JPS6121499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば動力噴霧機等の防除機に使
用されるホース巻き取り機のクラツチの操作装置
に関するもので、クラツチの操作を手動あるいは
足踏みのいずれでも行えるようにしたことを特徴
とするものである。

一般にこの種ホース巻き取り機においては、ホ
ース巻き取り操作を司るクラツチを入、切する手
段として手動操作レバーあるいは足踏み操作ペダ
ルが使用され、実際には作業者の機能性を考慮し
て手動操作レバーと足踏み操作ペダルとをそれぞ
れ単独に付設したものが採用されている。しか
し、これらの操作レバーとペダルは独立して設け
られているため、結局は作業者はいずれか一方を
単独操作しなければならず、したがつて、単独操
作を長時間続けると作業者の疲労が大きくなり、
作業性の低下をきたすばかりでなく、安全性にも
問題がある。

この考案は、上記事情に鑑みなされたもので、
ホース巻き取り機のクラツチの操作を手動のみで
も行うことができるとともに、足踏みのみでも行
えるようにし、かつ、手動及び足踏みを同時操作
できるようにして、作業者の疲労度の低減及び作
業性の向上を図り、かつ、安全性の向上を図れる
ようにしたことを特徴とするホース巻き取り機用
クラツチの操作装置を提供しようとするものであ
る。

以下にこの考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図はこの考案の操作装置を装備するホース
巻き取り機の概略側面図で、図中、１はホースＡ
を巻装するホースリール、２はエンジン等の駆動
手段であつて、この駆動手段２の出力軸２ａに装
着される駆動プーリ３と、前記ホースリール１の
回転軸１ａに装着される従動プーリ４には伝達ベ
ルト５が弛緩状に懸架されており、伝達ベルト５
は、その途中に近接されるクラツチ用のテンシヨ
ンプーリ６の押圧係合によつて駆動手段２からの
動力をホースリール１に伝達しうるようになつて
いる。

前記テンシヨンプーリ６は、その中間を機体側
に設けられた枢支軸７に枢支される揺動可能な揺
動レバー８の一端に装着されて、揺動レバー８の
他端に形成された足踏みペダル９の踏み込み動作
によつて前記伝達ベルト５と係合しうるようにな
つている。また、前記枢支軸７には操作ハンドル
１０が揺動可能に枢着されている。この操作ハン
ドル１０は保持用スプリング１１によつて常時ほ
ぼ真直状にすなわち不動作位置に保持されてお
り、また、この操作ハンドル１０には前記揺動レ
バー８の足踏みペダル側と係合しうる係合突起１
２が突設されており、この操作ハンドル１０を前
記スプリング１１に抗して操作することにより、
係合突起１２が揺動レバー８と係合するととも
に、揺動レバー８を図において反時計方向に揺動
せしめて、テンシヨンプーリ６を伝達ベルト５に
係合することができる（第３図参照）。なお、前
記足踏みペダル９のみを操作した場合には揺動レ
バー８のみが揺動してテンシヨンプーリ６を伝達
ベルト５に係合させるようになつている（第４図
参照）。また、足踏みペダル９と操作ハンドル１
０を同時に操作することもでき、この場合は作業
者の各々の作用力を半減することができる。

上記のように構成されるホース巻き取り機は、
第５図に示すように、例えば栽培用防除機に搭載
されて使用に供されるのである。この場合、Ｂは
防除機本体、Ｃは薬液タンク、Ｄはエンジン、Ｅ
は車輪である。

以上に説明したように、この考案のクラツチの
操作装置によれば、ホース巻き取り機の伝達ベル
トの作動を司るクラツチ用テンシヨンプーリの操
作を、足踏みペダルあるいは手動用の操作ハンド
ルのいずれにおいても行うことができ、しかも、
足踏みペダルと操作ハンドルとは互いに係合しう
る状態に取り図けられているので、同時に操作す
ることもでき、また、作業者に単独操作を長時間
与えることなく、切換操作をも行うことができる
ので、作業者の疲労を低減することができ、しか
も、作業性の向上及び安全性の向上を図ることが
できるなどの優れた効果が得られ、その利用価値
は顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の操作装置の概略側面図、第
２図は第１図の−線に沿う断面図、第３図及
び第４図はそれぞれこの考案の装置の別の操作状
態を示す概略側面図、第５図はホース巻き取り機
を搭載する防除機の側面図である。 図において、１……ホースリール、１ａ……回
転軸、２……駆動手段、２ａ……出力軸、３……
駆動プーリ、４……従動プーリ、５……伝達ベル
ト、６……クラツチ用テンシヨンプーリ、７……
枢支軸、８……揺動レバー、９……足踏みペダ
ル、１０……操作ハンドル、１１……保持用スプ
リング、１２……係合突起である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ホースを巻装するホースリールと同軸上に装着
   される従動プーリと、駆動手段の出力軸側に装着
   される駆動プーリとに伝達ベルトを弛緩状に懸架
   するとともに、伝達ベルトにクラツチ用のテンシ
   ヨンプーリを係脱可能に係合して成るホース巻き
   取り機において、前記テンシヨンプーリを一端に
   かつ他端には操作用ペダルを有する操作レバーを
   揺動可能に枢支するとともに、この枢支軸に操作
   ハンドルを揺動可能に枢着し、前記操作ハンドル
   にはこの操作ハンドルの操作時に前記操作用ペダ
   ルと係合する係合突起を形成し、前記操作用ペダ
   ルと操作ハンドルのいずれにおいても前記テンシ
   ヨンプーリを作動しうるようにした、ホース巻き
   取り機用クラツチの操作装置。