JPH0532022Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本考案は家庭においてテーブル上でロースター
により焼肉等の調理物を焼き上げる際に発生する
焼煙、排ガスを回収して屋外へ排出せしめる様に
したロースターにおいて、吸引力及び吸引面積が
異なる吸引流路を被冠せしめて、トツププレート
内部で全周に渉つて均等な静圧と成し、トツププ
レートの吸気孔よりロストル上の焼煙、排ガスを
吸引するロースターのトツププレートに関するも
のである。

従来の技術 従来かかるロースターは、営業用のものであ
り、燃焼部の下方に排気装置を装備せしめている
ので、同一面積の吸引流路に同一吸引力が作用し
ているためにトツププレート内部に空間を形成せ
しめる必要がなく、又トツププレートを含めて全
機構をテーブル内に収納せしめているために断面
Ｌ字状のトツププレートで良いのであり、本考案
に係るロースターはテーブル上に載置せしめるた
めに低く軽くする必要があり、これら要求には従
来のトツププレートでは対応出来ないのである。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、家庭においてテーブル上でロースタ
ーにより手軽に焼肉等を調理し排ガスを屋外へ排
気せしめることが出来る様に、吸引流路にトツプ
プレートを被冠せしめて全周に渉つて均等な静圧
と成してロストル上の焼煙、排ガスを吸引し、又
ロースター本体の全高を低くし、且つ軽量化して
持ち運びが出来る様にしたロースターのトツププ
レートを提供するものである。

〔考案の構成〕

問題点を解決するための手段 本考案はかかる点に鑑み、内箱外周の吸引流路
を被冠するトツププレートを設けてなるロースタ
ーにおいて、内周壁を垂設し、外周壁を下側を幅
大なる様に斜設し、内周壁と外周壁を上面壁によ
り一体形成すると共に、底部には開口部を設け、
内周壁の上部には所定数の吸気孔を規律的に穿設
したロースターのトツププレートを提供して上記
欠点を解消せんとしたものである。

作 用 本考案は家庭においてテーブル上でロースター
により焼肉等の調理をする際に発生する焼煙、排
ガスをトツププレートにより全周に渉つて均等に
吸引してロストル上より回収して屋外へ排出せし
めるのである。

実施例 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
ると、 １は家庭用のロースター本体であり、燃焼ユニ
ツト２の側方にガスコツクユニツト３と排気部４
とを連結配置せしめている。

５は平面略矩形状の容器体であり、該容器体５
の底部中央部には円周に吸気孔６，６ａ……を開
口せしめ、又右側方部には遮蔽板７を立設せしめ
て燃焼ユニツト２とガスコツクユニツト３を区割
せしめると共に、左側部には開口部８を穿設せし
め、該開口部８にホース取付具９を水平に装着せ
しめて排気部４を形成せしめている。

１０は容器体５上に載置せしめる蓋体であり、
該蓋体１０の中央部には枠体１１を排気部４側を
幅大且つガスコツクユニツト３側を狭小にて形成
せしめて枠体１１の内方を上方開口部１２と成
し、又容器体５の内部中央部には円筒状の内箱１
３を設置せしめて上方開口部１２を区割し、枠体
１１と内箱１３との間に排気部４側を狭小且つガ
スコツクユニツト３側が幅大なる略リング状の吸
引流路１４を形成せしめている。

尚、本考案においては容器体５と内箱１３との
間に外箱を設けず容器体５が外箱を代用するもの
を説明したが、乱気流防止のために外箱を設けて
も良いのである。

上記内箱１３の上端開口部内周壁面には適宜数
の突片１５，１５ａ……を中心方向へ突設せしめ
て、該突片１５，１５ａ……上にオイルパン１６
外周縁部に周設した鍔部１７を載置せしめ、鍔部
１７と内箱１３壁面により環状の段部１８を形成
せしめている。

又、内箱１３の底部には容器体５の吸気孔６，
６ａ……と位相を変えて重ならない様に吸気孔１
９，１９ａ……を開口せしめ、又オイルパン１６
の壁面には吸気孔２０，２０ａ……を開口せし
め、容器体５の吸気孔６，６ａ……、内箱１３の
吸気孔１９，１９ａ……、オイルパン１６の吸気
孔２０，２０ａ……を通して燃焼用の空気を導入
せしめている。

２１はガスコツクユニツト３と連繋せしめたガ
スバーナーであり、該ガスバーナー２１は内箱１
３の中央部にオイルパン１６より突出せしめる様
に装備せしめ、又ガスバーナー２１の周縁より燃
焼用の空気を導入せしめている。

