JPS6121466B2 - - Google Patents

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JPS6121466B2
JPS6121466B2 JP53153157A JP15315778A JPS6121466B2 JP S6121466 B2 JPS6121466 B2 JP S6121466B2 JP 53153157 A JP53153157 A JP 53153157A JP 15315778 A JP15315778 A JP 15315778A JP S6121466 B2 JPS6121466 B2 JP S6121466B2
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JP
Japan
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hydroxy
amino
acid
general formula
group
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Application number
JP53153157A
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English (en)
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JPS5579353A (en
Inventor
Tadashi Shirai
Rinzo Nishizawa
Masao Suzuki
Tetsuyuki Saino
Hamao Umezawa
Takaaki Aoyanagi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE2954076A priority patent/DE2954076C2/de
Priority to AR278992A priority patent/AR227636A1/es
Priority to GB8200496A priority patent/GB2090595B/en
Priority to CS814806A priority patent/CS221955B2/cs
Priority to DK496379A priority patent/DK162288C/da
Priority to SE7909655A priority patent/SE452888B/sv
Priority to GB7940413A priority patent/GB2037754B/en
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Priority to FR7928830A priority patent/FR2442227A1/fr
Priority to HU79NI230A priority patent/HU181920B/hu
Priority to CH10433/79A priority patent/CH650265A5/de
Priority to IT27487/79A priority patent/IT1194593B/it
Priority to DE19792947140 priority patent/DE2947140A1/de
Priority to AU53115/79A priority patent/AU530362B2/en
Priority to CA000340428A priority patent/CA1182125A/en
Priority to CS798051A priority patent/CS221953B2/cs
Priority to ES486572A priority patent/ES486572A1/es
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Priority to FR8010563A priority patent/FR2449078A1/fr
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Priority to FR8113611A priority patent/FR2483409B1/fr
Priority to NL8104545A priority patent/NL8104545A/nl
Priority to SE8106084A priority patent/SE453748B/sv
Priority to IT8125614A priority patent/IT1211147B/it
Priority to US06/336,492 priority patent/US4453003A/en
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒド
ロキシ―4―フエニルブタノイル―(S)―ロイ
シン(ベスタチン)(2S,3R)―3―アミノ―2
―ヒドロキシ―4―(ヒドロキシフエニル)ブタ
ノイル―(S)―ロイシン(ヒドロキシベスタチ
ン)およびその類縁化合物の製造法に関するもの
である。 より詳しくは第1の発明は (イ) 一般式 (式中、R1は水素原子またはヒドロキシル基、
R2は保護されたアミノ基、R3は水素原子また
はエステル残基を示す。) で表わされるスレオ―3―アミノ―2―ヒドロ
キシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸またはそ
のエステルを還元し一般式 (式中R1,R2およびR4は前記と同じ。) で表わされるスレオ―3―アミノ―2―ヒドロキ
シ―4―フエニル酪酸またはそのエステルを得 (ロ) (a)次いで必要に応じて、得られた化合物のア
ミノ保護基または(および)エステル残基の除
去、(b)光学分割し、分割剤と塩を形成している
ときは、分割剤の除去、または(および)(c)エ
ステル残基が残つている場合には、エステ残基
の除去の工程を行い、一般式 (式中R1は前記と同じ、R′2はアミノ基または保
護されたアミノ基を示す。) で表わされる(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―フエニル酪酸とし、次いで (ハ) この(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロ
キシ―4―フエニル酪酸と一般式 (式中R4は炭素数3個ないし4個のアルキル基
あるいは3―グアニジノプロピル基を示す。) で表わされるアミノ酢酸を反応に関与しない官能
基は必要に応じて保護した後、ペプチド結合形成
の常法により縮合させ、次いで官能基の保護基を
除去することを特徴とする一般式 (式中R1およびR4は前記と同じ) で示される(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒド
ロキシ―4―フエニルブタノイルアミノ酢酸の製
造法に関するものであり、第2の発明は、 (イ) (a) 一般式 (式中R1は水素原子またはヒドロキシル基、R2
は保護されたアミノ基を示す。) で表わされるアセトフエノン誘導体と一般式 (式中R3は水素原子またはエステル残基を示
す。) で表わされるグリオキシル酸またはそのエステル
を反応させるか、 (b) 一般式()の化合物と一般式()にお
けるR3が水素である化合物を反応させ、エ
ステル化するか、または (c) 一般式()の化合物と一般式()にお
けるR3がエステル残基である化合物を反応
させ、エステル残基を除去し、 一般式 (式中、R1は水素原子またはヒドロキシル基、
R2は保護されたアミノ基、R3は水素原子また
はエステル残基を示す。) で示されるスレオ―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―オキソ―4―フエニル酪酸またはそのエス
テルとし、以下第1の発明と同様にして一般式
()で示される(2S,3R)―3―アミノ―2―
ヒドロキシ―4―フエニルブタノイルアミノ酢酸
即ち、ベスタチン、ヒドロキシベスタチンおよび
その類縁化合物を製造する方法に関するものであ
る。 ベスタチンは梅沢らによつて、アミノペプチダ
ーゼBの阻害物質としてストレプトミセス・オリ
ボレテイキユリ(Streptomyces Olivo―
reticuli)の培養液より単離された極めて低毒
性の物質であり(特開昭51―7187公報参照)、遅
延性過敏症など免疫応答に増強作用を示し、生体
の防禦機構を賦活し、癌に対して抑制効果を有す
ることが見い出され(特開昭52―117435公報参
照)、医薬品としてその有用性が期待されている
化合物である。 ベスタチンの製造法に関しては培養法およびベ
スタチンの関連化合物も含めて、合成法(特開昭
52―136118公報参照)が知られている。 ベスタチンおよびその関連化合物の合成法にお
いては、構成アミノ酸である(2S,3R)―3―
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸誘導
体をいかに合理的に合成するかが極めて重要な問
題であつた。従来、たとえば(2S,3R)―3―
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸誘導
体は下図に示すように (R)―フエニルアラニン(1)をベンジルオキシ
カルボニル誘導体(2)にかえ、次いで3,5―ジメ
チルピラゾールとジシクロヘキシルカルボジイミ
ドを用いて縮合させる。得られたベンジルオキシ
カルボニル―(R)―フエニルアラニンの3,5
―ジメチルピラゾリド(3)を水素化アルミニウムリ
チカムで還元して、ベンジルオキシカルボニル―
(R)―フエニルアラニナール(4)にかえ、これに
亜硫酸水素ナトリウムを作用させてその付加物(5)
を作り、さらに青酸化合物を作用させて、シアン
ヒドリン誘導体(6)に導く。これを酸で加水分解し
て(2RS,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―フエニル酪酸(7)にかえ、再びベンジルオキ
