッ素含有重合体被膜は、プラスチック
や無機材料のような基材の表面に好適に適用でき、産業
上有用である。
【0097】第5の発明のフッ素含有重合体被膜の製造
方法によれば、第4の発明の効果に加え、重合効率を向
上させることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に形成されるフッ素含有重合体被
    膜であって、前記基材上に形成され、光重合開始基断片
    を有する重合体セグメント(I)の層と、その上に前記
    光重合開始基断片を介して結合されたフッ素含有単量体
    から形成されるフッ素含有重合体セグメント(II)の層
    とよりなるフッ素含有重合体被膜。
  2. 【請求項2】 前記フッ素含有重合体セグメント(II)
    が、下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)及び
    (5)よりなる群から選ばれた少なくとも1種のフッ素
    含有単量体から形成されるものである請求項1に記載の
    フッ素含有重合体被膜。 CH2 =CR1 COOR2 Rf ・・・(1) 〔式中、R1 は水素原子又はメチル基、R2 は−Cp
    2p−、−C(Cp 2p+1)H−、−CH2 C(Cp
    2p+1)H−又は−CH2 CH2 O−、Rf は−Cn
    2n+1、−(CF2 n H、−(CF2 p OCn 2n
    i 2i+1、−(CF2p OCm 2mi 2iH、−N
    (Cp 2p+1)COCn 2n+1、−N(Cp 2p+1)S
    2 n 2n+1である。但し、pは1〜10、nは1〜
    16、mは0〜10、iは0〜16の整数である。〕 CF2 =CFORg ・・・(2) (式中Rg は炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表
    わす。) CH2 =CHRg ・・・(3) (式中Rg は炭素数1〜20のフルオロアルキル基を表
    わす。) CH2 =CR3 COOR5 Rj R6 OCOCR4 =CH2 ・・・(4) 〔式中、R3 ,R4 は水素原子又はメチル基、R5 ,R
    6 は−Cq 2q−、−C(Cq 2q+1)H−、−CH2
    C(Cq 2q+1)H−又は−CH2 CH2 O−、Rj は
    −Ct F2t である。但し、qは1〜10、tは1〜1
    6の整数である。〕 【化1】 (式中、R7 ,R8 は水素原子又はメチル基、Rk は−
    y 2y+1である。但し、yは1〜16の整数であ
    る。)
  3. 【請求項3】 前記重合体セグメント(I)が光重合開
    始基を有する単量体より形成され、かつ光重合開始基断
    片が下記に示す基を含む請求項1又は請求項2に記載の
    フッ素含有重合体被膜。 【化2】
  4. 【請求項4】 基材上に光重合開始基を有する重合体の
    層を形成し、その上にフッ素含有単量体を被覆して活性
    エネルギー線を照射する請求項1に記載のフッ素含有重
    合体被膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記光重合開始基を有する重合体が、下
    記に示される光重合開始基の群から選ばれる少なくとも
    1種を有する単量体より形成されるものである請求項4
    に記載のフッ素含有重合体被膜の製造方法。 【化3】 (式中、Aは 【化4】 を表し、R1 、R2 は炭素数1〜4のアルキル基又はR
    1 、R2 及びR1 とR2間の炭素により形成される炭素
    数5〜7のシクロアルキル基、R3 は水酸基又はアミノ
    基、R4 、R5 は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
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