JPH0429299Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本考案は、家庭において家庭にあるコンロを利
用してテーブル上でロースターにより焼肉等の調
理物を焼き上げる際に発生する焼煙、排ガスを回
収して屋外へ排出せしめる様にし、且つ互換性を
有するロストル及び五徳を取替自在に装備して焼
肉に代えてすきやき、陶板料理を兼用せしめる様
にした家庭用無煙ロースターに関するものであ
る。

従来の技術 従来家庭用のロースターは、単に焼肉等の調理
物を焼き上げるだけのものであり、焼煙、排ガス
の排出処理は何ら顧みられず、焼煙、排ガスが室
内に充満するために調理場所が限定され、又充分
なる換気を必要とするために冷暖房負荷が増大す
る欠点を有していた。

又、最近ではホームパーテイも開かれるが、衣
服へ油粒子、臭気が付着する難点から調理をしな
がらの会食は不可能であつたり、本物指向に対し
ても焼煙、排ガス、臭気の問題により専門店の様
な雰囲気を醸し出すことは出来なかつた。

又、本件出願人による発明として特開昭59−
176526号公報に見られる様に、ロストル及び五徳
を取替自在に装備せしめて焼肉としゃぶしゃぶ鍋
の両者兼用を図らしめた多目的ロースターが知ら
れているが、かかる多目的ロースターは営業用で
あり、燃焼部の下方に排気装置を装備せしめた多
目的ロースターは大型且つ高価、並びに排気ダク
トの設備等の理由により家庭において使用するこ
とは不可能であつた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、家庭において家庭にあるコンロを利
用してテーブル上でロースターにより手軽に焼肉
等を調理し排ガスを屋外へ排気せしめることが出
来、且つロストルに代えて五徳を装備せしめてす
きやき、陶板料理を会食することが出来る家庭用
無煙ロースターを提供せんとするものである。

〔考案の構成〕

問題点を解決するための手段 本考案はかかる点に鑑み、吸引流路の上面開口
にリング状の静圧バランス板を載置すると共に、
静圧バランス板の上方にトツププレートを載置
し、静圧バランス板、トツププレート及び内周壁
で囲繞した空間を静圧吸引流路と成し、鍔部に載
置したオイルパンの中央部にコンロ用の開口部を
形成すると共にオイルパンの外周側に段部を形成
し、該段部に対応する同形同大に形成し互換性を
有したロストル及び五徳を装備してそのいずれか
一方を前記段部上に選択載置する様に成した家庭
用無煙ロースターを提供して上記欠点を解消せん
としたものである。

作 用 本考案にあつては、ロースター本体を食卓のテ
ーブル上に載置すると共に、脚によりロースター
本体の下方部に設けた上下空間にコンロを挿入、
設置し、ホース取付部及び吸引流路に対してホー
スを介したシロツコフアンで吸引作用を発生さ
せ、かかる吸引力はリング状の吸引流路の全体に
おいてホース取付部の近傍が協力であるが、静圧
バランス板に穿設した多数の吸引孔がホース取付
部の近傍では少数、最遠位置では多数を偏在させ
ているために、リング状の静圧吸引流路全体では
均等な吸引力となり、調理時に発生する燒煙、排
ガスを静圧吸引流路に連通した内周壁の各吸気孔
で全周に渉つて均等に吸引し、ホースとシロツコ
フアンで屋外へ排気する。

又、ロースター本体の中央部に位置するオイル
パンの段部上にロストルを載置すれば、焼き肉用
として使用出来、又段部上にロストルに代えて五
徳を載置すれば、すきやき、陶板料理用として使
用することが出来る。

実施例 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
ると、 １は家庭用のロースター本体であり、平面視リ
ング状で立設した外周壁２と底板４０で断面Ｌ字
状の外箱３を形成し、該外箱３の底板４０下面に
は上下にスライド自在でネジ固定の４本の脚４，
４ａ…を固設して、家庭用のコンロ２４を設置可
能とする様に外箱３の下方部に上下空間４１を設
け、又外箱３の内周側には外周壁２より低く形成
した内板５を立設して外箱３の外周壁２、底板４
０及び内板５により断面略Ｕ字状で平面視リング
状の上面開口した吸引流路６を形成すると共に、
外箱３の内周を延設して鍔部７を形成せしめてい
る。