シカルボニル化して、(2RS,3R)―3―ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4
―フエニル酪酸(8)とし、これをブルシンを利用し
て分別結晶し、(2S,3R)―3―ベンジルオキシ
カルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニ
ル酪酸(9)として作られてきた。 しかしながら、この方法は実験室スケールで行
うには何ら障害はなく遂行できるが、大規模な生
産を考えた場合、非天然型のアミノ酸であり、非
常に高価な(R)―フエニルアラニンを原料とす
ることからくる経済的問題、非常に発火性の強い
水素化アルミニウムリチウムによる還元を−20℃
以下の低温で行うことからくる安全性および装置
的問題、シアンヒドリンを合成する際に猛害な青
酸化合物を使用することからくる安全衛生上の問
題などがあり、大量生産には決して好ましい方法
とはいい難い。 そこで我々はこれらの欠点を有せず、大量生産
に適した方法はないかと鋭意研究した結果、一般
式()で表わされるアセトフエノン誘導体に一
般式()で表わされるグリオキシル酸またはそ
のエステルを作用させ、一般式()で表わされ
るスレオ―(2RS)―3―アミノ―2―ヒドロキ
シ―4―オキソ―4―フエニル酪酸またはそのエ
ステルが容易に得られること、更にこれは還元す
ることによつて一般式()で表わされる。 (R1,R2およびR3は前記に同じである。) スレオ―(2RS)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―フエニル酪酸またはそのエステルに容易に
導くことができることを発見し、本発明を完成し
た。 本発明をさらに詳しく説明すれば、本発明の原
料である一般式()で表わされるアセトフエノ
ン誘導体において、R1はオルト位、パラ位また
はメタ位のいずれに置換していてもよく、また
R2の保護されたアミノ基におけるアミノ基の保
護基としてはホルミル基、アセチル基、クロルア
セチル基、ジクロルアセチル基、ブロムアセチル
基、2―クロルプロピオニル基、2―ブロムプロ
ピオニル基、ベンゾイル基などのアシル基;メト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソ
プロピルオキシカルボニル基、イソブチルオキシ
カルボニル基、t―ブチルオキシカルボニル基、
t―アミルオキシカルボニル基、2,2,2―ト
リクロルエトキシカルボニル基、シクロペンチル
オキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p―メ
トキシベンジルオキシカルボニル基、p―ハロゲ
ノベンジルオキシカルボニル基、p―ニトロベン
ジルオキシカルボニル基などのオキシカルボニル
基;カルバミル基、メチルカルバミル基、ニチル
カルバミル基、プロピルカルバミル基、ブチルカ
ルバミル基、フエニルカルバミル基などのカルバ
ミル基およびフタリル基等があげられる。またこ
のアシル基、オキシカルボニル基、カルバミル基
およびフタリル基等の保護基中におけるアルキル
基、フエニル基、フエニレン基等は反応に支障を
与えない置換基を有していてもよい。 また一般式()で表わされる化合物における
R3のエステル残基の例としてはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシ
ル基などの炭素数1ないし6の低級アルキル基が
あげられ、この低級アルキル基は反応に支障を来
たさないフエニル、クロル等の置換基を有しても
よい。 本発明の原料として使用する一般式()のア
セトフエノン誘導体の一部は新規化合物である
が、公知化合物と同様一般式() (R1は前記に同じである。) で表わされるアセトフエノンを臭素化して得られ
る相当する臭化フエナシルにヘキサメチレンテト
ラミンを作用させ、次いでこれを加水分解して相
当するフエナシルアミンにかえ適当なアシル化剤
を反応させアミノ基をアシル化することによつて
合成される。 一般式()の化合物の代表的な例をあげれ
ば、N―(2―オキソ―2―フエニルエチル)ア
セタミド,N―(2―オキソ―2―フエニルエチ
ル)ベンズアミド、N―(2―オキソ―2―フエ
ニルエチル)フタルイミド、2―メトキシカルボ
ニルアミノアセトフエノン、2―t―ブチルオキ
シカルボニルアミノアセトフエノン、N―〔2―
オキソ―2―(4′―ヒドロキシフエニル)エチ
ル〕アセタミド、N―〔2―オキソ―2―(4′―
ヒドロキシフエニル)エチル〕クロルアセタミ
ド、2―エトキシカルボニルアミノ―4′―ヒドロ
キシアセトフエノン、N―〔2―オキソ―2―
(3′―ヒドロキシフエニル)エチル〕ベンズアミ
ド、2―t―ブチルオキシカルボニルアミノ―
3′―ヒドロキシアセトフエノン、N―(2―オキ
ソ―2―フエニルエチル)クロルアセタミド、N
―〔2―オキソ―2―(2′―ヒドロキシフエニ
ル)エチル〕アセタミド、N―〔2―オキソ―2
―(4′―ヒドロキシフエニル)エチル〕ベンズア
ミド、N―〔2―オキソ―2―(3′―ヒドロキシ
フエニル)エチル〕アセタミド等である。 また一般式()の化合物としては例えば、グ
ルオキシル酸、グルオキシル酸メチルエステル、
グルオキシル酸エチルエステル、グリオキシル酸
ベンジルエステル等である。 本発明の一般式()のアセトフエノン誘導体
と一般式()のグルオキシル酸またはそのエス
テルとの反応は通常水、有機溶媒または水と有機
溶媒の混合溶媒中で塩基の存在下で行われる。水
との混合溶媒として使用する有機溶媒としては水
に溶けるものであれば特に制限はないが、メタノ
ール、エタノール、プロパノールなどの低級アル
コール類、アセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類、アセトニトリル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が好ま
しい。 また有機溶媒中で反応を行う有機溶媒としては
原料が溶けるものであれば特に制限はないが上記
の溶媒のほか、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエ
ステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテルなどのエーテル類、クロロホルム、四塩化
炭素などのハロゲン化炭化水素類が好ましい。 また塩基としては水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニアな
どの無機塩基、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、
ピリジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン
などの有機塩基があげられるが、水あるいは含水
有機溶媒中で反応を行うときは無機塩基特に炭酸
水素カリウム、炭酸水素ナトリウムが好ましく、
有機溶媒あるいは含水有機溶媒中で反応を行うと
きは有機塩基特にトリエチルアミンが好ましく、
使用する量は反応液の液性が弱酸性ないしアルカ
リ性を保つ量であれば特に制限はないが、使用す
る一般式()で表わされるグリオキシル酸また
はそのエステルに対して1〜2当量であることが
好ましい。 反応温度は0℃から溶媒の沸点まで使用するこ
とができるが、室温から70℃ぐらいで行うのが好
ましく、普通〔3〜24時間〕反応させることによ
つて反応は完結する。 本発明に使用する一般式()のグリオキシル
酸またはそのエステルの使用量は特に制限はなく
例えば一般式()で表わされるアセトフエノン
誘導体に対して、0.2〜10当量の広い範囲で使用
しうるが実用的には0.5〜5当量好ましくは1〜
2当量である。 一般式()において、R3が水素原子である
グルオキシル酸の場合は安価な水溶液を使用して
も差し障りない。 このようにして、一般式()の化合物と一般
式()の化合物を反応させることにより一般式
()の化合物を得ることができる。この化合物
の反応液からの単離はたとえば次のようにして行
われる。 (a) R3が水素原子のとき、 反応溶媒として水を用いた場合には反応液
に酸を加え、酸性にし、結晶を析出させこの
結晶を取することにより、 反応溶媒として水と有機溶媒の混合溶媒を
用いて反応を行つた場合には、まず有機溶媒
を減圧下に除去し、次いで酸を加え、酸性に
し、結晶を析出させ、この結晶を取するこ
とにより行われる。 上記の,において、酸を加えて酸性にして
も結晶化しない場合は、酢酸エチルなどで抽出
し、以下下記に述べる(b)と同様にして行うと、結
晶が単離される。 (b) R3がエステル残基のときは通常反応溶媒と
して有機溶媒または含水溶媒が使用されるの
で、反応後反応液を減圧濃縮して有機溶媒を留
去し、水を加えて、酢酸エチルなどで抽出し、
水洗し、無水硫酸ナトリウムなどを加えて脱水
乾燥し、溶媒を減圧で留去し、残渣にn―ヘキ
サンなどを加え、析出した結晶を取すること
によつて行われる。 かくして得られた一般式()で表わされるス
レオ―(2RS)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―
4―オキノ―4―フエニル酸またはそのエステル
の代表的な例としてはスレオ―(2RS)―3―フ
タルイミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―
フエニル酪酸、スレオ―(2RS)―3―アセチル
アミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエ
ニル酪酸およびそのエチルエステル、スレオ―
(2RS)―3―クロルアセチルアミノ―2―ヒド
ロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸およびそ
のメチルエステル、スレオ―(2RS)―3―メト
キシカルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―オ
キソ―4―フエニル酪酸、スレオ―(2RS)―3