２２は多数のスリツト２３，２３ａ……を規律
的に穿設せしめて成る焼肉用のロストルであり、
該ロストル２２は上記段部１８に対応する円形同
大に形成せしめ、段部１８上に載置せしめてい
る。

２４は内箱１３外周の吸引流路１４を被冠せし
め、平面視円形状に形成せしめて成る焼肉用のト
ツププレートであり、該トツププレート２４は内
周壁２５を垂設し、外周壁２６を下側を幅大なる
様に斜設し、内周壁２５と外周壁２６を水平な上
面壁２７により一体形成せしめると共に、底部に
は開口部２８を設けて断面視略台形状に形成せし
め、又外周壁２６の下端は立ち上がり部２９を垂
設せしめ、且つ内周壁２５の上部には全周に渉り
所定数の長円状の吸気孔３０，３０ａ……を規律
的に穿設せしめ、又トツププレート２４の外周は
枠体１１の外周と同大に、内周は内箱１３の内壁
面に接する大きさと成し、トツププレート２４を
枠体１１上に載置せしめている。

尚、家庭用多目的無煙ロースターを鍋調理用と
して使用する場合には、トツププレート２４に代
えて吸引流路１４の閉鎖蓋体（図示せず）を、ロ
ストル２２に代えて五徳（図示せず）を夫々装着
して使用する。

３７は家屋の窓枠に装着せしめたフアン取付け
部であり、左右一対の内面がＵ字状の縦枠３８，
３８ａの適宜位置にフアン取付け部３９を嵌合せ
しめると共に、該フアン取付け板３９の上下には
スラツト４０，４０ａ……を嵌合せしめており、
フアン取付け板３９には上部に開口部４１，４１
ａを設けると共に、下部に螺刻孔４２，４２ａを
設け、シロツコフアン４３上部の鉤４４，４４ａ
を開口部４１，４１ａに掛合せしめると共に、シ
ロツコフアン４３下部の螺子４５，４５ａを螺刻
孔４２，４２ａに螺合せしめてフアン取付け板３
９にシロツコフアン４３を取着自在に固定せしめ
ている。

上記スラツト４０，４０ａ……は適宜幅を有
し、下部に対向する半円状の２つの嵌入部材４
６，４６ａより成る嵌入環４７を形成せしめると
共に、上部に嵌入環４７に外嵌しスライド自在な
円状の嵌合部材４８より成る嵌合環４９を形成せ
しめて嵌入環４７に対して嵌合環４９を外嵌及び
スライドしてスラツト４０，４０ａ……を適宜幅
に連結せしめ、フアン取付け板３９の上下に装着
せしめている。

５０は伸縮自在な蛇腹のホースであり、焼肉時
には排気部４のホース取付具９とシロツコフアン
４３のフアン吸気口５１に連結せしめ、鍋料理時
には取り外すのである。

次に本考案に係る家庭用多目的無煙ロースター
の作用について説明すると、 フアン取付け部３７に嵌合せしめたフアン取付
け板３９上下のスラツト４０，４０ａ……の連結
を適宜成してフアン取付け板３９の上下位置を自
在に設定せしめてフアン取付け部３７を窓５２に
セツトし、且つロースター本体１を食卓のテーブ
ル５３上に載置せしめ、焼肉用として使用する場
合には段部１８上にロストル２２を載置せしめる
と共に、枠体１１上に焼肉用のトツププレート２
４を載置せしめ、又排気部４のホース取付具９と
シロツコフアン４３のフアン吸気口５１を連結せ
しめ、ガスバーナー２１に点火しロストル２２を
加熱せしめて該ロストル２２上に焼肉等を載置し
加熱調理をする際に、シロツコフアン４３を作用
せしめて燃焼ユニツト２より発生する焼煙、排ガ
スをトツププレート２４の各吸気孔３０，３０ａ
……より全周に渉つて均等に吸引し、吸引流路１
４を通過して水平方向に焼煙、排ガスを流し排気
部４の側方に設けたホース５０、シロツコアフア
ン４３より屋外へ排気せしめるのである。

尚、かかる吸引作用は排気部４側が強いのであ
り、吸引流路１４が同一面積の場合にはトツププ
レート２４の吸気孔３０，３０ａ……の吸引力が
異なるロストル２２上の排ガスを均等に吸引出来
ないが、本考案の様に枠体１１の幅を排気部４側
を幅大且つガスコツクユニツト３側を狭小にて形
成せしめて枠体１１と内箱１３との間に排気部４
側を狭小且つガスコツクユニツト３側が幅大なる
吸引流路１４を形成せしめ、静圧イコライザーと
成しているので、吸引力はガスコツクユニツト３
側と排気部４側では異なるが、吸引面積も反比例
して異なるために、結局吸引流路１４を通過して
作用する吸引量は、偏平リング状の吸引流路１４
における単位角度当たりのものが同一となり、後
述する様にトツププレート２４内部における静圧
が同一となり全吸気孔３０，３０ａ……より全周
に渉つてロストル２２上の焼煙、排ガスを均等吸
引する。

