JPS608578Y2 - レンジ用換気扇 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は遮音機能をもたせるべく改良したレンジ用換気
扇に関する。

従来よりレンジ用換気扇に於いては、吸気口及び排気口
を有したフードの内部にファンを組込み、このファンの
運転により、調理時に生じた煙等を上記吸気口から吸引
し排気口から室外に排出して室内を換気し快適にする様
にしている。

然しなからこのものでは煙等を上述の如く吸気口及び排
気げを介して室外に排出する関係上、室内と室外とが連
通しており、この結果室外の騒音が室内にじかに侵入し
室内が煩くなる問題があった。

特に、この様な問題は空港、高速鉄道、高速道路等の周
辺地の様に騒音が大きい場所では、一層着しいものであ
った。

一方、斯様な室外から室内への騒音の侵入のみならず、
室内から騒音が漏れ出る場合についても同様であり、例
えば隣接した住宅地では、室内でのピアノやステレオ等
の大きな音によって隣家に迷惑をかける問題があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、従って
その目的は１．遮音効果にも充分優れたレンジ用換気扇
を提供するにある。

以下本考案の一実施例について図面を参照して具体的に
説明する。

まず第１図に於いて、１は台所等の調理室の壁、２は室
内Ａと室外Ｂとを連通すべく壁１に形威した取付口、３
は室内Ａに存する調理用レンジ（図示せず）の上方に位
置する様に壁１に取着したフードで、該フード３は下面
に開口部４を有すると共に、壁１側の内部にファンチャ
ンバー５を有している。

６はファンチャンバー５に組込んだファンで、先端部７
ａが取付口２に嵌着されたケーシング７と、該ケーシン
グ７に内設した羽根車８と、該羽根車８を連結した図示
しないモータとから戊っている。

そして、前記ファンチャンバー５の側壁たる前面板９に
開口部を形威し、この開口部を吸気口１０とすると共に
、前記ケーシング７の先端部７ａをフード３の排気口１
１としている。

１２はフィルタで、第２図に示す様に平板１３に貼合し
た波形板１４換言すればそれらにて一単位を威すべく構
成された素子板１５を複数枚積層して該積層方向と直交
する方向に通気路１６を形成したものを、角形状の外枠
１７に収容して威る。

ここで、該波形板１４及び平板１３は、水洗い等のため
に一枚宛分離可能となっている。

而して、斯様に構成したフィルタ１２の外枠１７が有す
る取付片１８を、第１図に示す様に螺子１９によってフ
ァンチャンバー５の前面板９に取着することにより、該
フィルタ１２を前記ファン６と並置状態にて吸気口１０
に配設しており、斯様に配設した状態にあっては、前記
通気路１６は、ファン６側に向かうに従って下降する傾
斜状態に定められ、即ちファン６による吸気方向Ｃに向
って下降する傾斜状態に定められている。

２０は前記ケーシング７の先端部７ａに設けたシャッタ
である。

２１はフィルタ１２とファン６との間の下方に位置させ
てファンチャンバー５の内底部に着脱可能に設けた油溜
器で、第３図に示す様に上面が開口した扁平箱状をなし
ており、前面に手掛は部２２が突設されている。

以上の構成において、ファン６を運転すると、前記調理
用レンジからの煙等は、開口部４からフード３内に吸引
され、吸気口１０にあるフィルタ１２の通気路１６を通
り、更にケーシング７が有する図示しない吸気口からケ
ーシング７内に吸引され、シャッタ２０を開放させつつ
排気口１１から室外Ｂへと排出され、これにて室内Ａの
換気が行なわれる。

このとき、斯様に吸込まれた煙等に含まれていた油塵は
、フィルタ１２の波形板１４及び平板１３に付着して油
滴となり、更にその油滴はフィルタ１２から滴下して油
溜器２１内に溜まる。

この様に油塵をフィルタ１２により除去し、ファン６等
の汚損を防止している。

さて、室内Ａと室外Ｂとは換気のための吸気口１０及び
排気口１１を介して連通しているが、本実施例に於いて
は、ファンチャンバー５の吸気口１０に、波形板１４を
複数枚積層して該積層方向と直交する方向に通気路１６
を有するフィルタ１２をその通気路１６が傾斜状態とな
るように配設していることから、室外Ｂから室内Ａへの
騒音の侵入を遮ることができる。

勿論、斯様な遮音効果は、室内Ａから室外Ｂに漏れ出る
騒音についても同様に得ることができる。

この様に本実施例に於いては、本来は油塵を除去するだ
けのフィルタ１２によって、騒音を小さくし得て便利で
ある。

また本実施例に於いては、フィルタ１２をファン６と並
置状態にて配設しているので、フィルタ１２に付着した
油塵が油滴となって滴下してもその油滴がファン６に掛
かることはなく、従ってフィルタ１２から滴下する油滴
によりファン６を汚損する虞れはない。

更に本実施例に於いては、前述した様に通気路１６を傾
斜させるにも、該通気路１６を、ファン６側の吸気方向
Ｃに向って下降する様に傾斜させた構成であるから、油
滴が吸引される方向と自然流下する方向とを、同一にす
ることができ、この結果油滴を全てファンチャンバー５
側という一定場所に滴下させることができ、よってファ
ンチャンバー５側にのみ油溜器２１を設けるだけで済み
、本実施例の場合その油溜器２１を、ファンチャンバー
５内のフィルタ１２とファン６との間の下方部位に設け
ているので、フィルタ１２から滴下する油滴を油溜器２
１にて直接且つ確実に受は溜めることができる。

尚、本考案は上記し且つ図面に示す実施例にのみ限定さ
れるものではなく、例えば波形板の分離の可否等につき
、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。

本考案は以上説明した様に、フード内にファンを覆うよ
うに設けられたファンチャンバーの吸気口に、波形板を
複数枚積層して該積層方向と直交する方向に通気路を有
するフィルタを、前記ファンと並置状態で且つ通気路が
ファン側に向って下降する傾斜状態にて配設すると共に
、前記ファンチャンバー内のフィルタとファンとの間の
下方部位に油溜器を設けた構成としたところに特徴を有
し、これによって、油塵除去用のフィルタでもって優れ
た遮音効果を得ることができて快適な使用感をもたらし
得、しかもフィルタから滴下する油滴によりファンを汚
損する虞れをなくし得ると共にその油滴の処理も確実に
なし得るという優れた効果を奏するレンジ用換気扇を提
供できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体の縦断面
図、第２図はフィルタの拡大斜視図、第３図は油溜器の
拡大斜視図である。 図中、３はフード、５はファンチャンバー、６はファン
、７はケーシング、８は羽根車、１０は吸気口、１１は
排気口、１２はフィルタ、１４は波形板、 １６は通気路、 ２１は油溜器、Ｃは吸気 方向を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面開口部から吸気し排気口から排気するファンを組込
   んだフードと、このフード内に前記ファンを覆うように
   設けられ側壁に吸気口を有するファンチャンバーと、波
   形板を複数枚積層して該積層方向と直交する方向に通気
   路を有し前記ファンと並置状態で且つ通気路が前記ファ
   ン側に向って下降する傾斜状態にて前記ファンチャンバ
   ーの吸気口に配設されたフィルタと、前記ファンチャン
   バー内の前記フィルタとファンとの間の下方部位に設け
   られた油溜器とを具備して成ることを特徴とするレンジ
   用換気扇。