―t−ブトキシカルボニルアミノ―2―ヒドロキ
シ―4―オキソ―4―フエニル酪酸、スレオ―
(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2―ヒドロキ
シ―4―オキソ―4―フエニル酪酸、スレオ―
(2RS)―3―アセチルアミノ―2―ヒドロキシ
―4―オキソ―4―(4′―ヒドロキシフエニル)
酪酸、スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ
―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―(4′―ヒド
ロキシフエニル)酪酸、スレオ―(2RS)―3―
アセチルアミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―
4―(3′―ヒドロキシフエニル)酪酸、スレオ―
(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2―ヒドロキ
シ―4―オキソ―4―(3′―ヒドロキシフエニ
ル)酪酸、スレオ―(2RS)―3―エトキシカル
ボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4
―(4′―ヒドロキシフエニル)酪酸、スレオ―
(2RS)―3―t―ブチルオキシカルボニルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―(3′―ヒ
ドロキシフエニル)酪酸、スレオ―(2RS)―3
―クロルアセチルアミノ―2―ヒドロキシ―4―
(4′―ヒドロキシフエニル)酪酸、スレオ―
(2RS)―3―アセチルアミノ―2―ヒドロキシ
―4―(2′―ヒドロキシフエニル)酪酸などがあ
げられる。 このようにして得られた一般式()で表わさ
れるスレオ―(2RS)―3―アミノ―2―ヒドロ
キシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸またはその
エステルは還元によつて、一般式()で表わさ
れるスレオ―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
フエニル酪酸またはそのエステルに容易に導くこ
とができる。また場合によつて上記のようにして
得られた一般式()のラセミ体を光学分割し、
(2S,3R)形の光学異性体を単離し、光学分割剤
が結合している場合には必要に応じてこれを除去
し、(2S,3R)形の一般式()の化合物とし、
これを還元してもよく、この場合には(2S,
3R)形の一般式()の化合物が得られる。 ここで使用される還元方法としては、芳香族環
に直結したカルボニル基をメチレン基に変換でき
るものであれば特に制限はないが、パラジウム
黒、パラジウム炭素、パラジウム硫酸バリウムな
どのパラジウム類またはラネーニツケルによる接
触還元、水素化アルミニウムリチウム、水素化ビ
ス(2―メトキシエトキシ)アルミニウムナトリ
ウムなどと無水塩化アルミニウムによる還元、亜
鉛あるいはスズと酸による還元、液体アンモニア
中金属ナトリウムあるいは金属リチウムなどによ
る還元などがあらわれるが、特にパラジウム黒や
パラジウム炭素などのパラジウム類、ラネーニツ
ケルによる接触還元が好ましい。 パラジウム類あるいはラネーニツケルを用いて
還元を行うのには一般式()で表わされるスレ
オ―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―
4―フエニル酪酸またはそのエステルを溶媒に溶
かすか懸濁させ、これにパラジウム類あるいはラ
ネーニツケルを加え、水素雰囲気中で行われる。
水素の圧力としては常圧でも加圧でもよく、加圧
下に行えば反応は速やかに進行する。 また反応溶媒としては一般式()で表わされ
るスレオ―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―オ
キソ―4―フエニル酪酸またはそのエステルが少
量でも溶ける溶媒であれば特に制限はないが、酢
酸またはメタノールあるいはそれらを含む溶媒が
好ましく、反応温度は室温以上150℃まで使用で
きるが、酢酸またはメタノール含有溶媒中40〜
100℃で行うのが好ましい。 かくして得られた一般式()で表わされる3
―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸ま
たはそのエステル触媒を別後、液を濃縮し、
残渣に適当な溶媒を加えて、結晶を析出させ、析
出した結晶を取することによつて反応液から容
易に単離することができる。 なお穏やかに還元すれば、中間体である一般式 で表わされる3―アミノ―2,4―ジヒドロキシ
―4―フエニル酪酸またはそのエステルを生成、
単離することもでき、これをさらに還元すれば一
般式()の化合物に導くことができる。 一般式()で表わされる化合物において、
R2がクロルアセチル基、ジクロルアセチル基、
t―ブチルオキシカルボニル基、t―アミルオキ
シカルボニル基、2,2,2―トリクロルエトキ
シカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニ
ル、シクロヘキシルオキシカルボニルおよびフタ
リル等で保護されたアミノ基である化合物は、光
学分割したのち、そのままロイシンなどと反応さ
せてベスタチンおよびヒドロキシベスタチンおよ
びその類縁化合物とすることができるので好適で
ある。 一般式()で表わされる3―アミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―フエニル酪酸またはそのエステル
の代表的な例としてはスレオ―(2RS)―3―ア
セチルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪
酸、スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸のエチルエステ
ル、スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸、スレオ―
(2RS)―3―クロルアセチルアミノ―2―ヒド
ロキシ―4―フエニル酪酸、スレオ―(2RS)―
3―メトキシカルボニルアミノ―4―フエニル酪
酸、スレオ―(2RS)―3―t―ブチルオキシカ
ルボニルアミノ―4―フエニル酪酸、スレオ―
(2RS)―3―フタルイミノ―4―フエニル酪
酸、スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―(4′―ヒドロキシフエニル)
酪酸、スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ
―2―ヒドロキシ―4―(4′―ヒドロキシフエニ
ル)酪酸、スレオ―(2RS)―3―アセチルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―(3′―ヒドロキシフエ
ニル)酪酸、スレオ―(2RS)―3―ベンゾイル
アミノ―2―ヒドロキシ―4―(3′―ヒドロキシ
フエニル)酪酸、スレオ―(2RS)―3―アセチ
ルアミノ―2―ヒドロキシ―4―(2′―ヒドロキ
シフエニル)酪酸、スレオ―(2RS)―3―ベン
ゾイルアミノ―2―ヒドロキシ―4―(2′―ヒド
ロキシフエニル)酪酸およびこれらの(2S,
3R)形光学異性体などがあげられる。 一般式()の化合物は、必要に応じて、(a)得
られた化合物のアミノ保護基または(および)エ
ステル残基の除去、(b)光学分割の工程を行い、分
割剤と塩を形成しているときは分割剤の除去およ
び(または)、(c)エステル残基が残つている場合
にはエステル残基の除去の工程を行い一般式
()で示される(2R,3R)―3―アミノ―2―
ヒドロキシ―4―フエニル酪酸にすることができ
る。 本発明における光学分割の方法は一般式()
のスレオ―(2RS)体化合物から(2S,3R)形
の化合物を単離できれば優先的晶出法、光学活性
の分割剤を使用するジアステレオマー法、微生物
や酵素を利用する方法などいずれの方法でもよい
が、ジアステレオマー法が好ましく、例えば一般
式()のスレオー(2RS)体化合物において必
要ならばアミノ基の保護基もしくは(および)カ
ルボキシル基の保護基の除去を行つた後、光学分
割剤を使用して、ジアステレオマー等を形成さ
せ、光学分割が行われる。 例えばR3が水素原子の場合には、(a)光学活性
1―フエニルエチルアミン、ブルシンのような光
学活性アミンを用いて、直接光学分割するか、(b)
アミノ保護基を除去した後カンフアスルホン酸、
ブロムカンフアスルホン酸のような光学活性スル
ホン酸を用いて光学分割すればよい。 またR3がエステル残基の場合で、そのままで
はジアステレオマーを形成させることができない
ときは使用する光学分割剤に応じて、アミノ基の
保護基の除去または(および)エステル残基の除
去等を行つた後、適当な光学分割剤によりジアス
テレオマーを形成させ光学分割すればよい。 光学分割の際に用いる溶媒は一般式()の化
合物、分割剤を用いる場合は分割剤の種類等によ
り適宜選択される。 このようにして得られた(2S,3R)体の光学
異性体はエステル残基を有する場合には加水分解
等の常法によりエステル残基を除去し、一般式
()で示される(2S,3R)―3―アミノ―2―
ヒドロキシ―4―フエニル酪酸とすることができ
る。 このようにして得られた一般式()の
(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
フエニル酪酸と一般式()のアミノ酢酸の縮合
は、反応に関与しない官能基を必要に応じて保護
し、ペプチド結合形成の常法により行われる。 縮合反応の終了後官能基の保護基を除去するこ
とにより本発明の最終目的化合物である前記一般
式()で示される(2S,3R)―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニルブタノイルアミノ
酢酸を得ることができる。 反応に関与しない官能基例えば一般式()に
おけるアミノ基の保護等は、常法によつて行えば
よく、例えばベンジルオキシカルボニル基による
アミノ基の保護の場合にはたとえば、アルカリの