又、トツププレート２４内部における同一静圧
作用を詳細に説明すると、 吸引流路１４自体の開口形状は一様でなく、吸
引力（流速）との関係で同一静圧と成している
が、吸引作用が強い排気部４側における吸引流路
１４の開口部２８は内周壁２５側に接近し、該内
周壁２５に穿設した吸気孔３０，３０ａ……に対
して、上記吸引作用が直接的に作用し易い。

逆に吸引作用が弱いガスコツクユニツト３側に
おける吸引流路１４の開口部２８は内周壁２５側
から外周壁２６側まで存在し、かかる吸引作用に
おいて内周壁２５に接近した開口部２８では吸気
孔３０，３０ａ……に対して直接的に作用し、且
つ吸引流路１４の外周側における吸引作用は外周
壁２６の斜設により吸気孔３０，３０ａ……に間
接的に作用する。

又、上面壁２７により内周壁２５と外周壁２６
に間隔が存在してトツププレート２４の内部空間
を形成しているために、内周壁２５側の直接的吸
引作用、外周壁２６側の間接的吸引作用は内部空
間での拡散、伝播等が合従連衡して均一化し、同
一静圧化し、吸気孔３０，３０ａ……による排ガ
ス吸引を均等化する。

〔考案の効果〕

要するに本考案は、内箱外周の吸引流路を被冠
するトツププレートを設けてなるロースターにお
いて、内周壁２５を垂設し、外周壁２６を下側を
幅大なる様に斜設し、内周壁２５と外周壁２６を
上面壁２７より一体形成すると共に、底部には開
口部２８を設け、内周壁２５の上部には所定数の
吸気孔３０，３０ａ……を規律的に穿設したの
で、トツププレート２４に対して吸引作用する吸
引流路１４の形状が一様でなくても、吸引流路１
４における内周側の吸引作用は内周壁２５に沿つ
て直接的に、吸引流路１４における外周側の吸引
作用は外周壁２６の存在により間接的に、トツプ
プレート２４の吸気孔３０，３０ａ……に夫々作
用して均等に排ガスを吸引することが出来、又上
面壁２７によりトツププレート２４内に内部空間
が形成されるために、上記の直接的、間接的吸引
作用は合従連衡、静圧化して均等吸引作用を向上
することが出来る。

従つて、家庭用のロースター本体１では、テー
ブル３５上に載置すべく排気部４を側方配置し、
内箱１３外周の吸引流路１４が一様でなくても、
本願のトツププレート２４によりロストル２２上
の焼煙、排ガスを均等吸引することが出来、従つ
てロースター本体１を無煙化すると共にテーブル
５３上への載置を行うことが出来る。

又、上記効果と共に焼煙、排ガスをロースター
本体１の水平方向から吸引出来るため、ロースタ
ー本体１の全高を低く軽量化することが出来、且
つトツププレート２４はロースター本体１から着
脱出来、これらのコンパクト化により持ち運び容
易となり、焼肉調理の準備、後片付け、収納等に
おける使い勝手を向上することが出来る。

また、かかる使用が出来る為に、調理場所が自
在となり家庭において良い雰囲気の下で調理しな
がらの会食も可能となり、又換気を必要としない
為に冷暖房負荷が増大しない等その実用的効果甚
だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものにして、第１
図は家庭用多目的無煙ロースターの斜視図、第２
図はロースター本体の平面図、第３図はロースタ
ー本体の中央横断面図、第４図はトツププレート
の断面図、第５図はフアン取付け部の正面図、第
６図はスラツトの嵌合部の側面図、第７図はトツ
ププレートにおける吸引作用を説明する断面端面
図である。 １４……吸引流路、２２……ロストル、２４…
…トツププレート、２５……内周壁、２６……外
周壁、２７……上面壁、２８……開口部、３０，
３０ａ……吸気孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内箱外周の吸引流路を被冠するトツププレート
   を設けてなるロースターにおいて、内周壁を垂設
   し、外周壁を下側を幅大なる様に斜設し、内周壁
   と外周壁を上面壁により一体形成すると共に、底
   部には開口部を設け、内周壁の上部には所定数の
   吸気孔を規律的に穿設したことを特徴とするロー
   スターのトツププレート。