JPH07107033B2 - 光学活性な3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩およびその製造方法 - Google Patents

光学活性な3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩およびその製造方法

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JPH07107033B2
JPH07107033B2 JP62331076A JP33107687A JPH07107033B2 JP H07107033 B2 JPH07107033 B2 JP H07107033B2 JP 62331076 A JP62331076 A JP 62331076A JP 33107687 A JP33107687 A JP 33107687A JP H07107033 B2 JPH07107033 B2 JP H07107033B2
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、医薬品の製造中間体として有用な光学活性な
アミノ酪酸誘導体に関するものである。さらに詳しく述
べれば、本発明はヒトレニン(humanrenin)活性阻害作
用を示し、高血圧治療剤として有用なアミノ酸誘導体の
製造中間体として有用な、式 〔式中の(S)を記した炭素原子はS配置であり、
(R)を記した炭素原子はR配置である〕で表される光
学活性な(2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩およびその製造方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
本発明者らは、先に一般式 (式中のHisはL−ヒスチジル基であり、Xは−0−ま
たは−NH−基であり、Rは炭素数1〜7の直鎖状または
枝分かれ状のアルキル基である)で表されるアミノ酸誘
導体がレニン阻害活性を示し、高血圧症治療剤として有
用であることを見出し報告している〔日本特許公開公報
昭62−234071号〕。
前記一般式(II)で表されるアミノ酸誘導体はL−ヒス
チジン部分を含め、4個の不斉炭素を有し、それぞれの
不斉炭素上の立体配置は、化合物のレニン阻害活性に影
響を与えることがすでに知られている。特にC末端側の
アミノ酪酸部分の2個の不斉炭素については、シクロヘ
キシルメチル基が置換された炭素上の立体配置はS配置
が好ましく、水酸基が置換された炭素上の立体配置はR
配置が好ましいことが確認されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記一般式(II)の化合物において、それぞれの不斉炭
素上の立体配置が化合物のレニン阻害活性に影響を与え
ることが知られているが、それぞれの不斉炭素について
光学純度の高い化合物を製造することは非常に困難で、
多くの手間を有するものであった。例えば、前記一般式
(II)の化合物のC末端側のアミノ酪酸部分に対応する
3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸
においてシクロヘキシルメチル基が置換された炭素原子
上の立体配置は、出発原料として、L−フェニルアラニ
ンあるいはD−フェニルアラニンを用いることによりそ
れぞれS配置またはR配置の化合物を製造することがで
きる。しかしながら、2位の水酸基を高立体選択的に不
斉合成することは極めて困難である。従って、2位の炭
素原子上の配置がRおよびS配置のジアステレオマー混
合物をカラムクロマトグラフィーあるいは分取薄層クロ
マトグラフィーを繰り返して分離精製せざるを得なかっ
た。
ところが、これらの方法は高価なカラムや充てん剤を要
したり、大量の溶媒を用いるなどの問題があり、しかも
大量に処理することが困難なものである。
このため、これらの光学異性体の効率的かつ簡便な単離
方法が望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記したような問題点を解決すべく、式 〔式中の(S)は前記と同じ意味をもち、(R,S)を記
した炭素原子はRおよびS配置を意味する〕で表される
ジアテスレオマー混合物の分離方法について鋭意研究を
重ねた結果、式(III)の化合物を適量の塩酸で処理す
ることにより、式 〔式中の(S)および(R)は前記と同じ意味をもつ〕
で表される一方の光学活性な塩のみが結晶として析出す
ることを見出し、本発明を成すに至った。
すなわち、本発明は医薬品の製造中間体として有用な式