存在下通常のシヨツテン・バウマン法によつて
R2がアミノ基である一般式()の化合物とベ
ンジルオキシカルボニルクロリドとの反応または
トリエチルアミン、N―メチルモルホリンなどの
有機第三塩基の存在下たとえばジオキサン、テト
ラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミドなどと、水との混合溶媒中でベンジルオ
キシカルボニル化試薬たとえばベンジルオキシカ
ルボニルp―ニトロフエニルエステル、ベンジル
オキシカルボニルアジド、ベンジルオキシカルボ
ニルN―ヒドロキシスクシンイミドエステル、ベ
ンジルS―4,6―ジメチルピリミジン―2―イ
ルチオールカルボネートなどとの反応によつても
得られる。 一般式()のフエニル酪酸と一般式()の
アミノ酢酸の縮合方法としてはジシクロヘキシル
カルボジイミド、1―エチル―3―(3―ジメチ
ルアミノプロピル)―カルボジイミドなどを用い
るカルボジイミド法、ヒドラジドからのアジド
法、クロル炭酸エチル、クロル炭酸イソブチルな
どを用いる混合酸無水物法、シアノメチルエステ
ル、ビニルエステル、置換および未置換フエニル
エステル、チオフエニルエステル、ヒドロキシコ
ハク酸イミドエステルなどの活性エステル法、ア
セトキシム、シクロヘキサノンオキシムなどを用
いるO―アシルヒドロキシルアミン誘導体法、カ
ルボニルジイミダゾールなどを用いるN―アシル
化合物法などがあげられる。 また縮合に用いる溶媒としては通常のペプチド
結合に用いられる溶媒を使用できる。たとえばジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエステル
類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン
化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミドなどのアミド類、アセトニトリルな
どのニトリル類などが使用できる。 縮合反応終了後の保護基の除去は保護基の種類
に応じてパラジウムを触媒とする接触還元、酢酸
中の臭化水素、トリフルオロ酢酸、有機溶媒中の
塩化水素、アルカリによるケン化、ヒドラジン、
液体アンモニア中の金属ナトリウム、液体フツ化
水素などによるペプチド化学における公知の保護
基の除去法によつて行われる。 このようにして得られる本発明の最終目的化合
物は(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―フエニルブタノイル―(S)―ロイシン
(ベスタチン)、(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―(2′―ヒドロキシフエニル)ブタ
ノイル―(S)―ロイシン(o―ヒドロキシベス
タチン)、(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロ
キシ―4―(3′―ヒドロキシフエニル)ブタノイ
ル―(S)―ロイシン(m・ヒドロキシベスタチ
ン)、(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―(4′―ヒドロキシフエニル)ブタノイル―
(S)―ロイシン。 (2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―
4―フエニルブタノイル―(S)―バリン、
(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
フエニルブタノイル―(S)―ノルバリン、
(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
フエニルブタノイル−(S)―アルギニンおよび
(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
(4′―ヒドロキシフエニル)ブタノイル―(S)
―アルギニンおよびこれらの生理的に無毒な塩例
えば塩酸塩、酢酸塩等をあげることができる。 なお(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキ
シ―4―フエニルブタノイル―(S)―アルギニ
ンおよび(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロ
キシ―4―(4′―ヒドロキシフエニル)ブタノイ
ル―(S)―アルギニンは文献未記載の化合物で
あり、これらは通常塩の形で得られ、下記の物性
を有する。 (a) (2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―フエニルブタノイル―(S)―アルギニ
ン塩酸塩。 〔α〕30 578―6.4゜(c=1.2,AcOH) Rf値0.08〔n―BuOH:AcOH:H2O =4:1:1を展開溶媒とし、シリ
カゲル60F254プレート(メルク社
製)を使用して測定〕 (b) (2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―(4′―ヒドロキシフエニル)ブタノイル
―(S)―アルギニン・2酢酸塩。 〔α〕27 578+2.6゜(c=0.55,AcOH) Rf値0.07〔n―BuOH:AcOH:H2O =4:1:1を展開溶媒として、シ
リカゲル60F254プレート(メルク社
製を使用して測定)〕 これらの化合物はベスタチンと同様アミノペプ
チダーゼB阻害効果を有することから、ブラジキ
ニンの生成を阻害して抗炎症作用を示し、種々の
疾患に対する治療剤として使用し得るものであ
り、またPHAリンパ球幼若化の増強作用を示す
ことから、免疫賦活剤としても有用と考えられる
ものである。 (1) (2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―フエニルブタノイレ―(S)―アルギニ
ンおよび(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒド
ロキシ―4―(4′―ヒドロキシフエニル)ブタ
ノイル―(S)―アルギニンのアミノペプチダ
ーゼBに対する阻害活性 試験法: アミノペプチダーゼB活性の測定はホプスら
〔V.K.HOPSU,K.K.MAKINEN,G.G.
GLENNER.Archives of Biochemistry and
Biophysics114,557(1966)〕の方法を改良して
行つた。 すなわち、0.1mMのアルギニン―β―ナフチ
ルアミド0.3mlに0.1Mトリス―塩酸緩衝液1.0ml、
検体を含む溶液0.7mlを加えた混合溶液(PH7.0)
を37℃で3分間加熱したのち、ホプスらの方法と
同様の酵素精製法によりセフアデツクスG―
100を用いて精製したアミノペプチダーゼB溶液
を0.2ml加え、37℃で30分間反応させたのち、1.0
mg/mlの濃度にガーネツトGBC(o―アミノア
ゾトルエンジアゾニウム塩)を含み、1.0%の濃
度にツイン20を含む1.0M酢酸緩衝液(PH4.2)
0.6mlを加え、室温に15分間放置したのち、
530nmにおける吸光度(a)を測定した。同時に検体
を含まない緩衝液のみを用いた盲検の吸光度(b)を
測定し、アミノペプチダーゼB阻害率を(b−
a)/b×100により計算した。 結 果: 上記試験法により各検体の幾くかの濃度におけ
る阻害率を求め、それにより50%阻害(ID50)を
帰納した。この結果を第1表に示す。
【表】 上表の結果から明らかなように上表の本発明化
合物のアミノペプチダーゼBに対する阻害効果は
対照としたベスタチンに比べて強力であり、これ
らの化合物が優れた新規生理活性物質であること
がわかる。 2 フイトヘマグルチニンによるリンパ球幼若化
に及ぼす影響。 試験法 リンパ球は健康な犬(ビーグル雄性)の末稍血
から無菌的にフイコール・ソジウムメトリゾエー
ト比重遠心法で分離した。分離したリンパ球(細
胞数1×106/ml)を一定量の検体、10%ウシ胎
児血清、カナマイシン60μg/mlおよびフイトヘ
マグルチニン(PHA)15μg/mlを加えた培養
液RPMI―1640を用い、37℃、CO2インキユベー
ターで培養した。 培養48時間後に3H―チミジンを加え、更に24
時間培養し、DNA合成を3H―チミジンの酸不溶
分画へのとりこみで測定した。 結 果: 結果を第2表に示す。
【表】 上表から明らかなように上表の本発明化合物は
対照として用いたベスタチンに比べて優れた
PHAリンパ球幼若化の増強作用を示した。 この結果は上表の本発明化合物が癌などの機能
が低下したリンパ球の免疫機構を刺激し免疫賦活
剤として有用であることを示唆するものである。 次に本発明を実施例により具体的に説明する。 実施例 1 (1) スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸
の製造 N―(2―オキソ―2―フエニルエチル)アセ
タミド4.43g(0.025mol)および炭酸水素ナトリ
ウム4.20g(0.05mol)を25%グリオキシル酸水
溶液13g(0.044mol)および水25mlに加えて溶か
し、50―60℃で一夜反応させると、反応は完結す
る。反応液を氷冷し、稀塩酸でPH1〜2に調整
し、析出した結晶を取し、水洗し、五酸化リン
上で真空乾燥すると、スレオ―(2RS)―3―ア
セチルアミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4
―フエニル酪酸4.07g(収率64.9%)が得られ
る。融点151―152℃(分解)。 NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=2.0
(s,3H;CH3) 4.6(d,H,J=3Hz;C―OH),5.9(dd,
H;C―NH),7.7(multi,
【式】)。 このほか、NH,OHに基づくブロード
(broad)な吸収が6.6―8.0にあり、重水を加える
ことにより消失する。 (2) スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2―
ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸3.00
g(0.012mol)を酢酸25mlに溶かし、5%パラジ
ウム炭素0.30gを加え、60℃常圧で水素を流す
と、約6時間で反応は完結する。 触媒を別し、液を減圧濃縮し、残渣を酢酸
エチル20mlを加え、析出した結晶を取し酢酸エ
チルで洗浄し、五酸化リン上で真空乾燥すると、
スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―フエニル酪酸2.33g(収率82.3
%)が得られる。融点174―175℃。 NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=1.8
(s,3H;CH3),2.7,2.8(d,d,H,H,J
=5Hz;CH2),3.9(d,H,J=3Hz;C
OH),4.3(multi,H;C―NH),7.2(s,
5H;
【式】),7.6(d,H,J=9Hz; NH) このほか、OHに基づくブロード(brooad)な
吸収が7.0―8.0にあり、重水を加えることにより
消失する。 (3) (2S,3R)―3―アセチルアミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―フエニル酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2―
ヒドロキシ―4―フエニル酪酸10.87g
(0.046mol)およびS(−)―1―フエニルエチ
ルアミン5.55g(0.046mol)をエタノール90mlに
加え、加熱して溶かす。次いで、室温に放冷し、
析出した結晶を取し、少量のエタノールで洗浄
し、乾燥すると、結晶6.37gが得られる。 〔α〕20 +16.8゜(c=1,メタノール)。 この結晶を6.30gをエタノール100mlに加え、
加熱して溶かし室温まで放冷し、析出した結晶を
取し、少量のエタノールで洗浄し、乾燥すると
(2S,3R)―3―アセチルアミノ―2―ヒドロキ
シ―フエニル酪酸のS(−)―1―フエニルエチ
ルアミン塩3.45gが得られる。融点194―195℃。 〔α〕20 +29.0゜(c=1,メタノール) 別途に(2S,3R)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸とS(−)―1
―フエニルエチルアミンより製造した塩の旋光
度。 〔α〕20 +29.1゜(c=1,メタノール)。 (4) (2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―フエニル酪酸の製造 (2S,3R)―3―アセチルアミノ―2―ヒド
ロキシ―4―フエニル酪酸のS(−)―1―フエ
ニルエチルアミン塩4.25g(0.0119mol)と炭酸
水素ナトリウム1.49g(0.0178mol)を水80mlに
加え、酢酸エチル50mlずつで3回S(−)―1―
フエニルエチルアミンを抽出する。 次に水層を36%塩酸でPHを1―2に調整し約40
mlまで減圧濃縮し、36%塩酸1.7ml(0.02mol)を
加えて2時間加熱還流すると反応は完結する。 反応液を減圧で濃縮乾固し、残渣に水10mlを加
えて減圧で濃縮乾固し、この操作をもう一度行
う。 最後に残渣を水40mlに溶かし、2規定水酸化ナ
トリウム水溶液でPHを5〜6に調整し、氷冷後析
出した結晶を取し、冷水で洗浄し、乾燥すると
(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
フエニル酪酸1.48gが得られる。収率63.8% 〔α〕19.5 578+32.5゜(c=0.76,NHCI)。 文献値(J.Med.Chem.,20,510(1977)), 〔α〕20−25 578+29.5゜(c=1,NHCI) (5) (2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸
の製造 (2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―
4―フエニル酪酸1.45g(7.44mmol)、トリエチ
ルアミン1.13g(11.2mmol)およびベンジルS
―4,6―ジメチルピリミジン―2―イルチオー
ルカーボネート2.24g(8.20mmol)を水7mlお
よびジオキサン7mlの混合溶媒に加える。 室温で3時間カクハンすることによつて反応は
完結する。 反応液に水20mlを加え、酢酸エチル25mlずつで
2回洗浄する。水層に稀塩酸を加えて、PHを1―
2に調整する。析出した油状物を酢酸エチル30ml
ずつで2回抽出し、抽出液を合し、食塩水30mlず
つで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥
する。 硫酸ナトリウムを別し、減圧濃縮し、残渣に
石油エーテルを加えて結晶を取し、石油エーテ
ルで洗浄し、乾燥すると(2S,3R)―3―ベン
ジルオキシカルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―
4―フエニル酪酸2.10gが得られる。収率85.7
%。融点154―155℃。 〔α〕20 578+82.5゜(c=1,酢酸) 文献値(特開昭52―136118公報実施例1(2)) 融点154.5℃。 〔α〕24 578+83.5゜(c=1.34,酢酸) (6) (2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニルブタ
ノイル―(S)―ロイシンベンジルエステルの
製造 (2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニル
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸2.00
g(6.00mmol)、(S)―ロイシンのベンジルエ
ステルのp―トルエンスルホン酸塩2.63g
(6.60mmol)および1―ヒドロキシベンゾトリア
ゾール0.97g(7.20mmol)をテトラヒドロフラ
ン20mlに加え、食塩と氷で冷却下、トリエチルア
ミン0.67g(6.6mmol)次いでジシクロヘキシル
カルボジイミド1.49g(7.20mmol)を加え、氷
浴を変えることなく一夜反応させる。 析出したジシクロヘキシル尿素を別し、液
を減圧で濃縮し、残渣に酢酸エチル50mlを加え、
不溶物を別し、酢酸エチルで洗浄する。液、
及び洗液を合し、0.5規定塩酸で2回、食塩水で
3回、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、食
塩水で3回順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱
水乾燥する。 硫酸ナトリウムを別し、減圧濃縮し、残渣に
n―ヘキサンを加え、析出した結晶を別しn―
ヘキサンで洗浄し乾燥すると、(2S,3R)―3―
ベンジルオキシカルボニルアミノ―2―ヒドロキ
シ―4―フエニルブタノイル―(S)―ロイシン
のベンジルエステル3.19gが得られる。収率99.4
%。融点122―123℃。 〔α〕24 578+15.2゜(c=1,酢酸) 文献値(特開昭52―136118公報実施例2(3))融点
122℃。 〔α〕23 578+15.1゜(c=0.77,酢酸) (7) ベスタチン〔(2S,3R)―3―アミノ―2―
ヒドロキシ―4―フエニルブタノイル―(S)
―ロイシン〕の製造 (2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニル
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニルブタノイ
ル―(S)―ロイシンのベンジルエステル3.00g
(5.60mmol)を95%酢酸50mlに溶かし、パラジウ
ム黒を触媒量加えて、常圧で水素を導入する。 接触還元は2時間で完結するので、パラジウム
黒を別し、液を減圧でよく濃縮する。残渣に
アセトン30mlを加え、析出した結晶を取し、
1N塩酸に溶かし、少量の活性炭を加えて、不溶
物を別し、液を希アンモニア水でPH5―6に
調整し、析出した結晶を取し、次いでアセトン
で洗浄し、乾燥すると、ベスタチン、〔(2S,
3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエ
ニルブタノイル―(S)―ロイシン〕、1.47gが
得られる。収率85.0%。 〔α〕25 578−21.1゜(c=1,酢酸) 文献値(特開昭52―136118公報実施例2(4)) 〔α〕25 578−21.8゜(c=0.45,酢酸) 実施例 2 (1) (2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸
のN―ヒドロキシコハク酸イミドエステルの製
造 実施例1の(5)と同様にして得られた(2S,
3R)―3―ベンジルオキシカルボニルアミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸6.58g
(0.02mol)およびN―ヒドロキシコハク酸イミド
2.30g(0.02mol)をジオキサン60mlおよび酢酸
エチル60mlの混合物に溶かし、0℃以下に冷却
し、ジシクロヘキシルカルボジイミド4.12g
(0.02mol)を加え、同温度で1時間反応させ、次
いで室温で一夜反応させる。 析出した不溶物を別し、液を減圧で濃縮
し、油状の残渣に石油エーテル(沸点30―70℃留
分)を加えて、固化させ、酢酸エチルと石油エー
テルから再沈澱させると(2S,3R)―3―ベン
ジルオキシカルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―
4―フエニル酪酸のN―ヒドロキシコハク酸イミ
ドエステル6.51gが得られる。収率76.4%。融点
111―112℃。 〔α〕30 578+35.4゜(c=1.5,酢酸) (2) (2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―4―フエニルブタノイル⊂―(S)―アルギ
