JPH062906A - 調理用排気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調理用排気装置において、風量の低下や異常
音をなくするとともに、ファンケーシングと通風路に付
着した油分を容易に除去することを目的とする。 【構成】 最下位置に設けた油抜き孔８を有する通風路
３と、この通風路３に接続された排気送風機７のファン
ケーシング９の最下位置に設けられ、通風路３と連通す
る油誘導孔１０と、油抜き孔８と対向した位置に油受け
皿１１を設けることにより、油抜き孔８からの風の吹出
しはなくなり、またファンケーシング９と通風路３に付
着した油分を油受け皿１１に溜めることができる。ま
た、油誘導孔１０より下部の位置で、通風路３の内部に
油受け皿１１を設置することにより風量の低下や異常音
などを完全になくすことができる。さらに、通風路３の
内部に設置した油受け皿１１と通風路３の点検口１２を
密閉する遮蔽板１３を一体に形成することにより、掃除
のときの油受け皿１１のとりはずしをより容易にするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、調理時に発生する廃ガ
ス、油煙、臭気などを確実に屋外へ排出する調理用排気
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、調理用排気装置はその内部に付着
し溜まった油分を容易に除去できるとともに、安全で清
潔であることが求められていた。

【０００３】このようなことから、特開平１−３００１
４４号公報に示すような構成の調理用排気装置が提供さ
れていた。以下、その構成について図５を参照しながら
説明する。

【０００４】図に示すように、この排気装置は調理器台
１０１の上面に調理器１０２を配置するとともに、後部
に通風路１０３を上方に突設し、立上り部１０４を形成
している。この立上り部１０４の上部調理器１０２側に
吸込口１０５を設け、調理器１０２を囲うよう上方と左
右に気流誘導板１０６を設けている。前記調理器台１０
１の内部で前記通風路１０３に排気送風機１０７を接続
し、この排気送風機１０７は排気ダクト１０８を介して
屋外に連通している。前記排気送風機１０７のファンケ
ーシング１０９の最下位置には油抜き孔１１０が設けら
れ、この油抜き孔１１０と対向して油受け皿１１１が取
付けられている。調理器１０２より発生した廃ガスや油
煙は吸込口１０５より通風路１０３内に吸込まれ、排気
送風機１０７、排気ダクト１０８を通り屋外へ排気され
るが、この経路の途中で油煙中に含まれる油分は各内面
に付着していくが、このうちファンケーシング１０９に
付着した油分は最下位置に向かって流れ、油抜き孔１１
０を介して油受け皿１１１に溜まることになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の調理
用排気装置では、ファンケーシング１０９に設けられた
油抜き孔１１０が調理器台１０１の内に向かって開口し
ているため、油分が流れ出るだけでなく排出する風の一
部が吹き出し、風量の低下、異常音の発生という課題が
あった。さらに、油分を油受け皿１１１に溜めることが
できるのはファンケーシング１０９に付着した油分のみ
であり、通風路１０３に付着した油分を除去することが
できないという課題があった。

【０００６】本発明は上記課題を解決するもので、風量
を低下させることなくファンケーシングと通風路に付着
した油分を確実に油受け皿に溜めることを第１の目的と
する。

【０００７】第２の目的は、油抜き孔による風量の低
下、異常音の発生を除去することにある。

【０００８】第３の目的は、油受け皿のメンテナンスを
より容易にすることにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の目的を達
成するための第１の手段は、最下位置に設けた油抜き孔
を有する通風路と、この通風路に接続された排気送風機
のファンケーシングの最下位置に設けられ、前記通風路
と連通する油誘導孔と、前記通風路の油抜き孔と対向し
て設けられた油受け皿とを備えた構成としたものであ
る。

【００１０】また、第２の目的を達成するための第２の
手段は、排気送風機のファンケーシングの最下位置に設
けられ、通風路と連通する油誘導孔と、この油誘導孔よ
り下部に位置し、前記通風路内部に設けられた油受け皿
と、開閉可能な点検口とを備えた構成としたものであ
る。

【００１１】また、第３の目的を達成するための第３の
手段は、通風路内部に設けられる油受け皿と、開閉可能
な点検口の遮蔽板を一体に構成したものである。

【００１２】

【作用】本発明は上記した第１の手段の構成において、
ファンケーシングに付着した油分は油誘導孔を通って通
風路内に流れる。この油分と通風路に付着した油分は通
風路の油抜き孔から油受け皿に溜まる。このとき、ファ
ンケーシングの油誘導孔より吹き出る風は通風路内に入
り、通風路の油抜き孔は風が吸い込まれるので風量が低
下することはなく、油分のみを確実に溜めることにな
る。

【００１３】また、第２の手段の構成において、通風路
に付着した油分およびファンケーシングに付着した油分
は油誘導孔から直接油受け皿に溜まり、掃除のときは点
検口から油受け皿をメンテナンスする。ファンケーシン
グおよび通風路は調理器台内部に開口がないので、風の
吹き出しがなく風量の低下や異常音の発生がまったくお
こらない。