(I)で表される(2R,3S)−3−アミノ−4−シクロ
ヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩を提供するもので
ある。
本発明はさらに効率的かつ簡便な(2R,3S)−3−アミ
ノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩の
製造方法を提供するものである。
本発明の式(I)で表される(2R,3S)−3−アミノ−
4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩は以下
のようにして製造することができる。
すなわち、L−フェニルアラニンメチルエステルのアミ
ノ基を適当な保護基、例えば、tert−ブトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、イソブチリル基、ピバロ
イル基またはイソプロポキシカルボニル基で保護した
後、適当な還元剤、例えば塩化リチウムまたは臭化リチ
ウム−水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元してN−保
護L−フェニルアラニノールを製造する。次いでこれを
適当な触媒、例えば5%ロジウム−アルミナの存在下に
水添して、N−保護L−シクロヘキシルアラニノールを
得る。これを適当な酸化剤、例えばジメチルスルホキシ
ド中で三酸化イオウピリジン錯塩を用いて、酸化してN
−保護L−シクロヘキシルアラニナールを製造し、シア
ン化ナトリウムまたはシアン化カリウムおよび塩酸と反
応させてヒドロキシニトリル体とし、適当な酸、例えば
塩酸で処理して加水分解と同時に保護基を除去単離精製
する。
本発明の製造方法を好適に実施するには、L−フェニル
アラニンメチルエステルを適当な溶媒、例えばテトラヒ
ドロフランに溶解し、トリエチルアミンの存在下、イソ
プロポキシカルボニルクロリドと反応させ、常法に従っ
て処理してN−イソプロポキシカルボニル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルを得る。次いでこれをエタノ
ール−テトラヒドロフランの混合溶媒に溶解し、塩化リ
チウムまたは臭化リチウム−水素化ホウ素ナトリウムを
加えて還元し、N−イソプロポキシカルボニル−L−フ
ェニルアラニノールを得る。これをメタノール中5%ロ
ジウム−アルミナ存在下に水添してN−イソプロポキシ
カルボニル−L−シクロヘキシルアラニノールを得る。
次いでベンゼン中ジメチルスルホキシド、トリエチルア
ミンの存在下三酸化イオウピリジン錯塩を反応させて、
N−イソプロポキシカルボニル−L−シクロヘキシルア
ラニナールを得る。これを酢酸エチル中シアン化ナトリ
ウムまたはシアン化カリウムおよび希塩酸と反応させて
ヒドロキシニトリル体とした後塩酸を加えて加熱し、有
機溶媒を留去し、加水分解と同時に保護基を除去、溶媒
を適量留去し放冷することにより光学活性な式(I)で
表される(2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル
−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩を得る。
本発明の式(I)の化合物は式(III)で表されるジア
ステレオマー混合物を20〜25%の塩酸、例えば23%塩酸
に加熱溶解し、適当な量まで濃縮後放冷することによっ
ても得ることができる。
式(III)で表されるジアステレオマー混合物の製造方
法としては、前出日本特許公開公報昭62−234071号に、
下記に示すような工程による方法を報告している。
すなわち、N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フ
ェニルアラニンを適当な触媒、例えば5%ロジウム−ア
ルミナの存在下に水添してN−(tert−ブトキシカルボ
ニル)−L−シクロヘキシルアラニンを得、これを適当
な還元剤、例えばボランを用いて還元してN−(tert−
ブトキシカルボニル)−L−シクロヘキシルアラニノー
ルを得る。次いで適当な酸化剤、例えばジメチルスルホ
キシド中で三酸化イオウピリジン錯塩を用いて酸化して
N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−シクロヘキシ
ルアラニナールを得る。これを亜硫酸水素ナトリウムで
処理して付加体を製造した後、シアン化カリウムまたは
シアン化ナトリウムと反応させて、ヒドロキシニトリル
体を得る。これを適当な酸、例えば塩酸で処理すること