ニン塩酸塩の製造 (2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニル
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸のN
―ヒドロキシコハク酸イミドエステル4.26g
(0.01mol)をジオキサン30mlに溶かした溶液にア
ルギニン塩酸塩2.11g(0.01mol)およびトリエ
チルアミン1.40g(0.01mol)を水30mlに溶かし
た溶液を加え、室温で2日間反応させる。 反応後、溶媒で減圧で留去し、クロロホルム:
メタノール(1:1v/v)の溶液に溶かし、シ
リカゲルHタイプ60によるカラムクロマトグラフ
イーを行い、目的物を含むフラクシヨンを集め、
溶媒を減圧で留去すると、油状の(2S,3R)―
ベンジルオキシカルボニルアミノ―2―ヒドロキ
シ―4―フエニルブタノイル―(S)―アルギニ
ン塩酸塩2.02gが得られる。収率38.7%。 得られた塩酸塩をメタノール40mlおよび水20ml
に溶かし、パラジウム黒を行いて、常温常圧で6
時間接触還元を行う。 触媒を別し、液を減圧で濃縮し、残渣にア
セトンを加えて、結晶を析出させ、析出した結晶
を取し、アセトンで洗浄し、乾燥すると
(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
フエニルブタノイル―(S)―アルギニン塩酸塩
1.19gが得られる。収率30.7% 〔α〕30 578−6.4゜(c=1.2,酢酸)。 Rf値 0.08〔n―BuOH:AcOH:H2O=4:1:1 を展開溶媒とし、シリカゲル60F254プレート(メ
ルク社製)を使用して測定した。〕 実施例 3 (1) スレオ―42RS)―3―ベンゾイルアミノ―
2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪
酸の製造 N―(2―オキソ―2―フエニルエチル)ベン
ズアミド16.7g(0.07mol)および炭酸水素ナト
リウム13.0g(0.155mol)を25%グリオキシル酸
水溶液37.5g(0.13mol)、水100mlおよびメタノ
ール250mlに加えて溶かし、50―60℃で一夜反応
させる。 反応液中の不溶物を別し、液を減圧濃縮し
て、メタノールを留去し、稀塩酸でPHを1〜2に
調整し、析出した結晶を取し、水洗し、五酸化
リン上で真空乾燥すると、粗結晶17.6gが得られ
る。これを酢酸エチルかれ再結晶すると、スレオ
―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2―ヒドロ
キシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸13.5g(収
率61.8%)が得られる。 融点174―176℃(分解) NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=4.6(d,H,J=4Hz;C―OH),5.9
(dd,H;C―NH),7.7(multi,
10H;
【式】および
【式】),8.5(d,H,J=9Hz; NH)。 (2) スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸
5.00g(0.016mol)および10%のパラジウム炭素
0.50gを酢酸90mlに加え、70℃、常圧で水素を導
入すると、約8時間で反応は完結する。 触媒を別し、液を減圧濃縮し、油状の残渣
に石油エーテル(沸点30―70℃留分)を加えて、
よくかき混ぜ、上澄液をデカンテーシヨンして除
き、新しい石油エーテルを加えて、冷却し、ガラ
ス壁をガラス棒でこすると、結晶化する。室温で
1時間放置後、取し、石油エーテルで洗浄し、
乾燥すると、スレオ―(2RS)―3―ベンゾイル
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸4.61
gが得られる。収率96.4%。融点144―145℃。 NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=2.9(d,2H,J=7Hz;CH2),4.0
(d,H,J=3Hz;C―OH),4.55
(multi,H;C―NH),7.25,7.5
(s,multi,10H;
【式】および
【式】7.95(d,H,J=8Hz, NH) (3) (2S,3R)―3―ベンゾイルアミノ―2―
ヒドロキシ―4―フエニル酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸6.30g
(0.0211mol)およびS(−)―1―フエニルエチ
ルアミン2.57g(0.0211mol)をエタノール18ml
に加熱溶解し、室温で一夜放置する。 析出した結晶を取し、エタノールから再結晶
すると、(2S,3R)―3―ベンゾイルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸のS(−)―1
―フエニルエチルアミン塩1.22gが得られる。収
率27.5%。融点147―148℃。 〔α〕29 578+70.6゜(c=1.02,酢酸) 元素分析(C25H28N2O4として) 実測値 C:71.67,H:6.99,N:6.73 計算値 C:71.39,H:6.72,N:6.67 得られた塩1.00g(2.38mmol)に1規定硫酸
20mlと酢酸エチル50mlを加えて振盪し、酢酸エチ
ル層を分離し、中性になるまで水洗を繰返し、無
水硫酸マグネシウムで脱水乾燥する。硫酸マグネ
シウムを別し、液を減圧で濃縮し、残渣を酢
酸エチルと石油エーテル(沸点30―70℃留分)か
ら結晶化させ、析出した結晶を取し、同じ混合
溶媒で洗浄し、乾燥すると、(2S,3R)―3―ベ
ンゾイルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル
酪酸0.64gが得られる。融点172―173℃。 〔α〕25 578+109.5゜(c=1.1,酢酸) 元素分析(C17H17NO4として) 実測値 C:68.34,H:5.92,N:4.44 計算値 C:68.19,H:5.73,N:4.68 実施例 4 (1) スレオ―(2RS)―2―ヒドロキシ―4―オ
キソ―4―フエニル―3―フタルイミノ酪酸の
製造 N―(2―オキソ―2―フエニルエチル)フタ
ルイミド10.0g(0.0377mol)および炭素水素ナ
トリウム9.00g(0.107mol)を25%グリオキシル
酸水溶液20.1g(0.068mol)およびエタノール20
mlに加えて溶かし50―60℃で24時間反応させる。 反応液を減圧濃縮して、エタノールを留去し残
液に酢酸エチル100mlおよび5%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液50mlを加えて、振盪し、炭酸水素ナト
リウム溶液を分取し、稀塩酸でPHを1〜2に調整
し、析出した結晶を取し、水洗し、五酸化リン
上で真空乾燥すると、スレオ―(2RS)―2―ヒ
ドロキシ―4―オキソ―4―フエニル―3―フタ
ルイミノ酪酸1.97gが得られる。 (収率15.4%)。融点168―170℃(分解) NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=4.55(d,H,J=4Hz;C―OH),
5.8(dd,H;C―NH),7.8
(multi,9H;
【式】および
【式】),8.45(d,H,J=9 Hz;NH) (2) スレオ―(2RS)―2―ヒドロキシ―4―フ
エニル―3―フタルイミノ酪酸の製造 スレオ―(2RS)―2―ヒドロキシ―4―オキ
ソ―4―フエニル―3―フタルイミノ酪酸1.00g
(2.90mmol)、10%パラジウム黒0.10gを酢酸20
mlに加え、70℃常圧で水素を導入し、5.5時間接
触還元する。 反応液を減圧で濃縮し、残渣に石油エーテル
(沸点30―70℃留分)を加え、次いで酢酸エチル
を少量ずつ加えて行くと、油状物が結晶化する。
析出した結晶を取し、石油エーテルで洗浄し、
乾燥すると、スレオ―(2RS)―2―ヒドロキシ
―4―フエニル―3―フタルイミノ酪酸0.55gが
得られる。収率57%。融点97―103℃(発泡)。 NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=2.9(d,2H,J=7Hz;CH2),3.9
(d,H,J=3Hz;C―OH),4.4
(multi,H;C―NH),7.3,7.5
(s,multi,9H;
【式】および
【式】) 実施例 5 (1) スレオ―(2RS)―3―クロルアセチルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニ
ル酪酸の製造 N―(2―オキソ―2―フエニルエチル)クロ
ルアセタミド1.60g(7.60mmol)、炭酸水素ナト
リウム1.92g(22.8mmol)および20%グリオキ
シル酸水溶液5.60g(15.2mmol)をメタノール
50mlおよび水10mlに加え、65℃で10時間反応させ
る。 以下実施例1の(1)と同様に処理すると、スレオ
―(2RS)―3―クロルアセチルアミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸1.06g
が得られる。 収率48.9%、融点141―142℃(分解) NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=4.2(s,2H,CH2),4.5(d,H,J
=4Hz;C―OH),5.7(dd,H;C
―NH),7.8(multi,5H;
【式】),8.4(d,H,J=9 Hz;NH)。 (2) スレオ―(2RS)―3―クロルアセチルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―クロルアセチルアミノ
―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪
酸400mg(1.40mmol)および10%パラジウム炭素
40mgを酢酸10mlに加え、65℃常圧で水素を導入