８は円形状のオイルパンであり、該オイルパン
８は外周を外箱３の鍔部７上に載置せしめ、オイ
ルパン８の外周側には段部９を形成せしめると共
に、中央部にコンロ用の開口部１０を形成せしめ
ている。

又、１１は外箱３の一側で底板４０に開口した
吸気口４２を介して吸引流路６に連通する様に固
着したホース取付部である。

１２は吸引流路６の上部にして外箱３の内板５
上に内周側が低く傾斜した状態で載置したリング
状の静圧バランス板であり、該静圧バランス１２
にはホース取付部１１より他側に向けて穿設数が
順次多くなる様に偏在させた多数の吸引孔１３，
１３ａ…を穿設している。即ち、吸引孔１３、１
３ａ…の穿設数はホース取付部１１の近傍が少数
で、リング形状の円周方向に沿つて180度位置の
ホース取付部１１の最遠位置では多数の吸引孔１
３，１３ａ…を順次穿設している。

尚、図面では静圧バランス板１２の外周が外箱
３の外周壁２より離れている状態を示している
が、吸引孔１３，１３ａ…の数、大きさにより静
圧バランス板１２と外周壁２が接して開口部を無
くしても良い。

１４は外箱３の外周壁２に載置し、内周側が高
く傾斜した状態（静圧バランス板１２とは逆の傾
斜状態）のリング状のトツププレートであり、該
トツププレート１４の内周上端には内周壁１６を
垂下する様に懸架して内周壁１６の下端を内板５
に上端に接触させ、静圧バランス板１２、トツプ
プレート１４及び内周壁１６で囲繞した空間（断
面三角形状でリング状）を静圧吸引流路１５と成
し、又内周壁１６には上下多段全周に渉つて平均
的な個数の吸気孔１７，１７ａ…を静圧吸引流路
１５に連通する様に穿設している。

１８は内周壁１６の段部１９に載置せしめたリ
ング状のトツプリングである。

一方第３図において２０は多数のスリツト２
１，２１ａ…を規律的に穿設せしめて成る焼肉用
のロストル、２２はリング状に形成して中心部方
向へ適宜数の突片２３，２３ａ…を穿設せしめて
成るすきやき、陶板料理用の五徳２２であり、ロ
ストル２０と五徳２２は互いに前記段部９に対応
する同大の円形に形成せしめ、そのいずれか一方
を段部９上に選択載置せしめる様に成している。

尚、焼肉時にはロストル２０に代えて焼網をも
ちいても良い。

尚、２４は家庭にある普通のコンロであり、ロ
ースター本体１の下部に挿入せしめている。

２５は家屋の窓枠に装着せしめたフアン取付け
部であり、左右一対の内面がＵ字状の縦枠２６、
２６ａの適宜位置にフアン取付け板２７を嵌合せ
しめると共に、該フアン取付け板２７の上下には
スラツト２８，２８ａ…を嵌合せしめており、フ
アン取付け板２７には上部に開口部２９，２９ａ
を設けると共に、下部に螺刻孔３０，３０ａを設
け、シロツコフアン３１上部の鉤３２，３２ａを
開口部２９，２９ａに掛合せしめると共に、シロ
ツコフアン３１下部の螺子３３，３３ａを螺刻孔
３０，３０ａに螺合せしめてフアン取付け板２７
にシロツコフアン３１を取着自在に固定せしめて
いる。

上記スラツト２８，２８ａ…は適宜幅を有し、
下部に対向する半円状の２つの嵌入部材３４，３
４ａより成る嵌入環３５を形成せしめると共に、
上部に嵌入環３５に外嵌しスライド自在な円状の
嵌合部材３６より成る嵌合環３７を形成せしめて
嵌入環３５に対して嵌合環３７を外嵌及びスライ
ドしてスラツト２８，２８ａ…を適宜幅に連結せ
しめ、フアン取付け板２７の上下に装着せしめて
いる。