により脱保護、加水分解を行い式(III)の化合物を得
る。
前述したように、このようにして得られた式(III)の
ジアテスレオマー混合物を塩酸で分離精製することによ
って式(I)の化合物を得ることができる。しかしなが
ら、本製造方法はヒドロキシニトリル体を製造するにあ
たり、一旦亜硫酸水素ナトリウムとの付加体を製造する
手間を要し、またカルボン酸からアルコール誘導体への
還元に用いられるボランが危険で取り扱いにくいなどの
問題点があるものである。
光学活性な(2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシ
ル−2−ヒドロキシ酪酸誘導体の製造方法としては、す
でに日本特許公開公報昭62−33141号に、ポリペプチド
体合成の中間体の中間製造工程において下記のような工
程による製造方法が開示されている。
すなわち、N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルを適当な還元剤、例えば
水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)で還元し
て、N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−フェニル
アラニナールを得、これを亜硫酸水素ナトリウムで処理
して付加体とした後、シアン化カリウムと反応させてヒ
ドロキシニトリル体を得る。得られたジアステレオマー
をカラム分離および分別再結晶して、2R体を単離し、te
rt−ブチルジメチルクロロシランと反応させて、シリル
エーテルを得る。これを水酸化ナトリウム、過酸化水素
水次いでチオ硫酸ナトリウムと反応させてアミド体を
得、塩酸で脱アシル化、脱保護化してアミド塩酸塩を得
た後、さらに塩酸で加水分解し、塩基で処理することに
よりカルボン酸を得る。ジ−tert−ブチルジカーボネー
トにより再びN−保護体とした後、水素気流下、還元剤
としてロジウム/炭素を用いて還元することにより光学
活性な(2R,3S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)
アミノ−2−ヒドロキシ−4−シクロヘキシル酪酸を得
る。
しかしながら、この出願に開示されている化合物はN−
置換体であり、しかも未精製のまま中間工程で開示され
ているにすぎない。
また、この製造方法は工程数が長く、本発明の製造方法
の約2倍の工程を要するものであり、用いる試薬も水素
化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)など取り扱いに
くいものがあるなどの難点がある。さらにジアステレオ
マー分離を異性化しやすいヒドロキシニトリル体で行っ
ているため、以後の取り扱いに注意を要し、シリルエー
テル体を経由するなど余分の工程を要するものである。
本発明の製造方法はこの方法に比べ工程数が少なくしか
も取り扱いやすい試薬のみ使用するなど、きわめて簡便
で効率のよいものである。さらに本発明の製造方法で製
造される式(I)で表される化合物は極めて純度の高い
ものである。
このようにして得られる式(I)の化合物を用い、前記
日本特許公開公報昭62−234071号記載の方法に従って、
〔式中の(S)は前記と同じ意味をもつ〕で表されるヒ
スチジン誘導体と反応させることにより、一般式 〔式中の(R)、(S)、His、XおよびRは前記と同
じ意味をもつ〕で表されるアミノ酸誘導体を製造するこ
とができる。
本発明の方法で得られる式(I)のアミノカルボン酸を
用いて製造される一般式(II a)の化合物はジアステレ
オマー混合物(III)のアミノカルボン酸を用いて製造
される対応する一般式(II)の化合物に比べ強いレニン
阻害活性を示す。
〔実施例〕
本発明をさらに詳述するために以下に参考例および実施
例をあげる。なお、各参考例および実施例中の化合物の
融点は未補正である。また、各化合物のNMRスペクトル
は日本電子JNM−GX270型高分解能核磁気共鳴装置を用い
て測定した。薄層クロマトグラフィーはメルク社のプレ
コートプレートシリカゲル(precoated plates silica
gel)60F254を用いて行った。また薄層クロマトグラフ
ィーの展開溶媒はクロロホルム/メタノール=5/1の混
合液を用い、Rf値(Rf1)を算出した。
参考例 1 L−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩 メタノール3.5mlを氷−食塩で冷却し、これに塩化チオ
ニル0.88mlを滴下する。滴下後L−フェニルアラニン1.