し、14.5時間接触還元を行う。 反応後、触媒を別し、液を減圧で濃縮し油
状の残渣にエーテル10mlを加え、析出した結果を
取し、エーテルで洗浄し、乾燥すると3―クロ
ルアセチル―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸
140mgが得られる。収率36.8%融点108―110℃ NMRスペクトル(CDCl3) δ=2.95(d,2H,J=7Hz;
【式】),4.0,4.2(s,d, H,2H;C―OH,CH2―Cl),4.7(multi)
H;C―NH),7.15(d,H,J=10Hz;
NH),7.25(s,5H,
【式】 実施例 6 (1) スレオ―(2RS)―3―t―ブチルオキシカ
ルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ
―4―フエニル酪酸の製造 2―アミノアセトフエニン塩酸塩4.00g
(0.0233mol)にジオキサン―水(1:1)中で、
t―ブチルS―4,6―ジメチルピリジン―2―
イルチオールカーボネートおよびトリエチルアミ
ンを作用させて得られる油状の2―t―ブチルオ
キシカルボニルアミノアセトフエノン、炭酸水素
ナトリウム4.70g(0.0559mol)および20%グリ
オキシル酸水溶液13.75g(0.037mol)をメタノ
ール50mlに加え、60―65℃で一夜反応させる。 反応後、不溶物を別し、液を減圧濃縮し10
%食塩水10mlを加えて、不溶物を別し液を酢
酸エチル50mlずつで2回抽出し、抽出液を合し、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水
乾燥する。 硫酸ナトリウムを別し、液を減圧で濃縮
し、残渣にエーテルを加えて、不溶物を取しエ
ーテルで洗浄し、乾燥すると、スレオ―(2RS)
―3―t―ブチルオキシカルボニルアミノ―2―
ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸1.18
gが得られる。収率2―アミノアセトフエノン塩
酸塩より38.2%、融点142―143℃(分解) NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=1.35(s,9H;(CH33C),4.3(d,
H,J=4Hz;C―OH),5.35(dd,
H;C―NH),6.6(d,H,J=10
Hz;NH),7.8(multi,5H;
【式】)。 (2) スレオ―(2RS)―3―t―ブチルオキシカ
ルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニ
ル酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―t―ブチルオキシカル
ボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4
―フエニル酪酸500mg(1.62mmol)および10%パ
ラジウム炭素100mgを酢酸10mlに加え、室温で水
素圧50Kg/cm2で接触還元を行う。 反応後、触媒を別し、液を減圧で濃縮し溶
媒をよく留去する。油状の残渣を酢酸エチル50ml
に溶かし、食塩水30ml、0.5規定塩酸30ml、食塩
水30mlで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水
乾燥する。 硫酸ナトリウムを別し、液を減圧で濃縮
し、油状の残渣にn―ヘキサンを加えて、よく洗
浄し、n―ヘキサン層をデカンテーシヨンして除
き、新しいn―ヘキサンを加える。この操作を数
回繰返すと、やがて結晶化するので、析出した結
晶を取し、n―ヘキサンで洗浄し、乾燥する
と、スレオ―(2RS)―3―t―ブチルオキシカ
ルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル
酪酸261mgが得られる。収率54.6%。融点121―
122℃ NMRスペクトル(CDCl3) δ=1.4(s,9H;(CH33C),2.9(d,
2H,J=7Hz;CH2),4.1(s,H;C
―OH),4.2(multi,H;C
NH),7.2(s,5H;
【式】)。 実施例 7 (1) スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―
2―ヒドロキシ―4―(3′―ヒドロキシフエニ
ル)―4―オキソ酪酸の製造 N―〔2―(3′―ヒドロキシフエニル)―2―
オキソエチル〕ベンズアミド3.82g
(0.015mol)、炭酸水素ナトリウム3.78g
(0.0450mol)および25%グルオキシル酸水溶液
7.76g(0.030mol)を95%エタノール50mlおよび
メタノール50mlに加え、50―60℃で24時間反応さ
せる。 反応液を減圧で約20mlまで濃縮し、水を加えて
約50mlにし、濃塩酸を加えて、PHを1―2に調整
する。 次に酢酸エチル100mlおよび水50mlを加えて、
よく振盪し、分液する。水層に酢酸エチル100ml
を加え再度抽出し、酢酸エチル層を合し、食塩水
で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥
する。 硫酸マグネシウムを別し、液を減圧で濃縮
し、残渣にエーテルを加え、析出した結晶を取
し、エーテルで洗浄し、乾燥すると、スレオ―
(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2―ヒドロキ
シ―4―(3′―ヒドロキシフエニル)―4―オキ
ソ酪酸1.96gが得られる。 収率40.2%、融点176―177℃(分解) NMRスペクトル(DMSO4d6) δ=4.7(d,H,J=4Hz;C―OH),
5.95(dd,H;C―NH),7.5
(multi,9H;
【式】および
【式】),8.4(d,H,J=9 Hz;NH),9.5―10.5に
【式】 に基づくブロード(broad)な吸収があり、重水
を加えることにより消失する。 (2) スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―
2―ヒドロキシ―4―(3′―ヒドロキシフエニ
ル)酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―(3′―ヒドロキシフエニル)
―4―オキソ酪酸1.65g(5.00mmol)および10
%パラジウム炭素0.33gをメタノール30mlおよび
酢酸30mlに加え、60℃で7時間反応させる。 反応液を実施例5の(2)と同様に処理すると、ス
レオ―(2RS)―3―ベンゾイルアミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―(3′―ヒドロキシフエニル)酪酸
0.99gが得られる。収率63%。融点80―90℃で発
泡、162―165℃ NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=2.95(d,2H,J=7Hz;CH2),4.15
(d,H,J=2Hz;C―OH),4.7
(multi,H;C―NH),7.2,7.4
(s,multi,5H,4H;
【式】お よび
【式】)。 実施例 8 (1) スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―オキソ―4―(4′―ヒドロ
キシフエニル)酪酸の製造 N―〔2―オキソ―2―(4′―ヒドロキシフエ
ニル)エチル〕アセタミド10.0g(0.052mol)、
炭酸水素ナトリウム12.4g(0.148mol)および25
%グリオキシル酸水溶液27.6g(0.093mol)をメ
タノールmlに加え、50℃で21時間反応させる。 反応液を減圧で濃縮して、メタノールを留去
し、水50mlを加え、稀塩酸でPHを1―2に調整
し、岩塩を加えて飽和させ、酢酸エチル200mlず
つで5回抽出する。 酢酸エチル層を合し、無水硫酸ナトリウムで脱
水乾燥する。硫酸ナトリウムを別し、液を減
圧でよく濃縮し、残渣に少量の酢酸エチルを加
え、析出した結晶を取し、酢酸エチルで洗浄
し、乾燥すると、スレオ―(2RS)―3―アセチ
ルアミノ―2―ヒドロキシ―4―(4′―ヒドロキ
シフエニル)―4―オキソ酪酸8.01gが得られ
る。収率57.7%。融点179―181℃(分解) NMRスペクトル(DMSO―d6) δ=1.9(s,3;CH3),4.45(d,H,J
=3Hz;C―OH),5.7(dd,H;C
―NH),6.9,7.9(dd,2H,2H,J
=8Hz;
【式】),7.95(d, H,J=8Hz;NH)。 (2) スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―(4′―ヒドロキシフエニ
ル)酪酸の製造 スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2―
ヒドロキシ―4―(4′―ヒドロキシフエニル)―
4―オキソ酪酸2.60g(9.70mmol)および10%
パラジウム炭素0.30gを酢酸45mlに加え、常圧70
℃で水素を導入し、一夜接触還元を行う。 反応後、実施例3の(2)と同様に処理し、得られ
た結晶をエタノールと酢酸エチルから再結晶する
と、スレオ―(2RS)―3―アセチルアミノ―2
―ヒドロキシ―4―(4′―ヒドロキシフエニル)
酪酸0.67gが得られる。収率27%。融点194―197
℃(分解) NMRスペクトル(CF3COOH) δ=2.3(s,3H;CH3),3.1(d,2H,J
=7Hz;CH2),4.65(s,H;C
OH),4.85(multi,H;C―NH),
6.9,7.2(d,d,2H,2H,J=8
Hz;
【式】),8.6(d,H,J =9Hz;NH)。 実施例 9 (2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ―2―ヒドロキシ―2―ヒドロキシ―
4―フエニル酪酸の製造 実施例1の(2)で得られたスレオ―(2RS)―3
―アセチルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニ
ル酪酸を実施例1の(4)と同様にして塩酸で加水分
解して得られるスレオ―(2RS)―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸39.00g
(0.200mol)、ベンジルS―4,6―ジメチルピリ
ミジン―2―イルチオールカーボネート65.80g
(0.240mol)およびトリエチルアミン42.0ml
(0.300mol)を水300mlおよびジオキサン300mlを
用いて実施例1の(5)と同様に反応させ、処理する
と、スレオ―(2RS)―3―ベンジルオキシカル
ボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪
酸61.30gが得られる。収率93.2% 融点133―
134℃。 元素分析 (C18H19NO5として) 実測値 C:65.83,H:5.77,N:4.13 計算値 C:65.62,H:5.82,N:4.26 得られたスレオ―(2RS)―3―ベンジルオキ
シカルボニルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエ
ニル酪酸5.73g(0.0174mol)およびブルジン・
1水和物7.47g(0.0174mol)を酢酸エチル100ml
に加熱溶解し、室温で一夜放置する。析出した結
晶を取し、酢酸エチルから再結晶すると、
(2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸のブルシ
ン塩3.58gが得られる。 収率56.9%。融点144℃。 〔α〕31 578+35.9゜(c=1.2,酢酸) 得られたブルシン塩2.00g(2.63mmol)に1
規定塩酸50mlと酢酸エチル100mlを加えて振盪
し、酢酸エチル層を分離し、中性になるまで水洗
を繰返し、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥す
る。硫酸マグネシウムを別し、液を減圧で濃
縮し、残渣を酢酸エチルと石油エーテル(沸点30
―70℃留分)から結晶化させ、析出した結晶を
取し、同じ混合溶媒で洗浄し、乾燥すると、
(2S,3R)―3―ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸0.77gが
得られる。融点154―155℃ 〔α〕25 578+83.0゜(c=1.0,酢酸)。 文献値(特開昭52―136118公報実施例1(2)) 融点154.5℃、 〔α〕24 578+83.5゜(c=1.34,酢酸) 実施例 10 (1) スレオ―(2RS)―3―クロルアセチルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニ
ル酪酸のメチルエステルの製造 グルオキシル酸5.60g(15.2mmol)のかわり
にグリオキシル酸メチルエステル1.34g
(15.2mmol)を用い、それ以外は実施例5の(1)と
同様に反応を行つた。反応後実施例6の(1)と同様
に処理すると、スレオ―(2RS)―3―クロルア
セチルアミノ―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4
―フエニル酪酸のメチルエステル1.42gが得ら
れ。 収率62.5% 融点119―121℃ NMRスペクトル(CDCl3) δ=3.9(s,3H;CH3),4.1(s,2H;
CH2),4.6(d,H,J=2Hz;C
OH),5.95(dd,H;C―NH),7.8
(multi,5H;
【式】) このほか、NH,OHに基づくブロード
(broad)な吸収が7.0―9.0にあり重水を加えるこ
とにより消失する。 (2) スレオ―(2RS)―3―クロルアセチルアミ
ノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸のメチ
ルエステルの製造 スレオ―(2RS)―3―クロルアセチルアミノ
―2―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪
酸のメチルエステル1.00g(3.77mmol)および
10%パラジウム炭素0.10gを酢酸20mlに加えて、
実施例5の(2)と同様に反応させる。 反応後、触媒を別し、減圧で濃縮する。残渣
に酢酸エチル30mlを加えて、溶かし、10%食塩
水、5%炭酸水素ナトリウム溶液、10%食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥す
る。 硫酸ナトリウムを別し、液を減圧で濃縮す
ると、油状のスレオけ(2RS)―3―クロルアセ
チルアミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸
のメチルエステル0.38gが得られる。収率40%。 NMRスペクトル(CDCl3) δ=2.95(d,2H,J=7Hz;
【式】),3.7(s,3H; CH3),3.95(s,2H;CH2―Cl)4.15(d,
H,J=2Hz;C―OH),4.6(multi,H;C
―NH),6.9(d,H,J=9Hz;NH),7.3
(s,5H;
【式】)。 IRスペクトル νFilm nax(cm-1)=3400と3300(broad)174
0
(broad),1660(broad),1605,1545と1525
(broad),1500,1440,1410,1270と1220
(broad),1120,995,930,915,860,750,
700。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ) 一般式 (式中、R1は水素原子またはヒドロキシル基、
    R2は保護されたアミノ基、R3は水素原子また
    はエステル残基を示す。) で表わされるスレオ―3―アミノ―2―ヒドロキ
    シ―4―オキソ―4―フエニル酪酸またはそのエ
    ステルを、還元し 一般式 (式中R1,R2およびR3は前記と同じ。) で示されるスレオ―3―アミノ―2―ヒドロキシ
    ―4―フエニル酪酸またはそのエステルを得、 (ロ) (a)次いで必要に応じて得られた化合物のアミ
    ノ保護基または(および)エステル残基の除
    去、(b)次いで光学分割し、分割剤と塩を形成し
    ているときは、分割剤の除去、または(およ
    び)(c)エステル残基が残つている場合にはエス
    テル残基の除去を行い、 一般式 (式中R1は前記と同じ、R′2はアミノ基または保
    護されたアミノ基を示す。) で表わされる(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒ
    ドロキシ―4―フエニル酪酸とし、次いで (ハ) この(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロ
    キシ―4―フエニル酪酸と 一般式 (式中R4は炭素数3個ないし4個のアルキル基
    あるいは3―グアニジノプロピル基を示す。) で表わされるアミノ酪酸を、反応に関与しない官
    能基は必要に応じて保護した後、ペプチド結合形
    成の常法により縮合させ、次いで官能基の保護基
    を除去することを特徴とする一般式 (式中R1およびR4は前記と同じ) で示される(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒド
    ロキシ―4―フエニルブタノイルアミノ酢酸の製
    造法 2 (イ) (a) 一般式 (式中R1は水素原子またはヒドロキシル基、R2
    は保護されたアミノ基を示す。) で表わされるアセトフエノン誘導体と一般式 (式中R3は水素原子またはエステル残基を示
    す。) で表わされるグリオキシル酸またはそのエステル
    を反応させるか、 (b) 一般式()の化合物と一般式()にお
    けるR3が水素である化合物を反応させ、エ
    ステル化するか、または (c) 一般式()の化合物と一般式()にお
    けるR3がエステル残基である化合物を反応
    させエステル残基を除去し、一般式 (式中、R1は水素原子またはヒドロキシル基、
    R2は保護されたアミノ基、R3は水素原子また
    はエステル残基を示す。) で表わされるスレオ―(2RS)―3―アミノ―2
    ―ヒドロキシ―4―オキソ―4―フエニル酪酸ま
    たはそのエステルとし、 (ロ) 次いで還元し、一般式 (式中R1,R2およびR3は前記と同じ) で表わされるスレオ―3―アミノ―2―ヒドロキ
    シ―4―フエニル酪酸またはそのエステルを得、
    次いで (ハ) (a)必要に応じ、得られた化合物のアミノ保護
    基または(および)エステル残基の除去を行
    い、(b)光学分割し、分割剤と塩を形成している
    ときは、分割剤の除去、または(および)(c)エ
    ステル残基が残つている場合にはエステル残基
    の除去の工程を行い、一般式 (式中R1は前記と同じ、R′2はアミノ基または保
    護されたアミノ基を示す。) で表わされる(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒ
    ドロキシ―4―フエニル酪酸とし、次いで (ニ) この(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒドロ
    キシ―4―フエニル酪酸と一般式 (式中R4は炭素数3個ないし4個のアルキル基
    または3―グアニジノプロピル基を示す。) で表わされるアミノ酪酸を反応に関与しない官能
    基は必要に応じて保護した後、ペプチド結合形成
    の常法により縮合させ、次いで官能基の保護基を
    除去することを特徴とする一般式 (式中R1およびR4は前記と同じ) で示される(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒド
    ロキシ―4―フエニルブタノイルアミノ酢酸の製
    造法。
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