３８は伸縮自在な蛇腹のホースであり、焼肉時
にはホース取付部１１とシロツコフアン３１のフ
アン吸気口３９に連結せしめている。

次に本考案に係る家庭用無煙ロースターの作用
について説明すると、 フアン取付け部２５に嵌合せしめたフアン取付
け板２７上下のスラツト２８，２８ａ…の連結を
適宜成してフアン取付け板２７の上下位置を自在
に設定せしめてフアン取付け部２５を窓にセツト
して、且つロースター本体１を食卓のテーブル４
１上に載置せしめ、焼肉用として使用する場合に
は段部９上にロストル２０を載置せしめると共
に、外箱３のホース取付部１１とシロツコフアン
３１のフアン吸気口３９をホース３８で連結せし
め、又家庭にあるコンロ２４をロースター本体１
の下に挿入してコンロ２４に点火しロストル２０
を加熱せしめて該ロストル２０上に焼肉等を載置
し加熱調理をする際に、シロツコフアン３１を作
用せしめてロストル２０より発生する焼煙、排ガ
スを内周壁１６の各吸気孔１７，１７ａ…より全
周に渉つて均等に吸引し、静圧吸引流路１５、静
圧バランス板１２の吸引孔１３，１３ａ…、吸引
流路６を通過して焼煙、排ガスを流しホース取付
部１１の側方に設けたホース３８、シロツコフア
ン３１より屋外へ排気せしめるのである。

尚、かかる吸引作用はホース取付部１１側が強
いのであり、本考案の様に静圧バランス板１２の
吸引孔１３，１３ａ…の数をホース取付部１１側
より他側に向けて数を多く形成せしめ、静圧イコ
ライザーと成しているので、吸引力はホース取付
部１１側と他側では異なるが、吸引面積も反比例
して異なるために、結局吸引量は同一となり、静
圧吸引流路１５の内部では静圧が同一となり全吸
気孔１７，１７ａ…より均等に全周に渉つてロス
トル２０上の焼煙、排ガスを吸引するのである。

又、静圧バランス板１２はグリスフイルターと
しての作用を兼備している。

次に、すきやき、陶板料理用として使用する場
合には段部９上に五徳２２を載置せしめると共
に、焼肉時と同様にホース取付部１１とシロツコ
フアン３１のフアン吸気口３９をホース３８で連
結せしめ、又家庭にあるコンロ２４をロースター
本体１の下に挿入してコンロ２４に点火してすき
やき、陶板料理を加熱料理するのである。

〔考案の効果〕

要するに本考案は、平面視リング状で外周壁２
と底板４０で形成した外箱３の内周側に外周壁２
より低い内板５を立設してリング状の上面開口し
た吸引流路６を形成し、外箱３の底板４０の下面
に脚４，４ａ…を固設して外箱３の下方部にコン
ロ２４設置用の上下空間４１を設けたので、家庭
に常備しているコンロ２４をロースター本体１の
下方部に挿入、設置することが出来、従来のバー
ナーを組み込んだ無煙ロースターを使用すること
なく、家庭用のコンロ２４を利用することが出来
て手軽に焼肉料理の会食が出来、かかる使用状態
のため調理場所が自在で、家庭において良い雰囲
気の下で調理しながらの会食も可能となる。

又、外箱３の一側で底板４０に吸気口４２を開
口すると共に吸引流路６と連通するホース取付部
１１を固着し、該ホース取付部１１に吸引作用す
るシロツコフアン３１を装備したホース３８を取
付けたので、調理時に発生する焼煙、排ガスを吸
引して屋外へ排気することが出来、室内全体の換
気を必要としないために冷暖房負荷が増大せず、
且つ家庭用のコンロ２４の使用が可能となること
と、焼煙、排ガスをホース３８を介して屋外へ排
気することとが相俟つて、ロースター本体１の設
置場所が限定されず、食卓等のテーブル４１上な
どの会食に最適な場所に自由自在に載置すること
が出来る。