0gを加え、反応温度を徐々にメタノールの沸点まで上
げ、約1時間加熱還流する。減圧下に溶媒を留去し、残
渣に少量のベンゼンを加えて減圧留去し、白色結晶のL
−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩1.3gを得る。
融点:159〜161℃ Rf1:0.73 IR(KBr):νco 1740 cm-1 NMR(CDCl3) δ:3.2〜3.4(m,2H),3.84(s,3H),4.44(t,1H,J=6H
z),7.2〜7.5(m,5H) 参考例 2 (2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒ
ドロキシ酪酸イソプロピル塩酸塩 (2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒ
ドロキシ酪酸塩酸塩10gをイソプロパノール150mlにけん
だくし、氷冷攪拌下に塩化水素ガスを吹き込み80℃で1
時間加熱する。反応液を減圧下に濃縮後、ベンゼンを加
えて濃縮乾固し、酢酸エチルを加えて結晶化し、白色結
晶の(2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2
−ヒドロキシ酪酸イソプロピル塩酸塩10.6gを得る。
融点:118〜119℃ 比旋光度: ▲〔α〕23 D▼−7.43゜(c2.40,水) Rf1:0.68 IR(KBr):νco 1720 cm-1 NMR(D2O) δ:0.8〜1.8(m,19H),3.6〜3.8(m,1H),4.36(d,1H,J
=5.0Hz),5.0〜5.2(m,1H) 参考例 3 (2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒ
ドロキシ酪酸イソプロピル塩酸塩 イソプロパノール9.2mlを氷−食塩で冷却し、これに塩
化チオニル1.72mlを滴下する。滴下後(2R,3S)−3−
アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸
塩950mgを加え、50℃で溶解するまで加温する。反応液
を減圧下に濃縮後、ベンゼンを加えて濃縮乾固する。残
留物に酢酸エチルを加えて結晶化し、白色結晶の(2R,3
S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキ
シ酪酸イソプロピル塩酸塩940mgを得る。
物性値は参考例2の結果と一致した。
実施例 1 N−(イソプロポキシカルボニル)−L−フェニルアラ
ニンメチルエステル L−フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩20.0gを乾
燥テトラヒドロフラン100mlにけんだくし、氷冷下トリ
エチルアミン27.1mlとクロロ炭酸イソプロピル12.5mlを
同時に30分間で滴下する。氷冷下1時間攪拌後、減圧下
に濃縮する。残渣に酢酸エチルを加え、1規定塩酸、飽
和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食
塩水で順次洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧下に濃縮し、無色粘性油状のN−(イソプロポキシ
カルボニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル2
4.0gを得る。
融点:32〜34℃ Rf:0.76 (クロロホルム/メタノール=30/1) IR(neat):νco 1735,1680 cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.21(d,6H,J=6.0Hz),3.0〜3.2(m,2H),3.72(s,
3H),4.5〜4.7(m,1H),4.9〜5.1(m,1H),7.0〜7.4
(m,5H) 実施例 2 N−(イソプロポキシカルボニル)−L−フェニルアラ
ニノール N−(イソプロポキシカルボニル)−L−フェニルアラ
ニンメチルエステル12.0gを乾燥テトラヒドロフラン145
mlに溶かし、臭化リチウム1水和物9.48g、水素化ホウ
素ナトリウム3.42gを加え、室温で一夜攪拌する。反応
液を減圧下に濃縮後、攪拌下1規定塩酸を加え(pH2〜
3)析出結晶をろ取する。水洗後、減圧下に乾燥し、白
色結晶のN−(イソプロポキシカルボニル)−L−フェ
ニルアラニノール11.1gを得る。
融点:77〜79℃ Rf1:0.72 IR(KBr):νco 1680 cm-1 NMR(CDCl3) δ:1.0〜1.3(m,6H),2.85(d,2H,J=7.1Hz),3.5〜3.7
5(m,2H),3.8〜4.0(m,1H),4.7〜5.0(m,2H),7.1〜
7.4(m,5H) 実施例 3 N−(イソプロポキシカルボニル)−L−シクロヘキシ
ルアラニノール N−(イソプロポキシカルボニル)−L−フェニルアラ
ニノール1.0gと5%ロジウム−アルミナ50mgにメタノー
ル1.5mlを加え、25℃で水素圧(4kg/cm2〜3kg/cm2)で
攪拌する。触媒を除去した後、溶媒を減圧下に濃縮す
る。残渣にベンゼンを加え、さらに減圧濃縮し、無色粘
性油状のN−(イソプロポキシカルボニル)−L−シク
ロヘキシルアラニノール0.98gを得る。