【００１４】また、第３の手段の構成において、点検口
の遮蔽板をはずすと一体に構成した油受け皿の取りはず
しが同時にできることになる。

【００１５】

【実施例】

（実施例１）以下、本発明の第１の実施例について、図
１を参照しながら説明する。

【００１６】図に示すように、調理器台１の上面に調理
器２を配置するとともに、最下位置に油抜き孔８を有
し、上方に突出した立上り部４を形成する通風路３を設
けている。この立上り部４の上部調理器２側に吸込口５
を設け、調理器２を囲うよう上方と左右に気流誘導板６
を設けている。前記調理器台１の内部で前記通風路３に
排気送風機７を接続し、この排気送風機７のファンケー
シング９の最下位置に設けられ、前記通風路３と連通す
る油誘導孔１０と、前記通風路３の油抜き孔８と対向し
て油受け皿１１が設けられている。

【００１７】上記構成において、調理器２より発生した
廃ガスや油煙は吸込口５から通風路３内に吸込まれ、排
気送風機７を介して屋外へ排出される。このとき、油煙
中に含まれる油分が通風路３や排気送風機７のファンケ
ーシング９に付着していくが、ファンケーシング９内の
油分は油誘導孔１０を通り通風路３内に流れ、通風路３
の油分とともに油抜き孔８を介して油受け皿１１に溜ま
っていく。

【００１８】このように本発明の第１の実施例の調理用
排気装置によれば、調理器台１に開口しているのは通風
路３の油抜き孔８であるので、排気送風機７の運転中、
この油抜き孔８は吸込口となるので風量が低下すること
はない。また、ファンケーシング９の油分だけでなく、
通風路３の油分も油受け皿１１に溜めることができる。

【００１９】（実施例２）つぎに本発明の第２の実施例
について、図２および図３を参照しながら説明する。

【００２０】図に示すように、通風路３と連通するファ
ンケーシング９の油誘導孔１０より下部に位置するよう
通風路３の内部に油受け皿１１を設ける。通風路３の側
面に油受け皿１１の取りはずしができる大きさの点検口
１２を設け、この点検口１２は開閉可能な遮蔽板１３に
より密閉されている。

【００２１】上記構成において、ファンケーシング９の
油分は油誘導孔１０より油受け皿１１に溜まり、通風路
３の油分は直接油受け皿１１に溜まっていく。掃除のと
きには、遮蔽板１３をはずして油受け皿１１をとり出
し、溜まった油分を除去すればよい。

【００２２】このように本発明の第２の実施例の調理用
排気装置によれば、調理器台１に開口した孔がなくなる
ので、排気送風機７を運転しても油抜き孔８による風の
吹出しや吸込みによる風量の低下はなく、また異常音の
発生をも完全になくすことができる。

【００２３】（実施例３）つぎに本発明の第３の実施例
について、図４を参照しながら説明する。

【００２４】図に示すように、通風路３の内部に設けら
れた油受け皿１１と、通風路３の側面に設けられた点検
口１２を密閉する遮蔽板１３を一体に構成している。

【００２５】上記構成において、付着した油分が油受け
皿１１に溜まる作用は本発明の第２の実施例と同じであ
り、さらに掃除のときには遮蔽板１３をはずすことによ
り同時に油受け皿１１のとり出しも行える。

【００２６】このように本発明の第３の実施例の調理用
排気装置によれば、油抜き孔８による風量の低下、異常
音の発生をなくすだけでなく、油受け皿１１のメンテナ
ンスもより容易に行うことができる。

【００２７】

【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明によれば最下位置に設けた油抜き孔を有する
通風路と、この通風路に接続された排気送風機のファン
ケーシングの最下位置に設けられ、通風路と連通する油
誘導孔と、油抜き孔と対向した位置に油受け皿を設けた
ことにより、油抜き孔による風量の低下がなく、ファン
ケーシングと通風路に付着した油分を確実に油受け皿に
溜め除去することができる効果のある調理用排気装置を
提供できる。

【００２８】また、油受け皿を通風路の内部に設けたこ
とにより油抜き孔をなくすことができ、風量の低下、異
常音を完全になくすことができる効果のある調理用排気
装置を提供できる。

【００２９】さらに、油受け皿と開閉可能な点検口の遮
蔽板を一体に構成したことにより、油受け皿のメンテナ
ンスをより容易にする効果のある調理用排気装置を提供
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の調理用排気装置の断面
図

【図２】同、第２の実施例の調理用排気装置の斜視図

【図３】同、調理用排気装置の断面図

【図４】同、第３の実施例の調理用排気装置の斜視図

【図５】従来の調理用排気装置の断面図

【符号の説明】

１ 調理器台 ２ 調理器 ３ 通風路 ５ 吸込口 ７ 排気送風機 ８ 油抜き孔 ９ ファンケーシング １０ 油誘導孔 １１ 油受け皿

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上面に調理器を配置した調理器台の後方上
   部に設けた吸込口と、最下位置に設けた油抜き孔を有す
   る通風路と、この通風路に接続された排気送風機と、こ
   の排気送風機のファンケーシングの最下位置に設けら
   れ、前記通風路と連通する油誘導孔と、前記通風路の油
   抜き孔と対向して設けられた油受け皿とを備えた調理用
   排気装置。
2. 【請求項２】排気送風機のファンケーシングの最下位置
   に設けられ、通風路と連通する油誘導孔と、この油誘導
   孔より下部に位置し、前記通風路内部に設けられた油受
   け皿と、開閉可能な点検口とを備えた請求項１記載の調
   理用排気装置。
3. 【請求項３】通風路内部に設けられる油受け皿と、開閉
   可能な点検口の遮蔽板を一体に構成した請求項１記載の
   調理用排気装置。