又、吸引流路６の上面開口にリング状の静圧バ
ランス板１２を内周側が低く傾斜した状態で載置
すると共に、該静圧バランス板１２に多数の吸引
孔１３，１３ａ…を偏在させて穿設し、該吸引孔
１３，１３ａ…の穿設数はホース取付部１１の近
傍が少数で、リング形状の円周方向180度位置で
多数となる様に順次穿設したので、シロツコフア
ン３１の吸引作用がリング状の吸引流路６におけ
る近傍と最遠位置では相違するが、静圧バランス
板１２に偏在させて穿設した吸引孔１３，１３ａ
…により静圧バランス板１２の静圧吸引流路１５
に対する吸引力を同等にすることが出来、又静圧
バランス板１２の上方に内周側が高く傾斜した状
態で外箱３の外周壁２にリング状のトツププレー
ト１４を載置すると共に、該トツププレート１４
の内周上端には内周壁１６を垂下する様に懸架し
て内周壁１６の下端を内板５の上端に接触させ、
静圧バランス板１２、トツププレート１４及び内
周壁１６で囲繞した空間を静圧吸引流路１５と成
したので、静圧バランス板１２の吸引孔１３，１
３ａ…を介して吸引流路６から作用する吸引力
が、相当な空間を有する静圧吸引流路１５では同
等な吸引力、負圧となり、又内周壁１６には全周
に渉つて静圧吸引流路１５と連通する吸気孔１
７，１７ａ…を穿設したので、ロストル２０より
立ち昇る焼煙、排ガスを全方位から均等に吸引す
ることが出来る。

又、外箱３の底板４０を内周側に延設して鍔部
７を形成すると共に該鍔部７にオイルパン８を載
置し、該オイルパン８の中央部にコンロ２４用の
開口部１０を形成すると共にオイルパン８の外周
側に段部９を形成し、該段部９に対応する同形同
大に形成し互換性を有したロストル２０及び五徳
２２を装備してそのいずれか一方を前記段部９上
に選択載置する用に成したので、ロストル２０及
び五徳２２が取り替え自在であるために、焼肉と
すきやき、陶板料理等の肉料理のいずれにも供す
ることが出来、多目的な活用を家庭で図ることが
出来る等その実用的効果甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものにして、第１
図は本考案に係る家庭用無煙ロースターの斜視
図、第２図は焼肉時のロースター本体の中央横断
面図、第３図はロストル及び五徳の斜視図、第４
図はフアン取付け部の正面図、第５図はスラツト
の嵌合部の側面図である。 ２……外周壁、３……外箱、４，４ａ……脚、
５……内板、６……吸引流路、７……鍔部、８…
…オイルパン、９……段部、１０……開口部、１
１……ホース取付部、１２……静圧バランス板、
１３，１３ａ……吸引孔、１４……トツププレー
ト、１５……静圧吸引流路、１６……内周癖、１
７，１７ａ……吸気孔、２０……ロストル、２２
……五徳、２４……コンロ、３１……シロツコフ
アン、３８……ホース、４０……底板、４１……
上下空間、４２……吸気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平面視リング状で外周壁と底板で形成した外箱
   の内周側に外周壁より低い内板を立設してリング
   状の上面開口した吸引流路を形成し、外箱の底板
   の下面に脚を固設して外箱の下方部にコンロ設置
   用の上下空間を設け、又外箱の一側で底板に吸気
   口を開口すると共に吸引流路と連通するホース取
   付部を固着し、該ホース取付部に吸引作用するシ
   ロツコフアンを装備したホースを取付け、吸引流
   路の上面開口にリング状の静圧バランス板を内周
   側が低く傾斜した状態で載置すると共に、該静圧
   バランス板に多数の吸引孔を偏在させて穿設し、
   該吸引孔の穿設数はホース取付部の近傍が少数
   で、リング形状の円周方向180度位置で多数とな
   る様に順次穿設し、又静圧バランス板の上方に内
   周側が高く傾斜した状態で外箱の外周壁にリング
   状のトツププレートを載置すると共に、該トツプ
   プレートの内周上端には内周壁を垂下する様に懸
   架して内周壁の下端を内板の上端に接触させ、静
   圧バランハ板、トツププレート及び内周壁で囲繞
   した空間を静圧吸引流路と成し、内周壁には全周
   に渉つて静圧吸引流路と連通する吸気孔を穿設
   し、又外箱の底板を内周側に延設して鍔部を形成
   すると共に該鍔部にオイルパンを載置し、該オイ
   ルパンの中央部にコンロ用の開口部を形成すると
   共にオイルパンの外周側に段部を形成し、該段部
   に対応する同形同大に形成し互換性を有したロス
   トル及び五徳を装備してそのいずれか一方を前記
   段部上に選択載置する様に成したことを特徴とす
   る家庭用無煙ロースター。