Rf1:0.76 IR(neat):νco 1680 cm-1 NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.9(m,19H),3.4〜3.9(m,3H),4.5〜4.7(m,
1H),4.8〜5.0(m,1H) 実施例 4 (2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒ
ドロキシ酪酸塩酸塩 N−(イソプロポキシカルボニル)−L−シクロヘキシ
ルアラニノール0.47g、乾燥ベンゼン0.7ml、乾燥ジメチ
ルスルホキシド1.4mlおよび乾燥トリエチルアミン0.81m
lの混合物を約18℃(内温)に冷却し、この混合物に三
酸化イオウピリジン錯塩0.92gを内温22〜25℃を保ちつ
つ加え、そのまま20分間攪拌する。反応液に氷水を加
え、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水で洗浄後、
蒸留水5mlを加え、氷冷後シアン化ナトリウム0.19gを加
えた後1規定塩酸3.8mlを1時間で滴下する。氷冷下一
夜攪拌後、濃塩酸13mlを加え、反応液を100℃に加熱し
て、酢酸エチルを留去する。さらに濃塩酸5mlを加え80
℃で11時間加熱攪拌する。反応液を減圧下に約10〜15ml
まで濃縮し、一夜放置する。析出結晶をろ取し、トルエ
ンで洗浄後、減圧下に乾燥し、白色結晶の(2R,3S)−
3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸
塩酸塩0.23gを得る。
融点:172〜175℃ 比旋光度: ▲〔α〕23 D▼−11.16゜(c2.35,水) Rf:0.63(n−BuOH/Py/AcOH/H2O=4/1/1/2) IR(KBr):νco 1720 cm-1 NMR(D2O) δ:0.8〜1.9(m,13H),3.6〜3.8(m,1H),4.35(d,1H,J
=3.9Hz) 実施例 5 (2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒ
ドロキシ酪酸塩酸塩 (2RS,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒ
ドロキシ酪酸塩酸塩(2R/2S=約7/3)0.15gを23%塩酸1
mlに溶かし接種後、一夜放置する。析出結晶をろ取し、
トルエンで洗浄後、減圧下に乾燥し、白色結晶の(2R,3
S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキ
シ酪酸塩酸塩0.07gを得る。
物性値は実施例4の結果と一致した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木曾 良明 大阪府茨木市稲葉町15―26 審査官 一色 由美子 (56)参考文献 特開 昭62−234071(JP,A) 特開 昭62−33141(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製造工程が、 i) L−フェニルアラニンメチルエステルのアミノ基
    をイソプロポキシカルボニル基で保護する工程、 ii) N−(イソプロポキシカルボニル)−L−フェニ
    ルアラニールを製造する工程、 iii) N−(イソプロポキシカルボニル)−L−シク
    ロヘキシルアラニノールを製造する工程、 iv) N−(イソプロポキシカルボニル)−L−シクロ
    ヘキシルアラニナールを製造する工程、 v) 酢酸エチル中、シアン化ナトリウム又はシアン化
    カリウムおよび希塩酸と反応させてヒドロキシニトリル
    体を製造する工程、 および vi) 塩酸存在下、脱保護、加水分解し、塩酸の濃度が
    20〜25%の存在下で分別精製する工程よりなることを特
    徴とする、式 〔式中の(S)を記した炭素原子はS配置であり、
    (R)を記した炭素原子はR配置である〕で表される光
    学活性な(2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル
    −2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩の製造方法。
  2. 【請求項2】式 〔式中の(S)を記した炭素原子はS配置であり、(R,
    S)を記した炭素原子はRおよびS配置である〕で表さ
    れるジアステレオマー混合物の塩酸塩を、20〜25%の塩
    酸に加熱溶解した後、あるいは20〜25%の塩酸に加水分
    解し、適当な量まで濃縮後、冷却することにより分別再
    結晶することを特徴とする、式 〔式中の(R)を記した炭素原子はR配置であり、
    (S)は前記と同じ意味をもつ〕で表される光学活性な
    (2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒ
    ドロキシ酪酸塩酸塩の製造方法。
JP62331076A 1987-12-26 1987-12-26 光学活性な3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH07107033B2 (ja)

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